JP2891820B2 - イオン交換樹脂の再生法 - Google Patents

イオン交換樹脂の再生法

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  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は火力発電所あるいは原子
力発電所等の復水を処理する復水脱塩装置のイオン交換
樹脂の再生方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】一般に、火力発電所あるいは原子力発電所
の復水を処理する復水脱塩装置は、複数の通水塔と一系
列の再生設備とから構成されている。
【0003】すなわち複数の通水塔で復水を処理し、そ
の内の一塔の通水塔の圧力損失が増加したり、あるいは
その処理水純度が低下したり、あるいは定収量に達した
際に、当該通水塔内の使用済のイオン交換樹脂(カチオ
ン交換樹脂とアニオン交換樹脂の混合樹脂)を再生設備
に移送すると共に、再生設備ですでに再生して貯留して
いる再生済混合樹脂を前記通水塔に充填して通水を再開
したりあるいは再生設備ですでに再生した再生済混合樹
脂をあらかじめ充填してあるスタンバイの通水塔を通水
に切り換え、一方、再生設備に移送された前記使用済混
合樹脂を再生して次回の通水に備えるように設けられて
いる。
【0004】このような復水脱塩装置に用いられる再生
設備としては種々のものがあるが、例えば、一塔内でカ
チオン交換樹脂とアニオン交換樹脂を上下の層に分離し
た後順次に再生処理を行う一塔式の再生方式、あるい
は、これらのカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂を別
々の塔に分離してから再生する二塔式の再生方式などが
知られていて、実際に適用されている。
【0005】そして、これらのいずれの再生方式におい
ても、再生処理後のイオン交換樹脂を通水塔に戻して復
水処理をする際のイオン除去率を向上させる等の目的で
種々の提案が従来からなされており、本出願人も、例え
ば一塔式の再生法に関する特公昭58−20312号の
方法、二塔式の再生法に関する実公平3−53758号
の方法などを提案している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記のような
復水処理の方法や設備については、より一層の改善が求
められており、特に処理水質の向上については、上記の
提案をしている本出願人も更に鋭意研究・開発を重ねて
いる。
【0007】そしてその過程で、従来全く試みられるこ
とがなかった操作を行なうことで、処理水の水質を飛躍
的に向上できることを本発明者等は知見した。
【0008】本発明はまさにこのような知見に基づいて
なされたものであり、復水脱塩装置の処理水水質を向上
できる再生方法を提供することを目的とする。
【0009】本発明の別の目的は、上記の再生法を適用
することができるイオン交換樹脂の再生設備を提供する
ところにある。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記の目的を達成するために上記特許請求の範囲の各請求
項に記載した方法及び装置の発明を完成した。
【0011】本発明の再生法の特徴の一つは、一塔内で
カチオン交換樹脂層の上部に分離させたアニオン交換樹
脂に対し、又はカチオン交換樹脂とは別の塔に分離させ
たアニオン交換樹脂層に対し、該層の上部から加温した
アルカリ再生剤を通すると共に該層の下部から再生廃
液を塔外に抜いてアニオン交換樹脂を再生する方法にお
いて、塔内を満水状態とせずに、アニオン交換樹脂の上
面まで常に再生剤で浸すことができる薄い再生剤の液層
を該アニオン交換樹脂の上部に維持し、かつアニオン交
換樹脂層の上方に存在する水及び気体部の温度を事前に
アルカリ再生剤の温度とほぼ同じにした状態で、上記通
を行うところにある。
