JP2901317B2 - スパッタ装置及びそれを用いた成膜方法 - Google Patents

スパッタ装置及びそれを用いた成膜方法

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JP2901317B2 JP17274090A JP17274090A JP2901317B2 JP 2901317 B2 JP2901317 B2 JP 2901317B2 JP 17274090 A JP17274090 A JP 17274090A JP 17274090 A JP17274090 A JP 17274090A JP 2901317 B2 JP2901317 B2 JP 2901317B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、スパッタ装置及びそれを用いた成膜方法に
係り、特に例えば磁気ディスク、液晶パネル、窓ガラ
ス、太陽電池セルなど比較的大面積の基板上に、スパッ
タリング法によって均一な膜厚を持ち、基板面に略垂直
な入射の被スパッタ粒子による成膜を行う際に好適なス
パッタ装置及びそれを用いた成膜方法に関する。
[従来の技術] 従来の装置では、真空槽の中に成膜する基板または、
保持台基板を搭載した保持台を搬入し、その基板または
保持台を、搬送機構によって一定の速度で搬送しながら
ターゲット板の前を通過させる構造の成膜方式を採用し
ている。以下ではこの方法を搬送成膜方式と称する。
なお、この種の技術に関連するものとしては、例え
ば、特開昭58−77239号公報及び特開昭59−9168号公報
を挙げることができる。
また、同様に真空槽の内部に搬入した基板または基板
を搭載した保持台を、スパッタ電極の正面に搬送し、そ
こで停止させた状態で膜を形成する成膜方式を採用して
いるものもあり、この方式を静止対向成膜方式と称す
る。
なお、この種の技術に関連するものとしては、例え
ば、特開平1−319675号公報を挙げることができる。
[発明が解決しようとする課題] 上記の搬送成膜方式では、搬送速度が一定で、ターゲ
ット板から放出される粒子のフラックスが時間的に一定
であれば、搬送方向に一定の膜厚となる。しかし、この
方式では、放電領域にかかるまえに、基板が待機する領
域と、成膜された基板が放電領域にかからない状態で待
機する領域とを必要とし、スパッタ成膜室の全長を長く
する必要がある。そのために、スパッタ装置全体が搬送
方向に長くなり、極端に大型の装置となる。
また、基板が連続的に成膜されるのに対して、基板ま
たは基板を搭載した保持台が有限の長さであるため、基
板のつながり部分で、隙間なく搬送しなければならない
ことが技術的に難しく、機構や制御装置が複雑である。
従って、この様な機構では、一度定めた搬送速度を変更
することが非常に困難である。
一方、静止対向成膜方式では、上記の点は、問題とな
らない。しかし、スパッタ電極に取り付けたターゲット
板を、成膜される基板の寸法に比較して、極端に大きく
できないため、成膜される基板の全面にわたって、均一
な膜厚の膜を形成することが困難である。
上記従来の発明では、複数の縦長のターゲット板を、
長辺を平行に並べて配置することによって、膜厚分布の
改善を計っているが、成膜雰囲気の圧力や、基板とスパ
ッタ電極の配置、ターゲット板材質の違いなどによっ
て、隣接するスパッタ電極とスパッタ電極との中間と、
スパッタ電極の真正面とでは、成膜速度が異なることが
あり、圧力などの様々な成膜条件にかかわらず、均一な
膜厚分布を得ることが困難であった。
本発明の目的は、かかる従来の問題点を解消すること
にあり、その第1の目的は上記のような静止対向型の成
膜方式でありながら、成膜条件に拘らず均一な膜厚が得
られるスパッタ装置を、そして第2の目的はそれを用い
た成膜方法を、それぞれ提供することにある。
[課題を解決するための手段] スパッタ電極では、ターゲットに電圧を印加すること
により、ターゲットの全面にグロー放電プラズマを発生
させて、その中の希ガスイオンを高速でターゲット板に
衝突させる。この衝撃でターゲット板の表面からたたき
出された物質は希ガス中を飛行し、膜を形成する基板に
到達するが、たたき出されるときの角度分布が広い角度
に亘っていることと、飛行してゆく際の希ガスイオンと
の衝突による散乱のため、ターゲット板から遠くに離れ
るほど広い面積に成膜される。一般的には、平板状のタ
ーゲット板に平板状の基板を平行に対向させて基板上に
皮膜を形成するような配置をとるため、基板を静止させ
て皮膜を形成すると、基板に形成される皮膜は、ちょう
どターゲット板の中心に対向した部分あたりを頂点とし
た、頂上の平たい台形状の分布となる。この分布の形状
は、ターゲット板と基板の距離、圧力、ターゲット板の
材質などに影響される。
スパッタ電極が2台並列に存在する場合は、上記1台
の場合の分布を2台のターゲット板の距離だけ離して重
ね合わせた分布にほぼ等しくなる。
2台のスパッタ電極の距離が近接しており、かつター
ゲット板から基板までの距離が遠い場合には、両方のス
