JP2913388B2 - 冷凍機を用いた超電導マグネット装置 - Google Patents
冷凍機を用いた超電導マグネット装置Info
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Description
電導マグネット装置に関するものである。
を真空容器内に配置し、液体ヘリウムを用いて所定の温
度(10K〜4K)に冷却し、超電導状態として、高磁
場を発生させ、各種の材料試験等に使用されている。と
ころで、上記液体ヘリウムは非常に高価であり、揮発性
を有しているので蒸発・漏出防止対策に多大の注意を払
わねばならず、維持管理が大変であることからGM(ギ
フオード・マクマホン)式冷凍機を液体ヘリウムに代わ
る冷却手段として用いた超電導マグネット装置が知られ
ている。
の一例を図5に示す。1は真空容器である。該真空容器
1は、凹状容器2と、該容器2の口部を覆う天板3とで
構成されている。
4が後述するシリンダ部C−1で吊設されている。内室
体4は、外側円筒壁5と、天板6と、底板7とで構成さ
れている。又、内室体4内には、後述するシリンダ部C
−2で吊設された固定プレート8と、該固定プレート8
の下面にとりつけられた超電導マグネット10とが内蔵
されている。超電導マグネット10の中央部には空所9
が形成され、この空所9内が高磁場空間として利用され
るようになっている。
出しは、その都度、内室体4及び真空容器1の分解、組
み立てによって行なうが、内室体4及び真空容器1の中
央部を空所9に沿って窪ませて高磁場空間が開放型とさ
れており、内室体4及び真空容器1の分解、組み立てを
しないで材料の装入、取出しをし得るようにしたものも
ある。
12が真空容器1の天板3に固定されている。冷凍機1
1の1段シリンダ部C−1、1段コールドヘッド部F−
1、2段シリンダ部C−2、2段コールドヘッド部F−
2が真空容器1内に挿入されており、1段コールドヘッ
ド部F−1の取付フランジ13に内室体4の天板6が固
定され、2段コールドヘッド部F−2の取付フランジ1
3Aに前記固定プレート8が固定されている。
導マグネット装置では冷凍機11を真空容器1の天板3
に固定し、真空容器1内では1段コールドヘッド部F−
1に内室体4の天板6を、又、2段コールドヘッド部F
−2に固定プレート8を夫々固定している。各コールド
ヘッド部で発生した冷熱量を固体面接触で伝熱し、1段
コールドヘッド部F−1で、常温側から侵入する熱を遮
蔽するようにした内室体4内が70K〜40K程度に冷
却され、2段コールドヘッド部F−2で超電導マグネッ
ト10を10K〜4K程度に冷却している。
いて、超電導マグネット10は大重量物であり、熱容量
が大きいので超電導マグネット10が超電導状態を生じ
る所定の極低温(10K〜4K)になるように冷却する
のに非常に長時間(コイル重量によって変動するが冷却
所要時間は48時間以上必要であった。)を必要として
いるのが実情であり、この冷却時間の短縮化が切望され
ていた。
近傍に冷却管14を配設し、この冷却管14内に液体窒
素を循環させ、GM冷凍機11による冷却と並行して液
体窒素により超電導マグネット10の予備冷却を行なう
ものが考えられている。この従来装置では特別に液体窒
素が必要であるし、作業者に液化ガス取り扱い技術が要
求される等幾多の欠点がある。
の研究を鋭意重ねた結果、図2のグラフに示されるよう
にGM冷凍機では常温から50K付近までの冷却初期の
段階において、1段コールドヘッド部が2段コールドヘ
ッド部より4倍も高い冷却能力を有していることに着目
して発明を完成させたものである。本発明は常温から5
0K付近までの冷却初期の段階において、1段コールド
ヘッド部から2段コールドヘッド部に対し冷熱を伝達支
援させて超電導マグネットの冷却所要時間を短縮できる
冷凍機を用いた超電導マグネット装置を提供することを
目的とする。
超電導マグネット装置は、1段コールドヘッド部に固定
された内室体の天板と2段コールドヘッド部に固定され
た固定プレートとの間に、一端が天板又は固定プレート
のいずれか一方に固定され、他端が他方に接触板により
接離自在とされた伝熱体が配置されており、該伝熱体は
2段シリンダ部の長手方向に伸縮し得る機構を有してお
り、前記伝熱体の接触板を作動するアクチユエータを備
えており、超電導マグネットの温度を検出する温度測定
