JP2919978B2 - カリキサレーンとオキサカリキサレーンの誘導体と、それから成る重合性組成物、重合体、および金属含有媒体をこの化合物と接触させて成る金属イオン封鎖法 - Google Patents

カリキサレーンとオキサカリキサレーンの誘導体と、それから成る重合性組成物、重合体、および金属含有媒体をこの化合物と接触させて成る金属イオン封鎖法

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JP2919978B2
JP2919978B2 JP2410159A JP41015990A JP2919978B2 JP 2919978 B2 JP2919978 B2 JP 2919978B2 JP 2410159 A JP2410159 A JP 2410159A JP 41015990 A JP41015990 A JP 41015990A JP 2919978 B2 JP2919978 B2 JP 2919978B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は新規のカリキサレーン
およびオキサカリキサレーン誘導体と、該誘導体の重合
体およびこの誘導体の利用ならびに金属イオン封鎖用と
してのその重合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ヨーロッパ特許第0、237、265号
明細書(特許出願第87 301 900.4号)は下
記する化学式11および12に示される基より選ばれた
窒素含有カリキサレーン誘導体につき記述している。す
なわち:
【0003】
【化11】
【0004】
【化12】 [式中、m+n=4、6または8、n=1ないし8の整
数、m=0ないし7の整数、X=4、6または8、R
はH、アルキル、アラルキル、アルコキシ、アロイルも
しくはアルコイル、Rは脂肪族または芳香族、未置換も
しくは置換窒素含有ヒドロカルビル、Rは未置換もし
くは置換ヒドロカルビル、カルボニルまたはアリール、
およびR(これらは同一または異なるものでも差
支えない)は水素または未置換もしくは置換ヒドロカル
ビル]。
【0005】前述の特許明細書はさらに、アルカリ金属
と遷移金属の水性混合物から遷移金属を選択的に金属イ
オン封鎖に前記カリキサレーン誘導体を使用することを
記述している。
【0006】ヨーロッパ特許第0、309、291号明
細書(特許出願第88 308 897.3号)は下記
する化学式13のオキサカリキサレーンおよびカリキサ
レーン誘導体を記述している。すなわち:
【0007】
【化13】 [式中、m′+m″=0ないし8、n=0ないし8、
m′≧1/2(m′+m″)、3≦m′+m″+n≦
8、n=0の場合、m′+m″≧4、RはH、ハロゲ
ン、またはヒドロカルビル、アリール、ヒドロカルビル
アリールもしくはその置換誘導体、そしてRは各アリ
ール基上で同一もしくは異なるものであっても差支えな
い。RとR15は同一もしくは異なるものであっても
差支えなくHまたはヒドロカルビル、アリール、ヒドロ
カルビルアリールまたはその置換誘導体、RはHまた
は、Rまたはヒドロカルビル、アリール、ヒドロカル
ビルアリールもしくはそれらの下記する化学式14の置
換誘導体、
【0008】
【化14】 (式中、RとRは同一もしくは異なるものであって
も差支えなく、H、ヒドロカルビル、アリール、ヒドロ
カルビルアリール、またはそれらの置換誘導体)と、−
OR、(式中、Rは上記規定の通り、そして、ヒド
ロカルビル、アリールまたはヒドロカルビルアリール基
の残留物、もしくは前記した化学式13(式中、R
17)の別のオキサカリキサレーンまたはカリキサレ
ーン誘導体に結合を提供するそれらの置換誘導体の残留
物である)から選ばれる。]
