JP2874773B2 - 振動波駆動装置 - Google Patents

振動波駆動装置

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JP2874773B2 JP1315995A JP31599589A JP2874773B2 JP 2874773 B2 JP2874773 B2 JP 2874773B2 JP 1315995 A JP1315995 A JP 1315995A JP 31599589 A JP31599589 A JP 31599589A JP 2874773 B2 JP2874773 B2 JP 2874773B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電気−機械エネルギー変換素子に電圧を印加
し、振動体に生ずる振動波によって、例えば振動体に加
圧接触する部材を摩擦駆動する振動波モータ等の振動波
駆動装置に関するものである。
[従来の技術] 進行性振動波を利用した振動波モータの原理的概要は
下記のようである。
全周長がある長さλの整数倍であるような弾性材料製
のリング状の弾性体の片面に、周方向に配列された二群
の複数個の圧電素子を固着したものをステータとする。
これらの圧電素子は各群内ではλ/2のピッチにて且つ交
互に逆の伸縮極性となるように配列されており、また両
群間にはλ/4の奇数倍のずれがあるように配置されてい
る。圧電素子の両群には夫々電極膜が施されている。い
ずれかの一群(以下A相と称す)のみに交流電圧を印加
すれば、上記弾性体は、該群の各圧電素子の中央点及び
そこからλ/2おきの点が腹の位置、また該腹の位置間の
中央点が節の位置であるような曲げ振動の定在波(波長
λ)が弾性体の全周に亘って発生する。他の一群(以下
B相と称す)のみに交流電圧を印加すれば同様に定在波
が生ずるが、その腹及び節の位置はA相による定在波に
対してλ/4ずれたものとなる。両A,B相に、周波数が同
じで且つ互いに90゜の時間的位相差を有する交流電圧を
同時に印加すると、両者の定在波の合成の結果、弾性体
には周方向に振動する曲げ振動の進行波(波長λ)が発
生し、このとき、厚みを有する上記弾性体の多面状の各
点は一種の楕円運動をする。よって、弾性体の各他面に
ロータとして、例えばリング状の移動体を加圧接触させ
ておけば、該移動体は弾性体から周方向の摩擦を受け回
転駆動される。
したがって、弾性体と移動体との接触する摺動部は連
続的な摩擦力を受けつづけるために、金属からなる弾性
体に対し、移動体には、炭素繊維を充填した複合樹脂な
どを摺動材として固着し、摩擦力の安定と摩耗量の減少
を図り、性能の向上と長寿命を確保するようにしてい
た。
[発明が解決しようとしている課題] しかしながら上記従来例では、例えば、弾性体をオー
ステナイト系のステンレスSUS303、ビッカース硬さ(Hv
約230)で形成し、移動体側の摺動材をPAN系炭素繊維を
30wt%充填した熱可塑性樹脂(ポリエーテルエーテルケ
トン)で形成し、駆動すると、駆動10時間位から回転が
不安定になり、異音の発生もひんぱんになった。50時間
駆動後接触面を観察すると弾性体であるSUS303の摺動面
に、かなり深い摺り傷がついており、また、移動体側の
摺動面の元素分析をすると、鉄が検出された。これは駆
動によりステンレスが摩耗して摺動面に摩耗粉をまきこ
んだため、回転が不安定になり、さらにその摩耗粉が比
較的軟らかい樹脂に埋まりこんだものと考えられる。
本発明の目的は、出力の安定化を図れると共に、充分
な耐久性も保証できる振動波モータ等の振動波駆動装置
を提供することにある。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明者は、従来の駆動波モータに生じた前述の現象
が、摩擦面を観察することによって、炭素繊維がより軟
らかいステンレスを削ることによっておきるいわゆるア
ブレッシブ的な摩耗であると判断し、例えば振動体側の
摩擦摺動部の硬度をHv600以上にすることにより、炭素
繊維が振動体を削ることによる摩耗粉の生成と摺動面の
荒れを防ぎ、振動波モータ等の振動波駆動装置の出力ム
ラを少なくし、耐久性をもたせることを可能とする本発
明をなすにいたったものである。
摺動材を構成する炭素繊維は、PAN系の高強度タイ
プ、ピッチ系の高弾性タイプのどちらでもよく、5〜35
vol%樹脂に充填することにより、樹脂の機械的強度や
熱伝導率を上げて耐摩耗性を上げる働きをする。また母
材となる樹脂は、ポリイミド、エポキシ、フェノールな
どの熱硬化性樹脂または、ポリアミド、ポリアセター
ル、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエー
テルエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリフ
ェニレンサルファイド、変性ポリフェニレンサルファイ
ドなどの機械的強度が高く、耐熱性のある熱可塑性樹脂
もしくは、芳香族ポリエステルなどの液晶ポリマーや、
それらのポリマーアロイが望ましい。また、弾性体側の
摩擦摺動部は、浸炭、窒化、浸硫などの浸透拡散法、高
周波、レーザーなどにより焼入れなど、弾性体自身の表
面を硬化する方法や、CVD,PVDの蒸着法、アーク、レー
ザ、プラズマなどによる溶射法、電解、無電解など各種
メッキなど表面を硬質材料で被覆する方法等により表面
硬化層が形成される。特に表面の靭性が高くなる、WC,T
iC,SiCなどの炭化系セラミックもしくは、それらとCo,N
iのサーメットの被膜や、Ni,Co,Crなどをマトリックス
金属とした、SiC,TiC,WC,Al2O3,SiO2,TiO2などの粒子の
複合メッキなどは、弾性体の金属との密着性もよく、耐
摩耗性も上がりさらには、防錆効果もあり長寿命が期待
できる。
[実施例] 以下本発明を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明
