JP2874165B2 - 弾性成形型の製造方法 - Google Patents

弾性成形型の製造方法

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JP2874165B2 JP63297386A JP29738688A JP2874165B2 JP 2874165 B2 JP2874165 B2 JP 2874165B2 JP 63297386 A JP63297386 A JP 63297386A JP 29738688 A JP29738688 A JP 29738688A JP 2874165 B2 JP2874165 B2 JP 2874165B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は例えばチョコレート、氷、冷菓、ゼリー、角
砂糖、かまぼこ、石鹸またはコンクリート等の充填成形
材を所定の形状に成形するために使用する弾性成形型の
製造方法に関するものである。
[従来の技術] 従来から、弾性成形型を用いて種々の製品を製造する
ことが提案されていた。
そのため従来も、例えば特開昭62−175160号公報記載
の発明のような弾性成形型の製造方法があった。
このような従来の製造方法は、第16図工程図に従った
製造方法であった。
以下、この工程図に従って従来の弾性成形型の製造方
法について詳述する。
まず、この例では例えば第17図(正面図)及び第18図
(側面図)に示すような浸漬型A、すなわち厚板状に形
成された抜き板1の両面に所定形状の製造型2を2個ず
つ突設させた浸漬型Aが使用される。
次に、上述したような浸漬型Aを、表面の汚れの除去
を目的として、清浄な水でシャワー洗浄し(型洗浄)、
その後、約60〜80℃の乾燥器で10〜20分間程度乾燥させ
る(型乾燥)。
次に、洗浄・乾燥させた浸漬型Aを第19図に示すよう
に、凝固液a中に浸漬させる(凝固液浸漬)。この凝固
液浸漬は、イオン作用によって浸漬型Aへのゴムの付着
を確実にさせるために行なわれる。ここで、凝固液aは
硝酸カルシウム40重量部に対してグリセリン0.5重量部
及びメタノール59.5重量部のものを使用する。
この浸漬時には、気泡の混入防止あるいは膜厚の均一
化を図る意味から、浸漬型Aが浸漬方向に対して直角方
向となるようにして浸漬することが望ましい。
その後、この凝固液a中から浸漬型Aを引き上げ、約
70〜80℃の乾燥器中で約10分間乾燥し、メタノールを揮
散させ、第20図に示すように浸漬型Aの全周面に膜状の
硝酸カルシウム結晶mを析出させる(乾燥)。
なお、この凝固液a中への浸漬及び引き上げに伴なう
硝酸カルシウム結晶mの膜厚は、一般に凝固液a中の硝
酸カルシウム濃度及び引き上げ速度によって決定される
ものである。この例では、100mm/分程度の速度で引き上
げを行なうものである。
また、このような前処理は、気泡の混入あるいはゴム
皮膜cの膜厚の均一化を図るために施すものであること
から、ゴム皮膜cの膜厚の均一化等が許容できる限りに
おいては不要である。更に浸漬型Aを予め60℃程度に過
熱しておく、感熱法による前処理を施すことも可能であ
る。
次に、このような前処理を施した浸漬型A全体を、第
21図に示すようにゴムラテックス溶液b中に約10〜15分
浸漬し(ゴムラテックスディップ)、第22図に示すよう
に引き上げ、浸漬型Aの表面全体にわたって0.8mm〜1.5
mmのゴム皮膜cを形成させる。
ここで、ゴムラテックス溶液bは、第1表に示す固形
分重量比で配合された組成のものが使用される。
第1表 60%天然ゴムラテックス 100.0 非イオン性安定剤 0.1 ((株)花王製;エマルゲン810) 水酸化カリウム 0.3 硫黄 1.0 酸化亜鉛 0.6 マーキャプトベンゾチアゾールの亜鉛塩 0.7 ジエチルジチオカルバミン酸の亜鉛塩 0.2 ゴム皮膜cはゴムラテックス溶液bへの浸漬型Aの浸
漬によって、製造型2だけではなく抜き板1の周面1aに