パッタ電極の中心部分の真正面の膜厚が最も厚い、ひと
山の分布となる。しかし、スパッタ電極間の距離が離れ
るか、またはターゲット板から基板までの距離が近づく
につれて、ひと山の分布であったものが、頂点の平たい
台形状の分布になり、さらには、頂点が二つに分かれ
た、双峰の分布になる。スパッタ電極が3台以上配列し
た場合も、同様に、基板とターゲット板の距離や、隣接
するスパッタ電極間の距離、圧力などの条件によって膜
厚分布が影響をうけ、上記と同様の変化によって、ひと
山から三峰以上の膜厚分布が生じる。
このような複数個並列の配列されたスパッタ電極を用
いて均一な膜厚分布の皮膜を形成するには、上記の台形
状の成膜分布となるような条件を採用すれば良い。その
ためには、本発明者等の実験によれば、隣接するスパッ
タ電極(正確にはターゲット板)間の距離と、ターゲッ
ト板と基板間の距離との関係を特定条件下に設定すれば
よいことが判った。この特定条件を満たせば広い圧力範
囲で均一な膜厚分布が得られる。
このような原理に基づいた設計を採用しても、使用圧
力を、当初ターゲット板及び基板まわりを設計した圧力
範囲から大幅にずらした場合などには、膜厚の不均一が
生じる場合がある。この不均一は、ターゲット板の真正
面で厚く、ターゲット板同士の中間では薄い場合と、そ
の逆の場合とがある。いずれにしても、ターゲット板間
隔を波長とする。空間での波状の膜厚分布が発生する。
この空間波長の約半分の距離だけ基板とターゲット板の
位置関係をずらせば、分布の山と谷が重ね合わさり、最
終的に基板上に生じる膜厚分布をかなり抑えることが可
能である。本発明は、かかる実験事実から得られた知見
に基づいて成されたもので、以下にその目的達成手段に
つき具体的に説明する。
上記本発明の第1の目的は、 (1).真空槽内に、スパッタ電極に電気的に接続され
たターゲット板と、前記ターゲット板に対向して配設さ
れた基板と、前記基板を搬送する機構と、前記基板を出
し入れする口を開閉する機構とを備え、スパッタリング
現象を用いて前記基板上に前記ターゲット板の組成から
なるスパッタ皮膜を形成する静止対向型スパッタ装置に
おいて、前記ターゲット板を短冊状のターゲット板で構
成すると共にその長手方向を平行に複数個配列し、これ
ら隣接するターゲット板相互の中心間距離を前記ターゲ
ット板と基板間の距離よりも大となして成るスパッタ装
置により、また、 (2).上記短冊状ターゲット板の枚数を3枚以上とし
たとき、それぞれ隣接するターゲット板相互の中心間距
離を等間隔として成る上記(1)記載のスパッタ装置に
より、また、 (3).上記真空槽内部の基板搬送方向の長さを、搬送
方向における基板の長さの2倍より短く、基板の長さに
隣接するターゲット板の中心間距離の半分を加えた長さ
より長くし、この基板搬送路上に最短距離の第1のスパ
ッタ位置と、最長距離の第2のスパッタ位置とを配設
し、それぞれの位置でほぼ同一の厚みのスパッタ膜を成
膜する基板移動手段を有して成る上記(1)もしくは
(2)記載のスパッタ装置により、また、 (4).上記複数のターゲット板に、それぞれ独立に成
膜速度を制御可能な機構を具備して成る上記(1)乃至
(3)何れか記載のスパッタ装置により、また、 (5).上記ターゲット板にイオン化したガス原子を衝
突させる時のエネルギーの供給源として、直流電源をス
パッタ電極に接続して成る上記(1)乃至(4)何れか
記載のスパッタ装置により、また、 (6).上記ターゲット板にイオン化したガス原子を衝
突させる時のエネルギーの供給源として、高周波交流電
源をスパッタ電極に接続して成る上記(1)乃至(4)
何れか記載のスパッタ装置により、そしてまた、 (7).上記基板の両面にターゲット板を対向配設し、
基板の両面から同時にスパッタ成膜する機構を具備して
成る上記(1)乃至(6)何れか記載のスパッタ装置に
より、達成される。
また、上記本発明の第2の目的は、 (8).真空槽内に、スパッタ電極に接続されたターゲ
ット板と、前記ターゲット板に対向して配設された基板
と、前記基板を搬送する機構と、前記基板を出し入れす
る口を開閉する機構とを備え、スパッタリング現象を用
いて前記基板上に前記ターゲット板の組成からなるスパ
ッタ皮膜を形成するスパッタ成膜方法において、前記タ
ーゲット板を短冊状のターゲット板で構成すると共にそ
の長手方向を平行に複数個配列し、これら隣接するター
ゲット板相互の中心間距離を前記ターゲット板と基板間
の距離よりも大となし、かつ、前記基板を搬送する機構
における基板搬送方向の長さを、搬送方向における基板
の長さの2倍より短く、基板の長さに隣接するターゲッ
ト板の中心間距離の半分を加えた長さより長くし、この
基板搬送路上に最短距離の第1のスパッタ位置と、最長
距離の第2のスパッタ位置とを配設し、それぞれの位置
に基板を一定時間移動させ停止させた状態でほぼ同一の
厚みのスパッタ膜を成膜する工程を有して成るスパッタ
成膜方法により、また、 (9).上記基板を移動することにより第1のスパッタ
位置と、第2のスパッタ位置とに位置決めし、それぞれ
