JP2906664B2 - 写真画像の形成方法 - Google Patents

写真画像の形成方法

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JP2906664B2
JP2906664B2 JP40063190A JP40063190A JP2906664B2 JP 2906664 B2 JP2906664 B2 JP 2906664B2 JP 40063190 A JP40063190 A JP 40063190A JP 40063190 A JP40063190 A JP 40063190A JP 2906664 B2 JP2906664 B2 JP 2906664B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真感光
材料を用いて写真画像を形成する方法に関する。さらに
詳細には、グラフィックアーツの印刷用写真製版工程に
有用な極めて硬調なネガチブ画像を形成する方法に関す
るものであり、ハロゲン化銀写真感光材料を安定な処理
液で現像処理して、超硬調なネガチブ画像を形成する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】写真製版工程に於いてはシャープな網点
画像あるいは線画像の形成が要求されるため、極めて硬
調な写真特性(特にガンマが10以上)を示す画像形成
システムが必要である。従来この目的のために、塩化銀
の含有量が50モル%、好ましくは70モル%をこえる
塩臭化銀乳剤からなるリス型ハロゲン化銀写真感光材料
を、現像主薬としてハイドロキノンのみを含む、遊離亜
硫酸イオン濃度を極めて低くした(通常0.1モル/リ
ツトル以下)リス現像液で処理する方法が用いられてき
た。しかし、リス型ハロゲン化銀写真乳剤は塩化銀含量
の高い塩臭化銀乳剤を用いなければならないため、高感
度化の達成が困難であった。
【0003】一方、硬調なネガチブ画像を得る別の方法
としては米国特許第4,168,977号、同第4,224,401号、同
第4,241,164号、同第4,269,929号、同第4,311,781号、
同第4,650,746号等に開示されている特定のヒドラジン
誘導体を用いる方法がある。この方法によれば、造核剤
として特定のヒドラジン誘導体(一般にアシルフェニル
ヒドラジン誘導体)を含有する表面潜像型ハロゲン化銀
写真感光材料をpH 11.0から12.3の現像液で
処理してガンマが10をこえる超硬調で高い感度の写真
特性が得られる。この方法では、臭化銀や臭化銀含有量
の高い塩臭化銀乳剤を用いることができるのでリス型ハ
ロゲン化銀に比べて高感度化を達成することができた。
また、この現像液中には高濃度の亜硫酸塩を加えること
が許容されているので現像液の保存安定性がリス現像液
に比べて向上した。
【0004】しかしながら、このアシルヒドラジン誘導
体を用いる硬調画像形成システムはいくつかの欠点を有
することが判ってきた。すなわち、上記の画像形成シス
テムを用いると硬調なネガチブ画像が得られると同時に
ペッパー(黒ポツ)の発生をともない、写真製版工程上
大きな問題となっている。ペッパーというのは、未露光
部、例えば網点と網点の間の非現像部となるべき部分に
発生する黒胡麻のようなスポットのことで、写真製版感
材としての商品価値を著しく低下させる故障を引き起こ
す。従って、ペッパー抑制技術の開発に多大の努力がな
されているが、ペッパーの改良が感度およびガンマの低
下をもたらすことが多く、ペッパー発生を伴わずに高感
度硬調化を達成する画像形成システムの開発が強く望ま
れていた。
【0005】このような課題を解決するものとして、米
国特許第4,927,734号、EP特願第88119214.0号、特開
平2-840号等にて、前記の一般式(I)または(II)で表
される新規な造核剤を使用することにより、ガンマが1
5を越える極めて硬調かつペッパー発生の少ないネガチ
ブ画像を形成するためのハロゲン化銀写真感光材料およ
び写真画像の形成方法について開示した。しかしなが
ら、この方法においては、最良のネガチブ画像を得るた
めの現像条件として30℃で160秒間が必要であるこ
と、現像液の安定性に関してもハイドロキノンを現像主
薬としてもちいるため、長期に亘る場合には活性度が漸
次低下し、写真感度やコントラストの低下が生じるなど
