JP2903319B2 - 歯科用インプラント部材の表面硬化方法 - Google Patents
歯科用インプラント部材の表面硬化方法Info
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Landscapes
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- Physical Vapour Deposition (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は歯科医療分野に用いられる純チタン製歯科用
インプラント部材の表面硬化方法に関するものである。
インプラント部材の表面硬化方法に関するものである。
(従来の技術) 歯科医療用としてのインプラントは既に多種多様のも
のが出回っている。一般に、歯科用インプラントとして
求められる条件としては表面硬度が高く、生体有為性が
無く、生体親和性があり、機械的強度があり、機械加工
性が優れ、かつ安価であることが望ましい。
のが出回っている。一般に、歯科用インプラントとして
求められる条件としては表面硬度が高く、生体有為性が
無く、生体親和性があり、機械的強度があり、機械加工
性が優れ、かつ安価であることが望ましい。
一方、医科、歯科を問わず生体内に埋入するインプラ
ントは、使用される部位によりその形状に大きな制限が
ある。顎骨の厚さ、骨の太さ等人工的なインプラント移
植を受ける部位の状態は患者個々により異なっている。
従って、人工的なインプラントは、その基材の持つ機械
的強度が大きく、かつ機械加工性が良好なほど移植でき
る適応性が増加する。斯かる理由から従来公知のセラミ
ックスを基材とするものから、次第に金属を基材とする
ものが開発されてきた。また、その金属の中でも前述の
ように生体有為性、生体親和性などを考慮してチタンま
たはチタン基合金を用いる方法が開発されてきたが、チ
タンそのものは表面硬度の観点から必ずしも斯界の要求
を満足し得ず、従ってこの点を改善する方法もいくつか
提案されている。
ントは、使用される部位によりその形状に大きな制限が
ある。顎骨の厚さ、骨の太さ等人工的なインプラント移
植を受ける部位の状態は患者個々により異なっている。
従って、人工的なインプラントは、その基材の持つ機械
的強度が大きく、かつ機械加工性が良好なほど移植でき
る適応性が増加する。斯かる理由から従来公知のセラミ
ックスを基材とするものから、次第に金属を基材とする
ものが開発されてきた。また、その金属の中でも前述の
ように生体有為性、生体親和性などを考慮してチタンま
たはチタン基合金を用いる方法が開発されてきたが、チ
タンそのものは表面硬度の観点から必ずしも斯界の要求
を満足し得ず、従ってこの点を改善する方法もいくつか
提案されている。
一例として、特開昭62-122669号公報において、生体
用インプラント材として純チタンにCVD法により、膜厚1
0μmに窒化チタン被膜を形成させた実施例が開示され
ている。更に、同公報には純チタン以外の所謂チタン基
合金に窒化チタン、酸化チタン、炭化チタン、炭窒化チ
タン等のコート層を基材表面に0.1〜30μmの膜厚で、C
VD法、プラズマCVD法、レーザーCVD法およびイオン注入
法等を用いて形成する方法が提案されている。
用インプラント材として純チタンにCVD法により、膜厚1
0μmに窒化チタン被膜を形成させた実施例が開示され
ている。更に、同公報には純チタン以外の所謂チタン基
合金に窒化チタン、酸化チタン、炭化チタン、炭窒化チ
タン等のコート層を基材表面に0.1〜30μmの膜厚で、C
VD法、プラズマCVD法、レーザーCVD法およびイオン注入
法等を用いて形成する方法が提案されている。
(発明によって解決しようとする課題) しかしながら、同公報に例示されているように純チタ
ンを基材として膜厚10μmの窒化チタン層を形成させた
場合、歯科用インプラントとしての用途を考慮すると咬
合応力による変形のため、窒化チタン層の破壊を生じる
おそれが極めて大である。即ち、基材の特性を損なうこ
となく窒化チタン被膜を形成するためには厚過ぎる窒化
チタン被膜の形成は、その被膜が剥離したり、破損を生
じたりするために本来の目的を達成し得ず、また、窒化
チタンの被膜が薄すぎる場合、耐摩耗性の低下をきたし
て実用的ではない、さらに同公報が例示されているもの
