JP2887888B2 - 押出プレスのダミーブロック潤滑装置 - Google Patents

押出プレスのダミーブロック潤滑装置

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JP2887888B2
JP2887888B2 JP527094A JP527094A JP2887888B2 JP 2887888 B2 JP2887888 B2 JP 2887888B2 JP 527094 A JP527094 A JP 527094A JP 527094 A JP527094 A JP 527094A JP 2887888 B2 JP2887888 B2 JP 2887888B2
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正登 松井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,押出プレスの押出ステ
ムの先端部に取付けられていて,押出プレスで押出され
る高温のビレットに接するフィクスド型等のダミーブロ
ックの端面に,固形潤滑材を焼付防止用として塗布する
潤滑装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より,押出プレスのダミーブロック
の端面潤滑装置としては,例えば,特開平3−1462
14号公報に記載されているような装置がある。図5を
用いてこの従来例を説明する。ダミーブロック端面潤滑
装置は,押出プレス内のタイバ1の一部に取付けられて
おり,潤滑材塗布部41,直線運動部42,スイング部
43から構成されている。
【0003】潤滑材塗布部41は,アーム11の先端部
にあって,固形潤滑材10,圧縮ばね16,モータ1
7,固形潤滑材10を保持するための保持部材18,プ
レート19およびヘッド部41a等からなり,直線運動
部42は,アーム11の根元部にあって,摺動用シリン
ダ15,ピストンロッド15a,軸受箱22,軸受箱2
2摺動用の2本の平行なガイドロッド23およびガイド
ロッド支持板25,25a,固定支持板26等からな
り,また,スイング部43は,アーム11の根元側にあ
って,スイング用シリンダ12,ラック13およびピニ
オン14等から構成されている。なお,ピニオン14は
固定支持板26を貫通した管材によってガイドロッド支
持板25aと一体に設けられている。
【0004】まず,潤滑材塗布部41の構成について詳
細に述べる。柱状の固形潤滑材10が複数個の筒状の保
持部材18に挿入され,保持部材18はプレート19に
ボルト締めで取付けられている。プレート19は圧縮ば
ね16を介してアーム11のヘッド部41aに取付けら
れており,固形潤滑材10と押出ステム4の先端部にあ
るダミーブロック5の当りを和らげている。さらに,ア
ーム11のヘッド部41aの裏側にはモータ17が取付
けられており,プレート19をモータ17によって回転
させることにより,固形潤滑材10がダミーブロック5
の端面に塗布されるようになっている。
【0005】また,この潤滑装置の直線運動部42の軸
受箱22は,潤滑材塗布部41とは,アーム11を介し
て固着されている。軸受箱22を摺動自在に支持した2
本の平行なガイドロッド23の両端に設けられたガイド
ロッド支持板25,25aのうち,摺動用シリンダ15
側に設けられたガイドロッド支持板25aとピニオン1
4とは固定支持板26を中心にして両側に同軸に配され
ており,ピストンロッド15aを内部に挿通させた管材
によって互いに一体に連結され,かつ,回転自在に設け
られている。
【0006】摺動用シリンダ15のピストンロッド15
aは,これらピニオン14,固定支持板26およびガイ
ドロッド支持板25aの中心軸部を二重管的に挿通した
後,直線運動用の軸受箱22の側端面に固設されてお
り,摺動用シリンダ15に作動用エアを導入することに
