JP2921058B2 - 無孔質球状シリカを配合した化粧品 - Google Patents
無孔質球状シリカを配合した化粧品Info
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- JP2921058B2 JP2921058B2 JP19774590A JP19774590A JP2921058B2 JP 2921058 B2 JP2921058 B2 JP 2921058B2 JP 19774590 A JP19774590 A JP 19774590A JP 19774590 A JP19774590 A JP 19774590A JP 2921058 B2 JP2921058 B2 JP 2921058B2
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Description
【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、無孔質球状シリカを配合した化粧品に関す
るものである。
るものである。
［従来の技術］ 従来、メーキャップ用化粧品において伸展性や付着性
を向上させることを目的として、微細な球状無水ケイ酸
（特開昭54−55739）や、球状シリカゲル（特公昭62−1
4525）を配合することが提案されている。しかし、これ
らはいずれも多孔質で高い吸油性を有するために、他に
配合される油脂や有効成分を吸収吸着してしまう。この
ため、油脂等の配合量が多くなってしまう問題点があ
る。
を向上させることを目的として、微細な球状無水ケイ酸
（特開昭54−55739）や、球状シリカゲル（特公昭62−1
4525）を配合することが提案されている。しかし、これ
らはいずれも多孔質で高い吸油性を有するために、他に
配合される油脂や有効成分を吸収吸着してしまう。この
ため、油脂等の配合量が多くなってしまう問題点があ
る。
一方、多孔質のシリカゲルを、電気炉やガス炉で焼成
して、無孔質のシリカを製造する方法が知られている。
しかし、このような方法で製造したシリカは、焼成中に
粒子同士が融着焼結を起こし、再分散させるには粉砕お
よび分級操作が必要であった。また、粒子の形状も概ね
球状であるがいびつな形状のものが少なくないという問
題点がある。このため、特に化粧品の用途には不適当で
あった。
して、無孔質のシリカを製造する方法が知られている。
しかし、このような方法で製造したシリカは、焼成中に
粒子同士が融着焼結を起こし、再分散させるには粉砕お
よび分級操作が必要であった。また、粒子の形状も概ね
球状であるがいびつな形状のものが少なくないという問
題点がある。このため、特に化粧品の用途には不適当で
あった。
［発明が解決しようとする課題］ 本発明の目的は、軟らかく伸びが良好な化粧品を提供
することである。
することである。
［課題を解決するための手段］ 本発明は、多孔質シリカゲルを高温の気体中に分散さ
せて焼成し無孔質化することにより得られた単分散性の
無孔質球状シリカを３〜70重量％配合したことを特徴と
する化粧品を提供するものである。
せて焼成し無孔質化することにより得られた単分散性の
無孔質球状シリカを３〜70重量％配合したことを特徴と
する化粧品を提供するものである。
本発明の化粧品に配合するシリカは、気体中に分散さ
せてシリカゲルを焼成することにより得たものである。
このため、シリカゲル同士が融着して二次粒子を形成し
ないので、単分散性の優れた無孔質シリカが得られる。
また、ここで得られるシリカ粒子の形状は、焼成が固体
と接触しない状態で行われるので真球度の高い球状体が
得られる。焼成の方法としては、種々採用可能である
が、例えばシリカゲルを空気輸送によって高温気体中に
導入する方法等が挙げられる。
せてシリカゲルを焼成することにより得たものである。
このため、シリカゲル同士が融着して二次粒子を形成し
ないので、単分散性の優れた無孔質シリカが得られる。
また、ここで得られるシリカ粒子の形状は、焼成が固体
と接触しない状態で行われるので真球度の高い球状体が
得られる。焼成の方法としては、種々採用可能である
が、例えばシリカゲルを空気輸送によって高温気体中に
導入する方法等が挙げられる。
高温気体としては、1000℃以上の温度が好ましい。10
00℃未満の場合は、無孔質化が進行しにくく、目的の球
状無孔質シリカが得られない場合があるので好ましくな
い。また、気体の温度が2000℃を超えると、シリカの結
晶化が進行するおそれがあるので好ましくない。
00℃未満の場合は、無孔質化が進行しにくく、目的の球
状無孔質シリカが得られない場合があるので好ましくな
い。また、気体の温度が2000℃を超えると、シリカの結
晶化が進行するおそれがあるので好ましくない。
本発明の化粧品に配合するシリカにおいて、焼成処理
をする原料多孔質シリカゲルの形状は、特に限定されな
いが、粒径１〜100μｍ程度の球状のシリカゲルを使用
する場合は、容易に球状の無孔質シリカ粒子を得ること
ができるので好ましい。また、原料多孔質シリカゲルと
