JP2902100B2 - 自動車用空気調和装置のヒータユニット - Google Patents

自動車用空気調和装置のヒータユニット

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JP2902100B2 JP31102690A JP31102690A JP2902100B2 JP 2902100 B2 JP2902100 B2 JP 2902100B2 JP 31102690 A JP31102690 A JP 31102690A JP 31102690 A JP31102690 A JP 31102690A JP 2902100 B2 JP2902100 B2 JP 2902100B2
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【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、自動車用空気調和装置のヒータユニットに
係り、特に、ユニット本体にディストリビュータを接続
して構成されるヒータユニットの改良に関する。
(従来の技術) 一般に、自動車用空気調和装置のヒータユニットにあ
っては、ユニット内を流通する空気の通気抵抗が低いこ
とが要求されるため、ヒータユニット内の配風リブ等を
極力廃止することにより空気の通気抵抗を減少させ、空
調性能の向上を図る努力がなされている(例えば、特開
昭59−109,414号公報)。
従来、前記通気抵抗を減少させるために、ヒータユニ
ットを、クーラユニットからの空気が流下するユニット
本体と、このユニット本体に接続されると共に切替機構
を備えた分配箱(以下、ディストリビュータと言う)と
から構成し、ユニット本体内の空気をディストリビュー
タに先ず流下させ、このディストリビュータから車室内
の所定位置のそれぞれに空気を吹出すようにした自動車
用空気調和装置が提案されている。
(発明が解決しようとする課題) ヒータユニットにおける通気抵抗の低減は、特に、最
大冷房運転時において要求されるものであるが、ユニッ
ト本体にディストリビュータを単に接続するだけでは、
所望の通気抵抗の低減を図ることはできない。
また、快適なバイレベルモード(頭寒足熱)の空調を
実現するためには、ベント吹出口から吹き出される空気
と、フット吹出口から吹き出される空気とに温度差を付
ける必要があるが、ディストリビュータを備えたヒータ
ユニットでは、その構造上、ディストリビュータから吹
き出される空気はどの吹出口においてもほぼ同一の温度
となってしまう。従って、各吹出口から吹き出される空
気に温度差を付けて温調性の向上を図るため、何等かの
手段を講じる必要があるが、ディストリビュータ内にリ
ブを取り付けて温度差を付けるようにしたのでは、低通
気抵抗が図れるというディストリビュータの利点が損な
われることになってしまう。
更に、車室内の暖房を行っている場合に、車室内に吹
き出された温風により、乗員の頭部に「もやもや感」が
生じることがあるため、ディストリビュータを備えヒー
タユニットにあっても、前記「もやもや感」を解消する
必要がある。
本発明は、ユニット本体にディストリビュータを接続
して構成されるヒータユニットにおいて、前述した要請
を満足するためになされたものであり、最大冷房運転時
に通気抵抗の低減を図り、通気抵抗の増大を招くことな
く各吹出口から吹き出される空気に温度差を付けて温調
性の向上を図り、更に、暖房運転時に生じてモヤモヤ感
を解消し得る自動車用空気調和装置のヒータユニットを
提供することを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 上記目的を達成するための本発明は、クーラユニット
からの空気を加熱するヒータコアと、このヒータコアを
迂回する迂回路と、前記ヒータコアを通過する空気量と
前記迂回路を通過する空気量との割合いを調整する回動
自在なエアミックスドアとを有するユニット本体に、当
該ユニット本体からの空気が流下するディストリビュー
タを接続し、このディストリビュータに、流下した前記
空気を取り出す少なくともベント口と、フット口とを形
成すると共に、これらベント口、フット口を開閉するベ
ントドア、フットドアをそれぞれ開閉自在に設けてなる
自動車用空気調和装置のヒータユニットにおいて、前記
ヒータコアとの間に前記迂回路を形成する前記ユニット
本体の一側壁のうち、前記エアミックスドアが前記迂回
路を閉じる位置の近傍から空気流の下流側の部位を開口
