JP2865337B2 - 光学測定装置 - Google Patents

光学測定装置

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JP2865337B2
JP2865337B2 JP32360589A JP32360589A JP2865337B2 JP 2865337 B2 JP2865337 B2 JP 2865337B2 JP 32360589 A JP32360589 A JP 32360589A JP 32360589 A JP32360589 A JP 32360589A JP 2865337 B2 JP2865337 B2 JP 2865337B2
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美樹 小山
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、サンプルへの入射光を偏向しサンプルから
の反射光を測光する光学測定装置に関する。
(従来の技術) サンプルへの入射角を偏向する光学測定装置は、膜厚
測定装置、屈折率測定装置などに使用される。
たとえば、光干渉現象を利用した膜厚測定装置におい
て、一般的に入射角偏向方式の光学系は、第11図に示す
ように、光源201からの可干渉性の単色光ビーム202を回
転ミラーあるいは振動ミラーなどの光偏向器203で偏向
させ、レンズ204を介してサンプル205の一点に入射させ
る。サンプル205の表面と裏面での反射光を集光レンズ2
06で検知器207に集光させ、その合成光の干渉強度を測
光する。そして干渉縞信号の隣り合う極大値または極小
値に対応する入射角を求め、膜厚の計算式に従って膜厚
を計算する。
また、臨界角反射方式の屈折率計において、同様に試
料への入射角を偏向し、光強度の明暗の変化する角度
(臨界角)を求め、屈折率が計算される。
(発明が解決しようとする課題) 上記の入射角偏向の方式で薄膜の厚みなどを精度よく
測定するためには、入射角偏向の光学系の性能と精度が
重要である。すなわち、膜厚計の場合、サンプル205の
1点において入射角を正確かつ連続的に変化させながら
走査し、入射角に対応した鮮明な干渉縞を得ることであ
る。また計測上の観点からは、光偏向器のパラメータ
(例えば、回転ミラー203の回転角と入射角)との間に
線形関係があることが好ましい。
これを実現するための問題点には、照射光学系のレン
ズ204の球面収差と色収差がある。
球面収差について説明すると、入射光は、理想的なレ
ンズの場合、幾何光学的には1点に収束するが、実際の
レンズでは、球面収差のため近軸光線の収束点(位置)
と光軸から離れたレンズ周辺からの光線の収束点(位
置)は一致しない。特に、入射角の走査範囲を広くする
には、レンズの入口瞳を大きくしなければならないため
に球面収差の影響は大きくなり、サンプル上の1点に収
束しないという不都合が生じる。また、回転ミラー203
の回転角と入射角との間の線形関係は保証されない。こ
のために、入射角の走査範囲は小さい角度範囲に限定さ
れる。球面収差の補正には、通常は複数のレンズを用い
ているが、レンズ系が大きく重くなり、また高価にな
る。しかも、レンズ表面での反射損失が増大する欠点が
生じる。
さらに色収差について説明すると、サンプルの条件に
よって最適波長があり、例えば、厚いサンプルや濁りの
あるサンプルの測定では、可視光より波長の長い近赤外
光や赤外光を用いるのが有効である。しかし、可視光用
途のレンズに比べて、近赤外光や赤外光用の球面収差の
ない理想的なレンズの入手は困難であるか、あるいは製
作されていないために、理想的な入射角偏向装置の実現
が困難である。また凹面反射集光系を用いるにしても、
加工精度とコスト面において実用化の制約因子である。
本発明の目的は、入射角の精度よく偏向できる光学測
定装置を提供することである。
(課題を解決するための手段) 本発明に係る光学測定装置は、回転軸上に固定され、
回転中心軸に対して垂直でない反射面を備えた第1平面
反射ミラーと、第1平面反射ミラーを回転させる駆動手
段と、第1平面反射ミラー上の一点に、上記回転中心軸
に平行に光ビームを入射させる光ビーム発生手段と、第
