JP2911363B2 - 衛星利用による高精度高速測量方法及び装置 - Google Patents

衛星利用による高精度高速測量方法及び装置

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JP2911363B2
JP2911363B2 JP6060263A JP6026394A JP2911363B2 JP 2911363 B2 JP2911363 B2 JP 2911363B2 JP 6060263 A JP6060263 A JP 6060263A JP 6026394 A JP6026394 A JP 6026394A JP 2911363 B2 JP2911363 B2 JP 2911363B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はデータベース中の所定の
位置に対応する地表上または地表下の既存標識位置の正
確な測位及び新しい標識位置の形成に係わり、具体的に
は測量及び建設用の位置標識の測位及び形成を目的とす
る衛星通信の利用に係わる。
【0002】
【従来の技術】測量及び建設活動には、新しい標識を配
置し、または既に設定された標識を測位するための距離
及び/または角度の測定が必然的に伴う。このような測
定を行なう公知の方法の1つとして、トランシットと測
標、セオドライト、または光波測距儀(EDM)を使用
する方法がある。この方法では通常2名のオペレータ、
例えば、トランシットを操作するオペレータ及び測標を
持つオペレータによって扱い難い設備を使用しなければ
ならない。もし測定が逐次的に行なわれるなら、1回の
距離または角度測定誤差が以後の測定に順次繰り込まれ
ることが多い。この分野の研究者は測量のためにトラン
シットと測標、セオドライトまたはEDMに依存しない
他のアプローチを開発した。
【0003】ディジタル位相計を利用する測地システム
がジャフの米国特許第3,522,992号に開示され
ている。この装置は周波数の異なる2本のレーザービー
ムを組合せ、変調し、送信し、受信機における対応位相
差を測定することによって送信機と受信機の距離とその
変化を測定する。変調された複合光線をダイクロイック
ミラーによって分割し、2つの周波数成分(変調)信号
のそれぞれの位相及び強さを分析することによって初期
または基準変調波形を求める。基準波形を次に受信され
る同じ信号周波数の波形と比較することによって送受信
機間光学距離または介在する伝送媒質の屈折率に現れる
変化を測定する。この装置は視軸に沿って2本以上のレ
ーザービームの伝達を必要とし、1名のオペレータが保
持または運搬できるとは考えられない。
【0004】ダビッドソン等の米国特許第4,225,
226号は例えば種蒔きのような特殊な目的でフィール
ドまたは領域の上空を特定パターンで飛行する航空機な
どを誘導するための回転レーザービーム送/受光機利用
を開始している。航空機に搭載されている回転レーザー
ビーム送/受光機は互いに既知の場所に配置された地上
の一連の反射器で反射する光線を発射する。地上の反射
器で反射したリターン信号に基づき、航空機はその現在
位置を知り、これらの反射器に対して規定されたパター
ンで飛行することができる。航空機がその作業を開始す
る前に前記パターンを知り、入力しなければならないと
考えられる。同様のアプローチは航空機から発射され、
航空機の飛行領域を囲む互いに離れた場所に配置された
3つのトランスポンダによって受信され、返送されるレ
ーダー信号を利用するダノの米国特許第4,398,1
95号に開示されている。航空機は返送レーダー信号を
受信し、分析するレーダー三辺測量受信機を搭載してい
る。
【0005】トラクターのような地上作業車のための先
導システムがラズレ等の米国特許第4,244,123
号に開示されている。回転レーザービーム光源のような
信号送信機を作業フィールド内に配置し、車輛上の長手
方向に互いに離れた固定場所に2つの受信機を配置する
ことによって車両の走行に伴う2つの水平方向変化を識
別する。2つの受信機における受信信号の位相に基づい
て受信機は車輛の現在位置及び方位を測定し、報告す
る。地上作業車のために回転レーザービームが基準平面
を画定する同様のアプローチがゴエットの米国特許第
4,677,555号に開示されている。地中に固定さ
れた数個のビーコンによって画定され、車輛がたどるべ
きパターン(方位、標高)を指示する基準点が設定され
る。車輛に搭載されたマイクロコンピュータが車輛がた
どるパターンをモニターする。
【0006】ハルサール等の米国特許第4,309,7
58号は搭載している3個の全方向光センサによって誘
導される無人地上車輛を開示している。車輛から離れた
位置に少なくとも2個の互いに距離を保つ光源を設け、
2個の光源からの光を各光センサが受光するように構成
しなければならない。車輛の方位及び位置を共通の光源
からそれぞれの光センサに達する光の信号位相差に基づ
いて求めるらしい。
【0007】ステフェンズの米国特許第4,647,7
84号は単数または複数の地上車のための誘導及び制御
システムを開示している。車輛から発射された光線を2
個以上の反射器で反射させるのであるが、各反射器は
(例えば、反射率の異なる縞のような)独自の光学コー
ドを有し、光線を反射して車輛に搭載されている光セン
サに向けてリターンさせるように配向されている。各光
線から生じたリターン光線を分析することによって車輛
の現在方位を測定する。フィールド内の所定コースに沿
って例えばトラクターのような地上車を自動操縦する方
法がダイクの米国特許第4,700,301号に開示さ
れている。回転レーザー光源及び指向性光センサ/プロ
セッサを車輛に搭載する一方、フィールドの境界または
その付近に2個以上の反射器を設置する。レーザービー
ムは反射器で反射して車輛にむかってリターンし、セン
サ/プロセッサがこれを受光して車輛の現在位置及び方
位を求める。あるいはフィールドの境界付近に2個のレ
ーザー光源を設置し、この光源から発射されるレーザー
ビームを車輛に搭載されている全方向光センサによって
受光する。
【0008】特定領域内での地上車の2次元走行に回転
レーザービームを利用する例がボルティングハウス等の
米国特許第4,796,198号に開示されている。そ
れぞれが独自の反射率を有する3個以上の反射器を領域
の境界付近に設置してレーザービームを車輛にむかって
反射させ、車輛に搭載されている光電池がこれを受光
し、車輛の現在位置測定を可能にするビーム到来方位を
も示す信号を発生させる。個々の反射器に応じて反射に
特異性があるから、1回転ごとにレーザービームの角位
置が指示される。
【0009】クレッグの米国特許第4,807,131
号は勾配緩和すべき領域を所要の形状に整地するため切
削刃の位置が自動制御される自動整地システムを開示し
ている。所定のパターンで領域にレーザービームを投射
し、整地機に搭載されているレーザーセンサがこのビー
ムを受光し、切削刃の場所と、その場所を勾配緩和する
のに適した刃の角度及び深さを近似測定する。所要の刃
の角度及び深さを整地機に搭載されたマイクロプロセッ
サが記憶し、これを実際の刃の角度及び深さと比較する
ことによって刃の方向及び高さを修正する。
【0010】オルセン等は米国特許第4,814,71
1号において、汎地球側位システム(グローバル ポジ
ショニング システム)GPS基準測点及び単数または
複数のデータ補捉車輛を利用して測地信号を収集し、処
理する測量装置を開示している。各車輛は測地機械,G
PS信号受信機、現在位置を算出するためのプロセッ
サ、現在位置の可視表示装置、及び位置情報を基準測点
へ伝送するための無線通信装置を搭載している。基準測
点は各車輛がたどるべき所定の測量コースに関して各車
輛の現在位置を周期的にポールし、算出する。基準測点
は各車輛に指令を送信することによってこの車輛を所定
のコース上に維持する。各車輛はまた算出した測地デー
タを、相関分析及び基準測点における表示のため基準測
点に送信する。この装置は各車輛を連続的に追跡し、制
御し、各車輛のコースを所期のコースに基づいて修正し
なければならず、しかも、所要の位置及びデータを求め
るために携帯不可能な装置(車輛及びその搭載設備)を
使用しなければならない。測定結果はすべて固設の基準
測点へ伝送され、この基準測点によって分析されるが、
測定値の精度は数メートル以内であると考えられる。
【0011】カウンセルマンの米国特許第4,870,
422号及び第5,014,066号は地表上の2つの
測量標識間のベースラインベクトルの長さを、各測標に
配置されたGPS信号アンテナ、受信機及びプロセッサ
を利用して測定することにより(数メートル以内の誤差
で)標識の位置を求める方法及び装置を開示している。
位置データは各測量標識におけるGPS搬送波位相測定
値に基づいて求められ、2つの標識間のベースラインベ
クトル長さを算出する分析のため基準測点へ送信され
る。このアプローチは2つの互いに離れた測量標識と基
準測点を利用しなければならない。標識位置の誤差を1
センチメートル以下に縮小するためには5個以上のGP
