JP2903375B2 - 地盤固結用注入液の製造方法、装置および地盤注入工法 - Google Patents

地盤固結用注入液の製造方法、装置および地盤注入工法

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JP2903375B2
JP2903375B2 JP16447995A JP16447995A JP2903375B2 JP 2903375 B2 JP2903375 B2 JP 2903375B2 JP 16447995 A JP16447995 A JP 16447995A JP 16447995 A JP16447995 A JP 16447995A JP 2903375 B2 JP2903375 B2 JP 2903375B2
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粒径の異なる地盤固結用
粉体を含む懸濁液を粒径に応じた分布状態に分級、分取
して複数の注入液を得る地盤固結用注入液の製造方法、
この注入液の製造装置およびこの注入液を地盤中に注入
して該地盤を固結する地盤注入工法に係り、特に、短時
間で、簡単な作業により、高い固結強度を保持した浸透
性注入液を得る地盤固結用注入液の製造方法、装置およ
びこの注入液を用いた地盤注入工法に関する。
【0002】
【従来の技術】地盤中に注入液(グラウト)を注入して
該地盤を固結するに際して、該注入液として従来、懸濁
型グラウトあるいは浸透型グラウトが一般に知られてい
る。
【0003】このうち、懸濁型グラウトは高い強度を呈
するが、浸透性が悪く、また、溶液型グラウトは浸透性
は良いが、強度が低いという問題があった。
【0004】このため従来、粗粒土層や、大きな空隙を
有する軟弱層には、通常、懸濁型グラウトが用いられ、
また、細粒土層には溶液型で、かつ、ゲル化時間の長い
浸透性グラウトが用いられていた。
【0005】また、上述懸濁型グラウトの浸透性をでき
るだけ良くするために、グラウト中の地盤固結用粉体を
細粒化することも考えられていた。
【0006】ところで、地盤固結用注入液の固結強度あ
るいは浸透性は一般に、注入液に存在する地盤固結用粉
体の粒径の分布状態に大きく影響されると言われてい
る。すなわち、注入液中に存在する粉体の粒径の分布幅
を小さくすることにより、注入液の固結強度や浸透性が
改善される。
【0007】例えば、平均粒径5μmの懸濁液は10μm
以上の粒子をカットしたものの方が浸透性が良いのはも
ちろんであるが、10μm以上の粒子をカットし、かつ、
2μm以下の粒子をカットした懸濁液の方がさらに細粒
土への浸透性が良い。
【0008】そこで、従来、このような粒径分布幅のせ
まい注入液の製造が種々試みられている。この一例を示
せば、懸濁液の上澄液を分取する方法であって、具体的
には、炭酸カルシウム、セメント、スラグ等の粉体を含
む懸濁液を解膠剤と一緒に攪拌、混合した後、沈降槽中
で所定時間静置して大きな粒子を沈降せしめた後、上澄
液を抜き取る方法が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする問題点】この方法では、炭酸
カルシウムのような比較的比重の小さい粉体の場合に
は、粉体の粒径に応じた液体分布が可能である。しか
し、セメントやスラグのように比較的比重の大きな粉体
の場合には、沈降槽中で短時間のうちに懸濁液中の固形
分(粉体)が沈降してしまって上澄液には固形分がほと
んど残らなくなり、したがって、粉体の粒径に応じた液
体分布が困難になる。
【0010】このため、この場合には、沈降槽中の液体
レベルや液体分取の時期を調整してもなお、所定の粒径
分布を有して注入液として充分な強度を呈し得る懸濁液
は得られない。
【0011】しかも、上述の方法では、沈降槽から上澄
液を抜き取る操作が厄介であるのみならず、懸濁液を静
置して大きな粒径の粉体を沈降せしめた時点で、沈降槽
中の所定レベルより上方の上澄液を抜き出すため、沈降
時間によって注入作業が制約されるという問題点を有し
ている。
【0012】すなわち、実際の注入作業では、注入液は
注入速度に応じて連続的に準備されなければならないに
もかかわらず、上述の方法では、沈降の待ち時間によっ
て注入が制約されてしまう。
【0013】そこで、本発明の目的は粒径の異なる地盤
固結用粉体を含む懸濁液を粒径に応じた分布状態に分
級、分取して複数の注入液を調製するに際して、短時間
でかつ簡単な作業により調製し得、しかもこの得られた
注入液を地盤中に注入するに際して、浸透性に優れ、か
つ高い固結強度を呈し得、上述の公知技術に存する欠点
を改良した地盤固結用注入液の製造方法、この注入液の
製造装置およびこの注入液を用いた地盤注入工法を提供
することにある。
【0014】
【問題点を解決するための手段】上述の目的を達成する
ため、本発明の地盤固結用注入液の製造方法によれば、
粒径の異なる地盤固結用粉体を含む懸濁液を分級槽中
で、特に、流動状態下で、前記粉体の粒径に応じた分布
状態に分級し、次いで前記分級槽から前記分級された各
懸濁液をそれぞれ分取して粒径の異なる地盤固結用粉体
を含有した複数の注入液を製造することを特徴とする。
【0015】さらに、上述の目的を達成するため、本発
明の地盤固結用注入液の製造装置によれば、粒径の異な
る地盤固結用粉体を含む懸濁液が填充され、前記懸濁液
を流動状態に維持する設備の設けられた分級槽と、前記
分級槽から粒径の分布状態を異にした懸濁液を分別して
貯蔵する複数の貯蔵槽と、前記貯蔵槽と分級槽をそれぞ
れ連通する、バルブの備えられた導管とからなることを
特徴とする。
【0016】さらに、上述の目的を達成するため、本発
明の地盤固結用注入液の製造装置によれば、粒径の異な
る地盤固結用粉体を含む懸濁液が填充され、前記懸濁液
を流動状態に維持する設備の設けられた分級槽と、前記
分級槽とバルブの備えられた導管により連通され、粒径
の分布状態を異にした懸濁液を分別する分離槽と、前記
分級槽と、前記分級槽とバルブの備えられた導管により
連通され、前記分級槽中の懸濁液を前記分級槽から分別
