JP2914871B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP2914871B2 JP16257794A JP16257794A JP2914871B2 JP 2914871 B2 JP2914871 B2 JP 2914871B2 JP 16257794 A JP16257794 A JP 16257794A JP 16257794 A JP16257794 A JP 16257794A JP 2914871 B2 JP2914871 B2 JP 2914871B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は超音波を用いて体内の
断層像を表示する、いわゆる超音波診断装置に関するも
のであり、とくに生体血流(血管)の3次元的情報を
集、表示することによって、広範囲の形状あるいは流れ
の状態を把握することが可能となる超音波診断装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】超音波パルスを生体内に放射し、各組織
からの反射波(エコー)により生体情報を得る超音波診
断法は、超音波断層法と超音波ドプラ法の2つの技術開
発により近年急速な進歩を遂げた。今日最も普及してい
る電子走査型の装置は、配列型の超音波トランスデュ−
サを用い、これを電子的に高速度に制御し走査すること
によってリアルタイム表示を可能としたものである。
【0003】最近では、このような超音波診断装置を用
い、超音波診断法の診断能をさらに向上させるための3
次元血流表示の研究報告がなされている。これらの研究
としては、従来の断層像観察用に開発された超音波プロ
ーブを機械的に移動させて3次元的な生体内の血流情報
を求め、これに3次元的位置情報を加えて合成表示す
方法が採用されている。(例えば、第59回日本超音波
医学会講演論文集(1991年11月)、pp929−
930、「カラ−ドプラによる血管の3次元立体視表
示」参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の血流情報の3次
元表示は、平均血流速度を表示しているため、3次元的
に血管走行の状態を把握するために充分ではなかった。
つまり、従来のカラードプラ法には、超音波ビームに直
交する血管が表示できない、折り返しがある、微弱な血
流はノイズに埋めれてしまい検出が困難である、といっ
た欠点があるからである。
【0005】そこで本発明は、血管走行の状態を3次元
的に良好に得られる超音波診断装置を提供することを目
的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1に係る発明は、 超音波振動子
と、前記振動子からの超音波ビームを拡散させる拡散手
段と、前記超音波振動子を駆動し被検体に対して超音波
を送受波させ、被検体の3次元領域の超音波反射情報を
得る送受信手段と、前記超音波反射情報を解析して、前
記3次元領域のドプラ成分の信号強度を求めるドプラ解
析手段と、前記ドプラ信号の信号強度に基づく複数枚の
画像情報を加算合成する加算合成手段と、前記加算合成
手段により得られた画像情報に基づいて、3次元的画像
を表示する表示手段を備えることを特徴とする超音波診
断装置を提供する。上記目的を達成するため、本発明の
請求項2に係る発明は、 超音波振動子と、前記振動子
からの超音波ビームを拡散させる拡散手段と、前記超音
波振動子を駆動し被検体に対して超音波を送受波させて
被検体の3次元領域の超音波反射情報を得るものであ
り、かつ、受信指向性の異なる複数の受信系を有した並
列同時受信機能を備える送受信手段と、前記超音波反射
情報を解析して、前記3次元領域のドプラ成分の信号強
度を求めるドプラ解析手段と、前ドプラ成分の信号強度
に基づいて、3次元的画像を表示する表示手段を備える
ことを特徴とする超音波診断装置を提供する。上記目的
を達成するため、本発明の請求項3に係る発明は、超音
波振動子と、音速が生体よりも速い材料を生体との接触
面が凸面形状となるように構成した音響レンズにより、
前記振動子からの超音波ビームを走査方向とほぼ直交す
る方向に拡散させる拡散手段と、前記超音波振動子を駆
動し被検体に対して超音波を送受波させ、被検体の3次
元領域の超音波反射情報を得る送受信手段と、前超音波
反射情報に基づいて、3次元的画像を表示する表示手段
を備えることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
【0007】
【作用】請求項1に係る発明によれば、拡散された超音
波ビームによるエコー信号に基づき得られるほぼ同一部
位の複数枚の画像情報を加算合成する手段を備え、加算
合成された画像情報を表示手段に表示しているので、拡