【0009】前述の特許明細書はさらに、銅および銀の
ような遷移金属と、マンガンのような遷移系元素と、カ
ルシウムおよびマグネシウムのようなアルカリ土類系元
素、およびアルカリ金属のほかアルミニウムのようなI
II族元素の金属イオン封鎖に前記化合物を使用するこ
とを記述している。
【0010】アイルランド共和国特許願第3982/8
9号に下記する化学式15のカリキサレーンおよびオキ
サカリキサレーン誘導体を記述している。すなわち:
【0011】
【化15】 {式中、m′+m″=0ないし8、n=0ないし8、
m′≧1/2(m′+m″)、3≦m′+m″+n≦
8、nが0の場合、m′+m″≧4、RはH、ハロゲ
ン、もしくはヒドロカルビル、アリール、ヒドロカルビ
ルアリールまたはそれらの置換誘導体、そしてRは各
アリール基の上では同一または異なるものであっても差
支えない。R15はHまたはヒドロカルビル、アリー
ル、ヒドロカルビルアリールもしくはそれらの置換誘導
体、Xは下記する化学式16ないし19から選ばれる。
すなわち:
【0012】
【化16】
【0013】
【化17】
【0014】
【化18】
【0015】
【化19】 [式中、RとRは同一または異なるものであっても
差支えないが、Hもしくはヒドロカルビル、アリール、
ヒドロカルビルアリールまたはそれらの置換誘導体、R
は−OH、−NH、−NHC(O)NHもしくは
−NHAr(式中、Arはアリールまたはその置換誘導
体)、そしてn′は0または1である]}。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】前述の特許明細書はさ
らに前記化合物を金属イオン封鎖に用いる記述をしてい
る。
【0017】米国特許第4、699、966号明細書は
下記する化学式20の重合性カリキサレーン化合物につ
き記述する。すなわち:
【0018】
【化20】 [式中、前記R基は同一または異なるものでも差支え
なく、Hまたはヒドロカルビル基、前記R基はH、ヒ
ドロカルビル、−CHC(=O)ORまたは−CH
C(=O)R、Rはヒドロカルビルもしくは置換
ヒドロカルビル、R10はアクリレートもしくはメタク
リレート官能基、nは1ないし8の整数、mは0ないし
7の整数、そしてn+mは4ないし8である。前述の化
合物は遊離基のように重合される。]。詳しくは、米国
特許第4、699、966号明細書(米国特許第4、6
42、362号明細書もまた)は下記する化学式21の
アクリル化カリックス(6)アレーン、すなわち:
【0019】
【化21】 およびその通常有機溶剤中で不溶性の共重合体への共重
合について記述している。米国特許第4、699、96
6号明細書の重合体結合カリキサレーン入力をおおむね
金属イオン封鎖剤として記述する。しかし、米国特許第
4、699、966号明細書に記述されているようにフ
ェノール性酸素原子により前記アリール基に直接結合さ
れたアクリレートまたはメタクリレート官能基を有する
重合性カリキサレーン化合物は金属の金属イオン封鎖に
は特に有効でなく、またそれから形成された重合体には
金属イオン封鎖剤のような使用効果はほとんどない。
【0020】したがってこの発明の目的は、優れた金属
イオン封鎖効果が得られるカリキサレーンおよびオキサ
カリキサレーン誘導体と、それから成る重合性組成物、
重合体、および金属含有媒体をこの化合物と接触させて
成る金属イオン封鎖法を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の実施態
様に係るカリキサレーンおよびオキサカリキサレーンの
誘導体は、大環状環の少くとも1つのアリール基が、下
記する化学式22
【化22】 [式中、Zは、化学式23:
【化23】 (式中、qは、2ないし10の整数で、R11は、Hま
たはCHである)の基である。]のフェノール系側鎖