停止させた状態でほぼ同一の厚みのスパッタ膜が得られ
るまでスパッタ成膜を間歇的に交互に複数回繰返し行う
工程を有して成る上記(8)記載のスパッタ成膜方法に
より、また、 (10).上記基板として非磁性ディスク基板を用い、タ
ーゲット板に磁性合金板を用い、基板を基板搬送路上の
第1のスパッタ位置と、第2のスパッタ位置とに一定時
間間歇的に移動させ、停止させた状態でそれぞれの位置
においてほぼ同一の厚みのスパッタ膜を成膜する工程を
有して成る上記(8)もしくは(9)記載のスパッタ成
膜方法による磁気ディスクの製造方法により、そしてま
た、 (11).上記基板として絶縁基板を用い、ターゲット板
に導体板を用い、基板を基板搬送路上の第1のスパッタ
位置と、第2のスパッタ位置とに一定時間間歇的に移動
させ、停止させた状態でそれぞれの位置においてほぼ同
一の厚みのスパッタ膜を成膜する工程を有して成る上記
(8)もしくは(9)記載のスパッタ成膜方法による導
体パターンの製造方法により、達成される。
上記絶縁基板として、例えばガラスのような透明絶縁
基板を用い、ターゲット板にクロムやアルミの如き導体
金属板あるいはターゲット材として酸化インジウム及び
酸化スズの如き透明導電材の焼結板を用いれば、それぞ
れターゲットの組成から成るスパッタ膜を基板に積層で
き、これら各々の膜を周知のリソグラフィの技術でパタ
ーニングすればガラス基板上に所定の導体パターンを実
現することができる。この技術は大面積の液晶パネルの
製造に応用できる。
[作用] ターゲット板はスパッタ電極に取り付けられ、希ガス
のイオンの衝撃で、皮膜となる材料を基板に向かって放
出する。そのターゲットに接続されたスパッタ電源は、
上記放出のきっかけと成るイオン化と加速電圧を供給す
る。搬送機構は、真空槽内で基板をスパッタ成膜を行う
所定の第1、第2の位置に所定距離の範囲内で移動す
る。スパッタ成膜は主としてこれら2点の設定位置でそ
れぞれ移動を停止した状態で行われる。なお、均一な大
面積のスパッタ膜を形成する上で重要な条件となるター
ゲット板が並列に配設された場合の隣接するターゲット
板の中心間の距離と、ターゲット板と基板間の距離との
関係に基づく作用については、次ぎの実施例の項で具体
的に説明する。
[実施例] 以下、図面により本発明の一実施例を説明する。
実施例1. 第1図に本発明の第1の実施例を示す。この図は、ス
パッタ装置における真空槽内の概略要部斜視図を示して
おり、それぞれのスパッタ電極に電気的に接続された3
枚の長方形ターゲット板(短冊状ターゲット板と称す
る)101、102、103が、その長手方向を略平行にして並
列に配列され、ターゲット板のスパッタされる側の面に
対向して成膜する基板または基板を搭載するための部材
3が配置されている。但し、この図では説明に直接関係
のないスパッタ電極本体、真空槽本体、排気系、ガス導
入系、スパッタ電源などは図から省略されている。
本装置では、それぞれの幅が120mmのターゲット板101
〜103と基板3との間隔(距離)Dは、約95mmであり、
隣接する各ターゲット板の中心間の距離d=200mmの約
半分である。
この装置を用いて、約1.3PaのAr圧力下で基板3に成
膜を行ったときの膜厚分布を、第2図(a)に示す。タ
ーゲット板101の正面の領域では、ターゲット板101から
放出された被スパッタ粒子が曲線201の様な膜厚分布を
形成する同様に、ターゲット板102、103からも膜厚分布
202、203がそれぞれ形成され、これ等を合わせた実際の
膜厚分布205は、頂点の平らな台形状分布をしており、
ターゲット板101の前面から103の前面に亘って、均一な
膜厚分布となっている。但し、このような成膜を行うに
は、膜厚分布曲線201、202、203の高さが略一致するよ
うに、スパッタ電極への印加電力を調整できる機構を有
した電源を採用している。
なお、次ぎに示す第2図(b)、(c)は、それぞれ
比較例を示すものである。
つまり、第2図(b)の膜厚分布曲線211、212、213
は、同様の装置で、基板3とターゲット板101〜103との
距離Dのみをターゲット板間の距離dの略1/4に変更し
た場合の各ターゲット板に対する膜厚分布を示してい
る。そして曲線215は、それ等三つの膜厚分布曲線が合
成された実際の膜厚分布を示しており、隣接するターゲ
ット板間の領域の正面で、膜厚が薄くなり、均一な分布
が得られていない。
また、第2図(c)においては、膜厚分布曲線221、2
22、223は、同様の装置で、基板3とターゲット板101〜
103との距離Dを略ターゲット板間の距離dに等しくし
た場合の各ターゲット板に対する膜厚分布を示してい
る。そして膜厚分布曲線225は、それ等三つの分布曲線
が合成された実際の膜厚分布を示しており、3枚のター
ゲット板を合わせて、ひと山状の膜厚分布を示してお
り、前例と同様に均一な分布が得られていない。
このような実験事実から、適正な隣接するターゲット
板101〜103の中心間の間隔dとターゲット板と基板3と
の距離Dの関係は、 D=d/K で示すことができる。但し、Kは係数で、実用的には1.