散ビーム走査に起因する感度劣化が改善され連続性のよ
い3次元的画像を得ることができる。また、請求項2に
係る発明によれば、受信手段は受信指向性の異なる複数
の受信系を有した並列同時受信機能を備えているので、
特にリアルタイム性に優れた拡散ビーム走査による3次
元的画像表示可能な超音波診断装置を実現することがで
きる。また、請求項3に係る発明によれば、音速が生体
よりも速い材料を凸面形状とした音響レンズにより、音
波ビームを走査方向とほぼ直交する方向に拡散させてい
るので、接触性の良い拡散型の超音波プローブを備えた
超音波診断装置を実現することができる。
【0008】
【実施例】図1は拡散ビーム走査の原理を説明するため
の図である。ここでは電子走査型 装置にて通常使用され
ているリニアアレイ振動子を用いて説明を行う。 図1
(a)に示す如く、走査方向をX方向、スライス方向を
Y方向、超音波の送受信方向をZ方向とする。この時の
走査方向ビームは、図1(b)に示すように従来の2次
元断層像を得る場合と同様に超音波ビームは電子的な制
御法(すなわち各素子の送受信信号の遅延時間制御)に
よって所定の距離(Z方向深さ)に収束(ビーム幅W
X )される。これに対し、スライス方向へは、従来の収
束されたビーム形状(図1(c)の破線で示す)とは異
なり、図1(c)の実線に示すように拡散した超音波ビ
ーム(所定の深さ距離にてビーム幅W Y )が形成され
る。
【0009】拡散レンズは、その材料中を伝搬する音速
値が生体媒質より速いもの(例えばアクリル材)を使用
した場合には凸面形状、遅い音速の材料を使用した場合
には凹面形状となることは周知の通りであるが、生体と
の接触性を考慮した場合には前者の凸面形状のものの方
が好ましい。例えばプラスチックのように生体より音速
の速い材料の場合には拡散レンズは凸面になる。
【0010】ここで、スライス方向に対して拡散した超
音波ビームにて通常に断層像を得るように走査すれば、
スライス方向の情報が積算されるので、X線透視画像に
類似した画像(3次元的画像)をTVモニタ上に表示す
ることができる。また、プローブをZ方向を軸にしてゆ
っくりと回転させて走査すれば、3次元回転表示も容易
に実現することができる。
【0011】また、スライス方向の情報は拡散ビームに
よる1回の走査で得られるため、走査時間は従来の2次
元画像の場合と何等変わることはない。 このように、拡
散ビーム走査によれば、3次元的画像を得るのに従来
(通常)の断層像走査と同じ処理をするだけでよく、特
別な画像処理を必要としないため、回路規模を大きくす
ることなくリアルタイム性よく3次元的画像を観察する
ことができる。したがって、この方法を用いて血流(血
管)観測を行った場合には、X線の血管造影法の如く血
管が連続して観察ができるため、医用診断に有効な 手段
となりうる。
【0012】ただし本法は超音波ビームを拡散している
ため、送受信感度が従来の超音波断層法より劣化してし
まうことは避けられない。 これを解決するため、本発明
では図2に模式的に示すように、本プローブによって複
数枚の画像を取得した後加算合成し、感度劣化(S/N
不足)(位相干渉の影響も含む)を改善して連続性のよ
い画像を得るようにしている。
【0013】さらに複数画像の加算合成によって問題と
なるリアルタイム性(毎秒表示される断層像フレーム
数)の低下を補うため、本発明では並列同時受信技術を
採用している。なお、並列同時受信法についての詳細に
ついては本出願人によって既に出願された特願平1−8
1785号(特開平2−261435号公報)に記載さ
れている。
【0014】また、ここでは複数断層像の加算手段と並
列同時受信を組み合わせると述べたが、いずれか一方の
みを採用して3次元的画像を表示するようにしても良い
ことは言うまでもない。即ち診断部位によっては拡散ビ
ームによる超音波走査でも十分感度のとれる場合もあ
り、このような場合には上記加算手段による加算を行わ
ず、並列同時受信技術のみを採用すれば、リアルタイム
性の一層優れた立体視画像を得ることができるからであ
る。また、リアルタイム性のあまり要求されない場合に
は、加算手段のみを取り入れ、解像度に優れた立体視画
像を得るようにしてもよい。
【0015】次に、本発明の超音波診断装置の実施例の
全体構成を図3を用いて説明する。なお、本実施例装置
における超音波プローブは、後述する拡散ビーム走査可
能な音響レンズを備えた超音波プローブを用いている。
【0016】超音波を生体内(あるいは媒質内)に送信
する場合には、まずレートパルス発生器1によって超音
波パルスの繰返し周期を決定するレ−トパルスが出力さ
れる 。このパルスはm(mは走査方向同時駆動振動子
数)チャンネルから構成される送信用遅延回路2に送ら
れ、送信時の走査方向超音波ビ−ムの収束距離を決定す