が有することを特徴とするものである。
【0022】またこの発明の第2の実施態様に係るカリ
キサレーンおよびオキサカリキサレーン誘導体は、下記
する化学式24
【化24】 {式中、3≦m+n+p≦8、m≧1、qは2ないし1
0の整数、aは各アリール基の上では同一または異なる
もので差支えなく、0または1、RはH、ハロゲン、
ヒドロカルビル、アリール、ヒドロカルビルアリールも
しくはそれらの置換誘導体、そしてRは各アリール基
の上で同一または異なるもので差支えない。R11は前
記第1の実施態様に規定の通り、R12はヒドロカルビ
ル、アリール、ヒドロカルビルアリールまたはそれらの
置換誘導体、もしくはNR12′ [式中、R12′
H、ヒドロカルビル、アリール、ヒドロカルビルアリー
ルまたはそれらの置換誘導体]もしくはOR14[式
中、R14はヒドロカルビル、アリール、ヒドロカルビ
ルアリールまたはそれらの置換誘導体で、それらのN−
置換誘導体を含む]、もしくはNHNH、またはNH
OHもしくはNHAr[式中、Arはアリールまたはそ
れらの置換誘導体]、R13はヒドロカルビル、アリー
ル、ヒドロカルビルアリールまたはそれらの置換誘導
体、もしくは−CHX[式中、Xは化学式25、2
6、27または28
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】 (式中、RとRは同一または異なるもので差支えな
いが、HまたはRとRと共に形成される環状の脂肪
族リングを含むヒドロカルビル、アリール、ヒドロカル
ビルアリールもしくはそれらの置換誘導体、Rは−O
H、−NH、−NHC(O)NHまたは−NHAr
(式中、Arはアリール、またはそれらの置換誘導
体)、そしてn′は0または1)から選ばれた]であ
る}から成ることを特徴とするものである。前記(メ
タ)クリレート官能価のためにこの発明の前記カリキサ
レーンおよびオキサカリキサレーン誘導体は遊離基重合
の能力がある。
【0023】さらにこの発明の第3の実施態様に係る重
合性組成物は、前記第1の実施態様に記載のフェノール
側鎖を有するカリキサレーンおよびオキサカリキサレー
ン誘導体と、遊離重合開始剤とから成ることを特徴とす
るものである。
【0024】さらにまたこの発明の第4の実施態様に係
る重合体は、前記第1の実施態様に記載のフェノール側
鎖を有するカリキサレーンおよびオキサカリキサレーン
誘導体から成ることを特徴とするものである。
【0025】そしてまたこの発明の第5の実施態様に係
る金属イオン封鎖の方法は、前記第1の実施態様に記載
のフェノール側鎖を有するカリキサレーンおよびオキサ
カリキサレーン誘導体またはその重合体と金属含有媒体
を接触させることから成ることを特徴とするものであ
る。
【0026】
【作用】この発明のカリキサレーンおよびオキサカリキ
サレーン誘導体とその重合体は金属、たとえばアルカリ
金属、遷移金属、貴金属、重金属、ランタニドまたはア
クチニドを金属イオン封鎖する能力があるが、それはこ
の発明者の先のヨーロッパ特許明細書ならびに前述のア
イルランド共和国特許出願に詳述されたそれぞれの置換
基に関連する金属イオン封鎖能力を備えるR12または
(および)R13に存在する置換基に左右される。前記
した化学式22の側鎖中の基−OCHC(O)−の存
在のため、この発明の化合物には米国特許第4、69
9、966号明細書に記述されたものより有意に良好な
金属イオン封鎖能力を備える。重合化された形状では、
それらは非浸出性である、たとえばイオン選択樹脂また
は電極材料のように有用である。
【0027】mが1であるこの発明の化合物は単官能で
あり、また有機溶剤の可溶性の線状重合体形成の能力が
ある。これは加工を容易にし、溶液で塗布する塗料その
他同種類のものへの使用を有用する。前記米国特許第
