JP2900608B2 - 吸収式冷凍機 - Google Patents

吸収式冷凍機

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JP2900608B2
JP2900608B2 JP7517906A JP51790695A JP2900608B2 JP 2900608 B2 JP2900608 B2 JP 2900608B2 JP 7517906 A JP7517906 A JP 7517906A JP 51790695 A JP51790695 A JP 51790695A JP 2900608 B2 JP2900608 B2 JP 2900608B2
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孝寿 瀧川
満嗣 河合
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Daikin Kogyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
技術分野 本発明は、主に冷媒に水を、吸収溶液に臭化リチウム
水溶液をそれぞれ用い、構成機器として、蒸発器、吸収
器、発生器及び凝縮器を備える吸収式冷凍機に関する。 背景技術 従来、特公平3−20671号公報に開示され、且つ図7
に示すように、冷媒液の散布器1及び冷媒ポンプP並び
に冷水管Wをもつ蒸発器Aと、該蒸発器Aと同一容器U
内にエリミネータMを挟んで設けられ、濃溶液の散布器
S及び冷却水配管Rをもつ吸収器Bと、該吸収器Bと溶
液ポンプG並びに熱交換器LHを介して接続され、加熱管
から成る加熱源Vにより吸収器Bで多量に冷媒を含んだ
稀溶液から冷媒を発生させる発生器CDと、該発生器CDと
同一容器T内に設けられ、吸収器Bの冷却水配管Rの後
段に連続して設ける冷却水配管Jにより発生器CDで発生
した冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器Eとを備えている。こ
うして、蒸発器Aにおいて、散布する冷媒の蒸発によ
り、冷水管Wに冷房負荷に供給する冷水を取り出すよう
にしている。 また、冷水管Wの出口には冷水出口温度検出器Zを設
けており、該検出器Zで検出する冷水出口温度すなわち
冷房負荷に基づいて加熱源Vの制御弁Nを開度制御し、
冷房負荷に応じて発生器CDの加熱量を調節している。ま
た、更に凝縮器Eの冷却水の出口温度を検出する冷却水
出口温度検出器OSと凝縮器Eの凝縮温度を検出する凝縮
温度検出器ESとから成り、発生器CDの出口の溶液濃度を
検出する濃度検出手段を設け、この温度検出手段で検出
する濃溶液濃度が設定値を越えたとき、制御装置Fによ
り加熱源Vの制御弁Nを絞り、発生器CDの加熱量を減ら
して溶液の濃度を薄くし、機内で溶液の結晶が生じるの
を防止するようしている。 一万、機内の結晶を防止する対策を講じた別例として
特開平2−75865号公報に開示されたものがあり、この
ものは図8に示すように冷却水配管Rの入口に冷却水入
口温度検出手段Xを設けて、その検出値に基づいて発生
器の加熱量を制限することとしている。即ち、この図8
のものは、発生器が、ガスバーナから成る加熱源Vをも
つ高温発生器Cと、この高温発生器Cで発生する冷媒蒸
気を流す加熱器Kをもつ低温発生器Dとから成り、熱交
換器が高温熱交換器Hと低温熱交換器Lとから成る二重
効用形のものであり、結晶危険状態を冷却水入口温度に
基づいて察知し、制御対象となる高温発生器Cの加熱源
Vを制御することとしたものである。具体的には、図9
に示すように、検出冷却水温の値に応じて低温発生器D
で再生する濃溶液の再生温度を設定し、低温発生器Dの
出口に介装する濃溶液温度検出器Yで検出する実際の濃
溶液温度がその発生器再生温度の設定値を越える場合に
は、冷水出口温度検出器Zの検出値に関係なく、結晶防
止制御に移行して制御弁Nを強制的に絞り、高温発生器
Cの加熱量を減らして溶液の濃度を薄くし、機内で溶液
の結晶が生じるのを防止するようにしている。 しかし、図7に示したものでは、通常運転時は冷水出
