JP2866054B2 - ライン放射防止素子 - Google Patents

ライン放射防止素子

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JP2866054B2
JP2866054B2 JP8133582A JP13358296A JP2866054B2 JP 2866054 B2 JP2866054 B2 JP 2866054B2 JP 8133582 A JP8133582 A JP 8133582A JP 13358296 A JP13358296 A JP 13358296A JP 2866054 B2 JP2866054 B2 JP 2866054B2
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    • H05K9/0018Casings with provisions to reduce aperture leakages in walls, e.g. terminals, connectors, cables
    • HELECTRICITY
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
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    • H01F2027/2833Wires using coaxial cable as wire

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  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラインからの不要
波放射を防止する素子に係り、とくに電子機器の電源
線、信号入出力線、コントロール線等のラインが筐体や
シャーシの内部で不要電磁波を誘起し、ラインが筐体や
シャーシの外部に引き出されるとき、同時に不要電磁波
が周囲に放射されるのを防止するために利用されるライ
ン放射防止素子に関する。また本発明は、このラインを
通して外部からの電磁波雑音が、筐体やシャーシ内部に
侵入するのを防止する素子に関するものでもある。
【0002】
【従来の技術】電子機器などの筐体やシャーシから電源
線、信号入出力線、コントロール線等の、電線や同軸ケ
ーブル等を引き出す場合に、筐体内部で発生した電磁波
がこれらのラインに重畳されるため、筐体外部にライン
を通して導かれ、周囲に放射する。また逆に、外部から
妨害電波や雑音がラインを通して機器内に進入する。
【0003】電子機器から出る不要波放射は、他の機器
に雑音や誤動作の原因として妨害を与えたり、ゴースト
障害の原因になるのはもちろんであるが、機器自体の電
気的安定性や信号の質に影響を及ぼす場合がある。
【0004】従来、電子機器の電源線、コントロール
線、回路間の連結線などに誘起するノイズなどの不要波
や妨害波を除去する手段として、フィルタ、コンデン
サ、チョークコイル、フェライトビーズ等を妨害波が重
畳しているラインに直列接続するか、またはアースとの
間に挿入するなどして防止する手段がある。
【0005】しかし、これらはいずれも重畳しているノ
イズの周波数でラインを高インピーダンス化するか、ま
たはショートすることによって、妨害波を反射させ、回
路内部に妨害波が及ばないようにするか、または外部に
妨害波が出ないようにするものである。
【0006】図14は、従来の反射形妨害波除去方式を
利用した例で、たとえばチョークコイルを電源回路に挿
入した電子機器2と、このような素子を有していない機
器1とが共通電源から電源供給を受ける場合の様子を示
したものである。電源線に重畳している妨害波は、機器
1に直接侵入すると同時に、機器2で反射されてきたも
のが機器1に反射妨害として侵入し、それらが場合によ
って強め合い、機器1は機器2が無い場合に比べてより
強い妨害を受けてしまう様子を示している。そして、こ
のような弊害のほかに、チョークコイルの線間容量によ
りインダクタンスの低下を来たし、高い周波数では反射
能力が著しく低下する場合がある。
【0007】チョークコイルと同様な考え方に立つ、フ
ェライトビーズについては、線間容量の問題は少なく、
高い周波数ではフェライトの抵抗分を利用してノイズを
熱として消費させることができる。しかし、その抵抗分
は高々数十Ωであって、線路によっては抵抗分、反射能
力とも不十分である場合がある。また、同時に図14に
示したような再反射による弊害は、フェライトビーズの
場合でも同様に起こる可能性がある。
【0008】このように、妨害波に対して負荷側をオー
プンにして反射する代わりに、ショートして反射させよ
うとするのが線路とアースとの間に挿入されるコンデン
サである。しかし、この場合も共通電源についてはチョ
ークコイルと同じく再放射があることに変わりが無い。
