JP2920901B2 - シールド電線 - Google Patents

シールド電線

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JP2920901B2
JP2920901B2 JP25340993A JP25340993A JP2920901B2 JP 2920901 B2 JP2920901 B2 JP 2920901B2 JP 25340993 A JP25340993 A JP 25340993A JP 25340993 A JP25340993 A JP 25340993A JP 2920901 B2 JP2920901 B2 JP 2920901B2
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雅基 桜井
秀則 山梨
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Yazaki Sogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁波に対する遮蔽材
を被覆した電線、いわゆるシールド電線に関し、とくに
耐塩水性の優れたシールド電線に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のシールド電線には、たとえば図4
に示すように、芯線aの周囲に遮蔽材として高分子フィ
ルムラミネートアルミテープbを被覆し、その外側に保
護層cを形成したものが提案されている(実開昭60−
153441号公報)。この高分子フィルムラミネート
アルミテープbは、図5に示すように、遮蔽用のアルミ
箔dとポリエステルフィルムなどの熱可塑性合成樹脂層
eとを積層したテープ状のものであり、熱可塑性合成樹
脂層eの他面には保護層cと密着させるための接着剤層
fが設けてある。そして、このアルミ箔dを内側にして
芯線aとドレイン線gを巻き込んで、図4に示すような
構造のシールド電線を形成している。
【0003】しかしながら、上記の高分子フィルムラミ
ネートアルミテープbのようなアルミ箔テープは耐塩水
性が弱いため、塩害の有る環境で使用すると、アルミ箔
が腐食されシールド特性が劣化して障害が発生するおそ
れがある。とくに、自動車のエンジンルーム内のよう
に、塩害を受けることも十分考慮しなければならないよ
うな環境下においては、信頼性の点で採用できない問題
点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点に着目してなされたもので、耐久性が高く、とくに耐
塩水性の優れた信頼性の高いシールド電線を提供するこ
とを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の課題を達成するた
め、本発明は、請求項1に記載のように、導電性芯線に
金属箔を有する遮蔽材を被着してなるシールド電線にお
いて、該遮蔽材が、熱可塑性樹脂シートと金属箔とを積
層した複合シートの金属箔の表面に、炭素材料として直
径0.5μm以下、長さ50μm以下の気相成長長炭素
繊維を含み、厚さが1〜100μmの導電性樹脂複合材
層を設けてなることを特徴とする。前記導電性樹脂複合
材層の厚さは3〜50μmであるのが好ましい(請求項
2)。
【0006】本発明に用いられる炭素材料としての気相
成長炭素繊維は、たとえばトルエン、ベンゼン、ナフタ
レン等の芳香族炭化水素や、プロパン、エタン、エチレ
ン等の脂肪族炭化水素などの炭化水素化合物、好ましく
はベンゼン、ナフタレンを原料として用い、かかる原料
をガス化して水素などのキャリアガスと共に900〜1
500℃で超微粒金属からなる触媒、たとえば粒径10
0〜300オングストロームの鉄、鉄−ニッケル合金な
どをセラミックや黒鉛などからなる基体上に塗布したも
のなどと接触、分解させるか、またはかかる原料をガス
化して水素などのキャリアガスと共に900〜1500
℃の反応帯域中に分散浮遊させた超微粒金属からなる触
媒、たとえば粒径100〜300オングストロームの
鉄、鉄−ニッケル合金などと接触、分解させるなどの方
法により得ることができる。
【0007】こうして得た気相成長炭素繊維は、通常、
直径1.0μm以下、長さ50μm以下であるが、必要
に応じてボールミル、ロータースピードミル、カッティ
ングミルその他の粉砕機を用いて粉砕することができ、
直径0.5μm以下、長さ50μm以下とすることは、
熱可塑性樹脂との配合に際して、分散性および導電性を
高めるのに有効である。また、気相成長炭素繊維に他の
炭素系フィラを添加してもよく、さらに必要に応じて粘
着付与剤、可塑剤、老化防止剤などを添加剤を配合して
もよい。
【0008】熱可塑性樹脂としては、たとえば飽和ポリ
エステル共重合体、ポリオレフィン、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合樹脂、ジエン・スチレン共重合樹脂、アクリ
ル樹脂などが好ましい。
【0009】本発明における炭素材料を含む導電性樹脂
複合材は、上記の熱可塑性樹脂を基材として、前記の炭
素材料を好ましくは10〜200重量部配合分散してな
るものである。
【0010】熱可塑性樹脂シートと金属箔とを積層した
複合シートの金属箔表面に、上記の導電性樹脂複合材層
を設けるには、熱可塑性樹脂の溶融状態で直接、複合シ
ートに塗布するか、適切な溶媒に希釈した状態で被覆す
るようにしてもよい。塗布する手段としては、コンマコ
ーター、グラビアコーター等任意の塗布機を使用すれば
よい。
【0011】導電性樹脂複合材層の厚さは、1μm〜1
00μm、好ましくは3μm〜50μmであり、これよ
り薄いと被覆による腐食防止効果が損なわれ、厚いとド
レイン線との電気的接続時の抵抗が増加してシールド効
果が不十分となる。
【0012】
【作用】本発明のシールド電線は、複合シートの金属箔
の表面に、炭素材料として直径0.5μm以下、長さ5
0μm以下の気相成長長炭素繊維を含み、厚さが1〜1
00μmの導電性樹脂複合材層を設けているため、遮蔽
材の金属箔が酸化や腐食を受けることがなく、また、導