5〜2.5の値が好ましい。
実施例2. 第3図は本発明の第2の実施例を示したもので、基板
3を同一真空槽内の特定のスパッタ位置に移動する機構
を説明するためのスパッタ装置における真空槽内の概略
要部斜視図である。
この図も第1の実施例と同様に、3枚のターゲット板
101〜103と、基板3とが真空槽の中で特定間隔をおいて
対向配置されている。但し、この図でも第1図と同様に
説明に直接関係のないスパッタ電極本体、真空槽本体、
排気系、ガス導入系、スパッタ電源などは省略されてい
る。
基板3は、基板搬送機構4によって、左右に移動可能
となっており、更に、左右両端に配置された受光器(ホ
トセンサ)51、61及び投光器52によって、基板3の右、
左の位置を正確に検出する機構を具備している。本装置
では、基板3の停止位置が2か所あり、ホトセンサ51で
基板の端が検出される位置を第1の位置、ホトセンサ61
で検出される位置を第2の位置とする。第1の位置と第
2の位置との間の基板移動距離は、ターゲット板間隔d
の略半分である。
本装置を使用して基板3に成膜を行う際には、基板3
を第1の位置に静止させた状態で、所定の膜厚の略半分
だけ成膜を行い、次に、第2の位置に移動させ、更に残
りの半分の膜厚を成膜する。この様な成膜方法によっ
て、前記比較例で説明した空間的な波状の膜厚分布の波
を打消し、均一な膜厚分布を得た。なお、このような第
1及び第2の位置でのスパッタ操作は必要に応じ複数回
繰返し往復させてもよい。
このような基板の移動を実現する基板搬送機構4は、
図示のようなコロ機構による方法以外にも、例えばエア
シリンダ等の直線運動を発生する駆動機構、ワイヤー等
を用いて引っ張る駆動伝達機構、ラックアンドピニオン
を用いた駆動機構、その他ベルトによる搬送機構など周
知のいずれの搬送機構をも用いることができる。
また、停止位置の検出方法についても、本実施例のホ
トセンサを使用した機構以外に、例えばメカニカルなス
イッチや、一切のセンサを使用せず、駆動機構の駆動量
で制御する方法などいずれの周知の検出方法をも用いる
ことができ略同様な効果が得られる。
本実施例において均一な膜厚となる原理を第4図の膜
厚分布曲線図に基づいて説明する。スパッタ成膜では、
第1図の実施例においても、第2図において説明したご
とく、条件によってわずかに波状の膜厚分布が残ること
がある。
このような膜厚分布を持った成膜を、所定の膜厚のほ
ぼ半分ずつの2回に分割し、しかも、それらの膜厚分布
曲線245、235が第4図に示すようにターゲット間隔の半
分(1/2d)だけ離して成膜する。このように成膜する
と、これら二つの膜厚分布曲線245、235が合成された実
際の膜厚分布曲線259では、頂上に生じている波状の膜
厚分布が、互いに打消しあって非常に平坦になる。
この原理から明らかなように、基板3の姿勢は直立で
も水平でも無関係で、ターゲット板101〜103との相対的
な位置関係が本発明実施例のごとくであればよい。
また、電源に印加するスパッタ電力を、ターゲット毎
に個別に設置可能なスパッタ装置では、両端の電源から
印加電力を変化することによって、膜厚分布の変更25
8、259を行い、実際の膜厚分布の肩部分を曲線258′、2
59′のように拡大し、平坦部の幅を更に左右に拡大可能
である。
実施例3. 次に、第3図を用いて、本発明の成膜方法の一実施例
を説明する。
本方法は、基板3を上記の第1のスパッタ位置と第2
のスパッタ位置の間で往復運動させながら成膜する方法
である。基板3に成膜された膜は、ターゲット板101〜1
03の間隔dを周期とした膜厚分布を持つが、この往復運
動でこの周期的な不均一な分布が均一化され、均一膜厚
が得られる。
この往復運動は、両端で停止し(第1のスパッタ位置
と第2のスパッタ位置とでそれぞれ一定時間停止し)、
スパッタした場合に更に効果的であった。すなわち、第
1及び第2の位置で一旦停止し、しばらく後に反対方向
に移動を開始する方法で成膜した本実施例の場合は、移
動中に成膜される膜厚より、第1、第2の位置で成膜さ
れる膜厚の方が厚いため、全体の膜厚分布に対して、停
止位置での成膜による膜厚分布が大きく影響する。従っ
て、前記の空間的な膜厚の波状の分布を打ち消す効果が
大きく、より均一な膜厚分布が得られた。
実施例4. 第5図(a)は、第3図のターゲット板に電力を供給
する電源部分を詳細に示した本発明の一実施例を説明す
る電源回路概略図である。なお、この図においても前例
と同様に、説明に直接関係のない真空槽などの部分は省
略した。
ターゲット板101、102、103は、それぞれに対応する
スパッタ電源301、302、303に接続され、その電源は、
スイッチ311、312、313によって出力を印加、停止でき
る機構を持つ。