よって,軸受箱22をガイドロッド23上を軸方向に前
後進させ得るようになっている。この直線運動部42の
軸受箱22のガイドロッド23上の前後の動きは,摺動
用シリンダ15部に設けられたリミットスイッチ等によ
って規制されるようになっている。
【0007】一方,ピニオン14はラック13と噛合し
ており,ラック13の端面はスイング用シリンダ12の
ピストンロッド先端部に固設されているため,スイング
用シリンダ12へ作動用エアを導入することでラック1
3を直線運動部42のガイドロッド23と直角方向に前
後進させ,ラック13と噛合したピニオン14が回動す
ることで最終的にアーム11と潤滑材塗布部41を左右
にスイングすることになる。今,摺動用シリンダ15の
ヘッド側に作動用エアを導入すると潤滑材塗布部41は
ダミーブロック5部から離間し,逆に,ピストンロッド
側に作動用エアを導入すると,図5に示すように,潤滑
材塗布部41はダミーブロック5に接近することにな
る。
【0008】このように構成されたフィクスド・ダミー
ブロック端面潤滑装置の動作について説明する。押出ス
テム4とダミーブロック5でコンテナ内のビレットをダ
イスから押出す前,すなわち,ダミーブロック5が後退
限にある時,スイング用シリンダ12の作動により,マ
シン外にある潤滑材塗布部41をアーム11とともに揺
動させてダミーブロック5の軸線上まで移動させる。次
に,作動用エアを摺動用シリンダ15のピストンロッド
側に導入して,潤滑材塗布部41をダミーブロック5の
表面に近づけるとともに,モータ17を回転させて固形
潤滑材10をダミーブロック5に押付けて塗布する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,このよ
うな従来の潤滑装置によって潤滑材を塗布する場合,必
ずしも満足すべきものではなかった。すなわち,図5に
示す装置では,2本のガイドロッド23は軸受箱22の
ガイドの役目をはたすと同時に,ピニオン14の回転を
軸受箱22に伝え,アーム11を介して重量物の潤滑材
塗布部41をスイングさせなければならない。その上,
ガイドロッド23部は,直線運動部の摺動用シリンダ1
5のピストンロッド15aが,ピニオン14の軸心部を
二重管的に挿通し軸受箱22の側端面に固設させなけれ
ばならないなど,構造が複雑になる。また,ガイドロッ
ド23やピストンロッド15aの軸径は,構造上の制約
により,あまり大きく出来ないので,回転によってひね
られた時たわむ恐れがあり,作動や停止位置がくるうこ
とがある。
【0010】また,前記装置では,潤滑材塗布部41を
軸線方向に移動させる場合,1個のアーム11の根元か
ら全部を移動させなければならず,移動に要する力も,
その分,大きい力が必要であった。また,比較的に大き
なモータ17がアーム11の先端部の潤滑材塗布部41
の中心線上に設けられていたので,潤滑材塗布部41を
スイングさせる場合,比較的に大きな重量のもので慣性
力の大きなものを揺動させることになり,その分,大き
な動力や停止力が必要であり,かつ,潤滑材塗布部41
の支持部も,その分,頑丈にしておく必要があった。
【0011】さらに,直線運動部の摺動用シリンダ15
が汎用性のエアーシリンダのため,エア源を切っても,
潤滑材塗布部41は慣性力によって急停止出来ず,圧縮
ばね16の圧縮限界たわみを越えてダミーブロック5に
接近しすぎ,押圧力も大きくなり,固形潤滑材10がダ
ミーブロック5に必要以上にべとべとに塗られ,その結
果,潤滑材10が製品の中に巻込まれ,製品が悪くな
り,かつ,潤滑材10の消費量も多くなり,不経済であ
る。
【0012】したがって,本発明は上記したような従来
の問題点に鑑みてなされたもので,その目的とするとこ
ろは,ダミーブロック端面潤滑装置において,直線運動
部とスイング部とを構造的に切り離し,また,固形潤滑
材の回転駆動源をアームの根元部の近くに移し,構造を
