JP2873854B2 - ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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JP2873854B2 JP2074531A JP7453190A JP2873854B2 JP 2873854 B2 JP2873854 B2 JP 2873854B2 JP 2074531 A JP2074531 A JP 2074531A JP 7453190 A JP7453190 A JP 7453190A JP 2873854 B2 JP2873854 B2 JP 2873854B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、支持体上にハロゲン化銀感光層を有する写
真感光材料の処理方法に関し、更に詳しくは高コントラ
ストが得られるハロゲン化銀写真感光材料の処理方法に
関する。
〔発明の背景〕
一般に、写真製版工程では文字や網分解された写真像
また超精密写真製版工程では微細線画像の形成にコント
ラストの高い写真画像が用いられている。
このための或る種のハロゲン化銀写真感光材料では、
極めてコントラストの高い写真画像が形成できることが
知られている。
従来、例えば平均粒子径が0.2μmで粒子分布が狭く
粒子の形も揃っていて、かつ塩化銀の含有率の高い(少
なくとも50モル%以上)塩臭化銀乳剤よりなる感光材料
を亜硫酸イオン濃度が低いアルカリ性ハイドロキノン現
像液で処理することにより高いコントラスト、高鮮鋭
度、高解像力の画像、例えば、網点画像あるいは微細線
画像を得る方法が行なわれている。
この種のハロゲン化銀感光材料はリス型感光材料とし
て知られている。
写真製版過程には連続階調の原稿を網点画像に変換す
る工程、すなわち原稿の連続階調の濃度変化を、該濃度
に比例する面積を有する網点の集合に変換する過程が含
まれている。
このために上記リス型感光材料を使用して、交線スク
リーン又はコンタクトスクリーンを介して原稿の撮影を
行ない、ついで現像処理を行なうことによって、網点像
を形成させるのである。
このために、微粒子でかつ粒子サイズおよび粒子の形
のそろったハロゲン化銀乳剤を含有するハロゲン化銀写
真感光材料が用いられるが、この種のハロゲン化銀感光
材料を用いた場合でも、一般白黒用現像液で処理した場
合には、網点像形成等においてリス型現像液で現像した
場合より劣る。そのため、亜硫酸イオン濃度が極めて低
く、現像主薬としてハイドロキノン単薬であるリス型現
像液と呼ばれる現像液で処理される。
しかしながら、リス型現像液は自動酸化を受けやすい
ことから保恒性が極めて悪いため、連続使用の際におい
ても、現像品質を一定に保つ制御方法が極力求められて
おり、この現像液の保恒性を改良するために多大の努力
がなされて来ている。
その改良する方法として、上記リス型現像液の保恒性
を維持するために現像処理による活性度の劣化分を補償
する補充液(処理疲労補充)と経時による酸化劣化分を
補償する補充液(経時疲労補充)とを別々の補充液を使
用して補充する、いわゆる2液分離補充方式が、写真製
版用自動現像機等で一般的に広く採用されている。
しかしながら、上記方法は2液の補充バランスのコン
トロールを制御する必要があり、装置の点および操作の
点で複雑化するという欠点を有している。
また、リス型現像は現像によって画像が現われる迄の
時間(誘導期)が長いため、迅速に画像を得ることが出
来ない。
一方、上記のリス型現像液を使わずに迅速に、かつ高
コントラストの画像を得る方法が知られている。例えば
米国特許第2,419,975号、特開昭51−16623号及び特開昭
51−20921号、特開昭56−106244号等に見られるよう
に、ハロゲン化銀感光材料中にヒドラジン誘導体を含有
せしめるものである。
これらの方法によれば、現像液中に亜硫酸イオン濃度
を高く保つことができ、保恒性を高めた状態で処理する
ことが出来る。
しかしながら、これらの方法では、ヒドラジン誘導体
