JP2869966B2 - 合金粉末の製造方法 - Google Patents
合金粉末の製造方法Info
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Description
ならず希土類金属を含む合金粉末の新規な製造方法と、
その製造方法により得られて希土類金属、鉄及び窒素か
らなる合金粉末に関するものである。
等の遷移金属との金属間化合物又は合金は産業上有用な
材料であり、例えば、TbーFe−Coの薄膜は光磁気
メモリーに、Sm−Coは永久磁石に、La−Niは水
素貯蔵合金にと利用される。この場合、これらの金属間
化合物又は合金は粉末状態で求められることが多い。粉
末を得るためには、成分となる金属を溶融してインゴッ
トにした後、このインゴットを粉砕する方法が一般的で
ある。
は、溶融する希土類原料として希土類金属を使用するた
め、希土類金属が、例えば、希土類酸化物に比較して高
価であること、溶融時の均質化処理が不可欠であり、粉
砕時の均一粒子の作製が困難であること及び、得られた
合金粉末における大気中での安定性が悪く、粉砕時に合
金粉末における酸素量の増加に常に注意を払わなければ
ならないことという欠点があった。
とするところは、高価な希土類金属を原料として使うこ
となく、また粉砕工程等を経ることなく、任意な均一な
粒径からなる窒素を含有した希土類−鉄系合金粉末を得
ることのできる合金粉末の製造方法及び、この製造方法
により得られた合金粉末を提供することにある。
方法は、希土類酸化物粉末と、30原子%までの範囲を
酸化鉄により置換された所望する合金粉末の粒径の40
%ないし60%小さい鉄粉末と、粒状のCaとを所定の
割合で均一に混合し、この混合物をアルゴン雰囲気中に
おいて600℃から1200℃の範囲の温度で加熱した
後、窒素ガス雰囲気或いは窒素を含む化合物のガス雰囲
気中において数時間加熱し、この反応生成物を水及び弱
酸水溶液で処理することを特徴とする。
部を30原子%までの範囲にて同種の金属の酸化物粉末
で置換し、前記アルゴン雰囲気中での加熱によって酸化
鉄の自己発熱を利用する。
の製造方法で得られたものであって、一般式REx・F
e100-x-yNy(但し、REは、希土類元素の中から選ば
れた少なくとも一種の元素であり、xは、3原子%<x
<30原子%を充たすものであり、り、Nは窒素であ
り、且つ、yは、0.01原子%<y<15原子%を充
たすものである。)で表されることを特徴としている。
好適には、上記合金粉末は、1ないし100μmの中か
ら選定した任意の数値の平均粒径を有している。
ることなく、一般に希土類金属より安価である希土類酸
化物を原料とすることができ、工業的に有利である。
における粒径を所望する合金粉末の粒径の40%ないし
60%小さいものを選定することにより、1ないし10
0μmの範囲において所望の粒径の希土類−Fe系合金
粉末を得ることができる。
散反応後に窒素ガス雰囲気或いは窒素元素を含む化合物
ガスの雰囲気での窒化処理を数時間行うことにより、
0.01原子%ないし15原子%の窒素原子を希土類−
Fe系合金粉末に均一に含有させることができる。
溶液処理は勿論大気中に露出しておいても合金粉末の酸
素量が増大しないものを得ることができる。即ち、窒化
処理のない場合、還元拡散反応において副生成物である
CaOは速やかに水と反応してCa(OH)2になる
が、未反応のCaは比較的緩慢に反応するので除去に手
間取り、ひいては純度の低下をもたらす原因にもなって
いたのに対し、本発明の如く窒化処理を行う場合、未反
応のCaの大部分がCaN等のカルシウム窒化物にな
り、このCaN等のカルシウム窒化物はCaOと同様に
速やかに水と反応するのでこの除去には極めて好都合で
ある。
同種の金属の酸化物で置換することにより、この金属酸
