JP2871407B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】最近、耐熱性を具備した熱可塑性樹脂が
エンジニアリングプラスチックとして、機械材料、電子
部品に使用されている。熱可塑性樹脂を成形するに当た
っては、生産性を高めるため、溶融粘度の低下、結晶化
促進、金型離型性の向上を目的として各種の樹脂改質
剤、例えば、ステアリン酸等の脂肪酸、脂肪酸金属塩
類、脂肪酸とペンタエリスリトール、ポリエチレングリ
コール等の多価アルコールとのエステル誘導体、エチレ
ンビスステアロアミド等の脂肪族アミド類を混練する方
法が提案されている(特開昭60−44547号、特開
平3−250049号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、耐熱性を具備
した熱可塑性樹脂は、一般にその溶融温度が高く、前記
の樹脂添加剤では溶融時に熱分解や沸騰をして、金型を
汚染したり樹脂中に気泡を生じる場合があった。このた
め、耐熱性を有する樹脂改質剤の開発が望まれていた。
【0004】本発明は、耐熱性に優れた樹脂改質剤を配
合してなる新規有用な熱可塑性樹脂組成物を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討の結果、特定の構造を有するイ
ミド系化合物が、それ自体耐熱性を有し、しかも熱可塑
性樹脂の溶融粘度を低下させ、結晶性熱可塑性樹脂に対
してはその結晶性を向上させ或いは離型性を向上させる
等、所望の性能を有した樹脂改質剤として機能すること
を見いだし、かかる知見に基づいて本発明を完成するに
至った。
【0006】即ち、本発明に係る熱可塑性樹脂組成物
は、熱可塑性樹脂100重量部に対し、一般式(1)で
表されるジイミド、一般式(2)又は一般式(3)で表
されるモノイミド及びそれらの金属塩よりなる群から選
ばれる1種若しくは2種以上のイミド系化合物(以下
「本イミド系化合物」と総称する。)を0.1〜100
重量部含有することを特徴とする。
【0007】
【化6】 [式中、R1、R2は同一又は異なって、炭素数4〜22
のアルキル基若しくはアルケニル基、炭素数4〜6のシ
クロアルキル基、
【化7】 又は
【化8】 で示される基を表す。R3、R5は同一又は異なって、炭
素数1〜22のアルキル基を表す。R4、R6は同一又は
異なって、単結合又は炭素数1〜2のアルキレン基を表
す。aは1〜2の整数を表し、bは0〜2の整数を表
す。A1、A2は同一又は異なって、単結合又はフェニレ
ン基を表す。]
【0008】
【化9】 [式中、Xが基NH−A4−R8のときYは水酸基を表
し、Yが基NH−A4−R8のときXは水酸基を表す。R
7、R8は一般式(1)におけるR1と同義であり、夫々
同一又は異なっていてもよい。A3、A4は同一又は異な
って、単結合又はフェニレン基を表す。]
【0009】
【化10】 [式中、R9、R10は同一又は異なって、炭素数4〜2
2のアルキル基又はアルケニル基を表す。A5、A6は同
一又は異なって、単結合又はフェニレン基を表す。]
【0010】本イミド系化合物は、例えば、1,2,
3,4−ブタンテトラカルボン酸(以下「BTC」と略
記する。)又はその一無水物若しくは二無水物(以下
「BTC類」と総称する。)と所定の構造を有する脂肪
族一級アミン、脂環式一級アミン又は芳香族一級アミン
とを脱水縮合することにより或いは当該アミンのイソシ
アネート誘導体との脱炭酸反応により容易に得ることが
できる。
【0011】当該脱水反応は、加熱による方法が工業的
に最も好ましいが、必要により無水酢酸−ピリジン、カ
ルボジイミド等の脱水剤を使用することもできる。
【0012】当該脂肪族一級アミンとしては、飽和、不
飽和の直鎖状、分岐鎖状の脂肪族アミンが挙げられる。
このものは、芳香環を有していてもよい。
【0013】当該脂肪族アミンとしては、ブチルアミ
ン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミ
ン、オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ノニ
ルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシル
アミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペン
タデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルア
ミン、オクタデシルアミン、ノナデシルアミン、エイコ
シルアミン、ヘネイコシルアミン、ドコシルアミン、オ
クタデセニルアミン、ベンジルアミン等が例示され、中
でもデシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミ
ン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン等が推奨
される。
【0014】更に、実質的にはこれらのアミンを含有す
る混合物、即ち、ヤシアミン、牛脂アミン、魚油アミ
ン、水添ヤシアミン、水添牛脂アミン、水添魚油アミン
等の天然系アミンを使用することは経済的に有意義であ
る。
【0015】脂環式一級アミンとして、具体的には、シ
クロブチルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキ
シルアミン、シクロヘキシルメチルアミン、シクロヘキ
シルエチルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、ジメ
チルシクロヘキシルアミン等が例示される。
【0016】芳香族一級アミンとして、具体的には、ブ
チルアニリン、アリルアニリン、ペンチルアニリン、ヘ
キシルアニリン、ヘプチルアニリン、オクチルアニリ
ン、ノニルアニリン、デシルアニリン、ウンデシルアニ
リン、ドデシルアニリン、トリデシルアニリン、テトラ
デシルアニリン、ペンタデシルアニリン、ヘキサデシル
アニリン、ヘプタデシルアニリン、オクタデシルアニリ
ン、オクタデセニルアニリン、ノナデシルアニリン、エ
イコシルアニリン、ヘネイコシルアニリン、ドコシルア
ニリン等が例示され、中でもデシルアニリン、ドデシル
アニリン、テトラデシルアニリン、ヘキサデシルアニリ
ン、オクタデシルアニリン等が推奨される。
【0017】本イミド系化合物は、BTC類と低級アル
コール(メチルアルコール、ブチルアルコール等)で中
間的に部分エステル又は全エステルとしたり、塩化チオ
ニル、ホスゲン、塩素等の塩素化試薬で酸クロリドにす
る等の実質的にBTC類を脱水した形態で当該アミンを
作用させることによっても調製される。
【0018】上記方法により調製されたイミド系化合物
中には未反応の酸成分の混在が少なく、重合度の低下を
避けるためにできるだけ酸成分の混在を避けたい分野、
例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ
オキシメチレン(POM)、ポリカーボネート(PC)
等の樹脂用改質剤として有用である。
【0019】本イミド系化合物の中でもカルボキシル基
を含有する化合物は、金型との親和性が高まって外部滑
性は増大する。具体的には、BTC類と脂肪族アミンと
のアミド酸によるカルボキシル基が有効である。この
為、必要に応じてBTC類と脂肪族アミンの脱水反応を
制御し、カルボキシル基を残存させる場合もある。この
とき、生成するイミド化合物は、通常、一般式(2)と
一般式(3)の混合物として得られる。残存したカルボ
キシル基はそのままでもよいし、ナトリウム、カリウ
ム、マグネシウム、バリウム、亜鉛、アルミニウム等の
金属石鹸の形態としてもよい。過剰の脂肪族アミンを添
加して、脱水アミド化して、カルボキシル基を封鎖する
こともできる。
【0020】本イミド系化合物を使用するに当たり、そ
のアルキル基若しくはアルケニル基の鎖長は、適用され
る熱可塑性樹脂の種類と目的とする効果に応じて適宜選
択される。一般に、炭素数4〜18の鎖長の当該基を有
するイミド系化合物は溶融粘度の低下、結晶化促進に有
効であることが多く、炭素数18〜22の鎖長の当該基
を有するイミド系化合物は外部滑剤として機能すること
が多い。
【0021】又、本イミド系化合物は、希望する諸物性
に応じて、単独で用いてもよいし、適宜混合しても良
い。場合によっては、混基ジイミドの形態で添加しても
よい。
【0022】本イミド系化合物は、特に耐熱性が要求さ
れる熱可塑性樹脂用の改質剤として有用である。かかる
熱可塑性樹脂の種類としては、ポリフェニレンサルファ
イド(PPS)、ポリサルホン、ポリフェニレンエーテ
ル(PPE)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリ
エーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレン
オキシド(PPO)、フェニルマレイミドやα−メチル
スチレン及び/又は無水マレイン酸で変性したABS、
塩素化ポリ塩化ビニル、テレフタル酸と脂肪族ジアミン
或いはキシリレンジアミンと脂肪族ジカルボン酸等の芳
香族系ポリアミド、6ナイロン、6,6ナイロン、4,
6ナイロン、11ナイロン、12ナイロン等の脂肪族ポ
リアミド、ポリカーボネート(PC)、ポリアセター
ル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリオキシメチレン(POM)、
ポリエチレンナフタネート、ポリ−1,4−シクロヘキ
サンジメチレンテレフタレート、ポリアリレート、液晶
