JP2913034B1 - 固形物の気流選別装置 - Google Patents

固形物の気流選別装置

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JP2913034B1
JP2913034B1 JP19260098A JP19260098A JP2913034B1 JP 2913034 B1 JP2913034 B1 JP 2913034B1 JP 19260098 A JP19260098 A JP 19260098A JP 19260098 A JP19260098 A JP 19260098A JP 2913034 B1 JP2913034 B1 JP 2913034B1
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Abstract

【要約】 【課題】 気流選別ダクト中の気流の速度とその分布を
ダクト内断面積の変化で変動させ、密度の小さい物質か
ら大きい物質までの広範囲にわたる分離を可能にし、固
形物の形状、大きさなどの差、あるいは固形物の姿勢に
起因する浮揚力差により効果的に選別分離できる気流選
別装置を提供する。 【解決手段】 気流選別ダクト1に、固形物供給口22
の上下を含めて、気流選別ダクト1の断面積を可変に狭
窄して固形物の浮揚力を調整可能にした複数のスリット
板12を出没可能に配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】都市ごみは主として消却減量
後埋立処分するのが主流となっている。ところが埋立地
の確保難や埋立による環境破壊などの問題が発生してい
る。世界的な経済発展にともない、資源が有限であると
言う認識が現実のものとなりつつある現状を考えれば、
紙、プラスチック、金属類等が多く含まれている都市ご
みを捨てるのは極めて不経済である。そこで、資源の再
生利用や環境保全の観点から、都市ごみの中の有価物を
選別分離して再利用することが、一部の自治体で試みら
れている。しかし、都市ごみの選別は、現在のところ、
その処理に適した選別装置が開発されていないのが現状
である。また、最近ではOA機器や家庭に普及している
パソコンが多量に廃棄されるようになってきた。これら
の機器に使用されているIC部品や基板の中には貴重な
資源となる金属類が多く含まれている。現在、それらを
シュレッダーで破砕し、磁気分離や比重分離を行ってい
るが、回収物は種々の形状や多種類の金属が混在してい
る状態で精錬所に送られており、リサイクルにコストが
かかるばかりか、リサイクル率を向上させることができ
ない状況にある。
【0002】本発明は、上述した都市ゴミを主体とし、
産業廃棄物等を含めて、形状や大きさ、密度差を利用し
て固形物を選別する気流選別装置に関するものであり、
さらに具体的には、空気などの気体を選別媒体として使
用することにより、水に溶解したり水との接触で品質が
変化するもの、あるいは選別分離後に燃料として使用す
るものなど、水を媒体とするいわゆる湿式処理法では不
利になる選別に使用する気流選別装置に関するものであ
る。
【0003】
【従来の技術】乾式の比重選別機として一般に使用され
ているものに風力選別装置がある。この風力選別装置は
都市ごみの選別に一部使用されている例もあるが、現
在、紙やプラスチックなどのシート類を分離回収する程
度で、プラスチック類の相互分離や金属類の相互分離に
使用できる装置は、まだ開発されていない。その他に、
ジグ、テーブル、流動層等があるが、現在その実用化に
向けて試験研究が開始された段階である。また、遠心力
を利用したサイクロン選別装置があるが、分級や集塵に
用いられているのみで、ごみの選別には使用できないも
のである。すなわち、現在開発されている気体を選別媒
体に用いた乾式の比重選別機は、低比重でしかも浮揚性
の大きな紙やプラスチックなどのシートやフィルム類の
分離は可能であるが、厚みのある板状や塊状の固形物の
分離は不可能である。
【0004】一方、本発明者らは、先に特許第2636
160号(特開平7−204584号)において、ごみ
やそれと同等の固形物から気流を選別媒体として目的物
を選別分離する気流選別装置を提案している。この既提
案の気流選別装置は、断面積が異なる複数の円筒、また