して貯蔵する貯蔵槽と、前記分離槽とバルブの備えられ
た導管により連通され、前記分離槽中の前記分別された
懸濁液を前記分離槽から分別して貯蔵する貯蔵槽とを備
えてなることを特徴とする。
【0017】さらにまた、上述の目的を達成するため、
本発明の地盤注入工法によれば、粒径の異なる地盤固結
用粉体を含む懸濁液を分級槽中で前記粉体の粒径に応じ
た分布状態に分級し、次いで前記分級された各懸濁液を
それぞれ分散して粒径の異なる複数の地盤固結用注入液
を作液し、該作液された注入液の一種または複数種を地
盤中に注入することを特徴とする。
【0018】
【発明の具体的説明】本発明に用いられる地盤固結用粉
体は例えば、スラグ、セメント、炭酸カルシウム、石
灰、石膏、ポゾラン類(フライアッシュ、シリカフュー
ム、ホワイトカーボン、粘土、珪藻土、酸性白土等)等
であって、これらをそれぞれ単独で、または併用して用
いられる。
【0019】これらの粉体はそれぞれ、粒径の異なる粒
子によって形成されている。例えば、スラグを例に挙げ
れば、これは通常、比重2.85〜2.94、ブレーン比表
面積3500〜4400cm2/g、最大粒子径48〜150μm、平均
粒子径10〜16μmであって、10μm以下が33〜50%、44
μm残分が0.8〜15.3%(平均8.9%)である。ま
た、ブレーン比表面積が8000〜15000cm2/g級のものの
平均粒子径は2〜5μmであって、10μm以下が90〜1
00%である。
【0020】これらの粉体を粉砕して微粒子化すると、
全体としての粒度は小さくなるので、平均粒径は確実に
小さくなるが、粒度分布幅は殆ど変化しないのが一般的
である。
【0021】また、通常のスラグ粉体(ブレーン比表面
積3500〜4400cm2/g)をブレーン比表面積8000cm2/g付
近まで微粒子化するのは比較的容易であるが、それ以上
に微粉化するには製造上極めて高価となる。また、製品
そのものも多くの空気を含み、包装、運搬、現場の取扱
いが難しくなり、かつ微粒子にする程、電気的に凝集し
やすくなり、逆に、浸透を阻害するという逆効果を生ず
る。
【0022】上述の地盤固結用粉体は水等の液体に懸濁
され、本発明にかかる懸濁液を得る。この懸濁液はさら
に、上述粉体に加えて、水ガラス、コロイダルシリカ、
アルカリ反応剤(アルミン酸ソーダ、水溶性アルカリ
等)等を含むこともできる。
【0023】本発明では、上述の懸濁液は分級槽中で、
攪拌、通気または循環により、またはこれらを併用する
ことにより流動状態を維持しながら分級、分取される。
具体的には、後述のとおりである。
【0024】上述のようにして作液された複数の地盤固
結用注入液はそれぞれ単独で、またはこれらを併用して
地盤中に注入される。さらに、これら注入液はこれらの
一種または複数種を水ガラス、アルカリ液、水ガラスを
イオン交換樹脂で処理して得られるコロイダルシリカ、
または酸性シリカゾルと混合し、さらに石灰、重曹等の
ゲル化剤または助剤と混合して地盤中に注入することも
できる。
【0025】以下、本発明を添付図面を用いてさらに詳
述する。
【0026】図1および図2は本発明にかかる一方の形
式の製造装置の具体例を表した略図であり、図3および
図4は本発明にかかる他方の形式の製造装置の具体例を
表した略図である。
【0027】まず、一方の形式の製造装置について図1
および図2を用いて説明すると、1は分級槽であって、
この中に粒径の異なる地盤固結用粉体を含む懸濁液2を
填充する。懸濁液2は前記粉体を水の装填された分級槽
1に投入した後、分級槽1に備えられた攪拌機3あるい
はエアコンプレッサー4を稼動し、充分に混合して分級
槽1中で調製するが、分級槽1の外で調製されてもかま
わない。
【0028】なお、懸濁液2中の地盤固結用粉体は上述
のとおり、スラグ、セメント、炭酸カルシウム、石灰、
石膏、ポゾラン類等である。これらは単独で、あるいは
複数種を組み合わせて使用に供される。また、懸濁液2
はメラミン樹脂、ナフタリン系化合物、ポリリン酸系塩
類等の解膠剤、あるいは起泡剤、補収剤、活性剤、分散
剤等の浮遊選鉱試薬を少量含むことにより前記粉体が容
易に分散され、良好な懸濁液となる。
【0029】次いで、前述の懸濁液2を分級槽1中で攪
拌機3による弱い攪拌下またはエアコンプレッサー4に
よる弱い通気下に置くと、懸濁液2中の地盤固結用粉体
は細粒径のもの(2a)、すなわち、低比重のものが上
方にとどまり、粗粒径のもの(2b)、すなわち、高比
重のものが下方に沈降し、粒径の大きさに順じて移動す
る。この結果、分級槽1中では、粉体の粒径が上方から
下方に向けて徐々に大きくなる分布状態の懸濁液が形成
される。
【0030】図1中、9、11は貯蔵槽であって、これら
貯蔵槽9、11はそれぞれ、バルブ7の備えられた導管12
およびバルブ8の備えられた導管13を介して、分級槽1
の底部のバルブ6の備えられた導管14と連結することに
より、分級槽1と底部で連通される。バルブ6は通常は
閉じられた状態にあるが、上述のように分級槽1中に粒
径の異なる分布状態の懸濁液が形成された後では、コン
トローラ5に内蔵されるセンサ(以下同様)からの情報
を受けてバルブ7と一緒に開き、同時にバルブ8を閉
じ、分級槽1中の下部の懸濁液2、すなわち、粗い粒径
の分布された懸濁液2を貯蔵槽9に導く。
【0031】やがて、分級槽1中の懸濁液2の液面2c
が電磁棒10の先端10aに達したときに、コントローラ5
からの情報を受けて、バルブ7を閉じると同時にバルブ
8を開き、分級槽1中の上部の懸濁液、すなわち、細か
い粒径の分布された懸濁液2を貯蔵槽11に導く。この結
果、分級槽1中の懸濁液2は分級槽1の底部から順次に
別々の貯蔵槽9、11中に取り出され、分別される。この
場合、液面からの所定深度と、この間の粒度分布および
固形分濃度との関係をあらかじめ調べておく。電磁棒10
はその深度に先端10aが位置するように配置する。
【0032】コントローラ5に内蔵されるセンサは懸濁
液の分級度合を検知するものであり、この方法として
は、上述の電磁棒10を配置するほかに次のことが考えら
れる。