化物の粉とCa粉との反応、即ち、金属酸化物の還元時
の自己発熱によって希土類酸化物とCa粉との還元反応
を全体として均一にすると共に容易ならしめる。
させることなく、1つの反応容器内で反応雰囲気及び反
応温度を変えることにより、還元拡散反応及び窒化処理
を行うことができる。
−鉄系合金は、窒素を含んでいるので、大気中に露出し
ておいても合金粉末の酸素量が増大しないばかりでな
く、例えば、窒素を含まない場合、永久磁石材料となら
ないRe−Fe系合金を永久磁石材料として性能を示す
Re−Fe−N系合金にすることができる。
−N合金粉末の製造例から説明する。
2O3粉末とFe粉末とCa粉末とを混合する。この場
合、Feに対し30原子%までの範囲にてFe2O3又は
Fe3O4で置換してよい。これらの酸化鉄がCaにより
還元されるときの反応熱により、全体として均一な反応
を行わしめることができ、外部エネルギーの節約や収率
の向上につながる。また、粒状のCa粉の混合量につい
ては、希土類酸化物と、選択的に混合する金属酸化物と
の酸化物を還元するに足ることが必要であるが、好適に
は、粒状のCaの混合量は、Nd2O3と、選択的に混合
するFe2O3又はFe3O4と中の酸素原子の当量に対し
1.5倍程度が望ましい。
e−N合金の40ないし60%程小さい均一粒径のもの
を選定する。
が可能な加熱容器中に配置する。加熱容器内を真空排気
した後、アルゴンガスを通じながら600℃から120
0℃の範囲内、望ましくは800℃から1000℃の範
囲内で数時間、好適には2時間程度加熱する。加熱温度
が600℃未満であると、酸化物の還元反応が進行せ
ず、一方、加熱温度が1200℃を越えると、Caが飛
散してしまう。ここで、混合粉、即ち、出発系にFe2
O3又はFe3O4が適量入っている場合、昇温途中で自
己発熱し、効率的に均一な反応を行わしめることができ
るが、Feに対して30原子%以上相当のFe2O3又は
Fe3O4が混合されていると、極めて大きな発熱により
爆発あるいは飛散が起きて好ましくない。
ガス中で250℃から800℃の範囲内で、好ましくは
300℃から600℃の範囲内の一定の温度まで冷却し
て以後この温度で一定に保持する。その後、加熱容器を
再び真空排気した後、窒素ガスを導入する。導入するガ
スは窒素に限らず窒素原子を含むガス、例えば、アンモ
ニアでもよい。大気圧以上の圧力で窒素ガスを通じなが
ら数時間、好適には5時間程度加熱した後、加熱を停止
し放冷する。
し、これにより、反応生成物が直ちに崩壊し、合金粉末
とCa成分との分離が始まる。水中での攪拌、静置、上
澄み液の除去を数回繰り返し、最後に酢酸等の弱酸で処
理することにより、Ca成分の分離が完了する。得られ
た合金粉末は粒径がシャープに揃うと共に流動性のある
ものである。
が水洗工程に先立ち行われていることにより、水洗工程
においても、酸素成分を含まない合金粉末が得られるこ
とに役立つ。即ち、従来、反応生成物であるCaOは速
やかに水と反応してCa(OH)2になるが、未反応の
Caは比較的緩慢に反応するので除去に手間取り、ひい
ては純度の低下をもたらす原因にもなっていたのに対
し、本発明によれば、窒化処理を行っているので、未反
応のCaの大部分がCaN等のカルシウムの窒化物にな
り、このCaN等のカルシウムの窒化物はCaOと同様
に速やかに水と反応するのでこの除去には極めて好都合
である。
粉末は、窒素を0.01原子%より多く10原子%より
少ない範囲で含まれている。窒化処理の時間を少なくす
ることにより、窒素の含有量を0.01原子%より減少
させることができるが、0.01原子%より少ないと、
大気中での化学的安定性が得られず、また、10原子%
より多いと、Ndの窒化物が生成し、これにより、大気
中では、化学的に不安定となって不都合である。