口温度つまり冷房負荷に基づいて加熱量を制御している
が、結晶危険域にあるか否かの判定を、濃溶液の検出濃
度がある設定値を越えるか否かによって峻別しているた
め、冷房負荷の大きさが全く考慮されておらず、100%
負荷時であろうが、80%負荷時であろうが、40%負荷時
であろうが、一律の制御となってしまう。しかるに、例
えば80%負荷時ならば、100%負荷時に比べて小さな負
荷に見合う冷媒蒸気を吸収器Bで吸収すれば足り、100
%負荷時よりも低濃度の運転となるが、それにも拘ら
ず、100%負荷時と同一の基準値で結晶の危険状態を判
定していては、相当危険な状態となってから初めてこの
危険状態が判明することとなり、迅速な結晶防止対策に
ならない問題がある。 一万、図8に示したものでも冷房負荷を考慮した結晶
危険状態を検出しているわけでなく、冷却口水入口温度
に応じて許容し得る濃溶液の再生温度を決定しているの
であって、この冷却水入口温度は冷却水配管R,Jの循環
経路に配される外付けの冷却塔の発停により大きく変動
するから、制御として適切でない。すなわち、外付けの
冷却塔が停止から起動に移行し、冷却水温度が急激に下
がった場合には、この急激に低下した冷却水温度に即応
して発生器再生温度が低く設定される一方で、実際の濃
溶液の温度低下は遅延して起こることから、見掛け上、
濃溶液温度が再生温度の設定値を越えてしまい、不用意
に加熱源Vの加熱量を制限してしまう問題がある。 以上のように従来のものは、いずれも冷房負荷の大き
さを考慮することなく結晶防止制御を行っているため、
負荷に応じた迅速な制御が行えないと共に、無用な結晶
防止制御を行う問題があり、冷房負荷に応じた適切な結
晶防止制御及び最適なサイクル制御が行えていない問題
がある。 本発明の主目的は、冷房負荷に応じた適切な結晶防止
制御を行うことにより、負荷に見合った迅速な制御を実
現すると共に、冷却水温の急激な低下等による無用な結
晶防止制御を防止でき、冷凍機の運転サイクルを最適に
維持しながら、結晶の発生を未然に防止して装置の安全
が図れる吸収式冷凍機を提供する点にある。 発明の開示 そこで、上記主目的を達成するために、図1に示すよ
うに、冷媒を蒸発させて冷房負荷に供給する冷熱を取り
出す蒸発器1、該蒸発器1で蒸発した冷媒を溶液に吸収
させる吸収器2、該吸収器2で冷媒を吸収した溶液から
冷媒を発生させて濃縮した濃溶液を前記吸収器2に供給
する発生器3,4及び該発生器3,4で発生した冷媒を凝縮さ
せて液冷媒を前記蒸発器1に供給する凝縮器5を備え、
負荷検出手段6で検出する検出冷房負荷の大小に応じて
発生器3に具備する加熱源31の加熱量を増減制御する加
熱量制御手段32を設けた吸収式冷凍機において、濃溶液
の濃度を検出する濃度検出手段7と、検出冷房負荷が小
さいとき濃溶液の最高許容限界濃度を低く、検出冷房負
荷が大きいとき同限界濃度を高く定める濃溶液の限界濃
度設定手段8と、濃溶液の検出濃度が限界濃度を越える
こととなるとき前記加熱量制御手段32に加熱量の制限指
令を与える加熱量制限手段9とを設けた。 これにより、限界濃度設定手段8により、検出冷房負
荷に応じて濃溶液の最高許容限界濃度が設定され、濃度
検出手段7による濃溶液の検出濃度がその限界濃度を越
えない場合には、検出冷房負荷に応じた加熱量の制御が
なされ、濃溶液の検拙濃度がその限界濃度を越えること
となる場合には、加熱量制限手段9により、本来の冷房
負荷に基づく加熱量に対し制限した加熱量に制御され
る。こうして、濃溶液の検出濃度が限界濃度を越えるこ
ととなる場合は、加熱量が制限されて、溶液濃度が低下
するから、結晶の発生を未然に防止できる。この制御に
おいては、加熱量を制限する基準となる限界濃度は、冷
房負荷に基づいて設定しており、その負荷に応じた迅速
な結晶防止制御が行えると共に、冷却水温の急激な低下
により本来的に結晶防止制御が不要な場合には加熱量を
制限することもなく、冷凍機の運転サイクルをできるだ
け最適に維持できながら、結晶の発生を未然に防止する
ことができるのである。 すなわち、本来的に安定した正常な運転であれば、冷
房負荷に対応して系内の濃度、温度、圧力が決まってく
る。これらの値は設計上、予め判っており、図6のサイ