【0033】(1)タイマーによる方法 分級槽1中の懸濁液2を攪拌機3により所定の回転数で
攪拌してのち、この攪拌を中断し、分級するまでの時間
と、分取された懸濁液中の粉体の粒径分布および固形分
濃度との関係をあらかじめ調べておけば、所定時間にバ
ルブ操作を行うことにより分級できる。
【0034】(2)分級槽中の懸濁液重量を測定する方
法 分級槽中の懸濁液重量を測定しながら懸濁液を排出し続
け、所定の重量に達したときに排出を中断することによ
り、分取を行う。例えば、分級槽中にラジオアイソトー
プ等の密度計を設置しておき、所定の高さにおける懸濁
液の密度が所定の値を呈したときに懸濁液を所定量排出
することにより分取できる。
【0035】(3)濃度検出方法 分級槽に設けられたのぞき窓、あるいはバイパス管から
懸濁液をサンプリングし、この懸濁液の濃度を吸光度測
定機で測定する。この測定値にもとづいてバルブを操作
し、懸濁液を分取する。
【0036】したがって、貯蔵槽9中には、粗粒径の前
記粉体を含む懸濁液(注入液)が分別され、また、貯蔵
槽11には、細粒径の前記粉体を含む懸濁液(注入液) が
分別され、異なる粒径の分布された複数の地盤固結用注
入液を製造する。図1中、15、16はそれぞれバルブであ
る。
【0037】上述の懸濁液2は上述のとおり、上述地盤
固結用粉体とともに、さらに水ガラス、アルカリ、反応
剤等の一種または複数種を併用して含有することもでき
る。これら水ガラス、アルカリ、反応剤等は分級槽1中
の懸濁液2に含有せしめることはもちろん、分級槽1か
ら分離された貯蔵槽9、11中の地盤固結用注入液に含有
せしめても良い。
【0038】上述の水ガラスとしては、3号水ガラス、
これよりも低モル比の水ガラス、あるいはこれよりも高
モル比の水ガラスが挙げられ、アルカリとしては、苛性
ソーダ、セメント、消石灰等が挙げられ、また、反応剤
としては上述のとおり、アルミン酸ソーダ、炭酸や重炭
酸のアルカリ金属塩等のアルカリ性塩が挙げられる。
【0039】図2は図1の装置の変形例であって、分級
槽1の側壁1aでそれぞれ導管19、20を介して貯蔵槽1
7、18と連通され、かつ底部で導管14を介して貯蔵槽9
と連通される。導管14は上述と同様、バルブ6を備え、
導管19はバルブ21a、21b、21cをそれぞれ備え、導管
20はバルブ22を備えたものである。
【0040】懸濁液の分別に際しては、まず、バルブ22
だけを開き、他は閉じた状態で、分級槽1中の上部を導
管20を通して貯蔵槽18に導入し、次いで、バルブ21a、
21b、21cを開き、他は閉じた状態で分級槽1中の中間
部を導管19を通して貯蔵槽17に導入し、このようにして
分級槽1中の各部を最上部から順次にバルブ操作によっ
てそれぞれの貯蔵槽に分別する。そして、最下部は図1
と同様、分級槽1の底部から、バルブ6だけを開き、他
は閉じた状態で導管14を通して貯蔵槽9に導入して分別
するが、上述と同様、図示しないが、側壁から分別して
もかまわない。
【0041】なお、上述の分級槽1としては、任意の形
状のものが使用可能であるが、特に、図5に示されるよ
うに、逆円錐形状であることが粒径の分布状態を異にし
た懸濁液を形成する上で好ましい。なお、図2におい
て、31、32はそれぞれバルブである。
【0042】次いで、他方の形式の製造装置について図
3および図4を用いて説明すると、分級槽1中には図1
と同様、粒径の異なる上述地盤固結用粉体を含む懸濁液
2を填充する。懸濁液2は図1と同様、分級槽1に備え
られた攪拌機3およびエアコンプレッサー4の稼動によ
って分級槽1中で調製することもできる。もちろん、懸
濁液2は図1と同様、上述の解膠剤、浮遊選鉱試薬等を
含んでも良い。
【0043】上述の懸濁液2は、図1と同様、分級槽1
中で攪拌機3やエアコンプレッサー4をゆるやかに稼動
して、粒径が上方から下方に向けて徐々に大きくなる分
布状態の懸濁液を形成する。
【0044】23は分離槽であって、図3に示されるよう
に、側壁23aの任意の個所で分級槽1の側壁1aの任意
の個所と、バルブ24の備えられた導管25を介して連通さ
れ、あるいは図4に示されるように、底部で、分級槽1
の底部と、バルブ26の備えられた導管27を介して連通さ
れる。
【0045】さらに、分級槽1は底部でバルブ6の備え
られた導管14を介して貯蔵槽9と連通され、また、分離
槽13もまた、底部でバルブ28の備えられた導管29を介し
て貯蔵槽30と連通される。なお、図3、4において、33
はバルブである。
【0046】上述の構成からなる形式の製造装置では、
図3に示される構成の場合には、コントローラ5からの
情報を受けて、まず、バルブ6およびバルブ28を閉じ、
かつバルブ24を開け、分級槽1中の導管25よりも上方の
懸濁液、すなわち、小さな粒径の前記粉体が分布された
懸濁液2aを分級槽1から導管25を通して分離槽23に導
入し、分別する。34は攪拌機である。
【0047】次いで、分級槽1に残った懸濁液2、すな
わち、大きな粒径の前記粉体が分布された懸濁液2は、
コントローラ5からの情報を受けてバルブ6が開かれ、
導管14を通して貯蔵槽9に分別され、また、分離槽23の
小さな粒径の前記粉体が分布された懸濁液2aはコント
ローラ5からの情報を受けてバルブ28が開かれ、導管29
を通して貯蔵槽30に分別される。
【0048】なお、図3では、分離槽23を一個設けた例
を示したが、これを複数個設けてそれぞれ、粒径の異な
る粉体が分布された複数の懸濁液を各貯蔵槽に導入、分
離することもできる。
【0049】また、図4に示される構成の場合には、コ
ントローラ5からの情報を受けて、まず、バルブ6およ
びバルブ28を閉じ、かつバルブ26を開け、分級槽1中の
下方の懸濁液、すなわち、大きな粒径の前記粉体が分布
された懸濁液2bを分級槽1から導管27を通して分離槽
23に導入し、分別する。
【0050】次いで、分級槽1に残った懸濁液2、すな
わち、小さな粒径の前記粉体が分布された懸濁液2はコ
ントローラ5からの情報を受けてバルブ6が開かれ、導
管14を通して貯蔵槽9に分別され、また、分離槽23の大
