JP2901216B2 - 白色成形品用ポリエステル系樹脂組成物 - Google Patents

白色成形品用ポリエステル系樹脂組成物

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JP2901216B2 JP4070424A JP7042492A JP2901216B2 JP 2901216 B2 JP2901216 B2 JP 2901216B2 JP 4070424 A JP4070424 A JP 4070424A JP 7042492 A JP7042492 A JP 7042492A JP 2901216 B2 JP2901216 B2 JP 2901216B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、白色成形品用ポリエス
テル系樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、本発明
は、白色度および帯電防止性に優れ、かつ耐熱性および
耐光着色性にも優れた蛍光灯部品等に好適な白色成形品
用ポリエステル系樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、蛍光灯部品等に好適な樹脂として
は、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系
樹脂、ポリカーボネート系樹脂などが用いられている。
しかしながら、これらの樹脂は一般に電気の絶縁体であ
り、高い絶縁抵抗を示す。従って、摩擦等によってきわ
めて容易に帯電し、成形時、加工時及び使用時等におい
て静電気による種々の障害を引き起こす。この様な問題
点を解決するために、従来より、ポリエステル系樹脂に
制電性を付与する提案がなされている。例えば、特公昭
60−11944号公報にはポリアルキレングリコール
とアルキルスルホン酸金属塩とを配合させる方法が記載
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
方法による制電性ポリエステル系樹脂組成物は、制電性
が不十分であったり、ポリエステル系樹脂が本来有する
優れた物性を損なったり、さらには蛍光灯部品として使
用した場合には、熱、光によって著しく着色するという
欠点を有していた。しかして、本発明の目的は、工業的
に安定に製造できる帯電防止性に優れ、かつ蛍光灯部品
として用いた際に熱、光によって着色されにくい蛍光灯
部品等に好適な樹脂組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば上記目的
は、テレフタル酸を主とする酸成分とブタンジオールを
主とするグリコール成分を蓚酸チタンカリ触媒を用いて
縮重合してなるポリエステル系樹脂に対して、(A)燐
系酸化防止剤0.01〜2重量%、(B)炭素数6〜2
00のエステル化合物および粘度10〜3000センチ
ストークスのポリジメチルシロキサン誘導体より選ばれ
た少なくとも1種の離型剤0.01〜3重量%、および
(C)下記化
【0005】
【化4】
【0006】で示される炭素数3〜30の硫酸エステル
金属塩、下記化
【0007】
【化5】
【0008】で示される炭素数3〜30のスルホン酸金
属塩、下記
【0009】
【化6】
【0010】で示される燐酸誘導体および数平均分子量
200〜10000のポリアルキレングリコール誘導体
より選ばれた少なくとも1種の帯電防止剤0.05〜2
0重量%を含有する白色成形品用ポリエステル系樹脂組
物によって達成される。
【0011】以下本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明に用いるポリエステル系樹脂として
は、テレフタル酸を主たる酸成分とし、ブタンジオール
を主たるグリコール成分とし、これらの成分を蓚酸チタ
ンカリ触媒を用いて縮重合してなるポリエステル系樹脂
が用いられる。酸成分としては主成分であるテレフタル
酸と共に他の二官能性カルボン酸が通常使用される。こ
のような他の二官能性カルボン酸としては、例えばイソ
フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカル
ボン酸、β−オキシエトキシ安息香酸、p−オキシ安息
香酸の如き二官能性芳香族カルボン酸、セバシン酸、ア
ジピン酸、蓚酸の如き二官能性脂肪族カルボン酸、1,
4−シクロヘキサンジカルボン酸の如き二官能性脂環族
カルボン酸等を挙げることができる。また、ポリエステ
ル系樹脂のグリコール成分としてブタンジオールと共に
用いられる他のグリコール成分としては、例えば、ネオ
ペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジ
オール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール,1,
9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジ
オール、ビスフェノールA、ビスフェノールSの如き脂
肪族ジオール化合物、脂環族ジオール化合物、芳香族ジ
オール化合物等が挙げられる。
【0013】上記ポリエステル系樹脂の製造方法として
は、蓚酸チタンカリ触媒を用いる方法であれば特に制限
されるものではなく、通常用いられている方法によって
製造することができる。例えばポリブチレンテレフタレ
ートを製造する方法について説明すれば、蓚酸チタンカ
リを触媒として用いて、テレフタル酸とブタンジオール
を直接エステル化反応させるか、またはテレフタル酸ジ
メチルの如きテレフタル酸の低級アルキルエステルとブ
タンジオールとをエステル交換反応させるかして、テレ
フタル酸のグリコールエステル及び/またはその低重合
体を生成させ、ついでかかる生成物を減圧下加熱して所
望の重合度になるまで重縮合させることによって容易に
製造される。特に蓚酸チタンカリを触媒とした極限粘度
が0.4〜1.5のポリブチレンテレフタレートは、白
色度に極めて優れたものが得られるためポリエステル系
樹脂として好ましく、結果として本発明のポリエステル
系樹脂組成物も白色度に優れたものが得られる。このよ
うなポリブチレンテレフタレートは、チタン量にして1
0〜500ppmの蓚酸チタンカリを触媒として220
〜260℃にて縮重合して得ることができる。
【0014】本発明に用いられる燐系酸化防止剤として
は、例えばフェニルジイソデシルホスファイト、ジフェ
ニルイソデシルホスファイト、トリフェニルスファイ
ト、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,
4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ジ
ステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリ
スリトールジホスファイト、ビス(4−メチル−2,6
−ジーtert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトー
ルジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリ
スリトールホスファイト、4,4’−イソプロピリデ
ンジフェノールアルキル(C12〜C15)ホスファイト、
4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert
−ブチルフェニルジトリデシルホスファイト)、1,
1,3−トリス(2−メチル−4−ジ−トリデシル
ファイト−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、テ
トラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレンジホスファイト、トリス(イソ
デシル)ホスファイト、トリス(トリデシルホスファ
イトフェニルジ(トリデシル)ホスファイトジフェ
ニルトリデシルホスファイト、テトラキス(2,4−ジ
−tert−ブチルフェニル)−4,4´ビスフェニレ
ンジホスファイトなどが挙げられる。これらのうち化
【0015】
【化7】
【0016】で示される化合物が好ましく、特にビス
(4−メチル−2,6−ジ−tert−ブチルフェニ
ル)ペンタエリスリトールジホスファイトが好ましく用
いられる。
【0017】燐系酸化防止剤のポリエステル系樹脂に対
する配合量は0.01〜2重量%、好ましくは0.1〜
1重量%である。配合量が0.01%未満の場合にはポ
リエステル系樹脂組成物の色相が悪くなったり、製造中
に分解が生じるなどして本来のポリエステル系樹脂組成
物の特性が損なわれる等の不都合が生じ好ましくない。
一方2重量%を超える場合には、ポリエステル系樹脂組
成物の機械的性質が損なわれる場合があり好ましくな
い。また燐系酸化防止剤とヒンダートフェノール系酸化
防止剤との併用は、加工時の着色や加熱等による成形品
の黄色度が増大することがあり好ましくない。
【0018】本発明に離型剤として用いられるエステル
化合物は、脂肪酸、好ましくは高級脂肪酸を主たる酸成
分とし、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメ
チロールプロパンおよびペンタエリスリトールなどから
選ばれる多価アルコール成分とからなる炭素数6〜20
