JP2864622B2 - オキシチタニウムフタロシアニン結晶を製造する方法 - Google Patents

オキシチタニウムフタロシアニン結晶を製造する方法

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はオキシチタニウムフタロシアニン結晶を製造
する方法に関し、特に電子写真用感光体に適したオキシ
チタニウムフタロシアニン結晶の新規な製造方法に関す
る。
<従来の技術> オキシチタニウムフタロシアニンの結晶型には、製造
条件によって準安定なα型と安定なβ型が存在すること
はつとに知られるところである。そしてこれらのオキシ
チタニウムフタロシアニンの結晶型が機械的ひずみ、有
機溶剤および熱の影響下に、相互に結晶型が転移するこ
とも知られている。例えばα型のオキシチタニウムフタ
ロシアニンはN−メチルピロリドン等の有機溶剤中で加
熱することによりβ型に転移する。
また、酸ペースト法によって得られたα型のオキシチ
タニウムフタロシアニンを水性懸濁液となし、これに芳
香族炭化水素溶剤を添加し加熱処理することによって、
X線回折スペクトルにおいてブラッグ角(2θ)27.3゜
に強いピークを示すα型にもβ型にも分類されない結晶
型のオキシチタニウムフタロシアニンが得られ、かかる
結晶型のオキシチタニウムフタロシアニンが光ディスク
用記録材料への応用が期待される等有用なものであるこ
とが特開昭63−20365号公報に記載されている。
<発明が解決しようとする課題> 本発明は従来知られていなかった新規な方法で、電子
写真用感光体を初めとする各種用途に有用なオキシチタ
ニウムフタロシアニン結晶型を製造する工業的有利な方
法を提供することを目的とするものである。
<課題を解決するための手段> 本発明の要旨は、オキシチタニウムフタロシアニンを
機械的に摩砕し、これを水に分散せしめてなる懸濁液
に、クロロホルム、ジクロルエタン、n−ヘキサン、酢
酸ブチル、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン、ト
ルエン、キシレン、ニトロベンゼン及びα−クロルナフ
タレンからなる群から選ばれた有機溶剤を加えて加熱処
理することを特徴とするX線回折スペクトルにおいてブ
ラッグ角(2θ±0.2゜)9.7゜、24.1゜及び27.3゜に回
折ピークを示すオキシチタニウムフタロシアニン結晶を
製造する方法に存する。
(作 用) 以下、本発明を更に詳細に説明する。
原料として用いるオキシチタニウムフタロシアニン
は、最も合目的的にはα型またはβ型を初めとするオキ
シチタニウムフタロシアニン結晶であるが、後述する通
り、場合により非晶型を用いることもできる。なお、上
記α型は第5図に代表的X線回折パターンを示すが、通
常少なくともブラッグ角(2θ±0.2゜)7.5゜、22.3
゜、25.3゜及び28.6゜に明瞭な回折ピークを示す。ま
た、β型は第3図に代表的X線回折パターンを示すが、
通常、少なくともブラッグ角9.3゜、10.6゜、13.2゜、1
5.1゜15.7゜、16.1゜、20.8゜、23.3゜、26.3゜及び27.