して、前記ディストリビュータが接続される空気流出口
を形成し、前記ユニット本体の前記一側壁のうち、前記
エアミックスドアが前記迂回路を閉じる位置の近傍から
空気流の上流側に、前記クーラユニットからの空気の一
部を取り出す第1と第2の冷風取出口を形成し、この第
1冷風取出口と前記ベント口に接続されるベントダクト
とを第1冷風バイパスダクトを介して連通し、前記第2
冷風取出口と前記ディストリビュータ内とを第2冷風バ
イパスダクトを介して連通し、前記第1と第2の冷風バ
イパスダクトの冷風通路のそれぞれを開閉する開閉自在
な第1と第2のドアを有することを特徴とする自動車用
空気調和装置のヒータユニットである。
(作用) このように構成すると、ユニット本体の空気流出口が
迂回路に面することから、冷風が通る通路が狭められる
ことがなくなり、また、空気流出口は大きな開口面積と
なる。このため、冷風あるいは温風にかかわらず、これ
ら空気がユニット本体内を通過する際の通気抵抗は小さ
くなる。
また、第1ドアにより第1冷風バイパスダクトの冷風
通路を開き、第2ドアにより第2冷風バイパスダクトの
冷風通路を開くと、クーラユニットからの冷風の一部
は、第1冷風取出口からベントダクト内に流下すると共
に、第2冷風取出口からディストリビュータ内に流下す
る。このため、冷風の通気抵抗がより小さくなる。
ヒータコアを通過した温風と、迂回路や通過した冷風
とを混合する温調運転を行う場合や、頭寒足熱タイプの
空調を行う場合に、第1ドアにより第1冷風バイパスダ
クトの冷風通路を開くと、クーラユニットからの冷風の
一部が第1冷風取出口からベントダクト内に流下するた
め、ベント風とフット風とに温度差が付く。
また、暖房時に乗員にもやもや感が生じた場合に、第
1ドアにより第1冷風バイパスダクトの冷風通路を開く
と、クーラユニットからの冷風の一部が第1冷風取出口
からベントダクト内に流下するため、冷たいベント風に
より前記もやもや感が解消される。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
第1図は、本発明の一実施例に係る自動車用空気調和
装置を示す概略構成図、第2図は、同実施例のヒータユ
ニットを示す要部断面図、第3図は、同実施例における
ユニット本体を示す斜視図、第4〜6図は、同実施例の
ヒータユニットを示す平面図、正面図、及び、側面図で
ある。
先ず、本実施例の自動車用空気調和装置11の全体構成
を第1図に基づいて説明する。自動車用空気調和装置11
は、インテークユニット12と、クーラユニット13と、ヒ
ータユニット14とがシリーズに連結されて構成されてい
る。
前記インテークユニット12は、車室内の空気と車室外
と空気とを選択的に取込むユニットであり、モータ15に
より駆動されるファン16と、内気導入口17と外気導入口
18とを選択的に開閉するインテークドア19とが内蔵され
ている。
前記クーラユニット13内には、インテークユニット12
からの空気を冷却するエバポレータ20が設けられてい
る。
前記ヒータユニット14は、クーラユニット13で冷却さ
れた空気を再加熱するユニットであり、クーラユニット
13からの空気が流下するユニット本体47と、このユニッ
ト本体47に接続され当該ユニット本体47からの空気が流
下すると共に切替機構を備えたディストリビュータ48と
を有し、このディストリビュータ48から車室内の所定位
置のそれぞれに空気を吹出すようになっている。
ユニット本体47を構成するケーシング49の空気の流れ
の上流端部には、クーラユニット13からの空気が流入す
る空気流入口22が形成されている。空気流入口22の下流
には、エンジン冷却水が循環するヒータコア23が迂回路
24を有するように設けられている。クーラユニット13か
らの空気がヒータコア23を通過すると、この空気は加熱
されて温風となって流下し、迂回路24を通過すると、加
熱されることなく冷風のまま流下することになる。車室
内に吹出す空気の温度調整は、ヒータコア23を通過する
空気量と、ヒータコア23を通過せず迂回路24を通過する
空気量との割合いを変えることによって行われており、
これら両空気の割合を変えるためのエアミックスドア25
がヒータコア23の空気流入面23aに開閉自在に設けられ
ている。エアミックスドア25が空気流入面23aを全閉に
するフルクール位置Cに回動した場合は、クーラユニッ
ト13からの空気は全て迂回路24を通り、自動車用空気調
和装置11は最大冷房(フルクール)運転の状態となる。
一方、エアミックスドア25が迂回路24が閉じ空気流入面
