JP2916667B2 - 陶器製便器の防汚剤及び防汚方法 - Google Patents

陶器製便器の防汚剤及び防汚方法

Info

Publication number
JP2916667B2
JP2916667B2 JP6208738A JP20873894A JP2916667B2 JP 2916667 B2 JP2916667 B2 JP 2916667B2 JP 6208738 A JP6208738 A JP 6208738A JP 20873894 A JP20873894 A JP 20873894A JP 2916667 B2 JP2916667 B2 JP 2916667B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
antifouling
substituent
amino
alkyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP6208738A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0873837A (ja
Inventor
正樹 中村
節 浅井
謙助 藤井
大 平山
武久 木ノ山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DASUKIN KK
OOSAKASHI
Original Assignee
DASUKIN KK
OOSAKASHI
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DASUKIN KK, OOSAKASHI filed Critical DASUKIN KK
Priority to JP6208738A priority Critical patent/JP2916667B2/ja
Publication of JPH0873837A publication Critical patent/JPH0873837A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2916667B2 publication Critical patent/JP2916667B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、便器への汚物の付着を
防止乃至軽減する防汚剤、防汚方法及び防汚処理された
便器に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】洋式、和式を問わず、小
便及び大便用の便器には、繰り返し小便や大便などの汚
物が流されるため、徐々に汚物が付着してくる。水洗の
場合には、汚物はその都度洗い流されるが、これも使用
回数が増えるに従い、水が流れる部分も徐々に汚染が進
むことになる。しかも、水による洗浄に関与しない便器
の周縁部では、その汚染度は飛躍的に高くなる。例えば
和式の小便用の便器及び洋式の便器では、小便の飛沫が
便器の周縁部などに飛び散るため、これらが乾燥して汚
れが付着する。また、和式の大便用の便器でも、水の流
れの界面及び水の流れない部分には、汚れが付着するこ
とになる。
【0003】便器の清掃は嫌がられるため、汚れの付着
を抑制し、便器の清掃の間隔をできるだけ長くする工夫
が求められていた。例えば、洗浄剤を含有する水で洗浄
する方法などが工夫されているが、完全とは言えず、有
効な方法が見出されないまま、これらの汚れはブラシな
どにより一定期間ごとに洗浄されていたのが実状であっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、便器への汚
物の付着を防止し、便器の洗浄の間隔を大幅に延長でき
る防汚剤及びその処理方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
鑑み鋭意検討を重ねた結果、シロキサン誘導体を酸性触
媒とともに含む組成物あるいは活性シロキサン等を便
表面に単に塗布するだけで、便器の表面に存在するシ
ラノール(−Si−OH)の水酸基あるいは他の反応性
部位を共有結合により修飾し、便器の表面への汚物の付
着を長時間防止できることを見出した。
【0006】すなわち、本発明は、下記の防汚剤、防汚
方法及び防汚処理された便器を提供するものである。
【0007】項1. 下記一般式(1)又は(2)で表
されるシロキサン誘導体及び酸性触媒を必須成分とする
陶器製便器の防汚剤(以下、第1防汚剤という)。
【0008】
【化3】
【0009】
【化4】
【0010】一般式(1)及び(2)中、R1、R2及び
3は、同一又は異なって水素原子、臭素原子、ヨウ素
原子、アミノ基、アミノアルキル基、エポキシ基、ポリ
エーテル基、アルキル基、トリクロルメチル基、クロロ
エチル基、トリクロロ−t−ブチル基、ω−クロロドコ
サニル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ
基、置換基(アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ
基、アミノ基、ニトロ基又はカルボキシル基)を有して
いてもよいフェニル基、置換基(アルキル基、アルコキ
シ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基又はカルボキ
シル基)を有していてもよいスチリル基、メルカプトア
ルキル基、エポキシアルキル基、カルボキシアルキル
基、ヒドロキシアルキル基、アクリルアルキル基、メタ
クリルアルキル基、置換基(アルキル基、アルコキシ