きな粒径の前記粉体が分布された懸濁液2bはコントロ
ーラ5からの情報を受けてバルブ28が開かれ、導管29を
通して貯蔵槽30に分離される。
【0051】なお、図3では、分級槽1と分離槽23の大
きさが同じ例を示したが、これらは必ずしも同じである
必要はなく、図4に示されるように、分離槽23の大きさ
が分級槽1よりも小さいものであってもかまわない。ま
た、分級槽1は上述と同様、逆円錐形状であることが粒
径の分布状態を異にした懸濁液を形成する上で好まし
い。
【0052】図6は本発明にかかる分級槽1の変形例を
示した説明図である。図6において、分級槽1中の懸濁
液2を攪拌機3による弱い攪拌下、あるいはエアコンプ
レッサー4による弱い通気下で流動状態に置くと、懸濁
液2中の地盤固結用粉体は粒径の大きさに順じて移動
し、粉体の粒径が上方から下方に向けて徐々に大きくな
る分布状態の複数段の懸濁液に分級される。
【0053】この分級された懸濁液を吸引管35により、
吸引ポンプ36を稼動させて下方から吸引し、それぞれ図
示しない貯蔵槽に分取して注入液を形成する。37はバル
ブである。
【0054】なお、本発明において、分級槽1中の懸濁
液2は図7に示されるように、分級槽1中の下方に抜出
口38、上方に導入口39をそれぞれ有する循環パイプ40に
よって、この循環パイプ40に配置された循環ポンプ41を
作動させ、循環させることにより流動状態を維持するこ
ともできる。図7中、42、43はバルブである。
【0055】さらに、本発明において、分級槽1中の懸
濁液2は図8に示されるように、分級槽1の相対する側
壁のほぼ同じ高さの位置に抜出口38および導入口39をそ
れぞれ有する循環パイプ40によって、この循環パイプ40
に配置された循環ポンプ41を作動させ、循環させること
により、流動状態を維持しても良い。
【0056】図8はこの形式の循環方式による地盤固結
用注入液の製造装置を用いた地盤注入工法の一例のフロ
ーシートである。
【0057】まず、混合容器44中に、スラグ、セメン
ト、炭酸カルシウム、石灰、石膏、ポゾラン類等の一種
または複数種を含む懸濁液2を調整する。この混合容器
44中の懸濁液2には水ガラス、コロイダルシリカ、苛性
アルカリ等のアルカリ類、アルミン酸ソーダ等の反応剤
を含有しても良い。
【0058】混合容器44中の懸濁液2は、次いで、エア
コンプレッサー4の作動により導管45、46、47を介し
て、分級槽1の底部から、あるいは循環パイプ40から分
級槽1に装填される。48、49、50はバルブである。これ
らバルブ48、49、50はエアコンプレッサー4とともにそ
れぞれコントローラ5に連絡され、コントローラ5から
の情報を受けてバルブ48、49、50の開閉により、あるい
はエアコンプレッサー4の作動により、懸濁液2の分級
槽1への装填が自動操作される。
【0059】分級槽1に装填された懸濁液2は循環ポン
プ41の作動により、抜出口38から導入口39に向かって循
環パイプ40を循環し、流動状態を維持する。このとき、
懸濁液2中の粉体は浮遊しながら粒径に応じた分布状態
に分級され、分級槽1の上方に分級された懸濁液が循環
ポンプ41のバルブ49から導管51を通って貯蔵槽52に分布
され、また、分級槽1の下方に分級された懸濁液が分級
槽1の底部のバルブ50から、導管52を通って貯蔵槽9に
分布される。
【0060】これらバルブ49、50は循環ポンプ41ととも
にそれぞれコントローラ5に連絡され、コントローラ5
からの情報を受けてバルブ49、50の開閉により、あるい
は循環ポンプ41の作動により懸濁液2の貯蔵槽9、52へ
の分取が自動操作される。なお、図8において、上述の
循環操作に加えて、攪拌機3を併用させてもよい。
【0061】貯蔵槽9および52に分取された懸濁液はそ
れぞれポンプ53、53の作動により、導管55のバルブ56に
導かれ、合流されて注入管57を通して地盤58中に注入さ
れる。
【0062】なお、上述の合流された懸濁液は導管55に
連結された貯蔵槽59からの水ガラス、アルカリ液、水ガ
ラスをイオン交換樹脂で処理して得られるコロイダルシ
リカ、酸性シリカゾル等と導管55中で混合されて地盤に
注入されてもよく、さらに、導管55に連結された貯蔵槽
60からの重曹、石灰等のゲル化剤、各種助剤等と導管55
中で混合されて地盤中に注入されてもよい。
【0063】本発明にかかる上述懸濁液はスラグ、セメ
ント、炭酸カルシウム、石膏、ポゾラン類(フライアッ
シュ、シリカフューム、ホワイトカーボン、粘土、珪藻
土、酸性白土等)等の地盤固結用粉体を含むものである
ことは上述したとおりである。
【0064】このうち、セメントはそれ自体で硬化する
ので、懸濁液を分級、分取してそれぞれ注入すれば良い
が、他の懸濁液はそれ自体では硬化しないので、反応剤
を加える必要がある。もちろん、これらを反応剤として
他の材料を硬化せしめることもできるが、ここでは懸濁
液と反応する他の材料を反応剤と表現する。
【0065】スラグはそれ自体では固化しないが、これ
に水ガラス、特に低モル比水ガラス、水ガラスをイオン
交換樹脂に通してほとんどのアルカリを除去して得られ
たシリカコロイド液、アルカリ性を呈する塩類、例えば
アルミン酸ソーダ、重炭酸ソーダ、炭酸ソーダ、アルカ
リ、例えば苛性アルカリ、石灰、セメント等を加えるこ
とによって潜在水硬性を刺激して硬化する。そして、ス
ラグは微粒子化することにより活性が向上し、水ガラス
やアルカリとの反応性が増大する。
【0066】ポゾラン類はそれ自体では硬化しないが、
アルカリの存在下で石灰やスラグと混合するとシリカ分
を溶出してゲル化する。
【0067】スラグとしては、高炉スラグ、スラグとセ
メントの混合物、等任意のものを用いることができ、さ
らに、珪酸カルシウムを用いることもできる。
【0068】また、反応剤としては、水ガラスと反応す
る酸、塩、グリオキザール、多価酢酸エステル、エチレ
ンカーボネート等のエステル、有機塩、有機酸等の反応
剤、水ガラスをイオン交換樹脂を通してアルカリを除去
して得られたシリカコロイド等を用いることができる。
【0069】本発明にかかる上述の地盤固結用粉体は上