る遅延時間が与えられた後、mチャンネルの駆動回路3
に供給される。
【0017】この駆動回路3では、超音波振動子5を駆
動し超音波を発生させるための駆動パルスが形成され、
その駆動パルスの発生タイミングは送信用遅延回路2の
出力によって決定される。
【0018】この駆動回路3の出力は、電子スイッチ4
により、走査方向に配列されたM個の超音波振動子5の
うちの連続して隣合うm個に供給され、m個の超音波振
動子5を駆動し超音波を発生させる。このときの超音波
ビームは、後述する拡散ビーム用音響レンズを介して拡
散されて放射される。
【0019】一方、生体内に放射された拡散超音波ビー
ムは反射され、再び超音波プロ−ブの超音波振動子5に
よって受信され、プリアンプ7を介した後、mチャンネ
ルの受信用遅延回路8にて受信時の超音波ビ−ムの走査
方向超音波ビ−ムの収束距離を決定する遅延時間が与え
られ、加算器9に送られる。加算器9ではmチャンネル
の受信用遅延回路8の出力信号の加算合成(整相加算)
を行う。
【0020】なお、本実施例の受信回路は、受信指向性
の異なる複数の受信系を有した並列同時受信機能を備え
たものであり、各受信系毎に受信用遅延回路8にて異な
る指向性の遅延時間が与えられ、同時に異なる走査方向
からの整相加算信号が求められる。
【0021】これら整相加算信号は対数増幅器10、包
絡線検波回路11にて対数圧縮、検波され、A/D12
にてA/D変換された後、1フレーム毎に画像メモリ1
3に一旦ストアされる。さらに、ストアされた信号はテ
レビフォ−マットで出力され、モニタ14に超音波断層
像として3次元的に表示される。
【0022】一方、加算器9の出力は2つの直交位相検
波回路、すなわちミキサ15−1、15−2に送られ
る。また基準信号発生器21からは所定の周波数(f
o)をもった連続波が、π/2移相器22にてその位相
を90度シフトされてミキサ回路15−2に入力され、
ミキサ15−1には基準信号発生器21の出力が直接入
力される。このミキサ15−1、15−2の出力は、ロ
−パスフィルタ(LPF)16にて和の周波数成分が除
去され差の周波数成分のみとして抽出される。この差の
周波数をもった信号はA/D17にてディジタル信号に
変換された後、図示しないメモリに一旦ストアされる。
ドプラ信号を算出するためには同一部位を連続的に走査
しそのときの複数の信号を用いる必要があるため、この
ときの複数の信号を一旦記憶し、所定のデ−タ数がそろ
った時点で演算器18にてドプラ信号の信号解析を行
う。
【0023】ここで、超音波血流イメ−ジング法におい
て表示される物理量としては、スペクトルの中心(流速
度の平均値)やスペクトルの分散値(流速の乱れの状
態)などがあるが、ドプラ信号の強度情報(パワー情
報)のみをカラーで表示する方法がむしろ3次元画像と
しては分かりやすいので、演算器18にてドプラ信号の
強度を求めている。
【0024】そして演算器18にて算出された値は演算
器18内の図示しないメモリに一旦記憶される。リニア
電子走査型装置(コンベックス走査型も同様)の場合に
は、このような送受信制御の関係を保ったままレートパ
ルスのタイミングに同期して送受信振動子を1個分ずつ
順次シフトしながら走査が行われ、このとき得られる信
号からドプラ成分が抽出され、上記演算器18内のメモ
リに1フレーム分のデータが形成されるまで逐次記憶さ
れる。このようにして1フレーム分のドプラ画像情報が
形成されると、この画像情報はメモリ19(メモリ19
内のメモリ1)に改めて蓄積される。同様にして、超音
波プローブをほぼ同一の場所に設定して微小時間間隔で
ほぼ同一部位の連続した第2、第3、……、第n番目の
画像を求め、メモリ19内のメモリ2、メモリ3、…メ
モリnに蓄積する。
【0025】その後、少なくとも2枚以上の画像情報を
前記メモリ19から出力し、合成器20にて合成(例え
ば加算平均)を行う。この合成により、拡散ビーム走査
に基づく感度劣化(S/N不足)(位相干渉の影響も含
む)を改善して連続性のよいドプラ画像が得られる。
【0026】そして、この合成器20の出力は前記画像
メモリ13に一旦記憶されたのち、上述した超音波断層
像と同様にテレビフォーマットで読み出され、モニタ1
4上に例えばドプラ成分の信号強度に応じたカラー画像
として表示される。
【0027】このように本発明の実施例によれば、ほぼ
同一部位のドプラ画像を複数枚求め加算合成しているの
で、拡散ビーム走査に基づく感度劣化(S/N不足)を
改善して、血流像の欠けることのない連続性のよいドプ
ラ画像を得ることができ、3次元的誤認を防止すること
ができる。
【0028】また、本実施例装置によれば、受信回路に
並列同時受信機能を備えているので、特に複数画像の加
算合成によって問題となるリアルタイム性(毎秒表示さ
