JP2917195B2 - 内燃機関の電子制御燃料供給装置 - Google Patents

内燃機関の電子制御燃料供給装置

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の電子制御燃料
供給装置に関し、詳しくは、許容レベルを越えるサージ
トルクの発生を回避しつつ、機関吸入混合気の空燃比を
極力リーン化させ得る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の内燃機関の電子制御燃料供給装置
においては、機関に吸入される空気量を検出し、該吸入
空気量に応じて目標空燃比の混合気を形成すべく燃料供
給量を演算し、前記燃料供給量に応じて燃料噴射弁を駆
動制御するようにしている。また、冷機時には、燃料噴
射弁から噴射された燃料の多くが吸気バルブ近傍に液状
となって付着し、シリンダ内に実際に吸引される燃料量
が減少して、吸入混合気の空燃比をリーン化させてしま
う。このため、機関温度を代表する冷却水温度に応じて
燃料供給量を増量補正することによって、空燃比のリー
ン化を防止するようにしている(実開昭62−1623
64号公報等参照)。
【0003】ところで、上記のように噴射された燃料の
うち吸気バルブ近傍に付着する割合である付着率、及
び、付着した燃料から蒸発してシリンダ内に吸引される
割合である蒸発率は、同じ温度条件であっても、そのと
きの使用燃料の性状(主に蒸発のしやすさ)によって異
なる。このため、従来では、最も空燃比がリーン化しや
すい燃料(蒸発し難い重質燃料)を使用したときでも、
空燃比がリーン化して失火や該失火に伴うサージが発生
しないように、前記水温に応じた燃料増量割合を余裕を
見込んで多めに設定するようにしていた。
【0004】従って、比較的蒸発しやすい軽質或いは普
通燃料を使用したときには、前記燃料増量補正が過大と
なって、空燃比をオーバーリッチ化させ、燃費,排気性
状を悪化させる原因となってしまうという問題があっ
た。そこで、本出願人は先に、上記のように余裕を見込
んで予め多めに設定されている水温に応じた増量補正値
を、サージトルクが一定の許容限界値を越えない範囲で
減少修正することによって、そのときの使用燃料におい
て要求される最低限の増量補正を施すことができるよう
にした装置を提案した(特願平4−5846号参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、8気筒など
の気筒数の多い大排気量機関では、回転安定性が高く、
然も、出力トルクが大きいことから、使用燃料の性状が
比較的良い(軽質燃料)場合には、暖機後に空燃比を理
論空燃比よりリーン化させても、許容レベルを越えるサ
ージトルクが発生しない場合がある。
【0006】即ち、回転安定性が高く、然も、出力トル
クが大きい大排気量機関では、空燃比フィードバック制
御の目標空燃比を、理論空燃比よりもリーン化させるこ
とが可能であり、かかるリーン化によって燃費や排気性
状の改善を図ることが可能である。しかしながら、前述
のように前記リーン化はそのときの使用燃料の性状が良
好であることが条件となるため、使用燃料として性状の
良い(軽質)もののみが使用されるとは限らない使用環
境では、前記目標空燃比のリーン化を果たすことはでき
なかった。
【0007】一方、上記のサージトルクの検出値に基づ
いて水温による増量補正値を修正する制御は、そのとき
の使用燃料に増量補正値を適合させることになり、重質
燃料に適合して設定された初期値に対する修正割合によ
って使用燃料の性状(重軽質)をある程度特定すること
が可能である。即ち、重質燃料に適合されている初期値
を減少修正すれば、そのときの使用燃料は、前記減少修
正割合の増大に応じてより軽質であるものと推定でき、
ここで、軽質燃料の使用が推定されたときには、前記目
標空燃比のリーン化を実現できることになる。
【0008】本発明は上記実情に鑑みなされたものであ
り、暖機中の増量補正の抑制と、暖機後の空燃比フィー
ドバック制御における目標空燃比のリーン化とを、サー
ジトルクの発生を回避しつつ実現できる電子制御燃料供
給装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのため本発明にかかる
内燃機関の電子制御燃料供給装置は、図1に示すように
構成される。図1において、空燃比検出手段は機関吸入
混合気の空燃比を検出し、空燃比フィードバック制御手
段は、空燃比検出手段で検出される空燃比を目標空燃比
に近づけるように機関への燃料供給量をフィードバック
制御するまた、出力変動検出手段は機関の出力変動を
検出し、出力変動による燃料修正手段は、前記空燃比フ