クル線に描いたような状態になる。ここに、冷房負荷が
大きい程、各機器の状態を示すサイクル線は右にあり、
低温再生器の溶液濃度が大きくなる。結晶防止のため、
結晶線に基づいて低温再生器の限界濃度を定めることが
できるが、最も濃度が高いのが100%冷房負荷のときで
あるから、冷房負荷を考慮しなければ、100%負荷のと
きの濃度よりも低い限界濃度を定めることができない。
そこで、冷房負荷に対応した低温再生器の濃溶液濃度よ
りも多少大きい値(0.5%程)を限界濃度とすることに
より、100%負荷時の結晶線の近傍に至るよりも前に異
常と判断できるので、迅速に結晶防止の対処ができる。 例えば、図6のサイクル線に沿った運転をする冷凍機
において、冷房負荷を考慮しないで、結晶線に基づいて
限界濃度を定めるとすると、63.5%以下の濃度を限界濃
度とすることはできず、63.5%以下の濃度で異常と判断
できない。 しかし、本発明によれば、40%負荷の場合の限界濃度
である59%(正常なサイクル線は58.5%)になったとき
に異常、すなわち、結晶化する怖れがあると判断でき、
加熱量を制限することにより、迅速に結晶防止の対処が
できるのである。 ところで、以上の場合において、冷房負荷に基づく加
熱量制御からできるだけ大きく逸脱しない範囲内で結晶
発生の防止を図るため、加熱量制限手段9を、所定時間
毎に加熱量を一ステップずつ段階的に制限していくステ
ップ制限手段90で構成するのが好ましく、これによれ
ば、ステップ制限手段90により、加熱量を所定時間毎に
一ステップずつ段階的に制限していくから、結晶防止制
御に移行した場合に、冷房負荷に基づく加熱量制御から
できるだけ大きく逸脱しない範囲内で結晶の発生を防止
できる。 更に、加熱量の制限でも結晶の回避がし難い場合に対
処するため、加熱量制限手段9による制御で検出濃度が
限界濃度を下回らないとき、運転を非常停止させる非常
停止手段10を備えている構成にするのが好ましく、これ
によれば、非常停止状態10により、加熱量の制限制御で
も結晶を可避できない場合、運転が非常停止されるた
め、結晶の成長により回復困難な不良に陥る事態を未然
に防止でき、非常の安全が図れる。 この非常停止手段10の発動時、警報を発する警報手段
900を設けるのが更に好ましく、これによれば、運転の
非常停止時に警報手段900から警報が発せられるため、
装置の異常をオペレータ等に知らせることができる。 ところで、以上の構成で、冷却水温の急激な低下によ
る無用な結晶防止制御を確実に回避するためには、吸収
器2及び凝縮器5に供給する冷却水の温度を検出する冷
却水温検出手段51と、検出冷却水温の単位時間あたりの
変化値を求める変化値演算手段52と、濃溶液の検出濃度
が限界濃度を超えるが冷却水温の変化値が所定値を上回
る場合には所定時間だけ加熱量制限手段9による制御を
待機させる待機手段91と、待機時間経過後の検出濃度が
限界濃度をなおも越える場合には加熱量制限手段9によ
る制御に移行させる遅延起動手段92とを備えている構成
にするのが好ましい。この構成によれば、冷却塔の発停
により冷却水温が急激に低下し、この冷却水温の単位時
間あたりの変化値が所定値を上回る湯合には、濃溶液の
検出濃度が限界濃度を越えていても、待機手段91により
所定時間だけ加熱量制限手段9による制御が待機され、
待機時間経過後の検出濃度が限界濃度をなおも越える場
合に限って遅延起動手段92により加熱量制限手段9によ
る制御に移行させるから、冷却水温の急激な低下による
無用な結晶防止制御を確実に回避することができる。 すなわち、吸収式冷凍機は、冷却水温が下がると、冷
凍能力が向上し、冷却水温が上がると冷凍能力が低下す
る。設計上は定格負荷(100%)で冷却水入口温度を通
常32℃としているので、冷房負荷100%のとき、これよ
りも冷却水入口温度が高い状態、すなわち冷却塔の発停
によるものや、冷却塔の能力不足のとき予定している冷
凍能力を発揮する事ができない。また、逆にインプット
量が仮に燃焼量100%の状態で冷却水人口温度が32℃よ
り低い場合は、吸収器2における伝熱量が増し吸収性能
が向上するため、100%以上の冷凍能力を発揮し、これ