センサーと、該センサーからの信号によりアクチユエー
タの作動流体供給切換部に切換出力を指令する制御装置
とを備えたことを特徴とする。
ット装置は、1段コールドヘッド部に固定された内室体
の天板と2段コールドヘッド部に固定された固定プレー
トとの間に、一端が天板又は固定プレートのいずれか一
方に固定され、他端が他方に接触板により接離自在とさ
れた伝熱体が配置されており、この伝熱体は2段シリン
ダ部の長手方向に伸縮し得る機構を有しており、この伝
熱体の接触板に連結され、他端部が真空容器外まで伸ば
されたロッドと、超電導マグネットの温度を検出する温
度測定センサーと、該センサーの検出温度を表示するモ
ニターとを備えたことを特徴とする。
に基ずき説明する。図1及び図3は本発明にかかる冷凍
機を用いた超電導マグネット装置の説明図である。図5
の従来例と同一の箇所については同一の符号を付して説
明は省略する。
と、2段コールドヘッド部F−2に固定された固定プレ
ート8との間に、2段シリンダ部C−2及び2段コール
ドヘッド部F−2をとり囲んで配置された伝熱体であ
る。該伝熱体20の上端部は内室体4の天板6に固定さ
れている。伝熱体20の下端部には2段シリンダ部C−
2の長手方向に伸縮しうる構造20Aを有しており、最
下端部に接触板21を設けている。そして、この接触板
21に断熱材製ロッド22を介してアクチユエータ23
が接続されている。そして、アクチユエータ23により
接触板21が固定プレート8に押し付けられて固体面接
触で接合され、また、引き離されるようになっている。
尚、図4には2個のアクチユエータ23、23で接触板
21を固定プレート8に押し付けるようにした例を示し
たが、アクチユエータの数、配置については、接触板2
1の大きさに対応して適宜決定してよい。
電導コイルの近傍に設置された温度測定センサー、25
は温度設定器(図示せず)を備えた制御装置で、前記温
度測定センサー24の検出温度信号を受け入れて設定器
の設定温度と比較し、両者が一致したとき制御装置から
出力信号が発せられてエアーバルブ26が遮断制御さ
れ、内蔵されたバネによりアクチユエータ23から延伸
しているロッド22がアクチユエータ23内に縮小作動
して接触板21を固定プレート8より引き離すようにな
っている。
凍機11を作動すると共に、アクチユエータ23に圧力
空気を供給することにより内蔵されたバネの弾力に抗し
てロッド22をアクチユエータ23から伸長作動させて
伝熱体20の下端の接触板21を図1に破線で示すよう
に、固定プレート8に押し付けて固体面接触させてお
く。これにより天板6と固定プレート8との間に前記伝
熱体20によつて固体伝熱経路が作られているので、1
段コールドヘッドF−1で発生した冷熱の1部が伝熱体
20を伝って固定プレート8に伝達されることになる。
固定プレート8には2段コールドヘッド部F−2による
冷熱と1段コールドヘッド部F−1から伝熱体20を介
して伝達される冷熱とが合わされて供給され、その冷却
速度が早くなる。
置25内の設定器に設定された所定の温度(50K)に
達したとき、制御装置25から出力信号が出てエアーバ
ルブ26が閉塞作動されるとともに、アクチユエータ2
3内の圧力空気が器外へ放出され、内蔵しているバネの
復元力でロッド22がアクチユエータ23内に縮小作動
して接触板21を固定プレート8より引き離す。この
後、超電導マグネット10は2段コールドヘッド部F−
2からの冷却作用を受けて極低温(10K〜4K)まで
冷却される。コイルの冷却所要時間を測定したところ、
約30時間以下に短縮できることがわかった。
めに、制御装置25、アクチユエータ23を備えている
が、手動切り離しするものでも実施可能である。この手
動切り離しの場合は、図3に示すように、温度を表示す
るモニター30を有し、また、接触板21を作動する断
熱材製のロッド22の中間に回転継手32が設けられ、
更に、ロッド22を常時押し下げるようにバネ31が設
けられている。そしてモニター30に温度検出センサー
24から受け入れた検出温度が50Kと表示されたと
き、オペレータがロッド22をバネ31の押し下げ力に
抗して引き上げて接触板21を固定プレート8より手動
で切り離なすようにしている。
22の外端部を90゜程度回転させてストッパ33に係
止している。接触板21を固定プレート8に接触させる
