JP2918175B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JP2918175B2
JP2918175B2 JP2261394A JP26139490A JP2918175B2 JP 2918175 B2 JP2918175 B2 JP 2918175B2 JP 2261394 A JP2261394 A JP 2261394A JP 26139490 A JP26139490 A JP 26139490A JP 2918175 B2 JP2918175 B2 JP 2918175B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/18Preventing unintentional or unsafe shift, e.g. preventing manual shift from highest gear to reverse gear
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は自動変速機の変速制御装置、特に前進走行中
におけるシフトレバーの後退レンジへの誤操作時の対策
機能を備えた変速制御装置に関する。
(従来の技術) 一般に自動車に搭載される自動変速機は、トルクコン
バータと変速歯車機構とを組み合せ、この変速歯車機構
の動力伝達経路をクラッチやブレーキ等の複数の摩擦締
結要素の選択的締結によって切り換えることにより、変
速段を運転状態に応じて自動的に設定するようにしたも
ので、上記各摩擦締結要素のアクチュエータに締結圧を
選択的に供給するための油圧制御回路が設けられる。
また、この種の自動変速機には、上記のような自動変
速が行われるDレンジとは別に、後退用のRレンジや、
変速段を固定し或いは変速範囲を制限するための2レン
ジ(もしくはSレンジ)や1レンジ(もしくはLレン
ジ)、さらには、変速機を中立状態とするNレンジ及び
駐車用のPレンジ等が設けられ、運転者によるシフトレ
バーの操作により、これらのレンジを選択するようにな
っている。
ところで、このように運転者の操作によってレンジの
切り換えが可能とされると、例えばDレンジでの前進走
行中に、誤ってシフトレバーをRレンジに操作する可能
性があり、この場合、後退速を形成するための摩擦締結
要素が締結して急激にエンジンブレーキが作動すると共
に、該摩擦締結要素に過大な負荷が作用して、その耐久
性を低下させるなどの不具合が発生する。
そこで、例えば特開昭63−13949号公報に開示されて
いるように、所定車速以上での前進走行中にRレンジに
操作されたことを検出したときに、油圧制御回路に設け
た所定のソレノイドバルブを作動させて、後退速で締結
される摩擦締結要素への締結圧供給回路をドレンさせる
ことにより、該摩擦締結要素の締結を阻止して変速歯車
機構を強制的に中立状態とし、これにより上記のような
不具合の発生を防止することが行われている。
(発明が解決しようとする課題) ところで、後退速は、一般に2つの摩擦締結要素(例
えばローリバースブレーキとリバースクラッチ)を締結
することによって形成されるので、上記のように前進走
行時におけるRレンジへの誤操作時に変速機を中立状態
とするためには、その一方の摩擦締結要素(例えばロー
リバースブレーキ)の締結を阻止すればよいことにな
る。そして、運転者が誤操作に気付いてシフトレバーを
再び前進レンジに操作したときに、後退速で締結される
摩擦締結要素の他方(例えばリバースクラッチ)も解放
されると共に、そのときの運転状態に応じた前進変速段
を得るための摩擦締結要素が締結されることになる。
しかし、この前進レンジへの再操作時に、Rレンジで
締結されていた摩擦締結要素(上記例ではリバースクラ
ッチ)の解放動作が遅れると、該摩擦締結要素と前進変
速段で締結される摩擦締結要素とが一時的に共に締結さ
れた状態が発生し、その前進変速段によっては、変速歯
車機構がダブルロック気味となる。そのため、特に解放
動作が遅れた摩擦締結要素の引きずり状態が発生し、こ
れが該摩擦締結要素の耐久性を低下させることになるの
である。
本発明は、自動変速機における上記のような問題に対
処するもので、前進走行中にRレンジに誤操作された
後、再び前進レンジに操作された際における摩擦締結要
素の引きずり状態を回避し、その耐久性の低下を防止す
ることを課題とする。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するため、本発明は次のように構成し
たことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に係る発明(以下、第1発明と
いう)は、変速歯車機構と、該変速歯車機構の動力伝達
経路を切り換える複数の摩擦締結要素と、運転者によっ
て操作されて少なくとも前進レンジと後退レンジの選択
が可能なレンジ選択手段と、前進レンジにおいて上記各
摩擦締結要素に選択的に締結圧を供給することにより変
速段を切り換える変速段切換手段とが備えられた自動変
速機において、前進走行中に上記レンジ選択手段が後退
レンジ操作されたときに、後退速で締結される複数の摩
擦締結要素のうちの変速歯車機構の所定の回転部材をケ
ースに固定するブレーキの締結を阻止すると共に、その
後、レンジ選択手段が再び前進レンジに操作されたとき
に、その再操作時から所定時間の間、変速段を上記変速
歯車機構の全体が一体回転する変速段に設定するよう
に、上記変速段切換手段を作動させる制御手段を設けた
ことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明(以下、第2発明という)
は、上記第1発明において、後退速で締結される複数の
摩擦締結要素は、運転者によるレンジ選択手段の後退レ
