JP2907450B2 - 包装容器及びその製造のための素材 - Google Patents

包装容器及びその製造のための素材

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JP2907450B2 JP1222754A JP22275489A JP2907450B2 JP 2907450 B2 JP2907450 B2 JP 2907450B2 JP 1222754 A JP1222754 A JP 1222754A JP 22275489 A JP22275489 A JP 22275489A JP 2907450 B2 JP2907450 B2 JP 2907450B2
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Description

【発明の詳細な説明】 イ．産業上の利用分野 本発明は折畳み可能の材料から成る包装容器であつて
底壁と側壁と開封可能の閉鎖手段を有し、該閉鎖手段が
互いに封着された２個の主パネル及びこれらの間に位置
される蛇腹折畳部であつて前記主パネルに面するその表
面が封緘妨害手段としてのコーテイングを有する折返し
パネルを含むものを有するものに係る。本発明はまた折
畳み可能の包装材料から成る包装容器を製造するための
素材であつて折り目線によつて底壁、側壁及び開封可能
な閉鎖手段を形成するための多数の壁パネルに区分され
これら壁パネルが２個の壁パネル及びそれらの間に位置
される折返しパネルを含み、折返しパネルが封緘妨害手
段としてのコーテイングを有するものに係る。
ロ．従来技術及び発明が解決しようとする問題点 可撓の包装材料、例えば紙とプラスチツクの積層材即
ちラミネート、から成る包装容器は極めて多数の形式を
以て存在しそしてとわけ液状食品例えばミルク及びジユ
ースを包装するために使用されている。このタイプの包
装容器であつて頻繁に見うけられるものは、４個の側
壁、平底及び屋根型の頂部であつて互いに向かつて傾斜
した主パネルを有し、それらの上部分が封緘ひれを形成
するように互いに封着されたものを有するいわゆるゲー
ブルトツプ包装容器である。
上に説明されたタイプの包装容器においては、一般的
に頂部の一部を開封してそれらを放出口になるように形
づくることが可能である。開封手段自体は多数の異なる
様式で設計され得るが、普通は、頂部に含まれる異なる
壁パネルまたはフイールドの上端間の実頂部封緘即ちト
ツプシールが開封手段として利用される。包装容器が開
封さるべきとき、包装容器の製造間に形成されたトツプ
シールが破られ、それにより、内方へ折込まれたパネル
の若干が放出口を形成するように外方へ折り出され得
る。従つて、包装容器開封可能性はトツプシールの強さ
に著しく左右され、このことは、実際上、良好な、従つ
て液密性において優れた、トツプシールと、容易に開封
されるが液密性において比較的劣るトツプシールとの間
の選択を意味する。この問題を無くするため、包装材料
が好適位置に他のタイプの開封手段、例えばパーフオレ
ーシヨン線、を設けることによつて封緘機能と開封機能
とを分離することが提案された。しかし、これは製造工
程をより複雑化することを意味し、そしてパーフオレー
シヨン線は包装容器のトツプシールの下に配置されなく
てはならないから、開封手段は包装容器内の液面に対し
より接近し、このことは開封時のみならず包装容器から
の液状内容物の放出時に不利になる。
トツプシールに開封手段を組合せた原始構成が一般的
に好適とされ、従つて、最近はこの構成を良好な封緘及
び液密性と同時に良好な開封可能性を確保するように最
適化することが提案されている。通常、包装容器の頂部
は包装材料の外側に位置される熱塑性材料層を一緒に熔
融することによつて熱封されるから、これら提案の若干
は、包装容器の開封に使用されるトツプシールの限定区
域内における封緘強さを封緘温度と封緘圧力とを維持し
つつ削減することを基礎とされた。封緘強さのこのよう
な削減は、例えば、容易に開封さるべき区域内において
包装材料に凹凸面を設け、それにより、この区域内の全
