JP2912473B2 - スプレイ・デポジット法による長尺プリフォームの製造法 - Google Patents

スプレイ・デポジット法による長尺プリフォームの製造法

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JP2912473B2 JP17715091A JP17715091A JP2912473B2 JP 2912473 B2 JP2912473 B2 JP 2912473B2 JP 17715091 A JP17715091 A JP 17715091A JP 17715091 A JP17715091 A JP 17715091A JP 2912473 B2 JP2912473 B2 JP 2912473B2
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良雄 井川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スプレイ・デポジット
による長尺プリフォームの製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】一般にスプレイ・デポジット
法とは、溶融金属を不活性ガスによってアトマイズし、
細かく粉砕された溶滴を飛散中に急冷凝固させてコレク
ターに堆積させ所望の形状のプリフォーム(素形材)を
得る方法(例えば、特公昭54−29985号公報、特
公昭56−12220号公報および特開昭64−152
64号公報など参照)であって、普通鋳造法に比べ、急
冷凝固による均一なミクロ組織ができること、マクロ偏
析のないこと、および加工性・鍛造性が良好であること
等の特徴を有している。
【0003】また、かかるスプレイ・デポジット法は、
溶融金属の粒子群を被覆材の表面に吹付けて積層被膜を
形成させる溶射法に比べ、ポロシティが少なくでき高密
度なプリフォームが得られ、しかも生産性が高い特徴を
有している。
【0004】ところが、かかる急冷凝固を極端に行うと
ポロシティが生じ、高密度なプリフォームが得られなく
なる。すなわち、このポロシティの発生原因は、ガスに
よる冷却が極端になり過ぎると、プリフォームに堆積す
る粒子の中で固相粒子の比率が高くなり、固相粒子間の
隙間を埋める液相、半溶融粒子が少なくなるため、固相
粒子間の隙間がそのままポロシティになると考えられて
おり、また、粒子温度が比較的低温になると粒子が衝突
時に偏平になりにくく、後から来る粒子に対して影にな
る部分を形成する。
【0005】しかし、後から来る粒子の温度が十分高い
溶融状態であれば、この影の部分を埋めることができる
が、その温度が低いと埋めつくせずポロシティになると
考えられている。
【0006】かように、プリフォーム中のポロシティ発
生原因は、温度に関係するものと考えられるが、依然と
して明確でない。例えば、チューブ状プリフォームを製
造する場合、チューブ用コレクター近傍にポロシティ層
が発生することがあった。これを分析してみると、コレ
クターに接した粒子が低温となって、前記のような理由
によりポロシティが発生するものと考えられる。
【0007】そこで、チューブ用コレクターを予熱する
ことが考えられる。この予熱方法として高周波予熱、プ
ラズマ予熱等を施してみると、予熱の不連続性やチュー
ブ状長尺物の場合に長手方向での温度差が生じ、依然と
して部分的なポロシティの発生があり、また、中実のビ
レットにクラッド層を接合する場合には、コレクター側
と堆積層との間にポロシティ層が発生する、という問題
があった。
【0008】一方、前掲の特開昭64−15264号公
報には、スプレイ・デポジット法を用いた複合金属材の
製造法において、異種金属用としてスプレイ・デポジッ
トする前に、別置の予熱用溶融金属を板状母材上に流下
させて母材にコーティング層を形成し、このコーティン
グ層上に異種金属用としてスプレイ流を堆積させた複合
金属材の製造法が示されているが、かかる製造法は、一
般の圧延クラッド鋼の製造法のように、異種金属と母材
との接合力を高めるために、母材と異種金属との間で、
例えば炭素拡散防止のための予熱用溶融金属(例えば、
ニッケル)のコーティング層(所謂はく)を介在させた
ものであって、スプレイされた粒子間の境界が残存する
ので、ポロシティ発生を完全には防止できないと共に、
これをそのまま、長尺の中空あるいは中実のプリフォー
ム用として適用することもできない、という問題があっ
た。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、前述の
諸問題を一挙に解消しようとして創作されたもので、そ
の要旨とするところは、チャンバーの天井側に、不活性
ガスを噴出するアトマイザーを介して、スプレイ・デポ
ジットを行うための溶融金属を入れた第1の容器を設
け、前記アトマイザーからのスプレイ流を受け、しかも
回転し、かつ、長手方向に移動する柱状長尺プリフォー
ム用コレクターを、前記チャンバーを貫通して横設し、
該コレクターの移動方向上流側で、前記チャンバー内で
支持され、かつ、前記第1の容器の溶融金属と同質の予
熱用溶融金属を入れた第2の容器を設け、該第2の容器
の巾広で、かつ、前記コレクターの軸心方向に接近して
沿わした注ぎ口から予熱用溶融金属流を薄く注湯して前
記コレクターの外周に、前記スプレイ流によるポロシテ
ィ層を溶解する金属層を形成した後、前記スプレイ流を
堆積させることにより、プリフォームのコレクター側ポ
ロシティを抑制することを特徴とするスプレイ・デポジ
ット法による長尺プリフォームの製造法にある。
【0010】
【実施例】本発明の構成を添付図面に示す実施例装置に
より詳細に述べる。図1は本発明の実施例装置の模式
図、図2は図1のA矢視側面図であって、この実施例は
スプレイ・デポジット装置(いわゆるオスプレイ装置)
によって、鉄または非鉄金属の中空あるいは中実の長尺
のチューブ状プリフォームを製造するのに好適なもので
ある。
【0011】図中、1は長尺のチューブ用コレクター
(S25C製)あるいは母材であって、チャンバー2に
横方向に貫通されてチャンバー2の外側に設けたコレク
ター支持台3,3によって支持されており、5〜500
rpmで回転すると共に、図中、右から左へ徐行するよ
うになっている。
【0012】なお、このコレクターあるいは母材1は、
中空のプリフォームを製造する時にはコレクターとな
り、中実のプリフォームを製造する時には母材となる
が、以下両者を合せてコレクターと称する。
【0013】前記チャンバー2内部において、コレクタ
ー1の移動方向の上流側には予熱用タンディシュ4が傾
動可能に設けられており、また、チャンバー2の天井側
においては、下側流にスプレイ・デポジット用のタンデ
ィシュあるいはルツボ等の容器5が設けられている。こ
の容器5の下側にはアトマイザー6が取付けられてい
る。
【0014】これらのタンディシュ4や容器5には同質
の溶融金属(例えば、SUS304)7が入っている
が、タンディシュ4に入っている溶融金属7は若干高温
に保持されている。そして、このタンディシュ4の注ぎ
口は巾広に構成されており、コレクター1の外周に薄く
注湯すると均一な厚さの金属層8が形成できるようにな
っている。この金属層8の温度は、図示しないパイロメ
ータ等の温度計で測定されて、タンディシュ4の傾倒を
調節し、注湯量を制御するようにしている。
【0015】そして、このタンディシュ4が配置された
位置の下側には、コレクター1に隣設して補助の矯正ロ
ール9が設けられており、金属層8の一層の平滑化と金
属流の落下防止を行っている。更に、このタンディシュ
4の上流側(コレクター1の移動方向に対する)には、
必要に応じプリヒータ14を付設してもよい。
【0016】前記タンディシュ4の直下には、耐火物で
ライニングされた受皿12が設けてあって、コレクター
1で捕捉できなかった注湯金属を受け止めるようにして
いる。また、コレクター1で捕捉できなかったスプレイ
流10は、通常のスプレイ・デポジット装置と同様、排
気ガス用ベンチレータ13を介して、図示しない集塵器
によって回収される。
【0017】次に、本実施例装置の作用を述べると、先
ず、回転するコレクター1の外周に、タンディシュ4の
巾広の注湯口から予熱用溶融金属流を薄く注湯して、そ
の全周に平滑な金属層8を成形する。この時、必要に応
じて補助の矯正ロール9によって層表面の凹凸をなくし
て、凹凸によるポロシティ層を予防する。
【0018】その結果、コレクター1はその軸方向にも
均一に予熱される。この予熱されたコレクター1の箇所
をスプレイ・デポジット用の容器5の直下に移動させて
スプレイ流10を堆積させる。
【0019】なお、このスプレイ流10はチャンバー2
内で四散されて、タンディシュ4内にも混合するが、同
質の溶融金属であるため支障は生じない。その結果、先
に被覆した金属層8によりコレクター1は予熱されてポ
ロシティの発生が防止でき、更に、スプレイ・デポジッ
トによってポロシティ層ができても、この金属層8によ
って溶解して除去することができる。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、中空あるいは中実のプ
リフォームを成形するためのコレクターあるいは母材が
チャンバーを貫通して横設されているので、長尺のプリ
フォームが形成でき、しかも、コレクターあるいは母材
の外周にタンディシュの巾広の注ぎ口から注湯された金
属層を予め形成して、コレクターあるいは母材を予熱し
ているので、金属層表面に凹凸がなく、しかも、長尺で
ありながら均一加熱となって、ポロシティの発生を防止
し、品質の良い長尺プリフォームを製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例装置の模式図である。
【図2】図1のA矢視側面図
【符号の説明】
1 コレクター、2 チャンバー、4 タンディシュ、
5 容器、6 アトマイザー、8 金属層、10 スプ
レイ流、11 プリフォーム