も形成され、これが固定片4となる。
次に、ゴム皮膜cが形成された浸漬型Aを、80〜90℃
の乾燥器中で約60〜90分間乾燥及び加硫を行い(乾燥お
よび加硫)、その後第23図に示すように浸漬型Aからゴ
ム皮膜cを離脱させる(離型)。
その後、浸漬型Aから離型させたゴム皮膜cを、60〜
65℃の循環温水中に約5時間浸漬して、硝酸カルシウ
ム、及び天然ゴムラテックス以外の水溶性非ゴム成分の
除去処理を行う(抽出)。
更にその後、このようなゴム皮膜cを、70〜80℃の乾
燥器内に約15時間放置して乾燥させて、弾性成形型を得
る(乾燥)。
このようにして得られた弾性成形型は、製造型2に対
応する袋状の充填部3と、抜き板1に対応して充填部の
開口部に連続する固定片4とから形成されている。
従って、このゴム皮膜cの固定片4を所定の巾を残し
て切断することによって、実用に適した弾性成形型が得
られる(切断)。
次に、このようにして製造された弾性成形型を使用し
て成形品を製造する場合について簡単に説明する。
まず、成形品の製造は、弾性成形型への充填物の充填
工程と、充填物の弾性成形型内部での固化工程と、固化
した充填物の弾性成形型内部からの取出し工程とから成
る。
第24図は弾性成形型への充填物の充填を説明するため
の説明図であり、充填物5aが水等のように粘性が小さい
もの、あるいは弾性成形型の充填部3の形状が極めて単
純な形状のもの等の場合には、充填ノズル6から弾性成
形型の充填部3の内部に充填物5aを直接充填することが
できるが、充填物5Aの粘性が大きい場合、あるいは弾性
成形型の充填部3の形状が複雑な場合等にあっては、単
に充填ノズル6から弾性成形型の充填部3の内部に充填
部5aの充填を行なうと、気泡の混入が生じる。
そのような場合には、充填部3の反固定片4側に負圧
室7aを設け、充填開始前に減圧装置7bによって負圧室7a
を負圧状態にすることによって弾性成形型の充填部3を
常態よりも膨張させておいて、所定量の充填物5aの充填
を行なわせ、その後、徐々にこの弾性成形型の充填部3
を常態の大きさに復帰させるように制御することによっ
て、この復帰時に充填物5aを弾性成形型の充填部3内部
に隙間なく充填させて、充填された充填物5aの内部に空
気が混入することを防止することができる。
次に、このように充填物5aを弾性成形型の充填部3内
部に充填した後は、充填物5aの性質によって、冷却、加
熱、加湿等の処理を施して充填物5aを固化させる。充填
物5aの固化装置としては、充填物の性質に応じて、加熱
処理を加える装置、あるいは冷凍処理を加える装置等が
挙げられる。
次に、第25図に示すように下向きにした充填部3を拡
張させ、充填部3の内部で固化した充填物5aを離型させ
て、固化した成形品5bを下方に取り出す。
この充填成形品5bの取り出しは、第25図の矢印dに示
すように弾性成形型の固定片4を両側へ引っ張って充填
部2を拡開させると共に、充填部2の反固定片4側から
固化して得られた成形品5bを押し出すことによって行う
か、あるいは第25図の番号8で示すように充填部3の反
固定片4側に負圧室8aを設け、この負圧室8aを減圧装置
8bによって負圧常態にすることによって、充填部3を負
圧室8a内部に密着させ、固化して得られた成形品5aの取
り出しを行うものである。前者の場合には、固定片4が
引っ張り片として機能し、後者の場合には、固定片4が
負圧状態となって引っ張られる充填部3の押え片として
機能する。
[発明が解決しようとする課題] しかし、従来の弾性成形型は前記したように抜き板と
製造型が一体となった浸漬型を弾性材料の液中に浸漬す
ることによって製造しているので充填部の容積が製造型
の体積によって一義的に決まってしまい、製造型に手を
加えない限り充填部の容積の変更ができない、すなわち
成形品の重量は簡単には変更できないという問題点があ
った。
また、従来の弾性成形型の製造方法においては、前記