は窒化チタンの膜厚が10μmで、硬度が1900Hvとなって
いるが、窒化チタンの硬度は通常2050〜2400Hvであり、
成膜技術に未完成な部分が残されているものと思われ
る。
ンを基材として膜厚10μmの窒化チタン層を形成させた
場合、歯科用インプラントとしての用途を考慮すると咬
合応力による変形のため、窒化チタン層の破壊を生じる
おそれが極めて大である。即ち、基材の特性を損なうこ
となく窒化チタン被膜を形成するためには厚過ぎる窒化
チタン被膜の形成は、その被膜が剥離したり、破損を生
じたりするために本来の目的を達成し得ず、また、窒化
チタンの被膜が薄すぎる場合、耐摩耗性の低下をきたし
て実用的ではない、さらに同公報が例示されているもの
は窒化チタンの膜厚が10μmで、硬度が1900Hvとなって
いるが、窒化チタンの硬度は通常2050〜2400Hvであり、
成膜技術に未完成な部分が残されているものと思われ
る。
また、同公報によれば、他の例として多層被膜を形成
することにより、窒化チタン本来の硬度以上の硬度を具
備させているが、これはコストの上昇を招いて安価なイ
ンプラント材の供給を妨げるものとなる。
することにより、窒化チタン本来の硬度以上の硬度を具
備させているが、これはコストの上昇を招いて安価なイ
ンプラント材の供給を妨げるものとなる。
さらに同公報による例示の中にはチタン基合金を基材
として用いることが示されているが、チタン基合金は価
格も高く、かつ加工性も悪いために前述の通り、使用す
る部位に制限が生じると共に全体的にコストアップにつ
ながるという問題点を有し、とくに代表的なチタン基合
金の一つである6Al−4V−残Ti合金の場合は生体に有害
なバナジウムが含まれているなど、その成分金属の安全
性に疑問を持つ専門家もいる。
として用いることが示されているが、チタン基合金は価
格も高く、かつ加工性も悪いために前述の通り、使用す
る部位に制限が生じると共に全体的にコストアップにつ
ながるという問題点を有し、とくに代表的なチタン基合
金の一つである6Al−4V−残Ti合金の場合は生体に有害
なバナジウムが含まれているなど、その成分金属の安全
性に疑問を持つ専門家もいる。
また、歯科用インプラントの場合、その強度も欠かせ
ない条件であるが、薄い歯肉を通して露出する部分はチ
タン特有の灰色の金属色そのものを用いると、外観上不
健康な色になり、審美上問題があった。窒化チタンは一
般的に黄金色を呈し、歯肉を通じた場合相殺されてピン
ク色を呈して斯かる不快感を解消してくれるが、歯肉の
色が各個人または部位によって異なるため予め歯科用イ
ンプラントの色をコントロールすることが必要とされ
る。しかし、従来は窒化チタン層の膜厚を変えることな
く色調を変化させるという技術的思想や概念は当該分野
においては存在しなかった。
ない条件であるが、薄い歯肉を通して露出する部分はチ
タン特有の灰色の金属色そのものを用いると、外観上不
健康な色になり、審美上問題があった。窒化チタンは一
般的に黄金色を呈し、歯肉を通じた場合相殺されてピン
ク色を呈して斯かる不快感を解消してくれるが、歯肉の
色が各個人または部位によって異なるため予め歯科用イ
ンプラントの色をコントロールすることが必要とされ
る。しかし、従来は窒化チタン層の膜厚を変えることな
く色調を変化させるという技術的思想や概念は当該分野
においては存在しなかった。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は以上のような課題を解決するために種々
検討の結果、基材に純チタンを用い、低温イオンプレー
ティング法により該基材の表面に特定の膜厚の窒化チタ
ン層を形成させることにより、生体有為性がなく、生体
親和性にも優れ、表面硬度も高く、機械的硬度を有し、
機械加工性も良く、安全かつ安価で審美性にも優れた歯
科用インプラントを製造することに成功し、茲に提案す
るものである。
検討の結果、基材に純チタンを用い、低温イオンプレー
ティング法により該基材の表面に特定の膜厚の窒化チタ
ン層を形成させることにより、生体有為性がなく、生体
親和性にも優れ、表面硬度も高く、機械的硬度を有し、
機械加工性も良く、安全かつ安価で審美性にも優れた歯
科用インプラントを製造することに成功し、茲に提案す
るものである。
即ち、本発明は基材として純チタンを用い、その表面
に窒化チタン層を形成してなる歯科用インプラント部材
の表面硬化方法において、イオンプレーティング法によ