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャンバーの天井側に、不活性ガスを噴
    出するアトマイザーを介して、スプレイ・デポジットを
    行うための溶融金属を入れた第1の容器を設け、前記ア
    トマイザーからのスプレイ流を受け、しかも回転し、か
    つ、長手方向に移動する柱状長尺プリフォーム用コレク
    ターを、前記チャンバーを貫通して横設し、 コレクターの移動方向上流側で、前記チャンバー内で
    支持され、かつ、前記第1の容器の溶融金属と同質の
    熱用溶融金属を入れた第2の容器を設け、該第2の容器
    の巾広で、かつ、前記コレクターの軸心方向に接近して
    沿わした注ぎ口から予熱用溶融金属流を薄く注湯して前
    記コレクターの外周に、前記スプレイ流によるポロシテ
    ィ層を溶解する金属層を形成した後、前記スプレイ流を
    堆積させることにより、プリフォームのコレクター側ポ
    ロシティを抑制することを特徴とするスプレイ・デポジ
    ットによる長尺プリフォームの製造法。
JP17715091A 1991-06-21 1991-06-21 スプレイ・デポジット法による長尺プリフォームの製造法 Expired - Lifetime JP2912473B2 (ja)

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US08/115,800 US5305816A (en) 1991-06-21 1993-09-03 Method of producing long size preform using spray deposit

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JPH05364A JPH05364A (ja) 1993-01-08
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