JP2866021B2 - タ−ビン型流量計による2相流体の流量計測方法 - Google Patents
タ−ビン型流量計による2相流体の流量計測方法Info
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Description
の状態で流動している場合、タ−ビン型流量計によって
液体と気体とからなる2相流体の流量を計測する方法に
関するものであり、特に、混相流の状態のまま上記流量
を測定する方法に関するものである。そして、この発明
は、このような混相流の状態のまま、上記2相流体の全
体積流量、気液体積流量比、および、全質量流量を計測
することを必要とする全ての技術分野に適用されうるも
のである。
する従来技術としては、気体と液体とを分離させた後、
それぞれを単相流の状態で計測していた。しかしなが
ら、最近、液体と気体とを分離せずに混相流のまま、液
体および気体の流量を同時に計測する、所謂、2相流計
測技術の開発が進められているが、それは下記のような
ものである。
はノズルを用いて流体がその流量計へ流入する前後の差
圧のみを計測することによって得られるのに対して、2
相流体の体積流量および質量流量の計測には、2相流体
中の、ボイド率α、または、平均密度および各相の相速
度vw 、vg を計測する必要があり、これらの計測対象
因子毎の計測機器を組み合わせた複雑なシステムを構築
しなければならない。なお、2相流体の質量流量を計測
するためには、上記ボイド率α、または、各相の密度ρ
w 、ρg および相速度vw 、vg を計測する必要があ
る。
を求めるためには、先ず、2相流体のボイド率α、また
は、各相の密度ρw 、ρg を、静電容量計、中性子密度
計、γ線密度計およびマイクロ波等により計測し、次
に、流速および流量を、接触型流量計のオリフィス流量
計およびタ−ビン型流量計、または、非接触型流量計の
超音波流速計等により計測することが試みられている。
は、接触型計測法と非接触型とに大別され、下記計測方
法がある。接触型計測法には、トレ−サ−法、熱プロ−
ブ、ピト−管、絞り流量計(オリフィス、ベンチュリ、
ノズル等)、抵抗板(歪みゲ−ジ)、タ−ビン型流量
計、および、多機能計測法(単一の測定器で2種以上の
変数を同時に測定するもの)がある。また、非接触型計
測法には、電磁流量計、超音波または音響計測法、質量
流量計、相互相関法、および、コンピュ−タ断層撮影法
(CT)がある。
流体を十分に均質化させることによって、単相流と同様
に取り扱うことを可能とした均質計測法がある。この方
法においては、2相流体の平均密度および平均流速を、
上述した機器と同様な計測機器により求め、質量流量を
算出する必要がある。
おいては、2相流体の各相の質量流量の測定精度を±5
%以内にすることが求められている。更に、応答性が早
いこと(100ms以下)、圧力損失が小さいこと(1
00kPa以下)、安価に計測できること、耐久性を有す
る機器であること、および保守性が良好であることが求
められている。
2相流体の各相毎の体積流量および質量流量を計測する
場合、液体と気体とを分離した後で、各相毎に適した流
量計を採用する方法が採られていたり、また、最近で
は、理論的に必要な計測項目を、複数の計器を組み合わ
せて構成した複雑な装置によって測定する方法の開発が
始められている。しかしながら、そのような技術では、
上述したような問題を解決することは困難である。
油関係で望まれる条件に適合することができるようにす
るために、2相流体中の液体および気体の流量を同時
に、混相流のままの状態で計測することができ、しか
も、単純な構造の機器によって安価に計測することがで
きる方法を提供することにある。
点を解決するために、鋭意研究および実験を重ねた結
果、下記の手段によりこの発明を完成した。
体の流量計測方法は、下記の通りである。 液体と気体と
の2相流体の流量を、前記液体と前記気体との混相流の
状態のままでタ−ビン型流量計により計測する方法であ
って、前記タ−ビン型流量計の回転体の回転数、およ
び、回転体の回転に伴って発生する誘導起電力の電流
値、並びに、前記タ−ビン型流量計に対する前記2相流
