JP2874316B2 - 距離継電器 - Google Patents

距離継電器

Info

Publication number
JP2874316B2
JP2874316B2 JP26332090A JP26332090A JP2874316B2 JP 2874316 B2 JP2874316 B2 JP 2874316B2 JP 26332090 A JP26332090 A JP 26332090A JP 26332090 A JP26332090 A JP 26332090A JP 2874316 B2 JP2874316 B2 JP 2874316B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase
sampling
negative
current component
relay
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP26332090A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04140017A (ja
Inventor
雅則 戸井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=17387843&utm_source=***_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2874316(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP26332090A priority Critical patent/JP2874316B2/ja
Publication of JPH04140017A publication Critical patent/JPH04140017A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2874316B2 publication Critical patent/JP2874316B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は距離継電器に関し、詳しくは、電力系統から
得た各相電圧量及び電流量、並びに直接または各相電流
量を合成して得た零相電流成分、更には各相電圧量及び
電流量を合成して得た逆相電圧・電流成分を用いて保護
区間内の事故点までのインピーダンスを算出し、このイ
ンピーダンスに基づき保護区間内の一相または二相の不
平衡事故を検出して事故検出出力を発生する距離継電器
に関する。
(従来の技術) 従来、この種の逆相電流成分を積極的に用いた距離継
電器としては、電圧量に相電圧、電流量に正相成分を除
いた量、すなわち零相成分及び逆相成分を用いてインピ
ーダンスを算出することで、電力系統上の事故点を特定
し、継電器動作領域の内外部判定を行う距離要素と、逆
相成分の電圧量及び電流量を用いて、逆相インピーダン
スを算出して上記距離要素の事故点内外部判定機能を補
う方向要素と、逆相電流の大きさ並びに零相電流との位
相差を用いて電力系統での欠相時の距離要素の誤動作を
防止する事故相判定要素と、電力系統上の潮流に常時含
まれる逆相成分による距離要素の誤動作を防止する逆相
過電流要素の、以上4要素からなる距離継電器が知られ
ている。
この距離継電器においては、一相または二相の不平衡
事故時に逆相回路に逆相の電圧量及び電流量
現われる現象を利用し、距離要素演算のための電流量と
して逆相電流成分及び零相電流成分を用いてい
る。このため、常時潮流及び充電電流等に多く含有し、
かつ継電器動作特性の低下要因になる正相電流成分
の影響を受けにくいという長所がある。
ここで、距離要素の演算式は、例えば次の(1),
(2)式で実現される。
このうち、(1)式は三相(A,B,C相とする)のうち
例えばA相一相事故検出用であり、(2)式はBC相二相
事故検出用である。また、各式において、は継電器設
置点から事故点までのインピーダンス、Kg,Ksは各々継
電器保護対象の電力系統により決定される定数、
A相電圧量、BCはBC相線間電圧量(BC
)、BC∠−90゜は、最新のBCより定格周波数で
90゜電気角相当の時間遡った線間電圧量をそれぞれ示し
ている。
ディジタル形保護継電装置にて上記(1),(2)式
を実現した場合、は電力系統から直接測定した値で
あり、また、BC,と同様に直接測定する
か、或いは電力系統から直接測定した二相または三相の
相電気量を合成して得た量であり、は例えば次の
(3)式によって求められる。
I0 n=(IA n+IB n+IC n)/3 ……(3) この(3)式において、相電流IA,IB,ICの添字nは最
新のサンプリング時刻のデータであることを意味し、以
下において添字n−m(mは自然数)は現在からmサン
プリング時刻遡った時刻のデータを意味する。また、デ
ィジタル形保護継電装置では、通常、サンプリング時間
間隔は定格周波数成分ベースで30゜電気角相当の時間で
あり、以下においてサンプリング時間間隔は上記時間間