したように、浸漬型全体を弾性材料の液中に浸漬して弾
性成形型を製造しているので、弾性成形型になる部分以
外の部分にも弾性材料が付着してしまし、後でこれを切
り落さなければならず、切断に手間がかかるとともに、
切り落した弾性材料が無駄になっているという問題点が
あった。
また、従来の弾性成形型の製造方法においては、複数
の弾性成形型が連続した状態のものを一度に作るので、
後で弾性成形型ごとに切断して切り離さなければならな
いが、この切断切り離しにおいては、充填部3がセンタ
ー位置にないと、減圧したときに充填部3が第26図に示
すように曲がってしまい、ノズル6から充填物5を充填
しようとしてもノズル6が充填部3内にうまく挿入でき
ず、充填部5aの充填がうまくいかないことになってい
た。更に第24図、第25図に示したように、充填工程ある
いは取出し工程において負圧による弾性成形型の膨張を
利用する場合にあっては、充填部3がセンター位置にな
いと、弾性成形型が偏心した膨張を行なってしまい、充
填あるいは取出しがスムーズに行なえないことともなっ
ていた。そこで従来の弾性成形型では、固定片4の切断
切り離し作業に手間がかかるという問題点があった。
また更に、特に取出し工程において負圧による弾性成
形型の膨張を利用する場合にあっては、充填部3と固定
片4とを同一の厚さに形成すると、固定片4のみが膨張
し、充填部3が膨張しない場合がある。このような時に
は充填部3内部で固化した充填物5bが取出せないことと
もなっていた。
また充填物5aがチョコレート、あるいは石鹸等のよう
に脂分を含んでいる材料である場合には、充填部3を耐
油性を有する弾性材料で形成する必要がある。ただ一般
に耐油性を有する材料は弾性に乏しいものである。従っ
て、充填工程あるいは取出し工程において負圧による弾
性成形型の膨張を利用する場合にあっては、特性上、あ
まり大きく膨張させることができず、充填あるいは取出
しを行ないにくいことともなっていた。
そこで請求項1に記載の発明は、あらかじめ充填部を
形成し、その後この充填部に連続する固定片を形成する
ことで、弾性材料液を節約し、仕上り成形品の重量管理
を容易にした弾性成形型の製造方法を提供することを目
的とするものである。
また請求項2に記載の発明は、弾性材料液を節約し、
仕上り成形品の重量管理を容易にすると共に、充填部の
内面を充填物に対応して弾性材料で形成し、充填部の外
面を弾性等に優れた弾性材料で形成して、充填部自体を
2層構造とすることで、耐久性及び弾性等に優れた弾性
成形型の製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
更に請求項3に記載の発明は、弾性材料液を節約し、
仕上り成形品の重量管理を容易にすると共に、弾性成形
型の使用時に、充填部のセンター設定(位置決め)を容
易とした弾性成形型の製造方法を提供することを目的と
するものである。
[課題を解決するための手段] 前述した目的を達成するために、請求項1に記載の発
明は、弾性材料溶液に製造型を浸漬付着させて開口袋状
の弾性皮膜からなる充填部を作り、次いでこの弾性皮膜
からなる充填部を製造型から剥離し、剥離した弾性皮膜
からなる充填部を固定部用型に固定し、この固定部用型
に弾性材料溶液を流し込むことによって、弾性皮膜から
なる充填部の開口部に連続した弾性皮膜からなる固定片
を形成するようにしたことを特徴とする。
また請求項2に記載の発明は、第1の弾性材料溶液に
製造型を浸漬付着させて充填部の内側を作り、次いで第
2の弾性材料溶液に製造部を浸漬付着させて2層構造の
開口袋状の弾性皮膜からなる充填部を作った後、この2
層構造の弾性皮膜からなる充填部を製造型から剥離し、
剥離した弾性皮膜からなる充填部を固定部用型に固定
し、この固定部用型に弾性材料溶液を流し込むことによ
って充填部の開口部に連続した弾性皮膜からなる固定片
を形成するようにしたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、充填部の固定部用型固定時