の硬調性を充分発揮させるためにpH11以上のpHを有する
現像液で処理しなければならなかった。pH11以上の高い
pHを有する現像液は、空気にふれると現像主薬が酸化し
やすい。リス現像液よりは安定であるが、現像主薬の酸
化によって、しばしば超硬調な画像が得られないことが
ある。
この欠点を補うために特開昭63−29751号及びヨーロ
ッパ特許333435号には、比較的低pHの現像液でも硬調化
する硬調化剤を含むハロゲン化銀写真感光材料が開示さ
れている。
しかし、これらのような硬調化剤を含むハロゲン化銀
写真感光材料をpH11未満の現像液で処理した場合、硬調
化が不充分であり、満足な網点性能が得られないのが現
状である。
〔発明の目的〕
上記のような問題に対し、本発明の目的は空気酸化に
対する安定性が高く、かつ超硬調な画像が得られる処理
方法を提供することである。
〔発明の構成〕
本発明の上記目的は、支持体上に、少なくとも1層の
ハロゲン化銀写真乳剤層を有し、該ハロゲン化銀乳剤層
及び/又はその隣接層中にヒドラジン誘導体を含有し、
かつ上記写真乳剤層が塗設されている側の表面の膜面pH
が6.0以上であるハロゲン化銀写真感光材料をpH11未満
の現像液で処理することを特徴とするハロゲン化銀写真
感光材料の処理方法により達成される。
尚、本発明に用いられるヒドラジン誘導体は、下記一
般式〔I〕または一般式〔II〕で表されることが好まし
い。
一般式〔I〕 式中、R11はアルキル基、アリール基またはヘテロ環
基を、R12は水素原子又はブロック基を表す。Arはアリ
ーレン基又はヘテロ環基を表し、A1及びA2は一方が水素
原子を他方が水素原子、アシル基、スルホニル基または
オキザリル基を表す。
一般式〔II〕 式中、R21は水素原子、アルキル基、シクロアルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、又はヘ
テロ環基を、R22はアルキレン基又はアルケニレン基
を、R23は水素原子又はアルキル基を、Rは水素原子又
はブロック基を、Arはアリーレン基又はヘテロ環基を、
A1及びA2は一方が水素原子を、他方が水素原子、アシル
基、スルホニル基又はオキザリル基を表す。
以下本発明の具体的構成について、更に詳細に説明す
る。
一般式〔I〕について更に詳しく説明する。R11はア
ルキル基(例えばオクチル、t−オクチル、デシル、ド
デシル、テトラデシル等の基)、アリール基(例えばフ
ェニル、p−プロピル、フェニル、ナフチル等の基)、
ヘテロ環基(例えばピリジル、テトラゾリン、オキサゾ
リル、ベンゾロオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベン
ゾイミダゾリル等の基)の各基を表す。R11のアルキル
基として好ましいものは炭素数6〜20の基である。
R11のアリール基として好ましいものは で表されるものである。
Xは置換又は未置換のアルキル基(例えばメチル、エ
チル、メトキシ、i−プロピル等の基)、アシルアミノ
(例えばオクタンアミド、テトラデカンアミド等の
基)、ウレイド(例えばヘキシルウレイド、δ−(2,4
−ジ−t−アシルフェノキシ)ブチルウレイド等の
基)、ヒドラジノカルボニルアミノ(例えば2,2−ジブ
チルヒドラジノカルボニルアミノ、2−フェニル−2−
メチルヒドラジノカルボニルアミノ等の基)、スルホン
アミド(例えばヘキサデカンスルホンアミド、4−ブト
キシベンゼンスルホンアミド、モルホリノスルホンアミ
ド等の基)、アミノスルホンアミド(例えばN,N−ジブ
チルスルファモイルアミノ、N,N−ジメチルスルファモ
イルアミノ等の基)、オキシカルボニルアミノ(例えば
オクチルオキシカルボニルアミノ、ベンジルオキシカル
ボニルアミノ等の基)、−S−カルボニルアミノ(例え
ばC8H17SCONH−,C6H5SCONH−等の基) の各基を表す。
R1及びR2は、それぞれ水素原子、アルキル(例えばメ
チル、エチル、プロピル、ブチル、シクロヘキシル等の
基)、アリール(例えばフェニル、ナフチル等の基)、