基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基又はカルボキシ
ル基)を有していてもよいフェニル基を有するアルアル
キル基、ポリエーテル基を示す。
【0011】R4は、アルキル基、アミノアルキル基、
エポキシ基、トリクロルメチル基、クロロエチル基、ト
リクロロ−t−ブチル基、ω−クロロドコサニル基、ア
ルケニル基、アルキニル基、置換基(アルキル基、アル
コキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基又はカル
ボキシル基)を有していてもよいフェニル基、メルカプ
トアルキル基、エポキシアルキル基、カルボキシアルキ
ル基、ヒドロキシアルキル基、アクリルアルキル基、メ
タクリルアルキル基又は置換基(アルキル基、アルコキ
シ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基又はカルボキ
シル基)を有していてもよいフェニル基を有するアルア
ルキル基を示す。
【0012】nは、1以上の整数を示す。
【0013】mは、2以上の整数を示す。
【0014】項2. 脱離基としてケイ素原子に結合す
る少なくとも1個の−OTs基(Tsは、p−トルエン
スルホニルである)若しくは−OMs基(Msは、メタ
ンスルホニルである)を有する活性化シロキサン及び活
性化シラン又はビニルトリエトキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4エ
ポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、ヘキサメチルジシラザン、N,N’−ビス(トリ
メチルシリル)ウレア及びN,O−(ビストリメチルシ
リル)アセトアミドからなる群から選ばれる少なくとも
1種を必須成分とする陶器製便器の防汚剤(以下、第2
防汚剤という)。
【0015】項3. 項1又は2に記載の防汚剤を陶器
製便器に接触させることを特徴とする陶器製便器の防汚
処理方法。
【0016】項4. 項3の方法により防汚処理された
陶器製便器
【0017】本発明において、シロキサン誘導体は単
で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0018】本発明で用いられる活性化シロキサン及び
活性化シランは、ケイ素原子(Si)に脱離基が少なく
とも1個結合し、便器のSi−OHと反応してシロキサ
ンとなる化合物を意味する。活性化シロキサン及び活性
化シランに結合する脱離基としては、−OTs基(Ts
は、p−トルエンスルホニルである)、−OMs基(M
sは、メタンスルホニルである)等が例示されるがこれ
らに限定されない。活性化シロキサンとしては、具体的
には以下の化合物が例示される。
【0019】ニルトリエトキシシラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4エポ
キシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、N−β(ア
ミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、ヘキサメチルジシラザン、N,N’−ビス(トリメ
チルシリル)ウレア、N,O−(ビストリメチルシリ
ル)アセトアミド。
【0020】本発明の第1防汚剤は、シロキサン誘導体
と酸性触媒が混合された状態で保存、販売等されるもの
も含むが、この他に、シロキサン誘導体と酸性触媒が別
々に販売、保存等され、便器に適用する際にこれらを混
合する場合や、便器にシロキサンと触媒を別々に適用
し、便器の表面でこれらが混合されて組成物を形成する
場合を含む。本発明の第2防汚剤は、酸性触媒を含ま
ず、活性化シロキサン及び/又は活性化シラン単独で加
熱などの処理により防汚処理される場合を含む。
【0021】本発明において、「便器」とは、洋式の便
器、和式の小便用及び大便用の便器を含み、これらはい
ずれも陶器製である。各種便器は、汲み取り式であって
も水洗式であってもよいが、特に水洗式の便器に適用さ
れる。
【0022】本発明の防汚処理された便器は、具体的に
は、以下のものである。
【0023】*第1防汚剤又は第2防汚剤で処理された
洋式便器。
【0024】*第1防汚剤又は第2防汚剤で処理された
和式小便用便器。
【0025】*第1防汚剤又は第2防汚剤で処理された
和式大便用便器。
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】シロキサン誘導体、活性化シロキサン及び
活性化シランはガス状のものから液状のものまで広く使
用可能であるが、特に液状のものでは、粘度0.65〜
100000センチストークス、好ましくは100〜2
0000センチストークス、より好ましくは500〜2
0000センチストークスのものが、良好な物性を示
す。
【0030】一般式(1)または(2)の鎖状又は環状
のシロキサンにおいて、R1、R2、R3およびR4で表さ
れるハロゲン原子として、臭素原子、ヨウ素原子が挙げ
れる。
【0031】アルキル基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、se
c−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコサニル
基、ドコサニル基等の炭素数1〜22の直鎖又は分枝状
のアルキル基、好ましくは炭素数1〜8の直鎖又は分枝
状のアルキル基が挙げられる。
【0032】ハロゲン化アルキル基として、トリクロル
メチル基、クロロエチル基、トリクロロ−t−ブチル
、ω−クロロドコサニル基が挙げられる