1平面反射ミラーにより反射された光ビームを、上記の
回転中心軸上の一点を通る方向に反射する反射面を備
え、上記の回転中心軸と同じ角速度で駆動手段により回
転される第2平面反射ミラーと、第2平面反射ミラーに
より反射された光ビームを、第2平面反射ミラーの軌跡
円を含む面の外方向に反射する反射面を備えた第3平面
反射ミラーと、第3平面反射ミラーからの反射光が収束
する点に設けた試料からの反射光を検出する光検出手段
を備えたことを特徴とする。
本発明に係る光干渉方式の膜厚測定装置は、上記の光
学測定装置を入射角偏光のために用いたことを特徴とす
る。
本発明に係る屈折率測定装置は、上記の光学測定装置
を用い入射角を連続的に偏向可能とし、試料および既知
の屈折率を有する物質との複数の媒質が平らな界面で接
する光学セルの系の法線に関して対称的に2個の上記の
光検出手段を設け、光学セルでの正負の臨界角を同時に
求めることができることを特徴とする。
(作用) 本発明に係る光学測定装置では、第3平面反射ミラー
が第2平面反射ミラーから回転中心軸への光路の途中
に、第2平面反射ミラーの軌跡円の外方向へ光ビームを
反射するように設けられる。従って、試料の位置を軌跡
円の外にすることが可能となり、サンプルのサイズの制
限がなく、また、サンプル移動機構などを付加できる。
また、本発明に係る光学的測定装置は、光干渉方式の
膜厚測定装置や屈折率測定装置における入射角偏向機構
として使用できる。
(実施例) 以下、添付の図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。
第1図は、本発明の第1実施例に係る膜厚測定装置の
斜視図であり、第2図と第3図は、その入射角偏向機構
の原理を説明するための図である。この装置において、
光走査機構は、光源1,回転走査ミラー4,平面ミラー8及
び駆動モータ5からなる。光源1が発生する光ビーム
は、ミラー4の回転軸と入射ビーム軸が共軸型の回転走
査ミラー4の回転中心点Aを起点として、回転走査ミラ
ー4の回転によって反射され、回転走査ミラー4に対向
し同じ周期で公転するミラー8で反射されて回転中心軸
上のO点に収束する。そして、この収束点Oにサンプル
表面上の注目点が一致するように厚み測定用の薄膜のサ
ンプル10を配置する。
さらに詳しく説明すると、光源1は、光ビーム2aを発
光する。光源1からの細い光ビームのビーム軸を回転走
査ミラー4の回転中心軸(とりもなおさず、駆動モータ
5の回転軸であり、z軸とする)に一致するように配置
する。そして、回転中心軸に沿った光ビーム2aを、コリ
メータ3を通して回転軸に傾角αで固定された回転走査
ミラー4上の点Aに入射させる。点Aは回転中心軸上に
ある。
使用する光ビームの波長は、可干渉光であれば、可視
光のみならず、近赤外光、赤外光、あるいは紫外光であ
ってもよい。用途によって選択する。例えば、厚いフィ
ルムや濁ったサンプルに対しては、近赤外光あるいは赤
外光を用いる。通常は、入手しやすい近赤外の半導体レ
ーザを光源に用いるのがよい。
回転走査ミラー4は、駆動モータ5の回転軸に傾角α
でディスク6に固定された平面反射ミラーであり、駆動
モータ5のモータ軸7と一体で回転する。そして、光ビ
ーム2aを回転中心軸に沿って回転中心の点Aに入射させ
る。すなわち、ミラー4の回転軸と入射ビーム軸は共軸
である。ミラー4の回転にともない、点Aからの反射ビ
ーム2bの光路の軌跡は点Aを頂点とする円錐面を描く。
ミラー4はモータ軸と一体で回転するが、回転軸に沿
った入射ビーム2aに対する入射角αは、常に一定で変化
しない。また入射点Aは回転の中心点であるために回転
によって移動しない。ミラー4の真に必要な面積は光ビ
ーム径の数倍もあれば十分である。このような限定され
た微小面積での平面特性と反射特性を均一に加工するの
は容易である。これらの理由で、反射ビームのビームの
強度、形状などの特性は変化しない特長がある。なお、
よく用いられているガルバノ型の回転ミラーは、通常、
ミラーの回転軸と入射ビーム軸が垂直で使用するが、入
射ビームに対してミラーの入射角を変えることで光を偏
向するために、ミラーの表面反射率とミラー反射面上の
ビーム断面積の入射角依存性によって、反射ビームの強
度と形状が変化する不都合がある。