ンジへの操作によって締結されるリバースクラッチと、
該後退レンジへの操作時に変速段切換手段の作動によっ
て締結されるローリバースブレーキとであり、かつ、制
御手段は、前進走行中に上記レンジ選択手段が後退レン
ジに操作されたときに、上記複数の摩擦締結要素のうち
のローリバースブレーキの締結を阻止するように構成さ
れていることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明(以下、第3発明という)
は、上記第1発明において、変速歯車機構は、入力要素
として前進変速段でインプットシャフトに結合されるス
モールサンギヤ及びキャリヤと後退速でインプットシャ
フトに結合されるラージサンギヤとを有すると共に、出
力要素としてリングギヤを有する遊星歯車機構で構成さ
れ、かつ、制御手段は、レンジ選択手段の再操作時から
所定時間の間、上記変速歯車機構のスモールサンギヤと
キャリヤとを同時にインプットシャフトに結合すること
により、その全体が一体回転する変速段に設定するよう
に構成されていることを特徴とする。
そして、請求項4に係る発明(以下、第4発明とい
う)は、上記第3発明において、遊星歯車機構の全体が
一体回転する変速段は、スモールサンギヤをワンウェイ
クラッチを介してインプットシャフトに結合するフォワ
ードクラッチと、スモールサンギヤを直接インプットシ
ャフトに結合するコースとクラッチと、キャリヤをイン
プットシャフトに結合する3−4クラッチとが締結され
る3速であることを特徴とする。
(作 用) 上記の構成によれば、前進走行中にレンジ選択手段が
後退レンジに操作されたときに、後退速で締結される複
数の摩擦締結要素のうちのいずれかの締結が阻止される
ので、再び前進レンジに操作されるまでの間、変速歯車
機構は中立状態に保持され、この間における摩擦締結要
素への過負荷の作用が回避されることになる。
そして、特に本発明によれば、後退レンジに操作され
たときに、後退速で締結される複数の摩擦締結要素のう
ち、変速歯車機構の所定の回転部材を変速機ケースに固
定するブレーキの締結が阻止されると共に、その後、レ
ンジ選択手段が再び前進レンジに操作されたときに、そ
の再操作時から所定時間の間、変速段が、上記変速歯車
機構の全体が一体回転する変速段に設定されることにな
るが、この変速段においては、変速歯車機構の各要素と
変速機ケースとの間が分離されている限り、該変速段を
形成するための摩擦締結要素の他に変速歯車機構の各要
素間を締結する他の摩擦締結要素が締結されても変速歯
車機構がダブルロック状態とはならないのであり、しか
も、上記のように後退レンジへの操作時にブレーキの締
結が阻止されているから、前進レンジへ再操作したとき
に、後退レンジへの操作時に締結された他の摩擦締結要
素(例えばリバースクラッチ)の解放動作が遅れても、
該摩擦締結要素の引きずり状態が発生しないことにな
る。
また、第2発明によれば、上記第1発明において、後
退速で締結される複数の摩擦締結要素が、運転者による
レンジ選択手段の後退レンジへの操作によって締結され
るリバースクラッチと、該後退レンジへの操作時に変速
段切換手段の作動によって締結されるローリバースブレ
ーキとである場合に、前進走行中に上記レンジ選択手段
が後退レンジに操作されたときに、上記変速段切換手段
の作動によって締結されるローリバースブレーキの締結
を阻止するようにしたので、上記第1発明の作用に加え
て、前進走行中にレンジ選択手段が後退レンジに操作さ
れたときに、制御手段による上記変速段切換手段の制御
だけで、変速歯車機構を中立状態に設定することが可能
となる。
さらに、第3発明によれば、変速歯車機構が、入力要
素として前進変速段でインプットシャフトに結合される
スモールサンギヤ及びキャリヤと後退速でインプットシ
ャフトに結合されるラージサンギヤとを有し、出力要素
としてリングギヤを有する遊星歯車機構で構成される自
動変速機において、上記第1発明の作用が実現される。
つまり、レンジ選択手段の再操作時から所定時間の間、
上記スモールサンギヤとキャリヤとを同時にインプット
シャフトに結合して、遊星歯車機構の全体が一体回転す
る変速段に設定することにより、後退速で締結されて上
記ラージサンギヤとインプットシャフトとを結合した摩
擦締結要素の解放動作が遅れても、当該遊星歯車機構な
いし変速歯車機構のダブルロック状態が発生しないこと
になるのである。
そして、第4発明によれば、遊星歯車機構の全体が一
体回転する変速段が、スモールサンギヤをワンウェイク
ラッチを介してインプットシャフトに結合するフォワー
ドクラッチと、スモールサンギヤを直接インプットシャ
フトに結合するコーストクラッチと、キャリヤをインプ
ットシャフトに結合する3−4クラッチとが締結される
3速である場合に、上記第3発明の作用が得られること
になる。
(実施例) 以下、本発明の実施例について説明する。
まず、第1図によりこの実施例に係る自動変速機の機
械的構成を説明すると、この自動変速機10は、主たる構
成要素として、トルクコンバータ20と、該コンバータ20
の出力により駆動される変速歯車機構30と、該機構30の
動力伝達経路を切り換えるクラッチやブレーキ等の複数
の摩擦締結要素41〜46及びワンウェイクラッチ51,52と
を有し、これらにより走行レンジとしてのD,2,1,Rの各
レンジと、Dレンジでの1〜4速、2レンジでの1〜3
速、1レンジでの1〜2速とが得られるようになってい
る。
上記トルクコンバータ20は、エンジン出力軸1に連結
されたケース21内に固設されたポンプ22と、該ポンプ22
に対向状に配置されて該ポンプ22により作動油を介して
駆動されるタービン23と、該ポンプ22とタービン23との
間に介設され且つ変速機ケース11にワンウェイクラッチ
24を介して支持されてトルク増大作用を行うステータ25