隔での場合を示すこととする。
上記(3)式では、同時刻の相電流量のみによって
の算出が行われることになり、この場合、系統の電力
動揺等に起因する系統周波数変動によるの算出誤差
は生じない。
一方、逆相電流成分の算出は、と同様に正逆
零相の三相対称回路の考え方を用い、正相分電気量を除
去できる次の式、 =(+α +α)/3 ……(4) を用いる。
この(4)式において、αはベクトルオペレータであ
り、α=exp(j120゜)である。(4)式が正相分を除
去できる理由は、第4図から理解できる。第4図(a)
は正相電気量ベクトル、第4図(b)は逆相電気量ベク
トルを示している。第4図(a),(b)を(4)式に
当てはめると、第4図(c),(d)となり、ベクトル
の加算によって逆相分は0にならないが正相分は0にな
ることが分かる。
この(4)式を(3)式と同様にサンプリングデータ
によって表現すると、次の(5)式となる。
I2 n=(IA n+IB n-4+IC n-8)/3 ……(5) また、線間電流量IAB,IBC,ICAを用いた場合、
(5)′式となる。この(5)′式は、(5)式のI2 n
特性よりも位相が30゜ずれるので、I2と表記するこ
ととし、I2 nと区別する。
この(5)′式は、A相を位相基準とした(5)式
と、(5)式の相を入れ替えたA→B,B→C,C→A)式と
を合成(引算)した結果であると言える。引算する前
((5)式)で既に正相分は除去されているので、
(5)′式にも正相分は含まれていない。
但し、(5),(5)′式は(3)式とは異なり、サ
ンプリング時間間隔が正確に30゜電気角相当の時間でな
い場合や系統周波数が定格値からずれている場合には成
立しない。この場合の誤差は、 i)逆相電流成分を正確に抽出できない ii)正相電流成分を完全に除去できない iii)零相電流成分を完全に除去できない という現象になって現われる。但し、(5)′式は、線
間電気量のみを用いているのでiii)の影響は受けな
い。そこで、以下に(5)′式のI2に30゜の位相補
正をしたものを改めてI2 nと定義し、これについて説明
する。
ここで、次の(6)式のように三相成分をA,B,C相と
規定し、逆相電流成分をA2,B2,C2と表記する。な
お、ここでは正相電流成分のベクトル回転方向を正とし
ている。
(但し、|2|∠0゜=逆相電流成分の真値) ここでωを定格周波数とし、t=0にてn番目のサン
プリングが行なわれた場合、 n サンプリング時刻で、ωt=0゜ n−4サンプリング時刻で、ωt=−120゜ n−8サンプリング時刻で、ωt=−240゜ であり、(6)式を(5)′式に代入する(ABA2
B2,BCB2C2,CAC2A2)と、 ′=|2|exp(j30゜) ……(7) となり、(5)′式で原理的に発生する位相差(30゜)
を補正することで逆相電流成分を正確に抽出するこ
とができる。
ところが、ωが定格周波数からはずれた場合、例えば
定格より5%高い周波数である場合には、 n サンプリング時刻で、ωt=0゜ n−4サンプリング時刻で、ωt=−126゜ n−8サンプリング時刻で、ωt=−252゜ となり、(6)式を(5)′式に代入した結果は、 であり、30゜の位相補正をすると、 =|2|×0.9963∠6.00゜ ……(8) となり、 |I2er2|=|2|×0.0037 ∠I2er2=6゜ ……(8)′ なる逆相成分抽出誤差I2er2を生じる。
一方、ii)についてはi)と同様の手法にて正相電流
成分をA1,B1,C1と表記し、更に、 と定義し、この(9)式を(5)′式に代入すると、ω
が定格周波数の時は、 であり、ωが定格周波数からはずれた場合、例えば定格
より5%高い周波数である場合には、 であり、30゜の位相補正にて、 |I2er1|=|1|×0.0622 ∠I2er1=114゜ ……(11)′ なる正相成分除去誤差I2er1を生じる。
上記(8)′,(11)′式の誤差は、そのまま逆相距
離継電器の性能の低下を招くこととなる。逆相距離継電
器を主に遠端事故検出用に採用する場合、電力系統上の
事故発生直後の電流・電圧が過渡的に変化する時間領域
の特性より、過渡成分がほぼ減衰した、言い換えれば定
常な時間での継電器特性が重要であり、長い周期で変化
することの多い電力系統の周波数変動における継電器特
性は、この定常な時間領域の特性の一つであると言え
る。
(発明が解決しようとする課題) 逆相距離継電器を遠端事故検出用に採用する場合、そ
の動作範囲は通常、第3図のように近端事故検出用並び
に遠端事故検出用としての従来形の正相インピーダンス
を算出する方式の距離継電器よりも広範囲に整定する。
なお、第3図では動作範囲をハッチングにて示してあ
る。このため、周波数変動等による従来の技術にて示し
た距離継電器の特性は、他の継電器よりも広範囲な動作
範囲の変動を受けることになり、継電器性能の大きな低
下となる。これは、(5),(5)′式による逆相電流
成分抽出式において、(8)′,(11)′式のような誤
差が生じることに主たる問題があるからである。
本発明は上記問題点を解決するためになされたもの
で、その目的とするところは、電力系統の周波数変動に