S衛星からのGPS信号を使用すると共に、測量タイム
インターバルを△t>5000秒としなければならな
い。
【0012】パラミティオティ等の米国特許第4,87
3,449号は三角測量及び三角形の周辺に沿って伝播
するレーザービームを利用して3次元測量を行なう方法
及び装置を開示している。回転ミラー、被測界の構成部
分及び光感カメラを三角形の3つの頂点に配置し、回転
ミラー及びカメラの方位角を知ることによって被測界構
成部分の位置を確定することができる。ここでは、被測
界に配置された1つの測点を含む3つの互いに離れた測
点と視軸受光が必要である。
【0013】海底の一部をマッピングする方法及び装置
がゲールの米国特許第4,924,448号に開示され
ている。それぞれが同じGPS信号アンテナ、受信機及
びプロセッサを装備した2隻の船が2本の平行なルート
に沿って海面を一定距離走行する。それぞれの船がその
真下の海底の限られた領域を無線測深し、他方の船から
発信され、同じ領域で反射した音波を受信する。2つの
音波波形のそれぞれとGPSに基づいて確定された2隻
の船の位置とによってそれぞれの船の真下の領域の水深
を求め、比較することによって校正を行なう。
【0014】エバンズ等の米国特許第4,954,83
3号には、GPS信号と局地的な重力方向との組合せを
利用して所定の固定目標または場所の位置を測定する方
法が開示されている。GPS信号を利用して地表方位を
測定し、局地座標系とは別の固定座標系と局地重力ベク
トルを利用してこの位置を天文方位と関連させる。局地
的な地表方位を測定するため、目標及び基準点のそれぞ
れにGPS信号アンテナ、受信機及びプロセッサを設け
る。
【0015】GPSを利用した廃棄的処理場の検証方法
がリーサーの米国特許第4,973,970号に開示さ
れている。GPS基準測点を処理場に設定し、それぞれ
を汚染レベルモニターと組合せた複数のGPS移動受信
機を利用してコアサンプリング場所の位置を測定する。
廃棄物中で実験コアを作成して抜取り、汚染レベルを検
査する。GPSに基づいて得られたコア採取場所の位置
を、汚染レベルの記録と危険物質の分析のため基準測点
へ伝送される。
【0016】エバンズは米国特許第5,030,957
号において地表上の場所のオーソメリック高とジェオメ
トリック高を同時に測定する方法を開示している。互い
に既知の基線ベクトルだけ離れた固定位置に2本以上の
水準測稈を保持する。それぞれの測稈はGPS信号アン
テナ、受信機及び各測稈のGPS位置を算出するプロセ
ッサを保持する。GPSアンテナ(または測稈と地表と
の交差点)のジェオメトリック高を各測稈について求
め、(誤差が数メートル以内の)標準GPS測定値を利
用してジェオメトリック高低差を求める。各測稈ごとの
GPS測定位置と、局地的な地表形状に近似する楕円体
またはジオイドを利用して各GPSアンテナごとにオー
ソメトリック高低差を求める。
【0017】必ずしも衛星の視軸に入らない地上の場所
を測位するためにGPS測定値を利用する測量装置がイ
ンゲンサンドの米国特許第5,077,557号に開示
されている。この装置は公知の光波または超音波測距儀
及び局地磁界ベクトルセンサと組合せて測量者位置に配
置したGPS信号アンテナ、受信機及びプロセッサを利
用する。測距儀を利用して所定の標識までの距離を測定
するが、標識には信号反射器を取付けてあり、測距儀か
らの信号をこの反射器で反射し、再び測距儀へ返送す
る。磁界ベクトルセンサは測量者の位置確定を助け、測
量者位置から所定標識への傾斜角を測定するために使用
されるものと考えられる。
【0018】セイジーの米国特許第5,099,245
号はジオスター衛星システムを利用する航空機用衛星利
用位置探知システムを開示している。既知位置に設置し
た3つ以上の地上基準測点が衛星から送信されるタイミ
ング信号を受信する。基準測点はこの信号を識別タグと
共に一定の遅延後、航空機にむかって再送信する。航空
機は再送信された信号の到着時間を利用し、三角測量に
よって航空機の現在位置を求める。
【0019】3つ以上(好ましくは4つ)の固定基準測
点及びポータブル信号センサを利用する空間位置測定シ
ステムがルンドバーグの米国特許第5,100,229
号に開示されている。各基準測点は回転レーザー光源及
び対応の回転レーザービームが照射の過程で所定の角度
位置を通過するごとにトリガーされる電波または光波ス
トロボトランスミッタを含む。ポータブル信号センサは
各ストロボトランスミッタから離れた任意の位置に配置
される。センサが各基準測点からレーザービームまたは
ストロボパルスを受光すると、受光時間がセンサに接続
しているコンピュータに入力され、コンピュータは三角
測量によってセンサ位置を測定する。
【0020】ドルンブッシュ等は米国特許第5,11
0,202号において、それぞれが回転レーザービーム
を有する3つ以上の固定基準測点と、それぞれがレーザ
ービームセンサ、コンピュータ及び可視表示部を有する
単数または複数のポータブル可動測点を使用する3次測
位及び測定システムの利用を開示している。各レーザー
ビームがほぼ垂直な軸線を中心に1回転するごとにセン
サにおいて電気パルスが発生し、このパルスがコンピュ
ータによってタイムスタンプされる。基準測点のレーザ
ーが同時回転するのに伴ってレーザーパルスが現れる時
点を知ることでポータブル測点の位置を求めることがで
きる。2つの固定基準測点のそれぞれに互いに反対方向
に回転する2つのレーザービームを設ける実施態様も開
示されている。
【0021】2個の静止衛星と1つの固定基準測点を利
用する測位システムがトリヤマの米国特許第5,11
1,209号に開示されている。測位される可動車輛が
2個の衛星のうちの1個を介して基準測点へ初期信号を
送信し、基準測点は2個の衛星のそれぞれを介して可動
車輛へリターン信号を伝送する。次いで車輛の位置が三
角計量によって求められる。2個の衛星だけを利用して
位置のアンビギュイティをいかにして除くことができる
のか明確に記述されていない。
【0022】デュデック等の米国特許第5,144,3
17号は固定GPS基準測点と4個以上のGPS衛星を
利用することにより、例えば移動掘削機のバケットホイ
ールのような所定の採鉱装置の位置及び空間配向を測定
するなど露天掘鉱抗における作業をモニターする方法を
開示している。装置の配向と移動量の測定を助けるため
装置の一部に第2GPS受信機を配置する。
【0023】同一直線上に位置しない3つ以上のGPS
基準側点及び第4GPS受信機を搭載する移動地上車を
利用する側地システムが、スプラッドレー等の米国特許
第5,155,490号に開示されている。これによる
と、各GPS基準側点の位置を長時間(10〜12時
間)に亘って先ず測定しなければならない。また、地上
車はGPS受信機を搭載しており、4個以上のGPS衛
星及び各基準側点からGPS信号を受信する。これらの
信号から得られる車輛位置データをさらに処理すること
により、過去のある時点における車輛の位置を確定す
る。また、特開平5−280983号は、第1SPSア
ンテナに対する第2SPSアンテナの位置を差分測位す
る方法を開示し、特開平3−25310号、及び、実開
平1−91216号は、標尺を開示している。これらを
組み合わせると、固定観測点と移動観測点の双方に設け
られたGPSアンテナと、両観測点の間に設けられた通
信手段、並びに、標尺を有効利用して、固定観測点に対
する移動観測点の相対位置を求めることができる。しか
し、第2GPSは、その第2GPSアンテナの現在地に
対して目標位置がどこにあるのかを知ることができず、
標尺と第2GPSアンテナとの相対位置を直接求めるこ
ともできないので、第2GPSアンテナが目標位置にう
まく近づくまで、試行錯誤的に何度も第2GPSで測定
を繰り返さなければならず、少ない測定回数で確実容易
に目標位置を求めることはできない。国際公開WO93
/12597号は、データ送信システムにおいて、テキ
ストデータをフォーマット化すると共にデータ圧縮を行
ない、送信データをコンパクトな形式に符号化する手
段、並びに、複数のレピータを用いて送信する手段を開
示している。しかし、そのデータ送信方法は、帯域分割
方式であり、通信音声は、セルラー電話機における音声
であるので、測量において活用するのは困難である。特
開平2−148410号は、自動追尾測量装置におい
て、移動する物体の一部映像を拡大する手段を開示して
いる。しかし、映像を拡大するのは、常に一定の大きさ
にして画像処理に寄与させるためであり、第2SPSが
目標位置の所定近傍に達した時に、目盛りを拡大して作
業者の利便や読み取り精度向上に寄与させるのは困難で
ある。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】以上に述べたアプロー
チは単数または複数のレーザービームまたは同様の手段
を利用する測定に依存し、扱い難い装置を利用し、視軸
測定に依存し、2名以上のオペレータを使用し、その上
または、多くの測量及び建設活動に必要な精度を達成で
きない。従って、必要なのは(1)標識位置に手で保持
される装置を使用することを可能にし、(2)データベ