実用的には未だ不満足なものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する第一の課題は、現像の迅速処理により実用的で簡便
な現像処理条件で、ガンマが15を越える極めて硬調か
つペッパー発生の少ない良好なネガチブ画像を形成する
方法を提供することにある。また、第二の課題として
は、長期間使用しても活性が低下することのない安定な
現像処理液を用いて上記ハロゲン化銀写真感光材料の現
像処理を行い、長期間安定して超硬調で良好なネガチブ
画像が形成できる方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ハロゲン化銀
乳剤層又はその他の親水性コロイド層の少なくとも一層
に現像主薬と一般式(I)または(II)で表される化合
物を含有するハロゲン化銀写真感光材料を、画像露光後
にアルカリ処理液で処理することを特徴とする写真画像
の形成方法に関するものである。
【0008】
【化8】
【0009】(式中、R1、R2、R3、およびR4は各々
独立的に水素原子、置換されていてもよいアルキル基ま
たはアリール基を表す。但し、R3とR4が同時に水素原
子である場合を除く。)一般式(I)または(II)中の
アルキル基としては炭素原子数が1〜20の直鎖、分岐
または環状の未置換もしくは置換されたアルキル基を挙
げることができ、またアリール基としては単環もしくは
2環の未置換もしくは置換されたアリール基を挙げるこ
とができる。
【0010】前記未置換アルキル基としては、例えば、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル
基、n−ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、シクロ
ヘキシル基、シクロペンチル基等が挙げられる。前記置
換アルキル基における置換基としては、例えば、単環も
しくは2環の未置換もしくは置換されたアリ−ル基(置
換基としては例えばアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロ
キシル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、置換アミ
ノ基、ウレイド基など)、ヘテロ環基(インド−ル環、
イミダゾ−ル環、トリアゾ−ル環、ベンゾトリアゾ−ル
環、テトラゾ−ル環、チアゾ−ル環、ベンゾチアゾ−ル
環、オキサゾ−ル環、ベンゾオキサゾ−ル環など)、ハ
ロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシル基等が挙げ
られる。
【0011】置換アルキル基としては、例えば、ベンジ
ル基、フェネチル基、2−クロロエチル基、2−メトキ
シエチル基、2−ヒドロキシエチル基、p−メチルベン
ジル基、p−イソプロピルベンジル基、p−ヒドロキシ
ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルチオ
ベンジル基、p−アミノベンジル基、p−N,N−ジメ
チルアミノベンジル基、p−N,N−ジメチルウレイド
ベンジル基等が挙げられる。
【0012】前記未置換アリ−ル基としては、例えば、
フェニル基やナフチル基等が挙げられる。前記置換アリ
−ル基の置換基としては、例えば、炭素原子数1〜10
のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素原
子数1〜10のアルコキシル基またはアルキルチオ基、
アミノ基、置換アミノ基、ウレイド基等が挙げられる。
【0013】置換アリ−ル基としては、例えば、p−ト
リル基、m−トリル基、o−トリル基、p−イソプロピ
ルフェニル基、p−クロロフェニル基、o−クロロフェ
ニル基、p−メトキシフェニル基、p−メチルチオフェ
ニル基、p−アミノフェニル基、p−N,N−ジメチル
アミノフェニル基、p−アセチルアミノフェニル基、p
−ヒドロキシフェニル基、o−ヒドロキシフェニル基、
p−N,N−ジメチルウレイドフェニル基等が挙げられ
る。
【0014】一般式(I)または(II)のホルミルヒド
ラジノ基の置換位置はピリジン環の2〜6位のいずれで
あってもよいが2位が特に好ましい。以下に一般式
(I)または(II)で表される化合物の具体例を挙げる
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0015】
