JP2873509B2 - 2−クロル−4−ピリジンメタノールの製造方法 - Google Patents
2−クロル−4−ピリジンメタノールの製造方法Info
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
製造原料として有用な2−クロル−4−ピリジンメタノ
ールを製造する方法に関する。
医薬品及び農薬の製造原料として有用な化合物であり、
例えば、特公平1−41150号公報に記載された方法
により有用な医薬品の製造中間体である2−クロル−
(1−ピペリジノメチル)ピリジンに変換される。
ルの製造方法としては、2−クロル−4−メチルピリジ
ン−N−オキサイドに無水酢酸を作用させて2−クロル
−4−アセトキシメチルピリジンに変換した後に、これ
を加水分解する方法が知られている(薬学雑誌、81: 61
6-615 、1961)。しかし、該方法によれば比較的多量の
副生物が生成するという問題があった。従って、さらに
効率のよい2−クロル−4−ピリジンメタノールの製造
方法の開発が望まれていた。
ジンを2−クロル−4−ピリジンメタノールの製造原料
として選択し、該製造原料を水素添加することにより2
−クロル−4−ピリジンメタノールを効率よく製造すべ
く検討していた。しかし、水素添加の条件によってはピ
リジン核に置換した塩素原子が脱離したり、シアノ基の
加水分解が進行する等の不都合が生じ、水素添加により
直接2−クロル−4−ピリジンメタノールを製造するこ
とができないという問題があった。
的かつ高収率で2−クロル−4−ピリジンメタノールを
製造する方法を提供することを目的とする。
解決すべく鋭意検討した結果、水素化触媒の存在下に特
定の条件で2−クロル−4−シアノピリジンを水素化す
ると、ピリジン核からの塩素原子の脱離が生じないの
で、ほぼ選択的に2−クロル−4−ピリジノメタノール
を製造することができること、及び反応系中に副産物と
して生成する2−クロル−4−アミノメチルピリジンを
さらに化学変換することにより高収率で目的とする2−
クロル−4−ピリジンメタノールを製造できることを見
出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、
酸性水溶液中で2−クロル−4−シアノピリジンを水素
化触媒の存在下に反応温度40℃以下で水素化して2−
クロル−4−ピリジンメタノールを製造する方法を提供
するものである。さらに本発明により、酸性水溶液中で
2−クロル−4−シアノピリジンを水素化触媒の存在下
に反応温度40℃以下で水素化し、得られた反応液をさ
らに酸性水溶液中で亜硝酸塩類で処理して2−クロル−
4−ピリジンメタノールを製造する方法が提供される。
−シアノピリジンは、4−メチルピリジンのアンモ酸化
によって工業生産されている4−シアノピリジンを、N
−オキサイド化及びクロル化することにより容易に製造
される文献記載の化合物である(The Journal of Organ
ic Chemistry、26: 668 、1961 及び薬学雑誌、81:120
4-1206 、1961参照)。
−4−シアノピリジンの水素化は酸性水溶液中で行われ
る。酸性水溶液としてはpHが約1以下の酸性水溶液を挙
げることができ、例えば塩酸、硫酸等の鉱酸を水で希釈
したものを挙げることができる。酸性水溶液中に含有さ
れる酸の量は、2−クロル−4−シアノピリジンに対し
て1〜10モルの範囲が好ましく、水の使用量は使用さ
れる酸に対して0.5〜10重量部の範囲が好ましい。酸
性水溶液中に含まれる酸の量が2−クロル−4−シアノ
ピリジンに対して1モルを下回ると、水素添加が進行し
難く収率が悪くなる傾向があり、酸の量が2−クロル−
4−シアノピリジンに対して10モルを上回ると、生成
した2−クロル−4−ピリジンメタノールの酸付加塩か
ら2−クロル−4−ピリジンメタノールを遊離塩基とし
て単離する際に使用する中和剤の使用量が多くなり、さ
らに中和で多量の無機塩が生成するので2−クロル−4
−ピリジンメタノールの分離工程が煩雑になり好ましく
ない。
土、白土、又は活性炭等に、白金、パラジウム等の貴金
属を0.2〜20重量%になる様に担持させた貴金属触媒
や、ラネーニッケル合金またはラネーコバルト合金を常
法により展開したラネーニッケル触媒やラネーコバルト
触媒等のラネー触媒類を挙げることができる。これらの
触媒のうち、触媒価格や工業的な取扱い等の観点からは
ラネーニッケル触媒が好ましく、収率及び2−クロル−
4−ピリジンメタノールの選択性の観点からは貴金属触
媒が好ましい。
−クロル−4−シアノピリジンに対して、ラネー触媒の
場合に5〜50重量%、貴金属触媒の場合には0.1〜2
0重量%の範囲とすればよい。
温度40℃以下、好ましくは0〜20℃の範囲内で行わ
れる。反応温度が40℃を越える場合には2−クロル−
4−シアノピリジンの4位シアノ基が酸性水溶液中で加
水分解されたり、ピリジン核の2位で脱塩素化反応が進
行する等の不都合が生じる。また、反応圧力としては常
圧下ないしは加圧下のいずれでもよいが、反応速度や操
作性の観点から5ないし100気圧の水素圧で反応を行
うことが好ましい。
シアノピリジンの水素添加は通常1ないし5時間で終了
し、原料である2−クロル−4−シアノピリジンがほぼ
消費され、目的とする2−クロル−4−ピリジンメタノ
ールの酸付加塩を主生成物として含む反応液が得られ
る。該反応液から2−クロル−4−ピリジンメタノール
またはその酸付加塩を単離するには、反応液から水素化
触媒を常法により除去した後に、濾液をアルカリ金属の
水酸化物若しくは炭酸塩等の塩基を用いてpH2程度に
し、必要に応じて水を留去した後に、ブタノール、トル
エン、クロロホルム等の有機溶媒で抽出すればよい。こ
の抽出液を常法により濃縮し冷却すると2−クロル−4
−ピリジンメタノール酸付加塩が得られる。また、濾液
をアルカリ金属の水酸化物若しくは炭酸塩等の塩基を用
いてアルカリ性にした後に、ブタノール、トルエン、ク
ロロホルム等の有機溶媒で抽出し、溶媒を留去して得ら
れた油層を蒸留することにより、遊離の2−クロル−4
−ピリジンメタノールが得られる。
−クロル−4−ピリジンメタノール以外に、2−クロル