複素環(例えばピリジル、チエニル、ピペリジノ、モル
ホリノ等の基)の各基を表すが、R1とR2で窒素原子と共
に環(例えばピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ等の
環)を形成してもよく、 の基を形成してもよい。
R4及びR5はそれぞれ水素原子または置換可能な基(例
えばアルキル、アリール、複素環等の基)であり、環
(例えばシクロヘキサン、チアゾール、オキサゾール、
ベンゾチアゾール等の環を)形成してもよい。
R3は水素原子、アリール(例えばフェニル、ナフチル
等の基)、複素環(例えばピペリジノ、モノホリノ、テ
トラヒドロプラニル、ピリジル、チエニル等の基)の名
基を表す。
Z1は置換可能な基(例えばアルキル、アリール、複素
環、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アシルアミノ、
ウレイド、ヒドラジノカルボニルアミノ、スルホンアミ
ド、アミノスルホンアミド、オキシカルボニルアミノ、
−S−カルボニルアミノ、 カルバモイル、スルファモイル、ハロゲン等の基)を表
す。
A1及びA2はともに水素原子、又は一方が水素原子で他
方はアシル(例えばアセチル、トリフルオロアセチル等
の基)、スルホニル(例えばメタスルホニル、トルエン
スルホニル等の基)、オキザリル(例えばエトキザリル
等の基)の名基を表すが、A1及びA2は共に水素原子であ
ることが最も好ましい。R12としては水素原子、及びブ
ロック基としてのアルキル(例えばメチル、エチル、ベ
ンジル、メトキシメチル、トリフルオロメチル、フェノ
キシメチル、ヒドロキシメチル、メチルチオメチル、フ
ェニルチオメチル等の基)、アリール(例えばフェニ
ル、クロルフェニル等の基)、複素環(例えばピリジ
ル、チエニル、フリル等の基)、 の基が好ましい。
R6及びR7は水素原子、アルキル(例えばメチル、エチ
ル、ベンジル等の基)、アルケニル(例えばアリル、ブ
テニル等の基)、アルキニル(例えばプロパルギル、ブ
チニル等の基)、アリール(例えばフェニル、ナフチル
等の基)、複素環(例えば2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジニル、N−エチル−N′−エチルピラゾリジニル、
ピリジニル等の基)、ヒドロキシ、アルコキシ(例えば
メトキシ、エトキシ等の基)、アミノ(例えばアミノ、
メチルアミノ等の基)の各基を表し、R6とR7で窒素原子
と共に環(例えばピペリジノ、モルホリノ等の環)を形
成してもよい。
R8は水素原子、アルキル(例えばメチル、エチル、ヒ
ドロキシエチル等の基)、アルケニル(例えばアリル、
ブテニル等の基)、アルキニル(例えばプロパルギル、
ブチニル等の基)、アリール(例えばフェニル、ナフチ
ル等の基)、複素環(例えば2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジニル、N−メチルピペリジニル、ピリジル等の
基)の名基を表す。
以下に具体的化合物例を挙げる。
具体的化合物例 次に一般式〔II〕について更に詳しく説明する。
R21は水素原子、アルキル基(例えばメチル、エチ
ル、i−プロピル、ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オ
クチル、t−オクチル、デシル、ドデシル、テトラデシ
ル、シクロヘキシルメチル、ベンジル等の基)、シクロ
アルキル基(例えばシクロヘキシル、4−クロルシクロ
ヘキシル等の基)、アルケニル基(例えばアリル、1−
プロペニル、1,3−ブタジエニル、2−ブテニル、2−
ペンテニル、シンナミル等の基)、アルキニル基(例え
ばプロパルギル、2−ブチニル等の基)、アリール基
(例えばフェニル、p−t−ブチルフェニル、ナフチル
等の基)、ヘテロ環基(例えばピリジル、テトラゾリ
ル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾ
リル、ベンゾイミダゾリル等の基)の各基を表すが、ヘ
テロ環基としてはメルカプト基を含まないものが好まし