に、充填部を固定部用型においてセンター取り付け可能
にしたものである。
本発明によって製造する弾性成形型は、この弾性成形
型内部に充填物を充填し、充填状態で内部の充填物を固
化させ、かつ固化後の充填物を製品として取り出すため
のものである。
ここで弾性成形型の内部に充填する充填物は、例えば
氷等のように冷菓することによって硬化するものと、か
まぼこ等のように加熱することによって硬化するものが
ある。また更にチョコレート等のように弾性成形型に与
える脂肪分の影響を無視できないものもある。
そこでこのような弾性成形型の用途に応じた実施例を
以下説明する。
[実施例] [第1実施例] 第1図は本発明の第1実施例を示す工程図である。以
下、第1図に従って本発明の第1実施例を説明する。
充填部製造 まず、充填部を製造するための浸漬型について説明す
る。
第2図は本発明に係る浸漬型の説明図であり、浸漬型
10は、同図に示すように、抜き板12とこの抜き板の一方
の面(図面では下面)に連結杆14を介して取り付けられ
た複数個の製造型16とからなる。
抜き板12は、加熱処理等の関係から、例えばネオプレ
ンあるいはブタジェンアクリロニトリルゴム(NBR)等
の耐熱合成ゴム、ポリプロピレン(PP)あるいはアクリ
ロニトリルブタジエンスチレン(ABS)等の耐熱合成樹
脂等によって形成するものである。
また、製造型16は、ガラス、陶器、ポリプロピレン
(PP)あるいはアクリロニトリルブタジエンスチレン
(ABS)等の耐熱合成樹脂あるいは耐蝕性に優れた金属
等の適宜材料によって形成することできる。
また、製造型16は、本発明に係る弾性成形型によって
製造する製品の形状に応じた適宜形状とすることができ
る。即ち、製造型16は、その製品の購入者に応じて、例
えば冷菓あるいはチョコレート等を製造する場合には、
動物の体に模した形状とすることができる。
次に、上述したような浸漬型10を、表面の汚れの除去
を目的として、清浄な水でシャワー洗浄し(型洗浄)、
その後乾燥器に入れ、約70〜80℃で10±5分間程度乾燥
させると共に保温させる(型乾燥および保温)。
次に、浸漬型10のうちの製造型16だけを、従来技術の
説明において説明したように、凝固液中に浸漬し、イオ
ン作用によってゴムの付着を確実にさせる(凝固液浸
漬)。ここで、凝固液としては従来技術において使用し
たものと同様、硝酸カルシウム40重量部に対してグリセ
リン0.5重量部及びメタノール59.5重量部の組成のもの
を使用する。
その後、製造型16をこの凝固液から引き上げて乾燥器
に入れ、約70〜80℃で10±5分間程度乾燥させてメタノ
ールを揮散させ、浸漬型10の製造型16の周面に膜状の硝
酸カルシウム結晶を析出させる(乾燥)。
なお、この凝固液中への浸漬及び引き上げに伴なう硝
酸カルシウム結晶の膜厚は、一般に凝固液中の硝酸カル
シウム濃度及び引き上げ速度によって決定されるもので
ある。この例では、100mm/分程度の速度で引き上げを行
なうものである。
また、このような前処理は、気泡の混入あるいは次の
工程で付着させる合成ラテックス皮膜の膜厚の均一化を
図るために施すものであることから、皮膜の膜厚の均一
化等が許容できる限りにおいては不要である。更にはこ
のような処理でなく、浸漬型10を予め60℃程度に過熱し
ておく、いわゆる感熱法による前処理を施すことも可能
である。
次に、このような前処理を施した浸漬型10の製造型16
を、第3図に示すように合成ラテックス溶液18中に所定
時間浸漬し(合成ラテックスディップ)、その後、引き
上げて、第4図に示すように製造型16の周面に合成ラテ
ックス皮膜20を形成させる。合成ラテックスへは製造型
16だけを浸漬し、抜き板12は浸漬しないので合成ラテッ
クス液の節約になる。
合成ラテックス皮膜20の長さは浸漬深さによって調節
する。すなわち、仕上がり成形品の重量管理はこの浸漬