ースでしか識別できなかった新しい標識のリアルタイム
測位を可能にし、(3)実施のために2名以上のオペレ
ータを必要とせず、(4)2つの測量装置部分間の視軸
測定を必要とせず、(5)標識を測位、設定するため、
それぞれ数センチメートル及び1°以下の誤差で測距及
び測角を行なうことができ、(6)測定基準として単一
基準測点の採用を可能にするアプローチである。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は例えば汎地球測
位システム(GPS)または汎地球衛星航法システム
(GLONASS)のような衛星測位システム(SP
S)の2つ以上の信号受信機を利用することにより、最
少限のハードウェア(受信及び処理回路)で上記必要条
件を満たす方法である。参考のためその内容を本願明細
書にも引用したアリソンの米国特許第5,148,17
9号に開示されているような、差分測位と呼ばれるSP
S測位方法を利用することにより、測定を必要とする地
表またはその付近に位置する複数の測量又は建設標識ま
での距離を測定し、測位する。
【0026】この方法では先ず充分な精度で座標がわか
っている位置にSPS信号基準のアンテナ及び受信機
と、無線送信機を配置する。基準受信機は固設受信機で
もよいが、時間tに応じた位置座標が既知の可動受信機
であってもよい。次いで基準受信機位置に対するリアル
タイムSPS差分測位を利用してSPS信号移動受信機
を所定位置へ誘導することにより、SPS信号移動受信
機をこの基準受信機から離れた単数又は複数の所定位置
へ移動させる。所定位置は別の場所に配置されたコンピ
ュータによって維持される。比較的大きいデータベース
のサブセットとして移動受信機に含まれるデータベース
に記入して置けばよい。データベースに記入されている
それぞれの所定位置に対応する物理的位置が地表または
その付近に存在する場合が考えられる。この場合、本発
明はこれらの物理的標識の位置を、たとえ標識が不鮮明
でもまたは埋没していても正確に測位することを可能に
する。基準受信機から移動受信機への視軸を維持する必
要はない。対応する物理的標識が存在しなくても、例え
ば新しい道路や建造物の設計図のようなデータベースに
よって標識位置を画定することができる。
【0027】この場合、本発明は所与の位置座標に従っ
て地表またはその付近の位置を確定し、新しい位置標識
を形成することを可能にする。この物理的位置標識は木
または金属の杭、または暫定的なチョークマーク、また
はコンクリートに嵌め込んだ真鍮のモニュメントによっ
て形成すればよい。
【0028】サテライト ポジショニング システム
(SPS)とは地表または地表付近に配置し、観測者の
現在位置及び/または観測時間の測定を可能にする情報
を送信する衛星信号伝送システムである。いずれもSP
Sと呼ぶことができる2種類の実働システムとして汎地
球測位システム(グローバル ポジショニング システ
ム)と汎地球航法システム(グローバル オルビティン
グ ナビゲイショナルシステム)である。
【0029】グローバル ポジショニング システム
(GPS)は米国国防省がそのナブスター衛星計画の下
で開発した衛星による航法システムの一部である。完全
なGPSは赤道に対して55°の角度に傾斜し、互いに
60°の倍数に相当する経度だけ離れた6つの円形軌道
上に4個ずつほぼ均等に分散させた最大限24個の衛星
を含む。軌道は半径が26.560キロメートルのほぼ
円形である。軌道は非静止軌道であり、その軌道タイム
インターバルは0.5恒星日(11.967時間)、即
ち、衛星はその下方に位置する地球とは相対的な時間で
移動することになる。理論上は地表上のほとんどの地点
からも3個以上のGPS衛星が見え、3個以上の衛星に
対する視覚的アクセスを利用することによって1日24
時に亘って地表上のいかなる観測者位置をも測定するこ
とができる。各衛星は衛星から伝送される信号のタイミ
ング情報を提供するためのセシウム及びルビジウム原子
時計を搭載している。各衛星の時計は衛星内部で修正さ
れる。
【0030】各GPS衛星は2つのπスペクトルL−帯
域搬送波信号を送信する。即ち、周波数f1=157
5.42MHz のL1信号と周波数f2=1227.6MH
z のL2信号である。この2つの周波数は基本周波数f
0=1.023MHz の整倍数f1=150.0f0及び
f2=1200f0である。各衛星からのL1信号は2
つの直角位相擬似ランダムノイズ(PRN)コード、即
ち、C/A−コードとP−コードによって2進ディジタ
ル位相変調(BPSK)される。各衛星からのL2信号
はP−コードだけによってBPSK変調される。PRN
コードの性質については後述する。
【0031】2つの搬送波信号L1及びL2を使用する
動機はほぼ信号周波数fの逆二乗の形で変化するこの信
号の電離層伝播遅延(遅延∝f-2)の部分的補償を可能
にすることにある。この現象は参考のため開示内容を本
願明細書にも引用したマクドーランの米国特許第4,4
63,357号に記載されている。
【0032】PRNコードを使用することにより、観測
者位置を測定して航法情報を提供するために複数のGP
S信号を利用することが可能になる。特定のGPS衛星
から送信される信号はこの特定衛星に対応するPRNコ
ードを形成し、突き合わせるか、または相関させること
によって選択される。すべてのPRNコードは既知であ
り、地上の観測者が携帯するGPS衛星信号受信機にお
いて形成または記憶される。精度コードまたはP−コー
ドとも呼ばれる各GPS衛星に対応の第1PRNコード
は比較的長い微粒コードであり、そのクロックまたはチ
ップレートは10f0=10.23MHz である。各GP
S衛星に対応する第2PRNコードはクリア/捕捉コー
ドまたはC/A−コードとも呼ばれ、迅速な衛星信号捕
捉及びP−コードへのハンドオバーを容易にするのがそ
の目的であり、クロックまたはチップレートがf0=
1.023MHz の比較的短い粗粒コードである。どのG
PS衛星についてもC/A−コードの長さは1023チ
ップであり、したがって、ミリセコンドごとに繰返えさ
れる。全P−コードの長さは259日であり、各衛星は
全P−コードの特定部分を伝送する。所与のGPS衛星
のために使用されるP−コードの部分は正確に1週間
(7000日)であり、1週間ごとにこのコード部分が
繰返えされる。C/A−コード及びP−コードを形成す
る有効な方法は1984年9月26日にロックウェル
インターナショナル コーポレーションサテライト シ
ステム ディビジョン レディビジョン Aによって刊
行された文書”GPS インターフェース コントロール
ドキュメント ICD-GPS-200”に記載されており、その内
容は参考のため本願明細書にも引用した。
【0033】GPS衛星ビット流は送信GPS衛星の天
文暦及びすべてのGPS衛星の暦に基づくナビゲーショ
ン情報のほかに、単一周波数受信機に適した電離層信号
伝播遅延を修正すると共に衛星クロック時間と真正GP
S時間とのずれを修正するパラメータを含む。ナビゲー
ション情報は50ボーの速度で伝送される。GPSと、
衛星信号から位置情報を得る方法に関しては1986年
にカナディアン GPS アソシェーツから刊行された
デビッド ウェルズの”ガイド トゥ GPSホジショ
ニング”に有用な記述がある。
【0034】第2の汎地球測位構想は旧ソ連によって軌
道に乗せられ、現在ロシヤ共和国によって保守されてい
るグローバル オービティング ナビゲーション サテ
ライト システム(GLONASS)である。GLON
ASSも3つの軌道面に8個ずつほぼ均等に配分された
24個の衛星を使用する。各軌道面は赤道に対して公称
で64.8°の傾斜を有し、3つの軌道面は互いに12
0°経度の倍数だけ離れている。GLONASS円軌道
は半径が比較的小さい約25.510キロメートルであ
り、衛星の公転周期は8/17恒星日(11.26時
間)である。
【0035】従って、GLONASS衛星とGPS衛星
はそれぞれ8時間で地球の周りを17及び16回公転す
ることになる。GLONASSシステムは周波数がf1
=(1.602+9K/16)GHz 及びf2=(1.2
46+7K/16)GHz の2つの搬送波信号L1及びL
2を使用する。ただし、Kはチャンネルまたは衛星の数
である。これらの周波数は2つの帯域、即ち、1.59
7−1.617GHz(L1)及び1.240−1.26
0GHz (L2)の範囲にそれぞれ含まれる。L1コード
はC/A−コード(チップレート=0.511MHz )及
びP−コード(チップレート=5.11MHz )によって
変調される。GLONASS衛星も50ボーの速度でナ
ビゲーション情報を伝送する。チャンネル周波数は互い
に弁別できるから、各衛星ごとにP−コードは同じであ
り、C/A−コードも同じである。
【0036】ここで衛星測位システムまたはSPSとい
う場合、グローバル ポジショニング システム及びグ
ローバル オービティング ナビゲーション システム
のほか、観測者の位置及び観測時間の測定を可能にする
情報を提供し、本発明の必要条件を満たすすべての衛星
システムを指す。
【0037】グローバル ポジショニング システム
