JP2872194B2 - 固定軸取付け型制動装置 - Google Patents

固定軸取付け型制動装置

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JP2872194B2
JP2872194B2 JP11870397A JP11870397A JP2872194B2 JP 2872194 B2 JP2872194 B2 JP 2872194B2 JP 11870397 A JP11870397 A JP 11870397A JP 11870397 A JP11870397 A JP 11870397A JP 2872194 B2 JP2872194 B2 JP 2872194B2
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fixed
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慎二 藤ノ原
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Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、回転不能に取付
けられた固定軸に軸受けを介して回転自在に支持された
従動輪やフリーローラを制動する固定軸取付け型制動装
置に関する。
【従来の技術】 車両の制動装置としては、バンドブレ
ーキやディスクブレーキや電磁ブレーキ等が適用されて
おり、車両の制動装置は、車輪のうちの車体側の部位に
組み込まれるのが一般的である。また、製鉄所等におい
て重量物を搬送する重量物搬送車は、大きくかつ重い車
輪を装備しており、重量物を搬送する為の制動装置は強
力な制動力を発揮できることが必要である。
【0002】一方、製鉄所等には、鋼材を搬送するロー
ラコンベヤが多数設置されており、そのローラコンベヤ
では、通常駆動ローラを駆動する電動モータに付随する
ブレーキ機構を作動させることでローラコンベヤを制動
するようになっているが、ローラコンベヤにおけるフリ
ーローラを制動する制動装置として、従来ではフリーロ
ーラの内部に組み込んだ油圧式ドラムブレーキや、フリ
ーローラと固定軸の軸端側部位に組付けた種々の制動装
置が適用される。
【0003】他方、特開平7−259897号公報に
は、印刷機や紙工機械やフィルム、紙、金属箔等の為の
加工機械におけるローラコンベヤのフリーローラを制動
する制動装置として、フリーローラに取付けた環状部材
の内周面に被制動面を形成し、その被制動面と固定軸側
の環状部材との間に、エア圧で膨張する環状の膨張部材
を組み込み、その環状の膨張部材に加圧エアを供給して
フリーローラを制動するようにした制動装置が記載され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 従来の車両の制動装
置では、車輪のうちの車体側の部位(車幅方向内側の部
位)に組み込まれるため、制動装置を組付ける際や修理
する際に多大の労力を要するという問題がある。そし
て、制動装置の組付けや修理の観点から、制動装置を環
状の構造にすることは望ましくなく制動装置の設計上の
自由度が制約される。従来の油圧式の制動装置では、そ
のアクチュエータとして1又は2つのアクチュエータを
設けるのが一般的であり、制動力をあまり大きくするこ
とができない。
【0005】従来のローラコンベヤにおけるローラを直
接制動する制動装置の場合にも、制動装置のアクチュエ
ータを多数装備しにくい構造であり、通常1又は2つの
アクチュエータを設けるだけなので、制動力をあまり大
きくすることができない。また、制動装置のアクチュエ
ータとして油圧シリンダを適用する場合も多いが、通常
の形状の円筒状の油圧シリンダを適用する場合には、制
動力を強化する面で制約があり、制動力を強化しようと
すると大型の油圧シリンダが必要になる。そして、制動