よる逆相成分抽出誤差及び正相成分除去誤差を極力排除
して良好な特性を得るようにした距離継電器を提供する
ことにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、第1の発明は、三相電力系
統の電圧量、零相電流成分及び逆相電流成分を用いてイ
ンピーダンスを算出し、このインピーダンスに基づき保
護区間内の一相または二相の不平衡事故点を特定して継
電器動作領域の内外部判定を行なうことにより事故検出
出力を発生する距離要素を備えた距離継電器において、
逆相電流成分I2 nを、 により算出し、また、第2の発明では、 I2 n=(IAB n+IBC n-2)+(IBC n-2+ICA n-4) ……(13) により算出し、また、第3の発明では、 により算出し、また、第4の発明では、 により算出し、更に、第5の発明では、 I2 n=(IAB n+IBC n-4−ICA n-2) +(IBC n-2+ICA n-6−IAB n-4) ……(16) により算出するものである。ここで、IAB,IBC,ICAはA,
B,C相の線間電気量として表した三相電流、添字nは最
新のサンプリング時刻における値、添字n−m(m=1
〜6)はそれぞれmサンプリング時刻前の値を示す。
(作用) 逆相電流成分抽出のための演算式は、前記(5),
(5)′式の他にもいくつかあり、例えば次の(17)式
を挙げることができる。
しかるに、この(17)式も(5)′式と同様に各式固
有の系統周波数変動による逆相成分抽出誤差及び正相成
分除去誤差を持つ。そこで本発明では、異なる逆相成分
抽出誤差及び正相成分除去誤差特性を有する複数の逆相
成分抽出演算式を組合せることで、上記各誤差をキャン
セルし、良好な周波数変動特性を実現する組合せ演算方
式を採用することとした。
例えば、(5)′式を変更して(18),(19)式を次
のように定義する。
I2=IAB n+IBC n-4−ICA n-2 ……(18) I2=IBC n-2+ICA n-6−IAB n-4 ……(19) これらの各式では、定格周波数にて逆相成分抽出並び
に正相成分除去の誤差は0である。更に、例えば定格よ
り5%高い周波数での(18)式の誤差は、 であり、30゜の位相補正をすると、 =|2|×0.9909∠3.00゜ となり、 |I2er2|=|I2|×0.00091 ∠I2er2=3゜ であり、30゜の位相補正をすると、 =|1|×0.0297∠57.00゜ となり、 |I2er1|=|I1|×0.0297 ∠I2er1=57゜ となる。(19)式についても同様に、 |I2er2|=|I2|×0.0091 ∠I2er2=−54゜ |I2er1|=|I1|×0.0297 ∠I2er1=−126゜ となり、この場合、(18),(19)式とも同じ大きさの
逆相成分抽出誤差及び正相成分除去誤差を有している。
しかも、正相成分除去誤差I2er1に関する位相特性は、
(18),(19)式の誤差間で57゜+126゜=183゜であ
り、ほぼ逆極性となっている。
そこで、(18),(19)式を合成した次の(16)式を
定義する(再掲)。
I2 n=(IAB n+IBC n-4−ICA n-2) +(IBC n-2+ICA n-6−IAB n-4) ……(16) このときの誤差は、逆相成分入力に対し、 ′=|2|×1.0138∠4.5゜ |I2er2|=|I2|×0.0138 ∠I2er2=−25.5゜ であり、また、正相成分入力に対し、 ′=|1|×0.0009∠175.5゜ |I2er1|=|I1|×0.0009 ∠I2er1=145.5゜ となり、正相成分除去誤差I2er1が小さくなっているこ
とがわかる。
電力系統上の電流・電圧は、一般に正相成分が逆相成
分より大きく、重潮流が流れる場合は、正相成分が逆相
成分に比べて数十倍になる場合も考慮すると、正相成分
除去誤差I2er1が小さいことが逆相成分抽出演算式とし
て望ましい。よって、前記(18),(19)式の組合せで
ある(16)式が、(18),(19)式単独の場合よりも逆
相成分抽出演算式として適当であることになる。
一般に、(17)式にて示した基本的な逆相成分抽出演
算式に対し、三相の相順を遅れ方向(A相→B相,B相→
C相,C相→A相)に入れ替え、かつ、2サンプリング時
間遡った(電気角で60゜遅れ)値で構成された逆相成分
抽出演算式は、I2er1が(17)式の場合とほぼ逆極性位
相となる。よって、この演算式と(17)式とを組合せる
ことで、I2er1の誤差特性に優れた逆相成分抽出演算式
が実現できることとなる。
そこで本発明では、(17)式を基本として上記組合せ
手法を用いることにより、前記(12)〜(16)式を導出
し、これらのうちの何れかを用いて逆相成分を算出
することとしたものである。
ここで、(12)〜(16)式を用いる各発明における特
徴を挙げると次のようになる。
(12)式は、系統周波数変動が定格周波数±5%以内
である場合、正相成分除去誤差が最大0.079%、逆相成
分抽出誤差が最大3.786%であり、(12)〜(16)式中
では、最小時間幅のサンプリングデータ(n〜n−3)