に伴って濃溶液の濃度も薄くなる。 次に冷却水入口温度が例えば29℃から26℃に急激に下
がった場合について検討する。冷却水入口温度が29℃で
安定運転されている機械の冷房負荷が80%のとき、その
時の運転濃液濃度を図2に示すように61.5%とすると、
この状態から急激に冷却水入口温度が26℃に下がると冷
凍能力が上がる為、冷房負荷を示す冷水出口温度が下が
り、冷房負荷が減少したこととなる。この減少した時の
冷房負荷を60%とすると、対応する限界濃液濃度が60%
となり、冷却水温度が29℃の時の濃度が61%の為、この
ままでは結晶防止制御域に入り、結晶防止制御を行って
しまう。しかし、現実の機械では冷却水温度が下がると
濃溶液濃度は時間遅れを伴って下がる為、冷却水温が急
激に下がった場合は結晶防止制御を直ちには行う必要が
ない。 因って濃溶液濃度が冷房負荷に対する限界値を越えて
も、冷却水入口温度が急激に下がった場合には、所定時
間経過後になおも濃溶液濃度が限界値を越える場合には
結晶防止制御を行い、所定時間経過後に濃溶液濃度が低
くなった場合には結晶防止運転を行なわないこととし
て、不必要な結晶防止制御を行なわないものとしたので
ある。 更に、以上の場合において、濃度検出手段7が、吸収
器2及び凝縮器5に供給する冷却水の入口温度を検出す
る冷却水温検出手段51と、発生器4で濃縮した濃溶液温
度を検出する濃溶液温度検出手段71とで溶液濃度を決定
するものとするが好ましい。この構成では、溶液濃度を
冷却水入口温度と発生器4で濃縮した濃溶液温度から濃
溶液の濃度を決定することとしており、系内が安定した
正常状態であれば発生器4の濃溶液濃度を正しく検出す
ることができる。例えば、凝縮器5の冷媒液温度は、安
定した正常状態であれば、冷却水入口温度よりも一定温
度(6℃程)だけ高いので、冷却水入口温度が29℃のと
き、凝縮器の冷媒液温度は35℃となる。このとき図6に
示すように、発生器4の濃溶液温度が85℃であれば(80
%負荷時)凝縮器5の冷媒液温度35℃の線と発生器4の
濃溶液温度85℃の線との交点に該当する横軸の示す値が
発生器4の濃溶液濃度であるので、61.5%と決定でき
る。 ところで、発生器4の濃溶液温度が85℃のままで冷却
水温度が29℃から下がって26℃になったとき、凝縮器5
の溶液温度は32℃になる。この値から、図6に基づいて
発生器4の濃溶液濃度を62.4%と決定できる。 この濃度は冷却水温度29℃のときの発生器4の濃溶液
濃度61.5%より0.9%高い温度を示す。 しかし、冷却水が急激に下がった場合はその影響が発
生器4にまで及び系内が安定するまでには、相当の時間
がかかる。冷凍機の大きさによって、この時間は異なる
が例えば3分かかるものもある。 従って、冷却水の温度が急激に下がった直後の発生器
4の濃溶液の実際の濃度は、下がる前と同じくらい、つ
まり上記の例では61.5%だが、濃度検出手段7の示す濃
度は実際の濃度よりも高い値、つまり62.4%を示し、正
しい値を示していない。 因って、冷却水の温度が急激に下がったときは発生器
4の濃溶液に影響が及ぶまでの時間が経過するまで待っ
てその後の加熱量を制限する必要性は濃度検出手段7の
示す濃度で判断することとし、冷却水温度の低下が一時
的であって、すぐにもとに戻る場合に、不必要な結晶防
止運転を行わないものとしたのである。 ところで、図1のものでは、冷却水温の急激な低下に
よる無用な結晶防止制御を確実に回避するために冷却水
温検出手段51の検出値の変化を看ることとしたが、この
他に、図5に示すように、凝縮器5の冷媒温度を検出す
る冷媒温度検出手段510と、検出冷媒温度の単位時間あ
たりの変化値を求める変化値演算手段520と、濃溶液の
検出濃度が限界濃度を超えるが冷媒温度の変化値が所定
値を上回る場合には所定時間だけ加熱量制限手段9によ
る制御を待機させる待機手段910と、待機時間経過後の
検出濃度が限界濃度をなおも越える場合には加熱量制限
手段9による制御に移行させる遅延起動手段920とを設
けてもよい。 これによれば、冷却水温の急激な低下があった場合、
冷却水が供給される凝縮器5の冷却温度もこれにほぼ即
応して低下するため、凝縮器5での冷媒温度の単位時間