力を高める為に油圧シリンダへ供給する油圧を高く設定
すると油圧リークが生じ易くなる。本発明の目的は、
定軸取付け型制動装置において、組付けや修理を容易に
すること、装置を大型化することなく制動力を強化する
こと、アクチュエータの構造を簡単化すること、等であ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】 請求項1の固定軸取付
け型制動装置は、重量物搬送車の車体に回転不能に取付
けられた固定軸に軸受けを介して回転自在に支持された
従動輪を制動する制動装置において、前記固定軸の軸端
側に対応する位置で従動輪に固定軸の軸心と直交する環
状の車幅方向外側に向いた被制動面を形成し、前記固定
軸に、被制動面に面接触可能な環状の制動部材と、この
制動部材を被制動面の方へ駆動する4つ以上のアクチュ
エータとを設けたものである。従動輪を制動する際に
は、4つ以上のアクチュエータを作動させて制動部材を
被制動面の方へ駆動し、その制動部材を被制動面に面接
触させることにより制動する。4つ以上のアクチュエー
タを設け、それらのアクチュエータで制動力を発生させ
るので、制動力を著しく強化でき、制動性能を高めるこ
とができる。
【0007】しかも、比較的小型の4つのアクチュエー
タを環状に配置できるので、制動装置が大型化すること
もない。また、固定軸の軸端側に対応する位置で従動輪
に固定軸の軸心と直交する環状の車幅方向外側に向いた
被制動面を形成し、制動部材も固定軸の軸端側の部位に
設けるため、制動装置の組付けや修理を簡単に行うこと
ができる
【0008】請求項2の固定軸取付け型制動装置は、請
求項1の発明において、前記アクチュエータが油圧シリ
ンダであることを特徴とするものである。4つ以上の油
圧シリンダで制動力を発生できるので、制動力を格段に
強化できるし、個々の油圧シリンダは小型のもので済む
ので制動装置が大型化することもなく、油圧シリンダに
供給する油圧も比較的低く設定できるため油圧リーク防
止の面で有利であり、4つの油圧シリンダへの油圧供給
系も比較的簡単な構成で済む。
【0009】請求項3の固定軸取付け型制動装置は、
ーラコンベヤのフレームに回転不能に取付けられた固定
軸に軸受けを介して回転自在に支持されたフリーローラ
を制動する制動装置において、前記固定軸の軸端側に対
応する位置でフリーローラの内面に固定軸の軸端に近づ
く程大径化するコーン状の被制動面を形成し、前記固定
軸に、被制動面に面接触可能なコーン状の制動面を有す
る環状の制動部材と、この制動部材を被制動面の方へ駆
動する1つの環状の油圧シリンダを設けたものである。
【0010】この制動装置で制動する場合、1つの環状
の油圧シリンダを駆動して制動部材を被制動面の方へ駆
動し、制動部材のコーン状の制動面をフリーローラの内
面に形成したコーン状の被制動面(軸端に近づく程大径
化する)に面接触させる。制動部材の軸方向押圧力は、
増幅されて被制動面に作用するため、制動力を格段に強
化することができる。また、環状の油圧シリンダは、小
型ながらピストンの受圧面積が大きいため強力な押圧力
を発生できるから、強力な制動力を確保しながら油圧シ
リンダを著しく小型化できる。そして、油圧シリンダへ
供給する油圧も比較的低く設定できるため油圧リーク防
止の面で有利である。しかも、固定軸の軸端側に対応す
る位置でフリーローラの内面にコーン状の被制動面を形
成してあるため制動装置の組付けや修理を簡単に行うこ
とができる。
【0011】請求項4の固定軸取付け型制動装置は、ロ
ーラコンベヤのフレームに回転不能に取付けられた固定
軸に軸受けを介して回転自在に支持されたフリーローラ
を制動する制動装置において、前記固定軸の軸端側に対
応する位置でフリーローラに固定軸の軸心と直交する環
状の軸長方向外側に向いた被制動面を形成し、前記固定
軸に、被制動面に面接触可能な環状の制動部材と、この
制動部材を被制動面の方へ駆動する4つ以上のアクチュ
エータを設けたものである。