ポリマー、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテ
ルイミド、ポリメチルペンテン及びこれらの樹脂の変性
品、ポリマーアロイ等を例示することができる。更に、
上記樹脂以外の汎用熱可塑性樹脂(例えば、ポリ塩化ビ
ニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS等)に添
加することも可能である。
【0023】本イミド系化合物の配合量は、熱可塑性樹
脂100重量部に対して、0.1〜100重量部、好ま
しくは0.5〜50重量部程度である。更に、本イミド
系化合物を低粘剤や結晶化促進剤として使用する場合に
は1〜20重量部となるように添加するのが望ましい。
添加量が0.1重量部未満の場合には特性があまり向上
せず、100重量部を越えて大量に配合すると樹脂に必
要な耐熱性を損なう虞がある。
【0024】本発明に係る熱可塑性樹脂組成物には、そ
の用途、目的に応じ、本発明の目的を阻害しない範囲
で、結晶核剤、補強剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、帯電防止剤、難燃剤等の各種添加剤を加えること
ができる。
【0025】結晶核剤としては、公知の無機系核剤及び
有機系核剤が挙げられる。
【0026】無機系核剤としては、タルク、マイカ、シ
リカ、カオリン、クレイ、アタパルシャイト、ロマイト
粉、石英粉、亜鉛華、ケイソウ土、モンモリロナイト、
バーミキュライト、無定形シリカ、ガラス粉末、シリカ
−アルミナ、ウォラストナイト、ハイトロン、ボロン、
ナイトライト、カーボンブラック、ピロフェライト、グ
ラファイト、硫化亜鉛、窒化ホウ素、シリコン樹脂粉
末、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、リチウ
ム、バリウム、チタン等の硅酸塩、硫酸塩、炭酸塩、燐
酸塩、アルミン酸塩、酸化物等が例示される。
【0027】有機系核剤としては、脂肪族カルボン酸金
属塩、安息香酸、テレフタル酸等の芳香族カルボン酸金
属塩、芳香族ホスホン酸及び金属塩、芳香族リン酸金属
塩、ベンゼンスルホン酸、ナフタリンスルホン酸等の芳
香族スルホン酸の金属塩、β−ジケトン類の金属塩、カ
ルボキシル基の金属塩を有する高分子化合物、46ナイ
ロンやパラヒドロキシル安息香酸エステル等の結晶性高
分子の微粉末等が例示される。
【0028】補強剤として或いは増量のために充填剤を
添加してもよい。このような充填剤としては特に制限が
なく、具体的には、カーボンブラック、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、カオリン、焼成クレー、タル
ク、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸、
炭素繊維、ガラス繊維、アスベスト繊維、アラミド繊
維、チタン酸カリウム繊維等が例示される。
【0029】本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、通常
の方法により調製される。例えば、必要に応じて適宜用
いられる各種添加剤成分の夫々所要量を、V−ブレンダ
ー、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、タンブラ
ーブレンダー等で混合し、バンバリーミキサー、ニーダ
ー、オーブンロール、単軸スクリュー押出機、二軸スク
リュー押出機、単軸往復動スクリュー等の混練機で混合
することにより目的とする樹脂組成物が得られる。
【0030】上記の如くして本発明に係るイミド系化合
物を配合してなる樹脂組成物は、各種成型品用材料、例
えば、電気、電子機器部品、自動車機器部品、化学部品
材料の用途に適している。
【0031】
【実施例】以下に実施例を掲げて、本発明を詳しく説明
する。尚、各製造例において調製されるイミド系化合物
の同定は、NMR及びIRを用いて行った。
【0032】製造例1 BTC二無水物19.8g(0.1モル)とステアリル
アミン53.8g(0.2モル)をキシレン中で混合攪
拌し、昇温した。生成水を分離除去しながら、キシレン
をも留去して、最終的に反応温度が260℃となるまで
加熱し、生成水が3.6gになるまで反応を継続した。
反応終了後、水酸化ナトリウム10%水溶液で中和し、
白土処理、濾過を行い、残存するキシレンをトッピング
して目的のイミド化合物(本イミドA)を作成した。
【0033】製造例2 BTC23.4g(0.1モル)とタロー(tallow)ア
ミン51.8g(0.2モル)とキシレンを使用し、生
成水6.6gを留出させて反応を終了した。反応終了
後、そのまま残存するキシレンをトッピングしてカルボ
キシル基を残存させた目的のイミド化合物(本イミド
B)を作成した。
【0034】製造例3 BTC23.4g(0.1モル)とタローアミン51.