接着面積が削減されるようにする（EP−Ａ−185325）こ
とによつて達成され得る。しかし、この技法は幾つかの
欠点を免れないことが判明しており、予定された所望封
緘強さを得ることは実際上難しいことが認められた。こ
の欠点は他の既知技術（EP−Ａ−270869）、即ちトツプ
シールにおける開封さるべき区域に、印刷工程によつて
予め包装材料に配置され得る封緘妨害手段のコーテイン
グを塗設する技術、の助けによつて克服され得る。この
技術は容易に開封され得る包装容器を提供するが、それ
は封緘妨害手段と包装材料のプラスチツクコーテイング
との組合わせ如何によつては漏れる包装容器を生じさせ
る可能性がある。この問題は無菌内容液のために使用さ
るべきタイプの包装容器においては特に深刻化される。
このタイプの内容液及び包装容器に対しては、液密性に
関する要求は極度に厳しい。いわゆる微小漏れ（マイク
ロリーク）ですら滅菌状態を毀損しそして製品の保存特
性を顕著な程度にまで低減させるからである。
さらに他の一既知技術（US−Ａ−4712727）は複数の
接着剤層を有する積層細長片であつて、素材における限
定閉鎖力が所望される区域、即ち特に内方へ折り込まれ
た放出口の両側、に配置されるものを使用する。しか
し、素材上の正確な位置における個々の細長片の取扱い
及び配置は習熟するのに困難でありそして方法も比較的
高い費用を要する。
上の説明から明らかであるように、包装容器の開封が
意図されたとき頂部封緘（トツプシール）が容易に開封
され、しかも完璧に液密な包装容器が保証されるような
ケーブルトツプ型の包装容器を提供することは今までは
不可能であつた。かくのごとき要求を無菌包装容器にお
いて満たすことは特に困難であつた。トツプシールを貫
く極度に小さい流路によつてすら容器の滅菌性は損なわ
れ、従つて製品の保存特性はもはや保証され得ないから
である。
ハ．問題点を解決するための手段 従つて、本発明の目的は、容易に開封され得そして、
それにもかかわらず、包装容器が無菌製品の包装のため
に有利に使用されるのに十分なほど液密である頂部閉鎖
手段を備えた、折畳み可能の材料から成る包装容器を提
供することである。
本発明のもう一つの目的は、既知の同様構成に影響を
及ぼした諸欠点を排除された開封手段を有する包装容器
を提供することである。
本発明の更にもう一つの目的は、その液密性と開封特
性とが、様々の異なる封緘温度及び封緘圧力においてす
ら良好に保たれる頂部閉鎖手段を備えた包装容器を提供
することである。
これら及びその他の目的を達成するために、本発明
は、液密表面層を有し複数の折り目線によって多数のパ
ネルに区分されている材料を折畳んで構成され、底壁、
側壁及び頂壁を有し、頂壁が２個の主パネルとこれらの
間に折返された折返しパネルを有する蛇腹折畳部とを有
し、前記２個の主パネルと折返しパネルとの頂部が封着
されて開封可能な閉鎖部になっており、前記主パネルに
対面してそれに封着されている前記折返しパネルの面に
封緘妨害手段であるコーティングが設けられている包装
容器において、熱封フィルムが前記コーティングを覆っ
て延びていて前記コーティングの周囲で前記液密表面層
に封着され、それにより前記コーティングが前記包装容
器の内側から液密の態様で遮蔽される構成になっている
ことを特徴とする包装容器を提供する。
本発明に従つた包装容器の好適実施例は、さらに、従
属特許請求の範囲第２項及び第３項から明らかである特
徴を付与された。
本発明のさらにもう一つの目的は、開封可能の頂部閉
鎖手段を有する包装容器を製造するための素材であつ
て、所望の液密性と開封特性とを有する頂部封緘（トツ
プシール）の達成が保証されるように設計されそして調
製されたものを提供することである。
本発明のさらにもう一つの目的は、このタイプの素材
であつて既知素材が典型的に有する諸欠点を排除された
ものを提供することである。
本発明のさらにもう一つの目的は、本発明に基づく包
装容器の製造に特によく適する包装容器素材を提供する
ことである。
これら及びその他の目的を達成するために、本発明