い。
R22はアルキレン基(例えばメチレン、エチレン、ト
リメチレン、メチルメチレン、エチルメチレン、ブチル
メチレン、ヘキシルメチレン、デシルメチレン等の基)
又はアルケニレン基(例えばプロペニレン、ブテニレン
等の基)を表す。
R23は水素原子又はアルキル基(例えばメチル、エチ
ル、ベンジル等の基)を表す。
Arはアリーレン基(例えばフェニレン、ナフチレン等
の基)又はヘテロ環基(例えばピリジン、チオフエン、
フラン等の2価基)を表す。
Arで表されるアリーレン基又はヘテロ環基はアルキ
ル、アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲン、アミノ、ア
シルアミノ、スルホンアミド、ウレイド等の置換基を有
するものを含む。
Rとしては水素原子及びブロック基としてのアルキル
基(例えばメチル、エチル、ベンジル、メトキシメチ
ル、トリフルオロメチル、フェノキシメチル、ヒドロキ
シメチル、メチルチオメチル、フェニルチオメチル等の
基)、アリール基(例えばフェニル、クロルフェニル等
の基)、ヘテロ環基(例えばピリジル、チエニル、フリ
ル等の基)、 等の基が好ましい。
R24及びR25は水素原子、アルキル基(例えばメチル、
エチル、ベンジル等の基)、アルケニル基(例えばアリ
ル、ブテニル等の基)、アルキニル基(例えばプロパル
ギル、ブチニル等の基)、アリール基(例えばフェニ
ル、ナフチル等の基)、ヘテロ環基(例えば2,2,6,6−
テトラメチルピペリジニル、N−エチル−N′−エチル
ピラゾリジニル、ピリジル等の基)、ヒドロキシル基、
アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ等の基)、ア
ミノ基(例えばアミノ、メチルアミノ等の基)を表し、
R24とR25で窒素原子と共に環(例えばピペリジノ、モル
ホリノ等の環を形成してもよい。
R26は水素原子、アルキル基(例えばメチル、エチ
ル、メトキシメチル、ヒドロキシエチル等の基)、アル
ケニル基(例えばアリル、ブテニル等の基)、アルキニ
ル基(例えばプロパルギル、ブチニル等の基)、アリー
ル基(例えばフェニル、ナフチル等の基)、ヘテロ環基
(例えば2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル,N−メチ
ルピペリジニル、ピリジル等の基)を表す。
A1及びA2は一方が水素原子を、他方が水素原子、アシ
ル基(例えばアセチル、トリフルオロアセチル等の
基)、スルホニル基(例えばメタンスルホニル、トルエ
ンスルホニル等の基)、オキザリル基(例えばエトキザ
リル等の基)の名基を表すが、A1及びA2は共に水素原子
であることが最も好ましい。
上記一般式〔II〕で表される代表的な具体的化合物を
以下に示すが、本発明において用い得る化合物は、これ
らに限定されるものではない。
次に本発明の化合物の合成法について述べる。例えば
化合物(II−1)はヨーロッパ特許330,109号に記載の
中間体より次の合成法に従って合成できる。
化合物(II−32)は特願昭62−336565号記載の中間体
より次の合成法に従って合成できる。
その他の化合物も同様の合成方法で合成することがで
きる。
次に、本発明のハロゲン化銀写其感光材料を、コント
ラストの高い写真特性を発揮させる感光材料に適用した
場合の好ましい形態について説明する。
本発明を適用した高コントラストな画像を得ることが
できるハロゲン化銀写真感光材料中には、上記一般式
〔I〕及び〔II〕で表される化合物の少なくとも1種が
硬調化剤として機能する物質として含有されるが、該写
真感光材料に含まれる一般式〔I〕及び〔II〕の化合物
の量は、写真感光材料中に含有されるハロゲン化銀1モ
ル当たり5×10-7モル〜5×10-1モルであることが好ま
しい。
特に5×10-6モル〜1×10-2モルの範囲とすることが
好ましい。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、少なくとも一
層のハロゲン化銀乳剤層を有する。すなわちハロゲン化