【0012】上記においてアニオン交換樹脂層の上に維
持するアルカリ再生剤の液層は、該アニオン交換樹脂を
常に再生剤で浸すという条件を満足する限り、できるだ
け薄いことが好ましい。限定されるものではないが一般
的には液面の変動等を考慮してアニオン交換樹脂層の上
面から20〜40cm程度の範囲に液面レベルを設定す
るのが好ましい場合が多い。
【0013】この一塔式の再生法においては、アルカリ
再生剤としてカ性ソーダのみを用いる方法、更にアンモ
ニア循環を用いる方法、のいずれを用いてもよい。
【0014】再生剤の塔内への供給位置は、限定される
ものではないが上記再生剤の液面近傍から行うのが好ま
しい場合が多い。
【0015】本発明の方法は、アニオン交換樹脂及びカ
チオン交換樹脂を一つの塔内で再生処理する上記の一塔
式再生法だけでなく、これらの樹脂を別の塔に分離して
再生処理を行なういわゆる二塔式再生法にも同様に適用
できるものであり、アニオン交換樹脂の再生処理につい
ては、一塔式,二塔式による区別は特にない。
【0016】上記の一塔式あるいは二塔式の再生法にお
いて、もう一つの樹脂であるカチオン交換樹脂の再生
は、本発明のアニオン交換樹脂の再生法により制限を受
けることはなく、従来の方法をそのまま適用して行うこ
とができる。
【0017】本発明の方法を一塔式の再生塔内のアニオ
ン交換樹脂に対して行う場合には、カチオン交換樹脂の
再生との関係において更にいくつかの工夫された方法を
採用することが好ましく推奨される。
【0018】例えば、アニオン交換樹脂に対するアルカ
リ再生剤の通を行う場合には、これに先立って、例え
ば逆洗分離法により混合イオン交換樹脂を分離するため
に導入された水で満水状態となっている再生塔内の塔頂
から空気を流入し、アニオン交換樹脂層の下部付近に設
置されている液抜き手段(通常、コレクター)からアニ
オン交換樹脂層のやや上方までの水を塔外に押出す操作
を行うが、この操作において水を抜くと同時に、アニオ
ン交換樹脂の再生処理において一般に脱離促進のために
加温して用いているアルカリ再生剤の温度とほぼ等しい
温水を流入し、水抜きの終了時においてアニオン交換樹
脂層上方に存在する水および気体部の温度をアルカリ再
生剤の温度とほぼ同じようにしておくことが好ましい。
これは、本発明のアニオン交換樹脂の再生法において
は、再生塔内の上部に気相(空気)領域が形成されるた
め、再生処理の途中で塔内の温度変化があるとこの気相
部分の膨張や収縮が生じ易くなり、アニオン交換樹脂層
の上部に安定な高さで維持しようとしているアルカリ再
生剤液層の液面レベル維持に不都合となるから、その影
響を低減する上で効果がある。
【0019】また、一塔内でカチオン交換樹脂層の上部
に分離させたアニオン交換樹脂層に対して上記本発明の
アニオン交換樹脂の再生法を行った後、カチオン交換樹
脂層に対し酸再生剤を通してカチオン交換樹脂の再生
を行う再生法においては、酸再生剤の通によってカチ
オン交換樹脂が収縮するため上部境界面が変動し易くな
る。そこでこのような変動の影響を抑制し、酸再生剤の
安定な通状態を保つ操作が求められる。このような操
作としては、例えばカチオン交換樹脂層に対する酸再生
剤の通量と上部のアニオン交換樹脂層に対する水の通
液量をバランス調整する方法も可能であるが、容易な方
法として、アニオン交換樹脂層から塔頂までを水で満水
状態とさせて行う方法が推奨される。
【0020】一塔式の再生法においては、アニオン交換
樹脂の再生処理後、該アニオン交換樹脂とカチオン交換
樹脂を再度上下に分離する再分離操作を行なってから、
下部のカチオン交換樹脂層の再生を行うことも、再生率
をより一層向上させる上で好ましい。
【0021】本発明の方法によりアニオン交換樹脂を再
生した混合イオン交換樹脂を使用した復水脱塩塔におい
て、従来の再生法からは考えられないほどの優れた性能
が発揮される理由は必ずしも明らかではないが、本発明
法と従来法の対比等からすると、従来法では何等かの理