【0033】アルコキシ基としては、メトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ
基、ペントキシ基、ヘキソキシ基、ドデシルオキシ基、
オクタデシルオキシ基、エイコサニルオキシ基、ドコサ
ニルオキシ基などの炭素数1〜22の直鎖又は分枝状の
アルコキシが挙げられる。
【0034】ポリエーテル基としては、2以上の繰り返
し単位を含むポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレ
ン及びポリオキシテトラメチレン等が挙げられる。
【0035】アミノアルキル基としては、アミノメチル
基、アミノエチル基、アミノプロピル基、アミノブチル
基、アミノペンチル基、アミノヘキシル基、アミノヘキ
サデシル基、アミノオクタデシル基、アミノエイコサニ
ル基、アミノドコサニル基等の炭素数1〜22の直鎖又
は分枝状のアミノアルキル基、好ましくは炭素数1〜8
の直鎖又は分枝状のアミノアルキル基が挙げられる。
【0036】アルケニル基としては、ビニル基、プロピ
オニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、
ヘプテニル基、オクテニル基、ノネル基、デセニル基、
ヘキサデセニル基、オクタデセニル基、エイコセニル
基、ドコセニル基等の炭素数1〜22、好ましくは1〜
8、より好ましくは1〜4の直鎖又は分枝状のアルケニ
ル基が挙げられる。
【0037】アルキニル基としては、エチニル基、プロ
ピニル基、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、
ヘプチニル基、オクチニル基、ノニニル基、デシニル
基、ヘキサデシニル基、オクタデシニル基、エイコシニ
ル基、ドコシニル基等の炭素数1〜22の直鎖又は分枝
状のアルキニル基、好ましくは炭素数1〜8の直鎖又は
分枝状のアルキニル基が挙げられる。
【0038】置換基を有していてもよいフェニル基は、
無置換のフェニル基及び置換基を有するフェニル基を意
味し、置換基を有していてもよいスチリル基は、無置換
のスチリル基及びベンゼン環に置換基を有するスチリル
基が挙げられる。置換基を有するフェニル基及び置換基
を有するスチリル基の置換基は、アルキル基、アルコキ
シ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基又はカルボキ
シル基通常芳香核に置換される置換基からなる群から
選ばれる少なくとも1種であり、置換基の数は1〜3、
好ましくは1または2、より好ましくは1である。
【0039】メルカプトアルキル基としては、メルカプ
トメチル基、2−メルカプトメチル基、3−メルカプト
プロピル基、4−メルカプトブチル基等の炭素数1〜
8、好ましくは1〜4のメルカプトアルキル基が挙げら
れる。
【0040】エポキシアルキル基としては、2,3−エ
ポキシプロピル、3,4−エポキシブチル、4,5−エ
ポキシペンチル、5,6−エポキシヘキシル、6,7−
エポキシヘプチル、7,8−エポキシオクチル、8,9
−エポキシノニル、9,10−エポキシデシルなどの炭
素数1〜8のアルキレン基の末端にエチレンオキシド残
基を有する基が挙げられる。
【0041】カルボキシアルキル基としては、カルボキ
シメチル基、2−カルボキシエチル基、3−カルボキシ
プロピル基、4−カルボキシブチル基、5−カルボキシ
ペンチル基、6−カルボキシヘキシル基、7−カルボキ
シヘプチル基、8−カルボキシオクチル基などの炭素数
1〜8のアルキレン基の末端にCOOHを有する基が挙
げられる。
【0042】ヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキ
シメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシ
エチル基、3−ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチ
ル基、ヒドロキシペンチル基、ヒドロキシヘキシル基、
ヒドロキシヘプチル基、ヒドロキシオクチル基、ヒドロ
キシデシル基、ω−ヒドロキシヘキサデシル基、ω−ヒ
ドロキシオクタデシル基、ω−ヒドロキシエイコサニル
基、ω−ヒドロキシドコサニル基などの炭素数1〜22
の直鎖又は分枝を有するヒドロキシアルキル基が挙げら
れる。
【0043】アクリルアルキル基及びメタクリルアルキ
ル基としては、下記式(I)及び(II)
【0044】
【化3】
【0045】(式中、pは、1〜8の整数を示す)で表
される基が挙げられる。
【0046】置換基を有していてもよいアルアルキル基
としては、 Ar−(CH2q− 〔式中、Arは、置換基を有していてもよいフェニル基
を示し、qは1〜8の整数を示す。〕があげられる。A
rで表される置換基を有するフェニル基は、前記と同じ
である。
【0047】nは、1以上の整数、好ましくは13〜3
00の整数を表す。
【0048】mは、2以上の整数、好ましくは13〜3
00の整数を表す。
【0049】本発明の第1防汚剤に配合される「酸性触
媒」は、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素、無水硫
酸、硝酸、濃塩酸、濃硫酸、リン酸、ポリリン酸、芳香
族スルホン酸及び脂肪族スルホン酸などの有機酸からな
る群から選ばれるいずれか1種あるいはそれらの混合酸
が例示される。
【0050】本発明の第1防汚剤は、特に限定されない
が、例えば以下のように使用することができる。まず、
便器の表面に付着する水を紙、布などを用いてふき取
る。この際、便器の表面の水をドライヤーなどで完全に
除去・乾燥してもよいが、少し表面に水が付着していて
