JP2910527B2 - 高温はんだ - Google Patents
高温はんだInfo
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Description
はんだ、特にハイブリッドICのはんだ付けに適した高
温はんだに関する。
アルミナ基板を接合したもので、この接合には高温はん
だが用いられる。ここに、高温はんだとは、固相線温度
が普通はんだの共晶温度 (183 ℃) 以上のものをいい、
Pb主成分にSnやAgなどを少量添加したPb系や、Sn主成分
にPb、Ag、Bi、Cu等を少量添加したSn系がある。
はんだとしては、次のような条件を満足するものでなけ
ればならない。 完成したハイブリッドICは、プリント基板に普通は
んだ (Pb−63Sn: 共晶温度183 ℃) ではんだ付けする
が、このはんだ付け時に、シリコンチップとアルミナ基
板とを予め接合した高温はんだが再溶融しないこと。 ハイブリッドICは、シリコンチップとアルミナ基板
をはんだ付けした後、保護のため全体を樹脂で封止する
樹脂モールドを行う。この樹脂モールドを行うときの処
理温度は 170〜180 ℃であり、内部の高温はんだに直接
影響するが、この処理温度でも溶融しないこと。
ドICの電極は銅で形成されており、アルミナ基板の電
極はAg/Pdで形成されているため、どちらの電極に対し
てもはんだ付け性が良好でなければならない。特にAg/P
d 電極は、導電ペーストを焼成したものであるため、は
んだの濡れ性が悪く、はんだ付け不良を起こしやすい。
性」とは、特にことわりがない限り、導電ペーストを焼
成して得たAg/Pd 電極に対するはんだのヌレ性の良否で
判断される特性をいう。
付け時に、アルミナ基板の電極を拡散溶解させないこ
と。すなわち、アルミナ基板の電極は、Ag/Pdからでき
ており、Agは溶融はんだに拡散しやすいため、できるだ
けAgの拡散 (銀喰われ) を少なくできるようなものでな
ければならない。
満足するか否かについて検討すると次の通りである。
との温度に関する条件に対しては、一般の高温はんだ
でも満足できる。
あろうとSn主成分であろうと、一般に高温はんだは、Sn
−Pb系の普通はんだよりもはんだ付け性が悪い。しかし
ながら、ハイブリッドICの製造には、高温はんだを使
わざるを得ないことから、高温はんだでもできるだけ、
はんだ付け性の良好なものが望まれている。
成分の高温はんだは使用できない。なぜならば、SnはAg
との相溶性がよく、溶融したSn主成分の高温はんだ中
に、Agが拡散溶解して電極の接合力を弱めてしまうから
である。いわゆる銀喰われである。
温はんだは銀喰われが激しいことから、ハイブリッドI
C用の高温はんだとしては、必然的にPb主成分のものに
限定され、結局、Pb主成分のものでなければならないこ
とが分かる。
ブリッドICに適した高温はんだとしては、いくつかの
ものがすでに提案されている。特開平4−327396号公報
で提案されている高温はんだは、その組成が、Sn: 10〜
14重量%、Sb:8〜14重量%、Ag:2重量%以下、残部Pbで
ある。この高温はんだの場合、Sbは固相線温度を上げる
ために添加するのであって、8重量%未満では固相線温
度を上げる効果がないとされている。
条件のうち、の高温特性、およびの銀喰われの問
題については、優れた効果があるものの、のはんだ付
け性については少々難点のあるものであった。
ミナ基板のAg/Pd電極は、導電ペーストをアルミナ基板
に焼成したものであるため、電極の中に導電ペーストの
粘結剤が残っており、これがはんだ付けを阻害している
からである。従って、高温はんだとしては、はんだ付け
が困難なAg/Pd電極に対して良好なはんだ付け性を有し
たものでなければならない。
高温はんだとしても使用でき、しかも銀喰われ防止効果
のあるはんだが、特開昭56−144893号公報に提案されて
いる。この公報開示のはんだ合金組成は、Sn: 15〜65重
量%、Sb:0.5〜3重量%、Ag:0.5〜3.5 重量%、残部Pb
である。このはんだ合金は、Sn:15 〜65重量%といって
いるが、実態的にはSn主成分のはんだ合金であって、A
g:0.5〜3.5 %配合することで銀喰われを防止してお
り、Sbを3.0 重量%超とするとAg電極に対するはんだ付
け性が劣化するとしている。
のはんだ付け性に関しては抜群の効果はあるが、他の条
件である、のはんだ付け温度、の銀喰われについ
て問題の残るものであった。
温度が 170〜190 ℃という低い温度であり、ハイブリッ
ドICに使用した場合、ハイブリッドICのプリント基
板へのはんだ付けや、樹脂モールドの処理時に内部のは
んだが溶融してしまう。また銀喰われについても、一般
のPb−63Snはんだよりも優れてはいるが、それでも未だ
充分ではなかった。
下の使用においても高い信頼性が要求される傾向をも
ち、そのためそれに用いられる高温はんだとしては、高
温特性が良好であるとともに、はんだ付け性と銀喰われ
防止の改善が求められてきている。すなわち、固相線温
度は少なくとも 210℃以上であること、またAg/Pd 電極
に対するはんだ付け性が良好であること、そして銀喰わ
れが効果的に防止できることが同時に満足されることが
必要である。
的は、従来のPb主成分の高温はんだの欠点に鑑みなされ
たもので、ハイブリッドIC用の高温はんだとして要求
される前記条件を全て満足する高温はんだを提供するこ
とにある。
相線温度210 ℃以上を確保でき、Ag/Pd 電極へのはんだ
付け性が良好であってさらに銀喰われの見られないもの
が求められるのである。
的は、固相線温度210 ℃以上、銀喰われなし、そしては
んだ付け性にすぐれている、ハイブリッドIC用のPb主
成分の高温はんだを提供することである。
主成分の高温はんだの欠点について鋭意検討を重ねた結