この装置を用いてスパッタ成膜を行う際には、第5図
(b)にシーケンス制御チャートを示すように、折線35
0のごとく、最初、第1の位置で一定時間成膜された基
板3が、第2の位置に移動し、そこにおいても一定時間
停止して同様に成膜する。
この第1の位置から第2の位置に移動する期間中は、
スイッチ311、312、313がOFFすることによりスパッタ電
源301、302、303は、折線360のごとく、ターゲット板へ
の電力の印加を一時停止される。この様にして成膜され
た皮膜は、移動中に成膜を行わないため、第4図で示し
た膜厚分布235および245が、純粋に図に示したような成
分だけになるため、膜厚の空間的な波状分布を打ち消す
効果が強く働き均一な膜厚が得られた。
更に、折線351及び361のような往復運動に伴って、電
源の制御を繰り返す制御方法によっても、均一な膜厚が
得られた。
また、第5図(c)に示すように、第5図(a)のス
イッチ311、312、313の代わりに出力可変抵抗器323を用
いて無段階に出力を調節する方法によっても、折線350
に示される基板位置に対応して出力を折線370のごとく
調整し、同様に均一な膜厚が得られた。
また、これ等の方法は、所定の膜厚の成膜を10分程度
で実施したため、手動によるスイッチ、可変抵抗の操作
であったが、第5図(d)に示すように、例えばホトセ
ンサ51、61からの基板3の位置信号394を接続した制御
装置393を用いた場合には、所定の膜厚まで1分程度の
短時間で成膜することが可能であった。また、制御装置
393からの信号で第5図(c)に示すように、無段階に
電源の出力を制御しても効果は同等であった。
これら第5図と同様の電源の制御装置を前記実施例
1、2に適用したところ、第4図で説明した膜厚均一部
分拡大の方法が有効であることを確認した。即ち、第1
の位置でスパッタ電源303の出力を大きくし、第2の位
置でスパッタ電源301の出力を大きくすることにより、
第4図に示した効果が確認された。
実施例5. 次に第6図を使用して本発明の一実施例を説明する。
この例は、ターゲット板101、102、103が真空槽5の内
部に配置されており、それらは、互いに距離dだけ離れ
ている。成膜する基板又は、それを搭載する部材3は、
第3図記載の方法と同様の機構で、ターゲット板3に対
向したまま矢印35に示すごとく往復移動できる構成と成
っている。真空槽5は、出入り口扉53によって外気を遮
断し密閉できる構造を持ち、扉を閉じたときには、室内
の有効寸法502が図のように定義される。これに対し、
基板3の有効長さ501が図のように定義される。室内の
有効寸法502と基板の有効長さ501の差は基板間距離dの
約半分である。この様にすることにより、第4図で説明
したごとく、真空槽内で基板を移動させ、膜厚が均一な
皮膜を、入り口扉53を閉じたまま形成することが可能で
ある。
扉の外側は、別の真空槽であったり、そのまま大気に
取り出す場合もある。また出入り口扉の正面の真空槽壁
面に同様の出入り口扉54が、破線に示すごとく取付けら
れ、基板3が一方の扉54から搬入され、もう一方の扉53
から搬出される場合もあるが、いずれの場合でも、成膜
プロセスの雰囲気が隣の雰囲気から完全に隔離され、形
成される膜の形成条件を厳重に管理することが可能とな
り、膜質やその再現性を向上することが可能である。
いずれにしても、本発明では、成膜される基板をター
ゲット間の距離dの約半分移動する必要があり、上記の
真空槽室内の有効寸法と基板の有効寸法の関係が必要で
ある。
実施例6. 次に第7図(a)、(b)を用いて本発明の他の一実
施例を説明する。本実施例では、複数の成膜ステーショ
ンに分けて所定の成膜を行っている。
つまり、第7図(a)に示すように、左側の成膜ステ
ーション30内で本発明のターゲット板と基板との位置関
係を満足する第1のスパッタ位置に基板が設定され、こ
の位置で所定の膜厚の略半分まで成膜し、第7図(b)
に示すように膜厚分布曲線245を得、続いて基板を右側
の成膜ステーション31の第2のスパッタ位置に設定し、
ここで残りの所定の膜厚に達するまで成膜し、膜厚分布
255を得る。このとき、第2のスパッタ位置では、膜厚
分布曲線235の様な成膜が行われている。
また、第7図では、ターゲット101〜105と106〜110と
をそれぞれ基板3の両面に対向配設することにより、基
板3の裏と表の両面から同時に皮膜を形成している。つ
まり、本発明では、2枚の基板を背中合わせに配置し
て、一面ずつ同時に処理する場合でも有効であり、大量
生産装置の成膜に対して好適であることが判った。
実施例7. この装置を用いて磁気記録膜及びその下地膜をスパッ
タ成膜して磁気ディスクを製造したところ、スパッタ膜
は全面でほぼ均一な膜厚になっており、形成された薄膜