体の入側と出側との間の圧力差の各々を測定し、次い
で、下記(イ)〜(ニ)の工程により2相流体の全体積
流量、気液体積流量比および全質量流量を実用上同時に
求めることに特徴を有するものである。 (イ)流体が液体と気体との 2相流の場合におけるタ−
ビン型流量計前後の流体の圧力差Δpと、流体が液体単
相流の場合におけるタ−ビン型流量計前後の流体の圧力
差Δp w0 との比Δp/Δp w0 と、2相流体のボイド率α
との間の下記関係式(16): Δp/Δp w0 =(1−α)-h --------------------- (16) 但し、h :定数 Δp w0 :液体単相流中における損失圧力 が成り立つように、予め複数回の実験によるΔpとΔp
w0 との値の組み合わせによって定数hを決定して式(1
6)の関数を特定し、式(16)によりαをΔp/Δp w0
の関数で表わす。(ロ)工程(イ)で得られた、Δp/Δp w0 の関数で表
わされた αを、下記式(14): Qtp=Arm ω/εtp =f1 (ω ,α)------------------- (14) 但し、Q tp :全体積流量 εtpは2相流回転比であって、 εtp=Arm ω/Qtp=e1 −e2 λtp 但し、e1 =tanβrm/(1+κ) e2 =A/rm 2 (1+κ) λtp=rm Mtp/GQtp β rm :平均半径rmにある微小半径Δrの羽根( 翼素)角度 に代入し、αを消去して下記非線形方程式(20): Qtp=f4 (ω ,Δp ,Qtp) ------------------------- (20) 但し、f 4 :関数 を求め、非線形方程式(20)を解き、全体積流量Qtpを
求める。(ハ)工程(ロ)で得られた 前記全体積流量Qtp、およ
び、前記2相流の場合における前記タ−ビン型流量計前
後の流体の圧力差Δpを、下記式(17): Δp=c3 (1−α)-h{(1−α)Qtp}2 ----------------(17) 但し、c3 およびhは定数であり、c3 を前述したhの求め方と同様 にして求めておく、 に代入することによって、ボイド率αを算出する。そし
て、(ニ)工程(ロ)で得られた 前記全体積流量Qtp、工程
(ハ)で得られた前記ボイド率α、前記タ−ビン型流量
計の回転体の回転数から求められる前記回転体の角速度
ω、および、前記回転体の回転に伴って発生する誘導起
電力の電流の値iを、下記式(19): i=c4 (ωGQtp/rm )・{c1 −c2 (1−α)d } ----------------(19) 但し、c1 、c2 、c4 およびdは定数であり、c2 、c4 およびd を、前述したc3 の求め方と同様にして求めておく、 に代入することによって、全質量流量Gを求める。但
し、前記関係式中の記号および添字は、次の通りであ
る。 記号: A:羽根車の通路断面積=π(rs 2 −rb 2 ) κ:羽根車のすべり係数 M:羽根車の軸トルク G:質量流量 p:圧力 Δp:タ−ビン型流量計前後における流体の圧力差 Q:体積流量 r:半径 rm :平均半径=√{(rs 2 +rb 2 )/2} α:ボイド率 ε:回転比=Arm ω/Q ω:回転体の回転角速度 c1 ,c2 ,c3 ,c4 :定数 d:定数 h:定数 f1 ,f4:関数 添字: w:液相 tp:二相流 0:単相流 1:羽根車の入側 2:羽根車の出側 rm:平均半径の位置 b:ボス面 s:シュラウド面
の流量を、液体と気体との混相流の状態のままで、回転
体の回転数、および、前記回転体の回転に伴って発生す
る誘導起電力の電流値、並びに、使用する流量計の入側
と出側との間の圧力差の各々を、タ−ビン型流量計を用
いて同時に測定し、しかも、単相流にタービン型流量計
を適用する場合の流量測定方法を検討し、更に、これを
応用して2相流にタービン型流量計を適用する新しい流
量測定方法を見い出した。ここにおいて、タ−ビン型流
量計は、前記回転数、前記電流値および前記圧力差の全
てを測定することができる構成のものであることが必要
である。その結果、液体および気体からなる混相流の状
態のままで、タ−ビン型流量計を用いて、2相流体の全