ィードバック制御手段のクランプ状態において、前記出
力変動検出手段で検出される機関の出力変動を許容限界
値に近づけるように、機関への燃料供給量を増減修正す
る。
【0010】一方、目標空燃比設定手段は、出力変動に
よる燃料修正手段で燃料供給量が修正された割合に基づ
いて、前記空燃比フィードバック制御手段における目標
空燃比を可変設定する。
【0011】
【作用】かかる構成によると、空燃比フィードバック制
御手段のクランプ状態において、機関の出力変動を許容
限界値に近づけるように機関への燃料供給量を増減修正
するから、修正結果は、出力変動が許容レベルを越えな
い範囲で最低限必要とされる燃料供給量となる。そし
て、前記必要最低限の燃料量は、燃料の性状によって異
なり、少ない燃料量でも許容限界値を越える出力変動が
発生しない場合には、空燃比フィードバック制御の目標
空燃比としてもリーン化が可能であると推定される。
【0012】そこで、空燃比フィードバック制御手段の
クランプ状態において機関の出力変動を許容限界値に近
づけるように機関への燃料供給量を増減修正した結果に
基づいて、空燃比フィードバック制御の目標空燃比を可
変設定させ、燃料性状に応じた目標空燃比の設定によっ
て、空燃比フィードバック制御状態において、サージト
ルクの発生を回避しつつ、リーン化を図れるようにし
た。
【0013】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。一実施例
を示す図2において、内燃機関1にはエアクリーナ2か
ら吸気ダクト3,スロットル弁4及び吸気マニホールド
5を介して空気が吸入される。吸気マニホールド5の各
ブランチ部には、各気筒別に燃料噴射弁6が設けられて
いる。この燃料噴射弁6は、ソレノイドに通電されて開
弁し、通電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁であっ
て、後述するコントロールユニット12からの噴射パルス
信号により通電制御されて開弁し、図示しない燃料ポン
プにより圧送されてプレッシャレギュレータにより所定
の圧力に調整された燃料を、機関1に間欠的に噴射供給
する。
【0014】機関1の各燃焼室には点火栓7が設けられ
ていて、これにより火花点火して混合気を着火燃焼させ
る。そして、機関1からは、排気マニホールド8,排気
ダクト9,触媒10及びマフラー11を介して排気が排出さ
れる。機関への燃料供給を電子制御するために設けられ
たコントロールユニット12は、CPU,ROM,RA
M,A/D変換器及び入出力インタフェイス等を含んで
構成されるマイクロコンピュータを備え、各種のセンサ
からの入力信号を受け、後述の如く演算処理して、燃料
噴射弁6の作動を制御する。
【0015】前記各種のセンサとしては、吸気ダクト3
中にエアフローメータ13が設けられていて、機関1の吸
入空気流量Qに応じた信号を出力する。また、クランク
角センサ14が設けられていて、基準角度位置毎(例えば
TDC毎)の基準角度信号REFと、1°又は2°毎の
単位角度信号POSとを出力する。ここで、前記基準角
度信号REFの周期、或いは、所定時間内における前記
単位角度信号POSの発生数を計測することにより、機
関回転速度Neを算出できる。
【0016】また、機関1のウォータジャケットの冷却
水温度Twを検出する水温センサ15が設けられている。
更に、前記各点火栓7には、実開昭63−17432号
公報に開示されるような点火栓7の座金として装着され
るタイプの筒内圧センサ16が設けられており、各気筒別
の筒内圧(燃焼圧)を検出できるようになっている。
【0017】尚、前記筒内圧センサ16は、上記のように
点火栓7の座金として装着されるタイプの他、センサ部
を直接燃焼室内に臨ませて筒内圧を絶対圧として検出す
るタイプのものであっても良い。また、前記スロットル
弁4には、該スロットル弁4の全閉位置(アイドル位
置)でONとなるアイドルスイッチ17が付設されてい
る。
【0018】また、前記排気マニホールド8の集合部に
は、空燃比検出手段としての酸素センサ18が設けられて
いる。該酸素センサ18は、排気中の酸素分圧と基準気体
(大気)中の酸素分圧との比に応じた起電力VO2を発生
させる公知のセンサであり、理論空燃比を境に排気中の
酸素濃度が急変することを利用し、理論空燃比に対する
排気空燃比のリッチ・リーンを検出し得るものである。
【0019】ここにおいて、コントロールユニット12に
内蔵されたマイクロコンピュータのCPUは、以下のよ
うにして噴射パルス巾Ti(燃料供給量)を演算し、該
噴射パルス巾Tiの噴射パルス信号を、所定の噴射タイ
ミングで燃料噴射弁6に出力して、燃料噴射弁6による
