JP2888325B2 - 流体荷役装置における船舶の甲板検知制御装置 - Google Patents

流体荷役装置における船舶の甲板検知制御装置

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JP2888325B2
JP2888325B2 JP6072214A JP7221494A JP2888325B2 JP 2888325 B2 JP2888325 B2 JP 2888325B2 JP 6072214 A JP6072214 A JP 6072214A JP 7221494 A JP7221494 A JP 7221494A JP 2888325 B2 JP2888325 B2 JP 2888325B2
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    • B67OPENING, CLOSING OR CLEANING BOTTLES, JARS OR SIMILAR CONTAINERS; LIQUID HANDLING
    • B67DDISPENSING, DELIVERING OR TRANSFERRING LIQUIDS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B67D9/00Apparatus or devices for transferring liquids when loading or unloading ships
    • B67D9/02Apparatus or devices for transferring liquids when loading or unloading ships using articulated pipes

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】一般に、原油,石油製品,低温液化ガス等
の流体を、陸上の貯蔵タンクからタンカー等の船舶に荷
役したり、或いは、逆にタンカー等の船舶から陸上の貯
蔵タンクに受け入れたりする際に、流体荷役装置が用い
られている。
【0002】流体荷役装置のアウトボードアーム先端の
管継手を、シーバース側と船舶側との間で移動する際に
は、管継手との接触による火花等の発火て爆発すること
を防止するため、船舶の甲板の縁に立設した手すりと該
管継手との干渉を回避することが要求されており、従っ
て、前記管継手は、手すりの上方を通過するようになっ
ている。
【0003】かかる要求に沿ったものとして、特公昭6
3−26040号公報に流体荷役装置が知られている
(図10に図示)。この流体荷役装置は、シーバース1
01に立設された立上り管102を有し、この立上り管
102に水平面及び垂直面で回動自在にインボードアー
ム103が接続されている。インボードアーム103の
先端に垂直面で回動自在にアウトボードアーム104が
接続されている。
【0004】アウトボードアーム104の先端に管継手
105が設けられ、この管継手105はタンカー106
側の被接続管(図示せず)に接続されるようになってい
る。流体荷役装置のアウトボードアーム104の先端の
管継手105の移動経路は制御装置により制御される。
即ち、シーバース101からアウトボードアーム104
の先端の管継手105がタンカー106の手すり106
A上方のある位置を通過するようにに移動されるが、管
継手105はタンカー106の手すり106Aの真上に
位置される迄前進されるようにプログラムされており、
その際、予め、シーバース101からの手すり106A
の高さhと、シーバース101とタンカー106の舷側
106Bとの距離dを測定し、測定後に、それらの測定
値をメモリに記憶させてアウトボードアーム先端許容通
過領域を定め、移動される管継手105の実際の空間座
標が、アウトボードアーム先端許容通過領域に入るべく
軌道修正されるようになっている。シーバース101か
らの手すり106Aの高さhを測定するために、距離セ
ンサが装着されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の流体
荷役装置では、例えば、管継手105の先端に距離セン
サを装着し、この距離センサを上下させながら手すり1
06Aの頂部を水平方向で捉えて手すり106Aの高さ
を測定することになるので、距離センサが手すり106
Aの頂部を捉えるのが困難で、手すり106Aの高さを
正確に測定し難かった。特に、手すり106Aが格子状
構造になっていると、測定対象物としての手すり106
Aの頂部を確定することが困難となる。
【0006】このように手すり106Aの高さを測定し
ても、信頼性がなく、メモリに記憶されたアウトボード
アーム先端許容通過領域も不正確になる。この結果、手
すり106Aの高さを測定してアウトボードアーム10
4の先端の移動プログラムを設定しても、アウトボード
アーム104の先端の管継手105が、シーバース10
1側とタンカー106側との間で移動する際には、手す
り106Aに接触する虞がある。このように、手すり1
06Aの高さの測定値の信頼性がないことから、移動プ
ログラムにおいて甲板の位置を確実に予測することがで
きず、手すり106Aを越えた管継手105の垂直降下
量を算定することが難しくなり、管継手105を甲板上
の所定の高さで停止させることが困難となる。
【0007】そこで、手すり106Aの高さを基礎にし
た移動プログラムによるアウトボードアーム104の垂
直降下量の算定を止め、管継手106Aの停止する位置
として、予めタンカー106のデータや海面の干潮の差
から予想される甲板の最高の高さの手前位置を予想する
こともできるが、甲板の高さ位置を直接に測定すること
が困難なことから、タンカー106の積載量や海面の干
潮によって変化する甲板の最高の高さの垂直降下位置の
手前に安全を見込んで管継手105を停止させる必要が
あった。
【0008】本発明は、上述の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、アウトボードアームの先