銀乳剤層は、支持体の片面に少なくとも一層設けられて
いることもあるし、支持体の両面に少なくとも一層設け
られていることもある。そして、このハロゲン化銀乳剤
は支持体上に直接塗設されるか、あるいは他の層例えば
ハロゲン化銀乳剤を含まない親水性コロイド層を介して
塗設されることができ、さらにハロゲン化銀乳剤層の上
には、保護層としての親水性コロイド層を塗設してもよ
い。またハロゲン化銀乳剤層は、異なる感度、例えば高
感度及び低感度の各ハロゲン化銀乳剤層に分けて塗設し
てもよい。この場合、各ハロゲン化銀乳剤層の間に、中
間層を設けてもよい。すなわち必要に応じて親水性コロ
イドから成る中間層を設けてもよい。またハロゲン化銀
乳剤層と保護層との間に、中間層、保護層、アンチハレ
ーシヨン層、バッキング層などの非感光性親水性コロイ
ド層を設けてもよい。
本発明においては、乳剤層が塗設されている側の表面
の膜面pHは6.0以上であることが必要である。好ましく
はpH6.0〜7.5の範囲が良く、さらに好ましくはpH6.0〜
6.8の範囲である。pH6.0未満では、硬調性が充分ではな
く、pH7.5をこえると生試料の保存中にカブリを生じた
りすることがある。
ここで本発明における膜面pHとは、1cm2写真感光材料
の上に水0.05cc添加し、90%RH以上の雰囲気下で10分間
放置後、塩化銀平型電極を用いて測定した値である。平
型電極の具体例としては、東亜電波工業株式会社製の平
型電極GST−5313Fなどがある。
一般式〔I〕、〔II〕で表される化合物は、本発明の
ハロゲン化銀写真感光材料中のハロゲン化銀乳剤層また
は該ハロゲン化銀乳剤層に隣接する親水性コロイド層に
含有させる。
次に本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用いるハロ
ゲン化銀について説明する。
ハロゲン化銀としては、任意の組成のものを使用でき
る。例えば塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、純臭化銀も
しくは沃臭化銀がある。このハロゲン化銀の粒子の平均
径は0.05〜0.5μmの範囲のものが好ましく用いられる
が、なかでも0.10〜0.40μmのものが好適である。
本発明で用いるハロゲン化銀粒子の粒径分布は任意で
あるが、以下定義する単分散度の値が1〜30のものが好
ましく、更に好ましくは5〜20の範囲となるように調整
する。
ここで単分散度は、粒径の標準偏差を平均粒径で割っ
た値を100倍した数値として定義されるものである。な
おハロゲン化銀粒子の粒径は、便宜上、立方晶粒子の場
合は稜長で表し、その他の粒子(8面体、14面体等)
は、投影面積の平方根で算出する。
本発明を実施する場合、例えばハロゲン化銀の粒子と
して、その構造が少なくとも2層の多層積層構造を有す
るタイプのものを用いることができ、例えばコア部に沃
臭化銀、シェル部が臭化銀である沃臭化銀粒子から成る
ものを用いることができる。このとき、沃素を任意の層
に5モル%以内で含有させることができる。
本発明のハロゲン化銀乳剤に用いられるハロゲン化銀
粒子は、粒子を形成する過程及び/又は成長させる過程
で、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジ
ウム塩(を含む錯塩)、ロジウム塩(を含む錯塩)及び
鉄塩(を含む錯塩)から選ばれる少なくとも1種を用い
て金属イオンを添加し、粒子内部に及び/又は粒子表面
にこれらの金属元素を含有させることができ、また適当
な還元的雰囲気におくことにより、粒子内部及び/又は
粒子表面に還元増感該を付与できる。
さらにまた、ハロゲン化銀は種々の化学増感剤によっ
て増感することができる。その増感剤として、例えば、
活性ゼラチン、硫黄増感剤(チオ硫酸ソーダ、アリルチ
オカルバミド、チオ尿素、アリルイソチアシネート
等)、セレン増感剤(N,N−ジメチルセレノ尿素、セレ
ノ尿素等)、還元増感剤(トリエチレンテトラミン、塩
化銀1スズ等)、例えばカリウムクロロオーライト、カ