燃料噴射を電子制御する。コントロールユニット12は、
前記エアフローメータ13で検出された吸入空気流量Q
と、クランク角センサ14からの検出信号に基づいて算出
した機関回転速度Neとに基づいて基本噴射パルス巾T
p(←K×Q/Ne:Kは定数)を演算する。
【0020】また、冷却水温度Twに応じて前記基本噴
射パルス巾Tpを冷機時に増量補正するための増量補正
係数KTWを含んで各種補正係数COEF(←1+KTW
・・・)を演算し、バッテリ電圧(燃料噴射弁6の電源
電圧)の変化による燃料噴射弁6の有効開弁時間の変化
を補正するための電圧補正分Tsを設定する。また、所
定のフィードバック制御条件が成立しているときに、前
記酸素センサ18の出力値から検出される理論空燃比に対
するリッチ・リーンに基づいて、排気空燃比が目標空燃
比に近づく方向に、空燃比フィードバック補正係数α
(初期値1.0 )を比例・積分制御によって設定する。
【0021】更に、所定のアイドル運転状態(所定定常
状態)においては、後述するように、機関のサージトル
クを検出し、該サージトルクが所定値(許容限界値)に
近づく方向にサージトルクフィードバック補正係数SC
OEF(初期値1.0 )を積分制御する。そして、前記基
本噴射パルス巾Tpを、前記各種補正係数COEF,電
圧補正分Ts,空燃比フィードバック補正係数α,サー
ジトルクフィードバック補正係数SCOEFにより補正
して、最終的な噴射パルス巾Ti(←Tp×COEF×
SCOEF×α+Ts)を演算する。
【0022】ここで、コントロールユニット12による前
記空燃比フィードバック補正係数α及びサージトルクフ
ィードバック補正係数SCOEFの演算の様子を、図3
〜図5のフローチャートに従って説明する。尚、本実施
例において、空燃比フィードバック制御手段,出力変動
による燃料修正手段,目標空燃比設定手段としての機能
は、前記図3〜図5のフローチャートに示すようにコン
トロールユニット12がソフトウェア的に備えており、出
力変動検出手段は、図3のフローチャートに示されるコ
ントロールユニット12のソフトウェア機能と筒内圧セン
サ16とによって実現される。
【0023】図3のフローチャートに示すプログラム
は、機関1のサージトルクSTRを演算するためのもの
である。この図3のフローチャートにおいて、まず、ス
テップ1(図中ではS1としてある。以下同様)では、
筒内圧センサ16から筒内圧Pに応じて出力される検出信
号をA/D変換して読み込む。
【0024】次のステップ2では、前記筒内圧センサ16
の出力を所定クランク角範囲で積分することで、平均有
効圧相当値MPiを演算する(図6参照)。ステップ3
では、今回新たに演算された平均有効圧相当値MPi
を、最新値としてPiにセットする一方、前回値をPi
-1にセットする。そして、次のステップ4では、今回値
Piから前回値Pi-1を減算して平均有効圧の変動成分
ΔPiを求める。
【0025】ステップ5では、前記変動成分ΔPiの特
定周波数成分のみを抽出するフィルタリング処理を施
す。ここで、前記特定周波数成分は、機関の出力変動に
よって生じる車両駆動系のねじり振動の主成分に相当す
る周波数域であって、車両の乗員が最も敏感に感じる周
波数域と重なる周波数域(例えば2Hz〜10Hz)とす
ることが好ましい。
【0026】次のステップ6では、前記フィルタリング
処理が施された変動成分ΔPiを、サージトルク相当値
としてSTRにセットする。尚、上記図3のフローチャ
ートでは、機関の出力変動(サージトルク)を、筒内圧
(燃焼圧)に基づいて求めるようにしたが、この他、例
えば回転変動に基づいて求める構成であっても良く、筒
内圧を用いる構成に限定されるものではない。
【0027】図4のフローチャートは、前記サージトル
クフィードバック補正係数SCOEF及び空燃比フィー
ドバック補正係数αを演算するプログラムを示す。この
図4のフローチャートにおいて、ステップ11〜ステップ
13では、機関1の始動中でなく、かつ、始動されてから
所定時間以上経過しているアイドル運転状態であるか否
かを判別する。
【0028】ステップ11〜ステップ13で3条件が揃って
成立していることが判別されると、ステップ14へ進ん
で、前記図3のフローチャートで算出されたサージトル
クSTRと所定値(サージトルクSTRの許容限界値)
とを比較する。そして、所定アイドル運転状態で検出さ
れたサージトルクSTRが所定値以上である場合には、
ステップ15へ進み、サージトルクフィードバック補正係
数SCOEFを所定値ΔCOEだけ増大させる。
【0029】前記サージトルクフィードバック補正係数
SCOEFの初期値は1.0 であり、前記補正係数SCO
EFの増大修正によって燃料噴射量が増大補正されるこ