端の管継手をシーバース側から船舶側の手すりを乗り越
えて垂直降下させる際に、手すりの高さを測定しないで
も、管継手と手すりが接触しない移動経路を決定し、確
実に管継手を甲板上の所定の高さに垂直降下させること
ができる流体荷役装置における船舶の甲板検知制御装置
を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、シーバースに
立設された立上り管と、立上り管に水平面及び垂直面で
回動自在に接続されたインボードアームと、インボード
アームの先端に垂直面で回動自在に接続されたアウトボ
ードアームと、アウトボードアームの先端に設けられ船
舶側の被接続管に接続された管継手と、インボードアー
ムの角度を測定するインボードアーム角度センサと、ア
ウトボードアームの角度を測定するアウトボードアーム
角度センサと、インボードアームの水平面での旋回角度
を測定する水平旋回角度センサと、アウトボードアーム
の先端または管継手に設けられて甲板までの距離を計測
する垂直距離センサと、入力側に垂直距離センサが接続
されるとともに記憶装置,判断手段を有する制御装置と
を備え、前記制御装置の記憶装置には、船舶の重量,積
載量等の仕様を基にして計算されたシーバース上の基準
点からの設計上の水平距離,垂直距離で示される位置の
甲板の手すりを管継手が越えた後、垂直下降するように
決定された自動接続運転経路と、管継手が停止する甲板
上からの所定の高さの垂直限界値とが記憶され、前記制
御装置の判断手段は、インボードアーム角度センサによ
り検出されたインボードアーム角度変数,アウトボード
アーム角度センサにより検出されたアウトボードアーム
角度変数,水平旋回角度センサにより検出された水平旋
回角度変数に基づいて管継手の現在位置座標を計算する
アーム先端座標演算手段と、管継手の現在座標と自動接
続運転経路上の座標が同じか否かを判断する座標比較手
段と、自動接続運転経路上における任意の座標の微小時
間経過後の座標を計算する経路倣い制御手段と、管継手
の現在座標と記憶装置の自動接続運転経路上の座標との
偏差に応じて所要の操作量の信号を出力する増幅手段
と、経路倣い制御手段または増幅手段からの信号で作動
するインボードアーム用アクチュエータと、経路倣い制
御手段または増幅手段からの信号で作動するアウトボー
ドアーム用アクチュエータと、経路倣い制御手段または
増幅手段からの信号で作動する水平旋回用アクチュエー
タと、垂直距離センサにより検出された垂直距離変数と
記憶装置の垂直限界値を照合し、垂直距離変数が垂直限
界値より大きい場合に、管継手の下降を続行すべく判断
する管継手下降判断手段とを備えていることを特徴とす
る。
【0010】
【0011】
【0012】
【作用】本発明においては、自動接続運転経路に基づ
き、インボードアーム,アウトボードアームが水平旋
回,垂直回動をしながら、管継手は甲板の手すりを越え
た後、垂直下降する軌跡を描いて甲板上の所定の高さで
停止するように制御される。管継手がシーバースから甲
板の上へと移動する時、インボードアーム角度センサに
よりインボードアーム角度変数が検出され、アウトボー
ドアーム角度センサによりアウトボードアーム角度変数
が検出され、水平旋回角度センサにより水平旋回角度変
数が検出される。
【0013】これらの角度変数は判断手段のアーム先端
座標演算手段に入力され、アーム先端座標演算手段にお
いては、これらの角度変数に基づいて管継手の現在座標
が計算される。
【0014】判断手段の座標比較手段により、管継手の
現在座標と自動接続運転経路上の座標が同じか否かが判
断される。管継手の現在座標と自動接続運転経路上の座
標が同じと判断されると、経路倣い制御手段により自動
接続運転経路上における任意の座標の微小時間経過後の
座標が計算され、経路倣い制御手段を介して自動接続運
転経路を構成する各座標が次々に選択される。これに基
づいてインボードアーム用アクチュエータ,アウトボー
ドアーム用アクチュエータ,水平旋回用アクチュエータ
が作動し、管継手は自動接続運転経路の軌跡を描いて移
動される。
【0015】管継手の現在座標と自動接続運転経路上の
座標が同じでないと判断されると増幅手段により、管継
手の現在座標と記憶装置の自動接続運転経路上の座標と
の偏差に応じて所要の操作量の信号が出力される。
【0016】これらの信号は、それぞれインボードアー
ム用アクチュエータ,アウトボードアーム用アクチュエ
ータ,水平旋回用アクチュエータに送られ、これらのア
クチュエータが操作されることにより、管継手の現在座
標が自動接続運転経路と一致していない場合に、一致す
るように移動経路が追従制御される。この追従制御と同
時または後に、経路倣い制御手段を介して自動接続運転
経路を構成する各座標が次々に選択される。これに基づ
いてインボードアーム用アクチュエータ,アウトボード
アーム用アクチュエータ,水平旋回用アクチュエータが
作動し、管継手は自動接続運転経路の軌跡を描いて移動
される。
【0017】このようにして、管継手が甲板の手すりを
越えた状態で、自動接続運転経路の垂直下降部分に沿っ
て下降する準備が整う。この状態で、垂直距離センサに
より、甲板上からの管継手の高さが垂直距離変数として
測定される。
【0018】そして、この垂直距離変数は管継手下降判
断手段に伝達され、管継手下降判断手段においては、垂
直距離変数と記憶装置の垂直限界値を照合し、垂直距離
変数が垂直限界値より大きい場合に、管継手の下降を続
行する信号が、インボードアーム用アクチュエータ,ア
ウトボードアーム用アクチュエータに送られる。
【0019】管継手が記憶装置の垂直限界値と同じ高さ
になると、管継手下降判断手段は管継手の下降命令を停
止し、管継手の下降が停止される。管継手は下降してい
る間は追従制御される。特に、記憶装置の垂直限界値を
船舶側の被接続管と同じ高さに設定すると、垂直下降す
る管継手は船舶側の被接続管の高さに停止される。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例について説