はそれらの円筒と切頭円錐筒をカラム状に連設してなる
気流選別筒に、選別分離すべき固形物を供給すると共
に、その気流選別筒の下方から一定流量の気体を供給
し、気流選別筒内で、その断面積に応じて変化する気流
速度と速度分布により、各種固形物の浮揚力に差を生ぜ
しめ、それらの固形物が気流選別筒内において占める浮
揚位置の差に基づいて固形物の選別を行うものである。
【0005】このような構成の気流選別装置は、断面積
が異なる複数の円筒、またはそれらの円筒と切頭円錐筒
とを適宜組み合わせて連結することにより、各種の固形
物の選別分離に対応できるものであるが、その気流選別
装置の稼働中における供給固形物の性質等の若干の変化
に対する対応や、中間浮揚物の過度の滞留に対する即応
など、気流選別筒内における選別動作または選別状態の
変動に対して十分に配慮するまでに至っていないもので
ある。したがって、上記既提案の範囲内では、一旦複数
の円筒や切頭円錐筒を連結して気流選別装置を構成する
と、その気流選別装置は特定の固形物の定常的な選別分
離にしか適用できないという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の技術的課題
は、基本的には、気流選別ダクト中に流れる気流の速度
とその分布を、該ダクト内断面積の部分的な変化により
変動させ、固形物の浮揚力がその流域で増減することを
利用して、プラスチック類の相互分離やアルミと銅など
の金属類の相互分離、あるいは金属と非金属の分離のよ
うに、密度の小さい物質から大きい物質までの広範囲に
わたる分離を可能にし、しかも、固形物の形状、大きさ
などの差、あるいは固形物が気流中においてとる姿勢に
起因する浮揚力差により、効果的に選別分離できるよう
にした気流選別装置を提供することにある。
【0007】また、本発明の特徴的な技術的課題は、上
記ダクト内における気流速度と速度分布を気流選別装置
の稼働中に変化させることにより、固形物の性質の若干
の変化や、中間浮揚物の過度の滞留の解消などにも即応
できるようにした気流選別装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、固形物を気流選別するための気流選別ダ
クトの下部に、気流の供給源に接続する気流供給口及び
落下物回収用バンカーを設けると共に、上記ダクトの上
部に浮揚物回収用バンカーに通じる浮揚物誘導ダクトを
設け、中間部に選別すべき固形物を供給する固形物供給
口を開口させた気流選別装置において、上記気流選別ダ
クトに、固形物供給口の上下を含めて、気流選別ダクト
の断面積を可変に狭窄して固形物の浮揚力を調整可能に
した複数のスリット板を出没可能に配設したことを特徴
とするものである。
【0009】上記気流選別装置においては、気流供給口
をそれぞれに気流調整ダンパーを備えた複数の供給口と
し、それらのダンパーを独立に調整可能にすることがで
き、また、落下物回収用バンカーには、可動仕分け板に
より選択できる複数の仕分けバンカーを設けることがで
きる。さらに、浮揚物誘導ダクトに沿って浮揚物を加速
する加速気流の供給口を設け、浮揚物回収用バンカーを
浮揚物仕分け板により区画された複数の仕分けバンカー
により構成することができる。
【0010】これらの場合において、気流選別ダクトの
一部に、供給した固形物の質または量を検出するセンサ
ーを設け、該センサー出力に基づいて、ダクトの断面積
を変えるスリット板、固形物供給口の供給用ダンパー、
気流供給口の気流調整ダンパー、落下物回収用バンカー
における可動仕切り板、及び浮揚物回収用バンカーにお
ける浮揚物仕分け板のうちの少なくとも一つを、中間浮
揚物を回収するバンカーの変更または中間浮揚物の滞留
解消のために駆動制御する制御装置を備えた構成とする
ことができる。
【0011】上記構成を有する気流選別装置において
は、気流選別ダクト内に流路断面積を可変に狭窄する適
数のスリット板を配置し、気流選別ダクトにおける狭窄
部の断面積をそれらのスリット板の出し入れにより適宜
調節すると、気流選別ダクトの下部から供給される一定
量の気流の流速を、それらの狭窄部において任意に増減
させることができる。しかも、複数のスリット板におい
て気流選別ダクトの断面積を調節することにより、供給