は、底壁、側壁及び頂壁を有し、頂壁の頂部が封着され
て開封可能な閉鎖部になっている包装容器を形成するた
めに複数の折り目線によって多数のパネルに区分され、
これらパネルの、前記頂壁を形成する部分が、２個の主
パネルと、これらの間に折返されて蛇腹折畳部を形成す
るための折返しパネルとを有している、包装容器を製造
するための折畳み可能の材料からなる素材において、前
記素材が液密表面層を有するとともに、前記主パネルに
対面しそれに封着されて前記閉鎖部を形成する前記折返
しパネルの面に封緘妨害手段であるコーティングが設け
られ、熱封可能材料からなるフィルムが前記コーティン
グを覆って延びていて前記コーティングの周囲で前記液
密表面層に封着され、それにより前記コーティングを前
記包装容器の内側から液密の態様で遮蔽する構成になっ
ていることを特徴とする、包装容器を製造するための素
材を提供する。
本発明に基づく包装容器素材の好適実施例は、さら
に、従属特許請求の範囲第５項から第10項において明ら
かである特徴をも付与された。
本発明に従つて封緘妨害手段としてのコーテイングを
覆う熱封フイルムを包装容器及び素材に配設することに
よつて、一方において、熱封フイルムと封緘妨害手段と
の間に良好に限定された予測可能な封緘強さが得られ、
そして、他方において、熱封フイルムによつて覆われた
頂部封緘区域（トツプシール）に含まれる異なる種々の
封着面間に良好な相互封緘が得られる。これによつて、
一方においては、良好な開封可能性が獲得され、そして
他方においては、熱封フイルムが流路及び微小漏れ（マ
イクロリーク）の発生を阻止することに効果的に寄与す
る良好な封緘が達成される。これによつて、滅菌容器内
に無菌内容液を包装するためにも本発明に従つて前記包
装容器及び素材を使用することが可能にされる。
本発明に基づく包装容器並びに素材の好適実施例が、
本発明の理解に不可欠である細部のみを示す添付された
概略図を特に参照しつつ、以下にさらに詳細に説明され
る。
ニ．実施例 解説用として選ばれた本発明に基づく包装容器並びに
包装容器素材の好適実施例はいわゆるゲーブルトツプ容
器であるが、本発明はこのタイプの包装容器または包装
容器素材に限定されるものではなく、開口装置して封入
蛇腹折畳部を採用するすべての包装容器に適用され得
る。図示されるゲーブルトツプ型の包装容器１は概して
在来タイプでありそして図示包装容器素材２（既知タイ
プの熱塑性外層を有する積層材）は従つて垂直の折り目
線４によつて区分された４個の側壁パネル３を有する。
４個の側壁パネル３はそれらの下端において４個の底パ
ネル５に設けられる。これら底パネル５は既知の様式で
包装容器１の底を形成するように内方へ折曲げられて封
緘され得るが、このことは本発明の部分ではなく、従つ
て、さらに詳細には説明されない。
４個の側壁パネル３はそれらの上端において、水平の
折り目線６によつて４個の頂パネル７から区分される。
頂パネル７は既に言及された折り目線４によつて互いか
ら区分されている。４個の頂パネル７は２個の主パネル
８と、これらの間に位置されるパネルであつて斜め折り
目線によつて中心の実質的に三角形の内折曲げパネル９
とその両側に位置される２個の同様に三角形の折返しパ
ネル10とに分けられたものとから成る。頂パネル７はそ
の上自由端において細長い封緘区域11であつて前記２個
の主パネル８に対応する部分が中断されずに実質的に矩
形であり、一方、それらの中間に位置される部分が垂直
折り目線13によつてそれぞれの折返しパネル10に付属す
るより小さい部分に分けられたものを有する。これらに
加えて、包装容器素材２は、さらに、在来の様式で他の
封緘パネル及び折り目線及びその他の細部構造を有する
が、それらは当業者には前から知られており、そして本
発明の理解にとつて重要でない。
２個の折返しパネル10の間に位置される内折曲げパネ
ル９と共同して完全包装容器１において外方へ逆に折り
出され得る放出口14を形成するように設計されたこれら
２個の折返しパネル10は、封緘区域11内に封緘妨害手
段、例えばシリコーン、のコーテイング15を塗設され