単純化して強度を持たせるとともに,潤滑材塗布部が適
度の押圧でダミーブロックに接する装置を提供すること
にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたもので,押出プレスのダミーブロッ
クの端面に固形潤滑材を塗布する際に,固形潤滑材を保
持した保持部材をダミーブロックの端面に対面した位置
で回転自在に,かつ,固形潤滑材をダミーブロックの端
面に押付け得るように軸線方向に移動可能に設け,さら
に,保持部材をダミーブロックの端面に対面した位置と
対面しない外部の位置との間で移動可能に設けたアーム
の先端部に取付けた押出プレスのダミーブロック潤滑装
置において,前記アームを2分割して,根元側の第1ア
ームに対して先端部側の第2アームを,一方のアームに
取付けたアクチュエータと両方のアーム間の摺動部材に
よって軸線方向に移動可能に設け,かつ,先端部側の第
2アームの根元側にモータを取付け,このモータの軸と
第2アームの先端側に取付けた保持部材の回転軸との間
を巻掛装置によって連結した。
【0014】また,前記装置において,保持部材を第2
アームの先端側に対して軸線方向に移動自在に設け,保
持部材と第2アームの先端側間に固形潤滑材をダミーブ
ロックの端面に押付ける前記軸線方向に作用するばねを
設けるとともに保持部材の位置検出用の位置検出装置を
設け,位置検出装置が保持部材と第2アームの先端側間
の所定の接近距離を感知したときに,第2アームを軸線
方向に移動させるアクチュエータの作動による第2アー
ムの前進動作を停止させるシーケンス装置を備えた。
【0015】
【作用】固形潤滑材を保持した保持部材を,ダミーブロ
ックの端面に対面していないマシン外からダミーブロッ
クの端面に対面する位置であるダミーブロックと同一軸
線上まで移動させ,次に,モータを駆動させて,巻掛装
置を介して,保持部材と固形潤滑材を回転させた状態
で,アクチュエータを作動させて保持部材を前進させ,
固形潤滑材をダミーブロックの端面に最適な力で押付け
て塗布する。
【0016】この場合,潤滑材塗布部をダミーブロック
に近接させる直線運動部をスイング部等の直交移動部の
軸から切り離し,アームの途中に設けたので,直交移動
部の軸は剛性の高い太い1本の軸とすることができ,軸
の構造が単純になる。また,アーム根元部の構造を単純
化したり,潤滑材回転駆動源をアームの根元側に設けた
ことにより,スイング部の重量や慣性も小さくなり,制
御がやりやすい。また,潤滑材塗布部のばねが所定の圧
縮長さになった時,位置検出装置が作動し,直線運動部
のアクチュエータが停止し,潤滑材塗布部のダミーブロ
ックを押付ける力は適度の押圧力を保持する。
【0017】
【実施例】以下,本発明を,図面に示す1実施例によっ
て詳細に説明する。図1ないし図4は本発明に係る押出
プレスでの1実施例を示す。図1はダミーブロック潤滑
装置を押出プレスに取付けた場合の全体図および流体圧
回路図,図2は図1のA−A線矢視拡大図,図3は図1
の押出プレスのダミーブロック潤滑装置の詳細な構造を
示す斜視図,図4は潤滑材塗布部を示す一部縦断面図で
ある。
【0018】図1における押出プレスにおいて,1はタ
イバ,2はエンドプラテン,3はガイドフレーム,20
はラムシリンダ,8はダイス装置である。本装置は,コ
ンテナ6内のビレット7をラムシリンダ20の押出ステ
ム4の先端に取付けられたフィクスド型のダミーブロッ
ク5で押出す構造となっている。
【0019】押出プレスのタイバ1に本発明のダミーブ
ロック潤滑装置9が取付けられている。図3に示すよう
に,ダミーブロック潤滑装置9は,潤滑材塗布部41,
直線運動部42,スイング部43および摺動用アクチュ
エータ駆動装置部40等から構成されている。潤滑材塗
布部41は,第1アーム11aと第2アーム11bの2
つに分割されたアーム11の先端側の第2アーム11b
の先端部にあって,固形潤滑材10,圧縮ばね16,保