体積流量、気液体積流量比、および、全質量流量を実用
上同時に求めることができるようになった。
は、液体物質の種類が複数の場合、例えば、海洋石油関
係においては、石油と水とが混在し、更にガスが混在す
る場合等がある。この発明においては、このような混相
流体の場合をも含めて、液体と気体との2相流体とい
う。
の例を、図面に基づいて説明する。図1は、この発明の
測定方法の実施に用いるタ−ビン型流量計の1例を示す
子午断面の概念図であり、図2は、図1のA−A線断面
図である。
に示したように、この流量計のケ−シング15の内部
に、羽根車1が内装されている。この羽根車1は、前部
ガイドベイン5aおよび後部ガイドベイン5bの各々と
一体に形成された軸受2a,2bによって支承された回
転軸3と、この回転軸3に取り付けられた複数枚の羽根
4とからなっている。前部ガイドベイン5aおよび後部
ガイドベイン5bが羽根車1の両側、即ち、この流量計
内部の入側6および出側7に設けられ、流体均質化装置
8が前部ガイドベイン5aの前方に設けられている。
9を巻き回しされた磁石10からなるピックアップコイ
ル11が羽根車1に近接して固定され、ピックアップコ
イル11には電流計12、周波数計13および抵抗14
を含む回路が接続されている。また、ケ−シング15の
内部に検出端を有する圧力計16a,16bが、流体均
質化装置8への入側および羽根車1からの出側にそれぞ
れ設けられている。
が回転軸3のまわりに放射状に固定されており、気液2
相流体の流量測定に対して流量測定範囲が広く、しか
も、精度がよい等の高性能を示すように設計されてい
る。また、その材質は磁性体である。流体均質化装置8
によって均質化された液体および気体からなる2相流体
が前部ガイドベイン5aによって羽根車1に導かれ羽根
4に衝突すると、羽根車1は回転軸3を中心に回転す
る。この回転運動に伴い、磁性体製の羽根4がピックア
ップコイル11近傍を横切ることにより発生する誘導起
電力が発生し、この誘導起電力によって生じる電流値を
電流計12で測定する。また、周波数計13がこの誘導
電流の変動周波数測定する。上記電流値の絶対値(実効
値)より羽根車1の軸トルクを計測し、また、上記周波
数により羽根車1の回転数および回転角速度を計測す
る。一方、圧力計16a,16bによって羽根車1前後
の圧力差を求める。
量計によって、液体および気体からなる2相流体の体積
流量および質量流量を、混相流体のままで効率良く計測
することができる。
気体との2相流体の流量を、混相流の状態のままで、タ
−ビン型流量計によって測定された情報、即ち、タ−ビ
ン型流量計によって測定される回転数、および、誘導起
電力の電流値、並びに、タ−ビン型流量計への入側と出
側との間の圧力差の各々を用いて、2相流体の全体積流
量、気液体積流量比、および、全質量流量を同時に求め
る方法の例を説明する。
ビン型流量計を用いた場合の体積流量、ボイド率および
質量流量等の求め方について述べ、次に、この単相流に
関する結果を2相流に対して応用し、図1に示したター
ビン型流量計を用いて、2相流についての全体積流量、
ボイド率および全質量流量等を求める方法について説明
する。なお、以下の説明で用いる各物理量を示す記号お
よび添字の内容ないし定義を、後述する実施例の末尾に
示す。
微少半径Δrの羽根車部分(翼素)を展開した翼列を考
えてみる。羽根にはねじれた平板状の翼を用い、回転方
向と逆向きの周方向とのなす羽根角βr が半径rに比例
するように設計する。すなわち、 tanβr /r=c 1 (一定) --------------------------- (1)
り、羽根車が一定角速度ωで回転しているものとすると
流れによりこの翼素に作用するトルクΔMは、羽根前後
の周速度成分の差(υu1−υu2 )に比例する。すなわ
ち、 ΔM=ρr(2πrΔrυa )(υu1−υu2 ) ----------- (2)
は予旋回がなく、υ u1 =0である。また、羽根車出口の
周速度は、有限羽根数及び流れの粘性のため羽根角とは
異なった角度で流れ、すべり速度κrωが生じるので、