由で再生後のアニオン交換樹脂と共に微小量のアルカリ
再生剤が通水塔に持ち込まれていたのに対し、本発明法
ではこのようなアルカリ再生剤の通水塔への持ち込みが
大幅に減少するためと推定される。通水塔へのアルカリ
再生剤持ち込みが生ずる原因としては、従来法では、再
生塔内を満水状態にして再生を行っているためアルカリ
再生剤が塔内壁等あるいは塔内部材に付着残留し易く、
その洗い流しが不十分となり易いことなどが考えられ
る。
【0022】本発明の再生法は以下のイオン交換樹脂
の再生設備を用いて実施することができる
【0023】すなわち、二塔式の再生法、アニオン交
換樹脂がカチオン交換樹脂とは分離して充填される再生
塔と、該再生塔内のアニオン交換樹脂層に対してアルカ
リ再生剤を通する再生剤通手段とを備え、上記再生
剤通手段として、アニオン交換樹脂層に対してその上
方から再生剤を供給する再生剤供給手段と、該アニオン
交換樹脂層の上方一定高の位置に該再生剤の液面高さを
維持するための液面レベル維持手段と、該アニオン交換
樹脂層の下部から再生廃液を塔外に抜き出す手段とを有
する構成の再生設備で実施できる。また一塔式の再生法
、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂を順次に再生
するための一塔式の再生塔と、該再生塔内のアニオン交
換樹脂とカチオン交換樹脂をこの再生塔内で上下の層に
分離させる樹脂分離手段と、該再生塔内で分離した上層
のアニオン交換樹脂層に対してアルカリ再生剤を通
る第1の再生剤通手段と、該再生塔内で分離した下部
のカチオン交換樹脂層に対して酸再生剤を通する第2
の再生剤通手段とを備え、上記第1の再生剤通手段
として、アニオン交換樹脂層に対しその上方から再生剤
を供給する再生剤供給手段と、該層の上方一定高の位置
に該再生剤の液面高さを維持するための液面レベル維持
手段と、該層の下部から再生廃液を塔外に抜き出す手段
とを有する構成の再生設備で実施できる
【0024】上記のいずれの設備においても、アニオン
交換樹脂層の上方から再生剤を供給する再生剤供給手段
(ディストリビュータ)は、一定高さに維持される再生
剤の液面レベル近傍に設けることが好ましい。
【0025】上記において、アルカリ再生剤の液面を略
一定の高さに維持する手段としては、アニオン交換樹脂
層の下部から塔外に再生廃液を抜き出すコレクタ配管の
出口を、上記の液面付近まで立ち上げた後大気に開放す
る形式、液面の上下位置に例えばレベルスイッチLS
H ,LSL を夫々設けると共にコレクタ配管に該レベル
スイッチと連動する弁を設けて、LSH のオンで弁を
開、LSL のオンで弁を閉とする形式、液面指示調節計
LICによってコレクタ配管の途中に設けたコントロー
ル弁の開度を調節する形式、などを例示できるが特にこ
れらに限定されるものではない。
【0026】
【実施例】以下図面に示す実施例に基づいて本発明を更
に説明する。
【0027】実施例1 図1は、一塔式のイオン交換樹脂の再生設備の実施例を
示すものであり、主要な装置として、再生塔3と樹脂貯
槽8を有する。
【0028】この設備の詳細を操作手順にしたがって以
下説明すると、まず脱塩塔11の使用済混合イオン交換
樹脂が、樹脂移送管10を介し移送されて再生塔3内に
充填される。そして空気等で充分にスクラビングして酸
化鉄等のクラツドを水流で当該再生塔3外に排出した
後、当該再生塔3下部から上昇流の逆洗水を流入して両
イオン交換樹脂を充分に膨張・分離させ、次いで該逆洗
水の流入を止めて沈整することにより、両イオン交換樹
脂の沈降速度の差を利用して下層にカチオン交換樹脂層
C、上層にアニオン交換樹脂層Aを形成させる。13は
これらの上下の層A,Cの分離面を示している。
【0029】次に、再生塔3においてアニオン交換樹脂
の再生を次のようにして行う。
【0030】すなわち、上記のように上下2層にイオン
交換樹脂が分離された状態で、洗浄水・空気配管6から