−4−アミノメチルピリジンが副産物として通常2−ク
ロル−4−ピリジンメタノールに対して25〜165重
量%以下で反応液に含有される。この様な反応液を、例
えば硫酸、塩酸等の酸の存在下に、例えば亜硝酸ナトリ
ウムや亜硝酸カリウム等の亜硝酸塩で処理することによ
り、副産物として生成した2−クロル−4−アミノメチ
ルピリジンを2−クロル−4−ピリジンメタノールに変
換することができる。酸の使用量としては2−クロル−
4−アミノメチルピリジンに対して1〜5モルの範囲が
好ましく、水の使用量は酸に対して1〜10重量部であ
ることが好ましい。上記の酸のうち硫酸を使用すること
が好ましいが、硫酸の量が2−クロル−4−アミノメチ
ルピリジンに対して1モル未満になると反応が進行し難
く、収率が低下するという問題があり、5モルを越える
場合には亜硝酸塩から生じる窒素酸化物の量が多くなり
好ましくない。亜硝酸塩の使用量としては2−クロル−
4−アミノメチルピリジンに対して1〜5モルが収率の
面から好ましい。
シアノピリジンから直接2−クロル−4−ピリジンメタ
ノールを製造することができる。さらに反応液中に副産
物として生成する2−クロル−4−アミノメチルピリジ
ンを2−クロル−4−ピリジンメタノールに変換するこ
とにより、例えば60〜80%の総収率で2−クロル−
4−ピリジンメタノールが得られるので有用である。
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されること
はない。
スオートクレーブに2−クロル−4−シアノピリジン6
8g、濃硫酸224g、水224g、及び5%パラジウ
ム炭素触媒3.5gを加え、容器内に水素ガスを導入して
5Kg/cm2、20℃で反応を行った。反応が進行するにつ
れて水素圧が減少するので逐次水素を追加した。3時間
で反応を終了し、得られた反応物を濾過して触媒を濾去
した。濾液に171gの水を追加した後に無水炭酸カリ
ウムで中和し、クロロホルムで抽出した後に、抽出液を
ガスクロマトグラフィーで分析すると、2−クロル−4
−ピリジンメタノール40.1g(収率57.4%)と2−
クロル−4−アミノメチルピリジン15.8g(収率22.
8%)が含まれていた。
スオートクレーブに2−クロル−4−シアノピリジン8
3g、濃硫酸88g、水336g、及びラネーニッケル
触媒33gを加え、容器内に水素ガスを導入して5Kg/c
m2、20℃で反応を行った。反応が進行するにつれて水
素圧が減少するので逐次水素を追加した。5時間で反応
を終了し、実施例1と同様に処理したところ、抽出液に
は2−クロル−4−ピリジンメタノール23.7g(収率
27.6%)と2−クロル−4−アミノメチルピリジン3
8.9g(収率45.6%)が含まれていた。
た得られた反応液に、35%亜硝酸ナトリウム水溶液3
7gを反応温度零下5℃〜0℃で5時間かけて滴下し、
同温度でひき続き2時間反応させた。得られた反応液を
水酸化ナトリウムで中和し、ついでn−ブタノールで抽
出した。得られた有機層から溶媒を留去した後に、蒸留
によりb.p.123℃の2−クロル−4−ピリジンメタノ
ール57.7g(収率78.3%:ガスクロマトグラフィー
による純度95%)を得た。
施例1と同様に水素化を行い、実施例1と同様の処理を
行ったところ、抽出液には4−ピリジンメタノール14.
6g(収率27.5%)と4−アミノメチルピリジン17.
8g(収率33.9%)が含まれていたが、2−クロル−
4−ピリジンメタノールと2−クロル−4−アミノメチ
ルピリジンの生成は認められなかった。
Claims (2)
- 【請求項1】 酸性水溶液中で2−クロル−4−シアノ
ピリジンを水素化触媒の存在下に反応温度40℃以下で
水素化して2−クロル−4−ピリジンメタノールを製造
する方法。 - 【請求項2】 酸性水溶液中で2−クロル−4−シアノ
ピリジンを水素化触媒の存在下に反応温度40℃以下で
水素化し、得られた反応液をさらに酸性水溶液中で亜硝
酸塩類で処理して2−クロル−4−ピリジンメタノール
を製造する方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP3008405A JP2873509B2 (ja) | 1991-01-28 | 1991-01-28 | 2−クロル−4−ピリジンメタノールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3008405A JP2873509B2 (ja) | 1991-01-28 | 1991-01-28 | 2−クロル−4−ピリジンメタノールの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH04243867A JPH04243867A (ja) | 1992-08-31 |
JP2873509B2 true JP2873509B2 (ja) | 1999-03-24 |
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ID=11692258
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3008405A Expired - Fee Related JP2873509B2 (ja) | 1991-01-28 | 1991-01-28 | 2−クロル−4−ピリジンメタノールの製造方法 |
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---|---|---|---|---|
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-
1991
- 1991-01-28 JP JP3008405A patent/JP2873509B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH04243867A (ja) | 1992-08-31 |
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