持部材18,プレート19,第2アーム11bの先端の
ヘッド部41a,および,近接スイッチ21等からな
り,直線運動部42は,第1アーム11aと第2アーム
11bの連結部にあって,アクチュエータの1種である
摺動用シリンダ15,直線運動部材22a,ガイド23
a等からなっており,この直線運動部材22aとガイド
23aのスライド部には図示されていないリニアベアリ
ングを採用したことで直線摺動の必要動力を低減してい
る。
【0020】また,スイング部43は,第1アーム11
aの根元部にあって,スイング用シリンダ12,ラック
13およびピニオン14,円筒状の軸受箱22,太い1
本のロッド27および軸受24等からなっている。さら
に,摺動用アクチュエータ駆動装置部40では,摺動用
シリンダ15にブレーキ付きエアーシリンダを用い,エ
アー回路には,前進,後退用の電磁切替弁40a,40
b,ブレーキ作動用の電磁切替弁40c,消音器40
d,チェック弁40e等が図1に示したように組込まれ
ている。
【0021】まず,潤滑材塗布部41の構成について詳
細に述べる。図4に示すように,柱状の固形潤滑材10
が例えば2〜3個の複数個の筒状の保持部材18に挿入
され,保持部材18はプレート19にボルト締めで取付
けられている。ただし,プレート19には,保持部材1
8の数に応じて,外周部から軸心部に向かって細い切欠
溝19aが設けられており,この切欠溝19aの中にボ
ルト19bが貫通して設けられている。そして,ボルト
19bを少し緩めて,切欠溝19a中で直径方向に移動
させれば,保持部材18の直径方向の位置を適宜調整す
ることができるようになっている。このようにしたの
は,ダミーブロック5の直径の大きさに応じて,固形潤
滑材10の位置を適宜調整できるようにしたためであ
る。通常は,図4に示すように,固形潤滑材10の最外
周部をダミーブロック5の外径位置よりも若干外側に位
置させておく。
【0022】プレート19は,第2アーム11bの先端
部のヘッド部41aに,軸受29によって回転自在に取
付けられている回転軸30の先端部に,スプライン30
aを介して,回転軸30とは一体に回転するが,軸線方
向には摺動し得るように取付けられている。また,プレ
ート19とヘッド部41aの間には,圧縮ばね16が設
けられている。すなわち,プレート19は,圧縮ばね1
6を介してヘッド部41aに取付けられた形になってお
り,固形潤滑材10とダミーブロック5の当りを和らげ
得るようになっている。30bは回転軸17bの頭部の
ストッパである。なお,この実施例においては,プレー
ト19を完全な円板状のものとして示したが,これは,
重量を軽くするために,例えば,リング状のものの中に
1枚の板を直径方向に橋渡したような穴明き状態のもの
にすることもできる。
【0023】プレート19がダミーブロック5に接近し
すぎて柱状の固形潤滑材10がつぶれることを防止する
ために,プレート19には近接スイッチ21が設置して
あり,また,ヘッド部41a側には棒41bが設けられ
ており,圧縮ばね16が所定量だけ圧縮されると,近接
スイッチ21がヘッド部41a側からの押付力を感知し
て,電磁切替弁40cを励磁して,作動停止用のエアを
摺動用シリンダ15に供給し,ピストンロッド15aを
締付けてその前進を停止できるようになっている。
【0024】回転軸30の反対側には小型のチエンホイ
ル31が取付けられており,図3に示すように,第2ア
ーム11bの根元部に取付けた小型のエア式のモータ3
2からの回転力を伝えるチエン33が巻掛けられてい
る。図3において,34はモータ32のモータ軸に取付
けた小型のチエンホイルであり,両方のチエンホイル3
4,31にチエン33が巻掛けられている。小型軽量の
エア式モータ17を第2アーム11bの根元に近い部分
に取付ければ,全体を軽くすることができ,比較的小さ
な力でスムースに動かすことができる。そして,柱状の