述の分級操作により粒径に応じた分布状態に分級され
る。分取された各懸濁液中の粒度分布はもとの粉体の粒
度分布幅よりも小さくなっている。得られた懸濁液はそ
のまま、または水ガラス、アルカリ(苛性ソーダ、アル
ミン酸ソーダ、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、リ
ン酸ソーダ等)、コロイダルシリカ(イオン交換樹脂に
より水ガラス中の大部分のアルカリを除去して得られた
安定したコロイド状シリカ)、酸性シリカゾル(酸と水
ガラスの混合によって得られる強酸性の安定化したシリ
カゾル)や各種硬化剤と配合することにより、浸透性、
ゲル化時間、固結強度の異なった注入液(グラウト)と
なる。これらグラウトを併用することによって複雑な地
盤を効果的に固結することができる。
【0070】本発明は上述のとおり、地盤固結用粉体を
固結特性、流動性の異なる懸濁液として分級、分取され
るので、これら懸濁液を単独で、あるいは併用すること
により、複雑な地盤に対して、適切な強度ならびに浸透
性を効果的に発揮する。また、本発明では、上記粉体を
平均粒径の異なる分布に分級、分取して用いるので、無
駄が生じない。
【0071】なお、本発明では、例えば、ブレーン比表
面積が4000cm2/gのスラグを分級した場合、比表面積80
00cm2/g相当の優れた反応性を有する懸濁液が容易に調
製される。また、比表面積8000cm2/gの微粒子化された
スラグを分級した場合、標準砂に浸透し得る比表面積1
0000cm2/g以上の超微粒子スラグ懸濁液が得られる。さ
らに、比表面積10000cm2/g以上の超微粒子スラグを分
級すると、シルト混じり砂に浸透固結せしめる懸濁液が
得られる。
【0072】
【作用】上述の本発明は攪拌機構、通気機構あるいは循
環機構等の備えられた分級槽中に、粒径の異なる地盤固
結用粉体を含む懸濁液を填充してまず、前記機構の作動
により前記懸濁液を流動状態に維持する。この流動によ
り懸濁液中の前記粉体は浮遊状態となり、粒径に応じた
複数の分布状態に分級される。
【0073】上述の分級された懸濁液は、次いで、直接
貯蔵槽に、あるいは分離槽を介して貯蔵槽にそれぞれ分
取され、粒径の異なる粉体を含有した複数の注入液を得
る。この分級操作により、粉体は粒径に応じて分級さ
れ、粒度分布幅が小さくなる。
【0074】一般に、流体中に分散している粒子は自重
力や遠心力のほかに、流動の抵抗力および流体による浮
力も受けている。したがって、粒子の分離速度、すなわ
ち、懸濁液中の沈降速度はこのようないくつかの力のつ
り合いによって決まるものである。すなわち、本発明で
は、粒径が大きい程、また、粒子の比重の大きい程、沈
降速度は速くなるという原理にもとづき、懸濁液の流動
状態で比重の軽い粒子を懸浮させ、重い粒子を沈降させ
る。さらに、比重による分級と同時に粒径による分級も
起こり、軽い粒子でも粒径の大きいものは沈降し、重い
粒子でも細粒は懸浮する。
【0075】地盤固結用粉体は一般に、粒径が微細な
程、浸透性が向上するが、固結強度が低下する。一方、
これは粒径が微細な程、化学的あるいは電気的反応が活
性化される。また、これは粒度分布幅を小さくし、なお
かつ、粒径を小さくする程、浸透性が向上する。粒度分
布幅が大きい場合には、平均粒径が小さくても、大きい
粒径の粒子が律則段階となって浸透を防げる。小さな粒
子は電気的に互いに凝集し、あるいは大きな粒子を中心
にして凝集して浸透性を阻害する。
【0076】粉体を分級して粒度分布幅を小さくする
と、浸透性が良くなる。この理由はもとの粉体に存する
細粒分による凝集作用が防げるためと思われる。したが
って、粒度分布幅を小さくすればする程、平均粒径が大
きくてもそのわりには優れた浸透性を示す。さらに、分
級して得られた複数の注入液を重ね合わせた方が分級し
ない前の注入液をそのまま注入するよりも優れた浸透性
を示す。強度的にも優れた均質体が得られる。
【0077】
【発明の実施例】以下、本発明を具体的に詳述する。
【0078】1.使用材料 (1)スラグ 表1に示す平均粒径、ブレーン比表面積、粒度分布幅を
もった3種類の水砕スラグを使用した。これら3種類の
粒子径(μm)と通過率との関係を図9に示す。
【0079】
【表1】
【0080】ここで、平均粒径は粒径分布の累積値が50
%を示す粒径、すなわち、メジアン径で表し、粒度分布
幅は分布の上下それぞれ2.5%づつを除外した全粉体の
95%を占める粒径の範囲を示す。
【0081】(2)水ガラス モル比がほぼ4.0〜1.0の各種の水ガラスが適用でき
る。ここでは、表2に示す2種類の水ガラスを使用し
た。
【0082】
【表2】
【0083】(3)セメント ブレーン比表面積8600cm2/g、平均粒径8.2μmのポル
トランドセメントを使用した。
【0084】(4)炭酸水素ナトリウム 試薬一級(NaHCO3)を使用した。
【0085】(5)消石灰 平均粒径8μmの微粒子の水酸化カルシウムを使用し
た。
【0086】(6)アルミン酸ナトリウム液 次の組成からなるアルミン酸ナトリウム液を使用した。 Na2 O:22.47%、 Al2 3 :1.59%
【0087】2.スラグの分級試験 (1)図1に示される分級槽1を用いてスラグの分級試
験を行った。スラグとして、図9の試料No.1のものを用
いた。まず、分級槽1中に水250lを入れ、この中に上
記スラグ150kgを投入し、攪拌機3によって充分に分散
懸濁せしめた。その後、弱い攪拌を保持したまま、懸濁
液の濁度測定による分級度合をコントローラ5で検知し
た。
【0088】この濁度測定による分級度合に従って、数
分間放置後、バルブ6をコントローラ5の指示により自
動的に開き、粒径の分布状態に応じた懸濁液を4種類、
すなわち、粒径の大きいものから、下層から上層にかけ
て順次に別々の貯蔵槽に分取した。
【0089】最下層から順次に、懸濁液a、b、c、d
とし、これらの粒子径と通過率との関係を図10に示し
た。さらに、これらa、b、c、d、および原スラグ
(図9の試料No.1) について比較を行い、結果を表3に
示した。
【0090】
【表3】