して、粒径の大きなシリカゲルを破砕して得られる不定
形のシリカゲルも、好適に用いることができる。
をする原料多孔質シリカゲルの形状は、特に限定されな
いが、粒径１〜100μｍ程度の球状のシリカゲルを使用
する場合は、容易に球状の無孔質シリカ粒子を得ること
ができるので好ましい。また、原料多孔質シリカゲルと
して、粒径の大きなシリカゲルを破砕して得られる不定
形のシリカゲルも、好適に用いることができる。
本発明の化粧品において、無孔質シリカの配合割合
は、３〜70重量％である。配合量が３重量％未満の場合
は、十分な伸展性が得られない。また、70重量％を超え
る場合は、化粧品が固くなりすぎる。
は、３〜70重量％である。配合量が３重量％未満の場合
は、十分な伸展性が得られない。また、70重量％を超え
る場合は、化粧品が固くなりすぎる。
無孔質シリカの平均粒径は、１〜20μｍであることが
好ましい。平均粒径が１μｍ未満の場合は、十分な伸展
性が得られないので好ましくない。平均粒径が20μｍを
超える場合は、ざらついた感覚を与えるので好ましくな
い。平均粒径が３〜10μｍである場合は、さらに好まし
い。
好ましい。平均粒径が１μｍ未満の場合は、十分な伸展
性が得られないので好ましくない。平均粒径が20μｍを
超える場合は、ざらついた感覚を与えるので好ましくな
い。平均粒径が３〜10μｍである場合は、さらに好まし
い。
無孔質シリカの吸油量は、JIS K5101の測定法で80ml/
100g以下であることが好ましい。吸油量が80ml/100gを
超える場合は、化粧品中に油分を多量に配合する必要が
あるので好ましくない。より好ましい吸油量は40ml/100
g以下である。
100g以下であることが好ましい。吸油量が80ml/100gを
超える場合は、化粧品中に油分を多量に配合する必要が
あるので好ましくない。より好ましい吸油量は40ml/100
g以下である。
［実施例］ 合成例１ 表１のａ欄に示す物性を有する球状多孔質シリカゲル
を、1400℃の気流中に分散して焼成した。この結果二次
凝集の全くない無孔質のシリカを得た。この無孔質シリ
カの物性を表１のｂ欄に示す。
を、1400℃の気流中に分散して焼成した。この結果二次
凝集の全くない無孔質のシリカを得た。この無孔質シリ
カの物性を表１のｂ欄に示す。
なお、平均粒径は電気的検知帯法（商品名；コールタ
ーカウンター）で、細孔容積および平均細孔直径は窒素
吸着法で、比表面積は窒素吸着BET法で、また吸油量はJ
IS K5101で、それぞれ測定した。
ーカウンター）で、細孔容積および平均細孔直径は窒素
吸着法で、比表面積は窒素吸着BET法で、また吸油量はJ
IS K5101で、それぞれ測定した。
合成例２ 表１のｃ欄に示す物性を有する球状多孔質シリカゲル
を、実施例１と同様に処理して、二次凝集の全くない無
孔質のシリカを得た。この無孔質シリカの物性を表１の
ｄ欄に示す。
を、実施例１と同様に処理して、二次凝集の全くない無
孔質のシリカを得た。この無孔質シリカの物性を表１の
ｄ欄に示す。
実施例１ 合成例１で得られた無孔質シリカを用い次のような配
合のメーキャップ用化粧品を作製した。ただし、配合割
合は重量％である。
合のメーキャップ用化粧品を作製した。ただし、配合割
合は重量％である。
無孔質シリカ 32.8 二酸化チタン 16.4 酸化鉄（赤） 1.6 固形パラフィン 5.5 カルナウバロウ 3.3 流動パラフィン 37.1 モノオレイン酸ソルビタン 3.3 まず、無孔質シリカ、二酸化チタン、酸化鉄をよく混
合する。これに、流動パラフィンの約半分とモノオレイ
ン酸ソルビタンを加え、ホモミキサーで均一に分散した
後、残りの成分を加熱融解して加え、よく混合する。こ
れを容器に流し込んで冷却固化してメーキャップ用化粧
品を得た。
合する。これに、流動パラフィンの約半分とモノオレイ
ン酸ソルビタンを加え、ホモミキサーで均一に分散した
後、残りの成分を加熱融解して加え、よく混合する。こ
れを容器に流し込んで冷却固化してメーキャップ用化粧
品を得た。
比較例１ 実施例１の無孔質シリカに代えて、合成例１で用いた
焼成前の球状多孔質シリカゲルを用いた以外は、実施例
１と同様にしてメーキャップ用化粧品を得た。
焼成前の球状多孔質シリカゲルを用いた以外は、実施例
１と同様にしてメーキャップ用化粧品を得た。
比較例２ 実施例１の無孔質シリカに代えて、タルクを用いた以
外は、実施例１と同様にしてメーキャップ用化粧品を得
た。
外は、実施例１と同様にしてメーキャップ用化粧品を得
た。
このようにして得られた３種のメーキャップ用化粧品
を、化粧品の乗用者（女性７人）に使用させて下記の点
について５段階の相対評価を行った。結果を表２に示
す。評価項目は、１）化粧品を手に取るときの固さ（5:
軟らかい〜1:固い）、２）化粧品の伸び（5:良好〜1:不
良）、３）塗布時の油っぽさ（5:ある〜1:ない）、４）
塗布後の透明感（5:良好〜1:不良）である。
を、化粧品の乗用者（女性７人）に使用させて下記の点
について５段階の相対評価を行った。結果を表２に示
す。評価項目は、１）化粧品を手に取るときの固さ（5:
軟らかい〜1:固い）、２）化粧品の伸び（5:良好〜1:不
良）、３）塗布時の油っぽさ（5:ある〜1:ない）、４）
塗布後の透明感（5:良好〜1:不良）である。
表２より、実施例１の化粧品は、軟らかく伸びが優れ
ていることがわかる。比較例１の化粧品は、使用中の油
っぽさはないが、逆にやや粉っぽい感じがするという意
見があった。これは、配合したシリカゲルの吸油量が大
きいために、配合した油分が吸収されているためと考え
られる。
ていることがわかる。比較例１の化粧品は、使用中の油
っぽさはないが、逆にやや粉っぽい感じがするという意
見があった。これは、配合したシリカゲルの吸油量が大
きいために、配合した油分が吸収されているためと考え
られる。
［発明の効果］ 本発明の化粧品に配合されるシリカは、粒子の形状が
真球に近く、かつ単分散性の優れた無孔質のシリカであ
る。また、このシリカは吸油量が少ない。このため、本
発明の化粧品は、軟らかく伸びが良好である。
真球に近く、かつ単分散性の優れた無孔質のシリカであ
る。また、このシリカは吸油量が少ない。このため、本
発明の化粧品は、軟らかく伸びが良好である。
Claims (1)
- 【請求項１】多孔質シリカゲルを高温の気体中に分散さ
せて焼成し無孔質化することにより得られた単分散性の
無孔質球状シリカを３〜70重量％配合したことを特徴と
する化粧品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19774590A JP2921058B2 (ja) | 1990-07-27 | 1990-07-27 | 無孔質球状シリカを配合した化粧品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19774590A JP2921058B2 (ja) | 1990-07-27 | 1990-07-27 | 無孔質球状シリカを配合した化粧品 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0483712A JPH0483712A (ja) | 1992-03-17 |
| JP2921058B2 true JP2921058B2 (ja) | 1999-07-19 |
Family
ID=16379641
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19774590A Expired - Lifetime JP2921058B2 (ja) | 1990-07-27 | 1990-07-27 | 無孔質球状シリカを配合した化粧品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2921058B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6030257B1 (ja) * | 2015-09-29 | 2016-11-24 | 株式会社 資生堂 | 化粧料 |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6591865B2 (ja) * | 2015-10-31 | 2019-10-16 | 株式会社佐野商会 | 化粧用粉体、その製造法および化粧料 |
| GB201715949D0 (en) * | 2017-10-02 | 2017-11-15 | Glaxosmithkline Consumer Healthcare (Uk) Ip Ltd | Novel composition |
| JP7180351B2 (ja) * | 2018-12-12 | 2022-11-30 | 日本メナード化粧品株式会社 | 固形粉末化粧料 |
| JP2020111526A (ja) * | 2019-01-10 | 2020-07-27 | 株式会社トクヤマ | 化粧料用添加剤および化粧用組成物 |
| WO2023243573A1 (ja) * | 2022-06-13 | 2023-12-21 | Ａｇｃ株式会社 | 化粧料用シリカ粉末および化粧料 |
-
1990
- 1990-07-27 JP JP19774590A patent/JP2921058B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6030257B1 (ja) * | 2015-09-29 | 2016-11-24 | 株式会社 資生堂 | 化粧料 |
| WO2017056460A1 (ja) * | 2015-09-29 | 2017-04-06 | 株式会社 資生堂 | 化粧料 |
| CN108024944A (zh) * | 2015-09-29 | 2018-05-11 | 株式会社资生堂 | 化妆料 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0483712A (ja) | 1992-03-17 |
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