粉末について言えることであるが、希土類金属が3原子
%より少ないと、ほとんどがFe分となり、実用上使用
できず、また、希土類金属が30原子%より多いと、希
土類金属が析出し、大気中で不安定となり、不都合であ
る。
しながら説明する。
23.15gと平均粒径30μmのFe粉39.44g
とを混合し、さらに粒状のCa12.41gを加えて充
分に混合する。Caの当量はNd2O3中の酸素原子の当
量に対し1.5倍である。混合物を軟鋼製の坩堝に入
れ、加熱容器中にセットする。加熱容器内を1×1O-2
トル(Torr )以下まで真空排気した後、アルゴンガスを
導入し、大気圧で流通させる。
状態で2時間保持し続け、以後アルゴンガスを流通させ
たままま冷却していく。500℃になったらこの温度に
保持を開始し、アルゴンガスの流通を止めて直ちに加熱
容器内を真空排気する。加熱容器内が1×10-2トル
(Torr )以下まで真空排気された後、排気を止め、窒素
ガスを導入し、大気圧で窒素ガスが流通するようにし、
その後、3時間の熱処理を行ってから加熱を止めて放冷
する。
であって容易に坩堝から取り出すことができ、反応生成
物を3000ccのイオン交換水中に投入すると、直ち
に崩壊する。この時、反応生成物中のCaOと、ほとん
どをCaN等のカルシウムの窒化物である未反応のCa
とが微細なCa(OH)2に変わる。このスラリーを1
0分間攪拌した後、10分間静置し、微細なCa(O
H)2が浮遊している上澄み液を捨てる。ここで再度3
000ccのイオン交換水を加えて先と同様な操作を行
う。数回、この操作を繰り返した後、当初pH4.5に
調整された酢酸水溶液中で15分間攪拌、静置して上澄
み液を捨てる。この後再度水洗いを数回行ってCa分の
除去が完了する。最後に、Ca分を除去した合金粉末を
ヌッチェにてアルコール置換しながら水と分離し、分離
したケーキを80℃で真空乾燥し、これにより、Nd−
Fe−N合金粉末を得る。
で、ほぼ球形に近い形を有して粒径を約50μmとする
流動性の良い黒色粉末であった。化学分析によれば、N
d27.4%、Fe70.0%、N2.14%、Ca
0.08%及びO(酸素原子)0.33%であった。即
ち、得られた合金は一般式をNd11.9Fe78.5N9.6と
するものであった。また、出発原料のNdとFeからに
基づく収率は88.5%であった。原料粉末中のNdと
Feの重量比は0.50であったが、得られた合金粉末
は0.39であった。
23.15gと平均粒径30μmのFe粉37.17g
及び平均粒径1μmのFe2O3粉3.42gを混合す
る。これら原料のFe原子のうちFe2O3に由来するも
のは6.5原子%である。さらにこれに粒状のCa1
6.28gを加えて充分に混合する。Caの当量はNd
2O3及びFe2O3中の酸素原子の当量に対し1.5倍で
ある。以後、実施例1と全く同様の操作でアルゴンガス
での加熱処理、窒素処理及び後処理を行ったが、初期の
昇温中620℃から急激な自己発熱が見られ、反応系の
温度は瞬間的に870℃に達する。
53gであって、粒径約50μmの流動性の良い黒色粉
末であった。化学分析によれば、Nd27.9%、Fe
69.4%、N2.15%、Ca0.07%及びO(酸
素原子)0.41%であった。即ち、得られた合金は一
般式をNd12.2Fe78.2N9.7とするものであった。ま
た、出発原料のNdとFeからに基づく収率は90.9
%であった。原料粉末中のNdとFeの重量比は0.5
0であったが、得られたNd−Fe−N合金粉末は0.
40であった。
20.01g、平均粒径30μmのFe粉34.62g
及び平均粒径1μmのFe2O3粉6.43gを混合す
る。これら原料のFe原子のうちFe2O3に由来するも
のは13原子%である。さらにこれに粒状のCa19.