第2平面反射ミラー8は、モータの回転軸7に固定さ
れたディスク6の端に垂直に取り付けたアーム9上に、
回転ミラー4の回転の中心軸上のO点から半径rの距離
に傾角βで、ミラー4に対向して固定されている平面反
射ミラーである。傾角βは、ミラー4からの反射ビーム
2bがミラー8上の点Bに入射したとき、点Bからの反射
ビーム2cがモータの回転中心軸に垂直なxy面に含まれ、
z軸上の1点Oに収束する方向に向かうように設定す
る。∠AOB=90°とする直角三角形が構成される。モー
タ5の回転にともない、点Aからの反射ビーム2bの光路
の軌跡は、AOを回転対称軸とし点Aを頂点とした円錐体
を描く(第2図参照)。そして円錐の底面の中点O、す
なわちミラー4の回転中心軸上の1点に収束する。光ビ
ームは、レンズを用いた従来例のような球面収差がない
ので幾何光学的に1点Oに収束する。
なお、第2図と第3図において、複数の光ビームを一
点鎖線で示し、回転による光路の変化の例を示す。
反射ミラー4と8はモータ軸7と一体で回転するが、
反射ミラー4と8の距離と姿勢は変化しないので、点B
での入射ビーム2b、出射ビーム2cの特性は変化しない。
ミラー8の真に必要な面積は、ミラー4と同様に、光ビ
ーム径の数倍もあれば十分である。このような微小面積
での平面特性と反射特性を均一に加工するのは容易であ
る。
サンプル10は、サンプル表面が回転中心軸のz軸を含
み、サンプル上の注目する点がO点に一致するように配
置、固定する(なお、x軸はサンプル表面に平行に、y
軸はサンプル表面に垂直に設定する。)。このような配
置において、駆動モータ5の回転にともない、サンプル
10への入射角θはxy面内で連続的に変化するが、サンプ
ルへの入射角θの変化は、そのときの回転ミラー4の回
転角の変化に一対一に対応している。回転ミラー4が一
定角速度で回転しておれば、すなわち駆動モータ5が一
定速度で回転駆動すれば、同じ角速度で入射角θを変え
ることができるという特長がある。回転ミラー4の駆動
モータ5のエンコーダパルスをカウンタ21により計数す
れば入射角θが単純に求まる。あるいは、モータ5が一
定角速度で回転する場合は、入射角θは起点からの標準
クロック数に対応するので、クロック数をカウンタで計
数すればよい。
サンプルへの入射光2cはサンプル10の表面と裏面で反
射される。この反射光2dを受光レンズ11を介して光検知
器(たとえばフォトダイオード)12に集光する。なお、
レンズ11は、第3図に示すように、ミラー8の回転円の
外側に設けた円筒部13に固定される。
光検知器12が検出する光強度とカウンタ21が出力する
回転角(入射角)はレコーダ22に入力され、たとえば第
4図に示すような干渉縞信号データが得られる。この干
渉縞信号データを処理して、干渉縞の極大値、極小値を
正確に検出し、それに対応する入射角度を割り出す。
干渉縞信号の絶対強度には重要な意味はない。このた
めに、受光光学系にレンズ11を用いてもその球面収差
は、照射光学系のレンズに比べて、特に問題とはならな
い。通常のレンズで十分である。レンズが入手できない
波長域では反射型集光系を用いる。透明サンプルの場合
透過型の受光光学系も可能である。
第4図は、本実施例の膜厚測定装置で得られたサンプ
ルの干渉縞信号の測定例を示す。サンプルは、厚さ25μ
mのPETフィルムである。サンプル厚みは、干渉縞信号
の隣り合う極大値または極小値に対応する入射角を用い
て計算する。(極大値の間隔は、入射角が増大するにつ
れ広がる。)サンプル厚みは参照値と一致することから
精度の高い干渉縞信号であることが確認された。
本実施例の特徴は次の通りである。ミラー4,8への入
射角と入射点は、モータ5の回転駆動によって変化、移
動しないので、サンプル10に入射する光ビームの強度と
形状は変化しない。従って、干渉縞信号の安定性がよ
い。また光の利用効率も非常に高い。ミラー4と8の点
A,Bの近傍で真に精度を必要とする面積は光ビーム径の
数倍の大きさの微小面積で十分である。従って、安価で
相対的に精度の高い平面反射ミラーが利用できる。また
光学系が単純なために調製が容易である。なお誤差要因
となる回転軸の偏心の問題から、ミラー8を固定するデ
ィスク6またはアーム9は回転バランスさせる必要があ