リウムオーリチオシアネート、カリウムクロロオーレー
ト、2−オーロスルホベンゾチアゾールメチルクロライ
ド、アンモニウムクロロパラデート、カリウムクロロプ
ラチネート、ナトリウムクロロパラダイト等で代表され
る各種貴金属増感剤等をそれぞれ単独で、あるいは2種
以上併用して用いることができる。なお金増感剤を使用
する場合には助剤的にロダンアンモンを使用することも
できる。
本発明に用いるハロゲン化銀粒子は、内部の感度より
表面感度の高い粒子、謂ゆるネガ画像を与えるハロゲン
化銀粒子に好ましく適用することができるので上記化学
増感剤で処理することにより性能を高めることができ
る。
また本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、メルカ
プト類(1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール、
2−メルカプトベンツチアゾール)、ベンゾトリアゾー
ル類(5−プロムベンゾトリアゾール−5−メチルベン
ゾトリアゾール)、ベンツイミダゾール類(6−ニトロ
ベンツイミダゾール)、インダゾール類(5−ニトロイ
ンダゾール)などを用いて安定化またはカブリ抑制を行
うことができる。
感光性ハロゲン化銀乳剤層又はその隣接層には、感度
上昇、コントラスト上昇または現像促進の目的でリサー
チ・ディスクロージャー(Research Disclousure)1746
3号のXXI項B〜D項に記載されている化合物を添加する
ことができる。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤には、増感色
素、可塑剤、帯電防止剤、界面活性剤、硬膜剤などを加
えることもできる。本発明に係る一般式の化合物を親水
性コロイド層に添加する場合、該親水性コロイド層のバ
インダーとしてはゼラチンが好適であるが、ゼラチン以
外の親水性コロイドも用いることができる。これらの親
水性バインダーは支持体の両面にそれぞれ10g/m2以下で
塗設することが好ましい。
本発明の実施に際して用いる支持体としては、例えば
バライタ紙、ポリエチレン被覆紙、ポリプロピレン合成
紙、ガラス板、セルロースアセテート、セルロースナイ
トレート、例えばポリエチレンテレフタレートなどのポ
リエステルフィルムを挙げることができる。これらの支
持体は、それぞれハロゲン化銀写真感光材料の使用目的
に応じて適宜選択される。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料を現像処理するに
は、例えば以下の現像主薬が用いられる。
HO−(CH=CH)n−OH型現像主薬の代表的なものとし
ては、ハイドロキノンがあり、その他にカテコール、ピ
ロガロールなどがある。
また、HO−(CH=CH)n−NH2型現像剤としては、オ
ルト及びパラのアミノフェノールまたはアミノピラゾロ
ンが代表的なもので、N−メチル−p−アミノフェノー
ル、N−β−ヒドロキシエチル−p−アミノフェノー
ル、p−ヒドロキシフェニルアミノ酢酸、2−アミノナ
フトール等がある。
ヘテロ環型現像剤としては、1−フェニル−3−ピラ
ゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾ
リドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメ
チル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−
4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドンのような3−
ピラゾリドン類等を挙げることができる。
その他、T.H.ジェームス著ザ・セオリィ・オブ・ザ・
ホトグラフィック・プロセス第4版(The Theory of th
e Photographic Process,Fourth Edition)第291〜334
頁及びジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・