果、Sbの添加量がはんだ付け性や溶融温度に大いに影響
していることを見い出し本発明を完成させた。
だにおいて、特開平4−327396号公報開示の発明と異な
り、Sn:12 〜16%の範囲ではSb:4〜7 とすることによっ
て初めて固相線温度210 ℃以上、銀喰われなし、そして
はんだ付け性が良好であるとの条件をいずれも満足され
ることを知り、本発明を完成した。
Sn: 12〜16重量%、Sb:4〜7重量%、残部Pbからなるこ
とを特徴とするハイブリッドICのはんだ付け用高温は
んだである。また、別の面からは、本発明は、Sn: 12〜
16重量%、Sb:4〜7重量%、Ag:2重量%以下、残部Pbか
らなることを特徴とするハイブリッドICのはんだ付け
用高温はんだである。
のように規定した理由をその作用に関連させて説明す
る。まず、本発明の高温はんだは、固相線温度が210 ℃
以上となり、完成したハイブリッドICを普通はんだで
プリント基板にはんだ付けしたり、ハイブリッドICを
樹脂でモールドした時に、内部の接合部を溶融させるこ
とがない。
は 200〜230 ℃であるが、はんだ付け時にハイブリッド
ICの内部にはこのはんだ付け温度が直接かからず、内
部は200 ℃以下となっている。従って、ハイブリッドI
Cの内部に使用する高温はんだは、固相線温度が210℃
以上であれば、はんだ付け時に溶融することはない。
と、Ag/Pd電極に対するはんだ付け性を改良することが
できず、しかるにこれが16重量%を越えて添加されると
液相線温度が 210℃よりも低い温度に下がってしまう。
したがって、Sn:12 〜16重量%に制限する。好ましく
は、13〜15重量%である。
線間の溶融範囲を調節する効果があり、本発明の高温は
んだにおけるSbの添加量は、4〜7重量%である。この
添加量が4重量%よりも少ないと、Pb−Sn状態図の固相
線温度が183 ℃近辺の温度で現れてしまうため、ハイブ
リッドICには使用できなくなる。一方、Sbは、Pb主成
分の高温はんだでは、はんだ付け性を低下させる成分で
あり、7重量%よりも多く添加するとはんだ付け性が悪
くなる。好ましくは、Sb:4〜5 重量%である。
れ自体でもAgを拡散溶解させることは少ないものである
が、この組成の高温はんだにAgを少量添加すると、さら
にAgの拡散防止効果が出てくる。
添加する場合、Agが2重量%を越えると、液相線温度が
急激に上昇してしまい、はんだ付け温度も高くなること
から、はんだ付け時にシリコンチップを熱損傷させてし
まうようになる。従って、Agを添加する場合、その添加
量は2重量%以下とする。
リッドIC用として特に求められている高温使用下にお
ける信頼性向上の為の諸特性を備えた高温はんだとして
すぐれた特性を発揮できるハイブリッドIC用高温はん
だが得られる。次に、実施例によって本発明の作用につ
いてさらに具体的に説明する。
それぞれについて液相線温度、固相線温度、はんだ付け
性、そして銀喰われを試験し、それらの結果を同じく表
1に示す。なお、比較例として従来の高温はんだについ
ても同様の試験を行い、それらの結果も表1に示す。
だ付け性+銀喰われの評点合計が4以上の場合を合格と
し、それを外れる場合を不合格(否)とした 。
結した電極にボール状のはんだを乗せ、リフロー炉で加
熱してはんだ付け状態を観察し、その外観から優、良、
劣と3段階評価し、それぞれ3,2,0の評点を与え
た。 銀喰われ : 溶融はんだ中に銀線を浸して、その細り具
合を測定し、極少、少、やや多、多の4段階評価を行
い、それぞれ3,2,1,0の各評点を与えた。 比較例1 : 特開平4−327396号公報に開示のはんだ組
成 比較例2 : 特開昭56−144893号公報開示のはんだ組成 比較例3 : 特公昭61−58542 号公報開示のはんだ組成 表1の結果からも分かるように、比較例1ではSbが10%
と多いためはんだ付け性が著しく劣化していることが分
かる。また比較例2および3ではSnが35%以上とかなり
多いため210 ℃以上という固相線温度を確保できず、ま
た銀喰われもかなり多くなっているのが分かる。
はんだでありながら、はんだ付け困難なAg/Pd電極に対
して良好なはんだ付け性を有しているばかりでなく、固
相線温度が210 ℃以上であるため、シリコンチップを樹
脂モールドする際や完成したハイブリッドICをプリン
ト基板にはんだ付けする際に、内部の高温はんだが溶融
することなく、しかも液相線温度があまり高くないた
め、シリコンチップとアルミナ基板の接合時にシリコン
チップを熱損傷させることもないという従来にない優れ
た効果を有している。
Claims (2)
- 【請求項1】 Sn:12〜16重量%、Sb : 4〜7重量%、
残部Pbからなることを特徴とするハイブリッドICのは
んだ付け用高温はんだ。 - 【請求項2】 Sn:12〜16重量%、Sb : 4〜7重量%、
Ag : 2重量%以下、残部Pbからなることを特徴とするハ
イブリッドICのはんだ付け用高温はんだ。
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JP25432193A JP2910527B2 (ja) | 1993-10-12 | 1993-10-12 | 高温はんだ |
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Family Applications (1)
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JP25432193A Expired - Fee Related JP2910527B2 (ja) | 1993-10-12 | 1993-10-12 | 高温はんだ |
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