る。反射ミラー4と8は、微小であるから重量的な問題
はない。
サンプル上の1点の膜厚測定に要する時間は、波長走
査方式の膜厚計に比べて、10倍以上の高速である。高速
処理アルゴリズムを採用すると、さらに高速処理が可能
となる。このことは、時間のかかるサンプル厚みのプロ
フィルを求めるときは大きな長所となる。
第5図は、第1実施例の変形実施例の斜視図である。
第1実施例との相違点は、光源1′およびコリメータ
3′の位置と、反射ミラー8の取付け法である。光源1
は、モータ回転軸7と同軸のz軸上に配置せず、z軸上
に配置したミラー15で光源1からのビーム2aをz軸に平
行に反射して、反射ビーム2a′をミラー4に入射する。
また、ミラー8を取り付けるアーム17は、ディスク6の
外周に設けた円筒部16に取り付ける。
ところで、第1実施例の入射角偏向機構は単純である
が、幾何学的な制約によりサンプルのサイズは制限され
る。大きいサンプルの測定やサンプルの移動機構の付加
はむつかしい。また製造ラインでの厚み測定への応用に
は不向きである。
次に、サンプルの大きさを制約しない第2実施例の入
射角偏向機構を第6図に示す。ここに、駆動モータ5や
記録系は、第1実施例と同様なので、図示を省略する。
空間的な座標を明確にするために、図に示すような座標
系と符号を設定しその機能を説明するが、光源1からミ
ラー8上の点Bに至るまでの光路は、第1実施例と機構
上同じである。
新たに設定する第3平面反射ミラー31は、ミラー8上
の点Bからの反射光2cがz軸上のO点に収束する方向に
向かう光路の途中に、xy面に対して傾角45°でx軸に平
行で▲▼の距離に固定されている細長い短冊状の平
面反射ミラーである。図示しない駆動モータの回転中心
軸Z上のO点に収束する光ビーム2cを、O点とは異なる
P点に収束するように移し変えるための機能を果たす。
すなわち、ミラー8上の点Bからの反射光2cは、ミラー
31でxz面と平行な方向の光ビーム2dに曲げられて1点P
に収束する。サンプル32は、サンプル表面上の注目する
点がP点に一致するように配置、固定されている。点P
と点Oは、ミラー31に関して鏡像関係にある。点Bから
点Pまでの光路長は、▲▼+▲▼=▲▼+
▲▼=▲▼=rとなる。すなわち、点Bから点
Pまでの光路長は▲▼に等しい。
なお、点B′、B″、C′、C″は、ミラー4、8の
回転に伴う点B、Cの変化を示す。
点Pは、ミラー8の軌跡円33を含む面の外の適当な位
置に設けることができるので、サンプル32のサイズの制
限はなくなり、また、サンプル移動機構(図示しない)
を付加できる。ミラー31からの反射光ビーム2dは、駆動
モータの回転にともない点Pに収束するが、常にxz面に
平行な平面上にあり、サンプル32への入射角θを連続的
に変化させる。入射角θの変化は、駆動モータの回転角
の変化に一対一に対応する。回転ミラー4,8が一定角速
度で回転しておれば、同じ角速度で入射角を変えること
ができる。
受光光学系は、第1実施例の場合と同じである。第1
実施例の場合と同様に、干渉縞信号の絶対強度には重要
な意味はない。このために、受光光学系レンズを用いて
もその球面収差は、照射光学系のレンズに比べて、特に
問題とはならない。通常のレンズで十分である。レンズ
が入手できない波長域では反射型集光系を用いる。
第7図は、第2実施例の変形実施例を示す。第6図の
機構との相違点は、駆動モータ軸に結合したL型アーム
35に反射ミラー8を固定したことだけである。
第6図および第7図に示す第2実施例とその変形例で
は、回転ミラー4の半周だけしか測定に有効に利用して
いない。もう1組の平面ミラーと受光光学系をx軸に対
して対称に設けると、回転ミラーの1周につきサンプル
上の異なる2点を同時に測定できる利点がある。いわゆ
る2ビーム走査となる。時間のかかるプロフィル測定
や、製造ラインを使用する場合に有効かつ効果的に利用
できる。
第2実施例の入射角偏向機構は、第1実施例の機構に
比較すると、サンプルのサイズの制約は解消され、大き
いサンプルの測定が可能となり、サンプルの移動機構を
付加することができる。また製造ラインでの厚み測定に
も応用できる。しかし細長い短冊状の平面反射ミラー31
が必要である。このミラー31は、微小な平面での加工精