速度三角形より、次式を得る。 υu2 =(1+κ)rω−υa tanβr -------------- (3) υa およびκが半径方向に一定であると仮定して、式
(2)をボス面rb からシュラウド面rs まで(羽根の
つけ根から先端まで)積分し、連続の条件υa A=Qを
用いれば次式を得る。 M=(πρ/2)υa {c 1 υa −ω(1+κ)}(rs 4 −rb 4 ) ------------------ (4)
る平均半径の値rm で代表させると、式(4)は次式に
変形できる。 ρQ2 rm (1+κ) tanβrm Arm ω M=───────────(───────−──────)----(5) A (1+κ) Q トルクMは、流体により羽根に作用する力の周方向成分
によるトルクや軸受け摩擦などによるトルクの和に等し
い。式(5)を変形して、トルクを無次元的に表すと Arm ω tanβrm AM ε=──────=───────−───────── ------(6) Q (1+κ) rm GQ(1+κ)
流量Qの比として定まる特性数であるから、これを回転
比εと定義する。また、上式の右辺第1項は羽根形状に
より定まる定数であり、e1 {=tanβrm/(1+
κ)}、第2項の羽根車の形状や構造により定まる値で
あり、e2 {=A/rm 2 (1+κ)}とおけば、式
(5)は次式のように表せる。 ε=e1 −e2 λ ------------------------------- (7) ただし、e2 は通常0.5〜5程度であり、λ(=rm
M/GQ)のオーダーは最大でも10-2であり、それに
比べ、一般に微少で無視できるのでε=e1 、すなわ
ち、ω/Q=一定となる。従って、回転角速度ωを測定
して体積流量Qが測定できることになる。
相流時の場合と同じあると仮定し、分離流モデルを適用
すれば、二相流時のトルクΔMtpは次のような関係にな
る。 ΔMtp=[2πρg αυag{c1 υag−ω(1+κ)}r3 +2πρ(1−α)υaw{c1 υaw−ω(1+κ)r3 }〕Δr ------------------ (8)
わらず、α、υ aw 、υagはr方向に一定とみなし、単相
流時と同様にして式(8)を積分し整理すると、次式を
得る。 Mtp= c1 rm 2 A{ρg αυag 2 +ρw (1−α)υaw 2 } −rm 2 ω(1+κ)A{ρg αυag+ρw (1−α)υaw} rm (1+κ) Qtp A2 tanβrm ={───────────} 〔{─────────} A (1+κ)GQtp Arm ω {ρg αυag 2 +ρw (1−α)υaw 2 }− ───── 〕 Qtp -------------------- (9)
(1−α)υaw}、G=A{ρg αυag+ρw (1−
α)υaw}である。上式をスリップ比s、二相流係数a
(={α/(1−α)}(ρg /ρw ))を用いて変形
すると、 Arm ω tanβrm (1+as2 ) ──────=──────・───────────────── Qtp (1+κ) (1+a){1−α(1−s)2 } AMtp −─────────────── --------------- (10) rm (1+κ)GQtp 羽根車に作用する二相流時のトルクMtpのうち、軸受摩
擦によるトルクは二相流時でも不変であると考えられる
が、流体力によるトルクはボイド率などに依存して変わ
る。
くと、単相流時の式(7)と同様な次式に変形できる。 (1+as2 ) rm Mtp εtp=e1 ─────────────────−e2 ────── (1+as){1−α(1−s)}2 GQtp ---------------------- (11) 均質化装置直後におかれた羽根車内での軸方向圧力勾配
が小さいので、ここでの気液間相対速度は小さくスリッ
プ比sは1である。この場合、気液体積流量比βはボイ
ド率αに等しい、すなわち、β=αである。また、ボイ
ド率αが大きくはないα≦0.9の範囲では、二相流係
数aは1と比較して無視できる程度に小さい。よって、
式(11)の右辺第1項は、単相流時の値e1 に実質的
に等しく、したがって、単相流時と同様な次式で表すこ