60gを加えて充分に混合する。Caの当量はNd2O3
及びFe2O3中の酸素原子の当量に対し1.5倍であ
る。以後、実施例1と全く同様の操作を行ったが、初期
の昇温中570℃から急激な自己発熱が見られ、系の温
度は瞬間的に1070℃に達する。
15gであって、粒径約50μmの流動性の良い黒色粉
末であった。化学分析によれば、Nd28.0%、Fe
68.9%、N1.75%、Ca0.11%及びO(酸
素原子)0.88%であった。即ち、得られた合金は一
般式をNd12.5Fe79.4N8.0とするものであった。出
発原料のNdとFeからに基づく収率は94.1%であ
った。原料粉末中のNdとFeの重量比は0.5であっ
たが、得られたNd−Fe−N合金粉末は0.40であ
った。
500℃でなく450℃とする以外、実施例3と全く同
じ出発原料を用い実施例3と同様の処理を行った。
gであって、粒径約50μmの流動性の良い黒色粉末で
あった。化学分析によれば、Nd27.7%、Fe6
9.9%、N0.82%、Ca0.10%及びO(酸素
原子)0.8%であった。即ち、得られた合金は一般式
をNd12.8Fe83.3N3.9とするものであった。出発原
料のNdとFeからに基づく収率は89.9%であっ
た。原料粉末中のNdとFeの重量比は0.5であった
が、得られたNd−Fe−N合金粉末は実施例3と同じ
く0.40であった。
mとする以外、実施例1と同様にして、微粒子のNd−
Fe−N合金粉末を作製した。
22gであって、粒径約8μmの流動性の良い黒色粉末
であった。化学分析によれば、Nd27.2%、Fe6
9.3%、N2.56%、Ca0.07%及びO(酸素
原子)0.43%であった。即ち、得られた合金は一般
式をNd11.7Fe77.0N11.3とするものであった。出発
原料のNdとFeからに基づく収率は91.5%であっ
た。原料粉末中のNdとFeの重量比は0.5であった
が、得られたNd−Fe−N合金粉末は0.39であっ
た。
22.88gと平均粒径30μmのFe粉39.73g
とを混合し、さらに粒状のCa11.83gを加えて充
分に混合する。Caの当量はSm2O3中の酸素原子の当
量に対し1.5倍である。以後、実施例1と全く同じ処
理を行う。
96gであって、粒径約50μmの流動性の良い黒色粉
末であった。化学分析によれば、Sm28.7%、Fe
69.0%、Ca0.07%、N2.19%、O(酸素
原子)0.2%であった。即ち、得られた合金は一般式
をSm12.1Fe77.9N9.9とするものであった。出発原
料のSmとFeに基づく収率は89.8%であった。原
料粉末中のSmとFeの重量比は0.50であったが、
得られたSm−Fe−N合金粉末は0.42であった。
22.88g、平均粒径30μmのFe粉38.64g
及び平均粒径1μmのFe2O3粉1.43gを混合し、
さらに粒状のCa13.78gを加えて充分に混合す
る。出発原料内のFe原子のうちFe2O3に由来するも
のは2.6原子%である。Caの当量はSm2O3および
Fe2O3中の酸素原子の当量に対し1.5倍である。以
後、実施例1と全く同じ処理を行った。初期の昇温中6
90℃から急激な自己発熱が見られ、系の温度は瞬間的
に830℃に達する。
96gであって、粒径約50μmの流動性の良い黒色粉
末であった。化学分析によれば、Sm28.5%、Fe
68.1%、N2.79%、Ca0.07%、O(酸素
原子)0.2%であった。即ち、得られた合金は一般式
をSm11.8Fe75.8N12.4とするものであった。出発原
料のSmとFeに基づく収率は91.9%であった。原
料粉末中のSmとFeの重量比は0.50であったが、
得られたSm−Fe−N合金粉末は0.42であった。
22.88g及び平均粒径30μmのFe粉37.73
gを混合し、さらに粒状のCa16.00gを加えて充
分に混合する。Caの当量はCeO2中の酸素原子の当
量に対し1.5倍である。以後、実施例1と全く同じ処
理を行う。初期の昇温中670℃から比較的緩慢な自己
発熱が発生し、系の温度は790℃に達する。この場
合、Fe2O3等は含まれていないが、CeO2が発熱源
となっている。
55gであって、粒径約50μmの流動性の良い黒色粉
末であった。化学分析によれば、Ce39.2%、Fe
68.1%、N2.55%、Ca0.07%、O(酸素
原子)0.15%であった。即ち、得られた合金は一般
式をCe12.9Fe75.7N11.3とするものであった。出発
原料のCeとFeに基づく収率は91.7%であった。
原料粉末中のCeとFeの比は0.50であったが、得
られたCe−Fe−N合金粉末は0.43であった。
粉22.81gと平均粒径30μmのFe粉37.91
gを混合し、さらに粒状のCa12.34gを加えて充
分に混合する。Caの当量はPr6O11中の酸素原子の
当量に対し1.5倍である。以後、実施例1と全く同じ
処理を行った。
89gであって、粒径約50μmの流動性の良い黒色粉
末であった。化学分析によれば、Pr29.2%、Fe
68.2%、N2.10%、Ca0.10%及びO(酸