23aを全開にするフルホット位置Hに回動した場合は、
クーラユニット13からの空気は全てヒータコア23を通っ
て温風となり、自動車用空気調和装置11は最大暖房(フ
ルホット)運転の状態となる。
フルクール運転、フルホット運転以外の温調運転の場
合の温調性の向上を図るため、ケーシング49の壁部のう
ち迂回路24側に位置する側壁53には、温調リブ64が設け
られている。側壁53のうち温調リブ64の下流側には、ユ
ニット本体47内の空気をディストリビュータ48に流下さ
せるための空気流出口57が設けられ、上流側には、クー
ラユニット13からの冷風の一部を取り出す第1と第2の
冷風取出口65、68が形成されている。
前記空気流出口57に接続されたディストリビュータ48
内の空気を取り出すため、ディストリビュータ48のケー
シング69には、ベント口28と、デフロスト口29と、フッ
ト口30がそれぞれ形成されている。これら各口28、29、
30には、ベントドア38、デフドア39、及び、フットドア
40が、それぞれ開閉自在に取付けられている。
前記ベント口28には、ベントダクト31が接続されてい
る。このベントダクト31の下流域は、センターベントダ
クト31aと、サイドベントダクト31bとに分岐しており、
これら各ダクト31a、31bを介して乗員の上半身に向けて
空気を吹き出すため、各ダクト31a、31bに連通するベン
ト吹出口32が車室内に設けられている。ベント吹出口32
には、車室内前方のインストルメントパネルの車幅方向
中央部に配置されたセンターベント吹出口32aと、イン
ストルメントパネルの車幅方向両側部に配置されたサイ
ドベント吹出口32b、32bとがある。センターベント吹出
口32aからの配風を制御するセンターベントドア33がセ
ンターベントダクト31aに開閉自在に設けられている。
また、サイドベント吹出口32bからの配風を制御するサ
イドベントドア34が、サイドベントダクト31bに開閉自
在に設けられている。
前記デフロスト口29には、デフダクト35が取付けら
れ、空気をデフ吹出口43からウィンドの内面に向けて吹
出すことにより、ウィンドの曇りが除去される。
前記フット口30には、フットダクト36が接続されてお
り、このフットダクト36には乗員の足下に向けて温風を
吹出すフット吹出口37が形成されている。
ベントドア38下流のベントダクト31には、第1冷風取
入口83が形成され、ディストリビュータ48のベントドア
38上流の部位には、第2冷風取入口84が形成されてい
る。ユニット本体47に形成された第1冷風取出口65は、
第1冷風バイパスダクト81を介して、前記第1冷風取入
口83に接続され、第2冷風取出口68は、第2冷風バイパ
スダクト82を介して、第2冷風取入口84に接続されてい
る。
第1冷風取出口65には、当該取出口65を開閉してクー
ラユニット13からの冷風の一部をベントダクト31に流下
させるフレッシュベントドア85(第1のドアに相当す
る)が開閉自在に取り付けられている。このフレッシュ
ベントドア85は、エアミックスドア25がフルクール位置
Cに回動したときには第1冷風取出口65を全開にし、フ
ルホット位置Hに回動したときには第1冷風取出口65を
全閉にする。また、バイレベルモード(頭寒足熱)の空
調を行うとき、あるいは、冷風と温風とをミックスして
吹き出し空気の温度を調整する温調時には、エアミック
スドア25のフルホット位置Hからの開度に応じて第1冷
風取出口65をリニアに開いていくよう構成されている。
更に、フレッシュベントドア85は、手動によっても開閉
可能に構成されている。
第2冷風取出口68には、当該取出口68を開閉してクー
ラユニット13からの冷風の一部をディストリビュータ48
内に流下させるマックスクールドア86(第2のドアに相
当する)が開閉自在に取り付けられている。このマック
スクールドア86は、エアミックスドア25がフルクール位
置Cに回動したとき、つまり、フルクール運転時にのみ
第2冷風取出口68を開くように構成されている。
本実施例におけるヒータユニット46の構成を、更に詳
述する。
ユニット本体47を構成するケーシング49は、第3図に
示すように、略直方体形状を呈し、クーラユニット13が
接続される前壁50と、反対側の後壁51と、左右の側壁5
2、53と、底壁54と、図示しない上壁とを有する。前壁5
0は、開口されて、クーラユニット13からの空気が流入
する空気流入口22となっている。空気流入口22の下流に
は、ヒータコア23が右側壁52寄りに設けられており、ヒ
ータコア23と左側壁53との間には迂回路24が形成されて