深さを調節することによって調節することができる。
また、合成ラテックス皮膜20の膜厚は製造型16の浸漬
時間によって調節することができ、浸漬時間5分で0.5
t、浸漬時間10分で1.0tとすることができる。
ここで、合成ラテックス溶液は第2表に示す固形分重
量比で表わされる組成のものを使用した。
第2表 カルボキシル化NBRラテックス 100.0 非イオン界面活性剤 0.5 ((株)花王製 エマルゲン810) 水酸化カリウム 0.75 硫 黄 0.5 亜鉛華 5.0 ジチオカルバミン酸塩系促進剤 0.25 (川口化学(株)製;アクセルBZ) その後、浸漬型10を乾燥器に入れ、製造型16の周面に
付着形成された合成ラテックス皮膜20を約70〜80℃で20
±5分間程度乾燥させる(乾燥)。このようにして得ら
れた合成ラテックス皮膜20の物性は第3表に示す通りで
ある。
第3表 300%引張応力(Kgf/cm2) 60.0 500%引張応力(Kgf/cm2) 175.0 引っ張り強さ(Kgf/cm2) 316 伸び(%) 580 次に、製造型16を前記したと同じように凝固液中に浸
漬し、その後、乾燥させる(凝固液浸漬および乾燥)。
次に、この製造型16を、第5図に示すようにNRラテッ
クス溶液22中に所定時間浸漬し(NRラテックスディッ
プ)、その後、引き上げて、第6図に示すように製造型
16の周面の合成ラテックス皮膜20の上にNRラテックス皮
膜24を形成させる。NRラテックス皮膜24の膜厚は製造型
16の浸漬時間によって調節することができ、浸漬時間1
分で0.5t、浸漬時間3分で1.0tとすることができる。
ここで、NRラテックス溶液は第4表に示す固形分重量
比で表わされる組成のものを使用した。
第4表 60%天然ゴムラテックス 100.0 非イオン界面活性剤 0.2 ((株)花王製;エマルゲン911) 水酸化カリウム 0.5 硫黄 1.0 亜鉛華 1.0 促進剤T.T.(Tetramethylthiuramdisulfide) (川口化学(株)製;アクセルTMT) 3.0 促進剤P.X.(Zinc ethylphenyldithiocarbamate) (川口化学(株)製;アクセルPX) 1.0 老化防止剤(ヘノール系) 2.0 (川口化学(株)製;アンテージBHT) なお、合成ラテックスディップおよびNRラテックスデ
ィップにおいては、製造型16だけをディップし、抜き板
12はディップしないのでゴム液(合成ラテックス液およ
びNRラテックス液)を節約できる。
その後、浸漬型10を乾燥器に入れ、製造型16の周面の
合成ラテックス皮膜20上に形成されたNRラテックス皮膜
24を約70〜80℃で1〜2時間乾燥させた(乾燥)。この
ようにして得られたNRラテックス皮膜24の物性は第5表
に示す通りである。
第5表 300%引張応力(Kgf/cm2) 13.0 引っ張り強さ(Kgf/cm2) 321 伸び(%) 900 次に、製造型16から合成ラテックス皮膜20およびNRラ
テックス皮膜24を離型させ(離型)、一方が開口した袋
状の充填部26を得た。
なお、本発明は充填部26だけを先に作り、固定部は後
で取り付けるので抜き板12に取り付ける製造型16は相互
に接近させて多数個を取り付けることができ、従って、
充填部26を量産することができる。
また、充填部26の長さは、合成ラテックス液への浸漬
深さおよびNRラテックス液への浸漬深さによって調節す
ることができる。すなわち、このように充填部26の長さ
調整を行なうことで、充填部26の内容積が決定できるの
で、この浸漬深さを調節することによって仕上がり成形
品の重量管理が行なえることとなる。
台座装着 次に、充填部26の台座への装着について説明する。
まず、充填部26を装着する台座は第8図および第9図
に示すように、扁平な板状を成しており、上面には全体
にわたって浅く窪んだ凹部30が形成され、この凹部のセ
ンター位置には充填部26を取り付けるための取付座32が