と、上記ケース21とタービン23との間に設けられ、該ケ
ース21を介してエンジン出力軸1とタービン23とを直結
するロックアップクラッチ26とで構成されている。そし
て、上記タービン23の回転がタービンシャフト27を介し
て変速歯車機構30側に出力されるようになっている。こ
こで、上記エンジン出力軸1にはタービンシャフト27内
を貫通するポンプシャフト12が連結され、該シャフト12
により変速機後端部に備えられたオイルポンプ13が駆動
されるようになっている。
一方、上記変速歯車機構30はラビニョ型プラネタリギ
ヤ装置で構成され、上記タービンシャフト27上に遊嵌合
された小径のスモールサンギヤ31と、該サンギヤ31の後
方において同じくタービンシャフト27上に遊嵌合された
大径のラージサンギヤ32と、上記スモールサンギヤ31に
噛合された複数個のショートピニオンギヤ33と、前半部
が該ショートピニオンギヤ33に噛合され、後半部が上記
ラージサンギヤ32に噛合されたロングピニオンギヤ34
と、該ロングピニオンギヤ34及び上記ショートピニオン
ギヤ33を回転自在に支持するキャリヤ35と、ロングピニ
オンギヤ34に噛合されたリングギヤ36とで構成されてい
る。
そして、上記タービンシャフト27とスモールサンギヤ
31との間に、フォワードクラッチ41と第1ワンウェイク
ラッチ51とが直列に介設され、またこれらのクラッチ4
1,51に並列にコーストクラッチ42が介設されていると共
に、タービンシャフト27とキャリヤ35との間には3−4
クラッチ43が介設され、さらに該タービンシャフト27と
ラージサンギヤ32との間にリバースクラッチ44が介設さ
れている。また、上記ラージサンギヤ32とリバースクラ
ッチ44との間にはラージサンギヤ32を固定するバンドブ
レーキでなる2−4ブレーキ45が設けられていると共
に、上記キャリヤ35と変速機ケース11との間には、該キ
ャリヤ35の反力を受け止める第2ワンウェイクラッチ52
と、キャリヤ35を固定するローリバースブレーキ46とが
並列に設けられている。そして、上記リングギヤ36が出
力ギヤ14に連結され、該出力ギヤ14から差動装置を介し
て左右の車輪(図示せず)に回転が伝達されるようにな
っている。
ここで、上記各クラッチやブレーキ等の摩擦締結要素
41〜46及びワンウェイクラッチ51,52の作動状態と変速
段との関係をまとめると、第1表に示すようになる。
次に、第2図により上記各摩擦締結要素41〜46のアク
チュエータに対して油圧を給排する油圧制御回路60につ
いて説明する。ここで、上記各アクチュエータのうち、
2−4ブレーキ45の油圧アクチュエータ45′はアプライ
ポート45a′とリリースポート45b′とを有するサーボピ
ストンで構成され、アプライポート45a′のみに油圧が
供給されているとき2−4ブレーキ45を締結し、両ポー
ト45a′,45b′とも油圧が供給されていないとき及び両
ポート45a′,45b′とも油圧が供給されているときに、
2−4ブレーキ45を解放するようになっている。また、
その他の摩擦締結要素41〜44,46のアクチュエータは通
常の油圧ピストンで構成され、油圧が供給されたときに
当該摩擦締結要素を締結する。
この油圧制御回路60には、主たる構成要素として、第
1図に示すオイルポンプ13からメインライン110に吐出
された作動油の圧力を所定のライン圧に調整するレギュ
レータバルブ61と、手動操作によってレンジンの選択を
行うマニュアルバルブ62と、変速段に応じて作動して各
摩擦締結要素(アクチュエータ)41〜46に対する油圧の
給排を行う1−2,2−3,3−4の各シフトバルブ63,64,65
とが備えられている。
上記マニュアルバルブ62は、メインライン110からラ
イン圧が導入される入力ポートeと、第1〜第4出力ポ
ートa〜dとを有し、スプール62aの移動により、上記
入力ポートeが、Dレンジ及び2レンジでは第1,第2出
力ポートa,bに、1レンジでは第1,第3出力ポートa,c
に、またRレンジでは第4出力ポートdにそれぞれ連通
されるようになっている。そして、各出力ポートa〜d
には、それぞれ第1〜第4出力ライン111〜114が接続さ
れている。
また、上記1−2,2−3,3−4シフトバルブ63,64,65
は、それぞれスプール63a,64a,65aをスプリング(図示
省略)により図面上、右側に付勢した構成で、これらの
スプールの右側にパイロットポート63b,64b,65bが設け
られている。そして、1−2シフトバルブ63のパイロッ
トポート63bには、上記メインライン110からライン115
を介して導かれた第1パイロットライン116が接続さ
れ、2−3シフトバルブ64のパイロットポート64bに
は、上記第1出力ライン111から分岐された第2パイロ
ットライン117が接続され、また3−4シフトバルブ65
のパイロットポート65bには、上記メインライン110から
導かれた第3パイロットライン118が接続されていると
共に、これらのパイロットライン116,117,118には、そ
れぞれ1,第2,第3ソレノイドバルブ66,67,68が設けられ
ている。
これらのソレノイドバルブ66〜68は、それぞれONのと
きに当該パイロットポート63b〜65bをドレンさせて、各
対応するシフトバルブ63〜65のスプール63a〜65aを図面
上、右側に位置させ、またOFFのときに上記パイロット
ポート63b〜65bに各パイロットライン116,117,118から
パイロット圧を導入させて、スプール63a〜65aをそれぞ
れ左側に位置させるようになっている。
ここで、第3図に示すように、これらのソレノイドバ
ルブ66〜68、並びに後述するソレノイドバルブ92,99及
びデューティソレノイドバルブ93,96の作動を制御する
コントローラ200が備えられ、このコントローラ200に、