0、好ましくは30〜100のエステル化合物である。
炭素数が6より少ないエステル化合物では、沸点が低い
がゆえに押出機による混練の際あるいは射出成形の際に
かかる樹脂組成物中から蒸発してしまうために離型効果
が充分でない。炭素数が200より大きいエステル化合
物では、射出成形の際、金型表面とかかる樹脂組成物と
の界面に離型剤が出にくいために離型効果が充分でな
い。
【0019】本発明に離型剤として用いられるポリジメ
チルシロキサン誘導体としては、ポリジメチルシロキサ
ンまたはスチレン変性、エポキシ変性、アルコール変性
あるいはアミン変性されたポリジメチルシロキサンなど
が挙げられる。ポリジメチルシロキサン誘導体の粘度は
10〜3000センチストークス、好ましくは100〜
1000センチストークスである。粘度が10センチス
トークスよりも小さい場合には沸点が低いがゆえに押出
機による混練の際あるいは射出成形の際に樹脂組成物中
から蒸発してしまうために離型効果が充分でない。一方
粘度が3000センチストークスよりも大きい場合には
射出成形の際に金型表面とかかる樹脂組成物との界面に
離型剤が出にくいために離型効果が充分でない。
【0020】上記種類の離型剤のうち、離型剤自体の
着色、樹脂との相溶性等の点で前記炭素数6〜200の
エステル化合が好ましく用いられる。これらの離型剤
ポリエステル系樹脂に対する配合量は0.01〜3重
量%、好ましくは0.1〜1重量%である。配合量が、
0.01重量%未満の場合には離型不良となり好ましく
なく、一方3重量%を超える場合には金型汚れの発生が
大となる傾向があり好ましくない。
【0021】本発明に用いられる帯電防止剤としては、
まず前記化または化で示される炭素数3〜30、好
ましくは10〜30の硫酸エステル金属塩またはスルホ
ン酸金属塩が挙げられる。これらの具体例としては、例
えば硫酸オクタデシルナトリウム、硫酸オクタデシルカ
リウム、硫酸テトラデシルナトリウム、オクタデカンス
ルホン酸ナトリウム、オクタデカンスルホン酸カリウ
ム、テトラデカンスルホン酸ナトリウム等である。これ
らのうちスルホン酸金属塩が好ましく、オクタデカンス
ルホン酸ナトリウムが特に好ましい。また本発明に帯電
防止剤として用いられる前記化で示される燐酸誘導体
の例としては下記表1のものが挙げられ、下記化が好
しく用いられる。
【0022】
【表1】
【0023】
【化8】
【0024】本発明で帯電防止剤として用いられる数平
均分子量200〜10000、好ましくは1000〜4
000のポリアルキレングリコール誘導体としては、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポ
リテトラメチレングリコール等があげられる。また、該
ポリアルキレングリコールの末端は水酸基であっても良
いし、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基等置換
されていても何らさしつかえない。
【0025】上記4種類の帯電防止剤のうち、帯電防止
性能の点から前記炭素数3〜30のスルホン酸金属塩が
好ましく用いられる。これらの帯電防止剤のポリエステ
ル系樹脂に対する配合量は0.05〜20重量%、好ま
しくは0.1〜10重量%、より好ましくは0.1〜2
重量%である。配合量が0.05重量%未満の場合には
帯電防止効果が発揮されず、一方20重量%を超える場
合には樹脂の機械的性能の低下、加熱着色の増大が生じ
好ましくない。
【0026】本発明の白色成形品用ポリエステル系樹脂
組成物は、前記ポリエステル系樹脂に対して、前記燐系
酸化防止剤、離型剤、帯電防止剤をそれぞれ特定量含有
するものであり白色度および帯電防止性能に優れ、かつ
耐熱性および耐光着色性にも優れており、蛍光灯部品用
等に好適に用いることができる。
【0027】本発明の白色成形品用ポリエステル系樹脂
組成物の製造方法としては、特に制限がなく、樹脂に酸
化防止剤等を混合する方法等によって製造することがで
きるが、着色等の点で樹脂に酸化防止剤等と押出機中で
配合混合する方法が好ましく用いられる。
【0028】本発明におけるポリエステル樹脂組成物と
しては各種顔料あるいは結晶核剤となるべく充填剤が配
合されていても何らさしつかえない。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。尚、実施例中の各特性値は下記の方法により測定し
た。
【0030】 極限粘度; 試料をフェノール/テトラクロロエタン(50/50重
量比)混合溶媒に溶解し、ウベローデ粘度計により30
℃にて測定した。
【0031】 色相; 80mm×80mm×3mmの成形品を試料として、J
IS K7105に準じて色相をスガ試験機(株)社製