8g(0.2モル)とキシレンを使用し、生成水6.6
gを留出させて反応を終了した。反応終了後、水酸化カ
ルシウム1.2gを加えて中和し、そのまま残存するキ
シレンをトッピングしてカルボン酸塩を含有する目的の
イミド化合物(本イミドC)を作成した。
【0035】製造例4 BTC23.4g(0.1モル)とp−ドデシルアニリ
ン52.2g(0.2モル)とキシレンを使用し、生成
水6.6gを留出させて反応を終了した。反応終了後、
10%水酸化カリウム水溶液で中和し、白土処理、濾過
を行い、残存するキシレンをトッピングして目的のイミ
ド化合物(本イミドD)を作成した。
【0036】製造例5 BTC一無水物20.4g(0.1モル)とp−ブチル
アニリン41.0g(0.2モル)とキシレンを使用
し、生成水3.3gを留出させて反応を終了した。反応
終了後、そのまま残存するキシレンをトッピングしてカ
ルボキシル基を残存させた目的のイミド化合物(本イミ
ドE)を作成した。
【0037】製造例6 BTC二無水物19.8g(0.1モル)とp−デシル
アニリン46.6g(0.2モル)とキシレンを使用
し、生成水3.3gを留出させて反応を終了した。反応
終了後、水酸化カルシウムで中和し、そのまま残存する
キシレンをトッピングしてカルボン酸塩を含有する目的
のイミド化合物(本イミドF)を作成した。
【0038】実施例1 PET樹脂100重量部に対し、「本イミドA」5重量
部を添加後、押出機にて溶融混合し、得られたステラン
ドを水冷後、カッティングして試料とした。この試料の
メルトフローインデックス(MFI)を275℃、荷重
2kgにおける直径2mm、長さ8mmのオリフィスから10
分間に押し出される溶融樹脂量として測定したところ、
31cm3/10分であった。
【0039】比較例1 実施例1で用いたPET樹脂自体のMFIを実施例1に
準じて測定したところ、18cm3/10分であった。
【0040】 実施例2 PET樹脂100重量部、「本イミドC」5重量部及び
結晶化核剤としてタルク3重量部をヘンシエルミキサー
で混合したものを押出機にて溶融混合し、得られたステ
ランドを水冷後、カッティングして試料とした。この試
料のDSC測定によれば、昇温時の融点と昇温時の結晶
化温度との差(Δt)は124℃であり、結晶化温度は
84℃であった。
【0041】比較例2 実施例2で用いたPET樹脂自体の温度差(Δt)を実
施例2に準じて測定したところ、90℃であり、結晶化
温度は117℃であった。
【0042】実施例3 12ナイロン樹脂100重量部に「本イミドB」5重量
部をオーブンロール上で180℃で混練して試料を調製
した。この試料のMFIを温度240℃、荷重20kgの
おける直径1mm、長さ10mmのオリフィスから10分間
に押し出される溶融樹脂量として測定したところ、1
2.4cm3/10分であった。
【0043】比較例3 実施例3で用いたナイロン樹脂自体のMFIを実施例3
に準じて測定したところ、5.6cm3/10分であっ
た。
【0044】実施例4 PPS樹脂100重量部に「本イミドA」5重量部をラ
ボプラストミキサーを用いて290℃で溶融混練して試
料を調製した。この試料のDSC測定によれば、温度差
(Δt)は165℃であり、結晶化温度は117℃であ
った。
【0045】実施例5 「本イミドF」5重量部用いた他は実施例4と同様にし
て試料を作成した。この試料のDSC測定によれば、温
度差(Δt)は175℃であり、結晶化温度は109℃
であった。
【0046】比較例4 実施例4で用いたPPS樹脂自体の温度差(Δt)を実
施例4に準じて測定したところ156℃であり、結晶化
温度は128℃であった。
【0047】実施例6 塩素化度約65%の塩素化塩化ビニル樹脂100重量
部、「本イミドB」5重量部、マレイン酸ジブチル錫