4、699、966号明細書のメタクリレート官能カリ
キサレーンは重合して架橋溶剤不溶性重合体だけにな
る。
【0028】この発明の化合物は他の単量体と共重合し
て特性の組み合わさった重合体をつくる。たとえば単官
能カリキサレーン単量体は多官能価カリキサレーン単量
体または非カリキサレーン単量体で共重合できる。
【0029】この明細書で使用される用語「ヒドロカル
ビル」は脂肪族ヒドロカルビルを意味し、それにはアル
キル、アルケニルおよびアルキニルが含まれる。ヒドロ
カルビル基には1なしい10の炭素原子が含まれること
が好ましく、1なしい5の炭素原子が含まれることがさ
らに好ましい。またアリールおよびヒドロカルビルアリ
ール基には6ないし20の炭素原子、さらには6ないし
10の炭素原子が含まれることが好ましい。ヒドロカル
ビル基、特にアルキルもしくはアルケニル基が好まし
い。前述の置換誘導体は1つ以上のハロゲン基で適切に
置換するか、あるいは1つ以上のオキソ基により置換ま
たは断続させることができる。ハロゲンは塩素、臭素、
弗素または沃素であって差支えない。
【0030】前記した化学式24の好ましいカリキサレ
ーンまたはオキサカリキサレーン誘導体はp=0、そし
てm+n=4又は6であるものである。好ましくはqが
2ないし5であり、好ましくはR12が−O(CH
CH[式中、bは1ないし4である]であり、好ま
しくはR11が−CHである。
【0031】カリキサレーン誘導体の調製は周知であ
り、たとえばC.グッチェ(Gutsche)ほかによ
る1980年刊「Acc、Chem.Res」第16号
第161ないし170頁に、また米国特許第4、55
6、700号明細書、およびD.Reidel出版社に
よる1984年刊「J.Inclusion Phen
omena」第2号、第199ないし206頁に記述さ
れており、それらのすべての適切な開示を参考としてこ
の明細書に取り入れている。
【0032】アリールカリキサレーン誘導体の調製はヨ
ーロッパ特許第0、259、016号明細書(特許出願
第87 306 963.7号)およびその他諸国にお
けるこれに対応する出願に記述されている。
【0033】混合官能価カリキサレーン誘導体はヨーロ
ッパ特許第0、196、895A2号明細書ならびに米
国特許第4、642、362号明細書に記述されてい
る。異なる側鎖を有するか、または(および)メチレン
またはエーテル架橋のいずれかを有するアリール基は環
のまわりに散在できる。
【0034】オキサカリキサレーン化合物はC.グッチ
ェ(Gutsche)ほかによる1981年刊「J.A
m.Chem.Soc.」第103号第3782頁、
B.ダーワン(Dhawan)ほかによる1983年刊
「J.Org.Chem」第48号第1536頁、米国
特許第4、098、717号明細書およびヨーロッパフ
特許第0、309、291号明細書(特許出願第88
308 897.3号)に記述された方法により容易に
合成でき、これらの適切な開示は参考として組み入れら
れている。
【0035】
【実施例】この発明の実施例を以下に例として詳述す
る。
【0036】実施例1: a.調製
【0037】
【化29】 米国特許第4、556、700号明細書に記述された方
法で調製されたp−t−ブチルカリクス−4−アレーン
のテトラエチルアセテートの5.01g(0.005モ
ル)を100mlのクロロホルムに入れ、それに20滴
(0.2ml)(0.0026モル)のトリフルオロ酢
酸を添加し、その溶液を室温で22時間撹拌した。この
時間経過の後、クロロホルム溶液を水で十分に洗浄し、
その後有機相を乾燥硫酸マグネシウムの上で乾燥させ
た。揮発物を除去すると無色の粗生成物が4.9g(1
00%歩留)が得られた。水性エタノールからの再結晶
で前記した化学式29に示す4.3g(88%)の無色