(GPS)やグローバル オービティニング ナビゲー
ション システム(GLONASS)のような衛星測位
システム(SPS)は複数の地球周回衛星からの上記構
造を有するコード化無線信号伝送を利用する。このよう
な信号を受信する単一の受動的受信機はSPSによって
利用される地球を中心とし、地球に固定された基準座標
系における受信機の絶対位置を確定することができる。
受信機または測点間の相対位置を正確に測定するために
は2つ以上の受信機を含む構成を採用すればよい。差分
測位と呼ばれるこの方法は測点間距離が通常の場合がそ
うであるように測点から衛星までの距離に比較してはる
かに短いなら絶対測位よりもはるかに精度が高い。差分
測位を測量や建設作用に利用すれば、数センチメートル
の誤差で位置座標及び距離が得られる。
【0038】差分位置測定においては、絶対測位の精度
を損なうSPS誤差の多くは物理的に近接している測点
では同様の大きさとなる。従って、差分測位の精度に及
ぼすこの誤差の影響は誤差を部分的に相殺させる方法に
よって軽減される。
【0039】測量に際しては測点間の相対位置測定を必
要とする場合が多い。測地は(1)衛星信号を受信する
測点がすべて静止しており、静的測量と呼ばれる場合
と、(2)単数または複数の測点が他の測点に対して移
動しており、動的測量と呼ばれる場合とに分類される。
一定の衛星観測時間に測定できる測点相対位置が多いか
ら後者を採用することが多くなりつつある。
【0040】単数または複数の測点を基準測点として設
定し、好ましくは既知位置に固定する(または、まれに
は時間に応じて既知の座標で移動させる)。移動受信機
測点と呼ばれる単数または複数の他の測点も静止させて
も移動させてもよく、その位置は基準測点の現在位置に
対して計算される。基準測点の近似絶対位置が必要であ
る。あらかじめ測定されていなければPRNコード位相
の測定値を利用する絶対位置測定法を利用してこの位置
を計算することができる。
【0041】このような用途においては、衛星測定値を
測点内に記録し、このデータを事後処理することによっ
て両測点からのデータを組合せるのが従来の方式であ
る。このアプローチでは受信機ユーザーが動き回るから
移動受信機の位置をリアルタイムで測定することができ
ない。このような制限があるから、地表上または地表の
直ぐ下の既存の物理的な既知位置の測標をリアルタイム
で正確に測位するのにデータを事後処理するシステムを
利用することはできない。さらにまた、データを事後処
理するシステムでは作図データベースに含まれている座
標によって所定位置を特定し、次いで地表上の対応位置
に新しい物理的標識を形成することができない。従来の
アプローチを利用する用途でデータの事後処理に依存
し、既存の物理的標識の位置を測定することを目的とし
ている。このようなアプローチでは物理的標識を先ず形
成し、次いでこの標識の位置を正確に測定する。(既存
の物理的標識なしで)先ず作図データベース中に任意の
標識を設定し、次いで対応の物理的標識を正確に形成す
ることは不可能である。本発明にはこのような制約はな
く、データベースに含まれる標識の位置座標から標識の
物理的位置をリアルタイムで識別することを可能にす
る。
【0042】本発明を応用できる具体的な測量作業の多
くは既存の物理的な位置標識を正確に測位すると共にデ
ータベースに含まれている所定の位置から新しい物理的
標識を形成できることを必要とする。これには建設及び
建築現場に使用される位置標識、いわゆる囲い込み杭打
ちが含まれる。所定位置は多くの場合建設設計図に記入
されている。形成される位置標識の誤差は1〜3センチ
メートルでなければならない。作図データベースから物
理的位置標識を形成する伝統的な方法はセオドライトや
EDM(電子測距)装置のような光学機械に依存する。
新しい測量装置としてはセオドライトとEDM装置を組
合せたトータルステーションがある。これらの方式の欠
点は基準標識と新しい位置標識との間で見通しがきかな
ければならないことである。見通しがきかない場合には
複数回の測定が必要となり、誤差が累積することになり
かねない。
【0043】本発明ではSPS受信機内のクロックによ
って与えられる正確な既知時点において受信されるL1
及び/またはL2信号の搬送波位相を測定し、利用する
ことにより差分測位における、即ち、標識の位置確定に
おける最高の精度が達成される。測量のためのSPSデ
ータ処理方法には、示差位置の計算に前記搬送波位相測
定値だけを利用し、搬送波位相測定値の正確なタイムマ
ークの計算にPRNコード位相測定値だけを利用するも
のがある。しかし、示差位置の計算にPRNコード位相
測定値を搬送波位相測定値と共に使用する方法もある。
この方法はアリソンの米国特許第5,148,179号
に記載されている。同様の方法は参考のためその内容を
本願明細書にも引用したハッチの米国特許第4,81
2,991号にも開示されている。これらの方法はすべ
て本発明に応用することができる。
【0044】示差位置の計算に搬送波位相測定値だけを
利用する場合には問題が生ずる。この測定値はあいまい
である。各衛星からの測定値は端数位相φ(0°<φ<
360°)+追加整数個Nの位相全サイクルを含む。こ
の整数個数または整数アンビギュイティはSPS受信機
によって直接測定することはできない。
【0045】位相整数初期設定と呼ばれるプロセスを利
用することにより当初未知であった位相整数アンビギュ
イティを明らかにする。1つのアプローチとしては相対
位置が充分な精度で既に知られている標識に受信機を設
置する。この相対位置は基線とも呼ばれ、(x,y,
z)ベクトル成分によって画定される。他のアプローチ
としては受信機を一時的に任意の標識に固設したままと
し、静的測量方法を利用して位相整数を分解できるよう
にする。さらに他のアプローチとしては、互いに近接す
る任意の標識に設置された受信機間でアンテナを交換
し、その際にアンテナ交換中も信号の受信を妨げないよ
うにする。アリソン等の米国出願第07/999,09
9号に開示されているアプローチは固定基準受信機アン
テナを中心に移動受信機アンテナを180°回転させ
る。同じ特許出願に開示されている他のアプローチは基
準及び移動受信機アンテナと共に取付け具に組込んだ方
位測定装置を利用する。
【0046】以上に述べた方法は原理的には位相整数を
解明するため搬送波位相に依存する。このほかに整数を
解明するために搬送波位相測定値とPRNコード位相測
定値の組合せを利用する。このような方法はアリソンの
米国特許第5,148,179号に記載されている。こ
れらの方法は初期設定の過程において移動及び基準受信
機を静止させておく必要がなく、このことは重要な利点
であるといえる。以上に述べた初期設定法はいずれも本
発明に応用できる。
【0047】位相整数アンビギュイティが解明された
ら、搬送波位相測定値によって得られる最高精度で差分
測位を行なうことができる。しかし、4個の衛星におい
て信号クロックを維持できなけば、初期設定を繰返えさ
ねばならない可能性がある。
【0048】本発明は(地表上に設定された物理的標識
の相対位置を測定するのに利用され、従って、応用範囲
が限られている)動的測量を発展させ、移動受信機を基
準受信機に対して所定位置へ移動させることを可能にす
る方法を提供する。位置は移動受信機のデータベース中
に存在するだけの場合もあり、地表上にすでに対応の物
理的標識が存在している場合も考えられる。もし物理的
標識が未だ存在しない場合、移動受信機を所定位置へ移
動させて必要な新しい物理的標識の位置を測定するのに
利用すれば、物理的標識を容易に形成できる。本発明の
方法によれば、基準受信機及び移動受信機の双方におい
て収集される衛星搬送波位相データをリアルタイムで処
理することができるから、移動受信機はその位置を数セ
ンチメートルの誤差でリアルタイム演算し、この情報を
利用してユーザーを所定位置へ正確に誘導することがで
きる。移動受信機は所定位置へのユーザー誘導を容易に
するため電子表示装置を備えている。
【0049】既存の物理的位置標識は雪や砂あらしのよ
うな優勢な気象条件によって、あるいは土壌、岩石など
の物体により意図に反して標識が覆われることによって
場合によっては一時的に不鮮明になったり埋没したりす
るおそれがある。従って、新しい標識を形成する必要が
ない場合でも既存標識の測位がセンチメートル程度の精
度を必要とすることがある。本発明の他の目的は搬送波
位相測定値を処理することによってこのような精度を達
成することになる。擬似距離測定値だけを利用するシス
テム、例えば(ラジオ テクニカル コミッション フ
ォー ザ マリタイム サービセズのザ RTCM ス
ペシャル コミティー 104によって定義された)S
PS擬似距離補正のためのRTCM 104差分標準を利用する
システムでは充分な精度を得られない。即ち、擬似距離
測定値は搬送波位相測定値よりもそのノイズレベルがは
るかに高く、測量及び建設活動への応用が制約されるか
らである。
【0050】本発明は、基準受信機と移動受信機の間に
見通しまたは視軸が得られなくても、距離及び角度の測
定と所定の座標による位置の識別を可能にする方法を提