当該自動車の車速を検出する車速センサ201と、エンジ
ンのスロットル開度を検出するスロットル開度センサ20
2と、当該自動変速機に備えられたシフトレバーの位置
(レンジ)を検出するシフト位置センサ203からの信号
と、該自動変速機の作動油の温度を検出する油温センサ
204からの信号とが入力されるようになっている。そし
て、このコントローラ200は、シフトレバー(図示せ
ず)で選択された各レンジ毎に、当該自動車の車速とエ
ンジンのスロットル開度とに応じて予め設定されたマッ
プに基いて上記各ソレノイドバルブ66〜68をON,OFF制御
する。これにより、各シフトバルブ63〜65のスプール63
a〜65aの位置が切り換って各摩擦締結要素41〜46に通じ
る油路が選択的に連通され、これらの摩擦締結要素41〜
46が第1表に示す組み合せで締結されて、変速段が運転
状態に応じて切り換えられる。その場合に、D,2,1の前
進レンジにおける各変速段と各ソレノイドバルブ66〜68
のON,OFFの組み合せパターンとの関係は第2表に示すよ
うに設定されている。なお、Dレンジでの3−2シフト
ダウン変速時には同表に示す中間パターンを経由するよ
うになっている。
一方、上記マニュアルバルブ62における各出力ポート
a〜dに接続された第1〜第4出力ライン111〜114のう
ち、D,2,1の各前進レンジでメインライン110に連通され
る第1出力ライン111からはライン119が分岐され、この
ライン119がフォワードクラッチラインとされて、ワン
ウェイオリフィス71を介してフォワードクラッチ41に導
かれている。従って、D,2,1レンジで、フォワードクラ
ッチ41が常に締結されることになる。ここで、上記フォ
ワードクラッチライン119の分岐ライン120には、ワンウ
ェイオリフィス72を介してフォワードクラッチ締結時の
緩衝用のN−Dアキュムレータ73が接続されている。
また、第1出力ライン111は、上記1−2シフトバル
ブ63に導かれ、第1ソレノイドバルブ66がONとなって該
シフトバルブ63のスプール63aが右側に位置したときに
サーボアプライライン121に連通し、ワンウェイオリフ
ィス74を介してサーボピストン45′のアプライポート45
a′に至る。従って、D,2,1レンジで第1ソレノイドバル
ブ66がONのとき、即ちDレンジでの2,3,4速、2レンジ
の2,3速、及び1レンジの2速で、上記アプライポート4
5a′に油圧(サーボアプライ圧)が導入され、リリース
ポート45b′に油圧(サーボリリース圧)が導入されて
いないときに2−4ブレーキ45が締結される。なお、上
記アプライポート45a′にはライン122を介して2−4ブ
レーキ締結時の緩衝用の1−2アキュムレータ75が接続
されている。
さらに、第1出力ライン111は、3−4シフトバルブ6
5にも導かれ、第3ソレノイドバルブ68がOFFで、該シフ
トバルブ65のスプール65aが左側に位置するときにライ
ン123に連通する。このライン123は上記2−3シフトバ
ルブ64に導かれ、第2ソレノイドバルブ67がONで、該シ
フトバルブ64のスプール64aが右側に位置するときに、
コーストクラッチライン124に連通する。このコースト
クラッチライン124は、ワンウェイオリフィス76及びボ
ールバルブ77を介してコーストクラッチ42に連通し、従
って、2,1レンジで第2ソレノイドバルブ67がON、第3
ソレノイドバルブ68がOFFのとき、即ち2レンジの2速
及び1レンジの1,2速でコーストクラッチ42が締結され
る。
一方、D,2レンジでメインライン110に連通する第2出
力ライン112は、2−3シフトバルブ64に導かれてい
る。そして、該ライン112は、第2ソレノイドバルブ67
がOFFで、2−3シフトバルブ64のスプール64aが左側に
位置するときに3−4クラッチライン125に連通する。
このライン125は、さらにワンウェイオリフィス78を介
して3−4クラッチ43に至っている。従って、D,2レン
ジで第2ソレノイドバルブ67がOFFのとき、即ちDレン
ジの3,4速、及び2レンジの3速で3−4クラッチ43が
締結されることになる。なお、上記3−4クラッチライ
ン125の分岐ライン126には、ワンウェイオリフィス79を
介して、3−4クラッチ43の締結時の緩衝用のアキュム
レータ80が接続されている。
ここで、上記3−4クラッチライン125から分岐され
たライン127は3−4シフトバルブ65に導かれ、第3ソ
レノイドバルブ68がOFFで、該シフトバルブ65のスプー
ル65aが左側に位置するときにライン128に連通し、2−
3タイミングバルブ81を介してサーボリリースライン12
9に連通する。このライン129は、ワンウェイオリフィス
82を介してサーボピストン45′のリリースポート45b′
に至っている。従って、D,2レンジで第2,第3ソレノイ
ドバルブ67,68がともにOFFのとき、即ちDレンジの3速
及び2レンジの3速で、サーボピストン45′のリリース
ポート45b′にサーボリリース圧が導入され、2−4ブ
レーキ45が解放される。
さらに、上記サーボリリースライン129から分岐され
たライン130は、コーストタイミングバルブ83,ライン13
1及び上記ボールバルブ77を介して前述のコーストクラ
ッチライン124に連通し、コーストクラッチ42に至って
いる。従って、サーボリリースライン129内に油圧が導
入されるDレンジの3速及び2レンジの3速でもコース
トクラッチ42が締結されることになる。
また、マニュアルバルブ62により1レンジでメインラ
イン110に連通する第3出力ライン113は、切換弁として
作用するボールバルブ84及びライン132を介して1−2
シフトバルブ63に導かれている。そして、このライン13
2は、第1ソレノイドバルブ66がOFFで、1−2シフトバ