1.5重量部、硫化ジブチル錫1.5重量部、ステアリ
ン酸ブチル0.4%及びステアリルアルコール0.4%
をヘンシェルミキサーで混合した後、190℃のロール
上で溶融混合して試料とした。この試料のMFIを温度
190℃、荷重160kgのおける直径1mm、長さ10mm
のオリフィスから10分間に押し出される溶融樹脂量と
して測定したところ、520cm3/10分であった。
【0048】比較例5 「本イミドB」を添加しない他は実施例6で用いた組成
と同様の塩素化塩化ビニル樹脂組成物のMFIを実施例
6に準じて測定したところ、270cm3/10分であっ
た。
【0049】実施例7 POM樹脂100重量部に対して「本イミドD」5重量
部をドライブレンドし、2軸押出機で230℃で溶融混
練し、水中に吐出カッティングして試料を作成した。こ
の試料のMFI(190℃、荷重2.19Kg)を測定し
たところ、15.8cm3/10分であった。
【0050】比較例6 実施例7で使用したPOM樹脂自体のMFIを実施例7
に準じて測定してところ、7.0cm3/10分であっ
た。
【0051】実施例8 ABS樹脂100重量部に対して「本イミドE」2重量
部をヘンシェルミキサーで良く混合した後、単軸押出機
で混練しペレットを成型した。このペレットを射出成型
機で260℃における流動距離を測定したところ、6
3.5cmであった。
【0052】比較例7 実施例8で使用したABS樹脂自体の流動距離を実施例
8に準じて測定したところ、47.9cmであった。
【0053】
【発明の効果】熱可塑性樹脂に対して本発明に係るイミ
ド系化合物を配合することにより、樹脂の溶融粘度を低
減し、結晶性樹脂にあっては、その結晶化を促進するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−223383(JP,A) 特開 昭63−291956(JP,A) 特開 平3−66754(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08K 5/00 C08K 13/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂100重量部に対し、一般
    式(1)で表されるジイミド、一般式(2)又は一般式
    (3)で表されるモノイミド及びそれらの金属塩よりな
    る群から選ばれる1種若しくは2種以上のイミド系化合
    物を0.1〜100重量部含有することを特徴とする熱
    可塑性樹脂組成物。 【化1】 [式中、R1、R2は同一又は異なって、炭素数4〜22
    のアルキル基若しくはアルケニル基、炭素数4〜6のシ
    クロアルキル基、 【化2】 又は 【化3】 で示される基を表す。R3、R5は同一又は異なって、炭
    素数1〜22のアルキル基を表す。R4、R6は同一又は
    異なって、単結合又は炭素数1〜2のアルキレン基を表
    す。aは1〜2の整数を表し、bは0〜2の整数を表
    す。A1、A2は同一又は異なって、単結合又はフェニレ
    ン基を表す。] 【化4】 [式中、Xが基NH−A4−R8のときYは水酸基を表
    し、Yが基NH−A4−R8のときXは水酸基を表す。R
    7、R8は一般式(1)におけるR1と同義であり、夫々
    同一又は異なっていてもよい。A3、A4は同一又は異な
    って、単結合又はフェニレン基を表す。] 【化5】 [式中、R9、R10は同一又は異なって、炭素数4〜2
    2のアルキル基又はアルケニル基を表す。A5、A6は同
    一又は異なって、単結合又はフェニレン基を表す。]
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