る。本発明に基づく封緘妨害のためのコーテイング15は
熱封フイルム16によつて被覆される。熱封フイルム16は
封緘区域11の全長に沿つて延びる細長片の形式にされ
得、そしてそれを事実上掩蔽することが好ましい。熱封
フイルム16は封緘妨害用のコーテイング15を包囲して包
装容器素材２の熱塑性物表面層に対し封着され、従つ
て、前記コーテイング15は完成された包装容器において
包装容器１の内部から液密の態様で遮断される。封緘妨
害用のコーテイング15の上境界は包装容器素材２の頂縁
と、そして熱封フイルム16の頂縁とも、合致することが
好ましい。
本発明に基づく包装容器素材２をゲーブルトツプ型
（第３図）の包装容器に変換するとき、包装容器素材２
は既知の方式で４本の折り目線４に沿つて折られそして
互いに密封結合され、その結果、正方形の横断面を有す
る実質的に筒形の本体が形成される。その後、底パネル
５が内方へ折られそして熱封されて液密の底部封緘即ち
ボトムシールが達成され、次いで包装容器は適切なレベ
ルまで内容液体を注入されそして頂部を閉鎖される。頂
部の閉鎖は、内折曲げパネル９と折返しパネル10とが２
個の主パネル間で内方へ折られると同時に２個の主パネ
ル８が折り目線の関連部分をヒンジとして互いに向かつ
て低下されることによつて行われる。その後、頂パネル
７の封緘区域11が加熱と圧縮とによつて互いに密封結合
され、続いて放冷され、その結果として液密の頂部封緘
即ちトツプシールが達成される。
トツプシールの外観は第４図に図示される。第４図は
第３図に基づく包装容器の上部分の断面を示しそして２
個の主パネル８の封緘区域11が直立する封緘ひれ17に密
封結合される態様を示す。封緘ひれ17は、放出口14を形
成するようにされた、従つて、封緘妨害手段即ちコーテ
イング15を塗設されている封緘区域11に含まれる折返し
パネル10の上部分を囲い込む。熱封フイルム16が封緘ひ
れ17内に閉じ込められた異なる材料層間にどのように位
置されそしてトツプシールの液密性の増強にどのように
寄与するか、図面から明らかである。特に第４図におい
て認められ得るごとく、２個の主パネル８の封緘区域11
は封緘ひれ17の頂部分において互いに直接に封緘され、
このことは極めて強力且つ高液密性の相互封着を保証す
る。封緘ひれ17を下部分には、折込まれた放出口14であ
つて封緘妨害用のコーテイング15と熱封フイルム16とを
配置されたものが２個の主パネル８間に封入されてお
り、このことはこの区域における封緘強さが減じられて
いることとそしてそれが排他的に封緘妨害用のコーテイ
ング15と熱封フイルム16との間の接着力のみによつて決
定されることを意味する。この構成の故に、前記区域内
の封緘強さは包装容器素材２の製造間に既に精密に決定
され得、従つて封緘強さはその他の要因、例えば完成包
装容器の内容液充填後における封緘ひれ17の相互封着時
における温度及び圧力、によつては明らかに感知される
ほどには影響されない。封緘区域11における熱封フイル
ム16の存在は、さらに、液密性を増す結果を生む他の熱
塑性材料の付加的配設を可能にする。何故ならば、その
ような材料は封緘作業間に生じ得る溝路及び凹所をより
良好に充填閉鎖し得るからである。このような増進され
た液密性は、細菌が無菌包装品内に侵入することを阻止
するのに特に必要であるのみならず、費用に関連しても
一利点を提供する。何故ならば、包装材料の液密熱塑性
物層は今や液密機能を果たすに過ぎないからその厚さを
減らすことが可能であるからである。
既に言及されたように、包装材料素材２は、熱塑性材
料から成る薄い液密層19を両側面に塗設された紙から成
る中心層18（第２図）を有する積層材から構成されるこ
とが好ましい。包装容器素材２の、内方へ面するように
設計され従つて内容液と接触する側において、さらに、
前記材料は好ましくはアルミニウム箔から成るバリヤ層
20を配設され、そしてさらにバリヤ層の表面は熱塑性材
料から成るもう一つの液密層19によつて覆われる。第２
図に示される拡大された区域から、最も内側の液密層19
