JP2885745B2 - 静電式インクジェット記録ヘッド - Google Patents
静電式インクジェット記録ヘッドInfo
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- JP2885745B2 JP2885745B2 JP8337320A JP33732096A JP2885745B2 JP 2885745 B2 JP2885745 B2 JP 2885745B2 JP 8337320 A JP8337320 A JP 8337320A JP 33732096 A JP33732096 A JP 33732096A JP 2885745 B2 JP2885745 B2 JP 2885745B2
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- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
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- B41J2/015—Ink jet characterised by the jet generation process
- B41J2/04—Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand
- B41J2/06—Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand by electric or magnetic field
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- B41J2002/061—Ejection by electric field of ink or of toner particles contained in ink
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は静電式インクジェッ
ト記録ヘッドに関し、特にトナー粒子を記録媒体に付着
させ記録を行う静電式インクジェット記録ヘッドに関す
る。
ト記録ヘッドに関し、特にトナー粒子を記録媒体に付着
させ記録を行う静電式インクジェット記録ヘッドに関す
る。
【０００２】
【従来の技術】ノンインパクト記録法は、記録時におけ
る騒音の発生が無視し得る程度に極めて小さいという点
において、最近関心を集めている。その中で、簡単な機
構で記録媒体上に直接高速で記録が可能であり、しかも
普通紙に記録の行えるインクジェット記録法は極めて有
力な記録法であって、これまでにも様々な方式が提案さ
れている。
る騒音の発生が無視し得る程度に極めて小さいという点
において、最近関心を集めている。その中で、簡単な機
構で記録媒体上に直接高速で記録が可能であり、しかも
普通紙に記録の行えるインクジェット記録法は極めて有
力な記録法であって、これまでにも様々な方式が提案さ
れている。
【０００３】その中に、記録媒体背面に設けた対向電極
と、これに対向した針状電極間に電圧を印加し、発生し
た電界の静電力によりインク等の色材を飛翔せしめ、記
録を行う方法がある。
と、これに対向した針状電極間に電圧を印加し、発生し
た電界の静電力によりインク等の色材を飛翔せしめ、記
録を行う方法がある。
【０００４】図６は、例えば特願平７−１２０２５２号
明細書に示される、この従来の静電式インクジェット記
録ヘッドの一例を示す斜視図である。図６を参照する
と、基板１３２はガラス等の絶縁体で、その表面には、
複数の記録電極１２５が形成されている。記録電極１２
５は基板１３２全面にスパッタしたクロム等の導電性材
料をフォトリソグラフィでパターニングしたもので、例
えば３００ｄｐｉ(dotsper inch)ピッチ、すなわち約８
５μｍ間隔で配置されている。記録電極１２５は不図示
のドライバに接続されており、このドライバは記録時に
記録電極１２５に選択的に高電圧パルスを印加する。
明細書に示される、この従来の静電式インクジェット記
録ヘッドの一例を示す斜視図である。図６を参照する
と、基板１３２はガラス等の絶縁体で、その表面には、
複数の記録電極１２５が形成されている。記録電極１２
５は基板１３２全面にスパッタしたクロム等の導電性材
料をフォトリソグラフィでパターニングしたもので、例
えば３００ｄｐｉ(dotsper inch)ピッチ、すなわち約８
５μｍ間隔で配置されている。記録電極１２５は不図示
のドライバに接続されており、このドライバは記録時に
記録電極１２５に選択的に高電圧パルスを印加する。
【０００５】メニスカス形成部材１２８は基板１３２上
にラミネートした感光性高分子フィルムをフォトリソグ
ラフィで加工したもので、記録電極１２５の先端部より
やや後退した位置に、各記録電極１２５に重なるように
形成されている。感光性高分子フィルムの厚みは３０μ
ｍで、メニスカス形成部材１２８の幅も約３０μｍであ
る。
にラミネートした感光性高分子フィルムをフォトリソグ
ラフィで加工したもので、記録電極１２５の先端部より
やや後退した位置に、各記録電極１２５に重なるように
形成されている。感光性高分子フィルムの厚みは３０μ
ｍで、メニスカス形成部材１２８の幅も約３０μｍであ
る。
【０００６】メニスカス形成部材１２８の上には、メニ
スカス形成部材１２８先端部よりさらに後退した位置
に、カバー１３３が取り付けられている。カバー１３３
は、絶縁性部材で、あらかじめインク供給口１２６およ
びインク排出口１２７が加工されている。基板１３２と
カバー１３３とがスリット状のインク噴射口１２２を形
成し、インク噴射口１２２の間には記録電極１２５上に
乗ったメニスカス形成部材１２８が突き出ている。メニ
スカス形成部材１２８は、カバー１３３を支持し、イン
ク流路１３４を形成する目的も兼ねるため、一部カバー
１３３の下にも続いている。また、メニスカス形成部材
１２８は基板１３２およびカバー１３３とともにインク
室１２１を構成している。
スカス形成部材１２８先端部よりさらに後退した位置
に、カバー１３３が取り付けられている。カバー１３３
は、絶縁性部材で、あらかじめインク供給口１２６およ
びインク排出口１２７が加工されている。基板１３２と
カバー１３３とがスリット状のインク噴射口１２２を形
成し、インク噴射口１２２の間には記録電極１２５上に
乗ったメニスカス形成部材１２８が突き出ている。メニ
スカス形成部材１２８は、カバー１３３を支持し、イン
ク流路１３４を形成する目的も兼ねるため、一部カバー
１３３の下にも続いている。また、メニスカス形成部材
１２８は基板１３２およびカバー１３３とともにインク
室１２１を構成している。
【０００７】さらに、インク１２０中のトナー粒子を濃
縮しインク流路１３４を通してインク噴射口１２２近傍
に供給するために、インク流路１３４後方に泳動電極１
２３が配設されている。泳動電極１２３と記録媒体１２
４背面に設けた対向電極１２９との間の電界によりイン
ク１２０中のトナー粒子は電気泳動力により移動しイン
ク噴射口１２２近傍に集中する。このとき、記録電極１
２５にパルス電圧を印加することにより、トナー粒子は
飛翔粒子群１３１として記録媒体１２４に向け飛翔す
る。
縮しインク流路１３４を通してインク噴射口１２２近傍
に供給するために、インク流路１３４後方に泳動電極１
２３が配設されている。泳動電極１２３と記録媒体１２
４背面に設けた対向電極１２９との間の電界によりイン
ク１２０中のトナー粒子は電気泳動力により移動しイン
ク噴射口１２２近傍に集中する。このとき、記録電極１
２５にパルス電圧を印加することにより、トナー粒子は
飛翔粒子群１３１として記録媒体１２４に向け飛翔す
る。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】この従来の静電式イン
クジェット記録ヘッドにおける第１の問題点は、吐出ポ
イントからの安定した吐出が得られないと言うことであ
る。その理由は、吐出ポイントである記録電極先端部か
らインクが基板先端部に溢れやすく、基板先端部の任意
の位置から吐出が起こるためである。
クジェット記録ヘッドにおける第１の問題点は、吐出ポ
イントからの安定した吐出が得られないと言うことであ
る。その理由は、吐出ポイントである記録電極先端部か
らインクが基板先端部に溢れやすく、基板先端部の任意
の位置から吐出が起こるためである。
【０００９】第２の問題点は、記録ヘッドの製造プロセ
スが複雑でありヘッドの低コスト化が出来ないというこ
とである。その理由は、記録ヘッドは複数の記録電極を
基板全面にスパッタしたクロム等の導電性材料をフォト
リソグラフィでパターニングしたものであり、さらに、
メニスカス形成部材は基板上にラミネートした感光性高
分子フィルムをフォトリソグラフィで加工したもので有
るためである。
スが複雑でありヘッドの低コスト化が出来ないというこ
とである。その理由は、記録ヘッドは複数の記録電極を
基板全面にスパッタしたクロム等の導電性材料をフォト
リソグラフィでパターニングしたものであり、さらに、
メニスカス形成部材は基板上にラミネートした感光性高
分子フィルムをフォトリソグラフィで加工したもので有
るためである。
【００１０】本発明の目的は、このような点に鑑みなさ
れたもので、静電界でインク中のトナー粒子のみを吐出
させる静電式インクジェット記録ヘッドにおいて、記録
電極を形成するベースプレートを圧電材料で形成し、記
録電極に駆動パルスを印加するときに、該当記録電極部
の先端部を形成している圧電材料に駆動電圧を印加する
ことにより、吐出ポイントを他の吐出ポイントより突出
させることにより、吐出ポイントにおける電界集中を起
こしトナー飛翔を安定化し、信頼性のある低コストなマ
ルチエレメントヘッドを供給することにある。さらに、
圧電材料に印加する駆動電圧を制御し、突出量を制御す
ることにより、飛翔トナー量を制御し、ドット変調を可
能にすることにある。
れたもので、静電界でインク中のトナー粒子のみを吐出
させる静電式インクジェット記録ヘッドにおいて、記録
電極を形成するベースプレートを圧電材料で形成し、記
録電極に駆動パルスを印加するときに、該当記録電極部
の先端部を形成している圧電材料に駆動電圧を印加する
ことにより、吐出ポイントを他の吐出ポイントより突出
させることにより、吐出ポイントにおける電界集中を起
こしトナー飛翔を安定化し、信頼性のある低コストなマ
ルチエレメントヘッドを供給することにある。さらに、
圧電材料に印加する駆動電圧を制御し、突出量を制御す
ることにより、飛翔トナー量を制御し、ドット変調を可
能にすることにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本発明の静電式インクジ
ェット記録ヘッドは、絶縁性を有し且つ圧電材料であり
その先端部が分離しているベースプレートと、前記ベー
スプレート表面に形成され先端部に連通する凹状に形成
された複数の流路と、前記ベースプレート表面凸部に形
成され且つその表面が絶縁性コーティング材で被覆され
た複数の記録電極と、前記ベースプレート裏面で前記記
録電極に対応する位置に前記記録電極と同間隔でそれぞ
れ電気的に独立に配置された駆動電極と、前記ベースプ
レートの先端部を覆い隠さない程度に覆い被せたアッパ
カバーと、前記アッパカバーの中に保持された帯電した
トナー粒子を含む絶縁性の前記インクと接する様に前記
アッパカバー内の前記記録電極部より前記インク流れの
上流に位置する泳動電極とを備える。
ェット記録ヘッドは、絶縁性を有し且つ圧電材料であり
その先端部が分離しているベースプレートと、前記ベー
スプレート表面に形成され先端部に連通する凹状に形成
された複数の流路と、前記ベースプレート表面凸部に形
成され且つその表面が絶縁性コーティング材で被覆され
た複数の記録電極と、前記ベースプレート裏面で前記記
録電極に対応する位置に前記記録電極と同間隔でそれぞ
れ電気的に独立に配置された駆動電極と、前記ベースプ
レートの先端部を覆い隠さない程度に覆い被せたアッパ
カバーと、前記アッパカバーの中に保持された帯電した
トナー粒子を含む絶縁性の前記インクと接する様に前記
アッパカバー内の前記記録電極部より前記インク流れの
上流に位置する泳動電極とを備える。
【００１２】また、本発明の静電式インクジェット記録
ヘッドは、前記記録電極および前記駆動電極に電圧を印
加することにより、前記電圧が印加された前記記録電極
のみが他の前記記録電極より前記トナー粒子飛翔方向に
突出変形することを特徴とする。
ヘッドは、前記記録電極および前記駆動電極に電圧を印
加することにより、前記電圧が印加された前記記録電極
のみが他の前記記録電極より前記トナー粒子飛翔方向に
突出変形することを特徴とする。
【００１３】さらに、本発明の静電式インクジェット記
録ヘッドは、前記記録電極および前記駆動電極に印加す
る前記電圧を制御することにより、前記ベースプレート
先端部の前記トナー粒子吐出量を制御することを特徴と
する。
録ヘッドは、前記記録電極および前記駆動電極に印加す
る前記電圧を制御することにより、前記ベースプレート
先端部の前記トナー粒子吐出量を制御することを特徴と
する。
【００１４】さらに、本発明の静電式インクジェット記
録ヘッドは、前記ベースプレート表面および裏面に導体
をパターンメッキした後、ダイシング等の製造プロセス
により前記ベースプレート先端部を切断し両面に前記記
録電極および前記駆動電極を分離独立させて形成するこ
とを特徴とする。
録ヘッドは、前記ベースプレート表面および裏面に導体
をパターンメッキした後、ダイシング等の製造プロセス
により前記ベースプレート先端部を切断し両面に前記記
録電極および前記駆動電極を分離独立させて形成するこ
とを特徴とする。
【００１５】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図１は本発明の一実
施の形態の静電式インクジェット記録ヘッドの斜視図で
ある。図２は図１のＡ−Ａ断面図である。図３は図１の
Ｂ−Ｂ断面図である。
て図面を参照して詳細に説明する。図１は本発明の一実
施の形態の静電式インクジェット記録ヘッドの斜視図で
ある。図２は図１のＡ−Ａ断面図である。図３は図１の
Ｂ−Ｂ断面図である。
【００１６】図１，図２および図３を参照すると、この
実施の形態の静電式インクジェット記録ヘッドは、絶縁
性を有し且つ圧電材料でありその先端部が分離している
ベースプレート１０と、このベースプレート１０表面に
形成され先端部に連通する凹状に形成された複数のイン
ク流路１６と、ベースプレート１０表面凸部に形成され
且つその表面が絶縁性コーティング材１７で被覆された
複数の記録電極２と、ベースプレート１０裏面で記録電
極２に対応する位置に形成された駆動電極３と、ベース
プレート１０の先端部を覆い隠さない程度に覆い被せた
アッパカバー４と、このアッパカバー４の中に保持され
た帯電したトナー粒子を含む絶縁性のインク１と接する
様にアッパカバー４内の記録電極２部よりインク流れの
上流に位置する泳動電極１１とから構成される。また、
記録電極２および駆動電極３に電圧を印加することによ
り、電圧が印加された記録電極２のみが他の記録電極２
よりトナー粒子飛翔方向に突出変形することを特徴とす
る。
実施の形態の静電式インクジェット記録ヘッドは、絶縁
性を有し且つ圧電材料でありその先端部が分離している
ベースプレート１０と、このベースプレート１０表面に
形成され先端部に連通する凹状に形成された複数のイン
ク流路１６と、ベースプレート１０表面凸部に形成され
且つその表面が絶縁性コーティング材１７で被覆された
複数の記録電極２と、ベースプレート１０裏面で記録電
極２に対応する位置に形成された駆動電極３と、ベース
プレート１０の先端部を覆い隠さない程度に覆い被せた
アッパカバー４と、このアッパカバー４の中に保持され
た帯電したトナー粒子を含む絶縁性のインク１と接する
様にアッパカバー４内の記録電極２部よりインク流れの
上流に位置する泳動電極１１とから構成される。また、
記録電極２および駆動電極３に電圧を印加することによ
り、電圧が印加された記録電極２のみが他の記録電極２
よりトナー粒子飛翔方向に突出変形することを特徴とす
る。
【００１７】ベースプレート１０は圧電材料で構成され
た絶縁体で、その先端部のみがダイシング等の製造プロ
セスにより、例えば３００ｄｐｉピッチ、すなわち約８
５μｍ間隔で分割配置されている。ベースプレート１０
は、先端部以外は先端部の分離部につながるようにそれ
それ溝が形成されている。
た絶縁体で、その先端部のみがダイシング等の製造プロ
セスにより、例えば３００ｄｐｉピッチ、すなわち約８
５μｍ間隔で分割配置されている。ベースプレート１０
は、先端部以外は先端部の分離部につながるようにそれ
それ溝が形成されている。
【００１８】記録電極２はベースプレート１０上に銅等
の導電性材料を２０〜３０μｍの厚さにパターンメッキ
したもので、ベースプレート１０の先端部までベースプ
レート１０と同間隔でそれぞれ電気的に独立に配置され
ている。さらに、記録電極２は、その先端部表面が絶縁
性コーティング部材１７で厚み１０μm以下で均一に覆
われている。
の導電性材料を２０〜３０μｍの厚さにパターンメッキ
したもので、ベースプレート１０の先端部までベースプ
レート１０と同間隔でそれぞれ電気的に独立に配置され
ている。さらに、記録電極２は、その先端部表面が絶縁
性コーティング部材１７で厚み１０μm以下で均一に覆
われている。
【００１９】駆動電極３は、ベースプレート１０裏面に
パターンメッキしたものでベースプレート１０先端部ま
で記録電極２と同間隔でそれぞれ電気的に独立に配置さ
れている。
パターンメッキしたものでベースプレート１０先端部ま
で記録電極２と同間隔でそれぞれ電気的に独立に配置さ
れている。
【００２０】また、この実施の形態の記録ヘッドでは、
ベースプレート１０の表面および裏面に電極をパターン
メッキした後、ダイシング等の製造プロセスによりベー
スプレート１０の先端部を切断して両面の記録電極２お
よび駆動電極３を分離独立させている。さらに、絶縁性
コーティング部材１７はパリレン樹脂の化学蒸着にて形
成している。
ベースプレート１０の表面および裏面に電極をパターン
メッキした後、ダイシング等の製造プロセスによりベー
スプレート１０の先端部を切断して両面の記録電極２お
よび駆動電極３を分離独立させている。さらに、絶縁性
コーティング部材１７はパリレン樹脂の化学蒸着にて形
成している。
【００２１】アッパカバー４は、ベースプレート１０の
先端からある長さ奥まった位置に取り付けられている。
アッパカバー４は、絶縁性部材で、あらかじめインク供
給口５が加工されている。ベースプレート１０とアッパ
カバー４とで形成された空間がインク室７を形成してお
り、インク１がインク供給口５より充填され内部が満た
されている。さらに、アッパカバー４は、その先端部が
ベースプレート１０の分離独立した先端部に一部かかっ
ており、ベースプレート１０とアッパカバー４とで構成
されたスリット状通路部がインク流路１６を形成し、そ
こからインクがベースプレート１０の先端部に達し、ベ
ースプレート１０の先端部でインクメニスカスが形成さ
れている。
先端からある長さ奥まった位置に取り付けられている。
アッパカバー４は、絶縁性部材で、あらかじめインク供
給口５が加工されている。ベースプレート１０とアッパ
カバー４とで形成された空間がインク室７を形成してお
り、インク１がインク供給口５より充填され内部が満た
されている。さらに、アッパカバー４は、その先端部が
ベースプレート１０の分離独立した先端部に一部かかっ
ており、ベースプレート１０とアッパカバー４とで構成
されたスリット状通路部がインク流路１６を形成し、そ
こからインクがベースプレート１０の先端部に達し、ベ
ースプレート１０の先端部でインクメニスカスが形成さ
れている。
【００２２】この実施の形態のインクジェット記録ヘッ
ドは、図示しないインクタンクとチューブにより接続さ
れており、１ｃｍＨ2Ｏ程度の負圧を付与するととも
に、強制的にインク１が循環されている。インク１は、
石油系有機溶媒（イソパラフィン）に帯電制御剤ととも
に着色した熱可塑性樹脂の微粒子、いわゆるトナー粒子
を分散したもので、トナー粒子はゼータ電位により正極
性に見かけの帯電をしている。
ドは、図示しないインクタンクとチューブにより接続さ
れており、１ｃｍＨ2Ｏ程度の負圧を付与するととも
に、強制的にインク１が循環されている。インク１は、
石油系有機溶媒（イソパラフィン）に帯電制御剤ととも
に着色した熱可塑性樹脂の微粒子、いわゆるトナー粒子
を分散したもので、トナー粒子はゼータ電位により正極
性に見かけの帯電をしている。
【００２３】アッパカバー４の内部にインク１と接触さ
せた泳動電極１１が形成されている。泳動電極１１は、
トナー粒子電位と同極性電圧が印加され、インク供給口
５から供給されたインク１中のトナー粒子を、不図示の
対向電極との電界により記録電極２先端近傍に電気泳動
現象により搬送する。このため、ポンプによる強制的な
インク循環によるベースプレート１０の先端部へのトナ
ー粒子の供給に加えて、トナー粒子の電気泳動による移
動により、ベースプレート１０の先端部近傍は、トナー
粒子濃度がインク室７上流に比べ相対的に高くなる。
せた泳動電極１１が形成されている。泳動電極１１は、
トナー粒子電位と同極性電圧が印加され、インク供給口
５から供給されたインク１中のトナー粒子を、不図示の
対向電極との電界により記録電極２先端近傍に電気泳動
現象により搬送する。このため、ポンプによる強制的な
インク循環によるベースプレート１０の先端部へのトナ
ー粒子の供給に加えて、トナー粒子の電気泳動による移
動により、ベースプレート１０の先端部近傍は、トナー
粒子濃度がインク室７上流に比べ相対的に高くなる。
【００２４】図４は、この実施の形態の静電式インクジ
ェット記録ヘッドのヘッド先端部の平面図である。図４
を参照すると、インク１は、その表面張力により、ベー
スプレート１０の先端部にインクメニスカス８を形成す
る。記録ヘッド内のインク１には負圧が付与されてお
り、さらに、ベースプレート１０の先端部に各記録電極
２が個別に形成されているため、インクメニスカス８
は、上面から見ると各記録電極２に対応して個別にイン
クメニスカス８が形成されることとなる。
ェット記録ヘッドのヘッド先端部の平面図である。図４
を参照すると、インク１は、その表面張力により、ベー
スプレート１０の先端部にインクメニスカス８を形成す
る。記録ヘッド内のインク１には負圧が付与されてお
り、さらに、ベースプレート１０の先端部に各記録電極
２が個別に形成されているため、インクメニスカス８
は、上面から見ると各記録電極２に対応して個別にイン
クメニスカス８が形成されることとなる。
【００２５】このため、任意の記録電極２に高電圧パル
スを印加した際、その記録電極２部の突き出したインク
メニスカス８先端部に電界が集中される。インク１中の
帯電したトナー粒子は、不図示の対向電極と記録電極２
との間で発生する電界に導かれて、突き出したインクメ
ニスカス８先端部から引き出され、トナー群９となっ
て、不図示の対向電極、すなわち不図示の記録媒体方向
に飛翔する。不図示の記録媒体上に付着し、記録ドット
を形成したトナー粒子は、ヒーターにより加熱され、定
着される。
スを印加した際、その記録電極２部の突き出したインク
メニスカス８先端部に電界が集中される。インク１中の
帯電したトナー粒子は、不図示の対向電極と記録電極２
との間で発生する電界に導かれて、突き出したインクメ
ニスカス８先端部から引き出され、トナー群９となっ
て、不図示の対向電極、すなわち不図示の記録媒体方向
に飛翔する。不図示の記録媒体上に付着し、記録ドット
を形成したトナー粒子は、ヒーターにより加熱され、定
着される。
【００２６】図５は、この実施の形態の静電式インクジ
ェット記録ヘッドの駆動時の記録ヘッド先端部の平面図
である。記録電極２に高電圧駆動パルスを印加する際
に、その裏面に形成されている駆動電極３にも電圧を印
加する。ベースプレート１０は、圧電材料であるため、
記録電極２と駆動電極３との電圧でそれと垂直方向にひ
ずみを生じる。そのひずみ分だけ、ベースプレート１０
先端部は、その他の先端部より突出することとなる。突
出したベースプレート１０先端部は、その表面の記録電
極２と不図示の対向電極との距離が相対的に近接するの
で、その他のベースプレート１０先端部より電界集中が
起きやすくなる。
ェット記録ヘッドの駆動時の記録ヘッド先端部の平面図
である。記録電極２に高電圧駆動パルスを印加する際
に、その裏面に形成されている駆動電極３にも電圧を印
加する。ベースプレート１０は、圧電材料であるため、
記録電極２と駆動電極３との電圧でそれと垂直方向にひ
ずみを生じる。そのひずみ分だけ、ベースプレート１０
先端部は、その他の先端部より突出することとなる。突
出したベースプレート１０先端部は、その表面の記録電
極２と不図示の対向電極との距離が相対的に近接するの
で、その他のベースプレート１０先端部より電界集中が
起きやすくなる。
【００２７】また、駆動電極３に印加する電圧を制御す
ることにより、図５（ａ）および図５（ｂ）に示すよう
に、ベースプレート１０先端部の突出量を制御すること
ができ、その結果電界集中量を制御することができ、ベ
ースプレート１０先端部から飛翔するトナー群９の量を
制御することができる。
ることにより、図５（ａ）および図５（ｂ）に示すよう
に、ベースプレート１０先端部の突出量を制御すること
ができ、その結果電界集中量を制御することができ、ベ
ースプレート１０先端部から飛翔するトナー群９の量を
制御することができる。
【００２８】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の静電式イ
ンクジェット記録ヘッドの第１の効果は、安定したトナ
ー粒子の飛翔を得られるということである。その理由
は、ベースプレートを圧電材料で形成し、記録電極に高
電圧駆動パルスを印加する際、圧電材料自身を駆動する
ので、記録電極による電界集中が起きやすくなるためで
ある。
ンクジェット記録ヘッドの第１の効果は、安定したトナ
ー粒子の飛翔を得られるということである。その理由
は、ベースプレートを圧電材料で形成し、記録電極に高
電圧駆動パルスを印加する際、圧電材料自身を駆動する
ので、記録電極による電界集中が起きやすくなるためで
ある。
【００２９】第２の効果は、ドット変調が可能であると
いうことである。その理由は、ベースプレートの圧電材
料に印加する駆動電極の電圧を制御することにより、圧
電材料の突出量を制御でき、その結果、電界集中を制御
出来るためである。
いうことである。その理由は、ベースプレートの圧電材
料に印加する駆動電極の電圧を制御することにより、圧
電材料の突出量を制御でき、その結果、電界集中を制御
出来るためである。
【図１】本発明の一実施の形態の静電式インクジェット
記録ヘッドの斜視図である。
記録ヘッドの斜視図である。
【図２】図１のＡ−Ａ断面図である。
【図３】図１のＢ−Ｂ断面図である。
【図４】この実施の形態の記録ヘッド先端部の平面図で
ある。
ある。
【図５】この実施の形態の記録ヘッドのヘッド駆動時の
平面図である。
平面図である。
【図６】従来の静電式インクジェット記録ヘッドの斜視
図である。
図である。
１ インク ２ 記録電極 ３ 駆動電極 ４ アッパカバー ５ インク供給口 ７ インク室 ８ インクメニスカス ９ トナー群 １０ ベースプレート １１ 泳動電極 １６ インク流路 １７ 絶縁性コーティング部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 峯本 仁史 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日 本電気株式会社内 (72)発明者 竹本 人司 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日 本電気株式会社内 (72)発明者 萩原 良広 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日 本電気株式会社内 (72)発明者 薬師寺 徹 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日 本電気株式会社内
Claims (4)
- 【請求項１】 絶縁性を有し且つ圧電材料でありその先
端部が分離しているベースプレートと、前記ベースプレ
ート表面に形成され先端部に連通する凹状に形成された
複数の流路と、前記ベースプレート表面凸部に形成され
且つその表面が絶縁性コーティング材で被覆された複数
の記録電極と、前記ベースプレート裏面で前記記録電極
に対応する位置に前記記録電極と同間隔でそれぞれ電気
的に独立に配置された駆動電極と、前記ベースプレート
の先端部を覆い隠さない程度に覆い被せたアッパカバー
と、前記アッパカバーの中に保持された帯電したトナー
粒子を含む絶縁性の前記インクと接する様に前記アッパ
カバー内の前記記録電極部より前記インク流れの上流に
位置する泳動電極とを備えることを特徴とする静電式イ
ンクジェット記録ヘッド。 - 【請求項２】 前記記録電極および前記駆動電極に電圧
を印加することにより、前記電圧が印加された前記記録
電極のみが他の前記記録電極より前記トナー粒子飛翔方
向に突出変形することを特徴とする請求項１記載の静電
式インクジェット記録ヘッド。 - 【請求項３】 前記記録電極および前記駆動電極に印加
する前記電圧を制御することにより、前記ベースプレー
ト先端部の前記トナー粒子吐出量を制御することを特徴
とする請求項２記載の静電式インクジェット記録ヘッ
ド。 - 【請求項４】 前記ベースプレート表面および裏面に導
体をパターンメッキした後、ダイシング等の製造プロセ
スにより前記ベースプレート先端部を切断し両面に前記
記録電極および前記駆動電極を分離独立させて形成する
ことを特徴とする請求項１，２または３記載の静電式イ
ンクジェット記録ヘッド。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8337320A JP2885745B2 (ja) | 1996-12-17 | 1996-12-17 | 静電式インクジェット記録ヘッド |