ディストリビュータ7を介して空気を導入することによ
り、塔内に満水している水をレベルスイッチ15を設置
した液面14のレベルまで水抜きする。この際、後述の
再生処理で使用するアルカリ再生剤の温度(例えば60
℃)とほぼ同じ温度の水をNaOH通薬配管1から流入
しながら水抜きを行
【0031】次に、アルカリ再生剤としてのNaOH液
を、NaOH通薬配管1をからデイストリビユータ2を
介して上層のアニオン交換樹脂層Aの上部より通し、
一方下層のカチオン交換樹脂層CにNaOH液が入り込
むことを防止するために、H2 SO4 通薬配管4から上
向流で支持水を供給しながら、アニオン交換樹脂層Aの
下部に設置しているコレクター5から再生廃液及び支持
水を押し出す。
【0032】そして本例のアニオン交換樹脂のこの再生
処理における特徴として、コレクター5からの廃液配管
16を、一度上記液面14の高さまで立ち上げた後大気
に開放し、廃液配管17で系外に排出するようにしてい
ることにある。18はこの大気開放部を示している。こ
のような廃液配管16の立ち上げと大気開放により、デ
ィストリビュータ2から供給されるNaOH液の液面1
4は図示位置に保たれることになる。
【0033】この後、通薬を終了して液面を保ったまま
塔内の再生剤を洗い出し、エア抜き配管9から空気を抜
きながら塔内を水で満水状態とした後、洗浄を行ってア
ニオン交換樹脂の再生処理を終了する。
【0034】次に、下層のカチオン交換樹脂Cの再生の
ために、常法に従って、H2 SO4通薬配管4から酸再
生剤であるH2 SO4 の通液すると共に上方から支持水
を流してコレクター5から抜き出す。この際、コレクタ
ー5からの廃液配管16のバルブ19,20を切り換え
て、大気開放部を介することなくバルブ20を介して再
生廃液および支持水を流出させる。
【0035】通薬後、塔内の再生剤を洗い出し洗浄を行
ってカチオン交換樹脂の再生処理を終了する。
【0036】以上の両樹脂の再生処理が終了したイオン
交換樹脂は、樹脂移送配管30を介して樹脂貯槽8に送
られる。なお前回の再生処理を行って該樹脂貯槽8に貯
留されていた混合樹脂は、事前に、脱塩塔11に樹脂移
送配管31を介して送られる。
【0037】なお、アニオン交換樹脂の再生処理後、カ
チオン交換樹脂の再生処理に先立って、再生塔3の下部
から逆洗水を通水して、アニオン交換樹脂とカチオン交
換樹脂の再分離を行うこともでき、これによりアニオン
交換樹脂層中に微量残留しているカチオン交換樹脂がカ
チオン交換樹脂層側に移行するので、より再生率が向上
する利点がある。
【0038】以上のような本例の設備で行われるイオン
交換樹脂の再生法は、アニオン交換樹脂の再生処理の操
作において、塔内を満水状態とせずに液面レベルを十分
に低く保つ点で従来法と異なるのみであるが、以下の試
験例で説明するように、処理水のNaイオン量が著しく
低減する効果が得られる利点がある。
【0039】実施例2 図2は、従来一般的な二塔式のイオン交換樹脂の再生設
備に本発明を適用した実施例を示すものであり、分離と
カチオン交換樹脂の再生を行う分離兼カチオン交換樹脂
再生塔101と、混合樹脂受け入れ槽102と、アニオ
ン交換樹脂再生塔103と、必要に応じて設けられる樹
脂貯槽104とからなっている。
【0040】この図2に示す設備においては、まず樹脂
移送管105を介して図示しない通水塔から移送される
使用済混合樹脂を、混合樹脂受け入れ槽102内の使用
済混合樹脂と共に分離兼カチオン交換樹脂再生塔101
内に入れ、スクラビングによる酸化鉄等のクラツド除
去、上向き逆洗、逆洗停止沈整によるカチオン交換樹脂
層Cとアニオン交換樹脂層Aの形成の後、両イオン交換
樹脂の分離境界面108より上方の少量のアニオン交換
樹脂107a(斜線で示した)を残留させて、他の大部
分のアニオン交換樹脂107を樹脂移送管109を用い
てアニオン交換樹脂再生塔103に移送し、次いで残留