とになり、これにより燃焼を安定化させ、サージトルク
STRの減少が図られる。一方、所定アイドル運転状態
で検出されたサージトルクSTRが所定値未満である場
合には、ステップ16へ進み、サージトルクフィードバッ
ク補正係数SCOEFを所定値ΔCOEだけ減少させ
る。
【0030】前記所定値は許容されるサージトルクST
Rに相当する値であるから、前記所定値よりも実際のサ
ージトルクSTRが小さい場合には、機関吸入混合気の
空燃比を更にリーン化させることが可能であると推定さ
れるので、前述のように、補正係数SCOEFを減少さ
せて燃料噴射量の減量を図る。上記のようにしてサージ
トルクフィードバック補正係数SCOEFを制御する
と、発生サージトルクが許容限界値付近となるような値
に収束することになり、該収束値はそのときの使用燃料
の性状に左右される。
【0031】特に、前記増量補正係数KTWによる増量補
正が設定される暖機中においては、例えば前記補正係数
TWが比較的増量補正要求の高い重質燃料に適合されて
いる場合で、実際の使用燃料が比較的軽質のものである
場合には、前記補正係数KTWによる過大な増量補正が、
前記補正係数SCOEFで修正され、そのときの使用燃
料で要求されるレベルの補正に収束することになる。
【0032】即ち、霧化性などが良好な良質燃料が使用
されているときには、噴射量が少なくても高い燃焼性を
維持させることができるから、前記補正係数SCOEF
は比較的小さな値に収束するものと予測される。逆に、
霧化性の悪い粗悪燃料が使用されているときには、噴射
量が少ないと良好な混合気形成が果たせなくなってサー
ジトルクが増大してしまうので、前記補正係数SCOE
Fとして比較的大きな値が要求されるものと予測され
る。
【0033】ここで、前記サージトルクフィードバック
補正係数SCOEFは、後述する空燃比フィードバック
制御がクランプされている状態で制御されるが、補正係
数SCOEFの値によって予測される前述のような燃料
性状については、空燃比フィードバック制御にも反映さ
せることができる。即ち、霧化性などが良好な良質燃料
が使用されている場合には、特に、機関1が8気筒機関
のように排気量の大きな機関であると、回転安定性が高
く、出力トルクも大きいことから、空燃比フィードバッ
ク制御の目標空燃比をリーン化させても、許容レベルを
越えるサージトルクが発生しないものと推定され、逆
に、粗悪燃料が使用されている場合には、燃焼を安定化
させるためには、目標空燃比をリッチ化させた方が良い
と判断される。
【0034】そこで、ステップ17では、前記サージトル
クフィードバック補正係数SCOEFのレベルに応じ
て、空燃比フィードバック補正係数αの比例制御に用い
る比例分PR ,PL を可変設定する。前記比例分P
R は、図7に示すように、空燃比が理論空燃比よりもリ
ッチな状態からリーンに反転したときに、補正係数αの
増大制御に用いる値であり、逆に、前記比例分PL は、
空燃比が理論空燃比よりもリーンな状態からリッチに反
転したときに、補正係数αの減少制御に用いる値であ
る。
【0035】そして、ステップ17では、補正係数SCO
EFが大きい場合には、前記比例分PR を大きく、相対
的に比例分PL を小さく設定し、逆に、補正係数SCO
EFが小さい場合には、前記比例分PR を小さく、相対
的に比例分PL を大きく設定するようになっている。例
えば補正係数SCOEFが大きく、使用燃料の性状が良
好とは言えない状態では、空燃比をリッチ化させて燃焼
を安定させることが望まれるが、前述のように、比例分
R を大きくし、逆に、比例分PL を小さく設定すれ
ば、空燃比フィードバック制御の制御点がリッチ側にず
れることになり、前記リッチ化要求に対応できることに
なる。
【0036】即ち、前記ステップ17における比例分
R ,PL の可変設定は、空燃比フィードバック制御の
目標空燃比を、補正係数SCOEFに応じて変化させる
ことになり、補正係数SCOEFをパラメータとするこ
とで、そのときの使用燃料の性状に対応した目標空燃比
設定がなされることになる。補正係数SCOEFに応じ
て比例分PR ,PL を可変設定すると、次のステップ18
では、空燃比フィードバック制御(λ/C)を実行させ
る条件が成立しているか否かを判別する。
【0037】前記空燃比フィードバック制御の停止(ク
ランプ)条件は、アイドル運転,低水温時,始動時,減
速時,機関の高負荷運転時などであり、これらの停止条
件に該当しない場合には、空燃比フィードバック制御条
件が成立しているものとして、ステップ19へ進み、前記
ステップ17で設定された比例分PR ,PL を用いて空燃
比フィードバック補正係数αを演算させる。