ルブ63のスプール63aが左側に位置するときにローリバ
ースブレーキライン133に連通し、ワンウェイオリフィ
ス85を介してローリバースブレーキ46に至っている。従
って、1レンジで第1ソレノイドバルブ66がOFFのと
き、即ち1レンジの1速でローリバースブレーキ46が締
結される。
さらに、上記ローリバースブレーキライン133には、
上記ワンウェイオリフィス85をバイパスするバイパスラ
イン134が設けられている。このバイパスライン134は、
上記ワンウェイオリフィス85の上流側から分岐して3−
4シフトバルブ65に至る第1ライン134aと、該3−4シ
フトバルブ65から上記ワンウェイオリフィス85の下流側
に至る第2ライン134bとでなっており、上記第3ソレノ
イドバルブ68がOFFで、3−4シフトバルブ65のスプー
ル65aが左側に位置するときに、上記第1、第2ライン1
34a,134bが連通するようになっている。なお、上記ロー
リバースライン133の分岐ライン135には、ワンウェイオ
リフィス86を介してローリバースブレーキ締結時の緩衝
用のアキュムレータ87が接続されている。
さらに、Rレンジでメインライン110に連通する第4
出力ライン114は、該ライン114から分岐されたライン13
6、上記ボールバルブ84及びライン132を介して1−2シ
フトバルブ63に接続される一方、リバースクラッチライ
ン137となって、リバースクラッチ44に至っている。従
って、Rレンジでは、第1ソレノイドバルブ66がOFFの
ときにローリバースブレーキ46が締結される一方、リバ
ースクラッチ44が常に締結される。
また、この油圧制御回路60には、第1図に示すトルク
コンバータ20内のロックアップクラッチ26を作動させる
ためのロックアップシフトバルブ88と、該ロックアップ
シフトバルブ88を介して上記トルクコンバータ20へ供給
される油圧を調整するロックアップコントロールバルブ
89とが備えられている。
上記ロックアップシフトバルブ88には、レギュレータ
バルブ61からリリーフバルブ90を介して導かれたトルク
コンバータライン138が接続されていると共に、該シフ
トバルブ88の両端に設けられた第1、第2パイロットポ
ート88a,88bには、メインライン110から分岐され且つソ
レノイドレデューシングバルブ91が設けられたパイロッ
トライン139から分岐されたライン140,141がそれぞれ接
続されている。そして、ライン140にロックアップ用の
第4ソレノイドバルブ92が設けられ、該ソレノイドバル
ブ92がONのときにロックアップシフトバルブ88のスプー
ル88cが右側に位置することにより、上記トルクコンバ
ータライン138がトルクコンバータ20内に通じるトルク
コンバータインライン142に連通し、これにより該トル
クコンバータ20の内圧が高まってロックアップクラッチ
26が締結される。また、上記ソレノイドバルブ92がOFF
となってロックアップシフトバルブ88のスプール88cが
左側へ移動すれば、上記トルクコンバータライン138が
ロックアップコントロールバルブ89及びライン143を介
してロックアップ解放ライン144に連通し、トルクコン
バータ20内にロックアップ解放圧が導入されることにな
る。
その場合に、上記パイロットライン139からロックア
ップコントロールバルブ89の一端のパイロットポート89
aに導入されるパイロット圧が第1デューティソレノイ
ドバルブ93によって調整されることにより、上記ロック
アップ解放圧が制御されて、ロックアップクラッチ26が
完全解放状態もしくは所定のスリップ状態に制御される
ようになっている。
以上の構成に加えて、この油圧制御回路60には、各変
速時における油圧の給排タイミングの調整用として、前
記のコーストタイミングバルブ83及び2−3タイミング
バルブ81の他に、バイパスバルブ94及び3−2タイミン
グバルブ95が備えられている。
上記コーストタイミングバルブ83は、前述のように、
サーボリリースライン129から分岐されたライン130と、
コーストクラッチライン124にボールバルブ77を介して
通じるライン131との間に設けられ、スプール83aの一端
に、サーボアプライライン121から分岐されたライン145
によりサーボアプライ圧が供給されるようになってい
る。そして、上記サーボリリースライン129によってス
プール83aの他端に供給されるサーボリリース圧とスプ
リングの付勢力との和がサーボアプライ圧に打ち勝った
ときに、スプール83aが右側に移動して上記ライン130,1
31を連通させるようになっている。従って、これらのラ
イン130,131を介してコーストクラッチ42にコーストク
ラッチ圧が供給されるDレンジ及び2レンジの2−3シ
フトアップ変速時においては、サーボリリース圧が十分
上昇してから、つまり2−4ブレーキ45が確実に解放さ
れてからコーストクラッチ42が締結されることになり、
2−4ブレーキ45とコーストクラッチ42とが同時に締結
状態となることによる変速歯車機構30のダブルロック状
態が防止される。なお、上記スプール83aの一端にサー
ボアプライ圧が導かれているので、上記ライン130,131
を連通させるタイミングがライン圧に応じて変更される
ことになり、その連通タイミングとサーボリリース圧の
圧力レベルとの対応関係が適切に設定されることにな
る。
また、上記バイパスバルブ94は、3−4クラッチライ
ン125に設けられたワンウェイオリフィス78をバイパス
するバイパスライン146上に設けられていると共に、上
記3−4クラッチライン125のワンウェイオリフィス78
より下流の油圧(3−4クラッチ圧)がスプール94aの
一端に供給される。また、第2デューティソレノイドバ
ルブ96の作動によってエンジン負荷に応じたスロットル
モデュレータ圧を発生させ、これをレギュレータバルブ