り該基材の表面に10〜300℃の温度域で、平均膜厚4.0〜
5.0μmの範囲内の窒化チタン層を形成することにより
表面硬度を2200Hv以上とすることを特徴とする歯科用イ
ンプラント部材の表面硬化方法を提供するものである。
に窒化チタン層を形成してなる歯科用インプラント部材
の表面硬化方法において、イオンプレーティング法によ
り該基材の表面に10〜300℃の温度域で、平均膜厚4.0〜
5.0μmの範囲内の窒化チタン層を形成することにより
表面硬度を2200Hv以上とすることを特徴とする歯科用イ
ンプラント部材の表面硬化方法を提供するものである。
本発明の基材として用いられる純チタンは、その純度
が99.0%以上、残部が不可避不純物からなる純チタン材
が望ましい。本発明における表面硬化方法は、純チタン
材のもつ欠点の一つである表面硬度の不足を補う手段と
して、該基材の表面に窒化チタン層を平均膜厚が4.0〜
5.0μmの範囲内に形成する。その方法は10〜300℃とい
う比較的低温によるイオンプレーティング法で窒化チタ
ン層を形成する。
が99.0%以上、残部が不可避不純物からなる純チタン材
が望ましい。本発明における表面硬化方法は、純チタン
材のもつ欠点の一つである表面硬度の不足を補う手段と
して、該基材の表面に窒化チタン層を平均膜厚が4.0〜
5.0μmの範囲内に形成する。その方法は10〜300℃とい
う比較的低温によるイオンプレーティング法で窒化チタ
ン層を形成する。
この方法により、表面硬度は2200Hv以上とすることが
できる。
できる。
窒化チタン層の膜厚が、薄すぎる場合は充分な硬度が
得られず、色調も完全な黄金色を呈することができな
い。逆に、膜厚が5.0μmを超えると咬合応力による変
形等により窒化チタン層にヒビ、クラックが発現した
り、最悪の場合破壊するおそれがあると共に窒化チタン
層の形成に要する時間が長くなり、製造コストも高くな
る。硬度が低い場合は耐摩耗性や引張強度などの機械的
特性が低下して好ましくない。
得られず、色調も完全な黄金色を呈することができな
い。逆に、膜厚が5.0μmを超えると咬合応力による変
形等により窒化チタン層にヒビ、クラックが発現した
り、最悪の場合破壊するおそれがあると共に窒化チタン
層の形成に要する時間が長くなり、製造コストも高くな
る。硬度が低い場合は耐摩耗性や引張強度などの機械的
特性が低下して好ましくない。
(作用) 本発明は、基材として純チタンを用いた歯科用インプ
ラント部材の表面硬化方法であって、該基材の表面に低
温によるイオンプレーティング加工を施すことにより窒
化チタン層を形成させて硬度を高くするものであるが、
低温イオンプレーティングで窒化チタン層を平均膜厚が
4.0〜5.0μmの範囲内で硬度も2200Hv以上に保持するこ
とができ、しかも窒化チタンの膜厚を変えることなく、
色調をコントロールし得るという作用があり、審美性や
生体親和性も優れている。
ラント部材の表面硬化方法であって、該基材の表面に低
温によるイオンプレーティング加工を施すことにより窒
化チタン層を形成させて硬度を高くするものであるが、
低温イオンプレーティングで窒化チタン層を平均膜厚が
4.0〜5.0μmの範囲内で硬度も2200Hv以上に保持するこ
とができ、しかも窒化チタンの膜厚を変えることなく、
色調をコントロールし得るという作用があり、審美性や
生体親和性も優れている。
一般に純チタンのような基材を加工硬化させた場合、
イオンプレーティング法で施工すると引張強度などの機
械的強度は若干低下するが、特に高温でのイオンプレー
ティング処理をした場合斯かる特性が大幅に低下する。
本発明の場合、低温でのイオンプレーティング処理をす
るため、その低下を7%程度に抑え、歯科用インプラン
トとして用いる場合の咬合応力による変形などに充分に
耐えることが可能である。
イオンプレーティング法で施工すると引張強度などの機
械的強度は若干低下するが、特に高温でのイオンプレー
ティング処理をした場合斯かる特性が大幅に低下する。
本発明の場合、低温でのイオンプレーティング処理をす
るため、その低下を7%程度に抑え、歯科用インプラン
トとして用いる場合の咬合応力による変形などに充分に
耐えることが可能である。
(実施例) 以下本発明を実施例および比較実験例によりさらに具
体的に説明する。
体的に説明する。
実施例1〜2 純度99%以上(JIS-H4600-TP35)、暑さ1.3mm、幅12.