| US08/988,183 US6155672A (en) | 1996-12-17 | 1997-12-10 | Apparatus and method for ink-jet printing using extending ink-ejecting bars and method of manufacturing of the apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8337320A JP2885745B2 (ja) | 1996-12-17 | 1996-12-17 | 静電式インクジェット記録ヘッド |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10166591A JPH10166591A (ja) | 1998-06-23 |
| JP2885745B2 true JP2885745B2 (ja) | 1999-04-26 |
Family
ID=18307525
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8337320A Expired - Fee Related JP2885745B2 (ja) | 1996-12-17 | 1996-12-17 | 静電式インクジェット記録ヘッド |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US6155672A (ja) |
| JP (1) | JP2885745B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6274924B1 (en) * | 1998-11-05 | 2001-08-14 | Lumileds Lighting, U.S. Llc | Surface mountable LED package |
| JP2000177137A (ja) * | 1998-12-18 | 2000-06-27 | Seiko Instruments Inc | インクジェット記録ヘッド及び該記録ヘッドを用いたインクジェット記録装置 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5869068A (ja) * | 1981-10-20 | 1983-04-25 | Ricoh Co Ltd | インクジエツト記録装置 |
| KR960016552B1 (ko) * | 1992-06-30 | 1996-12-14 | 삼성전자 주식회사 | 전기점성유체를 이용한 정전흡입 기록방법 및 그 장치 |
| US5619234A (en) * | 1993-03-15 | 1997-04-08 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Ink-jet recording apparatus which allows shifting or changing of ink position or direction |
| JP2734403B2 (ja) * | 1995-05-18 | 1998-03-30 | 日本電気株式会社 | インクジェット式プリントヘッド |
-
1996
- 1996-12-17 JP JP8337320A patent/JP2885745B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1997
- 1997-12-10 US US08/988,183 patent/US6155672A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US6155672A (en) | 2000-12-05 |
| JPH10166591A (ja) | 1998-06-23 |
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Legal Events
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