する気流の流量を変化させることなく、ダクト中の流速
分布を任意に設定することができる。そこで、この気流
選別ダクト内に固形物粒子を供給すると、固形物粒子に
その流体抗力と重力の差に起因する浮揚力が作用し、こ
の浮揚力は、固形物の形状、大きさ、密度の差、あるい
は固形物の気流方向における姿勢に起因して増大あるい
は減少するので、浮揚力の差が見かけ上増幅され、相対
的に浮揚力の大きい固形物は狭窄部で選択的に浮揚力が
増加せしめられ、一方、相対的に浮揚力の小さい固形物
は低速の気流中で失速しやすくなり、その結果、異種の
固形物粒子の浮揚力の差を相対的に拡大させて固形物粒
子の選別を行うことが可能となる。
【0012】また、上記気流選別装置においては、選別
のために供給する固形物粒子の全体的な性質が次第に変
化したり、気流選別ダクト中に流動する中間浮揚物粒子
が過密状態となって選別作用を著しく妨害することがあ
る。このような場合には、気流選別ダクトの断面積を変
えるスリット板、固形物供給口の供給用ダンパー、気流
供給口の気流調整ダンパー、落下物回収用バンカーにお
ける可動仕切り板、あるいは浮揚物回収用バンカーにお
ける浮揚物仕分け板の何れか、またはそれらの複数を操
作することにより、気流選別装置が稼働中であっても、
容易に正常な選別動作に移行または復帰させることがで
きる。さらに、上記スリット板や、ダンパー、仕切り
板、仕分け板等の操作は、気流選別ダクトに設けたセン
サーで固形物の質または量を検出したうえで、そのセン
サー出力に基づいて制御装置で制御することができ、こ
れにより最適条件での選別動作を自動化することが可能
になる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明に係
る気流選別装置の一実施例を示している。この気流選別
装置は、主として、気流選別ダクト1、固形物供給部
2、気流供給部3、落下物回収部4、及び浮揚物回収部
5からなり、それらの主要部は、鋼板、ステンレス板、
アルミニウム板などの金属類の板、各種のプラスチック
素材の板、あるいはそれらの複合材料の板を用いて作成
される。
【0014】上記気流選別ダクト1は、気流加速用のス
リット板12を組み込んだ複数の角筒状のユニットダク
ト11を両端のフランジ13により順次連設することに
より構成したもので、それらの略中間部に固形物供給部
2を備えている。この固形物供給部2は、選別すべき固
形物の粒子を貯留する固形物貯留用ホッパー21から供
給用ダンパー23を有する固形物供給口22を経て、ユ
ニットダクト11内に固形物を供給するものである。ま
た、その下部に設けた気流供給部3は、気流調整ダンパ
ー33,34がそれぞれ組み込まれた第1及び第2の気
流供給口31,32を具備し、ユニットダクト11とフ
ランジ36で連結したダクト部35の断面積を上記ユニ
ットダクト11よりも拡大して、そのダクト部35内に
開口する気流供給口31,32の先端部に、供給気流が
直接落下固形物と交錯しないようにするため、気流を一
旦ダクトの下方に向けるようにガイドする気流ガイド3
7,38を設置している。
【0015】上記気流供給部3の下方に、ダクト部41
の上端のフランジ42を介して連設した落下物回収部4
は、落下物回収用バンカーとして構成され、ダクト部4
1の下方に可動仕分け板43の回動位置により選択でき
る複数の仕分けバンカー44,45を設け、それぞれの
仕分けバンカー44,45に回転ダンパー46,47を
組み込んでいる。
【0016】図2及び図3には、前記気流加速用のスリ
ット板12の設置構造の詳細を示している。両図に示す
ように、上記スリット板12は、ユニットダクト11の
相対向する一対の面にそれぞれ取り付けられている一対
のスリット板保持用アングル14の間に、滑りのよいフ
ッ素樹脂(商品名:テフロン)等の板状パッキン15を
介して挿入してあり、これにより気体の漏洩を防止する
と共にスリット板12のスライドを容易にしている。こ
のスリット板12は、ダクトユニット11の両側におい
てスライドさせることによりダクト内に出没させ、ユニ
ットダクト11中の気流の流路面積を可変に狭窄できる
ようにしたもので、この狭窄により気流選別ダクトの下
部から供給される一定量の気流の流速を任意に増減させ
ることができる。