結晶性標題化合物が得られその融点は166ないし16
9℃であった。赤外線分光法による結果はν3510
(w)3360(w)OH、1750(s)C=0。元素分析結
果:(C587612を計算。C:72.22H:
7.88。結果:C72.29H7.71) b.調製
【0038】
【化30】 実施例1aの一酸塩基4.15g(0.0044モル)
に塩化チオニルを窒素下で撹拌しながら添加した。反応
混合物をその後2時間還流させ、それに引続き余分の塩
化チオニルを窒素下で蒸留し切っても、痕跡は減圧して
残ったが前記した化学式30の酸塩化物の標題化合物
4.3gがオフホワイトの固体として得られ、その水分
感度のゆえにそれ以上の精製をしなかった。 c.調製
【0039】
【化31】 実施例1bの酸塩化物4.3g(0.0044モル)を
20mlのNaH乾燥THFに入れ、それを窒素下で撹
拌しながら1.71g(0.013モル)の2−ヒドロ
キシエチルメタクリレートと、5mgのナフトキノン遊
離基安定剤および1.5g(0.015モル)のトリエ
チルアミンを添加した。添加中、反応に発熱を伴い白色
沈澱物を形成し始める時、前記反応物を冷気乾燥ガンで
冷却した。反応混合物を室温でさらに17時間撹拌し、
それに引続きあらゆる揮発分を除去したが痕跡は減圧し
ても残った。その後前記反応混合物を水に添加して、オ
フホワイト固体沈澱物ができ、それを完全に濾過し、そ
の後100mlのジクロロメタン中で処理し、それを水
で十分に洗浄して乾燥硫酸マグネシウムで乾燥させ、揮
発分の除去後4.5gのオフホワイト生成物を得た。ジ
クロロメタンを溶離液として使用する中性アルミナ上で
のクロマトグラフィは無色固体として前記した化学式3
1の高純度の標題生成物が得られた。融点63ないし6
5°。赤外線分光法による結果:ν1760(s)C=O
(CH)、1722(s)C=O(C−CH)、16
30(w)C=C。元素分析結果(C648414
計算。C:71.35、H:7.86、O:20.7
9。結果C:71.00、H:7.55、O:20.8
2)
【0040】実施例2: 線状重合体の調製
【化32】 実施例1cから0.7gの前記した化学式31の化合物
を20mgのAZBN(アゾイソブチロニトリル)を含
む2gのトルエンに溶解させ、結果として得られた溶液
を丸底フラスコに入れ、その上に還流凝縮器を置き17
時間撹拌、87°Cの油浴に浸漬した。この時間経過
後、冷却反応混合物を大量のメタノールに流し込んで微
粒の白色固体を得た。それをさらにメタノールで十分洗
浄し0.37gの前記した化学式32の線状重合体を得
た。それは通常の有機溶剤、たとえばジクロロメタン、
アセトンおよびTHFに可溶性であった。赤外線分光法
による結果:νなし、1630cm−1でC=C。HP
LC分析:ウォーターズ.ミリポア.シュガー.アナラ
イザ(Waters Millipore Sugar
Analyser)/液体クロマトグラフ、ウルトラ
スティラゲル.THF.リニア.ミックス.ベッド.コ
ラム(Ultrastyragel THF Line
ar mix bed column)、溶離液として
THF、1.0ml/min。Ri検出器保持体積9.
8分:m.w6745(mp)
【0041】実施例3: 調製
【化33】 ヨーロッパ特許第0、259、016号明細書(特許出
願第87 306 963.7号)に記述された通りに
調製された下記する化学式34の酸塩化物出発原料。
【0042】
【化34】 の10.4g(0.011モル)を100mlのNaH
乾燥THFに入れ窒素下で撹拌しながら11.8g
(0.091モル)の2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ートと、10mgのナフトキノンおよび9.3g(0.