カラーコンピューターSM−4により測定し、JIS
Z8729に準じてb値にて示した。
【0032】 耐熱着色性; JIS K7212に準じて、160℃にて熱老化試験
を行い、熱老化後の色相を前述の方法により測定した。
【0033】 耐光着色性; 室内で東芝健康線用蛍光ランプFL20S・Eを用い
て、成形品をランプ下15mmの距離に置き紫外線照射
した。所定時間光照射後の熱老化後の色相を前述の方法
により測定した。
【0034】 帯電防止性; JIS L1094に準じて、帯電電荷の半減期を測定
した。
【0035】 実施例1 テレフタル酸ジメチル100部、1,4−ブタンジオー
ル60部および蓚酸チタンカリ0.04部を反応槽に仕
込み、常圧下に145℃から230℃まで徐々に昇温
し、メタノールを26部出させた。この時点でのポリ
ブチレンテレフタレート前駆体のカルボキシル基量は8
μeq/gでありエステル交換率は81%であった。こ
こで系を減圧に移行し、0.3mmHgの減圧下に24
0℃で50分間重縮合反応させた。その結果、極限粘度
が0.99のポリブチレンテレフタレートを得た。得ら
れた極限粘度が0.99のポリブチレンテレフタレート
100部をビス(4−メチル−2,6−ジ−tert−
ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト
0.2部、ネオペンチレンジステアレート0.3部およ
び炭素数18のアルキルスルホン酸ナトリウム0.5部
とともに240℃にて二軸押出機を用いて溶融、混練し
て口金から押出した後、水冷して直径2mm、長さ3m
mのチップに切断した組成物を得た。この組成物を成形
材料として用い日精樹脂工業社製80トンの射出成形機
にて80mm×80mm×3mmの板に成形した。成形
条件はシリンダー温度255℃、射出圧力600kg/
cm2 、金型温度50℃とした。得られた成形品の色
相、耐熱性、耐光性および帯電防止性等の試験結果を表
2に示した。得られた成形品は白度が高く、熱及び光に
対する退色も非常に少なく、かつ、帯電防止性に優れた
ものであった。
【0036】比較例1 蓚酸チタンカリ0.04部をイソプロピルチタネート
0.04部とした以外は実施例1と同様にしてポリエス
テル樹脂組成物の成形品を得た。得られた成形品の試験
結果を表2に示した。得られた成形品の白度が劣り、熱
及び光に体する退色も見られた
【0037】 実施例 ビス(4−メチル−2,6−ジ−tert−ブチルフェ
ニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.2部を
トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホス
ファイト0.2部とした以外は実施例1と同様にしてポ
リエステル樹脂組成物の成形品を得た。得られた成形品
の試験結果を表2に示した。得られた成形品の白度はや
や劣るものの、熱及び光に対する退色も非常に少なく、
かつ帯電防止性に優れたものであった。
【0038】 実施例 ビス(4−メチル−2,6−ジ−tert−ブチルフェ
ニル)ペンタエリスリト−ルジホスファイト0.2部を
テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル
4,4’−ビスフェニレンジホスフォナイト0.2部
とした以外は実施例1とし同様にしてポリエステル樹脂
組成物の成形品を得た。得られた成形品の試験結果を表
2に示した。得られた成形品の白度はやや劣るものの、
熱及び光に対する退色も非常に少なく、かつ帯電防止性
に優れたものであった。
【0039】 実施例 ネオペンチレンジステアレート0.3部を信越シリコン
社製シリコン系離型剤KF−540.3部とした以外は
実施例1と同様にしてポリエステル樹脂組成物の成形品
を得た。得られた成形品の試験結果を表2に示した。得
られた成形品は白度が高く、熱及び光に対する退色も非
常に少なく、かつ、帯電防止性に優れたものであった。
【0040】 実施例 炭素数18のアルキルスルホン酸ナトリウム0.5部を
炭素数18の高級アルコール硫酸エステルナトリウム塩
0.5部とした以外は実施例1と同様にしてポリエステ
ル樹脂組成物の成形品を得た。得られた成形品の試験結
果を表2に示した。得られた成形品は白度が高く、熱及
び光に対する退色も非常に少なく、かつ、帯電防止性に
優れたものであった。
【0041】 実施例 炭素数18のアルキルスルホン酸ナトリウム0.5
を、分子量2000のポリエチレングリコール10重量
とした以外は実施例1と同様にしてポリエステル樹脂
組成物の成形品を得た。得られた成形品の試験結果を表
2に示した。成形品の機械的強度は劣るものの、黄色度