度が要求される反射ミラー4と8に比べると、広い平面
の加工精度が要求される。また光学調整も少し複雑にな
る。
先に説明したように、第1実施例の入射角偏向機構は
単純であるが、幾何学的な制約でサンプルのサイズは限
定される。大きいサンプルの測定やサンプルの移動機構
を付加するのはむつかしい。また製造ラインでの厚み測
定への応用には不向きである。また、第2実施例の入射
角偏向機構は、サンプルのサイズに制約はないが、細長
い短冊状の平面反射ミラーが必要である。
第8図は、この問題点を解決した第3実施例の入射角
偏向機構を示す。この機構は、第1実施例と同じように
単純であり、かつ、サンプルサイズを制約しない。ここ
で、光源41の出射する光ビーム42aは、コリメータ43を
通してモータ軸(z軸とする)に平行に、モータ軸47に
取り付けたミラー44に入射する。ミラー44の傾角αを45
°に設定し、光ビーム42aの方向を90°変えて、平面ミ
ラー48に光ビーム42bを入射させる。ミラー48は、モー
タ軸に結合したアーム46に固定される。ミラー48は、入
射ビーム42bを反射して生じたビーム42cがz軸と交わる
ように配置する。この交点をOとすると、このような構
成においてモータの回転軸を回転すると、ミラー44の入
射点Aからの反射ビームの光路の軌跡は、AOを回転対称
軸とし点Oを頂点とした円錐体を描く(第2図に示した
第1実施例の円錐とは頂点が逆になっている。)。そし
て、円錐の頂点Oがサンプル表面上にくるようにサンプ
ル50を配置すると共に、回転対称軸AOをサンプル表面に
対して角度θ傾けて配置する。
なお、サンプル50での反射ビーム42dは受光レンズ51
を介して光検出器52に入射する。
第9図は、第8図に示す第3実施例の装置で得られた
サンプルの干渉縞信号の測定例を示す。サンプルは、厚
さ25μmのPETフィルムである。
第3実施例の入射角偏向機構において光学系は単純で
あり回転に対する安定性もよい。サンプルサイズに対す
る制約も解消される。しかし、走査する入射角は、第1
実施例のごとく単純ではない。入射面は、固定された平
面ではなく、入射角の走査にともない回転する欠点があ
る。なお、測定データ処理時間を高速化するには、モー
タ回転角と入射角の関係をあらかじめテーブル化して引
用する方式がよい。
次に本発明に係る入射角偏向方式を用いた屈折率計に
ついて説明する。
光波が屈折率の大きい媒質1(屈折率n1)から屈折率
の小さい媒質2(屈折率n2)に入射する場合、 sinθc=n2/n1 ……(1) で与えられる入射角θc(臨界値)以上では、光波は媒
質2には進まず、全反射が起こる。媒質1の屈折率n1
既知であれば、この臨界角θcを検出することにより媒
質2の屈折率n2を求めることができる。この原理を屈折
率計に応用するためには入射角走査機構が必要である。
このために、以上に説明した入射角偏向機構を使用でき
る。
たとえば、第1図に示した第1実施例の入射角走査機
構を応用して臨界角反射方式の屈折率計を構成するに
は、サンプルより高い屈折率の光学ガラスからなる半球
体の中点、あるいは半円柱の中心軸が一致するように配
置し、半球体または半円柱の平面部に液体サンプル101
を接触させる構造、いわゆる光学セル100をO点に付加
すればよい。回転走査ミラー4,8を一定速度で回転する
ことにより光学セル100のサンプル101との交点Oでの入
射角を走査すれば、サンプル101の屈折率に関係した全
反射の臨界角θcは、明暗の境界線の通過タイミングと
して光検出器で検出される。
しかし、臨界角そのものを正確、精密に測定するに
は、基準となる光学セル100の法線が正確、精密に決ま
っていなければならない。このためには、光軸合わせ、
光軸調整の厳密さが要求される。また経時的なチェック
も必要である。
ところで、第1実施例の入射角走査機構は、回転ミラ
ー4,8を回転することにより光学セルへの入射角を+90
°〜−90°にわたり走査することが可能であり、正負の
臨界角として+θcと−θcを検出することができる。そ
こで、第10図に示すように、受光レンズ111と光検知器1
12よりなるもう一組の受光系を光学セル100の法線に対
して対称に円筒部13′にセットする。このような構成に