突出形成されている。
そして、台座28の取付座32に充填部26の開口部を第10
図に示すように装着する(台座へ装着)。
次に、台座28の凹部30に配合ラテックス34を注入し
(配合ラテックス注入)、注入された配合ラテックス34
を台座28と共に約70〜80℃で1〜2時間乾燥させる(乾
燥)。ここで、台座28の凹部30に注入する配合ラテック
スとしては普通配合(NR100)と高硬度配合エマル
テックMGラテックス(NR70,MG30)のいずれかを選択す
ることができる。
台座用配合ラテックスの物性は第6表に示す通りであ
る。
第6表 NR MG M500* TB * EB(%) 硬度 DRY/100 DRY/0 37 320 985 32 90 10 42 273 833 32 70 30 98 240 700 48 50 50 135 230 630 50 ここで、第6表中の*印についての単位は(Kgf/c
m2)であり、またNRラテックスの配合処方は第7表に示
す通りである。
第7表 ゴム分 100 水酸化カリウム 0.2 硫黄 1.0 非イオン界面活性剤 0.1 ((株)花王製;エマルゲン911) 亜鉛華 1.0 チアゾール系促進剤 0.8 (川口化学(株)製;アクセルMZ) ジチオカルバミン酸塩系促進剤 0.2 (川口化学(株)製;アクセルEZ) 20%酢酸アンモニウム 5.0 次に、台座28から配合ラテックス34を充填部26と共に
離型させ、第12図に示すような弾性成形型36を得た。
その後、台座28から離型させた弾性成形型36を、60〜
70℃の循環温水中に10〜15時間浸漬して、硝酸カルシウ
ム、及び天然ゴムラテックス以外の水溶性ゴム成分の除
去処理を行なう(抽出)。そして更に弾性成形型36を、
70〜80℃で10〜15時間乾燥させて、最終的な弾性成形型
を得る(乾燥)。
このようにして得られた弾性成形型36は、製造型16に
対応する袋状の充填部26と、この充填部の開口部に連続
する固定片38とから形成されている。
台座28の取付座32がセンター位置に設けられており、
充填部26をこの取付座32へ取り付けて弾性成形型36を製
造するのでセンター位置へ充填部26を設けることが容易
である。
なお、配合ラテックスを注入する台座の形状は第11図
に示すものに限らず、第13図に示すように凹部30に高い
突起31が設けられているもの、第14図に示すように凹部
30に低い突起33が設けられているもの、または周囲にリ
ング35が設けられているものを使用しても良い。
このような突起31、33あるいはリング35を設けるの
は、この弾性成形型を用いて充填成形品を製造する際
に、弾性成形型を膨張させたり、あるいは引っ張ったり
することがある。このような作動のためには、弾性成形
型の固定片38を機械的に固定する必要があった。この固
定としては、弾性成形型の固定片38を両面から圧接固定
すれば良いものの、単に圧接固定しただけでは完全な固
定が行なえない場合がある。
そこで突起31,33あるいはリング35を固定片38に設
け、この突起31,33あるいはリング35を介して固定片38
を充填成形品の製造装置に固定することによって、弾性
成形型を膨張させたり、あるいは引っ張ったりしても、
弾性成形型がずれることがなくなるものである。
またこのような実施例によると、充填部26の厚さは合
成ラテックス液18及びNRラテックス液22への浸漬時間に
よって決定でき、固定片38の厚さは配合ラテックス34の
量によって決定することができる。従って、充填部26と
固定片38との厚さを適宜選択できるので、最良の条件の
弾性成形型を得ることができる。
[第2実施例] この第2実施例は、氷等のように冷凍することによっ
て硬化するものを成形するための耐寒弾性成形型の製造
方法に関するものである。
この第2実施例は第1実施例の各工程とほとんどの部
分が共通するが、合成ラテックスディップ、乾燥、凝固
液浸漬、乾燥の各工程が省略され、直接NRラテックスデ