供する。そのため、従来の光学測量装置を利用できない
状況において、この方法は有効に利用される。この方法
は、基準受信機と移動受信機の間に両受信機間の直線無
線通信を必要とせずに動作する適当な通信システムを含
む。使用される装置は1名のオペレータが地表上の所定
位置の確定及び/または側距及び側角をリアルタイムで
容易に行うことができるほど軽量かつポータブルであ
る。また、目標位置を求めるために、第1,2SPSの
各位置座標を利用するので、第2SPSは、その第2S
PSアンテナの現在地に対して目標位置がどこにあるの
かを知ることができる。そのため、第2SPSは、その
現在地に対する目標位置の方角と距離が随時検知される
ので、少ない測定回数で、確実容易に目標位置を求めら
れる。1回の測定に通常10分程度時間を要するので、
測定回数の低減は、作業時間の短縮につながる利点もあ
る。
【0051】本発明によれば、衛星によって使用される
基準座標系などのような任意の座標基準系で所定位置を
画定することができる。衛星座標系の1列としてWGS
84測地座標系がある。ほかに局地平面座標系や、それ
ぞれ特定の基準点を設定された測地座標系などがある。
これら種々の座標系に適応するため、移動受信機は3−
または7−パラメータ座標変換をリアルタイムで行なう
ことができる。
【0052】
【実施例】図1は装置の好ましい実施例を示し、この実
施例では複数の地球周回衛星から受信される無線信号を
利用すると共に測点間通信用の無線モデムを利用するこ
とにより基準受信機に対する単数または複数の移動受信
機(即ち、移動測点)の位置をリアルタイムで正確に測
定でき、次いで地表上の所定場所へ移動受信機を正確に
移動させることができる。位置は測定開始前に移動受信
機のデータベース中に既に存在するが、後刻、基準受信
機から移動受信機へ伝送してもよい。対応の物理的位置
標識が地表上または地表の直ぐ下に既に存在していても
よく、この場合には本発明を利用してこのような標識を
測位することができる。物理的標識が未だ存在しなくて
もよく、この場合には標識の必要な位置を測定し、新し
い物理的標識を形成することができる。これらの新しい
標識は例えば道路や建物の設計図上の所定位置と対応す
ればよい。
【0053】最も簡単な形式では、本発明の装置が図1
に示すように2個のSPS受信機13及び14だけを使
用する。一方の受信機14が基準受信機であり、多くの
場合この受信機は地球に対して固定される。ただし、基
準受信機14の座標が時間tの既知関数なら基準受信機
14が不動でなければならないという制約はない。他方
の受信機13、即ち、移動受信機は基準受信機に対して
移動する。本発明の装置は複数の基準及び移動受信機を
含むように抗充することができる。
【0054】受信機13及び14のそれぞれは複数のS
PS衛星からL1及び/またはL2搬送波信号を受信す
ることができる。少なくとも4個の送信衛星15、1
7、19及び21が必要である。受信機13及び14の
それぞれは受信機から発生する正確なタイムマークにお
いてL1及び/またはL2搬送波及びL1及び/または
L2擬似距離の測定を行なうことができる。
【0055】所定の位置を測位できるためには、先ず基
準受信機に対する移動受信機の位置をリアルタイムで演
算し、これを移動受信機に提供しなければならない。そ
のためには基準受信機と移動受信機との間に例えば無線
結合のような適当な通信方法が必要である。基準受信機
は(1)例えば基準受信機位置のような基準標識の位
置;(2)観測される衛星からの搬送波位相測定値;
(3)観測される衛星までの距離測定値;(4)新しい
位相整数アンビギュイティの解明を必要とするロック及
びサイクルスリップの信号損失を示す情報;及び(5)
基準受信機に関する状態情報、例えば、バッテリーチャ
ージ状態を含むデータを送信しなければならない。衛星
の位置は衛星から送信される天文暦を利用して移動受信
機内で再構成することができるから、基準受信機は演算
した衛星位置を送信しなくてもよい。(例えば、移動受
信機によって送信され、基準受信機において受信される
位置情報を利用して移動受信機の現在位置を追跡するた
めの)相互通信は任意であるが、移動受信機が基準受信
機へ返信する必要もない。片方向通信を採用すれば移動
受信機の構成が簡単になり、受信はするが送信はしな
い、受動的受信機となる。
【0056】無線結合の帯域幅は基準受信機のデータ率
に対応できる値でなければならない。本発明の必要条件
を満たす無線通信システムの1例としてトリンプル ナ
ビゲーション リミテッドの製品であるTRIMTAL
K 900無線モデムシステムがある。このような無線
モデムは900MHz 付近の帯域において時分割多重アク
セス(TDMA)との組合わせたコード分割多重アクセ
ス(CDMA)を利用して広スペクトル信号を送信す
る。TDMAは後述するように複数の無線モデムと無線
レピータとの間の信号分離を可能にする。この無線モデ
ムシステムは米国内ではライセンスを必要としない。米
国外での作業には異なる無線モデムが必要となる場合が
ある。無線モデムの伝送周波数は充分な帯域幅を利用で
きるなら重要ではない。同様に、変調の形式も重要では
ない。即ち、種の変調形式及び伝送周波数を採用するそ
の他のタイプの無線モデムも使用できる。無線モデムの
代わりに独立の衛星通信リンクを利用することも可能で
ある。
【0057】単一の(基準受信機における)送信機及び
(移動受信機における)受信機ならば直接的な無線通信
を必要とする。しかし、TRIMTALK 900シス
テムは多数の無線レピータで動作するように構成するこ
とができる。レピータは基準受信機からの信号を有効に
受信し、再送信する。レピータで動作するように構成し
た場合、TRIMTALK 900は信号分離のために
時分割多重アクセス(TDMA)を採用する。異なる標
高に単数または複数のレピータのを設置することができ
る。基準測点と第1レピータの間、及び移動測点と第2
レピータの間でそれぞれ無線通信が行なわれる。場合に
よっては第1及び第2レピータが同一のレピータであっ
てもよい。必要に応じて第1及び第2レピータの間に多
数の中間レピータを設けることによって基準受信機と移
動受信機の間の直接的無線通信を不要にすることができ
る。このことは多様な作業条件下で、例えば、建築工事
現場で、または局地的な地形条件や局地的な気象条件
(例えば雪や砂あらし)によって無線通信が妨げられる
場所で極めて有利である。
【0058】基準受信機14において得られた測定値は
データ圧縮アルゴリズム(任意)を利用して書式化し、
基準受信機と接続する無線モデムを介して送信され、移
動受信機13と接続する他の無線モデムによって受信さ
れる。既に述べたように、移動受信機13への基準受信
機測定データ送信を助けるため、任意に単数または複数
の信号レピータ31を使用してもよい。両受信機13及
び14間の直接的な無線接触は不要である。測定は任意
のタイムインターバルで、例えば毎秒1回ずつ行えばよ
い。データを書式化する圧縮アルゴリムは各タイムイン
ターバルにおける伝送データ量を縮小する。その結果、
必要な伝送速度(ボー)が、従って、必要な伝送帯域幅
が小さくなる。
【0059】圧縮アルゴリズムは衛星測定値を既知スケ
ール値で固定小数点2進数としてコード化する。このス
ケール値は移動受信機13内で圧縮データをデコードす
るために使用され、移動受信機内に記憶されているデコ
ーディングアルゴリズムによって認識される。擬似距離
測定値変化率(メートル/秒)と搬送波位相測定値変化
率(メートル/秒×信号波長)とが極めて似ていること
を認識することによってデータをさらに圧縮することが
できる。この変化率差に影響を及ぼすのは大きさは同じ
であるが符号が反対の擬似距離群遅延及び搬送波位相遅
延を発生させる電離層遅延効果だけである。これら基本
的な衛星信号測定値の変化率は互いに似ているから、一
方の測定値を他方の測定値からのオフセットとしてコー
ド化する。このオフセット値のサイズは小さく、電離層
遅延率に応じた変化、従って、オフセットは小さいデー
タ語サイズ(ビット)で表すことができる。
【0060】基準受信機14が算出された衛星位置をコ
ード化したり送信したりしなくてもよいように構成すれ
ばさらに圧縮を進めることができる。即ち、衛星から送
信される天文暦を利用して移動受信機が前記衛星位置を
再構成する。衛星の位置及び速度を利用することによ
り、基準受信機と移動受信機との間の信号位相受信時間
差を考慮に入れる。
【0061】圧縮アルゴリズムを使用するのが好ましい
が、データ伝送速度及び帯域幅を増大させれば圧縮され
ていないフォーマットのままでデータを伝送することも
可能である。圧縮されていないASC_フォーマットの
データを利用することができる。
【0062】基準受信機14は充分な精度で位置が既知
である基準標識上に設置されたSPSアンテナ33と接
続している。このアンテナの基準標識からの高さが基準
受信機アンテナ位置と一緒に記録され、基準測点モデム
27によって送信される衛星測定情報に加えられる。
【0063】移動受信機13は図2に詳細を示す測稈3
7のような支持体に装着されたSPSアンテナ35と接