により実現できるため、その分、短い動作時間のリレー
特性が期待できる。
(13)式は、同一の系統周波数変動幅において、正相
成分除去誤差が最大0.091%、逆相成分抽出誤差が最大
3.067%であり、(12)〜(16)式中では最小サンプリ
ングデータ数(3点)で、かつ係数が1ないし2で実現
できるので、ディジタル形保護継電装置での演算式実現
が最も容易かつ高速処理が期待できる。
(14)式においては、同一の系統周波数変動幅におい
て、正相成分除去誤差が最大0.047%、逆相成分抽出誤
差が最大4.544%であり、(12)〜(16)式中では最も
良好な正相成分除去誤差特性が得られる。
(15)式においては、同一の系統周波数変動幅におい
て、正相成分除去誤差が最大0.119%、逆相成分抽出誤
差が最大1.622%であり、(12)〜(14)式に比べて正
相成分除去誤差及び逆相成分抽出誤差の差が少ない特徴
がある。
(16)式においては、同一の系統周波数変動幅におい
て、正相成分除去誤差が最大0.093%、逆相成分抽出誤
差が最大1.636%であり、(15)式と同じ誤差傾向を持
つ。但し、(16)式は、(15)式より1サンプリング時
間古いデータを必要とし、係数はすべて1である。
このように(12)〜(16)式の何れかを用いて逆相成
分を算出し、これを前記(1),(2)式の距離要素並
びに従来技術の組合せリレー要素の逆相成分に適用する
ことで、電力系統の周波数変動の影響を受けにくい距離
継電器を実現することができる。
(実施例) 以下、図に沿って本発明の実施例を説明する。
第1図は、逆相電流成分を用いた距離継電器のリレー
演算処理部の構成を示しており、距離継電器全体の構成
を示した第2図における符号38の部分に相当している。
まず、この継電器全体の構成を第2図を参照しつつ略
述すると、同図において、電力系統からPT(計器用変圧
器),CT(変流器)等の計測装置を用いて得た三相電圧
量及び三相電流量は、距離継電器30内の入力変成器32、
アナログフィルタ34及びA/D変換部36を介してフィルタ
処理され、かつディジタルデータに変換される。そし
て、三相電圧量及び三相電流量のディジタルデータは、
第1図に示す構成のリレー演算処理部38に入力される。
第1図のリレー演算処理部38において、1Aは逆相電圧
成分抽出手段であり、この抽出手段1Aでは各線間電圧に
ついて前記(12)〜(16)式のうちの何れかに相当する
演算を行ない、逆相電圧成分V2を算出すると共に、その
出力は方向要素4に加えられている。また、1Bは逆相電
流成分抽出手段であり、この抽出手段1Bでは三相電流量
を線間電気量として前記(12)〜(16)式のうちの何れ
かの演算を行ない、逆相電流成分I2を算出する。この抽
出手段1Bの出力は距離要素3、方向要素4、事故相判定
要素5及び逆相過電流要素6に加えられている。
ここで、方向要素4は、逆相電圧成分及び逆相電流成
分を用いて逆相インピーダンスを算出し、距離要素3の
事故点内外部判定機能を補う機能を有し、事故相判定要
素5は、逆相電流成分の大きさ及び零相電流成分との位
相差を用いて電力系統での欠相時の距離要素3の誤動作
を防止する機能を有し、また、逆相過電流要素6は、電
力系統上の潮流に常時含まれる逆相成分による距離要素
3の誤動作を防止する機能を有するものであるが、本発
明には直接関係しないため、詳述を省略する。
更に、2は零相電流成分算出手段であり、三相電流量
に基づき前記(3)式の演算を行なって零相電流成分I0
を算出し、これを距離要素3及び事故相判定要素5に出
力する。なお、この零相電流成分算出手段2は、電力系
統から零相電流成分が直接入力される場合には省略する
ことができる。
距離要素3では、三相電圧量と、零相電流成分算出手
段2からの零相電流成分I0と、逆相電流成分抽出手段1B
からの逆相電流成分I2とに基づき、前記(1)式または
(2)式の演算を行ない、継電器設置点から継電器保護
区間内の事故点までのインピーダンスを算出して継電器
動作範囲の内外部判定を行なう。そして、この距離要素
3の出力は他の方向要素4、事故相判定要素5及び逆相
過電流要素6の出力と共に論理積手段7に加えられ、全
体で距離継電器の動作判定を行うことにより、リレー出
力が生成される。そのリレー出力は、第2図に示す動作
出力処理部40に送られ、この動作出力処理部40からは遮
断器トリップ指令等の継電器30の最終出力が得られるも
のである。
(発明の効果) 以上のように本発明によれば、所定の演算式を用いて
逆相電流成分を算出することで電力系統の周波数変動に
よる逆相成分抽出誤差及び正相成分除去誤差を小さくす
ることができ、例えば遠端事故検出用に設置される逆相
距離継電器のごとく、逆相電流成分を積極的に用いる距
離継電器の特性を向上させることができる。
なお、前記(12)〜(16)式において、三相電力系統
の相順をA→B,B→C,C→A、もしくはA→C,B→A,C→B
のように入れ替えた場合も原理的には前記実施例と同様
であってほぼ同様な効果を得ることができ、何れの場合
も本発明の技術的範囲に属するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の主要部構成図、第2図は同