固形潤滑材10がダミーブロック5の端面に万遍なく均
一に塗布されるようになっている。
【0025】本潤滑装置9の摺動用シリンダ15等から
なる直線運動部42は,摺動自在な筒状の軸受箱22に
一体に設けた第1アーム11aに取付けられており,潤
滑材塗布部41側の第2アーム11bとは,直線運動部
材22aを介して取付けられている。第1アーム11a
の先端部に設けた2個並列に設けた角筒形のガイド23
a内には,直線運動部材22aが摺動自在に設けられて
おり,この直線運動部材22aの前後方向の動きは,摺
動用シリンダ15のピストンロッド15aおよび摺動用
シリンダ15のロッド側に設けられたブレーキ室部15
bの作動によって規制されるようになっている。そし
て,摺動用シリンダ15内のピストンが摺動用シリンダ
15内を軸方向に前後に移動する際,プレート19部の
近接スイッチ21が圧縮ばね16の予め設定されていた
圧縮位置を感知することで,ピストンの位置を検出し,
ヘッド部41aの動きを規制するようになっている。な
お,摺動用シリンダ15にはブレーキ付きエアーシリン
ダ装置が用いられているので,ヘッド部41aは適格な
場所で停止する。
【0026】スイング部43はスイング用シリンダ12
の作動でラック13およびピニオン14が作動し,ピニ
オン14と同軸のロッド27が回転する。ロッド27は
1本の剛性の高い軸で,両端部を軸受24で軸支されて
いる。また,ロッド27の回転は図示されていないキー
によって軸受箱22に伝えられ,軸受箱22をスイング
させる。そして,この軸受箱22がスイングすれば,ア
ーム11a,11bからなるアーム11を介して潤滑材
塗布部41が左右にスイングすることになる。
【0027】このように構成されたダミーブロック潤滑
装置9の動作について説明する。押出ステム4とダミー
ブロック5でビレット7を押出す前,すなわち,ダミー
ブロック5が図1に示すように後退限にある時,スイン
グ用シリンダ12の作動により,潤滑材塗布部41を,
アーム11a,11bを介して揺動させて,ダミーブロ
ック5の軸線上まで移動させる。
【0028】次に,作動用エアを摺動用シリンダ15の
ピストンロッド側に導入して,潤滑材塗布部41をダミ
ーブロック5の表面に近づけると同時に,モータ32を
回転させて,固形潤滑材10を回転させながら高温状態
のダミーブロック5に押付けて均一に塗布する。このと
き,固形潤滑材10は一定方向に回転している状態で押
付けられるので,均一に塗布される。
【0029】なお,潤滑材塗布部41をダミーブロック
5に押付ける押付力は,圧縮ばね16の押付力のみで一
定であるので,固形潤滑材10がダミーブロック5に過
剰に付くことはない。すなわち,圧縮ばね16の力より
も大きい力を出す摺動用シリンダ15を作動させて,固
形潤滑材10をダミーブロック5へ押付けたとき,圧縮
ばね16が少し縮み,近接スイッチ21が作動したとこ
ろで前進を止めるので,押付力はほぼ一定の適宜な大き
さに保たれ,適当量の潤滑が行われる。
【0030】あとは,固形潤滑材10の塗布時に固形潤
滑材10が減っても,圧縮ばね16の力だけで押付けて
塗布する。なお,この近接スイッチ21等の位置検出装
置がないと,摺動用シリンダ15の作用で押付けること
になるので,押付力が大きくなり過ぎることになり,潤
滑材も過度に塗布され,消耗量も多くなり過ぎて,好ま
しくない。また,位置検出装置を設けて摺動用シリンダ
15を停止させるようにしても,移動の慣性でスムース
に止まらず,固形潤滑材10が必要以上に押付けられる
ことにもなるので,これをなくすためにも,位置検出装
置が作動したら,摺動用シリンダへの前進用のエアの供
給を止めるとともに,ブレーキ室部15bにエアを供給
し,ブレーキを作動させ,ピストンロッド15aを締付
けて,機械的にも前進を止めるようにした。なお,位置
検出装置としては,近接スイッチ21の代りに,他のセ