【化9】
【0016】
【化10】
【0017】
【化11】
【0018】
【化12】
【0019】
【化13】
【0020】
【化14】
【0021】
【化15】
【0022】
【化16】
【0023】
【化17】
【0024】
【化18】
【0025】
【化19】
【0026】
【化20】
【0027】本発明で用いられる一般式(I)または(I
I)で表される化合物をハロゲン化銀写真感光材料中に
含有させる量は、ハロゲン化銀乳剤の粒子径、ハロゲン
組成、化学増感の方法および程度、カブリ抑制剤の種類
などに応じて最適量を選択することが望ましい。通常は
ハロゲン化銀1モル当り10-5モルから10-1モルの範
囲が適切であり、5×10-4モルから1×10-2モルの
範囲が特に好ましい。
【0028】本発明で用いられる一般式(I)または(I
I)で表される化合物をハロゲン化銀写真感光材料中に
含有させるには該化合物をハロゲン化銀写真乳剤中に添
加してもよいし、それ以外の親水性コロイド層から成る
非感光性層、例えば、保護層、中間層、ハレーシヨン防
止層、フイルター層、下引層などの層中に添加しても良
い。好ましいのは、本発明に用いるハロゲン化銀写真乳
剤中に添加させることである。また、一般式(I)また
は(II)で表される化合物をハロゲン化銀写真感光材料
中に添加するには、水または水と混和しうる有機溶媒、
たとえば、アルコール類、ケトン類、エステル類、アミ
ド類等に溶解して本発明に用いるハロゲン化銀写真乳剤
もしくは非感光性の親水性コロイド溶液に添加すれば良
い。また、該化合物を添加する時期は、写真感光材料を
製造する工程中の任意の時期を選ぶことができる。例え
ばハロゲン化銀乳剤層中に添加する場合には、第二熟成
を終えた後、塗布前までの任意の時期に添加するのが好
ましい。
【0029】本発明に用いられる現像主薬はハロゲン化
銀乳剤層又はその他の親水性コロイド層の少なくとも一
方、例えば、保護層、中間層、ハレーシヨン防止層、フイ
ルター層、下引層などの層中に添加される。現像主薬と
しては、ハイドロキノン、カテコ−ル、ピロガロ−ル等
のポリヒドロキシベンゼン類、1−フェニル−3−ピラ
ゾリドン等の3−ピラゾリドン化合物、N−メチル−p
−アミノフェノール等のアミノフェノール化合物などを
挙げることができる。又、現像主薬としてこれらの化合
物の前駆体を用いてもよい。これらの現像主薬または現
像主薬前駆体は単独または組み合わせて使用することが
出来る。より具体的には、ティー・エイチ・ジェームス
著「ザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プ
ロセス」、T.H.James, ”The Theo
ry of the Photo−graphic P
rocess”第4版第291−334頁に記載されて
いる化合物類を適用することが出来る。
【0030】現像主薬またはその前駆体をハロゲン化銀
感光材料中に含有させるには水または水と混和しうる有
機溶媒、例えば、アルコール類、ケトン類、エステル
類、アミド類等に溶解して本発明に用いるハロゲン化銀
写真乳剤もしくは非感光性の親水性コロイド溶液に添加
すれば良い。本発明に用いる現像主薬の添加量はハロゲ
ン化銀1モル当り0.05モルから2モル、好ましくは
0.2モルから0.7モルである。
【0031】次に本発明のハロゲン化銀写真感光材料に
ついて説明する。本発明に用いられるハロゲン化銀写真
感光材料は実質的にハロゲン化銀乳剤からなる乳剤層を
少なくとも一層有するものである。使用するハロゲン化
銀乳剤のハロゲン組成には特別な限定はなく、塩化銀、
塩臭化銀、臭化銀、沃臭化銀、沃臭塩化銀など、どの組
成であってもかまわない。沃化銀の含量は5モル%以下
で、さらに3%以下であることが好ましい。
【0032】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子は、
比較的広い粒子サイズ分布をもつこともできるが、狭い
粒子サイズ分布をもつことが好ましく、特に全粒子の9
0%を占める粒子サイズが平均粒径の±40%以内にあ
る単分散乳剤であることが好ましい。本発明に用いられ
るハロゲン化銀粒子は、平均粒径が0.7ミクロン以下
が好ましく、特に0.4ミクロン以下が好ましい。ま
た、ハロゲン化銀粒子は立方体、八面体のような規則的