には、ロッド22の外端部を回転させてストッパ33か
ら外し、バネ31の復元力でロッド22を押し下げるよ
うにすればよい。又、伝熱体20は、図示例とは逆に、
上端部に接触板21を設け、この接触板21を内室体4
の天板6に対しアクチユエータ23で接合、引離しする
ものでもよい。
に手動バルブ26Aを装備したり、制御装置25に加熱
モード(図示せず)を設けておき、バルブ26、26A
により圧力エアーを供給してアクチユエータ23から延
伸しているロッド22を伸張作動することにより接触板
21を固定プレート8に押し付けるようにすると、超電
導マグネット10のメンテナンスのときなどに伝熱体2
0の伝熱作用を活用して超電導マグネットを極低温状態
から常温状態へ復元するための所要時間を短縮すること
もできる。
での冷却初期の段階において、1段コールドヘッド部か
ら2段コールドヘッド部に対し冷熱を伝達支援させて容
易に超電導マグネットの冷却所要時間を短縮(約30時
間以下)できる他、図5に示す従来装置では液体窒素温
度77Kまでしか冷却できないが、本発明の場合、50
K程度まで冷却でき、大きな予冷効果を出せるという効
果がある。
装置の縦断面図である。
ールドヘッド部の冷却性能を示すグラフである。
縦断面図である。
チユエータ 6 天板 24 温度
測定センサー 8 固定プレート 25 制御
装置 10 超電導マグネット 30 モニ
ター 20 伝熱体 C−2 2段
シリンダ部 20A 伸縮しうる構造 F−1 1段
コールドヘッド部 21 接触板 F−2 2段
コールドヘッド部 22 ロッド
Claims (3)
- 【請求項1】1段コールドヘッド部に固定された内室体
の天板と2段コールドヘッド部に固定された固定プレー
トとの間に、一端が天板又は固定プレートのいずれか一
方に固定され、他端が他方に接触板により接離自在とさ
れた伝熱体が配置されており、該伝熱体は2段シリンダ
部の長手方向に伸縮し得る機構を有しており、前記伝熱
体の接触板を作動するアクチユエータを備えており、超
電導マグネットの温度を検出する温度測定センサーと、
該センサーからの信号によりアクチユエータの作動流体
供給切換部に切換出力を指令する制御装置とを備えたこ
とを特徴とする冷凍機を用いた超電導マグネット装置。 - 【請求項2】1段コールドヘッド部に固定された内室体
の天板と2段コールドヘッド部に固定された固定プレー
トとの間に、一端が天板又は固定プレートのいずれか一
方に固定され、他端が他方に接触板により接離自在とさ
れた伝熱体が配置されており、この伝熱体は2段シリン
ダ部の長手方向に伸縮し得る機構を有しており、この伝
熱体の接触板に連結され、他端部が真空容器外まで伸ば
されたロッドと、超電導マグネットの温度を検出する温
度測定センサーと、該センサーの検出温度を表示するモ
ニターとを備えたことを特徴とする冷凍機を用いた超電
導マグネット装置。 - 【請求項3】ロッドには付勢バネと、回転継手を設けた
ことを特徴とする請求項2記載の冷凍機を用いた超電導
マグネット装置。
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JP17871496A JP2913388B2 (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | 冷凍機を用いた超電導マグネット装置 |
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JP17871496A JP2913388B2 (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | 冷凍機を用いた超電導マグネット装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP17871496A Expired - Fee Related JP2913388B2 (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | 冷凍機を用いた超電導マグネット装置 |
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1996
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