JP2917160B2 - 鞘芯型複合繊維を用いたニードルパンチ不織布 - Google Patents

鞘芯型複合繊維を用いたニードルパンチ不織布

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はニードルパンチカーペツト等に用いられる不
織布に関し、さらに詳しくは形状保持性、耐光性、摩擦
堅牢度に優れた不織布に関する。
〔従来の技術〕
従来自動車用カーペツト分野では、軽量性、経済性に
優れたポリプロピレンの原料着色繊維をニードルパンチ
法等で不織布化し、ポリエチレンシート等で裏打ちし、
さらに車の床面形状に合わせて加熱加圧成形したカーペ
ツトが主に用いられてきた。
ポリエステルを芯成分としポリエチレンを鞘成分とす
る鞘芯型複合繊維は公知であり、このような繊維を熱処
理しポリエチレンのみを融解させることにより繊維の接
点を接着させた不織布も良く知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記ポリプロピレン繊維からなるカーペツトは、加熱
加圧成形後も型崩れし易く、また成形物の端部に反りが
発生し易いといつた欠点があつた。このような欠点は、
ポリエステル繊維を用いることによりかなり改良できる
が、ポリプロピレン繊維に較べて比重が大きく、かつ高
価であるといつた欠点が生じる。
本発明はポリエステル繊維やポリプロピレン繊維の上
記の欠点を除き、軽量で形状保持性が良く、かつ安価な
不織布を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上記課題の解決のため鋭意研究の結果、
ポリエステルを鞘成分とし着色したポリオレフインを芯
成分とする鞘芯型複合繊維を用い、この複合繊維を30重
量%以上含有させたニードルパンチ不織布とし、ポリオ
レフインの軟化点以上、ポリエステルの融点以下の温度
下で加圧して用いられるものにすることにより所期の目
的が達せられることを知り、本発明を完成するに至つ
た。
本発明で用いるポリエステルは、テレフタル酸、イソ
フタル酸、ナフタリン−2,6−ジカルボン酸、アジピン
酸、セバシン酸等のジカルボン酸と、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール等
のジオールとから合成されるポリエステルである。中で
も融点が200〜260℃、固有粘度が0.55〜0.88(フエノー
ル/テトラコロルエタン、30℃)のポリエチレンテレフ
タレートあるいはポリ(エチレンテレフタレート/イソ
フタレート)が好ましく用いられる。
本発明で用いるポリオレフインは、エチレン、プロピ
レン、ブテン−1等のd−オレフインの単独重合体ある
いは共重合体であつて、メルトフローレートが2〜100
(230℃、2.16kg)、融点が120〜172℃のものが好まし
く用いられる。
上記ポリエステルとポリオレフインは、ポリエステル
を鞘成分とし着色したポリオレフインを芯成分とする鞘
芯型に複合紡糸する。両成分の比率は体積比で70/30〜3
0/70の範囲である。ポリエステルが20%未満となると、
この複合繊維を用いた不織布は型崩れし易いものとな
り、80%を超すと比重が大きくかつ高価なものとなり、
いずれも好ましくない。その他の紡糸条件は通常のポリ
エステル/ポリオレフイン複合繊維の条件を用いること
ができる。繊度にも特別の制限はなく、1〜100デニー
ルの範囲、なかでも自動車用カーペツトには6〜60デニ
ールのものが好適である。
このようにして得られる複合繊維は、芯にポリオレフ
インを用いたことにより比重が軽く、安価であり、剛性
の高いポリエステルが円筒状に配置されているので繊維
自身の剛性が高く、この複合繊維を用いた不織布も形状
保持性が良い。さらにこの不織布をポリエステルの融点
以下ポリオレフインの軟化点以上の温度で加熱加圧成形
すると、芯成分のポリオレフインには応力緩和が生じる
ので、一層形状保持性が向上し、端部に反りが発生する
こともない。また、芯成分にのみ顔料を添加して着色し
ているので鞘成分が保護層となり、摩擦堅牢度や耐光性
の優れた原液着色繊維となる。
本発明の不織布は、上記の本発明の複合繊維を用い、
所望により他の繊維を70%以下混合し、ニードルパンチ
法で製造する。混合して使用することのできる他の繊維
としては、レーヨン、ポリアミド繊維、ポリエステル繊
維、アクリル繊維等が例示できる。不織布中に含有され
る複合繊維の量が30重量%未満であると、加熱加圧成形
した後の形状保持性が低下するので好ましくない。
〔実施例〕
実施例及び比較例によつて本発明を更に具体的に説明
する。なお、各例で用いられた物性評価方法は以下のと
おりである。
繊維の強度及び伸度:JIS L−1013(化学繊維フイラメ
ント糸試験方法)による。
形状保持性:目付300g/m2のニードルパンチ不織布か
ら長辺が機械方向となるように15cm×5cmの大きさに切
り取つた試験片を、長辺の中央で二つ折にして二枚のス
テンレス板(14cm×16cm、525g)の間に挟み、所定温度
の恒温層中に45分間放置することにより、加熱加圧成形
する。加熱加圧成形後の試験片を10秒間だけ平面状に押
し開いた後方を除き、試験片の片端を保持して垂直に吊
り下げ、24時間後の折れ曲がり角度(内角)を測定す
る。三枚の試験片の平均値を求め、折れ曲がり角度が30