な結晶形を有するものでも、球状、板状のような変則的
な結晶形を有するものでもよい。
【0033】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子は任
意の公知の方法を用いて調製することができる。すなわ
ち、酸性法、中性法、アンモニア法などのいずれでもよ
く、可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩の反応形式としては
順混合法、逆混合法、同時混合法、それらの組合せなど
のいずれを用いてもよい。同時混合法の一つとして、ハ
ロゲン化銀の生成される液相中の銀イオン濃度(pA
g)を一定に保つ方法、すなわち、pAgコントロール
ド・ダブルジエット法(C.D.J.法)を用いると結
晶形が揃い、かつ粒子サイズが均一に近い単分散ハロゲ
ン化銀粒子が得られる。写真感度、コントラスト、相反
則不軌をコントロールするために、ハロゲン化銀粒子形
成過程、化学熟成前、化学熟成終了後の過程においてカ
ドミウム塩、イリジウム塩またはロジウム塩を添加して
もよい。
【0034】本発明に用いるハロゲン化銀写真乳剤層に
含まれるバインダーはハロゲン化銀1モル当り250g
をこえないことが好ましい。バインダーとしてはゼラチ
ンが最も好ましいがゼラチン以外の親水性コロイドを用
いることもできる。例えば、アルブミン、カゼイン、ゼ
ラチンと他の高分子とのグラフトポリマー、ポリビニル
アルコール、ポリアクリルアミドなどの親水性ポリマー
などを用いることが出来る。
【0035】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤は化学増
感を行わなくともよいが、通常は化学増感される。化学
増感法として硫黄増感、還元増感、貴金属増感およびそ
れらの組合せが用いられるが、本発明の実施のために特
に好ましい化学増感方法は硫黄増感あるいは硫黄増感と
貴金属増感の一つである金増感を組合せた方法である。
【0036】硫黄増感剤としては活性ゼラチン、チオ硫
酸塩、チオ尿素類、アリルチオカルバミドなどを用いる
ことができる。金増感剤としてはHAuCl4、Au
(SCN)2 -塩、Au(S232 3-塩などを用いるこ
とができる。本発明に用いるハロゲン化銀乳剤は、所望
の感光波長域に感光性を付与するために、一種または二
種以上の増感色素を用いて分光増感される。増感色素と
してはシアニン色素、メロシアニン色素、スチリル色
素、ヘミシアニン色素、ホロポーラーシアニン色素、オ
キソノール色素、およびヘミオキソノール色素などを用
いることができる。特に有用な色素はシアニン色素およ
びメロシアニン色素である。色素類の塩基性異節環核と
してシアニン色素に通常利用される核はいずれも適用で
きる。すなわち、ピロリン核、オキサゾール核、オキサ
ゾリン核、チアゾール核、チアゾリン核、ピロール核、
セレナゾール核、イミダゾール核、テトラゾール核、ピ
リジン核、インドール核、ベンズオキサゾール核、ベン
ゾチアゾール核、ベンゾセレナゾール核、ベンズイミダ
ゾール核、キノリン核などが適用できる。
【0037】本発明に係わるハロゲン化銀写真感光材料
は支持体上にハロゲン化銀乳剤を含有する少なくとも一
つの親水性コロイド層を塗設して成るが、それ以外の非
感光性の親水性コロイド層例えば、保護層、中間層、ハ
レーシヨン防止層、フイルター層、下引層などが塗設され
ていてもよい。これらの親水性コロイド層には無機また
は有機の硬膜剤を含有してよい。硬膜剤としてはクロム
塩(クロム明ばんなど)、アルデヒド類(ホルムアルデ
ヒド、グリオキサールなど)、N−メチロール化合物
(ジメチロール尿素、メチロールジメチルヒダントイン
など)、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロル−6−
ヒドロキシ−s−トリアジン、ムコクロール酸など)、
活性ビニル化合物(1,3,5−トリアクリロイル−ヘ
キサヒドロ−s−トリアジンなど)、エポキシおよびア
ジリジン系硬膜剤などを用いることができる。
【0038】本発明に用いられる上記親水性コロイド層
には必要に応じて各種写真用添加剤、例えば乳剤安定剤
(6−ヒドロキシ−4−メチル−1,3,3a,7−テ
トラザインデンなどのヒドロキシテトラザインデン化合
物)、延展剤(サポニンなど)、ゼラチン可塑剤(アク
リル酸エステルの共重合体など)、帯電防止、塗布助