ソサエティ(Journal of the American Chemical Socie
ty)第73巻、第3,100頁(1951)に記載されているごと
き現像剤が本発明に有効に使用し得るものである。これ
らの現像剤は単独で使用しても2種以上組み合わせても
よいが、2種以上を組み合わせて用いる方が好ましい。
また本発明の感光材料の現像に使用する現像液には保
恒剤として、例えば亜硫酸ソーダ、亜硫酸カリ等の亜硫
酸塩を用いても、本発明の効果が損なわれることはな
い。また保恒剤としてヒドロキシルアミン、ヒドラジド
化合物を用いてもよい。その他一般白黒現像液で用いら
れるような苛性アルカリ、炭酸アルカリまたはアミンな
どによるpHの調整とバッファー機能をもたせることがで
きる。
本発明に用いられる現像液はpH11未満のものが使用で
きることが特徴である。好ましくはpH10.0〜10.9であ
る。又、現像液にはブロムカリなど無機現像抑制剤及び
5−メチルベンゾトリアゾール、5−メチルベンツイミ
ダゾール、5−ニトロインダゾール、アデニン、グアニ
ン、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールなどの
有機現像抑制剤、エチレンジアミン四酢酸等の金属イオ
ン捕捉剤、メタノール、エタノール、ベンジルアルコー
ル、ポリアルキレンオキシド等の現像促進剤、アルキル
アリールスルホン酸ナトリウム、天然のサポニン、糖類
または前記化合物のアルキルエステル物等の界面活性
剤、グルタルアルデヒド、ホルマリン、グリオキザール
等の硬膜剤、硫酸ナトリウム等のイオン強度調整剤等の
添加を行うことは任意である。
本発明において使用される現像液には、有機溶媒とし
てジエタノールアミンやトリエタノールアミン等のアル
カノールアミン類やジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール等のグリコール類を含有させてもよい。ま
たジエチルアミノ−1,2−プロパンジオール、ブチルア
ミノプロパノール等のアルキルアミノアルコール類は特
に好ましく用いることができる。
〔実施例〕
以下に本発明の具体的実施例を述べるが、本発明の実
施の態様はこれらに限定されるものではない。
実施例1 (ハロゲン化銀写真乳剤Aの調製) 同時混合法を用いて沃臭化銀乳剤(銀1モル当たり沃
化銀2モル%)を調製した。この混合時にK2IrCl6を銀
1モル当たり8×10-7モル添加した。得られた乳剤は平
均粒径0.24μmの単分散(単分散度10)立方体粒子から
なる乳剤であった。この乳剤に銀1モル当たり6.5ccの
1%沃化カリウム水溶液を添加した後、変成ゼラチン
(特願平1−180787号の例示化合物G−8)を加え、特
願平1−180787号の実施例と同様の方法で、水洗、脱塩
した。脱塩後の40℃のpAgは8.0であった。
さらに再分散時に下記化合物[A][B][C]の混
合物を添加した。
化合物[A]+[B]+[C] (ハロゲン化銀写真感光材料の調製) 両面に厚さ0.1μmの下塗層(特開昭59−19941号の実
施例1参照)を施した厚さ100μmのポリエチレンテレ
フタレートフィルムの一方の下塗層上に、下記処方
(1)のハロゲン化銀乳剤層をゼラチン量が2.0g/m2
銀量が3.2g/m2になる様に塗設し、さらにその上に下記
処方(2)の保護層をゼラチン量が1.0g/m2になる様に
塗設し、また反対側のもう一方の下塗層上には下記処方
(3)に従ってバッキング層をゼラチン量が2.4g/m2
なる様に塗設し、さらにその上に下記処方(4)の保護
層をゼラチン量が1g/m2になる様に塗設して試料No.1〜1
8を得た。
本発明に係る化合物または比較化合物 表1に示す量 処方(4)〔バッキング保護層組成〕 ゼラチン 1g/m2 マット剤:平均粒径3.0〜5.0μmのポリメチルメタク
リート 50mg/m2 界面活性剤:S−2 10mg/m2 硬膜剤:グリオキザール 25mg/m2 :H−1 35mg/m2 得られた試料をステップウエッジを密着し、3200Kの