は封緘妨害用のコーテイング15によつて部分的に覆わ
れ、コーテイング15自体は熱封フイルム16によつて覆わ
れていることが明瞭である。
熱封フイルム16は好ましくは熱封可能材料例えばポリ
テンから成り封緘妨害用コーテイング15に面する側にお
いて包装積層材即ちラミネートの内側に対して封着可能
の層を有する。熱塑性物、通常はLDPE、から成る内コー
テイングを有する前記層は、アクリル酸を基剤とする重
合体または共重合体から成ることが適切であり、そして
このタイプの典型的フイルムは、従つて、包装ラミネー
トのポリテン層に対し熱封するように計画されたアクリ
ル酸を基剤とする重合体または共重合体の層と、ポリテ
ン層とを有する一緒に押出されたフイルムである。全厚
さは概ね25μｍであり、そのうちLDPEの厚さは概ね75％
を占める。包装容器が滅菌内容液を無菌包装するために
計画されるとき、または特に高度の要求が気密性に関し
て為されるときは、熱封フイルムはさらにバリヤ用プラ
スチツク、例えばナイロンまたはポリエステル、から成
る層を設けられ得る。この場合における熱封フイルム
は、それに付加される諸層を互いに接着するために必要
な追加の諸層、即ち任意の好適な接着剤、を当然含む。
本発明に従つたこの目的のための典型的フイルムは、
（包装積層材に封着される、そして、封緘妨害用コーテ
イング15に面する側から列挙するとき）、アクリル酸を
基剤とする重合体または共重合体の層、ボンド接着剤の
層、バリヤ用プラスチツク（ナイロン、ポリエステルな
ど）の層、ボンド接着剤の層及び熱封可能材料層、例え
ばポリテンを含む。
包装容器素材２の製造間、熱封フイルム16が封緘区域
11に沿つて付着されるとき、熱封フイルム16はその全長
に沿つて包装積層材の内側層に対して熱封される。かく
して、熱封フイルム16は前記内側層に対して強力に接着
されるが、封緘妨害用コーテイング15に対する封緘は比
較的弱く、それは専ら封緘妨害用コーテイング15とそれ
に対面する熱封フイルム16の材料タイプとの選択された
組合せによつて決定される。包装容器素材２が包装容器
への変換後に頂部において封緘さるべきとき、封緘妨害
用コーテイング15と熱封フイルム16との間の封緘強さ
は、封緘温度及び封緘圧力によつて変更または影響され
ない。このことは、前記材料選択を通じて決定された接
着力が維持されることを保証する。容器の頂部の封緘
間、封緘妨害用コーテイング15上方に位置される熱封フ
イルム16の部分は、熱封部分16の隣接部分、即ち２個の
主パネル８の隣接する半分を覆う熱封フイルム16の部
分、に対し強固に封緘される。包装容器が開封さるべき
ときは、封緘ひれ17の上部分に形成された２個の主パネ
ル８間の比較的強固な封緘が最初に破られ、次に、コー
テイング15と熱封フイルム16との間の封緘が破られ、従
つて放出口14を形成する２個の折返しパネル10が外方へ
折り出され得る。封緘妨害用コーテイング15上に付着さ
れた熱封フイルム16の部分は、２個の主パネル８の前記
隣接部分上に残留し、従つて封緘妨害用コーテイング15
は放出口14の注ぎ縁に沿つて露出される。その結果、包
装容器内に存在する内容液の放出は、封緘区域からの引
きちぎり部分または残留断片の存在しない奇麗で平坦な
面を越えて生じ得る。しかし、封緘妨害用コーテイング
15下方の区域においては、熱封フイルム16の残留断片ま
たは残存物が生じ得るが、これら残留断片は放出口14の
注ぎ縁から比較的大きい距離に位置し、従つて実際上放
出に影響を及ぼさない。
既に言及されたように、通常、包装材料はとりわけ熱
塑性物から成る外層（即ち、後に内容液に隣接する層）
を有する積層材から構成されるから、この熱塑性層は言
うまでもなく、本発明の代替実施例に従つて、別個に貼
付されるストリツプ状のフイルムに代えて、熱封フイル
ム16として使用され得る。この場合は、明らかに、封緘
妨害用コーテイング15は積層材の外熱塑性層の直接下
に、即ち該外層とその下に在る層即ち、包装材料のタイ
プに従つて、もう一つの（内）熱塑性層、バリヤ層また
は、もしバリヤ層を欠くならば、紙から成る中心キヤリ