ィップを行なうこととなっている。またここでNRラテッ
クスの配合が相違するので、NRラテックス溶液の配合お
よびそのゴムの物性について説明し、他の製造工程に関
しては説明を省略する。
ここで使用するNRラテックスの配合は第8表に示す通
りである。
第8表 60%天然ゴムラテックス 100.0 非イオン性界面活性剤 0.1 ((株)花王製;エマルゲン911) 水酸化カリウム 0.3 硫黄 1.0 酸化亜鉛 0.6 マーキャプトベンゾチアゾールの亜鉛塩 0.7 ジエチルジチオカルバミン酸の亜鉛塩 0.2 また、このような合成ラテックスの低温物性は第9表
に示す通りである。
第9表 常態 低温時 引っ張り強さ(Kgf/cm2) 361 529 伸び(%) 900 790 500%引張り応力 36 88 永久伸び(%) 3 − ここで示した低温物性は、、低温物性の試験方法 JI
S.K.6301(加硫ゴム物理試験法)を使用し、試験温度は
−25℃±1℃とした。
以上の各実施例では、弾性体形成溶液としてゴムラテ
ックスについて説明したが、この他にも、合成ゴムとし
てのシリコーンゴム、ウレタン系のゴム、ブタジェンゴ
ム等を用いることもできる。
即ち本発明で用いる弾性体形成溶液は、使用に適する
だけの伸びと、復元力が担保できる材料であって、充填
物に対応した特性、例えば耐油性、あるいは固化工程に
対応した耐寒性、耐熱性等を有する材料であれば、成分
を問わず使用できるものである。またこの時に、最終的
な成形品が食品である時には、特に安全性を有する材料
を選択することが必要である。
なお、上記実施例1,2によって得られた弾性成形型を
使用して充填物を製造する方法は従来技術において説明
した方法と全く同様である。
[発明の効果] 以上説明したように、請求項1に記載の発明は、あら
かじめ充填部を形成し、その後この充填部に連続する固
定片を形成することで、弾性材料液を節約し、仕上り成
形品の重量管理を容易にすると共に、充填部と固定片と
の厚さも適宜選択できるものである。
また請求項2に記載の発明は、弾性材料液を節約し、
仕上り成形品の重量管理を容易にすると共に、充填部の
内面を充填物に対応して弾性材料で形成し、充填部の外
面を弾性等に優れた弾性材料で形成して、充填部自体を
2層構造とすることで、耐久性及び弾性等に優れたもの
である。特に充填物として脂を含んでいるような材料を
用いるときには、第1の弾性材料として耐脂性の材料を
用い、第2の弾性材料として弾性に優れた材料を使用す
ることによって、耐久性及び弾性等に優れる弾性成形型
を得ることができる。
更に請求項3に記載の発明は、弾性材料液を節約し、
仕上り成形品の重量管理を容易にすると共に、弾性成形
型の使用時に、充填部のセンター設定(位置決め)を容
易とした弾性成形型の製造方法を提供することを目的と
するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す工程図、第2図は本発
明で使用する浸漬型の説明図、第3図は第2図の浸漬型
を合成ラテックス液に浸漬した状態を示す説明図、第4
図は第3図で浸漬した浸漬型を引上げた状態を示す説明
図、第5図は第4図のものをNRラテックス液に浸漬した
状態を示す説明図、第6図は第5図で浸漬した浸漬型を
引上げた状態を示す説明図、第7図は第6図の状態のも
のからラテックスを剥離させて得られた充填部の説明
図、第8図は台座の断面図、第9図は第8図の台座の平
面図、第10図は台座に充填部を装着した状態を示す説明
図、第11図は台座に配合ラテックスを注入した状態を示
す説明図、第12図は本発明の方法によって得られた弾性
成形型の断面図、第13図〜第15図は本発明の方法によっ
て得られる他の弾性成形型の例の断面図、第16図は従来
の弾性成形型の製造方法の工程図、第17図は従来の弾性
成形型の製造方法に使用する浸漬型の正面図、第18図は
第17図のものの側面図、第19図は第17図の浸漬型を凝固