あたりの変化値が所定値を上回る場合には、濃溶液の検
出濃度が限界濃度を越えていても、待機手段910により
所定時間だけ加熱量制限手段9による制御が待機され、
待機時間経過後の検出濃度が限界濃度をなおも越える場
合に限って遅延起動手段920により加熱量制限手段9に
よる制御に移行させるから、冷却水温の急激な低下によ
る無用な結晶防止制御を確実に回避することができる。 図面の簡単な説明
【図1】本発明に係る吸収式冷凍機の第一実施例を示す
配管図。
【図2】同限界濃度設定手段の説明図。
【図3】同加熱量制限の遅延制御の説明図。
【図4】同制御全体のフローチャート。
【図5】同第二実施例を示す配管図。
【図6】同作用を説明するサイクル線図。
【図7】従来の第1技術の配管図。
【図8】従来の第2技術の配管図。
【図9】従来の第2技術の制御説明図。 発明を実施するための最良の形態 図1に示す第一実施例は、ガス焚式二重効用形の吸収
式冷凍機であって、冷媒液の散布器12及び冷媒ポンプ13
をもち、冷媒を蒸発させて冷水管11に冷房負荷に供給す
る冷水を取り出す蒸発器1と、該蒸発器1と同一容器20
内にエリミネータ21を挟んで隣接状に設けられ、濃溶液
の散布器22及び冷却水配管23をもち、蒸発器1で蒸発し
た冷媒を溶液に吸収させる吸収器2と、該吸収器2と溶
液ポンプ60並びに低温熱交換器61及び高温熱交換器62を
介して接続され、バーナー31aから成る加熱源31により
吸収器2で多量に冷媒を吸収した稀溶液から冷媒を発生
させる高温側の発生器3、該発生器3で発生する冷媒蒸
気を流す加熱器41をもち、高温側の発生器3で再生され
て高温熱交換器62を通過した後の中間濃度溶液から冷媒
を発生させる低温側の発生器4と、該低温側の発生器4
と同一容器50内に設けられ、吸収器2の冷却水配管23の
後段に連続して設ける冷却水配管24により各発生器3,4
で発生した冷媒蒸気を凝縮させる擬縮器5とを備えてい
る。 高温側の発生器3に具備するバーナー31aの加熱量
は、該バーナー31aへの供給燃料を制御する燃料供給弁3
2a及びその開度調節器32bから成る加熱量制御手段32に
よって変更可能としており、通常運転時は、冷水管11の
出口側に介装し、負荷検出手段6の一つを構成する冷水
出口温度検出器62の検出値に基づいて、燃料供給弁32a
を開度調節し、これにより、冷房負荷の大小に応じてそ
の加熱量を増減制御するようにしている。尚、冷房負荷
は、冷水出口温度検出器62と冷水入口温度検出器61とを
組み合わせて、冷水出入口温度差により検出するように
してもよい。 以上の構成において、濃溶液の濃度を検出する濃度検
出手段7を設ける。この濃度検出手段7は、低温側の発
生器4の出口に設ける温度検出器71と、吸収器2を経て
凝縮器5に供給する冷却水の入口温度を検出する冷却水
温検出手段51あるいは凝縮器5の冷媒温度検出器とによ
り濃度検出を行う。又、温度検出器71と、発生器4の胴
内の圧力を検出する圧力検出器とにより濃度検出を行っ
てもよい。尚、温度検出器71は、低温側の発生器4の出
口部から低温熱交換器61を経て濃溶液の散布器22に至る
配管中に設けてもよい。 又、負荷検出手段6を構成する冷水出口温度検出器62
の検出値又はこの出口温度検出器62と冷水入口温度検出
器61とで検出する温度差で知ることのできる検出冷房負
荷が小さいとき、図2に示すように、濃溶液の最高許容
限界温度を低く、検出冷房負荷が大きいとき、同限界温
度を高く定める濃溶液の限界濃度設定手段8を設ける。 図2に示す許容限界濃度は、安定した正常な状態のサ
イクル線の各負荷に対応する低温側の発生器4の出口の
濃溶液の濃液に0.5%を加えたものである。従って、安
定した正常な状態では、この限界濃度よりも0.5%程低
い濃度で運転している。 更に、濃度検出手段7で検出する濃溶液の検出濃度が
図2で定めた限界濃度を越えることとなるとき加熱量制
御手段32を構成する開度調節器32bに加熱量の制限指令
すなわち開度減少指令を与える加熱量制限手段9を設け
る。具体的には、この加熱量制限手段9は、所定時間毎
に燃料供給弁32aの開度を数%〜数十%程度絞ることに
より加熱量を一ステップずつ段階的に制限していくステ