電性樹脂複合材層がドレイン線に確実に接触するので、
屈曲や振動が与えられ導通が損なわれず、高度な耐久
性および信頼性を有し、とくに耐塩水性が格段に優れて
いる。
【0013】
【実施例】図1は、本発明の実施例に係わるシールド電
線Aの構造を示す斜視図である。シールド電線Aは、導
電性芯線1の外側を遮蔽材2で被覆、さらにその外側
を保護層3で被覆した構造を有している。4はドレイン
線である。導電性芯線1は、電線1aに絶縁材1bを被
覆して成るものである。
【0014】遮蔽材2は、図2に示すように、ポリエス
テルフィルム5、アルミ箔6、導電性樹脂複合材層7、
接着剤層8で構成されている。すなわち、ポリエステル
フィルム5の片面にアルミ箔6を積層して形成された複
合シート9(アルミ箔テープ)のアルミ箔6の表面に、
炭素材料を含む導電性樹脂複合材層7を被覆して形成し
たものである。接着剤層8は、保護層3に接着させるた
め塗布したものである。
【0015】遮蔽材2の作成は次のようにして行った。
1000〜1100℃に温度調節した縦型管状電気炉中
に、下方から水素を流しつつ粒径100〜300オング
ストロームの金属鉄触媒粒子を浮遊させておき、これに
ベンゼンと水素の混合ガスを下方から導入して分解さ
せ、長さ1〜30μm、径0.01〜0.5μmの炭素
繊維を得た。次に、この炭素繊維を遊星型ボールミル
(フリッチュ・ジャパン株式会社、P−5型)を用いて
回転数500rpmで20分間粉砕した。さらにこの粉
砕炭素繊維を電気炉に入れ、アルゴン雰囲気下で296
0〜3000℃にて30分間保持して黒鉛化した。得ら
れた黒鉛化気相成長炭素繊維は、径が0.5μm以下
で、長さが1〜50μmのものであった。
【0016】上記の黒鉛化気相成長炭素繊維を配合量が
50重量%となるように飽和ポリエステル共重合体(ユ
ニチカ株式会社製、エリーテルUE−3220)と配合
し、トルエンで50重量%となるように希釈して得た導
電性樹脂複合材液を、コンマコーターを用いて複合シー
ト(アルミ箔テープ)9のアルミ箔6の表面に塗布する
ことにより、厚さ10μm〜50μm、導電性としてア
ルミ箔6のを含んだ表面抵抗が1Ω/cm2 以下の導電
性樹脂複合材層7を有する遮蔽材2を形成した。この遮
蔽材2で導電性芯線1およびドレイン線4を巻き込み、
さらにその外側を保護層3で被覆することにより、図1
に示すような、シールド電線Aが得られた。
【0017】また、上記の導電性樹脂複合材液を、グラ
ビアコーターを用いて複合シート(アルミ箔テープ)9
のアルミ箔6の表面に塗布することにより、厚さ3μm
〜10μm、導電性としてアルミ箔6のを含んだ表面抵
抗が1Ω/cm2 以下の導電性樹脂複合材層を有する遮
蔽材を形成した。この遮蔽材で導電性芯線1およびドレ
イン線4を巻き込み、さらにその外側を保護層3で被覆
することにより、シールド電線A′を作成した。
【0018】シールド電線Aおよびシールド電線A′
は、いずれもアルミ箔6の表面が導電性樹脂複合材層7
で覆われているため、アルミ箔6の腐食がなく、とくに
耐塩水が優れており、しかも軽量でコストの低い利点
がある。また、図3に示すように、導電性芯線1および
ドレイン線4の周囲に導電性樹脂複合材層7が密着して
いるため、屈曲させたり振動を与えた場合においてもド
レイン線4とアルミ箔6との導通が損なわれず、確実な
シールド効果が得られる。
【0019】
【発明の効果】本発明のシールド電線は、複合シートの
金属箔の表面に、炭素材料として直径0.5μm以下、
長さ50μm以下の気相成長長炭素繊維を含み、厚さが
1〜100μmの導電性樹脂複合材層を設けているた
め、遮蔽材の金属箔が酸化や腐食を受けることがなく、
耐久性とくに耐塩水性が格段に優れている。また、導電
性樹脂複合材層が内蔵するドレイン線に確実に接触する
ので、屈曲や振動が与えられて導通が損なわれず、シ
ールド性および信頼性が著しく向上するなどの利点を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わるシールド電線の構造を
示す斜視図である。
【図2】図1の遮蔽材の断面図である。
【図3】図1のシールド電線の断面図である。
【図4】従来のシールド電線の斜視図である。
【図5】図4の高分子フィルムラミネートアルミテープ
の断面図である。
【符号の説明】
A シールド電線 1 導電性芯線 2 遮蔽材 6 アルミ箔 7 導電性樹脂複合材層 9 複合シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−4517(JP,A) 実開 平3−131026(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01B 11/06 H01B 7/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性芯線に金属箔を有する遮蔽材を被
    着してなるシールド電線において、該遮蔽材が、熱可塑
    性樹脂シートと金属箔とを積層した複合シートの金属箔
    の表面に、炭素材料として直径0.5μm以下、長さ5
    0μm以下の気相成長長炭繊維を含み、厚さが1〜10
    0μmの導電性樹脂複合材層を設けてなることを特徴と
    するシールド電線。
  2. 【請求項2】 前記導電性樹脂合材層の厚さが3〜50
    μmである請求項1記載のシールド線。
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JP2011014391A (ja) 2009-07-02 2011-01-20 Yazaki Corp 金属箔巻きシールド電線
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KR101483239B1 (ko) 2012-08-30 2015-01-16 주식회사 엘지화학 케이블형 이차전지용 패키징 및 그를 포함하는 케이블형 이차전지
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