【0012】フリーローラを制動する際には、4つ以上
のアクチュエータを作動させて制動部材を被制動面の方
へ駆動し、その制動部材を被制動面に面接触させること
により制動する。4つ以上のアクチュエータを設け、そ
れらのアクチュエータで制動力を発生させるので、制動
力を著しく強化でき、制動性能を高めることができる。
しかも、比較的小型の4つのアクチュエータを環状に配
置できるので、制動装置が大型化することもない。ま
た、固定軸の軸端側に対応する位置でフリーローラに固
定軸の軸心と直交する環状の軸長方向外側に向いた被制
動面を形成し、制動部材も固定軸の軸端側の部位に設け
るため、制動装置の組付けや修理を簡単に行うことがで
きる。
【0013】
【発明の実施の形態】 以下、本発明に係る固定軸取付
け型制動装置の実施の形態について図面を参照しつつ説
明する。図1は、製鉄所等において重量物を搬送する重
量物搬送車の従動輪1とその従動輪1を制動する為の固
定軸取付け型制動装置2を示すものであり、車軸3は車
体4に回転不能に固定されており、この車軸3は、車体
4の側部から側方へ突出し、この車軸3に1対の軸受け
5を介しての従動輪1が回転自在に枢着されている。
尚、重量物搬送車は左右対称の構造であるので片側の従
動輪1とその制動装置2のみ図示してある。
【0014】従動輪1は、鋼製のホイール6とその外周
側に固着されたソリッドタイヤ7とを主体とするもので
ある。但し、加圧エアを充填する形式の車輪でもよい。
ホイール6の内周面と車軸3との間には1対の軸受け
5、スペーサ8〜11が装着され、車幅方向内側の軸受
け5はリング部材12で抜け止めされている。
【0015】次に、制動装置2について説明すると、車
軸3の車幅方向外側端部に対応する位置において、ホイ
ール6には車軸3の軸心と直交する環状面13と、この
環状面13に固定された環状の摩擦係数の大きな耐摩耗
性に優れる摩擦材からなる被制動部14とが設けられ、
被制動部14の外側面には車軸3の軸心と直交する被制
動面15が形成されている。被制動部14は、環状面1
3に一体的に固定されている。車軸3には、環状の制動
ブロック16が外嵌され、ナット17をネジ軸部3aに
締結することで、スペーサ10,11とナット17間に
挟持固定されるとともに、制動ブロック16は複数のキ
ーを介して車軸3に回転不能に外嵌されている。
【0016】制動ブロック16と被制動面15の間には
耐摩耗性に優れ摩擦係数の大きな摩擦材からなる環状の
制動部材18が配設されて車軸3に勇敢的に外嵌され、
制動ブロック16の内部には、周方向に等間隔に例えば
6つの複動型の油圧シリンダ19が設けられ、これら油
圧シリンダ19のピストン部材のロッド部の端部が制動
部材18に固着され、それら油圧シリンダ19の6つの
往動油室19aは制動ブロック16内の油路を介して連
通されるとともに車軸3内の油路20aを介して車体側
に設けられた油圧供給ユニットに接続され、また、それ
ら油圧シリンダ19の6つの復動油室19bは制動ブロ
ック16内の油路を介して連通されるとともに車軸3内
の油路20bを介して車体側に設けられた油圧供給ユニ
ットに接続されている。これら6つの油圧シリンダ19
により、制動部材18を被制動面15に押圧させること
で制動し、制動部材18を被制動面15から離隔させる
ことで制動解除したりするように構成されている。
【0017】以上説明した制動装置2の作用、効果につ
いて説明すると、車輪を組付ける際に、最初に車軸3に
従動輪1と1対の軸受け5とスペーサ8,9を装着して
からスペーサ10,11を嵌め、次に制動部材18と制
動ブロック16とを車軸3に装着し、ナット17を締結
することで制動装置2を車軸3に組付けることができ
る。制動装置2の修理の際にも、車軸3から従動輪1を
取り外すことなく、前記と反対の手順にて制動装置2を
取外し、必要に応じて部品を修理したり交換したりして
から、前記と同様の手順にて組付けることができる。こ