剤、および写真特性改良(たとえば現像促進、硬調化)
など種々の目的のための各種界面活性剤(カチオン性、
アニオン性、非イオン性、両性界面活性剤)、カブリ抑
制剤(ハイドロキノン、5−メチルベンゾトリアゾ−
ル、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾ−ルな
ど)、マット剤、写真感光材料の寸度安定性の改良など
の目的で水不溶または難溶性ポリマーラテックス(アル
キルアクリレート、アルキルメタアクリレート、アクリ
ル酸、グリシジルアクリレートなどのホモまたはコポリ
マー)などを本発明の効果が損なわれない範囲で使用す
ることができる。
【0039】本発明に用いるアルカリ処理液はアルカリ
金属の水酸化物(例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウムなど)、炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウムなど)、燐酸塩(例えば、第二燐酸ナトリウム、
第三燐酸カリウムなど)、ほう酸塩(メタほう酸ナトリ
ウム、ほう酸ナトリウムなど)、珪酸塩(例えば珪酸ナ
トリウム、珪酸カリウムなど)などのアルカリ剤または
pH緩衝剤、無機抑制剤(例えば臭化ナトリウムな
ど)、有機抑制剤(例えば5−メチルベンゾトリアゾー
ルなど)、現像促進剤(例えば3−ジエチルアミノ−
1,2−プロパンジオールなど)、酸化防止剤(例えば
亜硫酸ナトリウムなど)等を含むことが出来る。さらに
必要に応じて有機溶媒(例えばトリエチレングリコール
など)、硬水軟化剤、硬膜剤、界面活性剤、消泡剤、な
どを含んでもよい。アルカリ処理液のpHは12.0以
上であることが好ましい。
【0040】定着液としては一般に用いる組成のものを
用いることが出来る。定着剤としては、チオ硫酸塩、チ
オシアン酸塩のほかに硬膜剤として水溶性アルミニウム
塩を含んでもよい。現像処理温度は20℃から50℃の
間で処理することが出来るが、好ましくは25℃から4
5℃の間である。
【0041】
【実施例】以下に実施例を示して本発明をさらに具体的
に説明するが本発明は、その要旨を越えない限り、以下
の実施例に限定されるものではない。(1)ハロゲン化
銀感光材料の作製60℃に保ったゼラチン水溶液中に、
硝酸銀水溶液と銀1モル当り3.0×10-7 モルの六
臭化ロジウム(III)ナトリウムを含む臭化カリウム水
溶液をpAg7.0に保ちながら同時に60分にわたっ
て加えることにより、平均粒径0.20ミクロンの立方
晶単分散の臭化銀乳剤を調製した。常法により可溶性塩
類を除去したのちハロゲン化銀1モル当り2.5×10
-4モルのチオ硫酸ナトリウムを加え、60℃で70分間
化学熟成した。この乳剤にはハロゲン化銀1モル当り8
0gのゼラチンをふくむ。このようにして調製した乳剤
にハロゲン化銀1モル当り1.2×10-2モルの6−ヒ
ドロキシ−4−メチル−1,3,3a,7−テトラザイ
ンデン、3.5×10-4モルの3,3’−ジメチルチア
ゾリノカルボシアニンメチルサルフエート、2.0×1
-3モルの一般式(I)で示される化合物(具体例I-1
0)を添加したのち、予め現像主薬としてハイドロキノ
ンを含有する下引層を塗布したポリエチレンテレフタレ
ート(PET)ベース上に100cm2当り40mgの
銀量になるように塗布した。下引層は、4重量%のハイ
ドロキノン、1.5重量%のOTP−100S(日光ケ
ミカルズ(株)社製アニオン系界面活性剤)1%水溶液
および16重量%のゼラチンを含有するゼラチン水溶液
をポリエチレンテレフタレ−トベ−ス上に塗布し乾燥し
たものを使用した。以上の乳剤層および下引層を硬膜剤
としてホルマリンおよびジメチロ−ル尿素を含むゼラチ
ン保護層によって保護した。以上の方法によって作製し
た現像主薬内蔵型臭化銀写真感光材料は塗布銀量1モル
当り0.5モルのハイドロキノンを含有していた。この
フィルム試料をフィルム番号1とする。
【0042】以下、具体例化合物(I-10)の代わりに
(I-1)、(I-9)、(I-12)、(II-3)、(II-4)、
(II-6)、(II-8)を用いて、表1に示した通り、フィ
ルム番号2、3、4、5、6、7、8を作製した。ま
た、フィルム番号1と同じ方法で試料を作製する際、下
引層を塗布することなくポリエチレンテレフタレ−トベ
−ス上に直接臭化銀乳剤を塗布した試料を作製し、これ