も、実質的に問題はない例えば、シロキサン及び酸性
触媒を別々に又は組成物として便器に接触させ、室温下
数分程度放置して反応させればよい。接触は、本発明の
組成物が便器表面に存在するのであればその方法は特に
限定されないが、例えば布、紙、ブラシ等により塗布
し、またはスプレーすればよい。便所に設置する前の便
器は、第1防汚剤に浸漬、塗布、スプレーなどにより接
触させることにより、容易に防汚処理することができ
る。
【0051】本第2防汚剤は、液状の場合には便器の
面に塗布、スプレー等により接触させ、ガス状の場合に
は、便器の表面に吸着処理することにより接触させ、数
分から数十分程度の室温放置又は加熱などの処理により
表面を防汚処理することができる。
【0052】本発明の第1防汚剤は、シロキサンと酸性
触媒の合計を100重量部として、シロキサン1〜99
重量部、触媒99〜1重量部を含む。第1防汚剤及び第
2防汚剤は、溶剤に溶解させて使用してもよい。該溶剤
としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イ
ソプロパノール、ブタノールなどのアルコール類、クロ
ロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン系炭化水素類、
ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、ヘキサ
ン、シクロヘキサンなどの直鎖状又は環状の脂肪族炭化
水素溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、
アセトンなどのケトン類、エチレングリコール、ポリエ
チレングリコールなどのグリコール類及びポリエーテル
類、DMSO、DMFなどの非プロトン性極性溶媒など
が挙げられる。
【0053】
【発明の効果】本発明の防汚剤を使用すれば、便器に
する汚物の付着を数カ月間程度抑制することができ、ま
た、付着した汚れの除去も簡単であるため、便器の清掃
を簡単に行えるようになる。また、本発明の防汚方法で
処理された便器は、汚れが付着し難いため、好ましい。
【0054】また、数カ月程度の使用の後、表面が少し
汚れるようになるが、これは防汚皮膜の表面に汚垢が堆
積してくるためである。この場合も紙や布等にて表面の
汚垢をぬぐい去ることにより、防汚皮膜が表面に再び現
れるため、初期の防汚効果が再現される。この際、本発
明の防汚処理剤で再度表面処理すれば、効果はさらに向
上する。
【0055】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例を用いてよ
り詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定され
るものではない。
【0056】実施例1 (1)防汚剤の調製 以下の成分を配合して、本発明の防汚剤を得た。
【0057】 *処方1 ジメチルシリコーン(信越シリコーンKF96-500) 5.0g 濃硫酸 1.5g イソプロパノール 40.0g ベンゼン 53.5g *処方2 ジメチルシリコーン(信越シリコーンKF96-1000) 15.0g 濃硫酸 2.5g イソプロパノール 100.0ml ベンゼン 200.0ml 処方1、2ともに、以下の方法に従って調製した。
【0058】まず、イソプロパノールに濃硫酸を加え、
均一な溶液とした。これにジメチルシルコーン油を加
え、よく撹拌した後、ベンゼンを加え、透明溶液として
処方1及び2の組成物を調製した。
【0059】(2)試験方法 (2−1)方法A 上記処方1及び2の防汚剤を、男子小便用水洗便器の水
の流れる内側から周縁部分までを左右に分け、一方に防
汚剤(処方1又は2)を塗布し、他方は未処理のままと
して、左右の汚染度を比較検討した。使用した男子水洗
小便器は、7〜8人が使用するものであり、実施時期は
夏期7月期に1カ月間行った。
【0060】結果を下記表1及び表2に示す。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】なお、表1及び表2中:○は、汚染が認め
られないことを示す。
【0064】△は、わずかな尿跡の付着があることを示
す。
【0065】×は、明らかな汚染や尿跡の付着があるこ
とを示す。
【0066】××は、不快感を及ぼす汚染度であること
を示す。
【0067】上記表1及び表2の結果から明らかなよう
に、便器内部の水で洗い流される部分の汚染性は、1週
間後に未処理部分でわずかな汚染が認められ、1カ月後
では明らかな汚染が認められる。
【0068】一方、同じ便器内部の処理部分では、水に
より洗い流される部分は1カ月後においても汚染を認め
ず、防汚効果が持続していることが判明した。
【0069】また、便器の周縁部分は、水がかからない
ため汚染の程度は高く、未処理部分では1日経過後にお
いて既に汚染が認められ、2日後には明らかな汚染とし
て清掃を要求するに至る。一方、防汚処理剤を塗布した
周縁部では、1カ月後においてもほとんど汚染を認め
ず、防汚効果が持続していることが判明した。
【0070】これは、薬剤の塗布処理により、表面がシ
ロキサン被膜に覆われ、撥水効果が現れたため、尿滴が
水玉となり転がり落ち、結果として便器周縁部分には汚
染が生じなかったためである。
フロントページの続き (72)発明者 平山 大 大阪府吹田市豊津町1−33 株式会社ダ スキン内 (72)発明者 木ノ山 武久 大阪府吹田市豊津町1−33 株式会社ダ スキン内 (56)参考文献 特開 平6−93290(JP,A) 特開 平4−240171(JP,A) 特開 平4−55491(JP,A) 特公 昭50−15473(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 3/00 112 C08J 7/04 C09D 5/16 C09D 183/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)又は(2)で表されるシ