させた少量のアニオン交換樹脂107aと、分離境界面
108より下方の少量のカチオン交換樹脂106a(斜
線で示した)とを樹脂移送管110を用いて混合樹脂受
け入れ槽102に移送する。
【0041】そして、このような移送が終了した後、分
離兼カチオン交換樹脂再生塔101においては酸再生剤
通薬配管111、デイストリビユータ112を介して酸
再生剤を通薬し、次いで押し出し、洗浄を行い、常法に
よりカチオン交換樹脂106を再生する一方、アニオン
交換樹脂再生塔103においては、アルカリ再生剤通薬
管113、デイストリビユータ114等を用いて、実施
例1と同様のアニオン交換樹脂107の再生法を実施す
る。このアニオン交換樹脂の再生法が異なる他は、従来
通常の二塔式再生法の操作が行われる。
【0042】なお、アニオン交換樹脂の再生処理のため
の各装置及び操作は、実施例1と同様であるので、各装
置を図示(アニオン交換樹脂の再生処理のための各装置
の番号は図1と共通)するのみで説明は省略する。
【0043】以上の各塔毎の再生処理が終了した後、分
離兼カチオン交換樹脂再生塔101内の再生済のカチオ
ン交換樹脂106を樹脂移送管115を用いて樹脂貯槽
104に移送するとともに、アニオン交換樹脂再生塔1
03内の再生済のアニオン交換樹脂107を樹脂移送管
116を用いて樹脂貯槽104に移送し、移送後、両イ
オン交換樹脂を充分に混合して再生済の混合樹脂として
貯留する。
【0044】試験例1 図1の装置を使用して実施例1の方法に従い、イオン交
換樹脂の再生処理を行った。主な処理の条件は以下の通
りである。
【0045】再生塔の容量:10m3 アニオン交換樹脂 種類:アンバーライト(登録商標)IRA−900 量 :1500リットル カチオン交換樹脂 種類:アンバーライト(登録商標)200CT 量 :3000リットル アニオン樹脂再生処理 再生剤(60℃,7%NaOH)をSV7で20分間通
液した。同時に塔下部から純水をSV7で通水した。液
面はアニオン交換樹脂上面から約300mmに維持し
た。通薬終了後、NaOHの洗い出しを行い、塔内を満
水状態にして約SV24で洗浄を行った。
【0046】カチオン交換樹脂の再生処理 塔内を満水状態としたまま、再生剤(5%H2 SO4
をSV4で40分間通した。同時に塔上部から純水を
SV7で通水した。通薬終了後、H2 SO4 の洗い出し
を行い、約SV24で洗浄を行った。
【0047】以上の再生処理を行ったイオン交換樹脂を
樹脂貯槽8に移送して貯留後、脱塩塔11に送って起動
準備を行い、起動時とその後の採水時の、脱塩塔処理水
のNaイオン濃度を測定した。その結果を下記表1に示
した。
【0048】試験例2 アニオン交換樹脂の再生処理の後、カチオン交換樹脂の
再生処理を行うに先立って、塔下部よりLV8で純水を
通水して逆洗分離を再び行った他は、試験例1と同様の
イオン交換樹脂の再生処理を行い、再生処理を行ったイ
オン交換樹脂を樹脂貯槽8を経て脱塩塔に送り、起動時
とその後の採水時の脱塩塔処理水のNaイオン濃度を測
定し、その結果を下記表1に示した。
【0049】試験例3 比較のために、図1の装置を使用して、アニオン交換樹
脂の再生処理に先立つエア導入による水抜きを行わずに
塔内を満水状態とした従来法によるアニオン股間樹脂の
再生処理を行った他は、試験例1と同様のイオン交換樹
脂の再生処理を行い、再生処理を行ったイオン交換樹脂
を樹脂貯槽8を経て脱塩塔に送り、起動時とその後の採
水時の脱塩塔処理水のNaイオン濃度を測定し、その結
果を下記表1に示した。
【0050】
【表1】
【0051】この表1の結果から明らかであるように、
脱塩塔処理水のNaイオン濃度は、従来法による場合に
比べて、本発明法による再生処理を行った場合に極めて
優れた再生状態となっていることが確認される。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、復水脱塩装置で使用さ