をフィルム番号9(比較例)とした。
【0043】
【表1】
【0044】(2)現像液1、現像液2およびアルカリ
処理液の作製以下に示す組成の現像液1、現像液2及び
アルカリ処理液を作製し現像処理に用いた。 現像液1の組成 水 800.0 g メト−ル 0.95g メタ重亜硫酸カリウム 60.0 g リン酸水素2カリウム 49.5 g ホウ酸ナトリウム 20.5 g エチレンジアミン4酢酸・4ナトリウム塩 2.0 g 臭化カリウム 4.5 g 3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオ−ル 25.0 g ハイドロキノン 37.5 g 48%水酸化カリウム 153.5 g 5−メチル−1H−ベンゾトリアゾ−ル 1.2 g 1−フェニル−5−メルカプト−1H− 0.12g テトラゾ−ル 水を加えて 1 l 現像液2の組成 水 800.0 g 亜硫酸ナトリウム 75.0 g 重炭酸ナトリウム 7.0 g ハイドロキノン 40.0 g フェニドン 0.5 g 臭化カリウム 3.5 g 5−メチル−1H−ベンゾトリアゾ−ル 1.0 g エチレンジアミン4酢酸・4ナトリウム塩 1.0 g 3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオ−ル 20.0 g 48%水酸化カリウム 12.3 g 水を加えて 1 l アルカリ処理液の組成 亜硫酸ナトリウム 68.0 g 臭化カリウム 4.5 g 3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオール 20.0 g 5−メチル−1H−ベンゾトリアゾール 1.2 g エチレンジアミン4酢酸・4ナトリウム塩 1.2 g 48%水酸化カリウム 100.0 g 水を加えて 1 l 実施例1 以上のようにして作製したフイルム番号1および9のサ
ンプルを、LB−200フイルターを用い、2666K
のタングステン光源にて段差0.15のステップウエツジ
を通して5秒間露光したのち現像液1、現像液2および
アルカリ処理液を用いて現像処理し、その後停止、定
着、水洗そして乾燥した。現像処理条件は、30℃で1
60秒間と38℃で30秒間の二条件にて実施した。
【0045】得られた写真特性を表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】表2において相対感度はカブリを除く濃度
3.0が得られる露光量の逆数の相対値で、フィルム番
号9のフィルムを現像液1にて30℃、160秒間現像
処理した時の値を100として示したものである。ガン
マはカブリを除く黒化濃度0.5と3.0の間の平均勾
配で示した。ペッパーはフィルムの非露光部を50倍の
ルーペで観察し、5段階に評価したものでAが最も良い
品質(実質的にペッパー発生がない)を表し、Eが最も
悪い品質を表す。A、Bが実用に適し、Cは低品位なが
ら何とか実用許容範囲内であり、D、Eは実用不可であ
る。表2から明かなように、フィルム番号9の比較例試
料を通常の現像液にて現像処理する場合、30℃、16
0秒間では良好で超硬調なネガチブ画像が得られるが、
38℃、30秒間ではカブリが増加するとともにガンマ
が低下し画像品質の低下が著しい。
【0048】一方、本発明のフィルム番号1のフィルム
をアルカリ処理液にて現像処理する場合には、何れの現
像処理条件にても良好で超硬調なネガチブ画像を得るこ
とができる。すなわち、本発明によればより実用的な現
像処理条件で良好な超硬調ネガチブ画像を得ることがで
きる。 実施例2 処理液の安定性を比較するために、フィルムとしてフィ
ルム番号1と9を選び、現像処理液として現像液1、現
像液2およびアルカリ処理液を用いて、新液と疲労液で
の写真性能を調べた。フィルム番号9の場合には、現像
液1および2を用い30℃、160秒間の現像処理条件
とし、フィルム1の場合には、アルカリ処理液を用い3
8℃、30秒間の現像処理条件とした。新液で現像処理
を行ったのち、自動現像機に処理液を入れたまま8日間
経時させ疲労液とした後、同様の方法で現像処理して写
真特性を調べた。アルカリ処理液の場合には、20日後
まで経時変化させて写真特性を調べた。露光条件、現像
後処理などは実施例1と同様に行った。
【0049】得られた写真特性を表3に示す。
【0050】
【表3】
【0051】表3に於ける写真諸特性は表2と同じ意味