続している。測稈37を利用して所定の測量場所などを
測位する。測稈37は測稈を正しく垂直に建てるために
局地的な垂直方向を指示する泡準器など39を備えてい
ることが好ましい。磁北からの角変位または測稈37と
地表の交差点を通過する水平線の真北方向を指示するコ
ンパスまたはその他の方向指示手段41を測稈37に組
込んでもよい。移動受信機13には小型測量コントロー
ラ45をも取付けてある。本発明の必要条件を満たす小
型コンピュータはトリンブル ナビゲーション リミテ
ッドの製品TDC(トリンブル データコントローラ
ー)サーベー コントローラーである。このコンピュー
タは8×20文字図形表示部を含み、充分軽量であり、
単一ケーブルを介して移動受信機と接続している。この
ケーブルは電力を供給すると共にデータ通信路としても
機能する。ほかに小型コンピュータとしては最近普及し
つつあるペン入力方式のコンピュータも使用できる。T
DCは移動受信機が到達しなければならない所定の位置
のデータベースを内蔵している。このデータベースは測
量に先立ってロードしてもよいし、上記基準/移動受信
機TRIMTALK 900無線リンクを介してリアル
タイムで更新してもよい。
【0064】コントローラ45にはユーザーを必要な測
量位置へ誘導するための図形表示部51を組込んでもよ
い。移動受信機アンテナ35の地上高(即ち、測稈37
の高さ)を記録し、コントローラ45に入力する。本発
明を利用すればひとりのオペレータが所定の位置座標に
よって画定される新しい標識位置を測位するか、あるい
は基準受信機14の既知位置に対する移動受信機13の
差位置を利用することによって既存標識を測距すること
ができる。
【0065】小型測量コントローラ45は識別すべき所
定の測量または建設場所のリストなどの作図データベー
スを有するソフトウェアを含む。測量/建設場所に対応
する物理的標識が地表上に存在してもよいし、存在して
いなくてもよい。前記データベースは無線モデムを介し
て基準受信機14から移動受信機13へ伝送される追加
情報に基づいて更新することができる。データベースは
図3に示すようなコントローラ45のキーボード、ペ
ン、タブレットまたはその他のデータ入力手段47によ
って現場で更新することもできる。
【0066】所定の測量/建設場所は任意の座標系によ
って画定することができる。GPS衛星システムはWG
S 84測地基準座標系を使用している。しかし、多く
の測量においてはこれとは異なる座標系、例えば、局地
平面座標系、トランスバース・メルカトル座標系、ラン
ベルト正角円錐座標系、又はNAD 83またはNAD
27基準に基づく測地基準座標系が使用される。移動
受信機の移動目標である所定場所は上記座標系またはそ
の他の座標系のいずれか1つで規定すればよい。従っ
て、移動受信機初期位置は衛星に基づくWGS 84基
準座標系を利用して演算すればよいが、任意の座標系で
規定されている位置へ移動受信機を移動させるためには
TDC測量コントローラによって3−パラメータまたは
7−パラメータ座標変換をリアルタイムで計算する必要
がある。
【0067】基準及び移動受信機は単数または複数の移
動受信機と基準受信機との相対位置をリアルタイムで正
確に測定することを可能にするGPSまたはGLONA
SS信号のようなSPS信号からのL1及び/またはL
2信号を受信し、処理する。示差位置、基線ベクトルま
たは基線とも呼ばれる相対位置は地心固定座標系のベク
トル成分として表現するか、またはその他の座標系に翻
訳することができる。
【0068】基準及び移動受信機の双方によって受信さ
れるL1及び/またはL2周波数搬送波位相の測定値を
利用する。もし双方の周波数を同時に利用すれば、L1
及びL2搬送波位相測定値の線形組合せを形成すること
ができる。差分測位法においては、L1擬似距離または
L2擬似距離の測定値は直接必要ではなく、初期設定
(整数アンビギュイティの計算)を助けるために利用す
ることができ、初期設定(整数アンビギュイティの計
算)を必要としない比較的精度の低い測位にも利用する
ことができる。初期設定後の測位誤差は約1〜3センチ
メートルである。初期設定を省略した場合、測位誤差は
約50〜100センチメートルに増大する。測位精度が
比較的低くても間に合うのは不鮮明になったり覆われた
りしていない既存の物理的位置標識を測位する場合であ
る。
【0069】L1搬送波位相の測定値だけを利用するに
しても、L2搬送波位相の測定値だけを利用するにして
も、L1及びL2搬送波位相の線形組合せを利用するに
しても、これらの測定値は1990年9月にコロラド州
コロラドスプリング市で開催された航法学会衛星部会の
第3回国際技術会議においてM.T.アリソン,D.フ
ァーアー,G.レネン及びK.マーティンが発表した”
ア ジオデティックサーベー レシーバー ウィズ ア
ップ トゥ 12 L1 C/Aコードチャネルズ,
アンド 12 L2 セウド−P−コード チャネル
ズ”に記載されているようなチャンネル構成を利用する
受信機によって得られる。あるいは受信される衛星信号
ごとに独立のL2 P−コードチャンネルを有するか、
または受信される衛星ごとに独立のL1 P−コードチ
ャンネルを有する受信機を使用することもできる。この
ような受信機の1例として、1992年7月に発売され
るカリフォルニア州サニーベール市 トリンブル ナビ
ゲーション リミテッドの製品モデル 4000 SS
E ジオデティック サーベー レシーバーがある。
【0070】整数アンビギュイティは種々の方法で求め
ることができる。例えば、静的測量を利用してあらかじ
め測定されている既知位置に基準及び移動受信機をそれ
ぞれ配置すればよい。他のアプローチとしては、アリソ
ン等の米国特許出願第07/999,099号に開示さ
れている3つの方法のうちの1つを利用する。アンテナ
交換法を利用することもできる。これらの方法はいずれ
も位相整数アンビギュイティを求める際に基準及び移動
受信機アンテナを物理的に接近させる必要がある。アリ
ソンの米国特許第5,148,179号に開示されてい
る方法を利用することもできる。この方法の利点は初期
設定の過程で移動及び基準受信機を相対的に静止させる
必要も物理的に接近させる必要もないことである。
【0071】位相整数アンビギュイティが解明された
ら、位相測定値が位相整数と共にあいまいさのない二重
差測定値を形成する。この二重差測定値が衛星の天文暦
を利用した衛星位置計算値及び基準受信機の充分な精度
の絶対位置と共に差分位置の計算に必要な情報を形成す
る。次いで最小二乗法またはカルマン・フィルタ法を利
用することによって両受信機間の差分位置(基線ベクト
ル)を計算する。整数アンビギュイティの算出を伴う場
合と伴わない場合(その分だけ精度が落ちる)の適当な
差分位置計算方法はアリソンの米国特許第5,148,
179号に記述されている。
【0072】図形または可視表示部51(任意、図3)
を含む小型測量コントローラ45が移動受信機13に取
付けてある。コントローラ45はユーザーによる所定位
置選択を可能にする例えばキーボードまたはその他のデ
ータ入力手段47のユーザー・インターフェースを提供
すると共に、ユーザーを所要の位置へ容易に誘導するた
めの後述する機能を具えている。コントローラ45を移
動受信機13に組込んでも移動受信機をコントローラに
組込んでもよい。いずれの場合にも、衛星への見通しが
妨げられないようにSPSアンテナを配置するように留
意しなければならない。本発明の必要条件を満たす小型
コンビュータは上記TDC(トリンブルデータ コレク
ター)サーベー コントローラーである。
【0073】基準受信機によって得られた衛星測定値は
上記TRIMTALK 900無線モデムを介して移動
受信機へ伝送される。この測定値を移動受信機によって
得られた同様の測定値と一緒に移動受信機に組込まれた
コンピュータで処理することにより、基準受信機に対す
る移動受信機の正確な位置を求めることができる。この
計算はTDC測量コントローラ内で行なうこともでき、
移動受信機またはTDC測量コントローラに別の計算装
置を取付けてもよい。
【0074】移動受信機13は例えば三脚、二脚架また
は測桿37のような適当な装置に取付けたSPSアンテ
ナ35を含む。算定された移動受信機位置はSPSアン
テナ35の位相中心の位置である。SPSアンテナ35
の地表からの高さ公知なら(例えば、測桿の高さ)、こ
の情報を利用することによって測桿の基部の位置を計算
し、これを利用して所定位置を測位することができる。
測桿37に組込まれた、例えば図2に示す泡準器39の
ような水準器を利用して測桿37を正しく設置する。ア
ンテナの高さはTDC測量コントローラ45の入力信号
であり、アンテナ位置をTDCまたは移動受信機によっ
て測桿基部位置に換算する。
【0075】図3に示すTDC図形表示部51を利用す
ることにより、以下に目的位置と呼線する所定位置へユ
ーザーを誘導する。ユーザ位置(移動受信機のSPSア
ンテナ位置)の動画像がユーザーの移動目的位置指示と
共に得られる。即ち、現在位置と目的位置を指示する電
子マップが得られる。ユーザーの現在位置から目的位置