おいて、臨界角+θcを計数開始トリガー、臨界角−θc
を計数終了トリガーとして、この間の時間に標準クロッ
クを計数する。または回転ミラー4のエンコーダの発生
するパルスをカウンタ21で計数する。この積算計数値
は、回転ミラー4が一定速度で回転しているために、2
θc(またはθc)に比例する。そして、式(1)の簡単
な計算からサンプル101の屈折率が算出できる。
この屈折率計の長所は次の通りである。
(1)光学セルの法線の絶対位置を知る必要はなく、ま
たその角度が少し変化しても+θcから−θcまでの角度
2θcの検出には影響しない。このために、光軸合わ
せ、光軸調整、較正は簡単であり単純である。
(2)臨界角の変化量は2Δθcとなるために、従来法
のθcのみを検出する方式の場合の変化量Δθcに比べて
2倍であり、それだけ感度、精度が高くなる。
(3)電気系は単純な計数回路であり、高速な繰返し測
定ができる。A/D変換などを全く必要としないために、A
/D変換の変換精度、変換速度に制約されない。
(発明の効果) 高精度の平面加工の容易な平面反射ミラーのみを用い
て、幾何光学的に1点において入射角を偏向させると共
に、入射角と回転走査ミラーの回転角との関係が線形関
係を保ち変化できる。たとえば、光干渉方向の膜厚測定
装置において、鮮明かつ高精度の干渉縞を得ることがで
きた。使用する光ビームの波長は、可視光のみならず、
近赤外、赤外、あるいは紫外光にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、第1実施例に係る膜厚測定装置の斜視図であ
る。 第2図と第3図は、それぞれ、入射角偏向機構の原理を
説明するための図である。 第4図は、干渉縞信号の測定例の図である。 第5図は、第1実施例の変形実施例の斜視図である。 第6図は、第2実施例に係る入射角偏向機構の斜視図で
ある。 第7図は、第2実施例の変形実施例の斜視図である。 第8図は、第3実施例に係る入射角偏向機構の斜視図で
ある。 第9図は、干渉縞信号の測定例の図である。 第10図は、屈折率計の原理を示す図である。 第11図は、従来の膜厚測定装置の斜視図である。 1…光源、4…第1平面反射ミラー、5…モータ、8…
第2平面反射ミラー、10…試料、12…光検知器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01B 11/00 - 11/30 G01N 21/00 - 21/91

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸上に固定され、回転中心軸に対して
    垂直でない反射面を備えた第1平面反射ミラーと、 第1平面反射ミラーを回転させる駆動手段と、 第1平面反射ミラー上の一点に、上記回転中心軸に平行
    に光ビームを入射させる光ビーム発生手段と、 第1平面反射ミラーにより反射された光ビームを、上記
    の回転中心軸上の一点を通る方向に反射する反射面を備
    え、上記の回転中心軸と同じ角速度で駆動手段により回
    転される第2平面反射ミラーと、 第2平面反射ミラーにより反射された光ビームを、第2
    平面反射ミラーの軌跡円を含む面の外方向に反射する反
    射面を備えた第3平面反射ミラーと、 第3平面反射ミラーからの反射光が収束する点に設けた
    試料からの反射光を検出する光検出手段を備えたことを
    特徴とする光学測定装置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の光学測定装置
    を入射角偏光のために用いた光干渉方式の膜厚測定装
    置。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項記載の光学測定装置
    を用い入射角を連続的に偏向可能とし、試料および既知
    の屈折率を有する物質との複数の媒質が平らな界面で接
    する光学セルの系の法線に関して対称的に2個の上記の
    光検出手段を設け、光学セルでの正負の臨界角を同時に
    求めることができることを特徴とした屈折率測定装置。
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