れるフレーム数)の低下を補うことができる。
【0029】本発明において表示される画像は、生体内
からの超音波反射強度を画像化した断層像(Bモード
像)と超音波のドプラ信号から血液あるいは生体組織の
動きの様子を画像化したドプラ画像であり、これらを両
方表示する場合あるいはドプラ画像のみを表示する場合
に本発明は特に有効である。なお、ドプラ画像はカラー
表示に限らず白黒表示しても差し支えない。
【0030】さらに、本実施例では複数画像の加算合成
と並列同時受信機能とを組み合わせた構成となっている
が、いずれか一方のみを採用して3次元的画像を表示す
るようにしても良い。即ち診断部位によっては拡散ビー
ムによる超音波走査でも十分感度のとれる場合もあり、
このような場合には上記加算合成を行わず、並列同時
信技術のみを採用すれば、リアルタイム性の一層優れた
立体視画像を得ることができる。また、リアルタイム性
のあまり要求されない場合には、加算合成のみを取り入
れ、解像度に優れた立体視画像を得るようにしてもよ
い。
【0031】次に本発明における拡散ビーム超音波プロ
ーブの実施例について述べる。本発明における超音波プ
ローブは、拡散ビーム走査を可能とするため拡散ビーム
用音響レンズを振動子の前方に装着する。例えば音響レ
ンズとして音速が生体より速い材料を使用した場合に
は、前述したように凸型の音響レンズがプローブの前面
に装着されることとなる。
【0032】図4に本発明におけるプローブの構成を示
す。配列された振動子の前面には生体と振動子の音響イ
ンピーダンスを整合し、波数の少ない超音波を効率よく
生体内に放射するための整合層が設けられている。この
音響インピーダンス整合層の上に拡散用の音響レンズが
つけられる。この音響レンズはできるだけ生体に近い音
響インピーダンスをもった材料が好ましく、生体より速
い音速の材料としてはポリメチルペンテン(プラスチッ
ク)(音速2000m/sec)、遅い音速材料として
はシリコンゴム(音速950m/sec)などがあり、
前者は凸面形状、後者は凹面形状となる。ただし生体と
の接触性を考慮すれば図4のような凸面形状をもつ前者
の材料を使用する方が望ましい。
【0033】ところで、拡散ビームの拡散角度は対象臓
器によって最適化がなされなくてはならない。すなわち
対象臓器の大きさに比較してビーム拡散角度が大きすぎ
ると関心領域以外の周囲臓器からの信号が混入してしま
い、画像を劣化させるのみならず感度劣化が起きてしま
う。一方、ビーム拡散角度が狭い場合には立体的な観察
が困難となる。しかしながら、曲率の異なる前記凸面形
状のレンズが振動子前方に装着されたプローブを複数本
持ち、選択して使用する方法は、使用者側の経済的な負
担が大きい為あまり現実的ではない。
【0034】そこで本実施例では、図4に示すような凸
面形状で着脱可能な第2の音響レン ズ(例えばシリコン
ゴム)のアダプタを、プローブに直接装着された第1の
レンズの上に装着する方法をとる。なお、この第2の音
響レンズとしては、凸レンズ、凹レンズいずれの方法も
ある得る。
【0035】例えばシリコンゴムを使用してビーム拡散
角のより大きなものを得ようとする場合には凹レンズが
用いられ、ビーム拡散角の小さなものが必要な場合には
凸レンズが用いられる。このように第1、第2の音響レ
ンズを組み合わせて用いる場合には、第1の音響レンズ
材の音速は第2のレンズ材の音速より速ければよく、例
えばブタジェンゴム(音速1520m/sec)のよう
に生体音速とほぼ等しい材料を用いることができる。
【0036】図5は、第1の音響レンズ材(音速V 1
をブタジェンゴム、第2の音響レンズ材(音速V 2 )を
シリコンゴム、生体音速(V 3 )を1500m/sec
としたときに、第2の音響レンズを凸レンズとした場合
及び凹レンズとした場合の断面図及び音線を示した図で
ある。
【0037】本実施例のプローブでは、図5(a)、
(b)に示すような曲率の異なる第2の音響レンズのア
ダプタを複数個準備しておき、ビーム拡散角度の必要性
に応じて最適な仕様のものを選択して用いる。したがっ
て、レンズアダプタを交換するだけで1つのプローブで
容易に超音波ビームの拡散角度を変えることが可能とな
り、対象臓器の大きさに合わせて最適な拡散角度のビー
ム走査を行うことができるので、費用が安くすみ、しか
も拡散角度の変更も簡単である。
【0038】なお、上述した本発明の実施例の説明にお
いてはリニア電子走査方式を取り上げたが、本発明はこ
れに何等限定されるものではなく、コンベックス走査方
式、セクタ走査方式、ラジアル走査方式においても適用
可能であることはいうまでもない。例えば、図6に示す
ように拡散ビーム専用コンベックスプローブとレンズア
ダプタとの組み合わせにより拡散ビーム走査を行うよう
にしてもよいことは勿論である。また、超音波プローブ