5mm、長さ60mmのJIS-Z2201に準拠した純チタン試験片を
用意し、十分に研磨・脱脂した後、イオンプレーティン
グ装置(昭和真空(株)製SHP400T)にセットし、加工
条件を変えて純チタン試験片の表面に窒化チタン被膜を
形成した。加工条件、膜厚、ビッカーズ硬度、90℃曲げ
試験結果および引張試験結果は第1表に示すとおりであ
る。
5mm、長さ60mmのJIS-Z2201に準拠した純チタン試験片を
用意し、十分に研磨・脱脂した後、イオンプレーティン
グ装置(昭和真空(株)製SHP400T)にセットし、加工
条件を変えて純チタン試験片の表面に窒化チタン被膜を
形成した。加工条件、膜厚、ビッカーズ硬度、90℃曲げ
試験結果および引張試験結果は第1表に示すとおりであ
る。
(発明の効果) 本発明によれば、歯科用インプラントの基材として純
チタンを用いることにより、6Al−4V−残Tiに代表され
るような合金成分中に含まれている毒性物質が溶出する
という危険性を回避し、安全かつ安価であるという利点
がある。
チタンを用いることにより、6Al−4V−残Tiに代表され
るような合金成分中に含まれている毒性物質が溶出する
という危険性を回避し、安全かつ安価であるという利点
がある。
また、10〜300℃という低温イオンプレーティング法
による窒化チタン被膜を、その平均膜厚が4.0〜5.0μm
の範囲内にあるよう形成させることにより、硬度も2200
Hv以上と実用に十分耐え得るものとなり、加工硬化によ
り高めた機械的強度の低下を防ぎ、咬合応力による変形
などに十分耐え得る歯科用インプラントを提供できる。
による窒化チタン被膜を、その平均膜厚が4.0〜5.0μm
の範囲内にあるよう形成させることにより、硬度も2200
Hv以上と実用に十分耐え得るものとなり、加工硬化によ
り高めた機械的強度の低下を防ぎ、咬合応力による変形
などに十分耐え得る歯科用インプラントを提供できる。
さらに、窒化チタン被膜の膜厚を変えることなく色調
をコントロールできることは歯肉を通して表われる埋入
部分を外観上健康的かつ審美性に優れたものとし、移植
部位に応じて自由に使い分けられるという利点を有す
る。
をコントロールできることは歯肉を通して表われる埋入
部分を外観上健康的かつ審美性に優れたものとし、移植
部位に応じて自由に使い分けられるという利点を有す
る。
純チタンそのものが生体親和性に優れ、生体有為性も
少ないということは知られているが、純チタンはその表
面硬度が100〜300Hvと低いために耐摩耗性という点は劣
っていたが、本発明の場合、低温イオンプレーティング
法により基材表面に窒化チタン層を形成させることによ
り斯かる不利を解決し、しかも機械的強度の低下も最小
限に抑えられるため、歯科用インプラントそのものの断
面積の縮小化が図られ、顎骨幅の薄い患部にも適応でき
るという利点もある。
少ないということは知られているが、純チタンはその表
面硬度が100〜300Hvと低いために耐摩耗性という点は劣
っていたが、本発明の場合、低温イオンプレーティング
法により基材表面に窒化チタン層を形成させることによ
り斯かる不利を解決し、しかも機械的強度の低下も最小
限に抑えられるため、歯科用インプラントそのものの断
面積の縮小化が図られ、顎骨幅の薄い患部にも適応でき
るという利点もある。
Claims (1)
- 【請求項1】基材として純チタンを用い、その表面に窒
化チタン層を形成してなる歯科用インプラント部材の表
面硬化方法において、イオンプレーティング法により該
基材の表面に10〜300℃の温度域で、平均膜厚4.0〜5.0
μmの範囲の窒化チタン層を形成することにより表面硬
度を2200Hv以上とすることを特徴とする歯科用インプラ
ント部材の表面硬化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1130211A JP2903319B2 (ja) | 1989-05-25 | 1989-05-25 | 歯科用インプラント部材の表面硬化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1130211A JP2903319B2 (ja) | 1989-05-25 | 1989-05-25 | 歯科用インプラント部材の表面硬化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02309970A JPH02309970A (ja) | 1990-12-25 |
JP2903319B2 true JP2903319B2 (ja) | 1999-06-07 |
Family
ID=15028748
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1130211A Expired - Lifetime JP2903319B2 (ja) | 1989-05-25 | 1989-05-25 | 歯科用インプラント部材の表面硬化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2903319B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4945743B2 (ja) * | 2005-08-11 | 2012-06-06 | 国立大学法人広島大学 | 抗菌性医療用補綴部材及び医療用補綴部材の抗菌処理方法 |
ES2454165B1 (es) * | 2012-10-09 | 2015-01-23 | Biotechnology Institute, I Mas D, S.L. | Método de fabricación de una pieza destinada a estar colocada en el entorno de una prótesis dental en la boca de un paciente |
-
1989
- 1989-05-25 JP JP1130211A patent/JP2903319B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02309970A (ja) | 1990-12-25 |
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