のように、制動装置2の組付けや修理を簡単に行うこと
ができる。
【0018】しかも、6つの油圧シリンダ19により制
動部材18を被制動面15に押圧する構成であるので、
大きな制動力を発生させることができる。6つの油圧シ
リンダ19を設けるため、油圧シリンダ19に供給する
油圧をあまり高く設定する必要がなく、油圧リーク防止
の面で有利である。そして、比較的小型の6つの油圧シ
リンダ19を環状に配置できるため、制動装置2が大型
化することもない。尚、油圧シリンダ19は6つに限定
されず、6つ以上でもよく、4つ以上の油圧シリンダ1
9を設ければよい。油圧シリンダ19の数が4つ未満の
場合には、比較的低圧の油圧でもって制動力を強化する
ことが難しいので、4つ以上の油圧シリンダ19を設け
ることが必要である。尚、前記車軸3が固定軸に相当
し、車体4が機枠に相当し、従動輪1が回転部材に相当
し、油圧シリンダ19がアクチュエータに相当する。
【0019】次に、別実施形態1について図2を参照し
つつ説明する。製鉄所において鋼材を搬送するローラコ
ンベヤ30におけるフリーローラ31を制動する固定軸
取付け型制動装置32について説明するが、ローラコン
ベヤ30は左右対称の構造であるので、片側のみ図示し
てある。水平なローラ軸33の両端部が1対のフレーム
34に回転不能に支持され、ローラ軸33には1対の軸
受け35を介してフリーローラ31が回転自在に支持さ
れている。尚、軸受け35は止め輪36,37で抜け止
めされている。
【0020】次に、制動装置32について説明すると、
ローラ軸33の端部側に対応する位置において、フリー
ローラ31の端部分の内側には、鋼製の環状部材38が
内嵌されて複数のピン39にてフリーローラ31に相対
回転不能に固定されており、この環状部材38の外側端
面には摩擦係数が高く耐摩耗性に優れる摩擦材からなる
被制動部40が一体的に強力に固着され、この被制動部
40の外側端面にはローラ軸33の軸心と直交する環状
の被制動面40aが形成されている。
【0021】ローラ軸33の端部分の外周部には、例え
ば8本のスプライン溝41とそれらスプライン溝41の
内端部に連なる環状溝42とが形成され、摩擦係数が高
く耐摩耗性に優れる摩擦材からなる環状の制動部材43
がローラ軸33に外嵌され、制動部材43の内周側基部
が8本のスプライン溝41に軸方向へ移動自在に係合さ
れ、その内周側基部の内端部が環状溝42に突入し、環
状溝42に装着された2つの環状の皿バネ44に当接可
能に構成されている。
【0022】制動部材43とフレーム34との間におい
てローラ軸33には環状の制動ブロック45が外嵌され
てその内周側基部が8本のスプライン溝41に係合して
おり、制動ブロック45には、周方向等間隔に例えば単
動型の4つの油圧シリンダ46がローラ軸33と平行に
設けられ、それら油圧シリンダ46のピストン46aと
一体のピストンロッドが制動部材43に当接しており、
それら油圧シリンダ46の油室は制動ブロック45内の
油路を介して連通され、それら油室は油路47を介して
外部の油圧供給ユニットに接続されている。油圧シリン
ダ46に油圧を供給しない状態では、制動部材43が皿
バネ44で付勢されて制動部材43の制動面43aが被
制動面40aから約2mm程度離隔し、ピストンロッド
が退入している。
【0023】以上説明した固定軸取付け型制動装置32
の作用、効果について説明する。フリーローラ31を制
動する際には、油圧シリンダ46の油室に油圧を供給す
ると、皿バネ44の付勢力に抗して制動部材43が被制
動面40aの方へ移動駆動され、制動面43aが被制動
面40aに摩擦接触するため、フリーローラ31が制動
される。フリーローラ31の制動を解除する際には、油
室の油圧をドレンさせると、皿バネ44の付勢力で制動
部材43が被制動面40aから離隔し、ピストンロッド
が退入して図示の状態になる。
【0024】フリーローラ31をフレーム34から外し
た状態において、制動装置32を組み込む際には、最初