また、妨害波をアースに流す方式なので、たとえば1つ
の機器で回路同士を結線し、回路が共通アースである
と、このアースを通して回路間の相互干渉が生じたりす
ることがある。いずれにしても、このような反射型の防
止素子にあっては、機器間や回路間に限らず、1つの回
路内でも事情は同じで、回路内の線路の反射が回路動作
を不安定にしたり、リンギング現象を起こしたりする。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】すべての電子機器や、
電子システムからの不要電磁波の放射は極力抑えなけれ
ばならない。もし機器からの漏洩放射があると、他の施
設ないしは機器、その他の無線を用いる航法、管制シス
テムに妨害を与える恐れがあるからである。特に、医療
機器や自動機器の妨害波による誤動作は問題が深刻であ
る。
【0010】また、最近の電子機器は、小型軽量化とと
もに、省電力化が図られ、非常に弱い信号を処理しても
誤動作などをしないようにしなければならず、この意味
で耐雑音性、耐妨害波能力が重要になってきている。ま
た、電子機器は他の機器からの妨害波や、放送波、移動
無線などの強電界下に曝される機会も多いので、これら
の電波からも保護しなければならない。
【0011】最近、電子機器で取り扱われる周波数は、
デジタル素子の高速化に伴い、より高い周波数まで利用
されるようになったため、その基本波はもとより、その
高調波なども含めると、不要放射ないしは妨害を受ける
可能性のある電波の周波数は非常に高く、広帯域になっ
ている。そして、その度合いは、主として筐体の隙間
や、筐体から外部に出る同軸線や電源線、コントロール
線の状態に大きく左右される。
【0012】このことが電子機器の不要波、妨害波対策
を難しくしている1つの要素である。しかし、機器内部
への電源供給、信号の入出力のための電線類はどうして
も必要であるので、これらにつき対策することが重要で
ある。
【0013】本発明は上述の点を考慮してなされたもの
で、電線や同軸ケーブルに重畳されている妨害波を反射
する代わりに、妨害波を有効に吸収し、しかも容易かつ
安価に製作できるライン用妨害波吸収素子を提供するも
のである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明では、ラインから
の漏洩放射の原因となるラインに重畳されている不要波
を、すべて導波路に導いて電波吸収作用によって処理す
る。この導波路は、たとえば導体外管として金属円筒を
用い、その内部に同軸状に導体芯線を配置し、導体外管
と導体芯線は短絡板を用いるか、または分布定数もしく
は集中定数による容量で高周波的に短絡することによっ
て電波の反射端とし、残りの一端は、これを開放した構
造のものとする。そして、導波路の内部はフェライト磁
性体で充填する。
【0015】このように構成する本発明のライン放射防
止素子にあっては、これを筐体やシャーシから引き出さ
れるラインに直列に接続し、ラインに重畳している不要
な高周波電流が、導波路内に伝播していく間にフェライ
ト磁性体に吸収され、外部への放射が抑制される。
【0016】また、本発明のライン放射防止素子にあっ
ては、導波路に充填される磁性体と導波路の内面との間
に隙間を設け、この隙間がない場合に比べ、より広帯域
にわたる不要波の吸収が行われる。
【0017】このように本発明では、筐体から引き出さ
れた電線などのラインに重畳した不要波を、まず導波路
に導いて処理する。導波路は、不要波の電流をできる限
りスムーズに導波路内に導く構造とする。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明のライン放射防止素子に使
用される導波路の断面およびその動作概念を図1に示
し、その基本的作用を説明する。
【0019】図1において、導体外管1はたとえば銅パ
イプであって、その内径が2r1であり、導体外管1の
略中心には導体芯線2、たとえば銅線であってその外径
が2r2のものが配置されている。導波路の先端部に設
けられた短絡板3で導体外管1と導体芯線2とが短絡さ
れている。この部分は、高周波的に短絡されればよいの
で、分布定数的リアクタンスないしは固定コンデンサで
もよい。この場合、動作は略同じであるので、ここでは
短絡板3で短絡する場合を例として述べる。また、導体
芯線2は、導体外管1の長さL方向で導体外管1の中心
に保たれるように取り付けられている。
【0020】さらに、短絡板3からは導体外管1の外部
に導体芯線2´が伸びて負荷6に接続されているとす
る。また、導体外管1の短絡板3と反対側は開放端4と
なっている。このように、本発明に係るライン放射防止
素子の導波路が構成される。
【0021】この図1において、電源Gからライン5に
流れる電源電流Iの他に、ライン5に誘起された不要波
の電流Iiiも流れているものとする。ここで、不要波に