【0017】すなわち、上記スリット板12は、気流選
別ダクト1内を流れる気流の方向に対して直角に配設し
た板状のもので、このスリット板の挿入の度合によりそ
の部分の流路断面積が変化し、気流速度を自在に変化さ
せることができ、しかも、複数のスリット板12の調整
により、供給する気体の流量を変化させることなく、ダ
クト1中の流速分布を容易に変えることができ、選別対
象とする固形物に適した気流分布を得ることができる。
上記スリット板12の流路側端の形状は、そのスリット
板の前後の気流分布を考慮して最適形状に形成すればよ
い。例えば、図2に示すように、スリット板12の先端
の断面形状を円弧状または上下になだらかに湾曲するテ
ーパー部をもって形状にすることにより、スリット板1
2の前後における渦流を小さくすると共に、スリット板
12上への固形物の堆積を少なくすることができる。ま
た、スリット板12の先端面をダクトユニット11の内
面と平行する平面状に形成すれば、スリット板の先端を
ユニットダクト11の内壁と同じ位置まで後退させたと
き、その部分をスリット板のないダクトと同じ状態にす
ることもでき、そのため、気流選別ダクトのユニットダ
クト11を交換することなく異なる組み合わせの気流選
別ダクトを構成することが可能である。
【0018】また、図1に示す浮揚物回収部5において
は、浮揚物誘導ダクト51と、それを通じて浮揚物が導
入される浮揚物回収用バンカー54とを備えている。上
記浮揚物導入ダクト51は、気流選別ダクト1において
浮揚した固形物を、断面積を気流選別ダクト1より連続
的に狭めることにより加速するようにしたもので、浮揚
物の加速が不十分な場合のために、ダンパー53を具備
した浮揚物加速用の加速気流供給口52を備えている。
この加速気流の供給口52は、浮揚物を誘導ダクト51
に沿ってバンカー54側に向けて加速するように指向さ
せたものである。また、上記浮揚物回収用バンカー54
は、複数の浮揚性が異なる固形物粒子が浮揚してくる場
合を考慮し、角度調整可能な浮揚物仕分け板55a,5
5bにより、複数の仕分けバンカー54a〜54cに飛
行距離の異なる固形物粒子を別々に回収できるようにし
ている。なお、57a〜57cはそれらのバンカーから
回収物を取り出すための回転ダンパー、58は気流排出
口59から浮揚回収物が外部に飛散しないようにするた
めの飛散防止用のメッシュである。選別中に飛散防止用
メッシュ58を通過するような細かい粒子を含む選別対
象物の場合には、気流排出口59のあとに、必要に応じ
て従来から用いられているサイクロン分級機を設置し、
細かい粒子と供給気体とを分離すればよい。
【0019】図4は、上記図1の浮揚物回収部5とは異
なる構成の浮揚物回収部6を例示している。この浮揚物
回収部は、単に浮揚物と落下物とを選別する場合に用い
るのに適し、図1の実施例における気流選別ダクト1の
上端のフランジ13に連結するフランジ62をもった浮
揚物誘導ダクト61を備え、それに接続される必要な浮
揚物ダクト63を介してその先端に浮揚物回収用バンカ
ー65を連結し、浮揚物を回収するようにしている。こ
のバンカー65には、浮揚回収物を取り出すための回転
ダンパー66を設けると共に、気流排出口67に浮揚物
飛散防止用のメッシュ68を取り付けている。
【0020】上記構成を有する気体選別装置において
は、予め用意された送風機から気流供給口31及び32
へ空気を流送しながら、固形物貯留用ホッパー21から
供給用ダンパー23を開いて選別すべき固形物粒子を連
続的に気流選別ダクト1へ供給するが、その際、固形物
供給口22の下位に位置する一つまたは二つのスリット
板12の調整により、その部分の断面積を、供給した固
形物が十分にほぐされる(粒子が流動する)程度の気流
速度が得られるようにしておくことにより、能率的に選
別分離動作を進行させることが可能になる。
【0021】前記2系統の気流供給口31,32は、次
のようにして利用されるものである。供給固形物中に、
浮揚性が小さくかつ落下し難い固形物(中間浮揚物)が
比較的多く存在する場合、気流選別ダクト1中における
固形物供給部2の近辺の加速用スリット板12の間に、
それらの多くが流動する過度の滞留状態になることがあ
る。そのとき、それら中間浮揚物を速やかに取り除くこ