にフリーローラ31に環状部材38を組み込み、複数の
ピン39を嵌合して環状部材38を固定し、次に、皿バ
ネ44と制動部材43と制動ブロック45とを順に組み
込み、次にフリーローラ31をフレーム34に装着し、
油路47を油圧供給ユニットに接続する。制動装置32
を修理する際には前記と逆に制動装置32を分解し、必
要に応じて部品を交換してから、前記と同様にして組付
けることができる。
【0025】このように、制動装置32の組付けや修理
を簡単に行うことができる。しかも、4つの油圧シリン
ダ46により制動部材43を押圧する構成であるので、
大きな制動力を発生させることができる。また、4つの
油圧シリンダ46を設けるため、油圧シリンダ46に供
給する油圧をあまり高くする必要がなく、油圧リークを
抑制する面でも好適である。尚、油圧シリンダ46の数
が4つ未満の場合には、あまり高くない適度の油圧でも
って制動力を十分に高めることが難しいので、4つ以上
の油圧シリンダ46を設けることが必要である。しか
も、制動ブロック45をフレーム34で受け止める構造
にしたので、制動ブロック45をローラ軸33に固定す
る為の部材を省略して構造を簡単化し、ローラ軸33の
全長を小さくし、ローラコンベヤ30の幅を極力小さく
することができる。尚、前記ローラ軸33が固定軸に相
当し、フリーローラ31が回転部材に相当し、油圧シリ
ンダ46がアクチュエータに相当し、フレーム34が機
枠に相当する。
【0026】次に、別実施形態2について図3を参照し
つつ説明する。製鉄所において鋼材を搬送するローラコ
ンベヤ50におけるフリーローラ51を制動する固定軸
取付け型制動装置52について説明するが、ローラコン
ベヤ50は左右対称の構造であるので、片側のみ図示し
てある。ローラ軸53の両端部が1対のフレーム54に
回転不能に支持され、ローラ軸53には1対の軸受け5
5を介してフリーローラ51が回転自在に支持されてい
る。尚、軸受け55は止め輪56,57で抜け止めされ
ている。
【0027】次に、制動装置52について説明すると、
ローラ軸53の端部側に対応する位置において、フリー
ローラ51の端部側所定長さ部分の内側には、ローラ軸
53の軸端に近づくほど大径化するコーン状のコーン面
51aが形成され、そのコーン面51aの表面には摩擦
係数が大きく耐摩耗性に優れる摩擦材からなる厚さ約2
mm程度の被制動部58が一体的に固着され、その被制
動部58の表面にローラ軸53の軸端に近づくほど大径
化するコーン状の被制動面58aが形成されている。こ
の被制動面58aに面接触可能なコーン状の制動面59
aを有する環状の制動部材59がローラ軸53に軸方向
へ移動可能に外嵌されている。
【0028】制動部材59の制動面59aをなす表面部
は摩擦係数が大きく耐摩耗性に優れる摩擦材で構成され
ている。ローラ軸53の外周部には4つのキー溝60が
形成され、制動部材59の内周部には4つのキー溝61
が形成され、これらキー溝60,61にキー62が装着
され、各キー62はキー溝60に固定的に嵌合され且つ
キー溝61に相対移動自在に遊嵌され、制動部材59は
ローラ軸53の軸方向へ所定ストローク移動可能に構成
されている。
【0029】前記制動部材59を被制動面58aの方へ
駆動する1つの環状の油圧シリンダ63は、ローラ軸5
3に油密に外嵌されたシリンダ本体64と、このシリン
ダ本体64の内部に装着され且つローラ軸53に油密摺
動自在に外嵌された環状のピストン65と、このピスト
ン65から延びローラ軸53に摺動自在に外嵌された筒
状のピストンロッド66であって制動部材59と一体形
成されたピストンロッド66と、シリンダ本体64内に
形成された往動油室67a及び復動油室67bとを有す
る。シリンダ本体64の外側端面は止め輪68にてロー
ラ軸53に位置規制され、往動油室67aと復動油室6
7bは油路69a,69bにて油圧供給ユニットに接続
されている。ローラ軸53の端部はフレーム54で支持