とができる。 εtp= e1 −e2 λtp ----------------------- (12) 但し、λtp(=rm Mtp/GQtp)は流れによるトルク
の発生割合を表す二相流の羽根負荷係数であり、羽根の
形状やボイド率などの関数である。
て以下の特性を有することがわかった。 εtp=c1 −c2 (1−β)d =c1 −c2 (1−α)d ------------------------- (13) 但し、c1 、c2 、dは定数である。 従って、式(11)より次式を得る。 Qtp=Arm ω/εtp=f1 (ω ,α)--------------------- (14)
一般的に下式で表現できる。 Δpw =ζ(1/2g)(Qw /A)2 =c3 Qw 2 ----------- (15) 水平に設置されているタービン流量計と均質化装置を含
めた計測装置前後の圧力差Δp(=p1 −p2 )は流体
の粘性に基づく損失圧力である。ζは定数である。この
値は、直管ばかりかエルボや弁などを流れるときの損失
圧力と同様にして、二相流時と単相流時の損失圧力の
比、すなわち、損失圧力倍率との間に実験結果から以下
の特性を有することがわかった。即ち、 Δp/Δp w0 =(1−α)-h --------------------- (16) 但し、Δp w0 は液体単相流中における損失圧力である。
また、hは定数である。式(15)および(16)よ
り、二相流の圧力損失は、Qw =(1−α)Qtpより、
次式のように表わされる。 Δp=c3 (1−α)-h{(1−α)Qtp}2 --------------- (17) =f2 (Qtp 、α)
り、2相流のトルクMtpは次式で与えられる。 Mtp=(GQtp/rm )・{c1 −c2 (1−α)d }/e2 ---------------------- (18) 一方、電流の実効値iはωMtpに比例する。よって、比
例定数をc4 とすると、 i=c4 (ωGQtp/rm )・{c1 −c2 (1−α)d }-----(19) =f3 (G ,Qtp ,ω ,α)
ると、タ−ビン型流量計の回転角速度ω、圧力差Δpお
よび電流値iが知られている場合、以下のようにして、
2相流の体積流量および質量流量等を算出することがで
きる。
式(14)に代入してαを消去すると、 Qtp=f4 (ω ,Δp ,Qtp) ----------------------- (20) 式(20)は、Qtpに関する非線形方程式であるが、数
回の繰り返し計算により解くことができ、Qtpを求める
事が出来る。従って、ωおよびΔpよりQtpを求めるこ
とができる。
入すると、ボイド率αが得られる。従って、Qtpおよび
Δpよりαを求めることができる。
り、2相流体の気相の体積流量Qgおよび液相の体積流
量Qw を、Qg =Qtp×α 、および、Qw =Qtp×
(1−α)により求めることができる。
ら求められる羽根車の角速度ω、ボイド率α、および、
電流値iを、式(19)に代入することによって、全質
量流量Gを求めることができる。
よびαを用い、ρg /ρw の値が1と比較して十分小さ
いことを考慮すると、液相の質量流量G w および液相の
密度ρ w を求めることができる。
に示したようなタ−ビン型流量計を用い、上記に詳述し
た2相流体の計測方法に関する知見を用いることによっ
て、気液混相流のままで、2相流の全体積流量、気液流
量比および全質量流量を同時に計測することができるこ
とがわかる。なお、この発明の説明で使用した各物理量
の記号および添字の内容ないし定義を下記にまとめて示
す。
液体と気体との2相流体の流量を、混相流の状態のまま
で、全体積流量、気液体積流量比、および、全質量流量
を実用上同時に、精度良く計測することができ、しか
も、単純な構造で、耐久性に優れた機器によって安価に
計測することができる。従って、例えば、海洋石油関係
における気液混相流の流量測定等において特に優れた効
果を発揮することができる、タ−ビン型流量計による2
相流体の流量計測方法を提供することができ、工業上極
めて有用な効果がもたらされる。