明する。図1ないし図9は本発明の一実施例に係わり、
流体荷役装置における船舶の甲板検知制御装置を示す。
【0025】図1ないし図3において、シーバース1に
は、流体荷役装置2が設置されている。流体荷役装置2
は底部がシーバース1に固定された立上り管3を有して
いる。図4に示すように、この立上り管3の頂部には水
平旋回可能な第1回転継手4のインナレース4Aが設け
られ、第1回転継手4のアウタレース4Bに第1接続管
5の一端が一体化され、第1接続管5の他端には、第2
回転継手6を介してインボードアーム7が介装されてい
る。
【0026】第2回転継手6は、インボードアーム7に
一体のインナレース6Aと、インナレース6Aの外側で
回転自在のアウタレース6Bと、アウタレース6Bの外
側に位置して回転自在のシーブ用リング6Cとから構成
れている。シーブ用リング6Cに第1アウトボードアー
ム用シーブ8,第2アウトボードアーム用シーブ9が一
体に取り付けられ、アウタレース6Bにインボードアー
ム用シーブ10が一体に取り付けられている。従って、
インボードアーム7は、第1回転継手4を介して水平旋
回が可能になり、第2回転継手6を介して垂直面での旋
回が可能になっている。
【0027】図1,図3に示すように、このインボード
アーム7の先端にアウトボードアーム11の基端が垂直
面で旋回可能に第3回転継手12を介して接続され、ア
ウトボードアーム11の先端には、第2接続管13の一
端が第4回転継手14を介して接続されている。
【0028】第2接続管13は、水平旋回可能な第5回
転継手15と、水平軸の回りに旋回可能な第6回転継手
16とを有している。第2接続管13の先端には爪を備
えたカプラからなる管継手17が取り付けられている。
【0029】前記インボードアーム7には、その途中部
分から長手方向に沿って梁部材18が一体に固着されて
いる。アウトボードアーム11の基端には、第3アウト
ボードアーム用シーブ19が一体に軸着され、梁部材1
8の底端には、第4アウトボードアーム用シーブ20が
軸着されている。第4アウトボードアーム用シーブ20
の軸部には、該第4アウトボードアーム用シーブ20に
一体にカウンターウェイト21が固定されている。
【0030】そして、立上り管3の頂部には水平旋回用
油圧シリンダ24が固設され、そのロッド先端は第1接
続管5に連結されている。梁部材18には、インボード
アーム用油圧シリンダ22が固着され、立上り管3の頂
部に設けたブラケットにアウトボードアーム用油圧シリ
ンダ23が固着されている。インボードアーム用油圧シ
リンダ22のロッド22A,22Bの両端にはそれぞれ
第1滑車25,第2滑車26が設けられている。第1滑
車25,第2滑車26の間にインボードアーム用シーブ
10を挟んで、これらに第1ロープ27が巻き回されて
いる。インボードアーム用油圧シリンダ22を作動する
ことにより、第1ロープ27を介してインボードアーム
用シーブ10に回転力が伝達され、インボードアーム用
シーブ10により回動駆動力を受けてインボードアーム
7が第6回転継手16を軸心として垂直面で旋回される
ようになっている。
【0031】また、第3アウトボードアーム用シーブ1
9と第1アウトボードアーム用シーブ8には第2ロープ
28が巻き回されている。第2アウトボードアーム用シ
ーブ9と第4アウトボードアーム用シーブ20の間には
第3ロープ29が巻き回されている。
【0032】そして、図1,図5に示すように、シーバ
ース1には、制御装置30からなる制御盤が設置され、
この制御装置30の入力側には、インボードアーム角度
センサ31と、アウトボードアーム角度センサ32と、
水平旋回角度センサ33と、垂直距離センサ34と、運
転モード選択手段35と、対象船舶選択手段36とが接
続されている。
【0033】インボードアーム角度センサ31は、イ
ボードアーム7の鉛直線となす角度変数を測定するもの
で、インボードアーム7に取り付けられる。インボード
アーム角度センサ31は防爆型になっているので、例え
ば低温液化ガス,原油,石油製品等の漏洩ガスがあった
場合に、引火を防ぎ、危険を回避することができる。
【0034】アウトボードアーム角度センサ32は、ア
ウトボードアーム11の鉛直線となす角度変数を測定す
るもので、アウトボードアーム11に取り付けられてい
る。アウトボードアーム角度センサ32は防爆型になっ
ているので、例えば低温液化ガス,原油,石油製品等の
漏洩ガスがあった場合に、引火を防ぎ、危険を回避する
ことができる。
【0035】水平旋回角度センサ33はインボードアー
ム7の水平面での旋回角度変数を測定するもので、第1
接続管5に取り付けられている。旋回角度変数は、図2
の基準線Yから変化した角度である。水平旋回角度セン
サ33は防爆型になっているので、例えば低温液化ガ
ス,原油,石油製品等の漏洩ガスがあった場合に、引火
を防ぎ、危険を回避することができる。
【0036】上記の各センサ31,32,33は、アブ
ソリュートエンコーダに振子を取り付けた傾斜計と、パ
ラレル入力部を介して該傾斜計に接続された演算部と、
該演算部に接続されたパラレル/シリアル変換部とから
構成され、各傾斜計は衝撃吸収用のダンパーオイルを内
蔵している。
【0037】垂直距離センサ34は、超音波センサから
なり、管継手17に装着されて該管継手17とタンカー
からなる船舶37の甲板38の間の距離を計測するもの
である。垂直距離センサ34は防爆型になっているの
で、例えば低温液化ガス,原油,石油製品等の漏洩ガス
があった場合に、引火を防ぎ、危険を回避することがで
きる。
【0038】運転モード選択手段35は種々の運転モー
ドのうちから1つを選択するものである。対象船舶選択
手段36は測定対象となる甲板38に係わる船舶37を
特定する。なお、甲板38上には、該甲板38から所定
の高さで被接続管38Aが設置され、甲板38の縁に
は、手すり38Bが立設されている。
【0039】制御装置30の出力側には、インボードア
ーム用アクチュエータとして前記インボードアーム用油
圧シリンダ22が、アウトボードアーム用アクチュエー
タとして前記アウトボードアーム用油圧シリンダ23