【0091】(2)図3の分級槽を用いてスラグの分級
試験を行った。スラグとして図9の試料No.2のものを用
いた。まず、分級槽1中に水250lを入れ、この中に上
記スラグ150kgを投入し、攪拌機3によって充分に分散
懸濁せしめた。その後、弱い攪拌を保持したまま、懸濁
液の吸光度測定による分級度合をコントローラ5で検知
した。
【0092】この分光度測定による分級度合に従って、
数分間放置後、バルブ24をコントローラ5の指示により
自動的に開き、導管25を通して細粒子懸濁液を自動的に
分離槽23に移行した後、貯蔵槽11に分取した。この試料
を試料Cとした。
【0093】この結果、分級槽1には粗粒子懸濁液が残
る。この残留懸濁液を図1の電磁棒を用いてさらに、中
粒子懸濁液および粗粒子懸濁液の2種類に分級し、それ
ぞれ貯蔵槽に別々に分取した。最下層の試料をA、その
上の中粒子懸濁液試料をBとした。
【0094】これら試料A、B、Cの粒子径(μm)と
通過率(%)との関係を図11に示した。さらに、これら
試料A、B、Cおよび原スラグ(図9の試料No.2) につ
いて比較を行い、結果を表4に示した。
【0095】
【表4】
【0096】(3)図6の分級槽を用いてスラグの分級
試験を行った。スラグとして、図9の試料No.3のものを
用いた。まず、分級槽1中に水250lを入れ、この中に
上記スラグ150kgを投入し、攪拌機3によって充分に分
散懸濁せしめた。その後、懸濁液を弱い攪拌を保持した
まま粒径に応じた分布状態に分級した。
【0097】次いで、分級された各層からサンプリング
し、これらの密度を測定して分級度合を確認した。その
後、懸濁液の液面を空気で加圧し、吸引管35により上層
(細粒子懸濁液)、中間層、下層(粗粒子懸濁液)にわ
たって分取した。下層からそれぞれイ、ロ、ハの懸濁液
を得た。
【0098】これら試料イ、ロ、ハの粒子径と通過率と
の関係を図12に示した。さらにこれら試料イ、ロ、ハお
よび原スラグ(図9の試料No.3) について比較を行い、
結果を表5に示した。
【0099】
【表5】
【0100】以上から、懸濁液は大きい粒径の層から小
さい粒径の層に分別され、これら分別された各層の粒度
分布幅は原スラグに比べれば極めて小さく、粒度の揃っ
たスラグの懸濁液が得られていることがわかる。
【0101】3.配合試験 以上の分取試験で分取した各懸濁液ならびに対照として
原スラグを用いて、各種配合による試験を行った。
【0102】(1)表3(図10)の懸濁液を使用。表
2のNO.2の水ガラスと表3のスラグを含む懸濁液と、炭
酸水素ナトリウムまたは消石灰からなる系について試験
を行った。結果を表6に示す。
【0103】ゲル化時間はカップ倒立法により測定し
た。一軸圧縮強度はモールド中に豊浦標準砂と配合液を
混合しながら填充して得たサンドゲルについて土質工学
会基準「土の一軸圧縮試験方法」に従って測定した。10
日強度はモールド中に10日間養生したもの、50日強度は
モールド中に10日間養生した後40日間水中に養生したも
のの強度を示す。100日、1年強度も上記に準ずる。
【0104】
【表6】
【0105】表6から、粒度分布の大きい原スラグを使
用した実施No.1、6、11、16では、本発明にかかる実施
No.2〜5、7〜10、12〜15、17〜20と比較してゲル化時
間が短いにもかかわらず、固結強度が小さいことがわか
る。
【0106】特に注目すべきは、本発明にかかる系で
は、たとえ、スラグの平均粒径が原スラグの平均粒径よ
りも大きい場合でも、ゲル化時間が長くなり、かつ固結
強度も大きいことがわかる。
【0107】(2)表4(図11)の懸濁液を使用。表4
の原スラグは上記の表3の原スラグに比べると平均粒
径、粒度分布幅ともに非常に小さい。したがって、分取
されたスラグも平均粒径、粒度分布幅ともに非常に小さ
い。これらスラグを含む懸濁液と、表2のNo.2の水ガラ
スと、アルミン酸ナトリウム液とからなる系について試
験を行った。結果を表7に示す。ゲル化時間、一軸圧縮
強度は上述と同様に測定した。
【0108】
【表7】
【0109】表7から明らかなように、この実験でも、
上述の表7と同様な傾向を示している。
【0110】(3)表5(図12)の懸濁液を使用。表5
の原スラグはスラグ自体、相当に微粒子化されている。
このため、分級操作によってさらに平均粒径、粉度分布
幅ともに小さくなる。
【0111】これらのスラグを含む懸濁液と、表2のN
o.1の水ガラスと、セメントと、アルミン酸ナトリウム
液とからなる系について試験を行った。結果を表8に示
す。ゲル化時間、一軸圧縮強度は上述に準じて測定し
た。
【0112】
【表8】
【0113】表8から明らかなように、いずれの試料で
も高固結強度を示している。これはセメントとして、自
硬性のセメントを用いたためである。また、いずれの試
料もゲル化時間は短い。全体的な傾向としては上述の表
6、表7と同様である。
【0114】以上の試験から、スラグの平均粒径を小さ
くし、同時に、分級操作によって粒度分布幅を小さくす
ることにより、ゲル化時間が長くなり、かつ固結強度が
大きくなることがわかる。また、平均粒径がたとえ大き
くても、粒度分布幅を小さくする方がゲル化時間ならび
に固結強度等に関して好ましいこともこれら試験からわ
かる。なお、ゲル化時間が長くなれば、浸透性も向上す
る。
【0115】4.粘性試験 上述のとおり、グラウト(注入液)のゲル化時間を長く
すれば、浸透に要する時間を長く保つので、浸透性の向
上につながるものである。また、グラウトの粘性が高け
れば、浸透性は劣化する。そこで、ここではグラウトの
ゲル化に至るまでの粘性について検討した。
【0116】表6の各試料の粘性とゲル化時間にもとづ
き、配合後の経過時間(ゲル化に達した時間を1とし、
このゲル化に至るまでの時間を比率(割合)で示し
た。)に対する粘性(cps)を測定し、結果を図13の
グラフに表わした。
【0117】粘性はB型粘度計で測定した。図13におい
て、本発明にかかる分級スラグを含む実施例No.2〜5、
7〜10、12〜15、17〜20では、すべてが実線の範囲内で