よる電流だけに着目すると、電流Iiiは導体芯線2の左
側から導体芯線2の表面を短絡板3の方向に流れて行く
が、短絡板3の管内側を放射状に流れた後は、導体外管
1の内面を電流Iioとして開放端4の方向に進み、導体
外管1の外表面を電流Iooとして伝播し、短絡板3の外
壁面から導体芯線2´に流れて負荷6に消費される。ま
た、電流の流れとしては、上述の逆でも同様に成立する
ことは言うまでもない。
【0022】ここで、電流Iiiと電流Iioは、図示のよ
うに電流の流れる方向が逆で等量であるから、あたかも
導波路に流れる不要波の電流は同軸線路内の電流の様子
に似ていることになる。すなわち、導波路の長さが、関
心のある不要波電流の波長に比べ非常に短いときは、こ
れらの電流は同軸線路の伝播モードすなわち準TEMモ
ードとみなしてよい。
【0023】本発明では、上述の導波路内で同軸モード
である不要波電流IiiおよびIioを導波路内で吸収させ
ることによってIooをなくし、電源Gからの電流Iのみ
を負荷6に消費させるものである。
【0024】図2は、図1の導波路の導体外管1の内壁
と導体芯線2´の外周との間に、フェライト磁性体によ
る円筒7が長さd、厚みtmで充填された様子を、導波
路の部分を断面図として、また接続部分を回路図として
合成図示している。
【0025】この図2において、IiiとIioは不要波電
流で位相が180度異なるので、空隙4から短絡板3の
方向を見込む入力インピーダンスZdは、 Zd=Zc・tanhγ・d ただし、
【0026】
【数1】 で表される。ここに、r1は導体外管1の内半径で、r
2は導体芯線2の外半径、μ0、ε0はそれぞれ空気の
透磁率と誘電率、μr、εrはそれぞれフェライト磁性
体7の材料の比透磁率と比誘電率である。また、γは導
波路内の媒質の伝播定数
【0027】
【数2】 で、ωは角周波数である。
【0028】また本発明では、図2に示すようにフェラ
イト磁性体7と導体外管1の内壁および導体芯線2との
間に空隙dgを設ける構成としてもよい。この場合の導
波路全体としての比透磁率、比誘電率は、空隙があるた
め、全体としての比透磁率、比誘電率は材料自体のμ
r、εrより共に小さい値になる。そのため、この場合
の入力インピーダンスは、磁性体が全体に充満している
場合の入力インピーダンスを表す式(1)とは異なる。
ただし、この空隙を含めた比透磁率、比誘電率を持つ実
効的な媒質が導波路内に隙間なく充填されているとする
と、式(1)で表現できるから扱い易い。
【0029】この実効的な媒質の比透磁率、比誘電率を
それぞれμer、εerとすると、磁性体の厚みをt
m、導波路の間隔をd、導波路と磁性体の全ギャップを
dgとして空気で満たされているとすると、 μer=(dg+μr・tm)/d εer=d・εr/(dg・εr+tm) ………(2) と表現できる。したがって、この値を式(1)のμr、
εrの代わりに用いれば、空隙がある場合の導波路の入
力インピーダンスを表現できる。
【0030】一般に、磁性体の比透磁率μrおよび比誘
電率εrは、 μr=μr1−jμr2 εr=εr1−jεr2 ………(3) の複素数で表すことができ、かつ周波数分散特性を持っ
ている。ここに、μr1は比透磁率μrの実数分、μr
2はその虚数分を示し、εr1は比誘電率εrの実数
分、εr2はその虚数分を示している。
【0031】たとえばNiZn系焼結フェライトの材料
自体の比透磁率は、材質により異なり、直流で測定した
とき式(3)のμr1の値が、μr1=10〜2,50
0程度の値が得られ、μr2の値もμr1が大きければ
それに伴って大きいのが一般的であり、どちらの値も周
波数によって変化する。
【0032】その周波数特性としては、μr1の値は、
直流からある周波数までほぼ一定に推移した後、単調に
減少していくのに対し、μr2についてはある周波数で
μr1の略半分の値のピークをもつ山形の周波数特性が
一般的である。
【0033】また、NiZn系焼結フェライトの材料の
比誘電率のうち、εr1の値は材料により、約12から
15で周波数に対してほぼ一定と見なしてよく、εr2
の値は非常に小さいのが普通である。
【0034】以下の説明中で、単に比透磁率、比誘電率
とは、それぞれ式(3)の実数部すなわちμr1、εr
1を表し、特にことわりがない限り、直流による測定値
である。また、当然ながらこれらを基にして算出した実
効的な比透磁率μer、εerについても周波数分散を
持っている。
【0035】そこで、式(1)の入力インピーダンスZ
dをZcで正規化し、そのときの値が1であれば、不要
波電流Iii、Iioは、反射なく導波路を伝播していき、
導波路内のフェライト磁性体の磁性損失で吸収され、熱
に変換されることになる。
【0036】また、本発明のライン放射防止素子は、導
波路内に挿入される磁性体の厚みが、開放端4に近い方