が、水平旋回用アクチュエータとして前記水平旋回用油
圧シリンダ24がそれぞれ接続されている。
【0040】制御装置30には、記憶装置39とCPU
からなる判断手段40とが内蔵されている。前記記憶装
置39には、運転モード記憶手段41と、船舶記憶手段
42と、船舶対応運転経路データベース43と、甲板上
停止位置垂直距離データベース44とが記憶されてい
る。
【0041】運転モード記憶手段41は 種々の運転モ
ードを記憶するものであり、自動接続運転モード45,
自動格納運転モード46,緊急離脱運転モード47が記
憶されている。
【0042】自動接続運転モード45は、インボードア
ーム7,アウトボードアーム11等を折り畳んだ当該流
体荷役装置2の格納姿勢(図3)から、手すり38Bを
越えて管継手17を垂直降下させる自動接続運転の運転
モードである。
【0043】自動格納運転モード46は、流体荷役装置
2の荷役姿勢から手すり38Bを越えて格納姿勢(図
3)までの自動格納運転の運転モードである。緊急離脱
運転モード47は、係留中の船舶37の動きが何等かの
事情で大きくなって、荷役姿勢状態にあるインボードア
ーム7とアウトボードアーム11の開き角が所要角以上
に開く等の異常事態が生じた場合に、周知の緊急離脱装
置により管継手17が船舶37の被接続管38Aから自
動的に切り離され、安全に退避する運転経路の運転モー
ドである。
【0044】船舶記憶手段42には、A船,B船,C
船,・・・と、船舶のリストが記憶されている。図6に
示すように、船舶対応運転経路データベース43には、
自動接続運転経路データベース43A,自動格納運転経
路データベース43B,緊急離脱運転経路データベース
43Cが格納されている。
【0045】自動接続運転経路データベース43Aに
は、各船に対応する自動接続運転経路のデータが格納さ
れている。例えば、A船に対応する自動接続運転経路A
1が格納され、B船に対応して自動接続運転経路B1が
格納され、以下、同様に、C船,D船,・・・に対応し
て自動接続運転経路C1,D1,・・・が格納されてい
る。
【0046】上述のように、自動接続運転経路は、イン
ボードアーム7,アウトボードアーム11等を折り畳ん
だ当該流体荷役装置2の格納姿勢(図3)から、管継手
17が手すり38Bを越えて垂直降下する運転経路であ
る。この自動接続運転経路は種々のデータから計算され
る(後述)。図8に示すように、その計算の際、シーバ
ース1の所定の基準点から手すり38Bの頂部までの水
平距離,垂直距離を計算し、これを基にして、管継手1
7が安全に手すり38Bを乗り越えるような安全領域を
定め、この安全領域を通過させることにより、管継手1
7が手すり38Bと接触しないように運転経路を決めな
ければならない。
【0047】ここで、シーバース1の基準点1Aを立上
り管3の底部に設定すれば、シーバース1上の基準点1
Aからの設計上の水平距離Dは該基準点1Aから船舶3
7側の舷側38Cまでの水平距離に、舷側38Cから手
すり38Bまでの水平距離を加算したものであり、この
値は、船舶37がシーバース1の縁から一定の距離に係
留されることから、一定値として計算される。
【0048】一方、シーバース1上の基準点1Aからの
予想垂直距離Hは、船舶37自体の重量,積載量等から
喫水位置を求め、さらにこれに海面の干満,波浪状況等
を加味して種々の設計条件により決められる。従って、
予想垂直距離Hは変化する値であるものの、設計条件の
各要素が判明すれば決定でき、従って、特定の船舶37
が係留している時点では一定値として計算される。
【0049】手すり38Bを安全に越えるように、自動
接続運転経路が計算され、図8には二点鎖線で符号A1
として示され、自動接続運転経路A1は手すり越え運転
経路A1(1),垂直下降運転経路A1(2)を有して
なる。
【0050】このようにして、A船に対応する自動接続
運転経路A1のデータが計算され、このデータは自動接
続運転経路データベース43Aに格納される。そして、
自動格納運転経路データベース43Bには、各船に対応
する自動格納運転経路のデータが格納されている。例え
ば、A船に対応する自動格納運転経路A2が格納され、
B船に対応して自動接格納運転経路B2が格納され、以
下、同様に、B船,C船,D船,・・・に対応して自動
格納運転経路C2,D2,・・・が格納されている。自
動格納運転経路A2,B2,C2,D2,・・・は、自
動格納運転経路A1と同様にして計算で決められてい
る。
【0051】さらに、緊急離脱運転経路データベース4
3Cには、各船に対応する緊急離脱運転経路のデータが
格納されている。例えば、A船に対応する緊急離脱運転
経路A3が格納され、B船に対応して緊急離脱運転経路
B3が格納され、以下、同様に、C船,D船,・・・に
対応して緊急離脱運転経路C3,D3,・・・が格納さ
れている。緊急離脱運転経路A3,B3,C3,D3,
・・・は、自動格納運転経路A1と同様にして計算で決
められている。
【0052】図7に示すように、前記記憶装置39の甲
板上停止位置垂直距離データベース44には、各A船,
B船,C船,D船に対応して管継手17が停止する甲板
38上からの所定の高さの垂直限界値のデータが格納さ
れている。例えば、A船に対応して垂直限界値AH が格
納され、B船に対応して垂直限界値BH が格納され、以
下、同様に、C船,D船,・・・に対応して垂直限界値
H ,DH ,・・・が格納されている。
【0053】次に、制御装置30の判断手段40を説明
する。図5に示すように、判断手段40には、運転モー
ド判定手段48と、対象船舶判定手段49と、運転経路
決定手段50と、アーム先端座標演算手段51と、座標
比較手段52と、経路倣い制御手段53と、増幅手段5
4と、管継手下降判断手段55とが格納されている。
【0054】増幅手段54は、偏差量計算手段56と、
インボードアーム用サーボバルブ57と、アウトボード
アーム用サーボバルブ58と、水平旋回用サーボバルブ
59とからなる。
【0055】前記運転モード判定手段48は、運転モー
ド選択手段35からの入力信号を受け、記憶装置39の