が少なく、熱及び光に対する黄変も少なく、かつ帯電防
止性に優れたものであった。
【0042】 比較例 テレフタル酸ジメチル100部、1,4−ブタンジオー
ル60部および蓚酸チタンカリ0.04部を反応槽に仕
込み、常圧下に145℃から230℃まで徐々に昇温
し、メタノールを26部出させた。この時点でのポリ
ブチレンテレフタレート前駆体のカルボキシル基量は8
μeq/gでありエステル交換率は81%であった。こ
こで系を減圧に移行し、0.3mmHgの減圧下に24
0℃で50分間重縮合反応させた。その結果、極限粘度
が0.99のポリブチレンテレフタレートを得た。得ら
れた極限粘度が0.99のポリブチレンテレフタレート
を成形材料として用い日精樹脂工業社製80トンの射出
成形機にて80mm×80mm×3mmの板に成形し
た。成形条件はシリンダー温度255℃、射出圧力60
0kg/cm2 、金型温度50℃とした。成形品の色
相、耐熱性、耐光性および帯電防止性等の試験結果を表
2に示した。得られた成形品の白色度は高いものの、加
熱後の強度低下を生じた。帯電防止性はなかった。
【0043】 比較例 ビス(4−メチル−2,6−ジ−tert−ブチルフェ
ニル)ペンタエリスリトールジホスファイトを配合しな
い以外は実施例1と同様にしてポリエステル樹脂組成物
の成形品を得た。得られた成形品の試験結果を表2に示
した。加工時に激しく着色し、成形品のb値は大となっ
た。
【0044】 比較例 ビス(4−メチル−2,6−ジ−tert−ブチルフェ
ニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.2部を
テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メ
タン0.2部とした以外は実施例1と同様にして成形品
を得た。得られた成形品の試験結果を表2に示した。加
工時に着色し、成形品のb値は大となった。
【0045】 比較例 ビス(4−メチル−2,6−ジ−tert−ブチルフェ
ニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.2部を
テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メ
タン0.1部及びトリス(2,4−ジ−tert−ブチ
ルフェニル)ホスファイト0.1部とした以外は実施例
1と同様にして成形品を得た。得られた成形品の試験結
果を表2に示した。加工時に着色し、また加熱等により
成形品のb値は大となった。
【0046】 比較例 ネオペンチレンジステアレートをエチレンビスモンタン
酸アミド0.3重量とした以外は、実施例1と同様に
してポリエステル樹脂組成物の成形品を得た。得られた
成形品の試験結果を表2に示した。成形品の黄色度が高
くなった。
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明の白色成
形品用ポリエステル系樹脂組成物は白色度および帯電
防止性に優れ、かつ耐熱性および耐光着色性に優れてい
るので、蛍光灯部品等の成形材料として有用である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−151650(JP,A) 特開 平2−286739(JP,A) 特開 昭61−258860(JP,A) 特開 昭63−12656(JP,A) 特開 昭50−33290(JP,A) 特公 昭49−16193(JP,B1) 特公 昭47−47982(JP,B1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テレフタル酸を主とする酸成分とブタン
    ジオールを主とするグリコール成分を蓚酸チタンカリ触
    媒を用いて縮重合してなるポリエステル系樹脂に対し
    て、(A)燐系酸化防止剤0.01〜2重量%、(B)
    素数6〜200のエステル化合物および粘度10〜3
    000センチストークスのポリジメチルシロキサン誘導
    体より選ばれた少なくとも1種の離型剤0.01〜3重
    量%、および(C)下記化 【化1】 で示される炭素数3〜30の硫酸エステル金属塩、下記
    【化2】 で示される炭素数3〜30のスルホン酸金属塩、下記化
    【化3】 で示される燐酸誘導体および数平均分子量200〜10
    000のポリアルキレングリコール誘導体より選ばれた
    少なくとも1種の帯電防止剤0.05〜20重量%を含
    有することを特徴とする白色成形品用ポリエステル系樹
    脂組成物。
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