    ロキサン誘導体及び酸性触媒を必須成分とする陶器製便
    器の防汚剤、但し、該防汚剤が香料含有担体粉末を含む
    場合、酸性触媒がスルファミン酸ではない: 【化1】 【化2】 〔一般式(1)及び(2)中、R1、R2及びR3は、同
    一又は異なって水素原子、臭素原子、ヨウ素原子、アミ
    ノ基、アミノアルキル基、エポキシ基、ポリエーテル
    基、アルキル基、トリクロルメチル基、クロロエチル
    基、トリクロロ−t−ブチル基、ω−クロロドコサニル
    基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、置換
    基(アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ
    基、ニトロ基又はカルボキシル基)を有していてもよい
    フェニル基、置換基(アルキル基、アルコキシ基、ヒド
    ロキシ基、アミノ基、ニトロ基又はカルボキシル基)を
    有していてもよいスチリル基、メルカプトアルキル基、
    エポキシアルキル基、カルボキシアルキル基、ヒドロキ
    シアルキル基、アクリルアルキル基、メタクリルアルキ
    ル基、置換基(アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ
    基、アミノ基、ニトロ基又はカルボキシル基)を有して
    いてもよいフェニル基を有するアルアルキル基、ポリエ
    ーテル基を示す。R4は、アルキル基、アミノアルキル
    基、エポキシ基、トリクロルメチル基、クロロエチル
    基、トリクロロ−t−ブチル基、ω−クロロドコサニル
    基、アルケニル基、アルキニル基、置換基(アルキル
    基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基
    又はカルボキシル基)を有していてもよいフェニル基、
    メルカプトアルキル基、エポキシアルキル基、カルボキ
    シアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アクリルアルキ
    ル基、メタクリルアルキル基又は置換基(アルキル基、
    アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基又は
    カルボキシル基)を有していてもよいフェニル基を有す
    るアルアルキル基を示す。nは1以上の整数を示す。m
    は2以上の整数を示す。〕。
  2. 【請求項2】 脱離基としてケイ素原子に結合する少な
    くとも1個の−OTs基(Tsは、p−トルエンスルホ
    ニルである)若しくは−OMs基(Msは、メタンスル
    ホニルである)を有する活性化シロキサン及び活性化シ
    ラン又はビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキ
    シプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4エポキシ
    シクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリ
    シドキシプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノ
    エチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
    フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、ヘ
    キサメチルジシラザン、N,N’−ビス(トリメチルシ
    リル)ウレア及びN,O−(ビストリメチルシリル)ア
    セトアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種を必
    須成分とする陶器製便器の防汚剤。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の防汚剤を陶器製
    便器に接触させることを特徴とする陶器製便器の防汚処
    理方法。
  4. 【請求項4】 請求項3の方法により防汚処理された
    器製便器
JP6208738A 1994-09-01 1994-09-01 陶器製便器の防汚剤及び防汚方法 Expired - Fee Related JP2916667B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6208738A JP2916667B2 (ja) 1994-09-01 1994-09-01 陶器製便器の防汚剤及び防汚方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6208738A JP2916667B2 (ja) 1994-09-01 1994-09-01 陶器製便器の防汚剤及び防汚方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0873837A JPH0873837A (ja) 1996-03-19
JP2916667B2 true JP2916667B2 (ja) 1999-07-05