運転モード記憶手段41の各種の運転モードを取り込
み、入力信号と各種の運転モードを照合し、1つの運転
モードを特定する。本実施例では自動接続運転モード4
5を特定している。運転モード判定手段48で自動接続
運転モード45を特定することにより、その情報は運転
経路決定手段50に送られる。
【0056】対象船舶判定手段49は、対象船舶選択手
段36からの入力信号を受け、記憶装置39の船舶記憶
手段42に記憶されている船舶のリストを取り込み、入
力信号と船舶のリストを照合し、1つの船舶を特定す
る。本実施例ではA船を特定している。対象船舶判定手
段49で船舶を特定することにより、その情報は運転経
路決定手段50及び甲板上停止位置垂直距離データベー
ス44に送られる。図示しない垂直距離決定手段によ
り、この情報と、甲板上停止位置垂直距離データベース
44のデータとが照合され、A船に対応する垂直限界値
H が特定される。
【0057】運転経路決定手段50は、船舶対応運転経
路データベース43の情報と、運転モード判定手段48
で特定された運転モードの情報及び対象船舶判定手段4
9で特定された船舶の情報とを照合する。本実施例で
は、自動接続運転経路データベース43Aの中からA船
に対応する自動接続運転経路A1を特定する。自動接続
運転経路A1の内容は上述したので、説明を省略する。
【0058】アーム先端座標演算手段51には、前記イ
ンボードアーム角度センサ31,前記アウトボードアー
ム角度センサ32と、前記水平旋回角度センサ33が接
続され、これら各センサ31,32,33からの信号
(角度変数)により、管継手17の刻々変化する現在座
標(X,Y,Z)を演算する。
【0059】座標比較手段52は、アーム先端座標演算
手段51からの管継手17の刻々変化する現在座標
(X,Y,Z)と、運転経路決定手段50によって特定
された自動接続運転経路A1上の座標を比較する。
【0060】経路倣い制御手段53は、自動接続運転経
路A1上における管継手17の刻々変化する現在座標
(X,Y,Z)の微小時間後の次の座標を計算し、イン
ボードアーム用サーボバルブ57と、アウトボードアー
ム用サーボバルブ58と、水平旋回用サーボバルブ59
を作動させる。
【0061】増幅手段54の偏差量計算手段56は、座
標比較手段52により現在座標(X t ,Yt ,Zt )が
自動接続運転経路A1上の座標(Xto,Yto,Zto)と
がずれていると判断された場合に、それらの偏差量(α
t ,βt ,γt )を計算する。
【0062】インボードアーム用サーボバルブ57の入
力側に経路倣い制御手段53,偏差量計算手段56が接
続され、出力側にインボードアーム用油圧シリンダ22
が接続されている。
【0063】アウトボードアーム用サーボバルブ58の
入力側に経路倣い制御手段53,偏差量計算手段56が
接続され、出力側にアウトボードアーム用油圧シリンダ
23が接続されている。
【0064】水平旋回用サーボバルブ59の入力側に経
路倣い制御手段53,偏差量計算手段56が接続され、
出力側に水平旋回用油圧シリンダ24が接続されてい
る。管継手下降判断手段55は、甲板上停止位置垂直距
離データベース44で特定されたA船の垂直限界値AH
と、垂直距離センサ34からの信号とが照合され、管継
手17を下降すべきか否かを判断する。
【0065】次に本実施例の動作を図5,図8,図9に
より説明する。図9において、先ず、図示しない電源ス
イッチをオンにすることにより制御装置30の運転が開
始される(ステップS1)。図示しないキーボードを叩
くことにより、運転モード選択手段35が操作される
(ステップS2)。運転モード選択手段35からの入力
信号は判断手段40の運転モード判定手段48に伝達さ
れ、運転モード判定手段48においては、この信号と記
憶装置39の各種の運転モードと照合され、運転モード
の1として、自動接続運転モード45が特定される(ス
テップS3)。この特定された自動接続運転モード45
の情報は運転経路決定手段50に伝達される。
【0066】次に、図示しないキーボードを叩くことに
より、対象船舶選択手段36が操作される。対象船舶選
択手段36からの入力信号は判断手段40の対象船舶判
定手段49に伝達され、対象船舶判定手段49において
は、記憶装置39の船舶のリストと照合され、測定対象
となる船舶が特定される(ステップS4)。この特定さ
れた船舶の情報は運転経路決定手段50に伝達される。
【0067】運転経路決定手段50においては、特定さ
れた運転モードの信号及び船舶の信号と記憶装置39の
船舶対応運転経路データベース43のデータを読み取っ
て照合し(ステップS5)、自動接続運転経路A1が特
定される。このようにして自動接続運転が開始される準
備が整う(ステップS6)。
【0068】流体荷役装置2の自動接続運転により、図
8に示すように、格納姿勢(イ)にある流体荷役装置2
は、(イ)→(ロ)→(ハ)→(ニ)→(ホ)→(ヘ)
→(ト)の順序で、姿勢変化する。手すり越え運転経路
A1(1)により流体荷役装置2の姿勢は(イ)→
(ロ)→(ハ)→(ニ)→(ホ)→(ヘ)のように変化
する。垂直下降運転経路A1(2)により流体荷役装置
2は垂直下降し、その姿勢は(ヘ)→(ト)のように変
化する。
【0069】以下、詳しく説明する。流体荷役装置2の
自動接続運転が開始されると、自動接続運転経路A1か
らなる軌跡上を管継手17が図9のフローチャートに従
って移動することになるが、自動接続運転経路A1の軌
跡データは、座標比較手段52に送られている。
【0070】同時に、インボードアーム角度センサ3
1,前記アウトボードアーム角度センサ32と、前記水
平旋回角度センサ33とにより、刻々変化するインボー
ドアーム7の角度変数θi ,アウトボードアーム11の
角度変数θo ,水平旋回角度変数θh が検出される(ス
テップS7,ステップS8,ステップS9)。
【0071】これらの角度変数θi ,θo ,θh からな
る信号は、アーム先端座標演算手段51にそれぞれ入力
される。アーム先端座標演算手段51においては、立上
り管3の長さ,インボードアーム7の長さ,アウトボー