とが、選別効率の低下を防止するために重要である。そ
こで、たとえば第1の気流供給口31と第2の気流供給
口32からの供給量の比が6:4、7:3、8:2ある
いは9:1となるように予め設定して気流を供給し、中
間浮揚物がある程度以上多くなってきたときに、供給量
の比の小さい第2の気流供給口32に設けた気流調整ダ
ンパー34を短時間閉じれば、それらの流動粒子は直ち
に落下し、選別に支障が起こらないような気流選別状態
を維持できる。あるいは、それぞれの気流供給口の供給
割合を1:1にしておき、第2の気流調整ダンパー34
の開閉度を適当な時間にわたって適度に変えるようにし
てもよい。なお、第2の気流調整ダンパー34の遮断あ
るいは開閉度を変化させる時間は、通常、中間浮揚物を
落下物として除去できるごく短時間でよい。また、図に
示すように、断面積を大きくしたダクト部35は、落下
する粒子を速やかに落下物回収用バンカーに到達させる
ために有効なものである。落下物回収用バンカーにおけ
る複数の仕分けバンカー44,45は、その一方を気流
分離した落下物の収容に、他方を過度に滞留した中間浮
揚物の回収に用いるようにして落下物仕分け用可動仕分
け板43を動作させれば、それぞれの回収物を分別する
ことができる。
【0022】浮揚物が選別分離したい複数の種類の固形
物成分を含み、それらを選別精度及び選別効率を向上さ
せて回収したいことがある。その場合は、それら成分の
形状(流体中における抗力係数が異なる)、密度あるい
は大きさが異なることが多く、それらは水平気流中にお
ける飛行距離に差が生ずることが従来からよく知られて
いる。浮揚物回収部5は、この原理を利用するもので、
一例として3つの仕分けバンカー54が用意され、気流
選別ダクト1からの気流を有効に利用して、それら粒子
の飛行距離の差により浮揚物回収用バンカー54内で浮
揚物を選別分離できるようにしている。浮揚物誘導ダク
ト51は、その断面積を次第に狭めることにより浮揚物
を加速するものであるが、この気流だけでは浮揚物を選
別分離するための気流量が不足する場合には、加速用ダ
ンパー53の開度を調節し、浮揚物加速気流供給口52
から補助的に気流を流入させればよい。当然のことなが
ら、必要がない場合にはそのダンパー53は閉じておく
ことになる。一方、図4の浮揚物回収部6は、固形物を
浮揚物と落下物とに選別する場合に適している。この浮
揚物回収部6は、浮揚物誘導ダクト61のフランジ62
を、図1の浮揚物回収部5に代えて、気流選別ダクト1
の終端のフランジ13に連結して使用できるものであ
る。浮揚物ダクト63は設置条件に合わせて適宜連結す
ればよい。
【0023】上述した選別分離操作を行っている間に、
選別すべき固形物の性質等が若干変化して選別精度が低
下したり、気流選別ダクト1中の一部に流動する中間浮
揚物の粒子が過密状態になり、選別操作を著しく妨害す
ることなどがある。このような場合には、上記過密状態
を解消するための適宜部材等をスリット板12やユニッ
トダクト11の内面に付設しておいて、それらを自動的
に動作させることもできるが、一部のスリット板12の
出没を自動的に制御することにより気流選別ダクト1内
における気流速度や速度分布を変化させ、選別制度の改
善や過密状態の解消に即応させることができる。中間浮
揚物が多くなって選別操作を著しく妨害するようになっ
たか否かの検知は、例えば、ダクトユニット11におけ
る一方の面に設置した光源から一定量の光を送り、光量
検出器を対向するもう一方の面に設置して到達する光量
変化を検出し、予め設定しておく一定時間内の検出器到
達光量との比較により決定すればよい。また、赤外線分
析技術を利用して、浮揚させたくない固形物の流動量を
検出し、予め設定した一定時間当りの検出量からスリッ
ト板の動作範囲を判断させてもよい。その他、気流選別
ダクトの一部に、供給した固形物の質または量を検出す
る各種センサーを設けることができる。
【0024】上記操作は、上記各センサーの出力に基づ
き、制御装置(コンピュータ)を用いてプログラムによ
る自動制御が容易であり、例えば、光源及び光量検出器
を固形物供給口22よりも若干上位にある二つのスリッ
ト板12,12間に設置し、それらによりスリット板1
2の出没を制御するとか、固形物供給口22を挟む上下
のスリット板や、更にその下位のスリット板をも制御す