じく全体構成図、第3図は距離継電器の動作範囲の説明
図、第4図は正相ベクトル、逆相ベクトルの説明図であ
る。 1A……逆相電圧成分抽出手段 1B……正相電流成分抽出手段 2……零相電流成分算出手段、3……距離要素 4……方向要素、5……事故相判定要素 6……逆相過電流要素、7……論理積手段 30……距離継電器、32……入力変成器 34……アナログフィルタ、36……A/D変換部 38……リレー演算処理部、40……動作出力処理部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】三相電力系統の電圧量、零相電流成分及び
    逆相電流成分を用いてインピーダンスを算出し、このイ
    ンピーダンスに基づき保護区間内の一相または二相の不
    平衡事故点を特定して継電器動作領域の内外部判定を行
    うことにより事故検出出力を発生する距離要素を備えた
    距離継電器において、 逆相電流成分I2 nを、 (IAB,IBC,ICAはA,B,C相の線間電気量として表した三相
    電流、添字nは最新のサンプリング時刻における値、添
    字n−1〜n−3は電力系統の基本周波数の12倍のサン
    プリング周波数でサンプリングした場合の1〜3サンプ
    リング時刻前の値をそれぞれ示す) により算出することを特徴とする距離継電器。
  2. 【請求項2】三相電力系統の電圧量、零相電流成分及び
    逆相電流成分を用いてインピーダンスを算出し、このイ
    ンピーダンスに基づき保護区間内の一相または二相の不
    平衡事故点を特定して継電器動作領域の内外部判定を行
    うことにより事故検出出力を発生する距離要素を備えた
    距離継電器において、 逆相電流成分I2 nを、 I2 n=(IAB n+IBC n-2)+(IBC n-2+ICA n-4) (IAB,IBC,ICAはA,B,C相の線間電気量として表した三相
    電流、添字nは最新のサンプリング時刻における値、添
    字n−2,n−4は電力系統の基本周波数の12倍のサンプ
    リング周波数でサンプリングした場合の2サンプリング
    時刻前、4サンプリング時刻前の値をそれぞれ示す) により算出することを特徴とする距離継電器。
  3. 【請求項3】三相電力系統の電圧量、零相電流成分及び
    逆相電流成分を用いてインピーダンスを算出し、このイ
    ンピーダンスに基づき保護区間内の一相または二相の不
    平衡事故点を特定して継電器動作領域の内外部判定を行
    うことにより事故検出出力を発生する距離要素を備えた
    距離継電器において、 逆相電流成分I2 nを、 (IAB,IBC,ICAはA,B,C相の線間電気量として表した三相
    電流、添字nは最新のサンプリング時刻における値、添
    字n−1〜n−4は電力系統の基本周波数の12倍のサン
    プリング周波数でサンプリングした場合の1〜4サンプ
    リング時刻前の値をそれぞれ示す) により算出することを特徴とする距離継電器。
  4. 【請求項4】三相電力系統の電圧量、零相電流成分及び
    逆相電流成分を用いてインピーダンスを算出し、このイ
    ンピーダンスに基づき保護区間内の一相または二相の不
    平衡事故点を特定して継電器動作領域の内外部判定を行
    うことにより事故検出出力を発生する距離要素を備えた
    距離継電器において、 逆相電流成分I2 nを、 (IAB,IBC,ICAはA,B,C相の線間電気量として表した三相
    電流、添字nは最新のサンプリング時刻における値、添
    字n−2,n−3,n−5は電力系統の基本周波数の12倍のサ
    ンプリング周波数でサンプリングした場合の2サンプリ
    ング時刻前、3サンプリング時刻前、5サンプリング時
    刻前の値をそれぞれ示す) により算出することを特徴とする距離継電器。
  5. 【請求項5】三相電力系統の電圧量、零相電流成分及び
    逆相電流成分を用いてインピーダンスを算出し、このイ
    ンピーダンスに基づき保護区間内の一相または二相の不
    平衡事故点を特定して継電器動作領域の内外部判定を行
    うことにより事故検出出力を発生する距離要素を備えた
    距離継電器において、 逆相電流成分I2 nを、 I2 n=(IAB n+IBC n-4−ICA n-2)+(IBC n-2+ICA n-6−IAB n-4) (IAB,IBC,ICAはA,B,C相の線間電気量として表した三相
    電流、添字nは最新のサンプリング時刻における値、添
    字n−2,n−4,n−6は電力系統の基本周波数の12倍のサ
    ンプリング周波数でサンプリングした場合の2サンプリ
    ング時刻前、4サンプリング時刻前、6サンプリング時
    刻前の値をそれぞれ示す) により算出することを特徴とする距離継電器。