あるのに対し、原スラグを含む実施例No.1、6、11、16
では破線近辺であった。
【0118】すなわち、本発明にかかる分級操作により
分取されたスラグ懸濁液は原スラグの場合と比較して、
ゲル化に至るまでの粘性が低く保持されていることが図
13からわかる。この事実は本発明の操作を行うことによ
り、懸濁液(グラウト)のゲル化時間の遅延と相俟っ
て、浸透性の向上をも達成することを示すものである。
【0119】5.注入試験 表6に示されるグラウトについて図14に示される注入装
置を用いて注入試験を行った。図14において、101はコ
ンプレッサー、102、103は圧力計である。コンプレッ
サー101に連結された攪拌機104を備えた水槽105の中
に本発明にかかる薬液106を充填する。107はアクリル
モールドであって、この中に土砂108が充填される。
【0120】水槽105中に充填された注入液6はコンプ
レッサー101の作動によってアクリルモールド107中の
土砂108に導入される。ここで、薬液106は土砂108に
浸透され、やがて透過された薬液106はメスシリンダー
111に採取され、浸透状態が測定される。109、110は
金網である。アクリルモールド107に充填される土砂1
08には大小の粒度を異にした土を充填し、上記表3の注
入液を単独または併用して注入し、その結果を観察し
た。注入試験は次のようにして行った。
【0121】1.単独注入試験 表6に示される実施例No.1〜5の注入液をそれぞれ単独
で注入した。その観察結果を表9に示す。
【0122】
【表9】
【0123】表9中、対照の実施例No.21 は原スラグを
使用した注入液であって、細かい部分はもちろん、粗い
部分にも充分な浸透を示さない。実施例No.22 は平均粒
径が上記実施例No.21 よりかなり大きいにも拘ず、実施
例No.21 より明らかに浸透性は優れている。実施例No.2
3 、24は実施例No.21 とほぼ等しい平均粒径を示してい
るが、浸透性においては実施例No.21 より格段に優れて
いる。このことから、粉体の平均粒径はもちろんのこ
と、粒度分布幅が浸透性に大きく影響を及ぼしているこ
とが確認される。
【0124】2.併用注入試験 実施例21 表6の実施例No.2の注入液を一次注入した後、表6の実
施例No.4の注入液を二次注入液として、一次注入液と同
量注入した。この結果、粗い部分から細かい部分にかけ
て充分浸透し、全体が均質で強固な固結体がえられた。
また、No.2の注入液とNo.4の注入液を混合して一度に注
入した場合、上記の重ね合わせ注入よりも浸透性が劣っ
ていた。
【0125】実施例22 表6の実施例No.3の注入液を一次注入した後、表6の実
施例No.5の注入液を二次注入液として、一次注入液と同
量注入した。この結果、上記実施例No.21 と同じか、あ
るいは、それ以上の効果がみられた。また、No.3とNo.5
の注入液を混合して一度に注入した場合、上記の重ね合
わせ注入よりも浸透性が劣っていた。
【0126】実施例23 表6の実施例No.2、No.3の注入液を同量づつ混合したも
のを一次注入液として注入し、次いで、表6の実施例N
o.4、No.5の注入液を同量づつ混合したものを二次注入
液として注入した。この結果、実施例22に相当する効果
がえられた。
【0127】さらに、実施例No.2、No.3、No.4、No.5の
注入液を同量づつ混合したものを一度に注入した。この
注入量は上述の一次注入量および二次注入量の合計量で
ある。この結果、実施例21とほぼ同様の値を得た。
【0128】以上のとおり、本発明にかかる分級により
分取した懸濁液は複合注入工法の固結用素材として、各
種の土層に適合し得るように組み合わせ、無駄なく効果
的に使用することができる。
【0129】
【発明の効果】上述の本発明は以下の効果を奏し得る。 1.ゲル化時間、特に長いゲル化時間の調整が容易であ
る。 2.高強度の懸濁型グラウトを得ることができる。 3.平均粒径が大きくても、そのわりには優れた浸透性
を示す。 4.さらに平均粒径を小さくすれば一層優れた浸透性を
発揮できる。 5.浸透性、強度ともに優れるため、粗い土層はもちろ
ん、特に細かい土層への注入に効果的である。したがっ
て、一般の薬液注入工法、特に複合注入の緩結型グラウ
トとして最適の効果が期待できる。 6.分級して得た粗い注入材を一次注入とし、細かい注
入材を二次注入材としてもちいれば、分級しないで注入
するよりも、また、一方のみを注入するよりも、優れた
効果を得、かつ無駄なく全材料を利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる製造装置の一具体例を表わした
略図である。
【図2】本発明にかかる製造装置の他の一具体例を表わ
した略図である。
【図3】本発明にかかる他方の形式の製造装置の一具体
例を表わした略図である。
【図4】本発明にかかる図3の形式の製造装置の他の一
具体例を表わした略図である。
【図5】本発明に用いられる分級槽の一具体例の略図で
ある。
【図6】本発明に用いられる分級槽の他の具体例の略図
である。
【図7】本発明に用いられる分級槽のさらに他の具体例
の略図である。
【図8】本発明にかかる製造装置の一具体例を用いた地
盤注入工法の説明図である。
【図9】水砕スラグの粒子径に対する通過率を表わした
グラフである。
【図10】懸濁液に含まれるスラグの粒子径に対する通
過率を表わしたグラフである。
【図11】懸濁液に含まれるスラグの粒子径に対する通
過率を表わしたグラフである。
【図12】懸濁液に含まれるスラグの粒子径に対する通
過率を表わしたグラフである。
【図13】注入液の経過時間に対する粘性を表わしたグ
ラフである。
【図14】実験室用注入試験装置の略図である。
【符号の説明】