れたイオン交換樹脂、特にアニオン交換樹脂を再生する
にあたり、満水状態とせずに、アニオン交換樹脂層の上
部に薄い再生剤の液層を形成させながらアルカリ再生剤
を通液することで、処理水質の大幅な向上を実現できる
という効果がある。
【0053】また本発明の方法は、得られる効果が極め
て大きいにも拘らず、従来の再生方法に比べても操作そ
れ自体の変更は極めて簡単という特徴があり、既存の設
備への適用や、従来からある設計基準の変更を容易に実
現できるという実施面での優れた効果がある。
【0054】また本発明は、上記の再生法を適用するこ
とができるイオン交換樹脂の再生設備を容易に提供でき
るという効果もある。更にまた、アニオン交換樹脂に対
するアルカリ再生剤の通薬を行う場合のアニオン交換樹
脂層のやや上方までの水を塔外に押出す操作において、
水を抜くと同時に、加温して用いるアルカリ再生剤の温
度とほぼ等しい温水を流入し、水抜きの終了時において
アニオン交換樹脂層上方に存在する水および気体部の温
度をアルカリ再生剤の温度とほぼ同じようにしておくこ
とで、再生塔内の上部に形成される気相(空気)領域の
温度変化がないので、この気相部分の膨張や収縮が生じ
ることがなく、アルカリ再生剤液層の上部の液面が安定
な高さに維持され、液面が不安定なことによる影響を低
減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を一塔式のイオン交換樹脂再生設備に適
用した場合の構成概要一例を示した図、
【図2】本発明を二塔式のイオン交換樹脂再生設備に適
用した場合の構成概要一例を示した図である。
【符号の説明】
1・・・NaOH通薬配管、2・・・ディストリビュー
タ、3・・・再生塔、4・・・H2 SO4 通薬配管、5
・・・コレクター、6・・・洗浄水・空気供給配管、7
・・・ディストリビュータ、8・・・樹脂貯槽、9・・
・エア抜き配管、11・・・脱塩塔、14・・・液面、
15・・・レベルスイッチ、18・・・大気開放部、1
9、20・・・バルブ。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 49/00 C02F 1/42

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一塔内でカチオン交換樹脂層の上部に分
    離させたアニオン交換樹脂に対し、又はカチオン交換樹
    脂とは別の塔に分離させたアニオン交換樹脂層に対し、
    該層の上部から加温したアルカリ再生剤を通すると共
    に該層の下部から再生廃液を塔外に抜いてアニオン交換
    樹脂を再生する方法において、塔内を満水状態とせず
    に、アニオン交換樹脂の上面まで常に再生剤で浸すこと
    ができる薄い再生剤の液層を該アニオン交換樹脂の上部
    に維持し、かつアニオン交換樹脂層の上方に存在する水
    及び気体部の温度を事前にアルカリ再生剤の温度とほぼ
    同じにした状態で、上記通を行うことを特徴とするイ
    オン交換樹脂の再生法。
  2. 【請求項2】 一塔内でカチオン交換樹脂層の上部に分
    離させたアニオン交換樹脂層に対し上方からアルカリ再
    生剤を通しながら該層の下部から再生廃液を抜く請求
    項1のアニオン交換樹脂の再生法を行った後、アニオン
    交換樹脂とカチオン交換樹脂を再度上下に分離する再分
    離操作を行なうか又は行なわずに、下部に分離したカチ
    オン交換樹脂層に対し酸再生剤を通してカチオン交換
    樹脂の再生を行うことを特徴とするイオン交換樹脂の
    再生
  3. 【請求項3】 請求項2において、カチオン交換樹脂層
    に対する酸再生剤の通は、アニオン交換樹脂層から塔
    頂まで水を満水状態にして行なうことを特徴とするイオ
    ン交換樹脂の再生
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