【0038】ステップ19における補正係数αの演算の様
子は、図5のフローチャートに示してある。図5のフロ
ーチャートでは、まず、ステップ21で、酸素センサ18の
出力VO2の読み込む。そして、次のステップ22では、理
論空燃比相当のスライスレベルSLと、前記ステップ21
で読み込んだ出力VO2とを比較して、理論空燃比に対す
るリッチ・リーンを判別させる。
【0039】ここで、出力VO2がスライスレベルSL以
上で、理論空燃比よりもリッチであると判別されたとき
には、ステップ23へ進み、かかるリッチ判別が初回であ
るか否か、即ち、リーンからリッチへの反転時であるか
否かを判別させる。リッチ判別の初回であるときには、
ステップ24へ進み、前記比例分PL だけ補正係数αの減
少させる(図7参照)。
【0040】一方、ステップ23で初回でないと判別され
た場合には、ステップ24をジャンプしてステップ25へ進
み、補正係数αを所定の積分分Δαだけ減少させる。ま
た、ステップ22で、出力VO2がスライスレベルSLより
も低く空燃比が理論空燃比よりもリーンであると判別さ
れた場合には、リッチ判別時と同様に、初回には比例分
R により増大修正を実行し、その後はリッチに反転す
るまで積分分Δαによる増大修正を続ける(ステップ26
〜ステップ28)。
【0041】ところで、上記実施例では、空燃比フィー
ドバック制御における制御点を、比例分PR ,PL の変
化によってリッチ或いはリーン方向に修正し、実質的に
は目標空燃比をリッチ化又はリーン化させるようにした
が、この他、前記スライスレベルSLを変化させたり、
理論空燃比に対するリッチ・リーンの反転検知から比例
制御を実行させるまでのディレー時間を変化させること
などによっても、空燃比フィードバック制御の制御点
(目標空燃比)を変化させることができ、これらの目標
空燃比を変化させ得るパラメータ(スライスレベルS
L,ディレー時間)を、前記補正係数SCOEFに応じ
て可変設定させるようにすれば良い。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、
燃比フィードバック制御のクランプ状態において、出力
変動を許容限界値に近づけるように燃料供給量を修正す
ることで、特に暖機中に増量補正を必要最低限に修正す
る一方、燃料性状に依存する前記修正制御の結果から空
燃比フィードバック制御における目標空燃比を変化させ
るようにしたので、燃料性状が良好なときにサージトル
クの発生を回避しつつ空燃比フィードバック制御におけ
る目標空燃比をリーン化させることが可能になり、空燃
比フィードバック制御中における燃費,排気性状を改善
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施例を示すシステム概略図。
【図3】サージトルクの検出制御を示すフローチャー
ト。
【図4】燃料供給量のフィードバック制御を示すフロー
チャート。
【図5】空燃比フィードバック制御を示すフローチャー
ト。
【図6】燃焼圧の積分の様子を示す線図。
【図7】空燃比フィードバック制御の様子を示すタイム
チャート。
【符号の説明】
1 機関 6 燃料噴射弁 12 コントロールユニット 13 エアフローメータ 14 クランク角センサ 15 水温センサ 16 筒内圧センサ 17 アイドルスイッチ 18 酸素センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/14 310 F02D 41/04 305 F02D 45/00 368

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関吸入混合気の空燃比を検出する空燃比
    検出手段と、 該空燃比検出手段で検出される空燃比を目標空燃比に近
    づけるように機関への燃料供給量をフィードバック制御
    する空燃比フィードバック制御手段と、 機関の出力変動を検出する出力変動検出手段と、 前記空燃比フィードバック制御手段のクランプ状態にお
    いて、前記出力変動検出手段で検出される機関の出力変
    動を許容限界値に近づけるように、機関への燃料供給量
    を増減修正する出力変動による燃料修正手段と、 該出力変動による燃料修正手段で燃料供給量が修正され
    た割合に基づいて、前記空燃比フィードバック制御手段
    における目標空燃比を可変設定する目標空燃比設定手段
    と、 を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関の電子制
    御燃料供給装置。
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