1 分級槽 2 懸濁液 3 攪拌機 4 エアコンプレッサー 5 コントローラ 6 バルブ 7 バルブ 8 バルブ 9 貯蔵槽 10 電磁棒 11 貯蔵槽 12 導管 13 導管 14 導管 17 貯蔵槽 18 貯蔵槽 19 貯蔵槽 20 貯蔵槽 21a バルブ 21b バルブ 21c バルブ 22 バルブ 23 分離槽 24 バルブ 25 導管 26 バルブ 27 導管 28 バルブ 29 導管 30 貯蔵槽 35 吸引管 36 吸引ポンプ 38 抜出口 39 導入口 40 循環パイプ 41 循環ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C09K 103:00 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 17/02 C09K 17/06 C09K 17/10 C09K 17/12 E02D 3/12

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒径の異なる地盤固結用粉体を含む懸濁
    液を分級槽中で流動状態下で前記粉体の粒径に応じた分
    布状態に分級し、次いで前記分級槽から前記分級された
    各懸濁液をそれぞれ分取して粒径の異なる地盤固結用粉
    体を含有した複数の地盤固結用注入液を製造することを
    特徴とする地盤固結用注入液の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の懸濁液は分級槽中で攪拌、通
    気または循環により、またはこれらを併用することによ
    り流動状態を維持しながら分級、分取される請求項1の
    地盤固結用注入液の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記地盤固結用粉体はスラグ、セメン
    ト、炭酸カルシウム、石灰、石膏およびポゾラン類の群
    より選択された一種または複数種である請求項1の地盤
    固結用注入液の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記懸濁液が前記粉体に加えて、さら
    に、水ガラス、コロイダルシリカ、アルカリまたは反応
    剤を含有する請求項1の地盤固結用注入液の製造方法。
  5. 【請求項5】 粒径の異なる地盤固結用粉体を含む懸濁
    液が填充され、前記懸濁液を流動状態に維持する設備の
    設けられた分級槽と、前記分級槽から粒径の分布状態を
    異にした懸濁液を分別して貯蔵する複数の貯蔵槽と、前
    記貯蔵槽と分級槽をそれぞれ連通する、バルブの備えら
    れた導管からなり、前記懸濁液を流動状態に維持する設
    備が攪拌装置、通気装置、循環装置、またはこれらを組
    み合わせた装置であり、前記分級槽が底部または側壁で
    複数の貯蔵槽と、それぞれバルブの備えられた導管を介
    して連通され、前記分級槽中の粒径の分布状態を異にし
    た懸濁液を分級槽の底部からバルブを開いて順次に各貯
    蔵槽に取り出して分別し、または分級槽の側壁からバル
    ブを開いて各貯蔵槽に取り出し、分別することを特徴と
    する地盤固結用注入液の製造装置。
  6. 【請求項6】 請求項5の装置はさらにコントローラが
    備えられ、該コントローラは、バルブおよび流動状態を
    維持する設備と連絡された請求項5の地盤固結用注入液
    の製造装置
  7. 【請求項7】 粒径の異なる地盤固結用粉体を含む懸濁
    液が填充され、 前記懸濁液を流動状態に維持する設備の
    設けられた分級槽と、前記分級槽とバルブの備えられた
    導管により連通され、粒径の分布状態を異にした懸濁液
    を分別する分離槽と、前記分級槽とバルブの備えられた
    導管により連通され、前記分級槽中の懸濁液を前記分級
    槽から分別して貯蔵する貯蔵槽と、前記分離槽とバルブ
    の備えられた導管により連通され、前記分離槽中の前記
    分別された懸濁液を前記分離槽から分別して貯蔵する貯
    蔵槽とを備えてなり、前記懸濁液を流動状態に維持する
    設備が攪拌装置、通気装置、循環装置、またはこれらを
    組み合わせた装置であり、前記分離槽が一個または複数
    個備えられ、かつ分級槽側壁の粒径の分布状態を異にし
    た各懸濁液に相当する個所で、バルブの備えられた導管
    を介して前記分級槽と連通され、さらに分級槽底部で、
    バルブの備えられた導管を介して前記分級槽と連通され
    ることを特徴とする地盤固結用注入液の製造装置。
  8. 【請求項8】 請求項7の装置はさらにコントローラが
    備えられ、該コントローラはバルブおよび流動状態を維
    持する設備を連絡された請求項7の地盤固結用注入液の
    製造装置。
  9. 【請求項9】 粒径の異なる地盤固結用粉体を含む懸濁
    液を分級槽中で流動状態下で、前記粉体の粒径に応じた
    分布状態に分級し、次いで前記分級された各懸濁液をそ
    れぞれ分取して粒径の異なる地盤固結用粉体を含有した
    複数の注入液を作液し、該作液された注入液の一種また
    は複数種を地盤中に注入することを特徴とする地盤注入
    工法。
  10. 【請求項10】 前記地盤固結用粉体はスラグ、セメン
    ト、炭酸カルシウム、石灰、石膏およびポゾラン類の群
    より選択された一種または複数種である請求項9の地盤
    注入工法。
  11. 【請求項11】 請求項9の懸濁液が前記粉体に加え
    て、さらに、水ガラス、コロイダルシリカ、アルカリま
    たは反応剤を含有する請求項9の地盤注入工法。
  12. 【請求項12】 請求項9の地盤固結用注入液は、該注
    入液の一種または複数種を水ガラス、アルカリ液、水ガ
    ラスをイオン交換樹脂で処理して得られるコロイダルシ
    リカ、または酸性シリカゾルと混合して地盤中に注入さ
    れる請求項9の地盤注入工法。
  13. 【請求項13】 請求項9の懸濁液は分級槽中で攪拌、
    通気または循環により、またはこれら併用することによ
    り流動状態を維持しながら分級、分取される請求項9の
    地盤注入工法。
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