素原子)0.25%であった。即ち、得られた合金は一
般式をPr13.1Fe77.4N9.5とするものであった。出
発原料のPrとFeに基づく収率は90.7%であっ
た。原料粉末中のPrとFeの重量比は0.50であっ
たが、得られたPr−Fe−N合金粉末は0.43であ
った。
度を750℃とした以外は実施例1と同じ条件にて反応
を行った。得られた合金粉末は52.41gで、粒径を
約50μmとする流動性の良い黒色粉末であった。化学
分析によれば、Nd26.8%、Fe70.7%、Ca
0.08%、O(酸素元素)0.41%及びN(窒素原
子)2.02%であった。出発原料のNdとFeからに
基づく収率は86.2%であった。
行わないこと以外、上述した実施例5、7、8及び9と
全く同じ原料組成で、還元拡散反応および後処理を行
い、比較例1〜4をそれぞれ作製した。得られた合金粉
末の組成は、以下の通りであった。
様にして得られた比較例1では、Nd−Fe合金粉末が
40.45gで得られ、この粉末は粒径約50μmの赤
黒色粉末であり、また、化学分析より、Nd15.2
%、Fe82.1%、Ca1.6%及びO(酸素原子)
0.86%であった。窒素は0.01%以下で検出され
なかった。即ち、得られた合金は一般式をNd6.7Fe9
3.3とするものであった。出発原料のNdとFeからに
基づく収率は66.4%であった。原料粉末中のSmと
Feの重量比は0.5であったが、窒化処理を行わない
Nd−Fe合金粉末は、0.19と大巾に低下した。
様にして得られた比較例2では、Sm−Fe合金粉末が
50.51gで得られ、この粉末は粒径約50μmの赤
黒色粉末であり、また、化学分析より、Sm27.4
%、Fe71.6%、Ca0.40%及びO(酸素原
子)0.55%であった。窒素は0.01%以下で検出
されなかった。即ち、得られた合金は一般式をSm12.4
Fe87.5とするものであった。出発原料のSmとFeか
らに基づく収率は84.1%であった。原料粉末中のS
mとFeの重量比は0.5であったが、窒化処理を行わ
ないSm−Fe合金粉末は、0.38と大巾に低下し
た。
様にして得られた比較例3では、Ce−Fe合金粉末が
50.6gで得られ、この粉末は粒径約50μmの赤黒
色粉末であり、また、化学分析より、Ce28.8%、
Fe69.9%、Ca0.10%及びO(酸素原子)
0.67%であった。窒素は0.01%以下で検出され
なかった。即ち、得られた合金は一般式をCe14.1Fe
85.9とするものであった。出発原料のCeとFeからに
基づく収率は89.5%であった。原料粉末中のCeと
Feの重量比は0.5であったが、窒化処理を行わない
Ce−Fe合金粉末は、0.41と大巾に低下した。
様にして得られた比較例4では、Pr−Fe合金粉末が
51.47gで得られ、この粉末は粒径約50μmの赤
黒色粉末であり、また、化学分析より、Pr29.5
%、Fe69.6%、Ca0.18%及びO(酸素原
子)0.88%であった。窒素は0.01%以下で検出
されなかった。即ち、得られた合金は一般式をPr14.5
Fe85.5とするものであった。出発原料のPrとFeか
らに基づく収率は89.4%であった。原料粉末中のP
rとFeの重量比は0.5であったが、窒化処理を行わ
ないPr−Fe合金粉末は、0.43と大巾に低下し
た。
例との比較において、大気中に1週間放置した場合にお
ける酸素量の変化を試験した結果、比較例のものは酸素
量が増加するが、本発明の窒素を含有したものは増加が
見られなかった。
からなる合金粉末について説明したが、本発明によれ
ば、Feの一部がTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、
Cr、Mo、W、Mn、B、Al、Ca、In、Siお
よびCuの酸化物の形あるいは金属の形で置換すること
はしてもよいことは言うまでもなく、目的に応じて各種
組成の合金を製造し得る。
価な希土類金属を原料として使うことなく、また粉砕工
程等を経ることなく、任意な均一な粒径からなる窒素を
含有した希土類−鉄系合金粉末を得ることのできる合金
粉末の製造方法及び、この製造方法により窒素を含有し
た希土類−遷移金属の合金粉末を得ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 希土類酸化物粉末と、30原子%までの
範囲を酸化鉄により置換された所望する合金粉末の粒径
の40%ないし60%小さい鉄粉末と、粒状のCaとを
所定の割合で均一に混合し、この混合物をアルゴン雰囲
気中において600℃から1200℃の範囲の温度で加
熱した後、窒素ガス雰囲気或いは窒素を含む化合物のガ
ス雰囲気中において数時間加熱し、この反応生成物を水
及び弱酸水溶液で処理することを特徴とする合金粉末の
製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
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