ヤ層18、との間に接着されなくてはならない。この場合
における封緘妨害手段の接着は、熱封フイルムが包装材
料の全面に貼付される前に、計画された区域内において
行われる。包装容器が開封さるべきときは、前に説明さ
れた本発明の実施例の場合と同様に、コーテイング15と
熱封フイルム16（熱塑性層）との間の封緘が破られ、従
つて放出口14が折り出され得る。熱塑性層はコーテイン
グの下縁に沿つて破れるが、この過程において生じて離
れないいかなる残留片または断片も内容液の放出を妨害
しない。
放出口の封緘妨害用コーテイング15上に熱封フイルム
16を配置することによつて、主として二つの利点が得ら
れる。第１に、開口区域における封緘強さが前以て決定
され得そして包装容器素材の製造間に爾後に行われる作
業例えば包装容器の頂部封緘によつて影響されないよう
な様式で限定され得る。封緘強さは包装容器素材が包装
容器の内側に面する側において有する層の品質及びタイ
プから独立しておりそしてその他の要因例えば変化する
材料の品質、汚染または機械的列断によつても影響され
ない。また、頂部封緘は積極的に影響される。何故なら
ば、本発明に基づく機構が無菌タイプの包装容器におい
て使用されるときの実質的な利点である微小漏れの防止
を可能にするようにより強固でより均質な封緘を提供す
る補助材料として熱封フイルムが働くからである。封緘
妨害用コーテイング15並びに熱封フイルム16は材料の製
造と関連して簡単に配置される。封緘妨害用コーテイン
グ15は比較的簡単な印刷工程によつて所望の位置に正確
な形式で配置され得る。一方、熱封フイルム16は包装材
料の内側層に熱封される連続する予め組立てられたスト
リツプの形式で配置され得る。
【図面の簡単な説明】
第１図は本発明に従つた包装容器素材を示す平面図、第
２図は第１図に示された包装容器素材の一部の断面図で
あり部分的に過度に拡大して図示した図面、第３図は開
封状態に在り、包装容器のパネルの一部分が図示の明瞭
化のために省略されている本発明に基づく包装容器の斜
視図、第４図は閉鎖状態における第３図に基づく包装容
器の一部分を拡大スケールによつて示した断面図であ
る。 図面上、１……包装容器、２……包装容器素材、３……
側壁パネル、５……底パネル、７……頂パネル、８……
主パネル、９……内折曲げパネル、10……折返しパネ
ル、11……封緘区域、14……放出口、15……封緘妨害用
コーテイング、16……熱封フイルム、17……封緘ひれ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−235044（ＪＰ，Ａ) 実開 昭60−96212（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭54−2534（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭52−123033（ＪＰ，Ｕ) 実公 昭59−27372（ＪＰ，Ｙ２) 特公 昭44−15076（ＪＰ，Ｂ１) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B65D 5/74

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】液密表面層（19）を有し複数の折り目線に
    よって多数のパネルに区分されている材料を折畳んで構
    成され、底壁、側壁及び頂壁を有し、頂壁が２個の主パ
    ネル（８）とこれらの間に折返された折返しパネル（1
    0）を有する蛇腹折畳部とを有し、前記２個の主パネル
    （８）と折返しパネル（10）との頂部が封着されて開封
    可能な閉鎖部になっており、前記主パネル（８）に対面
    してそれに封着されている前記折返しパネル（10）の面
    に封緘妨害手段であるコーティング（15）が設けられて
    いる包装容器（１）において熱封フィルム（16）が前記
    コーティング（15）を覆って延びていて前記コーティン