ドアーム11の長さ,角度変数θi ,θo ,θh 等を基
にして管継手17の接続点の刻々変化する現在座標
(X,Y,Z)が基準点1Aを原点として演算される
(ステップS10)。
【0072】アーム先端座標演算手段51で演算された
管継手17の接続点17Aの現在座標(X,Y,Z)
は、座標比較手段52に送られる。座標比較手段52に
おいては、管継手17の接続点17Aの現在座標(X,
Y,Z)と自動接続運転経路A1上の座標が同じか否か
が判断される(ステップS11)。
【0073】ステップS11において、管継手17の接
続点17Aの現在座標(X,Y,Z)と自動接続運転経
路A1の座標が同じと判断されると、ステップS16に
進み、ステップS16においては、経路倣い制御手段5
3により、時刻tにおける現在座標(X(t),Y
(t),Z(t)を基にして、微小時間Δt後の自動接
続運転経路A1における次の座標(X(t+Δt),Y
(t+Δt),Z(t+Δt))が計算される。
【0074】現在座標(X(t),Y(t),Z(t)
に対応するインボードアーム7の角度変数θi ,アウト
ボードアーム11の角度変数θo ,水平旋回角度変数θ
h と、次の座標(X(t+Δt),Y(t+Δt),Z
(t+Δt)に対応するインボードアーム7の角度変数
θi ,アウトボードアーム11の角度変数θo ,水平旋
回角度変数θh との各角度差及び方向が経路倣い制御手
段53により計算され、これら各角度差に対応するよう
に、インボードアーム用サーボバルブ57,アウトボー
ドアーム用サーボバルブ58,水平旋回用サーボバルブ
59の各スプールが作動する(ステップS17)。イン
ボードアーム用サーボバルブ57,アウトボードアーム
用サーボバルブ58,水平旋回用サーボバルブ59から
の油は、インボードアーム用油圧シリンダ22,アウト
ボードアーム用油圧シリンダ23,水平旋回用油圧シリ
ンダ24にそれぞれ供給される。インボードアーム用油
圧シリンダ22,アウトボードアーム用油圧シリンダ2
3,水平旋回用油圧シリンダ24がそれぞれ同時に作動
することにより(ステップS18)、インボードアーム
7,アウトボードアーム11,第1接続管5が同時に姿
勢変化し、管継手17は次の座標に進む。この動作が繰
り返して行なわれ、図8に示すように(イ)→(ロ)→
(ハ)→(ニ)→(ホ)→(ヘ)のように自動接続運転
経路A1(1)の軌跡が描かれる。この時、管継手17
は手すり38Bの上方を安全に通過している。
【0075】一方、ステップS11において、管継手1
7の接続点17Aの現在座標(Xt,Yt ,Zt )と自
動接続運転経路A1(1)の座標が同じでないと判断さ
れると、ステップS12に進む。ステップS12では、
増幅手段54の偏差量計算手段56は、座標比較手段5
2で現在座標(Xt ,Yt ,Zt )が自動接続運転経路
A1の座標(Xto,Yto,Zto)とがずれている場合
に、それらの偏差量(α t ,βt ,γt )を計算する。
【0076】インボードアーム用サーボバルブ57は、
偏差量計算手段56から偏差量αtの信号を受け、該偏
差量αt に対応する流量の油をインボードアーム用油圧
シリンダ22に送る。
【0077】アウトボードアーム用サーボバルブ58
は、偏差量計算手段56から偏差量β t の信号を受け、
該偏差量βt に対応する流量の油をアウトボードアーム
用油圧シリンダ23に送る。
【0078】水平旋回用サーボバルブ59は、偏差量計
算手段56から偏差量γt の信号を受け、該偏差量γt
に対応する流量の油を水平旋回用油圧シリンダ24に送
る。前記のインボードアーム用油圧シリンダ22,アウ
トボードアーム用油圧シリンダ23,水平旋回用油圧シ
リンダ24の作動により、現在座標(Xt ,Yt
t )は自動接続運転経路A1(1)の座標に追従制御
される。
【0079】次いで、経路倣い制御手段53により管継
手17の接続点17Aの微小時間後の次の座標が計算さ
れ(ステップS13)、さらに、上述のように、インボ
ードアーム用サーボバルブ57,アウトボードアーム用
サーボバルブ58,水平旋回用サーボバルブ59が作動
し、インボードアーム用油圧シリンダ22,アウトボー
ドアーム用油圧シリンダ23,水平旋回用油圧シリンダ
24が作動する。
【0080】このようにして、流体荷役装置2の自動接
続運転により、手すり越え運転経路A1(1)により流
体荷役装置2の姿勢は(イ)→(ロ)→(ハ)→(ニ)
→(ホ)→(ヘ)のように変化する。この時、管継手1
7は手すり38Bを越えている。
【0081】ステップS19においては、確認のために
管継手17が手すり38Bを越えか否かが判断される。
これは、例えば、垂直距離センサ34か超音波を発振
し、甲板38から反射波を受ける反射波と、海面に直接
照射して受けた反射波の相違を即時に解析することによ
り判断される。NOと判断されると、手すり越え運転経
路A1(1)に戻る。YESと判断されると、管継手1
7が手すり38Bを越えて垂直下降状態になったことが
確認され、ステップS20に進む。
【0082】ステップS20においては、管継手17に
取り付けられた垂直距離センサ34からは超音波が発振
され、この超音波が甲板38で反射した反射超音波を垂
直距離センサ34で受信することにより、管継手17か
ら甲板までの距離(垂直距離変数)が測定され始める。
【0083】そして、管継手17の垂直下降が開始され
る(ステップS21)。管継手17の垂直下降中、管継
手17から甲板までの垂直距離変数が測定される。ステ
ップS22において、甲板38と管継手17の間の垂直
距離変数と、甲板上停止位置垂直距離データベース44
の特定された垂直限界値AH とが比較される。垂直距離
変数が垂直限界値AH より大きいときには、NOと判断
され、管継手17の垂直下降が続行する。垂直距離変数
が垂直限界値AH と同じになると、YESと判断され、
管継手17の垂直下降が停止される(ステップS2
3)。
【0084】即ち、管継手17が船舶37側の被接続管
38Aと同じ高さになると、管継手下降判断手段55は