いる。
前記左側壁53は、クーラユニット13からの空気の流れ
方向と略平行な平行部53aと、前記空気の流れ方向に対
して傾斜する第1と第2の傾斜部53b、53cとを有する。
第1傾斜部53bは、第4図に示すように、フルホット位
置Hに回動したエアミックスドア25が当接する角度に傾
斜している。また、第2傾斜部53cも略同じ角度で傾斜
している。更に、第3図に示すように、エアミックスド
ア25がフルホット位置Hに回動した際の冷風の漏れを防
止するため、エアミックスドア25の上端縁部と、下端縁
部とにそれぞれ当接するシールリブ55a、55bが第1傾斜
部53bに連続して設けられている。両シールリブ55a、55
bは、エアミックスドア25の回動軸56近傍に当接するシ
ールリブ55cで連結されている。
本実施例のヒータユニット46では、第2、4図に示す
ように、ユニット本体47の左側壁53側にディストリビュ
ータ48が接続されている。前記空気流出口57は、第3図
に示すように、ヒータコア23との間に迂回路24を形成す
る左側壁53のうち、エアミックスドア25が迂回路24を閉
じるフルホット位置Hの近傍から空気流の下流側の部位
がほぼ全域に渡って開口されている。つまり、空気流出
口57は、左側壁53における平行部53aから第1傾斜部53b
に至る部分の大部分を占めるように形成されており、大
きな開口面積を有している。このように空気流出口57を
迂回路24に臨ませて形成することにより、ユニット本体
47内の冷風通路が狭められることがなくなる。
空気流出口57の上端縁と下端縁とをそれぞれ上壁と床
壁54に近接させても良いが、本実施例にあっては、冷風
が空気流出口57を通過する際に、冷風を後壁51側に案内
する冷風ガイドリブ66、67が上端縁と下端縁とにそれぞ
れ設けられている。
一方、第3図に示すように、右側壁52及び後壁51によ
って、ヒータコア23を通過した温風を空気流出口57に流
下させるための温風通路が形成されるようになってお
り、後壁51とヒータコア23の下流端との間の距離Lは、
前記温風通路を形成するのに十分な長さとなっている。
また、ヒータコア23下流側の温風通路には、第3、4
図に示すように、エアミックスドア25の開閉動作に応じ
て回動する温風案内ドア60が回動自在に設けられてい
る。この温風案内ドア60は、支持部材62を介して回動軸
61に固着されると共に略半円弧形状を呈する案内板63を
有している。エアミックスドア25がフルクール位置C又
はフルホット位置Hに回動した場合には、温風案内ドア
60は、第4図中符号「A」で示すように、ヒータコア23
の後部側に収納されている。一方、エアミックスドア25
がフルクール位置C、フルホット位置H以外の中間位置
に回動した場合には、温風案内ドア60は、同図中符号
「B」で示すように、空気流出口57寄りに突出するよう
になっている。この「B」状態の温風案内ドア60によ
り、ヒータコア23を通過した温度は、迂回路24を通過す
る冷風に向けられつつ空気流出口57に流下して、冷風と
の混合が促進される。このような温風案内ドア60の回動
駆動は、専用のアクチュエータを設けて行われたり、エ
アミックスドア25を駆動するリンク機構に連動して作動
するリンク機構により行われる。
第3図に示すように、左側壁53のうち、エアミックス
ドア25が迂回路24を閉じるフルホット位置Hの近傍から
空気流の上流側には、左側壁53に沿う冷風通路の一部を
閉塞する温調リブ64が取り付けられている。この温調リ
ブ64は、ヒータコア23側に傾斜しており、空気流入口22
の一部を区画するように上壁から底壁54にかけて取り付
けられている。また、左側壁53の第2傾斜面53cには、
前記第1と第2の冷風取出口65、68が形成されている。
前記ディストリビュータ48は、第2図に示すように、
略箱形状のケーシング69を有し、このケーシング69の側
壁には、前記空気流出口57に接続される開口部70と、第
2冷風取入口84とが形成されている。ディストリビュー
タ48内の空気を取り出すために、ケーシング69の上部に
は、ベント口28、デフロスト口29が形成され、下部には
フット口30が形成されている。また、ケーシング69に
は、フット口30に連通すると共にフット吹出口37を備え
たフットダクト36が一体的に設けられている。更に、第
4〜6図に示すように、ケーシング69の上部には、サイ
ドベント口72と冷風が流下するフレッシュベント口71と
が設けられている。このフレッシュベント口71は、第1