されている。
【0030】以上説明した固定軸取付け型制動装置52
の作用、効果について説明する。フリーローラ51を制
動する際には、復動油室67bの油圧をドレンし、往動
油室67aに油圧を供給すると、ピストン65により制
動部材59が被制動面58aの方へ押動されて制動面5
9aが被制動面58aに摩擦接触するのでフリーローラ
51が制動される。制動部材59に対するピストン65
の押圧力は、コーン状の制動面59aから被制動面58
aへ増幅されて伝達されるため、制動面59aが被制動
面58aに強力に押圧され、強力な制動力が発生する。
尚、制動を解除する際には往動油室67aの油圧をドレ
ンし、復動油室67bに油圧を供給すると、制動部材5
9が外側へ後退して制動面59aが被制動面58aから
離隔する。
【0031】制動装置52を組付ける際には、フリーロ
ーラ51に予め被制動部58を形成しておき、フリーロ
ーラ51をフレーム54に装着しない状態において、キ
ー62、油圧シリンダ63及び制動部材59を組付け、
止め輪68を組付けてからフレーム54に装着するだけ
でよく、制動装置52を修理する際にも、前記とは逆に
簡単に分解して必要に応じて部品を交換し、その後前記
と同様に組付けることができる。このように制動装置5
2の組付けや修理を簡単に行うことができる。油圧シリ
ンダ63が環状の構造であり、ピストン65の受圧面積
も大きいので、比較的低圧の油圧でもって油圧シリンダ
63の駆動力を十分に大きくすることができ、比較的低
圧の油圧を用いるため、油圧リークも発生しにくくな
る。尚、ピストンロッド66を制動部材59と別体に形
成してからそれらを一体的に固着してもよい。ローラ軸
53が固定軸に相当し、フリーローラ51が回転部材に
相当し、フレーム54が機枠に相当する。
【0032】
【発明の効果】 請求項1の発明によれば、重量物搬送
車の従動輪を制動する制動装置において、車体に固定さ
れた固定軸の軸端側に対応する位置で従動輪に固定軸の
軸心と直交する環状の車幅方向外側に向いた被制動面を
形成し、前記固定軸に、被制動面に面接触可能な環状の
制動部材と、この制動部材を被制動面の方へ駆動する4
つ以上のアクチュエータとを設けたので、重量物搬送車
制動力を著しく強化でき、制動性能を高めることがで
きる。しかも、比較的小型の4つ以上のアクチュエータ
を環状に配置できるため制動装置が大型化することもな
い。また、固定軸の軸端側に対応する位置で従動輪に固
定軸の軸心と直交する環状の車幅方向外側に向いた被制
動面を形成し、制動部材も固定軸の軸端側の部位に設け
るため、制動装置の組付けや修理を簡単に行うことがで
きる。
【0033】請求項2の発明によれば、前記アクチュエ
ータが油圧シリンダであることを特徴とするものであ
る。4つ以上の油圧シリンダで制動力を発生できるの
で、制動力を格段に強化できるし、個々の油圧シリンダ
は小型のもので済むので制動装置が大型化することもな
く、油圧シリンダに供給する油圧も比較的低く設定でき
るので油圧リーク防止の面でも有利であり、4つの油圧
シリンダへの油圧供給系も比較的簡単な構成で済む。そ
の他請求項1と同様の効果を奏する。
【0034】請求項3の発明によれば、前記のように、
ローラコンベヤのフリーローラを制動する制動装置にお
いて、固定軸の軸端側に対応する位置でフリーローラの
内面に固定軸の軸端に近づく程大径化するコーン状の被
制動面を形成するので、制動部材の軸方向押圧力は、増
幅されて被制動面に作用するため、制動力を格段に強化
することができる。また、1つの環状の油圧シリンダ
は、小型ながらピストンの受圧面積が大きいため強力な
押圧力を発生できるから、強力な制動力を確保しながら
油圧シリンダを著しく小型化できる。そして、油圧シリ
ンダへ供給する油圧を比較的低く設定できるから油圧リ
ーク防止の面でも有利である。しかも、固定軸の軸端側
に対応する位置でフリーローラの内面にコーン状の被制
動面を形成してあるため、制動装置の組付けや修理を簡