Family

ID=16561269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6208738A Expired - Fee Related JP2916667B2 (ja) 1994-09-01 1994-09-01 陶器製便器の防汚剤及び防汚方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2916667B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE1008724A3 (nl) * 1994-09-27 1996-07-02 Couttenier Andre Samenstelling voor het beschermen en waterafstotend maken van een siliciumhoudend substraat.
US6706076B2 (en) 2000-06-05 2004-03-16 Procter & Gamble Company Process for separating lipophilic fluid containing emulsions with electric coalescence
US6706677B2 (en) 2000-06-05 2004-03-16 Procter & Gamble Company Bleaching in conjunction with a lipophilic fluid cleaning regimen
US6930079B2 (en) 2000-06-05 2005-08-16 Procter & Gamble Company Process for treating a lipophilic fluid
US6564591B2 (en) 2000-07-21 2003-05-20 Procter & Gamble Company Methods and apparatus for particulate removal from fabrics
IT202200012287A1 (it) * 2022-06-10 2023-12-10 Massimo Simonato Rivestimento idrorepellente / distaccante a base di silicone ad alta viscosità per superfici bagno e wc e relativo metodo di applicazione.

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3579540A (en) * 1968-11-01 1971-05-18 Howard G Ohlhausen Method for protecting nonporous substrates and for rendering them water repellent
JPH0455491A (ja) * 1990-06-22 1992-02-24 Goyo Paper Working Co Ltd 防汚機能付与剤
JPH089510B2 (ja) * 1991-01-23 1996-01-31 松下電器産業株式会社 防汚性窯業製品およびその製造方法
JP3239340B2 (ja) * 1992-09-14 2001-12-17 日産化学工業株式会社 スケール付着防止剤及びスケール付着防止方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0873837A (ja) 1996-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI275904B (en) Photoresist stripper composition, and exfoliation method of a photoresist using it
JP2010511763A5 (ja)
TWI704220B (zh) 表面處理劑及表面處理方法
JP2023027033A5 (ja)
JP2916667B2 (ja) 陶器製便器の防汚剤及び防汚方法
JP2001520118A5 (ja)
TW200422794A (en) Cleaning solution for photoresist and method for forming pattern using the same
JP2011049468A (ja) 表面処理剤及び表面処理方法
JP6121570B2 (ja) フォトレジスト除去用ストリッパ組成物およびこれを用いたフォトレジストの剥離方法
JP7274920B2 (ja) 洗浄液、及び金属レジストを備えた支持体の洗浄方法
JP4669737B2 (ja) フォトレジスト除去用シンナー組成物及びそれを用いた半導体装置又は液晶表示装置の製造方法
JP7274919B2 (ja) 洗浄液、及び金属レジストを備えた支持体の洗浄方法
KR20190080773A (ko) 기판의 발수화 방법, 표면 처리제, 및 기판 표면을 세정액에 의해 세정할 때의 유기 패턴 또는 무기 패턴의 무너짐을 억제하는 방법
WO2008018580A1 (fr) Composition liquide de traitement de résine photosensible positive et développeur liquide
NZ331796A (en) Stable aqueous silane solutions containing a saccharide and an organosilane for cleaning hard surfaces
JP2005128529A (ja) フォトレジスト除去用シンナー組成物
KR101645036B1 (ko) 웨이퍼 다이싱용 세정제 조성물
JP2004359937A (ja) 半導体工程で使用される腐食防止剤を含む洗浄液
JPH01204976A (ja) スクリーン印刷性オルガノシロキサン樹脂塗料
JP2003531473A (ja) シルセスキオキサン樹脂及びシロキサン樹脂の処理用溶媒
JP2023087948A (ja) 金属レジスト用現像液、現像方法及び金属レジストパターン形成方法
PL181615B1 (pl) Mieszanka do obróbki podlozy zawierajacych krzem PL PL
JP2005115373A (ja) フォトレジスト除去用シンナー組成物
JP2003183582A (ja) 水性コーティング組成物
JP2000089480A (ja) 剥離剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110423

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110423

Year of fee payment: 12

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110423

Year of fee payment: 12

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees