JP2883896B2 - 積層圧電アクチュエータ素子の製造方法 - Google Patents

積層圧電アクチュエータ素子の製造方法

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JP2883896B2 JP20790194A JP20790194A JP2883896B2 JP 2883896 B2 JP2883896 B2 JP 2883896B2 JP 20790194 A JP20790194 A JP 20790194A JP 20790194 A JP20790194 A JP 20790194A JP 2883896 B2 JP2883896 B2 JP 2883896B2
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憲二 熊本
正樹 石森
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Taiheiyo Cement Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層圧電アクチュエー
タ素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】積層圧電アクチュエータ素子は図1の模
式図に示すように素子の上下、または図2の模式図に示
すように上下及び中央部に内部電極を含まないセラミッ
クス部分よりなる不活性部(1)を設け、圧電セラミッ
クスと内部電極とを交互に積層した活性部(2)を外
力、湿気等から保護するようになっている。なお(3)
は外部電極を示す。不活性部は活性部と同質の圧電セラ
ミックスでできている場合が多く、不活性部の厚みは
0.5〜1.0mm程度で、活性部の圧電セラミックス
厚みの10〜20倍にも達する。
【0003】活性部用の圧電セラミックスは、ドクター
ブレード等のシート成形機により得られた100〜20
0μm厚のグリーンシートよりできている。このような
薄いグリーンシートを成形する場合には、シートの強度
を保つために多量のバインダーを含有させる必要があ
る。多量のバインダーを含有させているために、シート
を積層、圧着した場合にグリーン密度が上がらず、その
分焼成時の収縮が大きくなる。また、一体焼成型の積層
圧電アクチュエータ素子の活性部用のグリーンシートに
は、内部電極としてAg/Pd等の貴金属ペーストが印
刷されており、この内部電極がグリーンシートの焼結を
促進させ、収縮がさらに大きくなる。このように、活性
部の焼結時の収縮が不活性部よりかなり大きくなるため
デラミネーション、変形等の不良が発生する。
【0004】不活性部は次の方法で作られているが、そ
れぞれに問題点を有している。 薄いグリーンシートを多数積層して不活性部とする方
法 グリーンシートは圧着及び焼結により厚みがほぼ半減す
る。このため1mm厚の不活性部を100μmのグリー
ンシートを積層して形成するためには、20回以上の積
層作業を行わなければならない。1つのアクチュエータ
素子では図1及び図2から分かるように、不活性部は2
箇所以上あるため、薄いグリーンシートを積層して不活
性部とするには合計40回以上の積層作業を余分に行わ
なければならなくなる。また、活性部用の内部電極を印
刷したグリーンシートと不活性部用の内部電極を印刷し
ていないグリーンシートの2種類を用意することが必要
となり、製造工程、装置が複雑化し、生産効率が低下す
る。
【0005】1〜2mm厚のグリーンシートを別途成
形して不活性部とする方法 グリーンシートは圧着、及び焼結により厚みがほぼ半減
するため、1mm厚の不活性部を形成するためには、2
mm以上の厚みのグリーンシートを別途成形しなければ
ならない。これは活性部に用いるグリーンシートの10
〜20倍の厚みになる。一般に厚みが10倍以上厚くな
ると、シート成形用の装置、スラリー組成は共用が困難
となり、多額の物的、人的投資が必要となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、積層工程で
の生産効率を向上させ、さらに焼結工程での積層体のデ
ラミネーション、変形等の不良を抑制することにより、
信頼性の高い積層圧電アクチュエータ素子の製造方法を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成せんとして種々研究の結果、活性部に用いるグ
リーンシートと同様にして製造したグリーンシートを粉
砕して粉末状にし、これを所定の形状に加圧成形して不
活性部用の成形体を作った。このようにして得られた不
活性部用の成形体は、バインダー量、その他の性状も活
性部のグリーンシートと同様であるため、焼結時の収縮
特性も活性部に近いものとなる。なお前記の場合でも、
活性部では内部電極用の貴金属の焼結が、グリーンシー
トの焼結をさらに促進させるため、不活性部でも活性部
との間に若干の焼結特性の差異が生じ、デラミネーショ
ン、変形等の不良を発生させる場合がある。
【0008】そこで、圧電セラミックスを原料粉末より
合成する温度を下げると焼結時の収縮率は大きくなるこ
とを利用し、活性部用の圧電セラミックス粉末より低い
温度で合成した粉末を用いてグリーンシートを成形し、
これを粉砕して得た粉体を加圧成形し不活性部用の成形
体を製造すると、不活性部の焼結特性を活性部の焼結特
性と一致させることができることを見いだし、本発明を
完成した。
【0009】すなわち、本発明の第1番目の発明は圧電
セラミックスグリーンシートと内部電極とを交互に積層
した活性部と、内部電極を含まない不活性部とを一体焼
成して積層圧電アクチュエータ素子を製造する方法にお
いて、不活性部をセラミックスグリーンシートを粉砕し
て得た粉末を加圧成形して製造することを特徴とし、第
2番目の発明は、圧電セラミックスのグリーンシートと
内部電極とを交互に積層した活性部と、内部電極を含ま
ない不活性部とを一体焼成して積層圧電アクチュエータ
素子を製造する方法において、不活性部を、活性部用の
グリーンシート原料の圧電セラミックスより低温で合成
した圧電セラミックスをグリーンシートとし、これを粉
砕した粉末を加圧成形して製造することを特徴とする。
【0010】第1番目の発明及び第2番目の発明におい
て、不活性部製造用の粉体は、それぞれセラミックスグ
リーンシートを0.1〜1.0mm程度になるように粉
砕するのが好ましい。また、第2番目の発明において、
不活性部製造用の圧電セラミックス粉末は、活性部製造
用の圧電セラミックス粉末よりも100〜300℃低い
温度で合成したものを用いるのが好ましい。
【0011】
【作用】不活性部用の焼結特性を活性部の焼結特性と一
致させることにより、積層体焼結時のデラミネーショ
ン、変形等の不良を抑制することが可能となる。また、
不活性部用の成形体を用いる事により、グリーンシート
を数十枚も積層して不活性部を形成する手間を省く事が
可能となり、生産効率が向上する。さらに、積層工程で
用いるグリーンシートを活性部用のもの1種類だけにす
る事ができるために、積層装置の機構が単純化でき、装
置価格を低減できる。
【0012】
【実施例】所定量の酸化鉛、酸化ジルコニウム、酸化チ
タンの粉末を湿式で混合後、脱水、乾燥した後1000
℃で2時間加熱し、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を
合成した。また、同様にして混合、乾燥した原料粉末を
800℃で2時間加熱したPZTも合成した。1000
℃で2時間で合成したPZTをボールミルで微粉砕した
後、これにバインダー、溶剤、分散剤、消泡剤を加え、
アトライターで分散してスラリー化した。スラリーに添
加したバインダー量は固形分でPZTの10重量%であ
り、体積ではPZT粉末の80Vol%にも達する。こ
のスラリーを真空脱泡後、ドクターブレード成形機によ
り厚さ100μmのグリーンシートを成形した。これに
Ag/Pdペーストを内部電極として印刷し、活性部用
のグリーンシートとした。
【0013】1000℃で合成したPZT粉末を用いた
グリーンシートで次の2種類の積層体を製造した。 金型に不活性部としてグリーンシート20枚を積層
し、この上に内部電極を印刷した活性部用のグリーンシ
ートを130枚積層し、さらに不活性部としてグリーン
シート20枚を積層し、50℃に加熱しながら500k
g/cmの圧力で、不活性部用のグリーンシートと活
性部用のグリーンシートを圧着した積層体 グリーンシートを粉砕機で1mm以下に粉砕した後、
500kg/cmの圧力で厚みが1.2mmに加圧成
形し、上下の不活性部用の成形体とし、これらの間に活
性部用のグリーンシートを130枚積層し、50℃に加
熱しながら500kg/cmの圧力で、不活性部用の
成形体と活性部用のグリーンシートを圧着した積層体
【0014】また、800℃で2時間加熱合成したPZ
Tも同様にして、ボールミルで微粉砕した後、バインダ
ー、溶剤、分散剤、消泡剤を加え、アトライターで分散
してスラリー化した。このPZTは合成した温度が低い
ために粉砕されやすく、活性部用のPZTより粒径が小
さくなり、比表面積が大きくなるためスラリー粘度が増
大する。このため、溶剤を加えスラリー粘度を調整し
た。このスラリーを真空脱泡後、ドクターブレード成形
機により厚さ100μmのグリーンシートを成形した。
このグリーンシートを粉砕機で1mm以下に粉砕した
後、500kg/cmの圧力で厚みが1.2mmに加
圧成形し、第2番目の不活性部用の成形体とした。
【0015】金型に第2番目の不活性部用の成形体を入
れ、その上に活性部用のグリーンシートを130枚積層
した後、さらに第2番目の不活性部用の成形体を重ね
た。この金型を50℃に加熱し、500kg/cm
圧力で、第2番目の不活性部用の成形体と活性部用のグ
リーンシートを圧着し積層体とした。
【0016】これらの積層体を同一の条件で脱脂、焼結
し、デラミネーション、変形等の不良の発生状況を調べ
た。デラミネーションは目視により確認できるものを不
良とした。また、上下の不活性部のいずれかの反りが1
mm以上のものを変形不良とした。結果を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】表1から、本発明例1及び本発明例2のも
のは従来例に比べ不良率が少ないこと、特に本発明例2
のものが不良率が皆無であることが認められる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明方法によれ
ば、積層圧電アクチュエータ素子焼結時のデラミネーシ
ョン、変形の発生を抑制する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】上下に不活性部を有する積層圧電アクチュエー
タ素子の模式図。
【図2】上下及び中央部に不活性部を有する積層圧電ア
クチュエータ素子の模式図。
【符号の説明】
1 不活性部 2 活性部 3 外部電極

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電セラミックスのグリーンシートと内
    部電極とを交互に積層した活性部と、内部電極を含まな
    い不活性部とを一体焼成して積層圧電アクチュエータ素
    子を製造する方法において、不活性部をセラミックスグ
    リーンシートを粉砕して得た粉末を加圧成形して製造す
    ることを特徴とする積層圧電アクチュエータ素子の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 圧電セラミックスのグリーンシートと内
    部電極とを交互に積層した活性部と、内部電極を含まな
    い不活性部とを一体焼成して積層圧電アクチュエータ素
    子を製造する方法において、不活性部を、活性部用のグ
    リーンシート原料の圧電セラミックスより低温で合成し
    た圧電セラミックスをグリーンシートとし、これを粉砕
    した粉末を加圧成形して製造することを特徴とする積層
    圧電アクチュエータ素子の製造方法。
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