図に示した第1冷風取入口83に相当する。
フレッシュベント口71と、ユニット本体47の第1冷風
取出口65とは、第5図に示すように、ディストリビュー
タ48に一体成形された第1冷風バイパスダクト81を介し
て連通している。このフレッシュベント口71には、第1
冷風バイパスダクト81の冷風通路を開閉する前記フレッ
シュベントドア85が開閉自在に設けられている。また、
第2冷風取入口84と、ユニット本体47の第2冷風取出口
68とは、同様に、ディストリビュータ48に一体成形され
た第2冷風バイパスダクト82を介して連通している。こ
の第2冷風取入口84には、第2冷風バイパスダクト82の
冷風通路を開閉する前記マックスクールドア86が開閉自
在に設けられている。
ベント口28に接続されるベントダクト31は、フレッシ
ュベント口71に連通しており、更に、サイドベント口72
にも連通している。これにより、ベントダクト31に流下
した空気の一部は、サイドベント口72を通って、サイド
ベント吹出口32bから車室内側方に向けて吹出されるよ
うになっている。
ディストリビュータ48内には、第2図に示すように、
ベント口28を開閉するベントドア38、及び、デフロスト
口29を開閉するデフドア39として機能する切替ドア75が
開閉自在に設けられている。この切替ドア75は、ベント
口28とデフロスト口29の開閉を、一枚のドアで切替える
ように構成されている。ディストリビュータ48の下部に
は、フット口30の開閉を行うフットドア40が開閉自在に
設けられている。図示省略するが、デフロスト口29に接
続されるデフダクト35には、デフ吹出口43からの配風を
制御するため当該デフダクト35内の通路を開閉するシャ
ッタが開閉自在に取り付けられている。
尚、第2図中符号「77」はエアミックスドア25を駆動
するためのアクチュエータ、第5図中符号「78」はフレ
ッシュベントドア85及びマックスクールドア86を駆動す
るためのアクチュエータ、第6図中符号「79」は切替ド
ア75及びフットドア40の各回動軸75a、40aに連結される
サイドリンク板80を駆動するためのアクチュエータを示
している。
次に、本実施例の作用を説明する。
先ず、最大冷房運転を行う場合には、第7図に示すよ
うに、エアミックスドア25はC位置に回動してヒータコ
ア23の空気流入面23aを閉じ、温風案内ドア60はA位置
に回動してヒータコア23の後部側に収納されている。ま
た、切替ドア75は、第2図中実線で示す位置に回動して
ベント口28を開き、デフロスト口29を閉じている。フッ
トドア40も、第2図中実線で示す位置に回動してフット
口30を閉じている。更に、フレッシュベントドア85は第
1冷風バイパスダクト81の冷風通路を全開にし、マック
スクールドア86は第2冷風バイパスダクト82の冷風通路
を全開にしている。
すると、クーラユニット13からの冷風は、第7図中実
線矢印で示すように流れ、冷風の大部分は空気流出口57
を通ってディストリビュータ48内に流下すると共に、冷
風の一部は第2冷風取出口68→第2冷風バイパスダクト
82→第2冷風取入口84を通ってディストリビュータ48内
に流下し、ディストリビュータ48内の空気はベント口28
を通ってベントダクト31内に流下する。更に、冷風の一
部は、第1冷風取出口65→第1冷風バイパスダクト81→
第1冷風取入口83(フレッシュベント口71)を通ってベ
ントダクト31内に直接流下する。そして、ベントダクト
31内に流下した空気は、ベント吹出口32からベント風と
して車室内の所定位置に向けて吹き出され、車室内の最
大冷房運転が行われる。
この場合において、空気流出口57が迂回路24に臨んで
いることから、冷風通路は狭められることがなく、ま
た、空気流出口57は大きな開口面積を有している。更
に、抵抗体として機能する温調リブ64の上流側に設けた
第1と第2の冷風取出口65、68から、クーラユニット13
からの冷風の一部をベントダクト31とディストリビュー
タ48とに流下させるので、冷風の通気抵抗は極めて小さ
なものとなる。
バイレベルモード(頭寒足熱)の空調を行うとき、あ
るいは、冷風の温風とをミックスして吹出空気の温度を
調整する温調運転を行う場合には、第8図に示すよう
に、エアミックスドア25はテンブレバー(図示せず)の
操作位置に対応した位置に回動し、温風案内ドア60はB
位置に示すように空気流出口57寄りに突出している。ま
た、切替ドア75やフットドア40等は、空調モードに応じ
て所定位置に回動している。更に、フレッシュベントド
ア85はエアミックスドア25のフルホット位置Hからの開