までの距離がこの両位置間の必要な方法と共に表示され
る。ユーザーが移動を開始すると、ユーザーがたどる地
上コースの方向(方位)が計算され、TDC表示部はユ
ーザーを目的位置へのコース上に位置させるのに必要な
前記方向に対する補正を指示することができる。
【0076】有効な誘導装置を提供するには高いTDC
表示更新速度が必要であり、そのためにはリアルタイム
での相対位置測定速度が高くなければならない。毎秒1
回の位置計算で充分であるが、もっと高速であることが
好ましい。ユーザーが目的位置に近い時には高速である
ことが特に重要であり、所定の目的位置を正確に選定す
るため移動受信機アンテナの最終的な細かい移動が行な
われる。高速で計算することによって、測桿37とこれ
に対応するTDC図形表示部51の移動表示との間の応
答速度が高められる。具体的にはハンドアイ調整しなが
らフィードバックループを作用させる。
【0077】図3に示すようにコントローラ45または
移動受信機13に図形表示ユーザーインターフェース5
1を設けるのが好ましい誘導方法である。ただし簡単な
文字インターフェースを使用することもできる。この場
合にはユーザーが目的位置への正しいコースを設定でき
るように距離と方位が指示される。
【0078】目的位置に到達するための可聴指令を指供
する可聴誘導システムを使用することもできる。この場
合には誘導情報または指令を種々の周波数及び/または
長さの音声としてコード化すればよい。誘導情報または
指令は合成音を含むことができる。
【0079】移動受信機アンテナを最終的に所定場所に
位置ぎめする作業を容易にするために(任意に)他の装
置を利用してもよい。アンテナが所定場所に極めて接近
していることをTDC図形表示が指示したらアンテナを
静止させる。この時点でTDCは測桿から目的位置まで
の最終的な距離オフセット及び方位を指示する。ここで
磁気コンパス63を組込んである目盛棒61を測桿の基
部に配置し、測桿の現在位置からの目的位置の方向と整
列する向きにする。次いで測桿を図4に示すように、目
盛棒に沿って指示された距離オフセットに相当する量だ
け移動させればよい。この方法は測桿位置を1回だけ最
終変更するだけで測桿基部を目的位置と整合させ、目的
位置を探し回る必要を省く。移動受信機によって提供さ
れる方位情報の精度は計算されたアンテナ位置の精度及
びアンテン位置から目的位置までの距離によって決定さ
れ、方位精度はこの距離が短いほど低下する。従って、
目盛棒を利用する最終位置更新前の距離オフセットは例
えば1メートルというようにかなり大きくなければなら
ない。
【0080】方位測定装置を測桿または(測桿に取付け
られた)TDCに組込んでもよい。適当な装置として
は、磁北からの方位を電子的に測定し、この情報をTD
Cに入力することのできるフラックスゲートコンパスが
ある。TDCは測桿及び移動受信機SPSアンテナが静
止状態であっても(方位装置を組込まれている)測桿の
現在配向に対する目的位置の方向を計算し、表示するこ
とができる。
【0081】さらに有用な方法として、移動受信機アン
テナが所定場所からの規定距離、例えば、10メートル
以内に位置することを移動受信機が感知したら、自動的
にまたはユーザーの指令で図形表示ユーザーインターフ
ェース上に表示される像の目盛を拡大し、インターフェ
ース上に新しい距離目盛が表示されるようにしてもよ
い。
【0082】
【発明の効果】本発明は(地表上に設定された物理的標
識の相対位置を測定するのに利用され、従って、応用範
囲が限られている)動的測量を発展させ、移動受信機を
基準受信機に対して所定位置へ移動させることを可能に
する方法を提供する。位置は移動受信機のデータベース
中に存在するだけの場合もあり、地表上にすでに対応の
物理的標識が存在している場合も考えられる。もし物理
的標識が未だ存在しない場合、移動受信機を所定位置へ
移動させて必要な新しい物理的標識の位置を測定するの
に利用すれば、物理的標識を容易に形成できる。本発明
の方法によれば、基準受信機及び移動受信機の双方にお
いて収集される衛星搬送波位相データをリアルタイムで
処理することができるから、移動受信機はその位置を数
センチメートルの誤差でリアルタイム演算し、この情報
を利用してユーザーを所定位置へ正確に誘導することが
できる。移動受信機は所定位置へのユーザー誘導を容易
にするため電子表示装置を備えている。本発明は基準受
信機と移動受信機の間に見通しまたは視軸が得られなく
ても距離及び角度の測定と所定の座標による位置を識別
を可能にする方法を提供する。従って、従来の光学測量
装置を利用できない状況においてこの方法を利用するこ
とができる。この方法は基準受信機と移動受信機の間に
両受信機間の直線無線通信を必要とせずに動作する適当
な通信システムを含む。使用される装置は1名のオペレ
ータが地表上の所定位置の確定及び/または測距及び測
角をリアルタイムで容易に行なうことができるほど軽量
かつポータブルである。本発明によれば、衛星によって
使用される基準座標系などのような任意の座標基準系で
所定位置を画定することができる。衛星座標系の1列と
してWGS 84測地座標系がある。ほかに局地平面座標
系や、それぞれ特定の基準点を設定された測地座標系な
どがある。これら種々の座標系に適応するため、移動受
信機は3−または7−パラメータ座標変換をリアルタイ
ムで行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】SPS信号受信機及び衛星を利用する本発明に
使用される装置の動作を示す換式図。
【図2】本発明の実施例による移動受信機用測稈の使用
法説明図。
【図3】本発明のSPS移動受信機に随意設けることの
できるグラフィックユーザーインターフェースまたは可
視表示部の簡略図。
【図4】本発明による所定位置を識別を容易にするため
の測稈及び長さ目盛付きのステックまたはロッドの利用
を示す説明図。
【符号の説明】
13 移動受信機 14 基準受信機 33 SPSアンテナ 35 SPSアンテナ 37 測桿 45 コントローラ
フロントページの続き (72)発明者 マーク、ニコラス アメリカ合衆国、94086 カリフォルニ ア サニーベイル ノース メリー ア ベニュー 645、トリンブル ナビゲー ションリミテッド内 (72)発明者 ジム、ソーデン アメリカ合衆国、94086 カリフォルニ ア サニーベイル ノース メリー ア ベニュー 645、トリンブル ナビゲー ションリミテッド内 (56)参考文献 特開 平5−45164(JP,A) 特開 平3−25310(JP,A) 実開 平1−91216(JP,U) 実開 平2−148410(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01C 15/00 - 15/14 G01S 5/02 G01S 5/14

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地表上または地表付近に存在し、所定の
    位置座標で表される単数または複数の固定測量地点の物
    理的位置を正確に測位する方法であって、 第一衛星測位システム(SPS)信号アンテナ及び受信
    機/プロセッサを設け、位置座標が既知の位置に第一S
    PSアンテナを配置し 第二SPS信号アンテナ及び受信機/プロセッサを設
    第二SPS信号受信機/プロセッサに第一SPS信号
    アンテナの位置情報及び固定測量地点の位置座標を通知
    し、 両端の間に所定の長さLを有し、その全長にわたって
    定の距離がマークされている測桿を設け 第一SPSアンテナに対する第二SPSアンテナの位置
    をリアルタイムで差分測位し、所定の位置座標で表され
    る位置に第二SPSアンテナを配置することによって
    所定の位置座標で表される固定測量地点物理的位置
    測位し 第二SPSアンテナが固定測量地点から距離d≦Lの範
    囲内に達したことを第二SPS受信機/プロセッサが
    示したら、測桿を第二SPS受信機/プロセッサが示す
    方向に配向し、測桿の一端からほぼ距離dの位置で固定
    測量地点を測位するステップから成ることを特徴とする
    方法。
  2. 【請求項2】 前記測桿に、測桿を前記所定方向に配向
    する方向指示装置を設けるステップをも含むことを特徴
    とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 第一SPSアンテナの位置情報を通知
    る前記ステップが、その位置情報を前記第一SPS受信
    機/プロセッサから前記第二SPS受信機/プロセッサ
    データ圧縮フォーマットを利用して無線伝送するス
    テップであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記第一アンテナから前記第二SPSア
    ンテナへの無線伝送路を形成するためM個の無線レピ
    ータm=1,...,M(M1)を配列することによ
    り、前記第一SPSアンテナと一番目の無線レピータと