の構造は、ディスク基板のどの位置でも、ほぼ垂直なコ
ラム構造が観察された。このディスクを用いて記録再生
試験を実施した結果、全周に亘って出力が均一で、優れ
た特性を示し本発明が有効であることが裏付けられた。
以下に第3図及び第9図のスパッタ装置を用いて、こ
の磁気ディスクを製造した例を具体的に説明する。
第8図にこの磁気ディスクの断面構造を示す。
このディスクは、第9図(a)の磁気ディスク製造装
置を用いて、直径約130mmのアルミ合金基板80の表面
に、予め約6μmのニッケル・リン合金膜81をメッキ法
で形成し、研磨した後に洗浄し、乾燥したディスク基板
を試料とし、400×400mmのパレットに4枚のディスク基
板を装着して本装置を用いてクロム膜82、コバルト磁性
合金83の二層膜を順次スパッタにより形成した。最後に
CVD法によりカーボン保護膜84を形成したものである。
スパッタ装置のスパッタ室は、ターゲットの種類に対
応させてそれぞれ独立に配設し、第1のCrスパッタ槽50
には、純クロムのターゲット板を配設し、第2のCoNiZr
合金スパッタ槽500にはコバルト(61%)・ニッケル(3
2%)・ジルコニウム(7%)磁性合金のターゲット板
を配設した。
先ず、第1のスパッタ槽でのクロムの成膜は、Ar圧力
が0.7Paであり、スパッタ時間は第1のスパッタ位置で1
7秒、第2のスパッタ位置への移動に6秒、そして第2
のスパッタ位置で17秒、合計40秒であり、各スパッタ電
極への投入電力は9kWであった。
これにより、400nmのクロム膜を形成した。
次ぎに第2のスパッタ槽でのコバルト磁性合金の成膜
は、Ar圧力が1.4Paであり、スパッタ時間は第1のスパ
ッタ位置で12秒、第2のスパッタ位置への移動に6秒、
そして第2のスパッタ位置で12秒、合計30秒であり、各
スパッタ電極への投入電力は1.2kWであった。これによ
り、40nmのコバルト磁性合金膜を形成した。このように
してスパッタ成膜が終了した後、パレットをカーボンCV
D槽521に移し、ディスクの表面にカーボン保護膜84を形
成した。
CVD槽の反応ガスは、純メタンを使用した。CVD成膜条
件は、ガス圧力が1,4Paであり、放電は、30秒程度の安
定化後に、5.5mm/秒の速度で電極の前を通過させる。各
電極の高周波投入電力は2kWであった。これにより、25n
mのカーボン保護膜84を形成した。
また、第9図(b)の、スパッタ法を用いてカーボン
膜を形成するカーボンスパッタ槽522を、第9図(a)
のカーボンCVD槽521の代わりに、同じ位置に配置してス
パッタ法によるカーボン保護膜を形成した。この場合に
も、本発明の成膜装置及び成膜方法を用いてカーボン膜
のスパッタリング形成を実施した。
かくして得られたスパッタ膜82、83の平坦度は±4%
と極めて優れていた。なお、比較のために第1または第
2のスパッタ位置に固定してポジションを移動させなか
った場合の平坦度は±15%であり、劣るものであった。
実施例8. 実施例7と同様にしてこの装置を用いて透明導電膜を
ガラス基板上に成膜し、液晶パネル用薄膜トランジスタ
基板を製造した。透明導電膜は、酸化インジウム・酸化
スズの混合組成物から構成されるものであり、膜の抵抗
値の均一性が優れ、全面に亘って斑の無い均一な発色濃
度を示す液晶パネルが得られ、本発明の有効性が示され
た。
この透明導電膜をガラス基板上に成膜する一例につい
て説明すると、ターゲット板としては酸化インジウムと
酸化スズとの混合物からなる焼結体を用い、Arガス圧5m
Torrの雰囲気で、RFプレーナマグネトロンによるスパッ
タにより成膜した。膜厚は1000〜3000Åの範囲とした。
なお、液晶パネルを製造するには、本発明で成膜した
スパッタによる透明導電膜を、所定のマスクを用いて周
知のリソグラフィによりエッチングし回路パターンを形
成するが、これについては説明を省略した。
また、液晶パネルを製造するには、この他にも例えば
クロムやアルミの導体回路パターンをスパッタにより形
成したが、ターゲット板の材質が異なるだけで上記透明
導電膜の場合と基本的には同一のプロセスを使用したの
で、これらについても説明を省略した。ただし、クロム
とアルミのスパッタは、それぞれ直流プレーナマグネト
ロン方式により行い、クロム500Å、アルミ3500Åの膜
厚で成膜した。
以上いくつかの代表的な実施例を例示したが、本発明
はこれらに限らず、この他、広い面積に亘り膜厚分布が
優れ、均一性の高いスパッタ薄膜を必要とする各種の薄
膜応用部品の製造に適用できることはいうまでもない。
[発明の効果] 本発明の直接的な効果は、膜厚分布が優れていること
と、基本的に静止対向成膜方式であるため、被スパッタ
粒子が平均的に基板に垂直に入射することである。従っ