から短絡板3まで同一の厚みである必要はない。むし
ろ、開放端4に近い方の厚みtmから、短絡板3の方向
にいくにしたがって順次階段状に厚みを大きくすると同
時に、夫々の長さdも変化させることにより、すなわち
同一厚みで構成することにより、周波数が広帯域な素子
ができる。
【0037】以下、いくつかの実施例を用いて本発明を
さらに詳細に説明する。
【0038】
【実施例1】本発明に係るライン放射防止素子の実施例
1の断面とその動作説明のための結線を図3(a)、
(b)に示す。この図3において、1は導体外管、2、
2´は導体芯線、3は導体外管1と導体芯線2とを短絡
させるための導電性円板として構成された短絡板、4は
導波路の開放端、5は電源線であり、6は電子機器内の
負荷で、7はフェライト磁性体、8は筐体壁面、9は本
発明のライン放射防止素子を筐体壁面8に絶縁して取り
付けるための絶縁物、10は筐体内部を表している。
【0039】この実施例1の場合は、導体芯線2側から
本発明のライン放射防止素子を通して筐体内部10に電
源を供給する場合を示し、筐体内部10で電線5に誘起
した不要波が、導体芯線2に連なる筐体外部の電線5を
通して放射されるのを防ぐ目的で、本発明のライン放射
防止素子を利用している。
【0040】機器の電源用電流は、図3の右側の電線5
から導体芯線2を通って供給される。ただし、導体芯線
2はハンダ付け等の手段で短絡板3の中心に接続されて
いるため、短絡板3の表面を放射状に流れ、そこから導
体外管1の外壁表面を流れ、開放端4で導体外管1の内
壁面に回り込み、導体芯線2´を通して筐体内部10に
供給される。また、機器内部で誘起した不要波電流は導
体芯線の左側2´から導波路内に進入して吸収される。
【0041】したがって、図示はしていないが、露出部
の導体芯線2および導体外管1は充電部分であるので、
安全のためその表面は適当な形状の絶縁物によるカバー
で覆う必要がある。
【0042】この図3において、導波路を構成する導体
外管1は直径が5.0mmで、導体芯線2の直径は0.6
mmに設定している。さらに、磁性体7の材料は、NiZ
n系焼結フェライトであり、その比透磁率μrは2,5
00で、比誘電率εrは15であり、これを厚みtmが
1.35mmで外径3.3mmの中心部に直径約0.6mmの
穴の明いた円筒状にして用いる。また、磁性体の長さd
は7.6mmに設定している。また、磁性体の中心部は貫
通導体芯線に密着しているが、導体外管1の内壁とはd
g=0.85mmの隙間が空いている。
【0043】この構造の場合、導波路内の実効比透磁率
μerは、約2,010で実効比誘電率εerは約4が
得られる。
【0044】図4は、このように構成された本発明に係
るライン放射防止素子の吸収特性を示したものである。
この吸収特性によれば、図3において筐体内部にある導
体芯線2´と導体外管1とに不要波を想定した高周波を
給電し、磁性体を通って短絡板3の方向に伝播する妨害
電磁波に対し、反射減衰量(R/L)20dB以上、す
なわち入射エネルギーの99%以上を吸収する周波数と
して30〜2,500MHzの範囲をカバーしている。
【0045】
【実施例2】図5(a)、(b)は、本発明に係るライ
ン放射防止素子の他の実施例の断面と動作説明のための
結線を示している。この図5において、1は導体管、7
−1,7−2は夫々その厚みがtm1、tm2と厚みの
異なる2つのフェライト磁性体を示し、開放端4に近い
フェライト磁性体7−1は、他のフェライト磁性体7−
2に比べ厚みが薄くなっている。また、フェライト磁性
体の長さについても、フェライト磁性体7−1の長さd
1と同7−2の長さd2とは異なっている。3は短絡
板、4は導波路の開放端、5は電源線、6は電子機器内
の負荷で、8は筐体壁面、9は本発明に係るライン放射
防止素子を筐体壁面8に絶縁して取り付けるための絶縁
物、10は筐体内部を表している。
【0046】この実施例2の場合は、図5の右側の電源
線5から導体芯線2´を通して筐体内部10に電源を供
給する場合を示し、筐体内部10から電源線5に重畳し
て筐体外に高周波が漏れ出すのを防ぐ目的のものであ
り、実施例1に比べ、周波数帯域を広くした本発明のラ
イン放射防止素子の場合である。
【0047】機器の電源用電流は、右側の導体芯線2´
から供給される。そして、導体芯線2´はハンダ付け等
の手段で短絡板3の中心に接続されているため、そこか
ら短絡板3の外表面を放射状に流れて導体外管1の表面
を通り、開放端4で導体外管1の内壁表面へと回り込
み、導体芯線2を通って筐体内部10に入る。しかし、
筐体内部10で電線5に誘起した不要高周波電流は導体
芯線2に流れるため、フェライト磁性体7−1,7−2
の部分を通る間に完全に吸収される。なお、図示してい
ないが、露出部の導体芯線2および導体外管1の表面は
充電部分であるので、安全のため適当な形状の絶縁物に
よるカバーで覆うことが望ましい。