091モル)のトリエチルアミンを撹拌し、冷気ガンで
冷却しながら添加した。白色沈澱物が形成され反応混合
物をその後、さらに17時間室温で撹拌し、引続き揮発
物を除去したが減圧しても痕跡は残った。前記固体を氷
水に添加し、前記オフホワイト沈澱生成物を250ml
のジクロロメタンで処理し、それを水で十分洗浄し、そ
の後乾燥硫酸マグネシウムで乾燥して12.9gの淡黄
色油性生成物が揮発物を除去した後得られたが、それは
そのままで凝固した。ジクロロメタンを用いる中性アル
ミナでのクロマトグラフにかけると前記した化学式33
の高純度無色固体の標題生成物が得られた。融点42な
いし45℃。赤外線分光法による結果:ν:1760
(s)C=O(CH)、1720(s)C=O(C−C
)、1633(m)C=C元素分析結果:(C76
9620を計算。C=68.65、H=7.28、O
=24.07。結果C:68.25、H:7.36、O
=24.10)
【0043】実施例4: 重合体(架橋)の調製 実施例3cの化合物の1gを2gのジクロロメタンに溶
解し、それに20gの2,2−ジメトキシ2−フェニル
アセトフェノンを添加した。溶液を蒸発できるようにし
て、得られた2mm厚さのフィルムを中圧力水銀アーク
の放射に180秒かけて、アセトンを含むすべての共通
の有機溶剤に不溶性透明架橋脆性フィルムが得られた。
赤外線分光法による結果:νなし、1630cm−1
C=C。
【0044】実施例5: カリキサレーン−中性ピクリン酸ナトリウムによるイオ
ン抽出 カリキサレーンのイオン結合能力は水から金属ピクリン
酸を有機媒体に抽出して測定された。各実験において、
カリキサレーンのジクロロメタンでの溶液を2.5×1
−4Mで調製し、それを5ml同等の容積の2.5×
10−4M水性中性ピクリン酸ナトリウムと3分間振盪
させ、ピクリン酸ナトリウムの有機相への抽出の百分比
を紫外線分光光度計でジクロロメタン層の378nmで
の吸光度の増加を測定して決定した。
【0045】水から中性ピクリン酸ナトリウムのCH
Clへの抽出:2.5×10−4M水溶液を3分間振
盪 化合物: 抽出百分率 (1) p−t−ブチルカリクス−(4)−アレーンの テトラエチルアセトン (米国特許第4、556、700号) 26.7 (2) 実施例1c−化学式31の化合物 20.1 (3) 実施例2重合体−化学式32の化合物 18.9 (4) 実施例3−化学式33の化合物 20.4
【0046】実施例6: カリキサレーン−塩基性ピクリン酸ナトリウムによるイ
オン抽出 この明細書の実施例1cおよび3cのカリキサレーン誘
導体を米国特許第4、699、966号明細書に記述さ
れた前記した化学式21のメタクリレート官能カリキサ
レーンと比較するため、抽出試験を塩基性ピクリン酸ナ
トリウムを用い米国特許第4、699、966号明細書
の実施例12に記述の方法で実施した。
【0047】水から塩基性ピクリン酸ナトリウムのCH
Clへの抽出:2.5×10−4M水溶液を3分間
振盪 化合物: 抽出百分率 化学式21の化合物 0 実施例1c−化学式31の化合物 52.3 実施例3−化学式33の化合物 70.0
【0048】
【発明の効果】以上述べた通り、この発明によれば優れ
た金属イオン封鎖効果が得られ工業的に極めて有用なも
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 220/30 C08F 220/30 C09K 3/00 108 C09K 3/00 108 (72)発明者 モーリン.マックマヌス アイルランド共和国.ダブリン.16.テ レヌアー.パークモアー.ドライブ.46 (72)発明者 マイケル.アンソニー.マッカーベイ アイルランド共和国.コーク.ホールデ ン.ドライブ.28 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 69/712 C07C 217/18 C07D 323/00 - 323/12 C08F 220/30 C09K 3/00 108 CA(STN) EPAT(QUESTEL) REGISTRY(STN) WPI/L(QUESTEL)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大環状環の少くとも1つのアリール基
    が、下記する化学式1 【化1】 [式中、Zは化学式2: 【化2】 (式中、qは、2ないし10の整数で、R11は、Hま
    たはCHである)の基である。] のフェノール系側鎖を有することを特徴とするカリキサ