°未満のものを形状保持性優、30〜60°のものを良、61
〜90°のものを可、91°以上のものを不可と判定する。
折れ曲がり角度が90°未満のものは一応実用に耐える。
曲げ応力:目付800g/m2の不織布から長辺が機械方向
となるように15cm×5cmの大きさに切り取つた試験片
を、支点の間隔80mmの支持台に乗せ、その中央を幅50mm
厚さ1mmの加圧子により試験速度50mm/minの条件で押し
て最大応力(g/5cm)を測定し、三枚の試験片の平均値
で示す。
摩擦堅牢度:目付300g/m2のニードルパンチ不織布を
試料とし、JIS L−0849(摩擦に対する染色堅牢度試験
方法)による。
耐光性:目付300g/m2のニードルパンチ不織布を試料
とし、カーボンアーク型フエードメーターを用いて83℃
で紫外線照射し、20時間毎に試料の表面を指でこすり、
劣化した繊維が粉状に脱落するまでの時間を測定する。
この時間が240時間以上であれば実用に耐える。
実施例1〜3 融点が250℃、固有粘度が0.64のポリエチレンテレフ
タレートを鞘成分とし、メルトフローレート(230℃、
2.16kg)が10、融点が160℃のポリプロピレン(モノア
ゾ系顔料を0.7%添加して赤色に原液着色したもの)を
芯成分とし、押出温度は両成分共280℃で、両成分の押
出量の比を第1表に示したように30/70〜70/30と変え
て、巻取速度750m/分で鞘応型に複合紡糸して30デニー
ルの未延伸糸を得た。この未延伸糸を80℃で2.8倍に延
伸し、クリンパーで15山/25mmの捲縮を付与した後切断
して、繊度10デニール、繊維長64cmのステープルとし
た。得られたステープルをカードウエブとした後ニード
ルパンチして、目付300g/m2及び800g/m2の不織布を得
た。
これらの複合繊維及び不織布の物性を第1表に示し
た。
比較例1 実施例1で用いたポリエチレンテレフタレートにモノ
アゾ系顔料を0.7%添加して赤色に着色したものを芯成
分とし、メルトフローレート(190℃、2.16kg)3.融点1
15℃の低密度ポリエチレンを鞘成分とし、両成分の押出
量を50/50とした以外は実施例1と同様の紡糸・延伸条
件で、繊度10デニール、繊維長64mmのステープルとし、
実施例1と同様にニードルパンチして不織布を得た。
これらの複合繊維及び不織布の物性を第1表に示し
た。
比較例2、3 実施例1で用いたポリエチレンテレフタレート(比較
例2)及び実施例1で用いたポリプロピレン(比較例
3)をそれぞれ単独で、実施例1と同様の条件で紡糸・
延伸して、繊度10デニール、繊維長64mmのステープルと
した。得られたステープルをそれぞれ実施例1と同様に
ニードルパンチして不織布を得た。
これらの繊維及び不織布の物性を第1表に示した。
第1表に示されたデータから以下のことが明らかとな
る。
本発明の複合繊維のみからなる不織布(実施例1〜
3)は、ポリエフタレート繊維からなる不織布(比較例
2)よりも曲げ応力が大きく折り曲げ角度が小さいので
形状保持性が良く、摩擦堅牢度や耐光性も良好である。
ポリエチレンテレフタレートを芯成分とし、ポリエチ
レンを鞘成分とする複合繊維からなる不織布(比較例
1)は、曲げ応力が小さく折り曲げ角度も90°を超える
のみならず、ポリエチレンの融着により厚みが減少し風
合が悪くて実用に耐えない。
ポリエチレンテレフタレート繊維からなる不織布(比
較例2)は、形状保持性ではポリプロピレン繊維からな
る不織布(比較例3)よりは優れているが実施例1〜3
の不織布より形状保持性が劣り、摩擦堅牢度では実施例
1〜3にはるかに及ばない。比較例3の不繊布はいずれ
の物性値においても実施例1〜3に及ばない。
実施例4、5、比較例4 実施例2で得た本発明の複合繊維ステープルと、レー
ヨンステープル(繊度2デニール、繊維長51mm)とを、
第2表に示した各種の比率で混合してウエブとし、実施
例1と同様にニードルパンチして不織布を得た。これら
の不織布の物性値を第2表に示した。
第2表に示されたデータから、本発明の複合繊維を30
重量%以上含有する不繊布(実施例4、5)は、その複
合繊維100%からなる不織布(実施例2)に近似した良
い物性値を示すが、複合繊維含量が30%未満の不織布
(比較例4)では形状保持性が大きく低下することが分
かる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D01F 8/00 - 8/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステルを鞘成分とし着色したポリオ
    レフインを芯成分とし、鞘成分/芯成分の体積比が70/3
    0〜30/70である鞘芯型の延伸複合繊維を30重量%以上含
    有する加熱加圧成形用ニードルパンチ不織布。
  2. 【請求項2】ポリエステルを鞘成分とし着色したポリオ
    レフインを芯成分とし、鞘成分/芯成分の体積比が70/3
    0〜30/70である鞘芯型の延伸複合繊維を30重量%以上含
    有してなるニードルパンチ不織布を該ポリオレフインの
    軟化点以上、該ポリエステルの融点以下の温度下で加圧
    成形してなる形状保持性を有する不織布。
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