度に応じて第1冷風バイパスダクト81の冷風通路をリニ
アに開き、マックスクールドア86は第2冷風バイパスダ
クト82の冷風通路を全閉にしている。
すると、クーラユニット13からの冷風の一部は、第8
図中実線矢印で示すように、冷風のまま迂回路24を通っ
て空気流出口57からディストリビュータ48内に流下する
と共に、第1冷風取出口65→第1冷風バイパスダクト81
→第1冷風取入口83(フレッシュベント口71)を通って
ベントダクト31内に直接流下する。他の冷風は、同図中
破線矢印で示すように、ヒータコア23を通過して温風と
なって空気流出口57からディストリビュータ48内に流下
する。
この場合においても、空気流出口57は大きな開口面積
を有することから、冷風及び温風の通気抵抗は極めて小
さなものとなる。
このときの冷風と温風との混合は、第8図中符号
「M」で示す領域のように、空気流出口57が大きな開口
面積を有するため、ディストリビュータ48内で行われる
のみならず、ユニット本体47内の冷風が通る領域でも行
われる。つまり、最大冷房のときには冷風通路であった
領域の一部を、温調運転のときには、従来のミックス室
として機能させている。
更に、冷風の一部がベントダクト31内に直接流下する
ため、ディストリビュータ48内にリブ等を取り付けるこ
となく、ベント吹出口32から吹き出されるベント風と、
フット吹出口37から吹き出されるフット風とに温度差を
付けて温調性の向上を図ることができ、低通気抵抗であ
るというディストリビュータ48の利点を損なわずに、快
適なバイレベルモードの空調を実現することが可能とな
る。
また、B位置に回動した温風案内ドア60の案内板63の
作用により、温風は、エアミックスドア25の背面側に向
けて案内され、冷風に向かいつつ空気流出口57に流下す
るため、冷風との混合が促進され、エアミックス性が一
層良好なものとなる。
本実施例のように温調リブ64を左側壁53に設けると、
エアミックスドア25が迂回路24を微少に開いた状態のと
きに、左側壁53に沿って流れる冷風の通気抵抗がやや高
めになるため、多量の冷風が僅かに開いた迂回路24を通
ってディストリビュータ48に流下することがなくなる。
従って、冷風と温風とのミックス空気の温度は、エアミ
ックスドア25がフルクール位置Cから開くにつれてほぼ
リニアに高くなり、エアミックスドア25の移動に対する
空気温度変化の応答性、つまり温調性が極めて良好とな
る。
最大暖房運転を行う場合には、第9図に示すように、
エアミックスドア25はH位置に回動して迂回路24を閉
じ、温風案内ドア60はA位置においてヒータコア23の後
部側に収納されている。また、切替ドア75は、第2図中
仮想線で示す位置に回動してベント口28を閉じ、デフロ
スト口29を開いている。図示しないシャッタは、デフダ
クト35内の空気通路を閉じている。フットドア40は、第
2図中仮想線で示す位置に回動してフット口30を開いて
いる。更に、フレッシュベントドア85、及び、マックス
クールドア86は、第1と第2の冷風バイパスダクト81、
82の冷風通路をそれぞれ全閉にしている。
すると、クーラユニット13からの冷風は、第7図中破
線矢印で示すように、全量ヒータコア23を通過して温風
となり、この温風は、空気流出口57からディストリビュ
ータ48内に流下し、フット口30、フットダクト36を通っ
て、フット吹出口37からフット風として、乗員の足元に
向けて吹き出される。これにより車室内の最大暖房運転
が行われる。
この場合においても、空気流出口57は大きな開口面積
を有すると共に、温風案内ドア60の案内板63は半円弧形
状を有しているため、温風の通気抵抗は極めて小さなも
のとなる。
このようにして車室内の暖房を行っている場合には、
車室内に吹き出された温風により、乗員の頭部に「もや
もや感」が生じることがある。このときには、第9図中
仮想線で示すように、フレッシュベントドア85を手動で
開くと、冷風の一部が第1冷風取出口65→第1冷風バイ
パスダクト81→第1冷風取入口83(フレッシュベント口
71)を通ってベントダクト31内に流下し、冷たいベント
風がベント吹出口32から乗員の上半身に向けて吹き出さ
れるため、前記「もやもや感」は迅速に解消されること
になる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、ユニット本体
にディストリビュータを接続して構成されるヒータユニ
ットにおいて、最大冷房運転時における通気抵抗の低減