【0048】図5において、導波路を構成する導体外管
1は直径が5.0mmで、導体芯線2´の直径は0.6mm
に設定している。さらに、フェライト磁性体7−1およ
び7−2の材料は同一のNiZn系焼結フェライトであ
り、その比透磁率μrは2,500で、比誘電率εrは
15であり、これをフェライト磁性体7−1では厚みt
m1が0.4mmで外径2.0mmであって中心部に径が約
1.2mmの穴の明いた円筒状にし、フェライト磁性体7
−2では厚みtm2が1.7mmであって外径4.0mm、
内径を0.6mmにしている。
【0049】また、フェライト磁性体7−1の長さd1
は10.0mmで、フェライト磁性体7−2の長さdm
2は4.3mmにした。そして、フェライト磁性体7−
1は、その厚み方向で導体外管1の内壁との間にdg1
=1.5mmの隙間が、同じくフェライト磁性体7−2
と導体芯線2との間にはdg1′=0.3mmの隙間が
あり、そこは空間としている。フェライト磁性体7−2
では、導体外管1の内壁との間にはdg2=0.5mm
の隙間があるが、内径側では導体芯線2に密着してい
る。
【0050】この構造の場合、導波路内のフェライト磁
性体7−1の部分の実効比透磁率μerは約603で、
実効比誘電率εerは約1.29であり、また、フェラ
イト磁性体7−2の部分の実効比透磁率μerは約2,
240で、実効比誘電率εerは約6.1が得られる。
【0051】この図5に示すように構成された本発明の
ライン放射防止素子の吸収特性を得るため、筐体内部1
0にある導体芯線2および導体外管1に対し妨害波に見
立てた高周波を給電する。
【0052】図6は、このときの妨害電磁波の吸収特性
を示すもので、2段の磁性体を通って短絡板3の方向に
伝播する妨害電磁波に対し、反射減衰量20dB以上で
27〜7,500MHzの周波数範囲をカバーしてい
る。
【0053】
【実施例3】図7(a)、(b)は、本発明に係るライ
ン放射防止素子の他の実施例の断面を示している。この
図7において、1は導体外管、2,2´は導体芯線、3
は導体外管1と導体芯線2を短絡するための導電性円板
として構成された短絡板、4は導波路の開放端、7はフ
ェライト磁性体、8は筐体壁面、9は導体外管1の外表
面に被覆した絶縁物、11は絶縁物9に重ねて被覆され
る第2の導体外管を表し、電源線や負荷は省略してい
る。ここで、実施例1との違いは、導体外管1の上に絶
縁して第2の導体外管11を新たに設け、それを金属製
の筐体に接続した点にある。
【0054】したがって、筐体壁面に取り付けるための
絶縁物は特になく、被覆絶縁物9で代用される。このた
め、導体外管1は筐体壁面8に直接取り付けられる。ま
た、絶縁物9を高誘電率の材料を用いることによって、
導体外管1と第2の導体外管11との間に容量をもた
せ、高周波的に筐体壁面8と導体外管1とを短絡させる
ことにより、実施例1および同2で導体外管1を取り付
けるために筐体部に明けられた穴、すなわち絶縁物9で
表わした穴からの不要波電流の漏洩を防止したものであ
る。
【0055】このように構成された本発明のライン放射
防止素子の吸収特性は、諸定数を実施例1と同一にする
ことにより、それと同等の吸収特性にすることができ、
かつ、筐体に明けられた穴からの漏洩放射を防止でき
る。
【0056】
【実施例4】図8(a)、(b)は、本発明に係るライ
ン放射防止素子の他の実施例の断面を示している。この
図8において、1は導体外管、2は導体芯線、3は導体
外管1と導体芯線2とを短絡させるための導電性円板と
して構成された短絡板、4は導波路の開放端、7はフェ
ライト磁性体、8は筐体壁面、9は導体外管1の外表面
に被覆した絶縁物、11は絶縁物9に重ねて被覆される
第2の導体外管を表し、電源線や負荷は省略している。
さらに、この実施例4は、実施例3に示した本発明のラ
イン放射防止素子を短絡板3を共通にして2つ直列に対
向させたものである。また、導体外管1と第2の導体外
管11との間には容量をもっており、高周波的に筐体壁
面8と導体外管1とを短絡させるから、筐体部に明けら
れた導体外管1を取り付けるための穴からの不要波電流
の漏洩放射をも防止できる。
【0057】この実施例4の場合は、導体芯線2´を通
して筐体内部に電源を供給する場合を示し、筐体内部で
電線に誘起した不要波が、導体芯線2に連なる筐体外部
の電線を通して放射されるのを防ぐと同時に、筐体外部
で電源線に誘起した外来雑音を吸収するためのもので、
それぞれの吸収素子の動作と電気特性は実施例3と等価
なものである。
【0058】
【実施例5】図9(a)、(b)は、本発明に係るライ
ン放射防止素子の他の実施例の断面を示している。この
図9において、1は導体外管、2,2´、12,12´
は導体芯線、3は導体外管1と導体芯線2´,12´と
を短絡させるための導電性円板として構成された短絡
板、4は導波路の開放端、7はフェライト磁性体、8は