する。
第1図は本発明による振動波駆動装置を振動波モータ
とした一実施例を示す断面図である。
図中、1は可撓性を有する例えばステンレススやリン
青銅からなるリング状の金属弾性体1bの一側面に、前述
した如く複数個に分極された2群の圧電素子をリング状
に形成した圧電素子群1aを耐熱性のエポキシ樹脂系接着
剤で同心的に接着した振動体で、圧電素子群1aの接着面
と反対の摺動面側は駆動速度を大きくするために櫛歯状
に複数の溝(不図示)が周方向に等間隔で形成され、摩
擦接触部である櫛歯の上面は、ビッカース硬さ、Hv600
以上の硬度を有する被膜としては硬化処理がなされた表
面硬化部1cが形成され、また振動体は不図示の筐体に中
心部近辺で固定されている。
2は例えばアルミ合金等の金属からなるリング状の支
持体2aの一側面に、リング状の炭素繊維を充填した複合
樹脂からなる摺動材2bをエポキシ系接着剤などで同心的
に固着した移動体である。
そして、振動体1の摺動面と移動体2の摺動材2bとを
不図示の加圧手段により、軸方向に例えば10kgfの荷重
で加圧接触させている。
そして、交互に厚み方向に分極処理された圧電素子か
らなる2群の圧電素子に振動体1の固有の周波数の交番
信号としての交流電圧を印加すると、弾性体1は共振を
起こし、その摺動面周方向に進行性振動波が発生し、振
動体1の表面に加圧接触している移動体2が、振動体1
と摺動体2bの摺動面の摩擦力により回転駆動される。
弾性体1bの表面に形成される表面硬化部1cとして、ク
ロムメッキ(Hv=700)、SiC分散ニッケルメッキ(Hv=
600)、SiC分散ニッケルメッキ(アニール)(Hv=90
0)、TiC−Co溶射被膜(Hv=1100)、WC−Co溶射被膜
(Hv=1300)を用い、又比較例として表面処理を施して
いる弾性体1bSUS303(Hv=230)、SUS420(Hv=500)を
用いて、駆動前後の面粗さ(中心線粗さRa(JIS)単位
μm)、回転変動について夫々評価した。
摺動材2bは、ポリエーテルエーテルケトンにPAN系炭
素繊維ミルドファイバを30wt%ランダムに充填した複合
樹脂を用いた。
また、振動波モータの駆動は、振幅を一定にして130
〜200rpmの回転数で50時間駆動して上記の評価を行なっ
た。その結果を表1に示す。
比較例1,2のSUS303、及び420は駆動後、駆動体の摩擦
面の荒れがひどく、移動体の摩耗も多く回転変動も次第
にひんぱんになった。
実施例1のクロムロッキは、他に比べて若干起動トル
クが低かったが、メッキのはがれはなく、荒れも少なく
回転変動も少なかった。
実施例2〜5については、面のはがれも荒れもほとん
どなく、回転変動もなかった。
本実施例では移動体側の摺動材の充填材としてPAN系
の炭素繊維をもちいたが、ピッチ系の炭素繊維を充填し
た摺動材でも同様の効果を得ることができる。
また、摺動材に固体潤滑剤(ポリテトラフルオロエチ
レン、二酸化モリブデン、グラファイト、マイカ、タル
クなど)の添加も有効である。
なお、上記実施例では振動体は固定され、移動体が進
行性振動波に応じて移動されるが、例えば平板上の支持
部材(不図示)上に振動体を移動体として加圧接触さ
せ、弾性体上に発生した進行性振動波により、振動体自
身を移動させるようにしてもよく、また弾性体側に炭素
繊維を充填した複合樹脂を固着し、摺動する相手部材を
Hv600以上のものにしてもよい。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、振動波モータ
等の振動波駆動装置における摩擦摺動材を炭素繊維を充
填した複合樹脂としたとき、該摺動材に接触する相手側
の摩擦接触部をHv600以上で駆動前の面粗さ(Ra)を0.1
μm以下としたので、摺動材に充填される炭素繊維によ
って相対移動面が掘り起こされたり、削られたりせず、
従って、経時的な面の荒れ、摩耗が少なく、出力が安定
し、耐久性のある振動波モータ等の振動波駆動装置を得
ることができた。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明による、振動波モータの一実施例の断面
図を示している。 1……振動体、1a……圧電素子群 1b……金属振動体、1c……表面硬化部 2……移動体、2a……支持体 2b……摺動材(炭素繊維充填複合樹脂)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気−機械エネルギー変換素子に交番信号
    を印加することにより、該電気−機械エネルギー変換素
    子が固着された弾性体に振動波を形成し、以て該弾性体
    と、該弾性体と加圧接触する部材とを摩擦力により相対
    移動させる振動波駆動装置において、 該弾性体と該弾性体と加圧接触する部材との接触部のい
    ずれか一方には、樹脂材に炭素繊維を充填した摺動材を
    設けると共に、該弾性体と該弾性体と加圧接触する部材
    との接触部のいずれか他方は、ビッカース硬度(Hv)で
    600以上で且つ駆動前の面粗さ(Ra)を0.1μm以下に設
    定したことを特徴とする振動波駆動装置。
  2. 【請求項2】前記接触部にはセラミックもしくはサーメ
    ットを被覆したことを特徴とする請求項1に記載の振動
    波駆動装置。
  3. 【請求項3】前記接触部はセラミック粒子を分散した複
    合メッキ層であることを特徴とする請求項1に記載の振
    動波駆動装置。
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WO2013146922A1 (ja) * 2012-03-27 2013-10-03 株式会社ニコン 振動アクチュエータ、レンズ鏡筒及び電子機器
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