管継手17の下降命令を停止し、管継手17の下降が停
止される。垂直下降運転経路A1(2)に沿って流体荷
役装置2の管継手17は垂直下降し、その姿勢は(ヘ)
→(ト)のように変化する。また、管継手17は下降し
ている間は追従制御される。
【0085】このようにして、管継手17が甲板38の
上方の一定の位置に停止し、この状態で、管継手17が
水平方向に操作され、船舶37の被接続管38Aに接続
される。
【0086】以上の如き構成によれば、船舶37の重
量,積載量等の仕様を基にして計算されたシーバース1
上の基準点1Aからの設計上の水平距離,垂直距離で手
すり38Bの高さが予め自動接続運転経路に盛り込ま
れ、この自動接続運転経路A1により管継手17が甲板
の手すり38Bを越えた後、垂直下降するようになって
いるので、手すり38Bの高さを測定しないでも、確実
に管継手17は手すり38Bに接触せずに安全に越える
ことができ、管継手17は、垂直距離センサ34によ
り、甲板38上からの停止する高さを探しながら垂直下
降するので、確実に甲板38上の停止位置で停止するこ
とができる。
【0087】要するに、従来における如く信頼性のない
距離センサによる手すり38Bの高さの測定に代えて、
設計上の水平距離,垂直距離で手すり38B高さが予め
盛り込まれた自動接続運転経路A1を採用し、従来の距
離センサが手すり38Bの頂部を捉える必要性を無く
し、これにより管継手17が安全に手すり38Bを越え
る状態を確保し、さらに、その状態を基にすれば、垂直
距離センサ34では確実に測定対象物としての甲板38
を捉えることができ、管継手17から甲板38までの垂
直距離を確実に測定することができ、従って、その測定
も信頼性があり、垂直下降する管継手17を記憶装置3
9の垂直限界値AH ,BH ,CH ,DH 等の高さに停止
させ、船舶37側の被接続管38Aに接続できる。
【0088】特に、記憶装置39の垂直限界値AH ,B
H ,CH ,DH 等を船舶37側の被接続管38Aと同じ
高さに設定することにより、垂直下降する管継手17を
船舶37側の被接続管38Aの高さに停止させることが
できる。
【0089】なお、本実施例においては、垂直距離セン
サ34は管継手17に装着されているが、垂直距離セン
サ34を管継手17に装着することなくアウトボードア
ーム11の先端に装着することもできる。
【0090】また、本実施例においては、垂直距離セン
サの例として、超音波センサを例に挙げて説明している
が、これに限定されることなく、例えば、赤外線センサ
がある。
【0091】さらに、本実施例においては、インボード
アーム用アクチュエータとしてインボードアーム用油圧
シリンダ22が、アウトボードアーム用アクチュエータ
としてアウトボードアーム用油圧シリンダ23が、水平
旋回用アクチュエータとして水平旋回用油圧シリンダ2
4がそれぞれ用いられているが、これらの油圧シリンダ
に限定されることなく、例えば、サーボモータを使用す
ることもできる。
【0092】そして、本実施例においては、管継手17
の現在座標と自動接続運転経路の座標が同じでないと判
断されると、増幅手段54により現在座標を経路補正し
た後、経路倣い制御手段53により次の座標を計算して
いるが、これらの計算を同時に行なうこともできる。
【0093】そして、また、本実施例においては、各船
舶の仕様に対応して垂直限界値をそれぞれ決定するよう
になっているが、垂直限界値を船舶の仕様に関係なく一
定の値にすることもできる。
【0094】そして、さらに、本実施例においては、自
動接続運転モード,自動格納運転モード,緊急離脱運転
モードの3つの運転モードが挙げられているが、少なく
とも自動接続運転モードが有れば良く、この場合には、
自動的に自動接続運転モードが選択されることから、運
転モード選択手段35,運転モード判定手段48は不要
になるとともに船舶対応運転経路データベース43にお
いても自動的に自動接続運転経路A1が選択されること
から、自動格納運転経路データベース43B,緊急離脱
運転経路データベース43Cは不要となる。また、他の
運転モード,運転経路も記憶装置上に記憶させることも
できる。
【0095】加えて、本実施例においては、仕様の異な
る複数の船舶が係留することを例に挙げて仕様の異なる
船舶のリストに対応して甲板上停止位置垂直距離データ
ベース44を記憶装置39に格納しているが、船舶の仕
様が1つである場合には、対象船舶選択手段,対象船舶
判断手段は不要になる。
【0096】また、本実施例においては、管継手として
爪を備えたカプラを用いているが、爪を備えていないフ
ランジを用いることもできる。そして、本実施例におい
ては、垂直距離センサ34,インボードアーム角度セン
サ31,アウトボードアーム角度センサ32,水平旋回
角度センサ33は防爆型になっているが、かかる構造に
限定されることはない。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
流体荷役装置において、船舶の重量,大きさ,積載量等
を基にして計算されたシーバース上の基準点からの設計
上の水平距離,垂直距離によって手すり高さが予め自動
接続運転経路に盛り込まれ、この自動接続運転経路によ
り管継手が甲板の手すりを越えた後、垂直下降するよう
になっているので、手すりの高さを測定しないでも、確
実に管継手は手すりに接触せずに安全に越えることがで
きる。垂直下降できる状態が確保された管継手は、垂直
距離センサにより、甲板上からの停止する高さを探しな
がら垂直下降するので、確実に甲板上の停止位置で停止
することができる。
【0098】要するに、従来における如く信頼性のない
距離センサによる手すりの高さの測定に代えて、設計上
の水平距離,垂直距離で手すり高さが予め盛り込まれた
自動接続運転経路を採用し、従来の距離センサによる手
すりの頂部を捉える必要性を無くし、これにより管継手
が安全に手すりを越える状態を確保し、さらに、その状
態を基にすれば、垂直距離センサは確実に測定対象物と
しての甲板を捉えることができ、管継手から甲板までの
垂直距離を確実に測定することができ、従って、その測