1゜に明瞭な回折ピークを示す。
本発明において実質的に無定形とは回折スペクトルが
完全な非晶質を示す場合と一部に識別し得るピークの存
在はあっても極めて強度が低く全体として見た場合、ほ
ゞ非晶質とみなせる場合を包含する。本発明において、
結晶型オキシチタニウムフタロシアニンを機械的に摩砕
すると無定型となり、更に十分に摩砕すると殆んど識別
できる回折ピークがなかったX線回折スペクトルにおい
て、例えば第4図及び第6図に示した通りブラッグ角
(2θ±0.2゜)27.3゜に極めて弱いが識別し得る回折
ピークが現れてくる。本発明方法では機械的摩砕後に実
質的に無定形となったオキシチタニウムフタロシアニン
を以降の工程に供すれば目的のX線回折スペクトルにお
いてブラッグ角(2θ±0.2゜)27.3゜に明瞭な回折ピ
ークを示す結晶が製造できるが、中でも前述した様にブ
ラッグ角(2θ±0.2゜)27.3゜に識別し得る回折ピー
クが現れるまで充分に機械的摩砕を施したオキシチタニ
ウムフタロシアニンを以降の工程に供した場合に、主た
る回折ピークの強度がより大きく、その他の回折ピーク
の強度がより小さく、目的の結晶型の特徴をより明瞭に
呈する結晶が製造でき、好ましい。
この意味で出発原料が無定形のオキシチタニウムフタ
ロシアニンの場合でも機械的摩砕を行ってブラッグ角
(2θ±0.2゜)27.3゜に識別し得る回折ピークを出現
せしめることにより、有意義に本発明を実施し得るので
本発明においてかゝる出発原料を採用することも可能で
ある。
機械的摩砕法としてはオキシチタニウムフタロシアニ
ンを実質的に無定形となるまで充分摩砕し得る機械的摩
砕法ならいかなる方法でも採用可能で、例えば、ペイン
トシェーカー、サンドグラインドミル、ボールミル、ロ
ールミル、アトライター、振動ミル、コロイドミルなど
の分散機、好ましくはペイントシェーカー又はサンドグ
ラインドミル、より好ましくはペイントシェーカーを用
い、湿式又はより好ましくは乾式条件下で充分摩砕すれ
ばよい。工業的には、用いる機械にもよるが、5時間〜
100時間の範囲で処理時間を選び摩砕処理するのが適当
である。
本発明方法では上記の方法で実質的に無定形としたオ
キシチタニウムフタロシアニンを水中に懸濁させた後有
機溶剤を加え加熱処理する。この場合用いられる有機溶
剤としては、クロロホルム、ジクロルエタン、n−ヘキ
サン、酢酸ブチル、モノクロルベンゼン、ジクロルベン
ゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、α−クロ
ルナフタレンからなる群から選ばれる。また、水懸濁液
は無定型化合物が分散出来る範囲内で良いが好ましくは
固形分2〜50%であり、有機溶剤は懸濁液の水に対して
200%以下、好ましくは5〜100%である。加熱処理は充
分行う程目的の結晶型のオキシチタニウムフタロシアニ
ンが確実に得られるが、工業的には温度30〜100℃、好
ましくは40〜70℃で1〜5時間程度行えば充分である。
尚、本明細書中「明瞭な回折ピーク」とは、その粉末
X線回折スペクトルにおけるピーク強度が最も強い(高
い)ピーク又はピーク形が最も鋭いピークを指す。本発
明方法により製造されるオキシチタニウムフタロシアニ
ン結晶のX線回折スペクトルは例えば第1図及び第2図
に示す様にブラッグ角(2θ±0.2)27.3゜に明瞭な回
折ピークを示し、9.7゜、24.1゜等に見られる他の回折
ピークは製造条件によって種々変動し得るが、比較的巾
広いピークとなる。
個々の回折ピークの鋭さを表わす指標として、各結晶
についての粉末X線回折スペクトルを下記条件で測定し
た。
X線測定条件 X線管球 Cu 電 圧 40.0 kV 電 流 100.0 mA スタート角度 6.00 deg ストップ角度 35.00 deg ステップ角度 0.020deg 測定時間 0.50 sec 得られたX線回折スペクトルのチャート上のピーク形
から、下記式によりS値を算出した。なお、下記式中の
ピークの高さ(Ht)、半値幅(hw)測定例は第1図の2
7.3゜のピークに示した。
本発明のオキシチタニウムフタロシアニン結晶の粉末
X線回折スペクトルにおいて、全てのピークのS値の中
で、通常ブラッグ角(2θ±0.2゜)27.3゜のピークの
S値が最小であり、そのS値の他のピークのS値に対す