て、本発明を磁気ディスクや液晶パネルの様に、磁気出
力や電気抵抗などの特性の均一性が厳しく要求される装
置の製造に適用したときに、特に優れた性能を発揮す
る。
上記のような薄膜応用製品は、一般にスパッタ時の圧
力やターゲット基板距離等の、薄膜を形成する際の形成
条件によって特性が影響を受けるため、生産に入る前に
これ等のパラメーターを慎重に調整して素子の特性を測
定し、最適値を決定する操作を行う。しかし、本発明を
用いれば、圧力やターゲット基板距離によらず膜厚分布
が±数%程度と優れているため、このような最適値の決
定が短時間で済み、生産性向上の上からも優れている。
さらに本発明の付帯的なメリットは、スパッタ装置の全
長を短縮化できることである。特に連結された各プロセ
ス真空槽間をバルブで仕切り、プロセス雰囲気を完全に
分離独立させる場合には、搬送成膜方式と異なり、基板
が放電の全面の成膜領域から退避するスペースが不要で
あるため、装置のコンパクト化が可能となり、経済的に
も、スペースの点でも非常に有利である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例により基本的な構成を説明
するスパッタ装置における真空槽内の概略斜視図、第2
図は、本発明の一実施例により発明の原理を説明するス
パッタ装置の膜厚分布曲線図、第3図は、本発明の他の
実施例となるスパッタ装置における真空槽内の概略斜視
図、第4図は、本発明の原理を説明する膜厚分布曲線
図、第5図(a)は、ターゲット板に電力を供給する電
源部分を詳細に示した本発明の一実施例を説明する電源
回路概略図、第5図(b)はシーケンス制御チャート、
第5図(c)は第5図(a)のスイッチの代わりに出力
可変抵抗器を用いた電源回路の要部概略図、第5図
(d)は、受光器からの基板の位置信号を接続した電源
制御装置の概略図、第6図は、本発明の一実施例となる
スパッタ装置における真空槽内の平面図、第7図(a)
は、同じく本発明の他の一実施例となるスパッタ装置お
ける真空槽内の平面図、第7図(b)は膜厚分布曲線
図、第8図は磁気ディスクの要部断面構造図、第9図
(a)は、本発明のさらに異なる他の実施例となる磁気
ディスク製造装置の平面図、そして第9図(b)は同じ
くスパッタ法によるカーボン膜を形成する真空槽の平面
図である。 <符号の説明> D…ターゲット板と基板間の距離 d…ターゲット板の中心間距離 3…基板、4…基板搬送機構 5…真空槽、50…Crスパッタ槽 52…投光器、51、61…受光器 53、54…開閉扉 55…バルブ内臓槽間接続ダクト 80…ディスク基板、81…ニッケル・リン合金膜 82…クロム膜、83…コバルト磁性合金膜 84…カーボン保護膜 101〜110…ターゲット板 301〜303…スパッタ電源 311〜313…スイッチ 323…可変抵抗器 393…電源制御装置 394…基板の位置信号 500…CoNiZr合金スパッタ槽 521…カーボンCVD槽 522…カーボンスパッタ槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古沢 賢司 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所生産技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−150822(JP,A) 特開 昭60−187671(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 14/34

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空槽内に、スパッタ電極に電気的に接続
    されたターゲット板と、前記ターゲット板に対向して配
    設された基板と、前記基板を搬送する機構と、前記基板
    を出し入れする口を開閉する機構とを備え、スパッタリ
    ング現象を用いて前記基板上に前記ターゲット板の組成
    からなるスパッタ皮膜を形成するスパッタ装置におい
    て、前記ターゲット板を短冊状のターゲット板で構成す
    ると共にその長手方向を平行に複数個配列し、これら隣
    接するターゲット板相互の中心間距離を前記ターゲット
    板と基板間の距離よりも大となして成るスパッタ装置。
  2. 【請求項2】上記ターゲット板相互の中心間距離をd、
    ターゲット板と基板間の距離をD、係数をKとしたと
    き、D=d/KにおいてK=1.5〜2.5の条件を満たすよう
    にそれぞれの距離を設定して成る請求項1記載のスパッ
    タ装置。
  3. 【請求項3】上記短冊状ターゲット板の枚数を3枚以上