ンサ,例えば,リミットスイッチ,磁気検知センサ等を
用いることもできる。
【0031】固形潤滑材10の塗布が終れば,摺動用シ
リンダ15を作動させて,潤滑材塗布部41を少し後退
させて固形潤滑材10をダミーブロック5の端面から離
し,次に,モータ32の回転を止めるとともに,スイン
グ用シリンダ12を作動させて,潤滑材塗布部41をス
イングさせ,押出作業の邪魔にならない位置に移動させ
る。
【0032】なお,前記実施例においては,潤滑材塗布
部41をダミーブロック5の端面に対面した位置と対面
していないマシン外の位置との間で移動させるとき,ス
イング部43を用い,アーム11を揺動させるようにし
たが,これは,アーム11をダミーブロック5の軸線と
直角な方向に平行移動させて行うようにすることもでき
る。
【0033】なお,もし,そのようにすれば,通常,角
コンテナ使用による押出と言われているような,楕円状
ないしは長円状の断面を有する角形ダミーブロックを用
いて押出を行う際に,固形潤滑材10をダミーブロック
5の軸線と直角な水平方向に移動させて,角形ダミーブ
ロックの端面の潤滑を良好に行うこともできる。ただ
し,その場合は,潤滑材塗布部41とその他必要な部分
のみを,第2アーム11bに対して,ダミーブロック5
の軸線と直角な水平方向に移動させるようにすることも
できる。
【0034】なお,この装置は,潤滑材塗布部41の軸
芯部に貫通穴を設けておき,その貫通穴の中に細軸状の
マンドレルが入り得るようにしておけば,芯棒ともなる
マンドレルを使用して管状押出製品を得る複動型押出プ
レスのダミーブロックの端面に固形潤滑材を塗布する場
合にも用いることができる。なお,流体圧回路では,エ
ア圧や油圧等を用いることができる。また,チエンとチ
エンホイルからなる巻掛装置による回転伝動装置は,ロ
ープ巻掛装置や歯車伝動装置等の他の一般的に用いられ
る装置にすることもできる。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように,本発明
においては,押出プレスのダミーブロックの端面に固形
潤滑材を塗布する際に,固形潤滑材を保持した保持部材
をダミーブロックの端面に対面した位置で回転自在に,
かつ,固形潤滑材をダミーブロックの端面に押付け得る
ように軸線方向に移動可能に設け,さらに,保持部材を
ダミーブロックの端面に対面した位置と対面しない外部
の位置との間で移動可能に設けたアームの先端部に取付
けた押出プレスのダミーブロック潤滑装置において,前
記アームを2分割して,根元側の第1アームに対して先
端部側の第2アームを,一方のアームに取付けたアクチ
ュエータと両方のアーム間の摺動部材によって軸線方向
に移動可能に設けたので,固形潤滑材をダミーブロック
に近づけたり遠ざけたりする直線運動部と,固形潤滑材
を取付けたヘッド部をダミーブロックの端面に対面した
位置と対面していない位置との間で移動させる駆動部を
切り離した構造にしたことになり,駆動部の構造が比較
的に簡単になる。例えば,駆動部のロッドの構造が複雑
にならず,剛性の高い1本の太いロッドが使用でき,丈
夫であり,スイング時等にたわみが生じる恐れがない。
そして,作動が円滑で確実である。
【0036】そして,固形潤滑材の保持部材を軸線方向
に移動させるとき,アームの根元から全部を移動させる
必要もなく,移動に要する力も小さくてすむ。また,先
端部側の第2アームの根元側にモータを取付け,このモ
ータの軸と第2アームの先端側に取付けた保持部材の回
転軸との間を巻掛装置によって連結したので,第2アー
ムの先端部の重量を小さくすることができる。その結
果,固形潤滑材の保持部材等のヘッド部を,ダミーブロ
ックの端面に対面した位置と対面していない位置との間
で移動させるとき,慣性力もその分,小さくなり,比較
的に小さい力で円滑に移動させることができる。
【0037】また,保持部材を第2アームの先端側に対
して軸線方向に移動自在に設け,保持部材と第2アーム