タングステン光で5秒間露光した後、表1に示す組成の
現像液、定着液による迅速自動現像機にて下記条件で処
理した。膜面pHの測定は前記の方法を用いた。
定着液処方 (組成A) チア硫酸アンモニウム (72.5%w/v水溶液) 240ml 亜硫酸ナトリウム 17g 硫酸ナトリウム・3水塩 6.5g 硼酸 6g クエン酸ナトリウム・2水塩 2g (組成B) 純水(イオン交換水) 17ml 硫酸(50%w/wの水溶液) 4.7g 硫酸アルミニウム (Al2O3換算含量が8.1%w/wの水溶液) 26.5g 定着液の使用時に水500ml中に上記組成A、組成Bの
順に溶かし、1に仕上げて用いた。この定着液のpHは
酢酸で4.8に調整した。
(現像処理条件) (工 程) (温 度) (時 間) 現 像 40℃ 15 秒 定 着 35℃ 15 秒 水 洗 30℃ 10 秒 乾 燥 50℃ 10 秒 得られた試料をコニカデジタル濃度計PDP−65で測定
し、試料No1の濃度3.0における感度を100として相対感
度で示し、さらに濃度0.3と3.0との正接をもってガンマ
を表示した。6未満のガンマ値では使用不可能であり、
6以上10未満のガンマ値ではまだ不充分な硬調性能であ
る。ガンマ値10以上で超硬調な画像となり、充分に実用
可能となる。
さらに空気酸化に対する安定性を調べるために、調製
した現像液を1週間室温で放置した後、同様に写真性能
を調べた。
この結果を表2に示した。
表2の結果から明らかなように本発明にかかる試料N
o.10〜13、16〜18は、比較に対して硬調で、かつ現像液
の空気酸化に対する安定性が良いことがわかる。
〔発明の効果〕 本発明により、空気酸化に対する安定性が高く、かつ
超硬調な画像が得られるハロゲン化銀写真感光材料の処
理方法を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 5/29 G03C 1/06 501 G03C 1/76 501

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、少なくとも1層のハロゲン化
    銀写真乳剤層を有し、該ハロゲン化銀乳剤層及び/又は
    その隣接層中にヒドラジン誘導体を含有し、かつ上記写
    真乳剤層が塗設されている側の表面の膜面pHが6.0以上
    であるハロゲン化銀写真感光材料をpH11未満の現像液で
    処理することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の
    処理方法。
  2. 【請求項2】ヒドラジン誘導体が下記一般式〔I〕で表
    されることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写
    真感光材料の処理方法。
  3. 【請求項3】ヒドラジン誘導体が下記一般式〔II〕で表
    されることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写
    真感光材料の処理方法。 一般式〔I〕 〔式中、R11はアルキル基、アリール基又はヘテロ環基
    を、R12は水素原子又はブロック基を表す。Arはアリー
    レン基又はヘテロ環基を、A1及びA2は一方が水素原子
    を、他方が水素原子、アシル基、スルホニル基又はオキ
    ザリル基を表す。〕 一般式〔II〕 〔式中、R21は水素原子、アルキル基、シクロアルキル
    基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、又はヘ
    テロ環基を、R22はアルキレン基又はアルケニレン基
    を、R23は水素原子又はアルキル基を、Rは水素原子又
    はブロック基を、Arはアリーレン基又はヘテロ環基を、
    A1及びA2は一方が水素原子を、他方が水素原子、アシル
    基、スルホニル基又はオキザリル基を表す。
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