筐体壁面、9は導体外管1の外表面に被覆した絶縁物、
11は絶縁物9に重ねて被覆される第2の導体外管を表
わし、金属製の筐体壁面8に直接取り付けられる。さら
に、この実施例5は、実施例3に示した本発明のライン
放射防止素子を2つ並列配置させたものであるから、導
体外管1と第2の導体外管11との間に容量を持ってお
り、高周波的に筐体壁面8と導体外管1とを第2の導体
外管11との容量を通して短絡させることになり、筐体
部に明けられた導体外管1を取り付けるための穴からの
不要波電流の漏洩放射をも防止できる。
【0059】この実施例5の場合は、2つのライン放射
防止素子が独立しているので、2線間に結合やクロスト
ーク等の相互干渉がなく、導体芯線2´および12´の
2本の電線を通して筐体内部からの信号を取り出す場合
などの不要波の吸収に適し、また筐体内部10で電線に
誘起した不要波を吸収するための2本の電源線用にも適
するライン放射防止素子である。
【0060】
【実施例6】図10(a)、(b)は、本発明に係るラ
イン放射防止素子の他の実施例の断面を示している。こ
の実施例6は実施例1の変形であり、導体外管1と導体
芯線2との短絡方法として導電性円板と固定コンデンサ
を用いている。この図10において、1は導体外管、
2,2´は導体芯線、3は導体外管1と導体芯線2´を
高周波的にコンデンサを通して短絡させるための導電性
円板で、中心に導体芯線2が導電性円板に接触しない程
度の穴が明いている。4は導波路の開放端、7はフェラ
イト磁性体、8は筐体壁面、14、14´は短絡用コン
デンサを表している。
【0061】実施例3に示した本発明のライン放射防止
素子においては、導体外管1と第2の導体外管11との
間に絶縁物9を介挿して容量を持たせ、高周波的に筐体
壁面8と導体外管1とを短絡させたが、この実施例6で
は筐体部に導体外管1を直接取り付けることができる。
したがって、筐体の穴からの不要波電流の漏洩放射をも
防止でき、かつ第2の導体外管とそのための絶縁物が不
要となる。
【0062】
【実施例7】図11(a)、(b)は、本発明に係るラ
イン放射防止素子の他の実施例の断面を示している。こ
の実施例7は、実施例5の2本線用の吸収素子を、実施
例6の方法で変形したものであり、導体外管1と導体芯
線2との短絡方法として導電性円板と固定コンデンサを
用いている。
【0063】この図11において、1は導体外管、2,
2´、12,12´は導体芯線、3は導体外管1と導体
芯線2´,12´とを高周波的に短絡させるための導電
性円板として構成された短絡板で、中心軸に対称に導体
芯線2、2´(12、12´)が導体板に接触しない程
度の穴が2つ明いており、コンデンサ12を通して各導
体芯線と高周波的に短絡されている。4は導波路の開放
端、7はフェライト磁性体で導体芯線2、12の2本を
通すことができるように2つの穴があいている。14、
14´は短絡用コンデンサを表している。
【0064】この実施例7では、導体外管1の内面に高
周波の妨害電流が流れるが、電源電流が流れることはな
いので、筐体部に導体外管1を直接取り付けることがで
きる。このため、筐体の穴からの不要波電流の漏洩放射
をも防止でき、かつ第2の導体外管と絶縁物が不要とな
る。また、導体芯線2−2´と12−12´とは同一の
フェライト磁性体7を共用しているが、電源電流のよう
に2本の電線に互いに逆位相の電流が流れる場合は、こ
の電流によるフェライト磁性体の磁気飽和を緩和できる
ので、磁気飽和による磁性体の特性劣化が少なく、その
意味でこの実施例は適したものである。
【0065】この実施例7の場合は、導体芯線2’およ
び12′の2本の電線を通して筐体内部に電源を供給す
る場合を示し、筐体内部で電線に誘起した不要波を吸収
するための2本の電源線用のライン放射防止素子であ
る。
【0066】
【実施例8】図12(a)、(b)は、本発明に係るラ
イン放射防止素子の他の実施例の断面を示している。こ
の実施例8は、実施例7の変形であるが、導体芯線を夫
々絶縁物で被覆したものを用いることにより、2本の導
体芯線を密着できる。そのため、必要により2本の導体
芯線を撚り合わせることも可能である。また、磁性体に
明ける穴は1つでよく、各導体芯線は磁性体の略中心に
配置することができるため、実施例7に比べ各導体芯線
を取り囲む磁性体の厚みは対称になり、形状も細くでき
る特徴がある。
【0067】この図12において、1は導体外管、2,
2´、12,12´は導体芯線、3は導体外管1と導体
芯線2´とを高周波的に短絡させるための導電性円板と
して構成された短絡板で、中心に導体芯線が導体板に接
触しない程度の穴が明いており、コンデンサ14,14
´を通して各導体芯線と高周波的に短絡されている。4
は導波路の開放端、7は中心に2本の絶縁被覆導体芯線
2,2が一緒に貫通できる1つの穴の明いたフェライト
磁性体、9は導体芯線を絶縁するための絶縁物、10は