液に浸漬した状態を示す説明図、第20図は第19図の浸漬
型を引上げた状態を示す説明図、第21図は浸漬型をゴム
ラテックス液に浸漬した状態を示す説明図、第22図は第
21図の浸漬型を引上げた状態を示す説明図、第23図は浸
漬型からゴムラテックスを剥離させた状態を示す説明
図、第24図は弾性成形型に充填物を充填している状態を
示す説明図、第25図は弾性成形型から成形品を取り出す
状態を示す説明図、第26図は充填部のセンター位置がず
れている場合における充填物の充填を示す説明図であ
る。 10……浸漬型、12……抜き板 14……連結杆、16……製造型 18……合成ラテックス液 20……合成ラテックス皮膜 22……NRラテックス液 24……NRラテックス皮膜 26……充填部、28……台座 30……凹部、31……突起 32……取付け座、33……突起 34……配合ラテックス、35……リング 36……弾性成形型、38……固定片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29C 41/40 B29C 41/40 C11D 13/16 C11D 13/16 C13F 3/02 C13F 3/02 (72)発明者 武田 了 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭 電化工業株式会社内 (72)発明者 林 敏弘 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭 電化工業株式会社内 (72)発明者 佐野 充彦 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭 電化工業株式会社内 (72)発明者 河野 博繁 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭 電化工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−312120(JP,A) 特開 昭62−175160(JP,A) 実開 昭60−109912(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 33/00 - 33/76 B29C 41/14,41/40 B28B 7/34 A23P 1/10 A23L 1/325 101 G C13F 3/02 C11D 13/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性材料溶液に製造型を浸漬付着させて開
    口袋状の弾性皮膜からなる充填部を作り、次いでこの弾
    性皮膜からなる充填部を製造型から剥離し、剥離した弾
    性皮膜からなる充填部を固定部用型に固定し、この固定
    部用型に弾性材料溶液を流し込むことによって、弾性皮
    膜からなる充填部の開口部に連続した弾性皮膜からなる
    固定片を形成するようにしたことを特徴とする弾性成形
    型の製造方法。
  2. 【請求項2】第1の弾性材料溶液に製造型を浸漬付着さ
    せて充填部の内側を作り、次いで第2の弾性材料溶液に
    製造部を浸漬付着させて2層構造の開口袋状の弾性皮膜
    からなる充填部を作った後、この2層構造の弾性皮膜か
    らなる充填部を製造型から剥離し、剥離した弾性皮膜か
    らなる充填部を固定部用型に固定し、この固定部用型に
    弾性材料溶液を流し込むことによって充填部の開口部に
    連続した弾性皮膜からなる固定片を形成するようにした
    ことを特徴とする弾性成形型の製造方法。
  3. 【請求項3】充填部の固定部用型固定時に、充填部を固
    定部用型においてセンター取り付け可能にした請求項1
    または2記載の弾性成形型の製造方法。
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