を図ることができ、更に、通気抵抗の増大を招くことな
くベント風とフット風とに温度差を付けて温調性の向上
を図ることができ、しかも、暖房運転時に生じる「もや
もや感」を迅速に解消できるという実用上多大な効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例に係る自動車用空気調和装
置を示す概略構成図、第2図は、同実施例におけるヒー
タユニットを示す要部断面図、第3図は、同実施例にお
けるユニット本体を示す斜視図、第4〜6図は、同実施
例のヒータユニットを示す平面図、正面図、及び、側面
図、第7図は、同実施例のヒータユニットにおける最大
冷房時の作用の説明に供する説明図、第8図は、同実施
例のヒータユニットにおける温調時の作用の説明に供す
る説明図、第9図は、同実施例のヒータユニットにおけ
る最大暖房時の作用の説明に供する説明図である。 13……クーラユニット、 14……ヒータユニット、 23……ヒータコア、24……迂回路、 25……エアミックスドア、28……ベント口、 30……フット口、38……ベントドア、 40……フットドア、47……ユニット本体、 48……ディストリビュータ、 53……左側壁(一側壁)、57……空気流出口、 65……第1冷風取出口、68……第2冷風取出口、 71……フレッシュベント口(第1冷風取入口83に相当す
る)、 81……第1冷風バイパスダクト、 82……第2冷風バイパスダクト、 83……第1冷風取入口、84……第2冷風取入口、 85……フレッシュベントドア(第1のドア)、 86……マックスクールドア(第2のドア)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 一正 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 大橋 利男 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−168515(JP,A) 実開 平1−150108(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60H 1/00 102

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クーラユニット(13)からの空気を加熱す
    るヒータコア(23)と、このヒータコア(23)を迂回す
    る迂回路(24)と、前記ヒータコア(23)を通過する空
    気量と前記迂回路(24)を通過する空気量との割合いを
    調整する回動自在なエアミックスドア(25)とを有する
    ユニット本体(47)に、当該ユニット本体(47)からの
    空気が流下するディストリビュータ(48)を接続し、こ
    のディストリビュータ(48)に、流下した前記空気を取
    り出す少なくともベント口(28)と、フット口(30)と
    を形成すると共に、これらベント口(28)、フット口
    (30)を開閉するベントドア(38)、フットドア(40)
    をそれぞれ開閉自在に設けてなる自動車用空気調和装置
    のヒータユニットにおいて、 前記ヒータコア(23)との間に前記迂回路(24)を形成
    する前記ユニット本体(47)の一側壁(53)のうち、前
    記エアミックスドア(25)が前記迂回路(24)を閉じる
    位置の近傍から空気流の下流側の部位を開口して、前記
    ディストリビュータ(48)が接続される空気流出口(5
    7)を形成し、 前記ユニット本体(47)の前記一側壁(53)のうち、前
    記エアミックスドア(25)が前記迂回路(24)を閉じる
    位置の近傍から空気流の上流側に、前記クーラユニット
    からの空気の一部を取り出す第1と第2の冷風取出口
    (65,68)を形成し、 この第1冷風取出口(65)と前記ベント口(28)に接続
    されるベントダクト(31)とを第1冷風バイパスダクト
    (81)を介して連通し、前記第2冷風取出口(68)と前
    記ディストリビュータ(48)内とを第2冷風バイパスダ
    クト(82)を介して連通し、 前記第1と第2の冷風バイパスダクト(81,82)の冷風
    通路のそれぞれを開閉する開閉自在な第1と第2のドア
    (85,86)を有することを特徴とする自動車用空気調和
    装置のヒータユニット。
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