61に供給するスロットルモデュレータバルブ97から、上
記スロットルモデュレータ圧がライン147を介して該バ
イパスバルブ94におけるスプール94aの他端に供給され
る。そして、3−4クラッチ圧が所定値以上に上昇して
スプール94aが左側に移動したときに、上記バイパスラ
イン146を遮断するようになっている。従って、3−4
クラッチ圧は、供給開始時にはバイパスライン146によ
り速やかに供給されるが、その後ワンウェイオリフィス
78によって供給が緩やかになり、このようにして2−3
シフトアップ変速時における3−4クラッチ43の締結タ
イミングが調整され、またそのタイミングがエンジンの
スロットル開度に応じて変更されることになる。ここ
で、上記スロットルモデュレータ圧をレギュレータバル
ブ61に供給するライン148には、該油圧の供給時におけ
る緩衝用のアキュムレータ98が設置されている。
また、上記2−3タイミングバルブ81は、3−4シフ
トバルブ65から導かれているライン128と、サーボリリ
ースライン129との間に設けられ、スプール81aの一端部
にライン149を介して上記3−4クラッチライン125内の
油圧(3−4クラッチ圧)が導入され、他端部に上記サ
ーボリリース圧が導入されるようになっている。そし
て、3−4クラッチ圧及びサーボリリース圧の作用によ
り、上記サーボリリースライン129をライン128に連通さ
せ、もしくはドレンさせることにより、サーボリリース
圧を3−4クラッチ圧に対応させて調整するようになっ
ている。
さらに、上記3−2タイミングバルブ95は、サーボア
プライライン121上のワンウェイオリフィス74をバイパ
スする第1バイパスライン150と、上記フォワードクラ
ッチライン119上のワンウェイオリフィス71をバイパス
する第2バイパスライン151とに跨って設けられてい
る。そして、スプール95aの一端に、メインライン110か
らライン115を介して導かれたパイロットライン152が接
続され、且つ該スプール95aの中間部には、サーボリリ
ースライン129から分岐されたドレンライン153が接続さ
れていると共に、上記パイロットライン152には第5ソ
レノイドバルブ99が設けられている。
この3−2タイミングバルブ95は、上記第5ソレノイ
ドバルブ99の作動により、1−2シフトアップ変速時、
3−2シフトダウン変速時及び4−2シフトダウン変速
時に上記第1、第2バイパスライン150,151を開通、遮
断して、これらの変速時における油圧の給排タイミング
を制御する。
つまり、1−2シフトアップ変速時には、まず第1バ
イパスライン150を開通させて、サーボアプライ圧をサ
ーボピストン45′のアプライポート45a′に速やかに供
給すると共に、変速中における変速開始時から所定時間
が経過したときに上記第1バイパスライン150を遮断す
ることにより、変速動作の後半は、上記サーボアプライ
圧をワンウェイオリフィス74を介して緩やかに供給す
る。
また、3−2シフトダウン変速時には、変速開始時に
まずドレンライン153を開通させ、その後、該ドレンラ
イン153を遮断する。これにより、サーボリリース圧
が、変速動作の前半はドレンライン153により速やかに
排出され、後半はサーボリリースライン129上の排出方
向に絞り作用を行うワンウェイオリフィス82によって緩
やかに排出されることになる。
さらに、4−2シフトダウン変速時においては、まず
変速動作の前半は第2バイパスライン151を開通させ
て、フォワードクラッチ41へフォワードクラッチ圧を速
やかに供給し、変速動作の後半は、上記第2バイパスラ
イン151を遮断することにより、ワンウェイオリフィス7
1の絞り作用によってフォワードクラッチ41へフォワー
ドクラッチ圧を緩やかに供給する。
次に、本案の特徴部として、第3図に示すコントロー
ラ200による前進走行中におけるRレンジへの誤操作時
の制御について説明する。
第4図にフローチャートを示すように、コントローラ
200は、ステップS1でシフト位置P、車速V及び油温t
をそれぞれのセンサからの信号に基いて読み込み、次い
でステップS2でシフト位置Pが“R"であるか否かを判定
する。そして、シフトレバーがRレンジに操作されて、
P=“R"となったときに、ステップS3で車速Vが所定値
V0以上であるか否かを判定する。この所定値V0は前進時
の車速についての値であり、従って車速Vがマイナスと
なる後退時にはV<V0であって、この場合、コントロー
ラ200は、ステップS4〜S8による通常の後退時の制御を
行う。
この制御では、まず、第2図の油圧制御回路60におけ
るマニュアルバルブ62がR位置に移動して、メインライ
ン110が第4出力ポートdに連通することにより、ライ
ン圧がリバースクラッチ圧となって、ライン137を経て
リバースクラッチ44に供給され、該クラッチ44が締結さ
れる。
一方、コントローラ200は、ステップS4で変速用の第
1〜第3ソレノイドバルブ66〜68のON,OFFの組み合わせ
パターン、すなわちソレノイドパターンとして、まず、
第5図に示すパターン(1)を採用する。このパターン
(1)は、1−2シフトバルブ63、2−3シフトバルブ
64、及び3−4シフトバルブ65のスプール63a,64,65aを
いずれも左側に位置させるものである。従って、上記第
4出力ポートdからの油圧がライン114,136,132を介し
て1−2シフトバルブ63に導かれた後、ローリバースブ
レーキ圧となって、ワンウェイオリフィス85が設けられ
たローリバースブレーキライン133を経てローリバース
ブレーキ46に供給されると共に、このとき、3−4シフ
トバルブ65においては、上記ワンウェイオリフィス85を
バイパスするバイパスライン134の第1、第2ライン134
a,134bが連通するので、上記ローリバースブレーキ圧は
このバイパスライン134によりローリバースブレーキ46