流量計の1例を示す子午断面の概念図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 液体と気体との2相流体の流量を、前記
液体と前記気体との混相流の状態のままでタ−ビン型流
量計により計測する方法であって、前記タ−ビン型流量
計の回転体の回転数、および、前記回転体の回転に伴っ
て発生する誘導起電力の電流値、並びに、前記タ−ビン
型流量計に対する前記2相流体の入側と出側との間の圧
力差の各々を測定し、次いで、下記(イ)〜(ニ)の工
程により前記2相流体の全体積流量、気液体積流量比お
よび全質量流量を実用上同時に求めることを特徴とす
る、タ−ビン型流量計による2相流体の流量計測方法。 (イ)流体が液体と気体との 2相流の場合における前記
タ−ビン型流量計前後の流体の圧力差Δpと、流体が液
体単相流の場合における前記タービン型流量計前後の流
体の圧力差Δp w0 との比Δp/Δp w0 と、前記2相流体
のボイド率αとの間の下記関係式(16): Δp/Δp w0 =(1−α)-h --------------------- (16) 但し、h :定数 Δp w0 :液体単相流中における損失圧力 が成り立つように、予め複数回の実験によるΔpとΔp
w0 との値の組み合わせによって前記定数hを決定して式
(16)の関数を特定し、式(16)によりαをΔp/Δp
w0 の関数で表わす。(ロ)工程(イ)で得られた、Δp/Δp w0 の関数で表
わされた αを、下記式(14): Qtp=Arm ω/εtp =f1 (ω ,α)------------------- (14) 但し、Q tp :全体積流量 εtpは2相流回転比であって、 εtp=Arm ω/Qtp=e1 −e2 λtp 但し、e1 =tanβrm/(1+κ) e2 =A/rm 2 (1+κ) λtp=rm Mtp/GQtp β rm :平均半径rmにある微小半径Δrの羽根( 翼素)角度 に代入し、αを消去して下記非線形方程式(20): Qtp=f4 (ω ,Δp ,Qtp) ------------------------- (20) 但し、f 4 :関数 を求め、非線形方程式(20)を解き、全体積流量Qtpを
求める。 (ハ)工程(ロ)で得られた 前記全体積流量Qtp、およ
び、前記2相流の場合における前記タ−ビン型流量計前
後の流体の圧力差Δpを、下記式(17): Δp=c3 (1−α)-h{(1−α)Qtp}2 ----------------(17) 但し、c3 およびhは定数であり、c3 を前述したhの求め方と同様 にして求めておく、 に代入することによって、ボイド率αを算出する。そし
て、(ニ)工程(ロ)で得られた 前記全体積流量Qtp、工程
(ハ)で得られた前記ボイド率α、前記タ−ビン型流量
計の回転体の回転数から求められる前記回転体の角速度
ω、および、前記回転体の回転に伴って発生する誘導起
電力の電流の値iを、下記式(19): i=c4 (ωGQtp/rm )・{c1 −c2 (1−α)d } ----------------(19) 但し、c1 、c2 、c4 およびdは定数であり、c2 、c4 およびd を、前述したc3 の求め方と同様にして求めておく、 に代入することによって、全質量流量Gを求める。 但
し、前記関係式中の記号および添字は、次の通りであ
る。 記号: A:羽根車の通路断面積=π(rs 2 −rb 2 ) κ:羽根車のすべり係数 M:羽根車の軸トルク G:質量流量 p:圧力 Δp:タ−ビン型流量計前後における流体の圧力差 Q:体積流量 r:半径 r m :平均半径=√{(rs 2 +rb 2 )/2} α:ボイド率 ε:回転比=Arm ω/Q ω:回転体の回転角速度 c1 ,c2 ,c3 ,c4 :定数 d:定数 h:定数 f1 ,f4:関数 添字: w:液相 tp:二相流 0:単相流 1:羽根車の入側 2:羽根車の出側 rm:平均半径の位置 b:ボス面 s:シュラウド面
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Cited By (1)
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