単に行うことができる。
【0035】請求項4の発明によれば、前記のように、
ローラコンベヤのフリーローラを制動する制動装置にお
いて、4つ以上のアクチュエータを設け、それらのアク
チュエータで制動力を発生させるので、制動力を著しく
強化でき、制動性能を高めることができる。しかも、比
較的小型の4つのアクチュエータを環状に配置できるの
で、制動装置が大型化することもない。また、固定軸の
軸端側に対応する位置でフリーローラに固定軸の軸心と
直交する環状の軸長方向外側に向いた被制動面を形成
し、制動部材も固定軸の軸端側の部位に設けるため、制
動装置の組付けや 修理を簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る重量物搬送車の従動輪
とその制動装置の要部縦断面である。
【図2】別実施形態1に係るローラコンベヤのフリーと
その制動装置の要部縦断面である。
【図3】別実施形態2に係るローラコンベヤのフリーと
その制動装置の要部縦断面である。
【符号の説明】 1 従動輪 2 制動装置 3 車軸 4 車体 15 被制動面 16 制動ブロック 18 制動部材 19 油圧シリンダ 30 ローラコンベヤ 31 フリーローラ 32 制動装置 33 ローラ軸 34 フレーム 40 被制動部 40a 被制動面 43 制動部材 45 制動ブロック 46 油圧シリンダ 50 ローラコンベヤ 51 フリーローラ 52 制動装置 54 フレーム 58 被制動部 58a 被制動面 59 制動部材 59a 制動面 63 環状油圧シリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60T 1/06 B65G 13/075 F16D 55/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量物搬送車の車体に回転不能に取付け
    られた固定軸に軸受けを介して回転自在に支持された
    動輪を制動する制動装置において、 前記固定軸の軸端側に対応する位置で従動輪に固定軸の
    軸心と直交する環状の車幅方向外側に向いた被制動面を
    形成し、 前記固定軸に、被制動面に面接触可能な環状の制動部材
    と、この制動部材を被制動面の方へ駆動する4つ以上の
    アクチュエータとを設けたことを特徴とする固定軸取付
    け型制動装置。
  2. 【請求項2】 前記アクチュエータが油圧シリンダであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の固定軸取付け型制
    動装置。
  3. 【請求項3】 ローラコンベヤのフレームに回転不能に
    取付けられた固定軸に軸受けを介して回転自在に支持さ
    れたフリーローラを制動する制動装置において、 前記固定軸の軸端側に対応する位置でフリーローラの内
    面に固定軸の軸端に近づく程大径化するコーン状の被制
    動面を形成し、 前記固定軸に、被制動面に面接触可能なコーン状の制動
    面を有する環状の制動部材と、この制動部材を被制動面
    の方へ駆動する1つの環状の油圧シリンダを設けたこと
    を特徴とする固定軸取付け型制動装置。
  4. 【請求項4】 ローラコンベヤのフレームに回転不能に
    取付けられた固定軸に軸受けを介して回転自在に支持さ
    れたフリーローラを制動する制動装置において、 前記固定軸の軸端側に対応する位置でフリーローラに固
    定軸の軸心と直交する環状の軸長方向外側に向いた被制
    動面を形成し、 前記固定軸に、被制動面に面接触可能な環状の制動部材
    と、この制動部材を被制動面の方へ駆動する4つ以上の
    アクチュエータを設けたことを特徴とする固定軸取付け
    型制動装置。
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