の先端側間に固形潤滑材をダミーブロックの端面に押付
ける前記軸線方向に作用するばねを設けるとともに保持
部材の位置検出用の位置検出装置を設け,位置検出装置
が保持部材と第2アームの先端側間の所定の接近距離を
感知したときに,第2アームを軸線方向に移動させるア
クチュエータの作動による第2アームの前進動作を停止
させるシーケンス装置を備えたので,この位置検出装置
が固形潤滑材のダミーブロックに対する過度の押圧力を
感知すれば,軸線方向への移動用のアクチュエータは作
動を停止するので,常に,固形潤滑材を適度の押圧力で
ダミーブロックに押付けることができる。したがって,
過度の塗布や塗布むらを生じさせることもなく,常に均
一な潤滑材の塗布を確実容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示す正面図および流体圧回
路図である。
【図2】図1のA−A線矢視拡大図である。
【図3】本発明の1実施例の斜視図である。
【図4】本発明の潤滑材塗布部の1実施例を示す一部縦
断面図である。
【図5】本発明に類した従来の装置の1例を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1 タイバ 4 押出ステム 5 ダミーブロック 6 コンテナ 7 ビレット 8 ダイス装置 9 ダミーブロック潤滑装置 10 固形潤滑材 11 アーム 11a 第1アーム 11b 第2アーム 12 スイング用シリンダ 13 ラック 14 ピニオン 15 摺動用シリンダ 15b ブレーキ室部 16 圧縮ばね 17,30 モータ 18 保持部材 19 プレート 20 ラムシリンダ 21 近接スイッチ 22 軸受箱 22a 直線運動部材 23a ガイド 27 ロッド 30 回転軸 31,34 チエンホイル 33 チエン 40 摺動用アクチュエータ駆動装置部 40a,40b,40c 電磁切替弁 41 潤滑材塗布部 41a ヘッド部 42 直線運動部 43 スイング部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押出プレスのダミーブロックの端面に固
    形潤滑材を塗布する際に,固形潤滑材を保持した保持部
    材をダミーブロックの端面に対面した位置で回転自在
    に,かつ,固形潤滑材をダミーブロックの端面に押付け
    得るように軸線方向に移動可能に設け,さらに,保持部
    材をダミーブロックの端面に対面した位置と対面しない
    外部の位置との間で移動可能に設けたアームの先端部に
    取付けた押出プレスのダミーブロック潤滑装置におい
    て,前記アームを2分割して,根元側の第1アームに対
    して先端部側の第2アームを,一方のアームに取付けた
    アクチュエータと両方のアーム間の摺動部材によって軸
    線方向に移動可能に設け,先端部側の第2アームの根元
    側にモータを取付け,このモータの軸と第2アームの先
    端側に取付けた保持部材の回転軸との間を巻掛装置によ
    って連結した押出プレスのダミーブロック潤滑装置。
  2. 【請求項2】 保持部材を第2アームの先端側に対して
    軸線方向に移動自在に設け,保持部材と第2アームの先
    端側間に固形潤滑材をダミーブロックの端面に押付ける
    前記軸線方向に作用するばねを設けるとともに保持部材
    の位置検出用の位置検出装置を設け,位置検出装置が保
    持部材と第2アームの先端側間の所定の接近距離を感知
    したときに,第2アームを軸線方向に移動させるアクチ
    ュエータの作動による第2アームの前進動作を停止させ
    るシーケンス装置を備えた請求項1記載の押出プレスの
    ダミーブロック潤滑装置。
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