ップ制限手段90で構成している。この他、加熱量制限手
段9は、所定時間毎に開度を半減していくものとした
り、あるいは、極端には、いきなり加熱量を零に制限し
てしまうものとしてもよい。 又、以上のものでは、加熱量制限手段9による制御で
検出濃度が限界濃度を下回らないとき、加熱量を零にし
て燃焼を停止させると共に、各ポンプ駆動制御手段600,
130を介して溶液ポンプ60及び冷媒ポンプ13を停止さ
せ、運転を非常停止させる非常停止手段10を設けている
と共に、この非常停止手段10の発動による非常停止時、
ランプやブザー等で警報を発する警報手段900を設けて
いる。 更に、以上のものでは、冷却水配管23の入口部に、吸
収器2及び該吸収器2を経て濃縮器5に供給する冷却水
の温度を検出する冷却水温検出手段51を設けていると共
に、その検出冷却水温の単位時間あたりの変化値を求め
る変化値演算手段52と、濃溶液の検出濃度が図2に示す
限界濃度を越えるが、同時に冷却水温の変化値が図3に
示すように例えば5℃/秒程度の所定値を上回る場合に
は、例えば3分間程度の所定時間だけ加熱量制限手段9
による制御を待機させる待機手段91と、待機時間経過後
の検出濃度が限界濃度をなおも越える場合には加熱量制
限手段9による制御に移行させる遅延起動手段92とを設
けている。 尚、以上の制御にかかわる各手段8,9,10,900,52,91,9
2はマイクロコンピュータを具備するコントローラ100に
より構築している。 こうして、一連の制御は、図4に示すようになされ
る。すなわち、先ず、検出冷房負荷から限界濃度を設定
し(ステップa)、検出濃度と限界温度との比較で(ス
テップb)、検出濃度が限界濃度を越えていない場合は
通常の検出冷房負荷に基づく加熱制御を行うのに対し
(ステップc)、検出濃度が限界濃度を超える場合は冷
却水温の変化値を評価する(ステップd)。所定値つま
り5℃/秒を上回るときは3分間の待機時間を経た後
(ステップe)に再び検出濃度と限界濃度との比較(ス
テップf)で限界濃度を越える場合に、一方5℃/秒を
下回るときは直ちに、燃料制御弁32aの開度が最小か否
かの判定(ステップg)に引き続いて燃料制御弁32aの
開度を一ステップ絞り(ステップh)、数十秒程度の所
定時間の経過後(ステップi)、再び検出濃度の評価を
行い(ステップf)、限界温度を下回ることとなった場
合は通常制御に移行するが(ステップc)、燃料制御弁
32aを最小まで絞っても限界濃度を下回らない場合は
(ステップg)、警報と共に(ステップj)、運転を非
常停止させている(ステップk)。 図5は第二実施例を示し、このものは、加熱量の制限
制御つまり結晶防止制御に移行させる際の遅延制御の別
例であり、冷却水温検出手段51に代えて凝縮器5の冷媒
温度を検出する冷媒温度検出手段510を用い、検出冷媒
温度の単位時間あたりの変化値を求める変化値演算手段
520と、濃溶液の検出濃度が限界濃度を越えるが冷媒温
度の変化値が所定値を上回る場合には所定時間だけ加熱
量制限手段9による制御を待機させる待機手段910と、
待機時間経過後の検出濃度が限界濃度をなおも越える場
合には加熱量制御手段9による制御に移行させる遅延起
動手段920とを設けたものであり、この場合にも、上記
同様の制御が行える。 産業上の利用可能性 以上のように、本発明の吸収式冷凍機は、主として冷
媒に水を、吸収溶液に臭化リチウム水溶液をそれぞれ用
い、構成機器として、蒸発器、吸収器、発生器及び凝縮
器を備える吸収式冷凍機に有用である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F25B 15/00 306

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷媒を蒸発させて冷房負荷に供給する冷熱
    を取り出す蒸発器(1)、該蒸発器(1)で蒸発した冷
    媒を溶液に吸収させる吸収器(2)、該吸収器(2)で
    冷媒を吸収した溶液から冷媒を発生させて濃縮した濃溶
    液を前記吸収器(2)に供給する発生器(3,4)及び該
    発生器(3,4)で発生した冷媒を凝縮させて液冷媒を前