    の間、各無線レピータとその次の順番の無線レピータと
    の間、及び最終順番の無線レピータと前記第二SPSア
    ンテナとの間にそれぞれ無線通信を確保するステップを
    も含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 地表上または地表付近に存在し、所定の
    位置座標で表される単数または複数の固定測量地点の物
    理的位置を正確に測位する方法であって、 第一衛星測位システム(SPS)信号アンテナ及び受信
    機/プロセッサを設け、位置座標が既知の位置に第一S
    PSアンテナを配置し 第二SPS信号アンテナ及び受信機/プロセッサを設
    第二SPS信号受信機/プロセッサに第一SPS信号
    アンテナの位置情報及び固定測量地点の位置座標を通知
    し、 両端の間に所定の長さLを有し、その全長にわたって
    定の距離がマークされている測桿を設け 第一SPSアンテナに対する第二SPSアンテナの位置
    をリアルタイムで差分測位し、所定の位置座標で表され
    る位置に第二SPSアンテナを配置することによって
    所定の位置座標で表される固定測量地点物理的位置
    測位し 第一SPSアンテナと固定測量地点に対する第二SPS
    アンテナの位置または位置座標または距離及び方位を、
    目視可能に表示する図形表示ユーザーインターフェース
    第二SPS受信機/プロセッサに設け、 第二SPSアンテナが、目標位置である固定測量地点
    ら所定の距離以内にあると判定されたら図形表示ユー
    ザーインターフェースの前記目視可能な目盛りを拡大す
    るステップから成ることを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 地表上または地表付近に存在し、所定の
    位置座標で表される単数または複数の固定測量地点の物
    理的位置を正確に測位する方法であって、 第一衛星測位システム(SPS)信号アンテナ及び受信
    機/プロセッサを設け、位置座標が既知の位置に第一S
    PSアンテナを配置し 第二SPS信号アンテナ及び受信機/プロセッサを設
    第二SPS信号受信機/プロセッサに第一SPS信号
    アンテナの位置情報及び固定測量地点の位置座標を通知
    し、 両端の間に所定の長さLを有し、その全長にわたって
    定の距離がマークされている測桿を設け 第一SPSアンテナに対する第二SPSアンテナの位置
    をリアルタイムで差分測位し、所定の位置座標で表され
    る位置に第二SPSアンテナを配置することによって
    所定の位置座標で表される固定測量地点物理的位置
    測位し 第一SPSアンテナと固定測量地点に対する第二SPS
    アンテナの位置または位置座標または距離及び方位を
    音声通信によって通知するユーザーインターフェースを
    第二SPS受信機/プロセッサに設けるステップから成
    ることを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 地表上または地表付近に存在し、所定の
    位置座標で表される単数または複数の固定測量地点の物
    理的位置を正確に測位する方法であって、 第一衛星測位システム(SPS)信号アンテナ及び受信
    機/プロセッサを設け、位置座標が既知の位置に第一S
    PSアンテナを配置し 第二SPS信号アンテナ及び受信機/プロセッサを設
    第二SPS信号受信機/プロセッサに第一SPS信号
    アンテナの位置情報及び固定測量地点の位置座標を通知
    し、 両端の間に所定の長さLを有し、その全長にわたって
    定の距離がマークされている測桿を設け 第一SPSアンテナに対する第二SPSアンテナの位置
    をリアルタイムで差分測位し、所定の位置座標で表され
    る新しい測量地点またはその付近に第二SPSアンテナ
    を配置することによって、前記新測量地点物理的位置
    を測位し 第二SPSアンテナが前記新測量地点から距離d≦Lの
    範囲内に達したことを第二SPS受信機/プロセッサ
    示したら、測桿を第二SPS受信機/プロセッサが示
    方向に配向し、測桿の一端からほぼ距離dの位置で
    記新測量地点を測位するステップから成ることを特徴と
    する方法。
  8. 【請求項8】 前記測桿に、測桿を前記所定方向に配向
    する方向指示装置を設けるステップをも含むことを特徴
    とする請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 第一SPSアンテナの位置情報を通知
    る前記ステップが、その位置情報を前記第一SPS受信
    機/プロセッサから前記第二SPS受信機/プロセッサ
    データ圧縮フォーマットを利用して無線伝送するス
    テップであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記第一アンテナから前記第二SPS
    アンテナへの無線伝送路を形成するためM個の無線レ
    ピータm=1,...,M(M1)を配列することに
    より、前記第一SPSアンテナと一番目の無線レピータ
    との間、各無線レピータとその次の順番の無線レピータ
    との間、及び最終順番の無線レピータと前記第二SPS
    アンテナとの間にそれぞれ無線通信を確保するステップ
    をも含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記新測量地点に対する第二SPSア
    ンテナの位置または位置座標または距離及び方位を、
    視可能に表示する図形表示ユーザーインターフェースを
    第二SPS受信機/プロセッサに設けるステップをも含
    むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
  12. 【請求項12】 第二SPSアンテナが、目標位置であ
    る測量地点から所定の距離以内にあると判定されたら
    図形表示ユーザーインターフェースの前記目視可能な
    盛りを拡大するステップをも含むことを特徴とする請求
    項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記第一SPSアンテナや前記新測量
    地点に対する第二SPSアンテナの位置または位置座標
    または距離及び方位を、目視可能に表示する図形表示ユ
    ーザーインターフェースを第二SPS受信機/プロセッ
    サに設けるステップをも含むことを特徴とする請求項7
    に記載の方法。
  14. 【請求項14】 目標位置である測量地点に対する第二
    SPSアンテナの位置または位置座標または距離及び方
    位を音声通信によって通知するユーザーインターフェ
    ースを第二SPS受信機/プロセッサに設けるステップ
    をも含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
  15. 【請求項15】 地表上または地表付近に存在し、所定
    の位置座標で表される単数または複数の固定測量地点の
    物理的位置を正確に測位する方法であって、第一衛星測
    位システム(SPS)信号アンテナを設け、位置座標が
    既知の位置に第一SPSアンテナを配置し、 第二SPS信号アンテナを設け、 SPS信号受信機/プロセッサに、第一SPS信号アン
    テナの位置情報及び目標位置である測量地点の位置座標
    を通知し、 前記目標測量地点に対する第二SPSアンテナの位置情
    報を示す指示器を設け、 第一SPSアンテナに対する第二SPSアンテナの位置
    をリアルタイムで差分測位し、前記位置情報で表される
    位置に第二SPSアンテナを配置することによって、前
    記目標測量地点の物理的位置を測位する ステップから成
    ることを特徴とする方法。
  16. 【請求項16】 地表上または地表付近に存在し、所定
    の位置座標で表される単数または複数の固定測量地点の
    物理的位置を正確に測位する装置であって、 第一SPS信号アンテナが、位置座標の既知である位置
    に配置される第一衛星測位システム(SPS)信号アン
    テナを備え、 第二SPS信号アンテナを備え、 第一SPS信号アンテナの位置情報及び目標位置である
    測量地点の位置座標が通知されるSPS信号受信機/プ
    ロセッサ備え、 前記目標測量地点に対する第二SPSアンテナの位置情
    報を示す指示器を備え、 第一SPSアンテナに対する第二SPSアンテナの位置
    をリアルタイムで差分測位し、前記位置情報で表される
    位置に第二SPSアンテナを配置することによって、前
    記目標測量地点の物理的位置を測位する ことを特徴とす
    る装置。
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