JP2885116B2 - 液晶光学素子およびその製造方法 - Google Patents

液晶光学素子およびその製造方法

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JP2885116B2
JP2885116B2 JP7021812A JP2181295A JP2885116B2 JP 2885116 B2 JP2885116 B2 JP 2885116B2 JP 7021812 A JP7021812 A JP 7021812A JP 2181295 A JP2181295 A JP 2181295A JP 2885116 B2 JP2885116 B2 JP 2885116B2
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秀哉 村井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電圧無印加時に透明状
態となる透過散乱型の液晶光学素子に関する。本発明の
液晶光学素子は、文字、図形等を表示するディスプレイ
等の表示装置、入射光の透過と遮断を制御する調光ガラ
ス、車載用ガラス等に利用される。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶材料を用いた光学素子として
は、主に表示装置として実用化されているツイステッド
・ネマティック(TN)モードを利用したものがある。
このモードは液晶材料の旋光特性を利用して光のスイッ
チングを行うものであり、偏光板の使用が不可欠である
ために光利用効率を50%以上とすることができない。
【0003】偏向板を使用せず、光の利用効率の高い素
子として、透過状態と散乱状態の間でスイッチングを行
う液晶光学素子(材料)が、例えば特公昭3−5284
3号公報や特公表61−502128号公報に開示され
ており、一般に高分子分散液晶(PDLC)、NCAP
等の名で呼ばれている。これらは、調光ガラスとして実
用化されるとともに、ディスプレイ等の表示装置への応
用も試みられている。これらの液晶光学素子においては
正の誘電異方性を有する液晶材料が高分子材料中に微小
滴として分散している。これらの素子においては電圧無
印加時には液晶分子がランダムな方向を向いているため
に、液晶相の屈折率とマトリックスを形成する高分子材
料の屈折率の不一致により光が散乱され、白濁状態とな
る。電圧印加時には、液晶分子の誘電異方性が正である
ため、液晶分子は電界方向に配列し、液晶相の屈折率と
高分子マトリックスの屈折率とが一致するため光を透過
し、透明状態となる。
【0004】これらの素子においては透明状態を得るた
めに、常に電圧を印加しておく必要があるという問題点
がある。例えば、透明状態を基本状態としたい窓ガラス
等においては常に電圧を印加しておく必要があり、消費
電力が大きくなる。また、車載用ガラスにおいては、何
らかの電気系統の故障により電圧が印加されない状態に
なると、視界が遮られることになり、安全性において極
めて問題である。さらに、近年ディスプレイ等において
広く普及しているTN型液晶素子は、電圧無印加時にお
いて透明となるノーマリホワイト型であるため、印加電
圧と透過率の関係が逆になり、ディスプレイとして使用
するためには、電気信号を反転させるための新たな回路
を付加する必要があるという問題点もある。
【0005】これに対して、電圧無印加時において透過
状態となり、電圧印加時に散乱状態となる素子において
は、上記の問題が生じないという利点がある。このタイ
プ(以下「リバースモード」という)の素子として、古
くは電界印加下での液晶分子の動的散乱状態を利用した
動的散乱(DS)モードがあった。近年、開示されたリ
バースモード素子に関する技術としては、国際出願92
/19695号公報、特開平6−118398号公報が
ある。
【0006】国際出願92/19695号公報に開示さ
れた技術においては、ラビング等の水平配向処理がされ
た基板、正の誘電異方性を有するカイラルネマティック
液晶、高分子材料を構成要素とすることにリバースモー
ド駆動を可能にしている。従来より、カイラルネマティ
ック液晶は、印加電圧が増加するにつれて、プラナーテ
ックスチャー(平面組織)からフォーカルコニックテッ
クスチャー(フォーカルコニックテック組織)に変化す
ることが知られている。プラナーテックスチャーにおい
ては素子は透明であり、フォーカルコニックテックスチ
ャーにおいては液晶のダイレクターの乱れから、光は散
乱される。当該開示技術では、液晶相に高分子を加える
ことにより、相(組織)の安定性、応答速度を改善して
いる。
【0007】特開平6−118398号公報において開
示された技術では、高分子樹脂中に液晶材料がドロップ
レット状に分散した素子において、垂直配向処理された
基板と負の誘電異方性を有する液晶を使用することによ
りリバースモードの素子を得ている。当該開示技術で
は、基板の配向効果により液晶滴(ドロップレット)の
形状を配向方向に変形した回転楕円体とし、電圧無印加
時における液晶分子の初期配向を基板に垂直としてい
る。電界無印加では液晶材料の屈折率no (常光線屈折
率)と高分子材料の屈折率np が一致するため透明状態
となり、一方電圧印加状態では液晶材料の屈折率n
e (異常光線屈折率)と高分子材料の屈折率npが一致
しなくなるため散乱状態となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これら従来のリバース
モード素子では、以下のような問題点を有している。
【0009】まず、DSモードにおいては散乱特性を上
げるために、液晶材料の導電率を高くするとともに高電
界を印加する必要がある。このため、DSモードの素子
は消費電力が大きく、他の液晶素子(それらは「電界効
果型」である)にみられるような低消費電力の素子が得
られない。また、この素子においては応答速度が遅いと
いう問題点がある。
【0010】国際出願92/19695号公報に開示さ
れている方法においては、その散乱の程度がカイラルネ
マティックのらせん構造に起因するため、強い散乱状態
を得るためには、多量のカイラル剤を添加する必要があ
る。多量のカイラル剤の存在は素子の駆動電圧の上昇を
もたらすとともに、カイラルネマティック特有の性質の
ために素子の電圧−透過率曲線のヒステリシスが大きく
なるという問題がある。また、カイラル分子のピッチは
温度依存性を有するため素子の特性が温度変化とともに
変化するという問題点がある。さらに、均一な初期状態
を得るためにラビング処理が不可欠であるため、ラビン
グ工程における不純物の混入による生産性の低下という
問題もある。
【0011】特開平6−118398号公報において開
示された方法では、配向膜の効果により液晶滴の形状を
変形させることにより、液晶分子の初期配向を得てい
る。しかし、実際には均一溶液からの液晶滴の形成過程
は同時に、配向能を有しない高分子相の生成過程でもあ
るため、配向膜の効果は層の内部までは十分に届かず、
層の内部の液晶滴の形状を配向膜の配向方向に変形させ
ることは困難である。また、楕円体内部においても、す
べての液晶分子が液晶滴の長軸方向と同一方向に配向し
ているわけではない。これらの理由により、この開示技
術においては初期透過率が高く、かつコントラストの高
い素子を得ることは困難である。さらに、当該技術にお
いては液晶材料と高分子材料の屈折率の差により散乱を
生じさせているため、従来のPDLC同様、透明状態に
おいても少し斜めから見ると不透明(散乱状態)となっ
てしまうという欠点がある。
【0012】本発明は、前述の課題を解決するために鋭
意検討した結果なされたものであり、駆動電圧が低く、
ヒステリシス特性に優れるとともに、電圧無印加時の透
過率が高く、広い視野角において透明性を有する新規な
液晶光学素子を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶光学素子
は、少量分散された高分子材料により液晶層中の液晶分
子の動きを部分的に制限することにより上記目的を達成
している。
【0014】つまり本発明は、電極を有する少なくとも
一方が透明の2枚の基板間に液晶を含有する透光性材料
層が挟持されている液晶光学素子において、基板の少な
くとも一方が液晶分子を垂直に配向させるように処理さ
れており、かつ前記透光性材料層は負の誘電異方性を有
する液晶材料と、液晶材料中に分散されて一部分の液晶
分子の動きを制限する高分子材料よりなることを特徴と
する液晶光学素子およびその製造方法である。
【0015】この高分子材料の分散状態として、いくつ
かの形態が考えられる。高分子材料がネットワーク状と
なって液晶材料中に分散されている場合には、ネットワ
ークが液晶分子と絡むことによって一部の液晶分子の動
きを制限し、電圧印加時に散乱状態が得られる。また、
高分子材料中に液晶材料が固定されている場合にも一部
の液晶分子の動きが制限され、同様な効果が得られる。
さらに、これらの構造においては、印加電圧が低い時に
良好な散乱状態が得られ、さらに印加電圧を増加してい
くことによって逆に透過率が増加する、中間の印加電圧
でのみ散乱状態となる透過−散乱−透過型の新規な液晶
素子を得ることも可能である。
【0016】なお、いずれの分散形態においても、多少
材料によって差異は見られるが、高分子材料の含有量は
透光性材料層中に1重量%以上20重量%以下含有され
ていることが好ましい。
【0017】
【作用】本発明の液晶光学素子の構造、機能および効果
について、断面図(図1)を用いて説明する。
【0018】透明電極22、32を有する垂直配向処理
された基板21、31の間に、液晶材料(誘電異方性が
負)11を主成分とする液晶層が挟持されている。液晶
層中には少量の高分子材料12が分散されており、液晶
分子の一部はその高分子のため動きが制限された状態に
ある。基板21、31が垂直配向処理されているために
電圧無印加時においては、全ての液晶分子11が基板2
1、31に垂直、均一に配向しており、液晶のダイレク
ターの乱れによる散乱は生じない(図1(a))。
【0019】また、液晶層中の高分子材料の量は少量で
あり、波長以下の大きさで分散しているため散乱を引き
起こすことがない。このため電圧無印加時において本発
明の素子は、高い透過率が得られる。
【0020】また、本発明の素子においては、従来のP
DLCのような液晶材料と高分子材料の屈折率差による
散乱を利用していないため、斜め方向からの入射光に対
しても高分子材料と液晶材料の屈折率の差による屈折、
散乱は問題とならず、広い視野角にわたる透明状態が得
られる。
【0021】基板上の電極22、32の間に電圧を印加
すると、負の誘電異方性を有する液晶分子11は電界方
向に対して垂直(基板に平行)になろうとする(図1
(b))。しかし、液晶分子の一部は少量分散した高分
子により動きが制限されているため電場に追随すること
ができない。従って、高分子12により固定されて電界
に応答できない液晶分子と電界により応答する液晶分子
の間で配向方向が90度近く異なるために、透光層の内
部には屈折率がno の部分とne の部分が生じることに
なり、その屈折率の不一致により光は散乱される。ま
た、電界に応答可能な液晶分子は基板に水平な面内にあ
るが、高分子12で固定された部分がある種の欠陥とな
るため、電場に応答する液晶分子間でも配向の乱れが生
じ、散乱が生じる。
【0022】また、本発明の素子における、高分子材料
による動きの制限のない液晶分子については、ほぼ液晶
材料単品と同じ状態で存在していることになり、液晶材
料単品と同程度の低い電圧による駆動が可能である。
【0023】印加電圧を取り除くと、基板からの垂直配
向力および分散した高分子との相互作用により、液晶分
子の配向方向は初期状態である垂直方向に回復する。高
分子が存在しない素子では垂直配向力が基板表面からの
み伝搬するため、応答速度は遅いが、本発明の素子にお
いては分散した高分子材料の存在により、配向力の伝搬
距離は著しく短くなり、応答速度が改善されるととも
に、ヒステリシスの発生は抑えられる。
【0024】さらに、本発明においては液晶材料と高分
子材料の選択により、高分子材料による液晶分子の動き
の制限を自由に制御することが可能である。たとえば、
適度な大きさの相互作用を有する液晶分子と高分子材料
の組合せを選ぶことにより、中間の電圧領域でのみ白濁
する素子を作製することが可能になる。すなわち、高分
子と液晶分子の相互作用を中間の強さとすることによ
り、中間の電界領域では液晶分子が電界に追従せず散乱
状態となり、強い電界領域では電界に追従し透明状態と
なる透過−散乱−透過型の素子が得られる。強い電界下
での透過−散乱−透過型の素子の内部状態を図1(c)
に示す。
【0025】また、高分子材料中に液晶が垂直配向した
まま固定されていることによっても本発明の効果が得ら
れる(図2(a))。つまり、高分子材料中に存在する
少量の液晶材料は、電圧無印加状態では透過状態とな
り、電圧印加状態では固定された高分子材料中の液晶は
その動きを阻害されているために平行状態となることは
できず、散乱状態となる(図2(b))。
【0026】以下、本発明に使用する材料等について説
明する。
【0027】本発明で使用する液晶材料としてはネマテ
ィック液晶、スメクチック液晶などが使用可能である。
リバースモード素子として使用するためには負の誘電異
方性を有するものが望ましい。また、2周波駆動液晶を
誘電率異方性が負になる領域で駆動させるような場合も
負の誘電異方性を有する液晶材料に該当する。低駆動電
圧および散乱特性の点からは、誘電率の異方性が大き
く、屈折率の異方性が大きいものが望ましい。また、本
発明の素子をTFT等の能動素子として駆動させるため
には、液晶材料の電気抵抗が大きく、電荷保持率の大き
いことが要求される。従って、フッ素系、塩素系等の高
抵抗の液晶材料であり、また紫外線照射により電荷保持
率特性の低下しないものが望ましい。
【0028】本発明の素子は液晶材料の中に二色性染料
を溶解することにより、ゲストホスト(GH)型の素子
とすることもできる。この場合には、透過−散乱型では
なく、透過−吸収型の素子が得られる。また、本発明の
素子では、液晶分子のダイレクターの方向は電界の有無
により90度変化するため、二色性染料の吸光特性の違
いを最大限に利用することにより、ランダム配向と垂直
配向でスイッチングを行う従来のGH型のPDLCなど
に比べて大きなコントラストが得られるという利点があ
る。
【0029】前述の透過−散乱−透過型の素子に二色性
染料を溶解した場合は、液晶分子が水平方向に配向した
場合に有色になり、散乱状態においてのみ不透明となる
ために、無色透明−有色不透明−有色透明の3つの状態
で切り替わる素子が得られる。液晶材料と高分子材料の
選択により不透明になる電圧の異なる層とすることがで
きるので、たとえばRGBの染料を溶解させたこれらの
層を垂直配向処理をした隔膜により積層することによ
り、印加電圧の変化によりRGBそれぞれおよびそれら
の混合色を表示するフルカラーディスプレイとすること
が可能である。
【0030】本発明で液晶層に分散する高分子材料とし
ては、高分子材料を液晶材料中に分散したものを用いる
こともできるし、液晶中で高分子前駆体であるモノマ
ー、オリゴマ等を反応させることもできる。しかし、液
晶分子の初期配向をより完全なものとするために、液晶
層中でモノマー等を反応させることが望ましい。
【0031】透光層内で反応させるモノマー、オリゴマ
としては、反応の条件により光硬化性モノマー、紫外線
硬化性モノマー、熱硬化性モノマー、あるいはこれらの
オリゴマ等のいずれを使用することもできるが、光また
は紫外線硬化モノマーを使用することが操作が容易であ
り、特に望ましい。
【0032】本発明で使用する光または紫外線硬化モノ
マーとしては、2−エチルヘキシルアクリレート、ブチ
ルエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、
2−シアノエチルアクリレート、ベンジルアクリレー
ト、シクロヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、
N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−
ジメチルアミノエチルアクリレート、ジシクロペンタニ
ルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、グ
リシジルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリ
レート、イソボニルアクリレート、イソデシルアクリレ
ート、ラウリルアクリレート、モルホリンアクリレー
ト、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチ
レングリコールアクリレート、2,2,2−トリフルオ
ロエチルアクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフ
ルオロプロピルアクリレート、2,2,3,3−テトラ
フルオロプロピルアクリレート、2,2,3,4,4,
4−ヘキサフルオロブチルアクリレート等の単官能アク
リレート化合物、2−エチルヘキシルメタクリレート、
ブチルエチルメタクリレート、ブトキシエチルメタクリ
レート、2−シアノエチルメタクリレート、ベンジルメ
タクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート、2−エトキシエチル
アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリ
レート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト、ジシクロペンタニルメタクリレート、イシクロペン
テニルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、テ
トラヒドロフルフリルメタクリレート、イソボニルメタ
クリレート、イソデシルメタクリレート、ラウリルメタ
クリレート、モルホリンメタクリレート、フェノキシエ
チルメタクリレート、フェノキシジエチレングリコール
メタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタ
クリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル
メタクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフル
オロブチルメタクリレート等の単官能メタクリレート化
合物、4,4′−ビフェニルジアクリレート、ジエチル
スチルベストロールジアクリレート、1,4−ビスアク
リロイルオキシベンゼン、4,4′−ビスアクリロイル
オキシジフェニルエーテル、4,4′−ビスアクリロイ
ルオキシジフェニルメタン、3.9[1,1−ジメチル
−2−アクリロイルオキシエチル]−2,4,8,10
−テトラスピロ[5,5]ウンデカン、α、α′−ビス
[4−アクリロイルオキシフェニル]−1,4−ジイソ
プロピルベンゼン、1,4−ビスアクリロイルオキシテ
トラフルオロベンゼン、4,4′−ビスアクリロイルオ
キシオクタフルオロビフェニル、ジエチレングリコール
ジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレー
ト、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、ジシ
クロペンタニルジアクリレート、グリセロールジアクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネ
オペンチルグリコールジアクリレート、テトラエチレン
グリコールジアクリレート、トリメチロールプロパント
リアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジトリ
メチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトー
ルモノヒドロキシペンタアクリレート、4,4′−ジア
クリロイルオキシスチルベン、4,4′−ジアクリロイ
ルオキシジメチルスチルベン、4,4′−ジアクリロイ
ルオキシジエチルスチルベン、4,4′−ジアクリロイ
ルオキシジプロピルスチルベン、4,4′−ジアクリロ
イルオキシジブチルスチルベン、4,4′−ジアクリロ
イルオキシジペンチルスチルベン、4,4′−ジアクリ
ロイルオキシジヘキシルスチルベン、4,4′−ジアク
リロイルオキシジフルオロスチルベン、2,2,3,
3,4,4−ヘキサフルオロペンタンジオール、1,5
−ジアクリレート、1,1,2,2,3,3−ヘキサフ
ルオロプロピル−1,3−ジアクリレート、ウレタンア
クリレートオリゴマー等の多官能アクリレート化合物、
ジエチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタ
ンジオールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコ
ールジメタクリレート、ジシクロペンタニルジメタクリ
レートグリセロールジメタクリレート、1,6−ヘキサ
ンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコール
ジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタク
リレート、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ペン
タエリスリトールトリメタクリレート、ジトリメチロー
ルプロパンテトラメタクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサメタクリレート、ジペンタエリスリトールモ
ノヒドロキシペンタメタクリレート、2,2,3,3,
4,4−ヘキサフルオロペンタンジオール、1,5−ジ
メタクリレート、ウレタンメタクリレートオリゴマー等
の多官能メタクリレート化合物、スチレン、アミノスチ
レン、酢酸ビニル等があるがこれに限定されるものでは
ない。
【0033】特に本発明の素子は、透光層中に分散した
少量の高分子材料により十分な散乱を得る必要があるた
めに、3以上の官能基を有する多官能性化合物を含むモ
ノマー、オリゴマからなるものであることが特に望まし
い。具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ジトリメチロール
プロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒド
ロキシペンタアクリレート、トリメチロールプロパント
リメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタク
リレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、
ジトリメチロールプロパンテトラメタクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ジペンタエ
リスリトールモノヒドロキシペンタメタクリレート等が
あるがこれに限定されるものではない。
【0034】また、本発明の素子の駆動電圧は、高分子
材料と液晶材料の界面相互作用にも影響されるため、フ
ッ素元素を含む高分子であることが望ましい。このよう
な高分子として、2,2,3,3,4,4−ヘキサフル
オロペンタンジオール 1,5−ジアクリレート、1,
1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピル−1,3
−ジアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルア
クリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロ
ピルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプ
ロピルアクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサ
フルオロブチルアクリレート、2,2,2−トリフルオ
ロエチルメタクリレート、2,2,3,3−テトラフル
オロプロピルメタクリレート、2,2,3,4,4,4
−ヘキサフルオロブチルメタクリレート、ウレタンアク
リレートオリゴマー等を含む化合物から合成された高分
子が挙げられるがこれに限定されるものではない。
【0035】本発明の素子の高分子として光または紫外
線硬化モノマーを使用する場合には、一般に光または紫
外線によりラジカルを発生する開始剤を使用する。この
開始剤としては、種々のものが使用可能であり、たとえ
ば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキ
シ−2−メチル−1−フェニル−1−オン、1−(4−
イソプロピルフェニル−)−2−ヒドロキシ−2−メチ
ルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)
−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン等の
アセトフェノン系、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンジルメチルケタール等のベン
ゾイン系、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、4−
フェニルベンゾフェノン、3,3−ジメチル−4−メト
キシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、チオキサン
ソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサ
ンソン等のチオキサンソン系、ジアゾニウム塩系、スル
ホニウム塩系、ヨードニウム塩系、セレニウム塩系等が
使用できる。
【0036】また、本発明の素子においては高分子材料
がきわめて少量であるため、紫外線硬化モノマーを使用
した場合には、従来のPDLCとは異なり、使用する開
始剤の種類により素子の特性が異なる。これは、開始剤
の特性により、高分子材料の分散状態が変化するためと
考えられ、300nm以上の波長領域に吸収ピークを有す
るラジカル発生効率の高い開始剤を使用したときに、良
好な特性の素子が得られる。このような開始剤として、
具体的には、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フ
ェニル]−2−モルホリノプロパン−1、1−ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4
−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチ
ルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)
−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ベ
ンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピ
ルエーテル等があるはこれに限定されるものではない。
【0037】また、必要に応じてメチルジエタノールア
ミン、4−ジメチルアミノ安息香酸等の光開始助剤を添
加することもできる。
【0038】本発明の素子においては配向膜の効果によ
り液晶分子を配向膜の配向方向に配向させるため、液晶
層中の高分子材料の量は液晶分子の配向状態が妨げられ
ることがない程度に低くする必要がある。また、本発明
の素子における電圧印加時の散乱は、液晶材料の屈折率
と高分子材料の屈折率の不一致を利用せず、液晶分子同
士の配向方向の違い、ダイレクターの乱れによるため、
高分子材料の量をかなり小さくしても十分な散乱が得ら
れる。具体的には高分子材料の種類、液晶分子との相互
作用にもよるが、高分子材料の量は、高分子材料および
液晶材料の全量に対して1%以上20%以下が望まし
く、特に望ましくは3%から10%である。
【0039】このように高分子の量が少ないことによ
り、本発明の素子は以下のような利点を有する。すなわ
ち、高分子材料が少ないために液晶材料との混合が容易
であり、通常の相分離によるPDLCに比較し、高分子
材料と液晶材料の組合せの自由度が高く、素子特性の制
御が容易である。また高分子材料の量が少ないために、
高分子前駆体を液晶材料に混合したときの溶液の粘度の
増加は小さく、通常のTN液晶パネルと同様の液晶注入
技術により溶液を基板間に導入でき、素子を容易に作製
することができる。
【0040】光学素子と機能するために、本発明の基板
は少なくとも一方が透明であることが必要である。しか
し、例えば反射型素子においては一方が反射板を兼ねた
不透明なものであっても良い。
【0041】本発明の素子の基板の少なくとも一方は配
向処理されていることが必要であり、リバースモード型
においては、垂直配向処理であることが必要である。少
なくとも一方の基板が配向処理されていないと液晶分子
が同一方向に配向せず、電圧無印加時において大きな透
過率が得られないからである。垂直配向処理とは、厳密
に垂直である必要はなく、電圧無印加時に透明性が得ら
れる程度であれば、多少傾いている場合も含まれる。
【0042】垂直配向膜としてはポリイミドなどが使用
できるほか、界面活性剤による場合、基板自身が垂直配
向特性を有する場合も可能である。
【0043】本発明のリバースモード型の素子では配向
膜は垂直配向であるために、水平配向処理のようなラビ
ングの工程は不要である。従って、ラビング工程におけ
る不純物の混入、配向膜の破損等の問題は生じず、生産
性が向上するという利点もある。
【0044】本発明の素子においては、紫外線照射後に
駆動すると、メモリー(電圧印加後に、電圧を除いても
初期透過率に回復しない)性を示す場合や大きなヒステ
リシスを示す場合がある。このような場合には、紫外線
照射後に熱処理を行うことによって特性が著しく改善さ
れる。この熱処理は、透光層内の未反応モノマーを反応
させる、または高分子鎖が安定なエネルギー状態に遷移
するためと考えられ、熱処理温度としては液晶材料の液
晶層−等方相転移温度より10℃低い温度より高い温度
である場合に特に良好な硬化が得られる。
【0045】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて詳細に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に
限定されるものではない。
【0046】(実施例1)透明電極を有するガラス基板
にサンエバ7511Lをスピンコータ3000rpmで
塗布、200℃で熱処理し、垂直配向処理された基板を
得た。10ミクロンのガラスロッドをスペーサーとして
空セルを作製した。
【0047】負の誘電率異方性を有する液晶材料ZLI
−4788(メルク社製:転移温度83℃)0.95g
と紫外線硬化モノマー 2,2,3,3,4,4−ヘキ
サフルオロペンタンジオール 1,5−ジアクリレート
0.05g、イルガノックス907(2−メチル−[4
−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロ
パン−1−オン:最大吸収波長305nm)0.005g
からなる溶液を加熱後、室温まで冷却すると液晶性を示
す、均一の溶液が得られた。得られた溶液を作製した空
セルに注入した。室温で紫外線を10分間照射した後、
80℃で1時間熱処理した。素子に変化は見られず透明
のままであった。
【0048】得られた素子について印加電圧にともなう
透過率の変化を測定した(He−Neレーザ使用。リフ
ァレンス:空気、f数=12)。得られた透過率−電圧
曲線を図3に示す。駆動電圧(V90)が10V、コント
ラストが31の良好な特性の素子が得られた。また、電
圧無印加時において素子を傾けても白濁状態とはなら
ず、光線の入射角と透過率の関係を測定すると入射角5
0°における透過率の低下は約5%程度であった(リフ
ァレンス:ガラス基板)。応答時間を測定するとon時
(15V)15ms、off時35msであった。
【0049】(実施例2)実施例1と同様の方法で空セ
ルを作製した。負の誘電率異方性を有する液晶材料NR
−1025XX(チッソ石油化学製)0.95gに紫外
線硬化樹脂R551(日本化薬製)0.05g、ベンゾ
インメチルエーテル、0.005gを混合し、加熱後、
室温まで冷却すると液晶性を示す、均一の溶液となって
いた。得られた溶液を、作製したセルに注入した。室温
で紫外線を10分間照射しても変化は見られず透明のま
まであった。得られた素子について印加電圧にともなう
透過率の変化を測定した(He−Neレーザ使用。リフ
ァレンス:空気、f数=12)。得られた透過率−電圧
曲線を図4に示す。電圧無印加時において素子を傾けて
も白濁状態とはならず、光線の入射角と透過率の関係を
測定すると入射角50°における透過率の低下は約5%
程度であった(リファレンス:ガラス基板)。応答時間
を測定するとon時(15V)10ms、off時30
msであった。
【0050】(実施例3)紫外線硬化樹脂としてフッ素
系オリゴマUV−3000(ダイキン化成工業製)0.
05%を用いた以外は、実施例1と同様の方法で素子を
作製した。得られた素子について透過率−電圧曲線およ
び誘電率−電圧曲線を図5に示す。15V程度でのみ散
乱状態となる透過−散乱−透過型の素子が得られている
ことが分かる。印加電圧にともなう素子のキャパシタン
スの単調な増加は、図1に示した液晶分子の動きを示唆
している。
【0051】(実施例4)実施例1と同様の方法で空セ
ルを作製した。負の誘電率異方性を有する液晶材料ZL
I−4850(メルク社製:転移温度93℃)0.95
gと紫外線硬化モノマー ペンタエリスリトールトリア
クリレート0.05g、イルガノックス907、0.0
05gからなる溶液を加熱後、室温まで冷却すると液晶
性を示す、均一の溶液となっていた。得られた溶液を、
作製した2つのセルに注入した。室温で紫外線を10分
間照射しても変化が見られず透明のままであった。得ら
れた素子の一方を80℃で他方を100℃で30分間ず
つ熱処理した。得られた素子について印加電圧にともな
う透過率の変化を測定すると、100℃で熱処理した素
子は、駆動電圧12V、コントラスト10、ヒステリシ
スは0.2Vであったが、80℃で熱処理した素子は、
駆動電圧15V、コントラスト10、ヒステリシスは
5.2Vと大きかった。
【0052】(比較例1)高分子を混合しない以外は、
実施例2と同様に素子を作製した。素子のキャパシタン
スの変化より10V以下で液晶分子の配向方向が変化す
ることが確認できたが、透過率の変化はほとんど見られ
なかった。
【0053】(比較例2)液晶材料と紫外線硬化樹脂の
混合量を液晶材料を0.7g、紫外線硬化樹脂0.3g
とした以外は、実施例2と同様に素子を作製した。紫外
線照射前は透明であった素子が紫外線照射とともに白濁
し、紫外線照射後の透過率は40%であった。素子の駆
動電圧は高く、電圧50Vで透過率は15%まで減少し
たが、飽和値には至らなかった。
【0054】(比較例3)配向膜のない基板を使用した
以外は、実施例1と同様に素子を作製した。紫外線照射
後の透過率は20%と低く、印加電圧を50Vまで増加
させたが透過率は20%から10%まで減少した。
【0055】(比較例4)紫外線硬化モノマーとして、
2官能性アクリレートである1,5−ペンタンジオール
ジアクリレートを用いた以外は、実施例1と同様に素子
を作製した。得られた素子は駆動電圧が22Vと高く、
コントラストは8であった。また、電圧を除いても3%
のメモリーが残った。
【0056】(比較例5)開始剤としてジエトキシアセ
トフェノン(最大吸収波長260nm)を使用した以外
は、実施例1と同様に素子を作製した。紫外線照射とと
もにわずかに白濁した。電圧を印加すると、透過率が増
加し、リバースモードの素子とはならなかった。
【0057】(比較例6)紫外線照射後に熱処理をしな
い以外は、実施例1と同様にして素子を作製した。得ら
れた素子の透過率−電圧曲線を測定すると、最初の電圧
印加時の曲線はほとんど同一であったが、電圧減少時と
のヒステリシスは約4Vと大きく、また電圧非印加時に
おいて5%の透過率の低下が認められた。
【0058】以上説明したように、本発明による液晶光
学素子は、少量分散された高分子材料により液晶層中の
液晶分子の動きを部分的に制限することにより、駆動電
圧が低く、ヒステリシス特性に優れるとともに、電圧無
印加時の透過率が高く、広い視野角において透明性を有
する新規な液晶光学素子を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶光学素子(透過−散乱−透過型)
の断面図である。
【図2】本発明の液晶光学素子の断面図である。
【図3】本発明の液晶光学素子の透過率−電圧曲線(リ
バースモード)を示す図である。
【図4】本発明の液晶光学素子の透過率−電圧曲線(リ
バースモード)を示す図である。
【図5】本発明の液晶光学素子の透過率、誘電率−電圧
曲線(透過−散乱−透過型)を示す図である。
【図6】従来技術のリバースモード液晶光学素子を示す
図である。
【符号の説明】
11 液晶材料 12 高分子材料 21、31 ガラス基板 22、32 電極 41 電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−216020(JP,A) 特開 平6−51351(JP,A) 特開 平6−118398(JP,A) 特開 平5−257126(JP,A) 特開 平5−346572(JP,A) 特開 平5−61018(JP,A) 特開 平4−240613(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/1333

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電極を有する少なくとも一方が透明の2枚
    の基板間に液晶を含有する透光性材料層が挟持されてい
    る液晶光学素子において、 基板の少なくとも一方が液晶分子を垂直に配向させるよ
    うに処理されており、 前記透光性材料層は、負の誘電異方性を有する液晶材料
    と、液晶材料中に透過波長以下の大きさで分散され一部
    分の液晶分子を束縛して液晶分子の動きを制限し透光性
    材料層中3〜10重量%を占める高分子材料とよりなる
    ことを特徴とする液晶光学素子。
  2. 【請求項2】高分子材料がネットワーク状となって液晶
    材料中に分散され一部の液晶分子に絡みつくことを特徴
    とする請求項1記載の液晶光学素子。
  3. 【請求項3】高分子材料中に液晶材料が垂直配向状態の
    まま固定されることで液晶分子の動きが部分的に制限さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の液晶光学素
    子。
  4. 【請求項4】印加電圧が増加するにつれて透過率が減少
    し、さらに印加電圧を増加することにより透過率が増加
    することを特徴とする請求項1記載の液晶光学素子。
  5. 【請求項5】高分子材料が、フッ素原子を含有する高分
    子材料である請求項1記載の液晶光学素子。
  6. 【請求項6】高分子材料が3以上の官能基を有する多官
    能化合物を含むモノマー、オリゴマを重合して得られる
    高分子材料である請求項1記載の液晶光学素子。
  7. 【請求項7】電極を有する少なくとも一方が透明であ
    り、かつ少なくとも一方の基板表面が液晶分子を垂直に
    配向させるように処理されている2枚の基板間に、負の
    誘電異方性を有する液晶材料と開始剤および紫外線硬化
    樹脂3〜10重量%を含み、液晶材料中に開始剤および
    紫外線硬化樹脂を分散させた混合溶液を注入し、その後
    紫外線を照射することによって液晶材料中に透過波長以
    下の大きさで分散され一部分の液晶分子を束縛して液晶
    分子の動きを制限し透光性材料層中3〜10重量%を占
    める高分子材料を形成する工程を有することを特徴とす
    る液晶光学素子の製造方法。
  8. 【請求項8】開始剤が、300nm以上の波長領域に吸
    収ピークを有する開始剤であることを特徴とする請求項
    7記載の液晶光学素子の製造方法。
  9. 【請求項9】紫外線照射後に素子を熱処理することを特
    徴とする請求項7記載の液晶光学素子の製造方法。
  10. 【請求項10】熱処理温度がTc−10℃(Tcは液晶
    材料の液晶相−等方相転移温度)より高い温度である請
    求項9記載の液晶光学素子の製造方法。
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