である。表3から明かな様に、比較例の場合には経時変
化により相対感度やガンマが大幅に低下し、写真性能の
劣化が著しいのに対して、本発明によるフィルムは8日
後でも新液とほぼ同じ写真性能を保ち、20日後でも良
好な写真性能を示した。 実施例3 フィルム番号1〜8のフィルムをアルカリ処理液を用い
て、実施例2と同様に新液と8日後の疲労液での写真特
性を調べた。現像処理条件は、38℃、30秒間であ
り、その他条件は実施例1と同様である。
【0052】得られた写真特性を表4に示す。
【0053】
【表4】
【0054】表4における相対感度は、カブリを除く濃
度3.0が得られる露光量の逆数の相対値で、フィルム
番号1のフィルムを新しく作製したアルカリ処理液にて
38℃、30秒間現像処理した時の値を100として示
したものである。その他、ガンマとペッパーは表2と同
じ意味である。表4から明かなように、本発明によれば
38℃、30秒間という実用的な現像処理条件で、ペッ
パー発生のない良好で超硬調なネガチブ画像が得られる
ことが判る。また、8日経時後でも新液とほとんど変わ
らない写真性能を示すことが判る。
【0055】
【発明の効果】本発明の画像形成方法によれば、経時変
化の少ないより安定な処理液により、ペッパーの発生が
なくコントラストが15を越えるきわめて硬調な写真画
像を迅速に形成することができ、印刷用写真製版工程に
有用な高品質画像を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 5/29 501 G03C 1/06 501 G03C 1/42

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化銀乳剤層又はその他の親水性
    コロイド層の少なくとも一層に現像主薬と一般式(I)
    または(II)で表される化合物を含有するハロゲン化銀
    写真感光材料を、画像露光後にアルカリ処理液で処理す
    ることを特徴とする写真画像の形成方法。 【化1】 (式中、R1、R2、R3、およびR4は各々独立的に水素
    原子、置換されていてもよいアルキル基またはアリール
    基を表す。但し、R3とR4が同時に水素原子である場合
    を除く。)
  2. 【請求項2】 一般式(I)で表される化合物が一般式
    (III)で表される化合物である請求項1記載の写真画
    像の形成方法。 【化2】 (式中、R5は水素原子、置換されていてもよいアルキ
    ル基またはアリール基を表す。)
  3. 【請求項3】 一般式(III)で表される化合物が一般
    式(IV)で表される化合物である請求項2記載の写真画
    像の形成方法。 【化3】 (式中、R5は水素原子、置換されていてもよいアルキ
    ル基またはアリール基を表す。)
  4. 【請求項4】 一般式(IV)で表される化合物が一般式
    (V)で表される化合物である請求項3記載の写真画像
    の形成方法。 【化4】 (式中、Arは、炭素原子数1〜10のアルキル基、ア
    ルコキシル基及びアルキルチオ基、置換アミノ基並びに
    ヒドロキシル基から成る群から選ばれた置換基を有して
    いてもよいフェニル基またはナフチル基を表す。)
  5. 【請求項5】 一般式(II)で表される化合物が一般式
    (VI)で表される化合物である請求項1記載の写真画像
    の形成方法。 【化5】 (式中、R6は置換されていてもよいアルキル基または
    アリール基を表す。)
  6. 【請求項6】 一般式(VI)で表される化合物が一般式
    (VII)で表される化合物である請求項5記載の写真画
    像の形成方法。 【化6】 (式中、R6は置換されていてもよいアルキル基または
    アリール基を表す。)
  7. 【請求項7】 一般式(VII)で表される化合物が一般
    式(VIII)で表される化合物である請求項6記載の写真
    画像の形成方法。 【化7】 (式中、Arは、炭素原子数1〜10のアルキル基、ア
    ルコキシル基及びアルキルチオ基、置換アミノ基並びに
    ヒドロキシル基から成る群から選ばれた置換基を有して
    いてもよいフェニル基またはナフチル基を表す。)
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