    としたとき、それぞれ隣接するターゲット板相互の中心
    間距離を等間隔として成る請求項1もしくは2記載のス
    パッタ装置。
  4. 【請求項4】上記真空槽内部の基板搬送方向の長さを、
    搬送方向における基板の長さの2倍より短く、基板の長
    さに隣接するターゲット板の中心間距離の半分を加えた
    長さより長くし、この基板搬送路上にターゲット板相互
    の中心間距離の略半分の距離を隔てた第1のスパッタ位
    置と第2のスパッタ位置とを配設し、それぞれの位置で
    ほぼ同一の厚みのスパッタ膜を成膜する基板移動手段を
    有して成る請求項1乃至3のいずれか一つに記載のスパ
    ッタ装置。
  5. 【請求項5】上記複数のターゲット板に、それぞれ独立
    に成膜速度を制御可能な機構を具備して成る請求項1乃
    至4のいずれか一つに記載のスパッタ装置。
  6. 【請求項6】上記ターゲット板にイオン化したガス原子
    を衝突させる時のエネルギーの供給源として、直流電源
    をスパッタ電極に接続して成る請求項1乃至5のいずれ
    か一つに記載のスパッタ装置。
  7. 【請求項7】上記ターゲット板にイオン化したガス原子
    を衝突させる時のエネルギーの供給源として、高周波交
    流電源をスパッタ電極に接続して成る請求項1乃至5の
    いずれか一つに記載のスパッタ装置。
  8. 【請求項8】上記基板の両面にターゲット板を対向配設
    し、基板の両面から同時にスパッタ成膜する機構を具備
    して成る請求項1乃至7のいずれか一つに記載のスパッ
    タ装置。
  9. 【請求項9】スパッタリング現象を用いて基板上にター
    ゲット板の組成からなるスパッタ皮膜を形成するスパッ
    タ成膜方法において、基板を、長手方向を平行に複数個
    配列した短冊状のターゲット板のこれら隣接するターゲ
    ット板相互の中心間距離をターゲット板と基板間の距離
    よりも大となした点に配設し、基板にスパッタ膜を成膜
    することを特徴とするスパッタ成膜方法。
  10. 【請求項10】真空槽内に、スパッタ電極に接続された
    ターゲット板と、前記ターゲット板に対向して配設され
    た基板と、前記基板を搬送する機構と、前記基板を出し
    入れする口を開閉する機構とを備え、スパッタリング現
    象を用いて前記基板上に前記ターゲット板の組成からな
    るスパッタ皮膜を形成するスパッタ成膜方法において、
    前記ターゲット板を短冊状のターゲット板で構成すると
    共にその長手方向を平行に複数個配列し、これら隣接す
    るターゲット板相互の中心間距離を前記ターゲット板と
    基板間の距離よりも大となし、かつ、前記基板を搬送す
    る機構における基板搬送方向の長さを、搬送方向におけ
    る基板の長さの2倍より短く、基板の長さに隣接するタ
    ーゲット板の中心間距離の半分を加えた長さより長く
    し、この基板搬送路上にターゲット板相互の中心間距離
    の略半分の距離を隔てた第1のスパッタ位置と第2のス
    パッタ位置とを配設し、それぞれの位置に基板を一定時
    間移動させ停止させた状態でほぼ同一の厚みのスパッタ
    膜を成膜する工程を有して成るスパッタ成膜方法。
  11. 【請求項11】上記基板を移動することにより第1のス
    パッタ位置と、第2のスパッタ位置とに位置決めし、そ
    れぞれ停止させた状態でほぼ同一の厚みのスパッタ膜が
    得られるまでスパッタ成膜を間歇的に交互に複数回繰返
    し行う工程を有して成る請求項10記載のスパッタ成膜方
    法。
  12. 【請求項12】上記基板として非磁性ディスク基板を用
    い、ターゲット板に磁性合金板を用い、基板を基板搬送
    路上の第1のスパッタ位置と、第2のスパッタ位置とに
    一定時間間歇的に移動させ、停止させた状態でそれぞれ
    の位置においてほぼ同一の厚みのスパッタ膜を成膜する
    工程を有して成る請求項10もしくは11記載のスパッタ成
    膜方法による磁気ディスクの製造方法。
  13. 【請求項13】上記基板として絶縁基板を用い、ターゲ
    ット板に導体板を用い、基板を基板搬送路上の第1のス
    パッタ位置と、第2のスパッタ位置とに一定時間間歇的
    に移動させ、停止させた状態でそれぞれの位置において
    ほぼ同一の厚みのスパッタ膜を成膜する工程を有して成
    る請求項10もしくは11記載のスパッタ成膜方法による導
    体パターンの製造方法。
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