るようにして、中間浮揚物をごく短時間で中間浮揚物回
収用バンカーに落下させることができる。上記センサー
出力に基づいて制御装置により駆動制御する対象として
は、ダクトの断面積を変えるスリット板12、固形物供
給口22の供給用ダンパー23、気流供給口31,32
の気流調整ダンパー33,34、落下物回収用バンカー
における可動仕分け板43、及び浮揚物回収バンカー5
4における浮揚物仕分け板55a,55bなどがあり、
それらのうちの少なくとも一つを、中間浮揚物を回収す
るバンカーの変更または中間浮揚物の滞留解消等のため
に駆動制御することができる。
【0025】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明の気流選
別装置によれば、ダクト中で生ずる気流速度と速度分布
の変化により、各固形物に特有の浮揚力を有効に利用し
て固形物を効果的に選別することができ、特に、上記気
流速度や速度分布を装置の稼働中に適宜変化させ、固形
物の性質の変化や中間浮揚物の過度の滞留の解消に即応
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る気流選別装置の実施例の側断面図
である。
【図2】上記実施例における気流選別ダクトのスリット
板による狭窄部の部分拡大断面図である。
【図3】同横断面図である。
【図4】浮揚物回収部の他の実施例を示す側断面図であ
る。
【符号の説明】
1 気流選別ダクト 2 固形物供給部 3 気流供給部 4 落下物回収部 5 浮揚物回収部 12 スリット板 22 固形物供給口 23 供給用ダンパー 31,32 気流供給口 33,34 気流調整ダンパー 43 可動仕分け板 44,45 仕分けバンカー 51 浮揚物誘導ダクト 52 加速気流供給口 54 浮揚物回収用バンカー 54a〜54c 仕分けバンカー 61 浮揚物誘導ダクト 65 浮揚物回収用バンカー

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固形物を気流選別するための気流選別ダク
    トの下部に、気流の供給源に接続する気流供給口及び落
    下物回収用バンカーを設けると共に、上記ダクトの上部
    に浮揚物回収用バンカーに通じる浮揚物誘導ダクトを設
    け、中間部に選別すべき固形物を供給する固形物供給口
    を開口させた気流選別装置において、 上記気流選別ダクトに、固形物供給口の上下を含めて、
    気流選別ダクトの断面積を可変に狭窄して固形物の浮揚
    力を調整可能にした複数のスリット板を出没可能に配設
    した、ことを特徴とする固形物の気流選別装置。
  2. 【請求項2】気流供給口をそれぞれに気流調整ダンパー
    を備えた複数の供給口とし、それらのダンパーを独立に
    調整可能にした、ことを特徴とする請求項1に記載の固
    形物の気流選別装置。
  3. 【請求項3】落下物回収用バンカーに、可動仕分け板に
    より選択できる複数の仕分けバンカーを設けた、ことを
    特徴とする請求項1または2に記載の固形物の気流選別
    装置。
  4. 【請求項4】浮揚物誘導ダクトに沿って浮揚物を加速す
    る加速気流の供給口を設け、浮揚物回収用バンカーを浮
    揚物仕分け板により区画された複数の仕分けバンカーに
    より構成した、ことを特徴とする請求項1ないし3の何
    れかに記載の固形物の気流選別装置。
  5. 【請求項5】気流選別ダクトの一部に、供給した固形物
    の質または量を検出するセンサーを設け、 上記センサー出力に基づいて、ダクトの断面積を変える
    スリット板、固形物供給口の供給用ダンパー、気流供給
    口の気流調整ダンパー、落下物回収用バンカーにおける
    可動仕切り板、及び浮揚物回収用バンカーにおける浮揚
    物仕分け板のうちの少なくとも一つを、中間浮揚物を回
    収するバンカーの変更または中間浮揚物の滞留解消のた
    めに駆動制御する制御装置を備えた、ことを特徴とする
    請求項1ないし4の何れかに記載の固形物の気流選別装
    置。
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