    グ（15）の周囲で前記液密表面層（19）に封着され、そ
    れにより前記コーティング（15）が前記包装容器（１）
    の内側から液密の態様で遮蔽される構成になっているこ
    とを特徴とする包装容器。
  2. 【請求項２】特許請求の範囲第１項記載の包装容器にお
    いて、前記熱封フィルム（16）が熱塑性材料の細長片の
    形状にされ、この細長片が前記包装容器（１）の上縁に
    沿って延びており、そこにおいて、前記包装容器（１）
    の閉鎖位置においては、前記細長片が前記主パネル
    （８）と前記折返しパネル（10）との間に封入されてい
    ることを特徴とする包装容器。
  3. 【請求項３】特許請求の範囲第１項または第２項記載の
    包装容器において、前記熱封フィルム（16）は熱塑性材
    料の層の形状にされ、この熱塑性材料の層が前記包装容
    器（１）の内側全体を覆っていることを特徴とする包装
    容器。
  4. 【請求項４】底壁、側壁及び頂壁を有し、頂壁の頂部が
    封着されて開封可能な閉鎖部になっている包装容器
    （１）を形成するために複数の折り目線によって多数の
    パネルに区分され、これらパネルの、前記頂壁を形成す
    る部分が、２個の主パネル（８）と、これらの間に折返
    されて蛇腹折畳部を形成するための折返しパネル（10）
    とを有している、包装容器を製造するための折畳み可能
    の材料からなる素材において、 前記素材が液密表面層（19）を有するとともに、前記主
    パネル（８）に対面しそれに封着されて前記閉鎖部を形
    成する前記折返しパネル（10）の面に封緘妨害手段であ
    るコーティング（15）が設けられ、熱封可能材料からな
    るフィルム（16）が前記コーティング（15）を覆って延
    びていて前記コーティング（15）の周囲で前記液密表面
    層（19）に封着され、それにより前記コーティング（1
    5）を前記包装容器（１）の内側から液密の態様で遮蔽
    する構成になっていることを特徴とする、包装容器を製
    造するための素材。
  5. 【請求項５】特許請求の範囲第４項記載の素材におい
    て、前記熱封フィルム（16）が前記主パネル（８）並び
    に前記折返しパネル（10）の一部分を覆って延びる細長
    片から構成されることを特徴とする包装容器を製造する
    ための素材。
  6. 【請求項６】特許請求の範囲第４項または第５項記載の
    素材において、前記素材（２）の一縁に沿って前記熱封
    フィルム（16）が前記液密表面層（19）に熱封されるこ
    とを特徴とする包装容器を製造するための素材。
  7. 【請求項７】特許請求の範囲第４項から第６項までのい
    ずれか１つに項に記載された素材において、前記熱封フ
    ィルム（16）が前記主パネル（８）並びに前記折返しパ
    ネル（10）の上縁に位置される封緘区域（11）を実質的
    に覆うことを特徴とする包装容器を製造するための素
    材。
  8. 【請求項８】特許請求の範囲第４項から第７項までのい
    ずれか１つの項に記載された素材において、前記熱封フ
    ィルム（16）が前記液密表面層（19）に対して封着され
    得る材料から成る封緘妨害用のコーティング（15）に対
    面する層を有することを特徴とする包装容器を製造する
    ための素材。
  9. 【請求項９】特許請求の範囲第８項記載の素材におい
    て、前記コーティング（15）に対面する前記層がアクリ
    ル酸を基剤とする重合体または共重合体から成ることを
    特徴とする包装容器を製造するための素材。
  10. 【請求項１０】特許請求の範囲第８項または第９項記載
    の素材において、前記熱封フィルムがさらにバリヤプラ
    スチック層をも含むことを特徴とする包装容器を製造す
    るための素材。
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