短絡用固定コンデンサを表している。
【0068】この実施例8では、筐体壁に直接導体外管
1を取り付けることができるため、筐体の穴からの不要
波電流の漏洩放射をも防止できる。また、導体芯線2、
2´と12、12´は、同一のフェライト磁性体7を共
用していることになり、電源電流のように2本の電線に
互いに逆位相の電流が流れる場合は、この電流によるフ
ェライト磁性体の磁気飽和を緩和できるのでこの実施例
8が適している。
【0069】
【実施例9】図13(a)、(b)は、本発明に係るラ
イン放射防止素子の他の実施例の断面を示している。こ
の実施例9は実施例6の変形であり、導体外管1と導体
芯線2との短絡方法として15で示す分布定数型の容量
を用いている。この図13において、1は導体外管、
2,2′は導体芯線、3は導体外管1と導体芯線2′と
を高周波的に分布容量15を通して短絡させるための導
電性円板として構成された短絡板で、中心に導体芯線2
が導電性円板に接触しない程度の穴が明けられて短絡板
3から延び出した分布容量10に連なっている。4は導
波路の開放端、7はフェライト磁性体、8は筐体壁面、
9は導体芯線2を絶縁被覆するための絶縁物、15は分
布容量を形成するための金属パイプで、その内径は絶縁
物9に密着している。必要とされる容量は、実施例1と
等価な特性を得るためには、最低10pFが必要である
が、短絡の目的であるからその値は大きい程よい。
【0070】この実施例9では、筐体部に導体外管1を
直接取り付けることができるので、筐体の穴からの不要
波電流の漏洩放射をも防止でき、かつ第2の外導体管と
そのための絶縁物も不要となる。
【0071】以上の実施例1ないし9では、いずれもそ
の磁性体材料は焼結フェライトを使用しているが、フェ
ライト粉体をプラスチックに混入した磁性体でも、漏洩
を防止する周波数帯によっては使用することができる。
しかし、一般には、その実効透磁率を高くすることによ
って、低い周波数から吸収能力が得られ、また磁性体の
厚みも長さも小さくできる。
【0072】しかし、実施例2においては、第1段目の
実効透磁率は約600であって2段目に比べ低く設定さ
れている。このように多段で構成した場合は、1段目の
実効透磁率を2段目に比べ小さくすることにより、磁性
体の厚みを導波路内で一定にした場合に比べ、動作可能
な周波数が高くなるが、このことは2段以上の構成にし
ても同じで、1段目よりは2段目、2段目より3段目…
…という具合に実効透磁率を大きくしていくことによ
り、さらに広帯域なライン放射防止素子を構成すること
ができる。
【0073】また、実施例7と実施例8において、いず
れも対象とする導体芯線は2本であったが、フェライト
磁性体に導体芯線が3本以上貫通できるように孔明けし
て構成しても、その動作に変わりはない。
【0074】本発明の説明にあっては、導体外管、フェ
ライト磁性体など、横断面形状が円形の例を用いて説明
したが、他の形状であってもよい。ただし、形状が変わ
っても電線に重畳している不要波電流を完全に導波路に
導き、導波路内に磁性体を挿入し吸収させる方式である
から、導波路内での各導体芯線からの磁力線は導体芯線
の周囲で連続していることが好ましい。また、このよう
な形状の変形を行うことにより、2本線や多芯用の多様
な形状のものが製作可能である。
【0075】また、本発明の構造は、多段縦列構成の場
合であっても同一磁性材料のフェライトを用いて構成す
るのが経済的に望ましい。何故なら、この場合フェライ
ト仮焼粉の成型時に、各段を一体に同時成型することが
可能であり、各段毎に種類の異なる材料を用いて製造す
る場合に比べ、大幅にコストを低減できるからである。
【0076】
【発明の効果】本発明は上述のように、フェライト磁性
体を、その長さ方向に一定の厚みとするか、あるいは階
段状に厚みの異なるものを開放端から短絡板方向に縦列
配置した構成にして導体外管と導体芯線との間に挿入
し、その導体芯線に電線や同軸ケーブルの外導体を接続
し、電線や同軸ケーブルに不要波が重畳される場合に、
この不要波を吸収することにより不要放射を防止するこ
とができる。
【0077】また、本発明は、電波吸収の手法を用いる
もので、重畳不要波を吸収してしまうものであるから、
従来の素子のように再放射をすることがなく不要放射の
防止に対しては非常に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るライン放射防止素子の導波路の動
作を説明する図。
【図2】本発明に係るライン放射防止素子の断面と動作
を説明する図。
【図3】図3(a)、(b)は、本発明に係るライン放
射防止素子の一実施例を示す縦断面図およびそのA−A
線に沿う断面図。
【図4】図3の実施例の反射特性の実測図。
【図5】図5(a)、(b)は、本発明に係るライン放
射防止素子で磁性体を2段に構成した場合の実施例を示