に供給されることになる。
そして、ステップS5で設定時間の経過が判定されるま
でソレノイドパターンを上記パターン(1)に保持する
と共に、設定時間が経過すれば、次にステップS6でソレ
ノイドパターンを第5図に示すパターン(2)に切り換
える。このパターン(2)は第3ソレノイドバルブ68を
ONとするものであり、これにより、上記3−4シフトバ
ルブ65のスプール65aが右側に移動して、バイパスライ
ン134の第1、第2ライン134a、134b間が遮断され、上
記ローリバースブレーキ圧が、ワンウェイオリフィス85
を通ってローリバースブレーキ46に供給されることにな
る。
つまり、後退速への変速初期はローリバースブレーキ
圧が速やかに供給されて、N−Rアキュムレータ87のい
わゆる棚圧の形成が促進されると共に、設定時間の経過
後は、該ローリバースブレーキ圧の供給が緩やかとなっ
て、上記アキュムレータ87の作用と相俟って、ローリバ
ースブレーキ46の締結ショックが緩和されることにな
る。その場合に、上記設定時間は、第6図に示すように
油温tが低くて粘度が高いほど長くされ、上記棚圧の確
実な形成が図られる。
そして、その後、シフトレバー操作によりシフト位置
Pが“R"でなくなれば、ステップS7からステップS8を実
行し、通常のソレノイド制御に移行する。
一方、シフト位置P=“R"となった場合において、車
速Vが所定値V0以上のとき、つまり前進走行中にシフト
レバーが誤ってRレンジに操作されたときは、コントロ
ーラ200は、ステップS9を実行して、ソレノイドパター
ンを第5図に示すパターン(3)に設定する。このパタ
ーンでは、第1ソレノイドバルブ66がONとなり、これに
伴って1−2シフイトバルブ63のスプール63aが右側に
移動して、ローリバースブレーキライン133がドレンさ
れる。そのため、マニュアルバルブ62のR位置への移動
によって、リバースクラッチ44が締結されるだけで、ロ
ーリバースブレーキ46は締結が阻止される。これによ
り、前進走行中におけるRレンジへの誤操作時に変速歯
車機構30が中立状態とされ、上記リバースクラッチ44や
ローリバースブレーキ46に過負荷が作用することが防止
される。
そして、運転者がこの誤操作に気付き、シフトレバー
をDレンジ等の前進レンジに再操作したときに、コント
ローラ200はステップS11による誤操作解消時の制御を行
う。
この制御は、第7図に示すフローチャートに従って行
われ、コントローラ200は、第4図のステップS10でシフ
ト位置Pが“R"でなくなったことを判定した後、第7図
のステップS21で該シフト位置Pを再び判定し、これが
“D"又は“2"であるときに、ステップS22で、前記第2
表に示すDレンジ又は2レンジの3速時のソレノイドパ
ターンを採用する。そして、この状態をステップS23
設定時間の経過が判定されるまで保持する。
このときの各油圧の給排状態の変化ないし各摩擦締結
要素の動作を第8図により説明すると、まず、Rレンジ
への誤操作の前はDレンジの2速であったとすると、こ
の誤操作により、フォワードクラッチ圧とサーボアプラ
イ圧とが排出されて、フォワードクラッチ41と2−4ブ
レーキ45とが解放されると共に(符号イ、ロ)、リバー
スクラッチ圧が供給されて、リバースクラッチ44が締結
される(符号ハ)。このとき、符号ニで示すように、ロ
ーリバースブレーキ圧の供給ないしローリバースブレー
キ46の締結が阻止され、変速歯車機構30が中立状態とさ
れることは前述の通りでる。
次に、シフト位置Pが再び“D"となると、上記リバー
スクラッチ圧がドレンされて、リバースクラッチ44が解
放されると共に(符号ホ)、3速用ソレノイドパターン
の設定により、フォワードクラッチ圧、3−4クラッチ
圧及びコーストクラッチ圧が供給されて、フォワードク
ラッチ41、3−クラッチ43及びコーストクラッチ42が締
結され(符号ヘ、ト)、変速段が3速に設定されること
になるが、この3速への変速初期においては、符号ホで
示すように、リバースクラッチ圧が完全に排出されてお
らず、リバースクラッチ44が未だ完全に解放されていな
い状態にある。つまり、該リバースクラッチ44と、上記
3速形成用のフォワードクラッチ41や3−4クラッチ43
等が共に締結されている状態が一時的に発生する。
しかし、第1図に明らかなように、3速では変速歯車
機構30のスモールサンギヤ31とキャリヤ35とが共にター
ビンシャフト27に結合されることにより、該変速歯車機
構30の全体が一体回転するのであり、従って、リバース
クラッチ44によりラージサンギヤ32がタービンシャフト
27に結合されても、該変速歯車機構30のダブルロック状
態は生じないのである。
つまり、第8図に鎖線(符号チ)で示すように、Dレ
ンジへの再操作時に誤操作前の2速に復帰させるために
サーボアプライ圧を直ちに供給すると、フォワードクラ
ッチ41と2−4ブレーキ45とが締結された2速状態で、
リバースクラッチ44が完全に解放されていない状態とな
るのであるが、2速ではリバースクラッチ44の駆動側と
従動側とに相対回転が生じるため、変速歯車機構30がダ
ブルロック気味となり、リバースクラッチ44の引きずり
が発生することになる。しかし、上記のようにDレンジ
への再操作時に3速に設定することにより、このような
事態が回避されるのである。
そして、Dレンジへの再操作時から設定時間が経過
し、リバースクラッチ圧が完全に排出された後、上記3
−4クラッチ圧及びコーストクラッチ圧が排出され、且
つサーボアプライ圧が供給されることにより(符号リ、
ヌ)、3−4クラッチ43及びコーストクラッチ42が解放
され且つ2−4ブレーキ45が締結されて、変速段が誤操
作前の2速に復帰することになる。
ここで、上記のように2速状態で誤操作が発生した場
合に限らず、リバースクラッチ44の駆動側と従動側との