    記蒸発器(1)に供給する凝縮器(5)を備え、負荷検
    出手段(6)で検出する検出冷房負荷の大小に応じて発
    生器(3)に具備する加熱源(31)の加熱量を増減制御
    する加熱量制御手段(32)を設けた吸収式冷凍機におい
    て、濃溶液の濃度を検出する濃度検出手段(7)と、検
    出冷房負荷が小さいとき濃溶液の最高許容限界濃度を低
    く、検出冷房負荷が大きいとき同限界濃度を高く定める
    濃溶液の限界濃度設定手段(8)と、濃溶液の検出濃度
    が限界濃度を越えることとなるとき前記加熱量制御手段
    (32)に加熱量の制限指令を与える加熱量制限手段
    (9)とを設けたことを特徴とする吸収式冷凍機。
  2. 【請求項2】加熱量制限手段(9)が、所定時間毎に加
    熱量を一ステップずつ段階的に制限していくステップ制
    限手段(90)である請求の範囲第1項に記載の吸収式冷
    凍機。
  3. 【請求項3】加熱量制限手段(9)による制御で検出濃
    度が限界濃度を下回らないとき、運転を非常停止させる
    非常停止手段(10)を備える請求の範囲第1項又は第2
    項記載の吸収式冷凍機。
  4. 【請求項4】非常停止手段(10)の発動時、警報を発す
    る警報手段(900)を備える請求の範囲第3項記載の吸
    収式冷凍機。
  5. 【請求項5】吸収器(2)及び凝縮器(5)に供給する
    冷却水の温度を検出する冷却水温検出手段(51)と、検
    出冷却水温の単位時間あたりの変化値を求める変化値演
    算手段(52)と、濃溶液の検出濃度が限界濃度を越える
    が冷却水温の変化値が所定値を上回る場合には所定時間
    だけ加熱量制限手段(9)による制御を待機させる待機
    手段(91)と、待機時間経過後の検出濃度が限界濃度を
    なおも越える場合には加熱量制限手段(9)による制御
    に移行させる遅廷起動手段(92)とを備えている請求の
    範囲第1項から第4項何れか一記載の吸収式冷凍機。
  6. 【請求項6】濃度検出手段(7)が、吸収器(2)及び
    凝縮器(5)に供給する冷却水の入口温度を検出する冷
    却水温検出手段(51)と、発生器(4)で濃縮した濃溶
    液温度を検出する濃溶液温度検出手段(71)とで溶液濃
    度を決定するものである請求の範囲第5項記載の吸収式
    冷凍機。
  7. 【請求項7】凝縮器(5)の冷媒温度を検出する冷媒温
    度検出手段(510)と、検出冷媒温度の単位時間あたり
    の変化値を求める変化値演算手段(520)と、濃溶液の
    検出濃度が限界濃度を越えるが冷媒温度の変化値が所定
    値を上回る場合には所定時間だけ加熱量制限手段(9)
    による制御を待機させる待機手段(910)と、待機時間
    経過後の検出濃度が限界濃度をなおも越える場合には加
    熱量制限手段(9)による制御に移行させる遅延起動手
    段(920)とを備えている請求の範囲第1項から第4項
    何れか一記載の吸収式冷凍機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101441486B1 (ko) 2013-11-18 2014-09-17 한국과학기술연구원 흡수식 냉동기 및 제습 냉방기를 이용한 냉방 장치
US11441788B2 (en) * 2018-05-11 2022-09-13 Kyungdong Navien Co., Ltd. Method and system for determining hot water use by using temperature gap

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101441486B1 (ko) 2013-11-18 2014-09-17 한국과학기술연구원 흡수식 냉동기 및 제습 냉방기를 이용한 냉방 장치
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