定も信頼性があり、垂直下降する管継手を記憶装置の垂
直限界値の高さで停止させることができる。特に、記憶
装置の垂直限界値を船舶側の被接続管と同じ高さに設定
すれば、垂直下降する管継手を船舶側の被接続管の高さ
に停止させることができる。
【0099】
【0100】
【0101】
【0102】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る流体荷役装置の側面図で
ある。
【図2】同流体荷役装置の平面図である。
【図3】同流体荷役装置の詳細を示す側面図である。
【図4】同流体荷役装置の立上り管とインボードアーム
の接続部分を示す断面図である。
【図5】本発明の実施例に係る船舶の甲板検知制御装置
のブロック図である。
【図6】図5の船舶対応運転経路データベースの説明図
である。
【図7】図5の甲板上停止位置垂直距離データベースの
説明図である。
【図8】自動接続運転経路の説明図である。
【図9】本発明の実施例に係る船舶の甲板検知制御装置
のフローチャート図である。
【図10】従来における船舶の甲板検知制御装置の説明
図である。
【符号の説明】
1 シーバース 1A 基準点 3 立上り管 7 インボードアーム 11 アウトボードアーム 17 管継手 22 インボードアーム用油圧シリンダ 23 アウトボードアーム用油圧シリンダ 24 水平旋回用油圧シリンダ 31 インボードアーム角度センサ 32 アウトボードアーム角度センサ 33 水平旋回角度センサ 34 垂直距離センサ 37 船舶 38 甲板 38A 被接続管 38B 手すり 30 制御装置 39 記憶装置 40 判断手段 51 アーム先端座標演算手段 52 座標比較手段 53 経路倣い制御手段 54 増幅手段 55 管継手下降判断手段 A1 自動接続運転経路 AH 垂直限界値 BH 垂直限界値 CH 垂直限界値 DH 垂直限界値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 正満 東京都大田区蒲田本町1−9−3 株式 会社新潟鐵工所産業機械事業部チクサン センター内 (72)発明者 熊谷 俊之 東京都大田区蒲田本町1−9−3 株式 会社新潟鐵工所産業機械事業部チクサン センター内 (72)発明者 岡本 邦良 大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2 号 大阪瓦斯株式会社生産部内 (72)発明者 流谷 敏文 大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2 号 大阪瓦斯株式会社生産部内 (56)参考文献 特開 昭54−84618(JP,A) 実開 昭63−71000(JP,U) 特公 昭63−26040(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B67D 5/00 - 5/70

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シーバースに立設された立上り管と、 立上り管に水平面及び垂直面で回動自在に接続されたイ
    ンボードアームと、 インボードアームの先端に垂直面で回動自在に接続され
    たアウトボードアームと、 アウトボードアームの先端に設けられ船舶側の被接続管
    に接続された管継手と、 インボードアームの角度を測定するインボードアーム角
    度センサと、 アウトボードアームの角度を測定するアウトボードアー
    ム角度センサと、 インボードアームの水平面での旋回角度を測定する水平
    旋回角度センサと、 アウトボードアームの先端または管継手に設けられて甲
    板までの距離を計測する垂直距離センサと、 入力側に垂直距離センサが接続されるとともに記憶装
    置,判断手段を有する制御装置とを備え、 前記制御装置の記憶装置には、 船舶の重量,積載量等の仕様を基にして計算されたシー
    バース上の基準点からの設計上の水平距離,垂直距離で
    示される位置の甲板の手すりを管継手が越えた後、垂直
    下降するように決定された自動接続運転経路と、 管継手が停止する甲板上からの所定の高さの垂直限界値
    とが記憶され、 前記制御装置の判断手段は、 インボードアーム角度センサにより検出されたインボー
    ドアーム角度変数,アウトボードアーム角度センサによ
    り検出されたアウトボードアーム角度変数,水平旋回角
    度センサにより検出された水平旋回角度変数に基づいて
    管継手の現在位置座標を計算するアーム先端座標演算手
    段と、 管継手の現在座標と自動接続運転経路上の座標が同じか
    否かを判断する座標比較手段と、 自動接続運転経路上における任意の座標の微小時間経過
    後の座標を計算する経路倣い制御手段と、 管継手の現在座標と記憶装置の自動接続運転経路上の座
    標との偏差に応じて所要の操作量の信号を出力する増幅
    手段と、 経路倣い制御手段または増幅手段からの信号で作動する
    インボードアーム用アクチュエータと、 経路倣い制御手段または増幅手段からの信号で作動する
    アウトボードアーム用アクチュエータと、 経路倣い制御手段または増幅手段からの信号で作動する
    水平旋回用アクチュエータと、 垂直距離センサにより検出された垂直距離変数と記憶装
    置の垂直限界値を照合し、垂直距離変数が垂直限界値よ
    り大きい場合に、管継手の下降を続行すべく判断する管
    継手下降判断手段とを備えていることを特徴とする流体
    荷役装置における船舶の甲板検知制御装置。
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KR101516463B1 (ko) * 2008-05-22 2015-05-04 에프엠씨 테크놀로지스 에스.아. 해양 유체 하역 시스템의 가동 커플링의 위치 정보 제공 장치

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