    レーンおよびオキサカリキサレーン誘導体。
  2. 【請求項2】 下記する化学式3 【化3】 {式中、 3≦m+n+p≦8、 m≧1、 qは2ないし10の整数、 aは各アリール基の上では同一または異なるもので差支
    えなく、0または1、RはH、ハロゲン、ヒドロカル
    ビル、アリール、ヒドロカルビルアリールもしくはそれ
    らの置換誘導体、そしてRは各アリール基の上で同一
    または異なるもので差支えない。 R11は請求項1に規定の通り、 R12はヒドロカルビル、アリール、ヒドロカルビルア
    リールまたはそれらの置換誘導体、もしくはNR12′
    [式中、R12′はH、ヒドロカルビル、アリール、
    ヒドロカルビルアリールまたはそれらの置換誘導体] もしくはOR14[式中、R14はヒドロカルビル、ア
    リール、ヒドロカルビルアリールまたはそれらの置換誘
    導体で、それらのN−置換誘導体を含む]、 もしくはNHNH、またはNHOHもしくはNHAr
    [式中、Arはアリールまたはそれらの置換誘導体]、 R13はヒドロカルビル、アリール、ヒドロカルビルア
    リールまたはそれらの置換誘導体、もしくは−CH
    [式中、Xは化学式4、5、6または7 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 (式中、RとRは同一または異なるもので差支えな
    いが、HまたはRとRと共に形成される環状の脂肪
    族リングを含むヒドロカルビル、アリール、ヒドロカル
    ビルアリールもしくはそれらの置換誘導体、 Rは−OH、−NH、−NHC(O)NHまたは
    −NHAr(式中、Arはアリール、またはそれらの置
    換誘導体)、そして n′は0または1)から選ばれた]である} から成ることを特徴とするカリキサレーンおよびオキサ
    カリキサレーン誘導体。
  3. 【請求項3】 前記p=0であることを特徴とする請求
    項2記載のカリキサレーンおよびオキサカリキサレーン
    誘導体。
  4. 【請求項4】 前記m+n=4、そしてp=0であるこ
    とを特徴とする請求項2記載のカリキサレーンおよびオ
    キサカリキサレーン誘導体。
  5. 【請求項5】 前記qは2ないし5であることを特徴と
    する請求項2記載のカリキサレーンおよびオキサカリキ
    サレーン誘導体。
  6. 【請求項6】 前記R12は−(CHCH[式
    中、bは1ないし4で]であることを特徴とする請求項
    2記載のカリキサレーンおよびオキサカリキサレーン誘
    導体。
  7. 【請求項7】 前記R11は−CHであることを特徴
    とする請求項1または2記載のカリキサレーンおよびオ
    キサカリキサレーン誘導体。
  8. 【請求項8】 化合物が、下記する化学式8、9または
    10 【化8】 【化9】 【化10】 であることを特徴とする請求項2記載のカリキサレーン
    およびオキサカリキサレーン誘導体。
  9. 【請求項9】 請求項1記載のフェノール側鎖を有する
    カリキサレーンおよびオキサカリキサレーン誘導体と、
    遊離基重合開始剤とから成ることを特徴とする重合性組
    成物。
  10. 【請求項10】 請求項1記載のフェノール側鎖を有す
    るカリキサレーンおよびオキサカリキサレーン誘導体か
    ら成ることを特徴とする重合体。
  11. 【請求項11】 請求項1記載のフェノール側鎖を有す
    るカリキサレーンおよびオキサカリキサレーン誘導体ま
    たはその重合体と金属含有媒体を接触させることを特徴
    とする金属イオン封鎖の方法。
JP2410159A 1989-12-13 1990-12-13 カリキサレーンとオキサカリキサレーンの誘導体と、それから成る重合性組成物、重合体、および金属含有媒体をこの化合物と接触させて成る金属イオン封鎖法 Expired - Lifetime JP2919978B2 (ja)

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IE893986A1 (en) 1991-06-19
US5216185A (en) 1993-06-01
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EP0432990A3 (en) 1991-12-04

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