す縦断面図およびそのB−B線に沿う断面図。
【図6】図5に示す本発明に係るライン放射防止素子の
反射特性を示す図。
【図7】図7(a)、(b)は、本発明に係るライン放
射防止素子で導体外管を2重に構成した場合の実施例を
示す縦断面図およびそのC−C線に沿う断面図。
【図8】図8(a)、(b)は、本発明に係るライン放
射防止素子で導体外管を2重に構成し、2つ縦続接続し
た場合の実施例を示す縦断面およびそのD−D線に沿う
断面図。
【図9】図9(a)、(b)は、本発明に係るライン放
射防止素子で導体外管を2重に構成し、2つ並列接続し
た場合の実施例を示す縦断面図およびそのE−E線に沿
う断面図。
【図10】図10(a)、(b)は、本発明に係るライ
ン放射防止素子で導波路の短絡にコンデンサを用いた場
合の実施例を示す縦断面およびそのF−F線に沿う断面
図。
【図11】図11(a)、(b)は、本発明に係るライ
ン放射防止素子で導波路の短絡にコンデンサを用い、2
線方式にした場合の実施例を示す縦断面およびそのG−
G線に沿う断面図。
【図12】図12(a)、(b)は、本発明に係るライ
ン放射防止素子で導波路の短絡にコンデンサを用い、2
線対応にし、且つ磁性体の貫通孔を1本にした場合の実
施例を示す縦断面図およびそのH−H線に沿う断面図。
【図13】図13(a)、(b)は、本発明に係るライ
ン放射防止素子で導波路の短絡に分布容量を用いた場合
の実施例を示す縦断面図およびそのI−I線に沿う断面
図。
【図14】従来の反射型のライン放射防止素子を使用し
た場合の様子を説明する図。
【符号の説明】
E 電界 H 磁界 f 周波数 d フェライト磁性体の長さ d1 フェライト磁性体の長さ d2 フェライト磁性体の長さ dg フェライト磁性体と導体外管との間隔 tm フェライト磁性体の厚み tm1 フェライト磁性体の厚み tm2 フェライト磁性体の厚み R/L 反射減衰量(dB) r1 導体外管の半径 r2 導体芯線の半径 εr 比誘電率 μr 比透磁率 εer 実効比誘電率 μer 実効比透磁率 1 導体外管 2、2´ 導体芯線 3 短絡板 4 導波路の開放端 5 電源線 6 負荷 7−1、7−2 フェライト磁性体 8 筐体壁面 9 絶縁物 10 筐体壁面 11 第2の導体外管 12、12´ 導体外管 14、14´ 短絡用コンデンサ 15 金属パイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05K 9/00 H01F 17/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子機器から引き出される電線に重畳して
    いる不要波の放射を防止する素子であって、 導体芯線と同軸状の導体外管を有し、 該導体外管の一端は短絡板及び電気容量の少なくとも一
    方を用いて前記導体芯線と高周波的に短絡し、 前記導体外管の他端は開放端とし、 前記導体外管の内壁と前記導体芯線との間に磁性体を挿
    入し、 前記導体外管と前記磁性体との間、および前記磁性体と
    前記導体芯線との間の少なくとも一方に空隙または誘電
    体を介在させ、 前記電線を前記導体芯線に接続してなるライン放射防止
    素子。
  2. 【請求項2】電子機器から引き出される電線に重畳して
    いる不要波の放射を防止する素子であって、 導体芯線と同軸状の導体外管を有し、 該導体外管の一端は短絡板及び電気容量のいずれか一方
    を用いて前記導体芯線と高周波的に短絡し、 前記導体外管の他端は開放端とし、 前記導体外管の内壁と前記導体芯線との間に磁性体を挿
    入し、かつ、前記磁性体と前記導体芯線との間に空隙ま
    たは誘電体を介在させ、 前記電線を前記導体芯線に接続してなるライン放射防止
    素子。
  3. 【請求項3】電子機器から引き出される電線に重畳して
    いる不要波の放射を防止する素子であって、 導体芯線と同軸状の導体外管を有し、 該導体外管の一端は短絡板及び電気容量のいずれか一方
    を用いて前記導体芯線と高周波的に短絡し、 前記導体外管の他端は開放端とし、かつ、前記導体外管
    の内壁と前記導体芯線との間に磁性体を挿入し、 前記電線を前記導体芯線に接続し、 前記磁性体は開放端から短絡板または電気容量による短
    絡端方向に向かって厚みの異なるものを多段に組み合わ
    せて配列した構造であって、多段のうち少なくとも1段
    以上の磁性体は、前記導体芯線との間に空隙または誘電
    体を介在させてなるライン放射防止素子。
  4. 【請求項4】請求項2または3に記載のライン放射防止
    素子において、 前記導体外管に電気的に絶縁した第2の導体配管を被覆
    してなるライン放射防止素子。
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