は体表から用いるものに限る必要はなく、プロ ーブを体
内に挿入するいわゆる体腔内走査用超音波プローブにお
いても適用可能である。さらに本発明は、電子走査型装
置のみでなく機械走査方式においても有効である。この
場合は、例えば走査方向には凹面、スライス方向におい
ては凸面となる形状の振動子を機械的に回転ないし移動
させることにより容易に実現することができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の超音波診
断装置によれば、スライス方向の情報が拡散ビームによ
る1回の走査で得られるため、3次元的な超音波血管画
像を高感度かつリアルタイムに観察することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における拡散ビーム走査の原理を説明す
るための図。
【図2】本発明の概略説明図。
【図3】本発明の実施例装置のブロック図。
【図4】本発明の実施例プローブを示した図。
【図5】本発明の実施例プローブの音響レンズ系におけ
る音線の屈折を示した図。
【図6】本発明における拡散ビーム専用のコンベックス
プローブとレンズアダプタとを示した図。
【図7】従来のリニア電子走査型装置の原理を示した
図。
【符号の説明】
1 レートパルス発生器 2 送信用遅延回路 3 駆動回路 4 電子スイッチ 5 超音波振動子 7 プリアンプ 8 受信用遅延回路 9 加算器 10 対数増幅器 11 検波回路 12 A/D 13 画像メモリ 14 モニタ 15 ミキサ 16 LPF 17 A/D 18 演算器 19 メモリ 20 合成器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−213523(JP,A) 特開 平4−348744(JP,A) 特開 昭63−203143(JP,A) 特開 平6−209941(JP,A) 特開 平8−24257(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61B 8/00 - 8/15

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波振動子と、 前記振動子からの超音波ビームを拡散させる拡散手段
    と、 前記超音波振動子を駆動し被検体に対して超音波を送受
    波させ、被検体の3次元領域の超音波反射情報を得る送
    受信手段と、 前記超音波反射情報を解析して、前記3次元領域のドプ
    ラ成分の信号強度を求めるドプラ解析手段と、 前記ドプラ信号の信号強度に基づく複数枚の画像情報を
    加算合成する加算合成手段と、 前記加算合成手段により得られた画像情報に基づいて、
    3次元的画像を表示する表示手段を備えることを特徴と
    する超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 超音波振動子と、 前記振動子からの超音波ビームを拡散させる拡散手段
    と、 前記超音波振動子を駆動し被検体に対して超音波を送受
    波させて被検体の3次元領域の超音波反射情報を得るも
    のであり、かつ、受信指向性の異なる複数の受信系を有
    した並列同時受信機能を備える送受信手段と、 前記超音波反射情報を解析して、前記3次元領域のドプ
    ラ成分の信号強度を求めるドプラ解析手段と、 前ドプラ成分の信号強度に基づいて、3次元的画像を表
    示する表示手段を備えることを特徴とする超音波診断装
    置。
  3. 【請求項3】 超音波振動子と、 音速が生体よりも速い材料を生体との接触面が凸面形状
    となるように構成した音響レンズにより、前記振動子か
    らの超音波ビームを走査方向とほぼ直交する方向に拡散
    させる拡散手段と、 前記超音波振動子を駆動し被検体に対して超音波を送受
    波させ、被検体の3次元領域の超音波反射情報を得る送
    受信手段と、 前超音波反射情報に基づいて、3次元的画像を表示する
    表示手段を備えることを特徴とする超音波診断装置。
  4. 【請求項4】 前記表示手段は、前記ドプラ成分の信号
    強度をカラー表示す るものであることを特徴とする請求
    項1又は請求項2のいずれか1項記載の超音波診断装
    置。
  5. 【請求項5】 前記拡散手段は、少なくとも前記振動子
    前方に装着された第1の音響レンズと前記第1の音響レ
    ンズ面にアダプタとして着脱可能に取り付けられる第2
    の音響レンズとから構成されることを特徴とする請求項
    1乃至請求項3のいずれか1項記載の超音波診断装置。
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