間に相対回転がある1速及び4速の状態でRレンジへの
誤操作が発生した場合にも、再操作時における3速への
変速により変速歯車機構のダブルロック状態やリバース
クラッチの引きずりが同様に防止される。
(発明の効果) 以上のように本発明によれば、前進走行中にレンジ選
択手段が後退レンジに操作されたときに、再び前進レン
ジに操作されるまでの間、変速歯車機構が中立状態に保
持されることにより、急激なエンジンブレーキの作動が
回避されると共に、この間における摩擦締結要素への過
負荷の作用も回避されて該摩擦締結要素の耐久性の悪化
が防止されることになる。
そして、特に本発明によれば、後退レンジに操作され
たときに、後退速で締結される複数の摩擦締結要素のう
ち、変速歯車機構の所定の回転部材を変速機ケースに固
定するブレーキの締結が阻止されると共に、その後、レ
ンジ選択手段が再び前進レンジに操作されたときに、そ
の再操作時から所定時間の間、変速段を上記変速歯車機
構の全体が一体回転する変速段に設定されるので、後退
レンジへの操作時に締結されたリバースクラッチ等の摩
擦締結要素の解放動作が遅れても、変速歯車機構がダル
ブロック状態となることがなくなる。従って、このよう
なダブルロック状態が発生することによる上記後退レン
ジへの操作時に締結された摩擦締結要素の引きずりや、
これに伴う該摩擦締結要素の耐久性の低下が防止される
ことになる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図は自動変速
機の機械的構成を示す骨子図、第2図は油圧制御回路
図、第3図は該油圧制御回路におけるソレノイドバルブ
の制御システム図、第4図はRレンジへの操作時におけ
る制御動作を示すフローチャート図、第5図はこの制御
で用いられるソレノイドパターンの説明図、第6図は同
じくこの制御で用いられる設定時間の油温特性図、第7
図は前進レンジへの再操作時の制御を示すサブルーチン
のフローチャート図、第8図は第4図及び第7図の制御
による各油圧の変化を示すタイムチャート図である。 10……自動変速機、27……インプットシャフト、30……
変速歯車機構(遊星歯車機構)、31……スモールサンギ
ヤ、32……ラージサンギヤ、35……キャリヤ、36……リ
ングギヤ、41〜46……摩擦締結要素(41……フォワード
クラッチ、42……コーストクラッチ、43……3−4クラ
ッチ、44……リバースクラッチ、45……2−4ブレー
キ、46……ローリバースブレーキ)、62……レンジ選択
手段(マニュアルバルブ)、66〜68……変速段切換手段
(第1〜第3ソレノイドバルブ)、200……制御手段
(コントローラ)。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変速歯車機構と、該変速歯車機構の動力伝
    達経路を切り換える複数の摩擦締結要素と、運転者によ
    って操作されて少なくとも前進レンジと後退レンジの選
    択が可能なレンジ選択手段と、前進レンジにおいて上記
    各摩擦締結要素に選択的に締結圧を供給することにより
    変速段を切り換える変速段切換手段とが備えられた自動
    変速機の変速制御装置であって、前進走行中に上記レン
    ジ選択手段が後退レンジ操作されたときに、後退速で締
    結される複数の摩擦締結要素のうちの変速歯車機構の所
    定の回転部材をケースに固定するブレーキの締結を阻止
    すると共に、その後、レンジ選択手段が再び前進レンジ
    に操作されたときに、その再操作時から所定時間の間、
    変速段を上記変速歯車機構の全体が一体回転する変速段
    に設定するように、上記変速段切換手段を作動させる制
    御手段を設けたことを特徴とする自動変速機の変速制御
    装置。
  2. 【請求項2】後退速で締結される複数の摩擦締結要素
    は、運転者によるレンジ選択手段の後退レンジへの操作
    によって締結されるリバースクラッチと、該後退レンジ
    への操作時に変速段切換手段の作動によって締結される
    ローリバースブレーキとであり、かつ、制御手段は、前
    進走行中に上記レンジ選択手段が後退レンジに操作され
    たときに、上記複数の摩擦締結要素のうちのローリバー
    スブレーキの締結を阻止するように構成されていること
    を特徴とする請求項1に記載の自動変速機の変速制御装
    置。
  3. 【請求項3】変速歯車機構は、入力要素として前進変速
    段でインプットシャフトに結合されるスモールサンギヤ
    及びキャリヤと後退速でインプットシャフトに結合され
    るラージサンギヤとを有すると共に、出力要素としてリ
    ングギヤを有する遊星歯車機構で構成され、かつ、制御
    手段は、レンジ選択手段の再操作時から所定時間の間、
    上記変速歯車機構のスモールサンギヤとキャリヤとを同
    時にインプットシャフトに結合することにより、その全
    体が一体回転する変速段に設定するように構成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の変速
    制御手段。
  4. 【請求項4】遊星歯車機構の全体が一体回転する変速段
    は、スモールサンギヤをワンウェイクラッチを介してイ
    ンプットシャフトに結合するフォワードクラッチと、ス
    モールサンギヤを直接インプットシャフトに結合するコ
    ースとクラッチと、キャリヤをインプットシャフトに結
    合する3−4クラッチとが締結される3速であることを
    特徴とする請求項3に記載の自動変速機の変速制御装
    置。
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