JP26332090A 1990-10-01 1990-10-01 距離継電器 Expired - Lifetime JP2874316B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26332090A JP2874316B2 (ja) 1990-10-01 1990-10-01 距離継電器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26332090A JP2874316B2 (ja) 1990-10-01 1990-10-01 距離継電器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04140017A JPH04140017A (ja) 1992-05-14
JP2874316B2 true JP2874316B2 (ja) 1999-03-24

Family

ID=17387843

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26332090A Expired - Lifetime JP2874316B2 (ja) 1990-10-01 1990-10-01 距離継電器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2874316B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4068546A1 (en) * 2021-03-30 2022-10-05 Hitachi Energy Switzerland AG Device, system, and method for double-circuit transmission systems

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04140017A (ja) 1992-05-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Kezunovic et al. Design, modeling and evaluation of protective relays for power systems
JPS62239815A (ja) 電力系統内の故障領域決定、直接トリツピングのための方法および装置
US4261038A (en) Protection of electrical power supply systems
Hoq et al. Review of recent developments in distance protection of series capacitor compensated lines
Sidhu et al. A power transformer protection technique with stability during current transformer saturation and ratio-mismatch conditions
JP5881919B1 (ja) 保護リレー装置
JP2004048855A (ja) 距離継電装置
JP2874316B2 (ja) 距離継電器
Phadke et al. A Microcomputer Based Ultra-High-Speed Dostance Relay: Field Tests
JP5492495B2 (ja) 地絡距離保護継電装置
JP3628143B2 (ja) 地絡距離継電器
JP4921246B2 (ja) 地絡距離継電器
CN104730417B (zh) 一种以负序电流为极化量的输电线路单端测距方法
Balcerek et al. Optimization of distance protection algorithm for double-circuit series-compensated transmission line
JP2019030073A (ja) 零相電流差動リレー
JP6161527B2 (ja) 送電線保護リレー
JPS6019491Y2 (ja) 短絡過電流継電器
Ghorbani et al. Modeling of Digital Distance Relay in EMTPWorks Considering Protective Zones and Trip Characteristics
JP6362569B2 (ja) 距離継電装置および送電線保護方法
Soldatov et al. Information bases of protection algorithms for single-phase ground fault of a generator operating in parallel on busbars. Part I. Universal model of a network
JPH0373825B2 (ja)
JP2004064980A (ja) 自励式変換器の制御方式
JP2778148B2 (ja) 共架多回線系統用地絡回線選択継電器
JP2989190B2 (ja) 逆相分ディジタルフィルタ
JPH11178199A (ja) 距離継電器