る比率は0.25以下、更には0.20以下であることが好まし
い。
得られたオキシチタニウムフタロシアニン結晶は種々
の用途に用いられる。電子写真感光体材料、特にその電
荷発生材料に用いることが好ましい。
次いで、本発明で得られたオキシチタニウムフタロシ
アニン結晶を電子写真感光体に応用する際の具体的な方
法につき簡単に説明する。
今日、有機化合物を用いた電子写真用感光体は大別し
て単層系感光体と積層系感光体とにわけられるが、電荷
発生と電荷輸送の機能を分離して性能の向上を期した積
層型を考えた場合、電荷発生材料として、種々の有機化
合物が研究されている。
積層型感光体とは少なくとも、導電性支持体と電荷発
生層と及び、電荷輸送層からなり、通常は、電荷発生層
の上に電荷輸送層が積層されているが、逆の構成でもよ
い。
又、これらの他に、接着層、ブロッキング層等の中間
層や、保護層など、電気特性、機械特性の改良のための
層を設けてもよい。導電性支持体としては周知の電子写
真感光体に採用されているものがいずれも使用できる。
具体的には例えばアルミニウム、ステンレス、銅等の金
属ドラム、シートあるいはこれらの金属箔のラミネート
物、蒸着物が挙げられる。更に、金属粉末、カーボンブ
ラック、ヨウ化銅、高分子電解質等の導電性物質を適当
なバインダーとともに塗布して導電処理したプラスチッ
クフィルム、プラスチックドラム、紙、紙管等が挙げら
れる。また、金属粉末、カーボンブラック、炭素繊維等
の導電性物質を含有し、導電性となったプラスチックの
シートやドラムが挙げられる。又、酸化スズ、酸化イン
ジウム等の導電性金属酸化物で導電処理したプラスチッ
クフィルムやベルトが挙げられる。これらの導電性支持
体上に形成する電荷発生層は、本発明のオキシチタニウ
ムフタロシアニン粒子とバインダーポリマーおよび必要
に応じ有機光導電性化合物、色素、電子吸引性化合物等
を溶剤に溶解あるいは分散して得られる塗布液を塗布乾
燥して得られる。バインダーとしては、スチレン、酢酸
ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル、ビニルアルコール、エチルビニルエーテル
等のビニル化合物の重合体および共重合体、ポリビニル
アセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリア
ミド、ポリウレタン、セルロースエステル、セルロース
エーテル、フェノキシ樹脂、けい素樹脂、エポキシ樹脂
等が挙げられる。オキシチタニウムフタロシアニンとバ
インダーポリマーとの割合は、特に制限はないが、一般
には、オキシチタニウムフタロシアニン100重量部に対
し、5〜500重量部、好ましくは、20〜300重量部のバイ
ンダーポリマーを使用する。
電荷発生層の膜厚は、0.05〜5μm、好ましくは0.1
〜2μmになる様にする。
電荷発生層から電荷キャリヤーが注入される電荷輸送
層は、キャリヤーの注入効率と輸送効率の高いキャリヤ
ー輸送媒体を含有する。
キャリヤー輸送媒体としては、ポリ−N−ビニルカル
バゾール、ポリスチリルアントラセンの様な側鎖に複素
環化合物や縮合多環芳香族化合物を側鎖に有する高分子
化合物、低分子化合物としては、ピラゾリン、イミダゾ
ール、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾー
ル、カルバゾール等の複素環化合物、トリフェニルメタ
ンの様なトリアリールアルカン誘導体、トリフェニルア
ミンの様なトリアリールアミン誘導体、フェニレンジア
ミン誘導体、N−フェニルカルバゾール誘導体、スチル
ベン誘導体、ヒドラゾン化合物などが挙げられ、特に、
置換アミノ基やアルコキシ基の様な電子供与性基、ある
いは、これらの置換基を有する芳香族環基が置換した電
子供与性の大きい化合物が挙げられる。さらに、電荷輸
送層には必要に応じバインダーポリマーが用いられる。
バインダーポリマーとしては、上記キャリヤー輸送媒体
との相溶性が良く、塗膜形成後にキャリヤー輸送媒体が
結晶化したり、相分離することのないポリマーが好まし
く、それらの例としては、スチレン、酢酸ビニル、塩化
ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、
ブタジエン等のビニル化合物の重合体および共重合体、
ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステ
ル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリウ
レタン、セルロースエステル、セルロースエーテル、フ
ェノキシ樹脂、けい素樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ
る。キャリヤー輸送媒体が高分子化合物の場合は、特に
バインダーポリマーを用いなくてもよいが、可とう性の
改良等で混合することも行なわれる。低分子化合物の場
合は、成膜性のため、バインダーポリマーが用いられ、
その使用量は、通常キャリヤー輸送媒体100重量部に対
し50〜3000重量部、好ましくは70〜1000重量部の範囲で
ある。電荷輸送層にはこの他に、塗膜の機械的強度や、
耐久性向上のための種々の添加剤を用いることができ
る。
この様な添加剤としては、周知の可塑剤や、種々の安
定剤、流動性付与剤、架橋剤等が挙げられる。
<実施例> 次に本発明を実施例と応用例により更に具体的に説明
するが、本発明はその要旨をこえない限り以下の実施例
に限定されるものではない。
実施例1 第3図に示すX線回折スペクトルを有するβ型オキシ
チタニウムフタロシアニン2.0gをガラスビーズ15mlと共
にペイントシェーカーで50時間振とうさせた後メタノー
ルでフタロシアニン結晶を洗い出し、濾過、乾燥した。
このものは第4図に示すごとくX線回折スペクトルにお
いてほとんどピークを示さない無定型である。
該無定型フタロシアニンを水45mlに懸濁後、o−ジク
ロルベンゼン3mlを加え60℃で1時間撹拌した後冷却
し、メタノール400mlを加え1時間撹拌し、濾過、乾燥
した。
得られたオキシチタニウムフタロシアニン(収量1.8
g)は、第1図に示す通り、X線回折スペクトルにおい
て、ブラッグ角(2θ±0.2゜)が27.3゜に明瞭なピー
ク(S値0.02、他のピークのS値に対する比率0.15以
下)を示すもので原料β型(第3図)とは明らかに異な
るものであった。
実施例2 第5図に示すX線回折スペクトルを有するα型オキシ
チタニウムフタロシアニン2.0gをガラスビーズ15mlと共
にペイントシェーカーで8時間振とうさせた後メタノー
ルでフタロシアニン結晶を洗い出し、濾過、乾燥した。
このものは第6図に示すごとくX線回折スペクトルにお
いてほとんどピークを示さない無定型である。
該無定型フタロシアニンを水45mlに懸濁後、o−ジク
ロルベンゼン3mlを加え60℃で1時間撹拌した後冷却
し、メタノール400mlを加え1時間撹拌し、濾過、乾燥
した。
得られたオキシチタニウムフタロシアニン(収量1.7
g)は、第2図に示す通り、X線回折スペクトルにおい
て、ブラッグ角(2θ±0.2゜)が27.3゜に明瞭なピー
ク(S値0.02、他のピークのS値に対する比率0.15以
下)を示すもので原料α型(第5図)とは明らかに異な
るものであった。
応用例1 実施例1で製造したオキシチタニウムフタロシアニン
結晶0.4g、ポリビニルブチラール#6000C(電気化学工
業(株)製)0.2gを4−メトキシ−4−メチル−2−ペ
ンタノン30gと共に、サンドグラインダーで分散し、こ
の分散液をポリエステルフィルム上に蒸着したアルミ蒸
着層の上にフィルムアプリケータにより乾燥膜厚が0.3g
/m2となる様に塗布、乾燥し、電荷発生層を形成した。
この電荷発生層の上に、N−メチル−3−カルバゾー
ルカルバルデヒドジフェニルヒドラゾン90部、ポリカー
ボネート樹脂(三菱ガス化学社製、商品名 ユーピロン
E−2000)100部からなる膜厚17μmの電荷輸送層を積
層し、積層型の感光層を有する電子写真感光体を得た。
この感光体の感度として半減露光量(E 1/2)を静電
複写紙試験装置(川口電気製作所製モデルSP−428)に
より測定した。すなわち、暗所でコロナ電流が50μAに
なる様に設定した印加電圧によるコロナ放電により感光
体を負帯電し、次いで0.125μW/cm2の強度を持つ775nm
の単色光により露光し表面電位が−500Vから−250Vに半
減するのに要した半減露光量(E 1/2)を求めたところ
0.21μJ/cm2であった。
この時の感光体の帯電圧(初期表面電位)は664Vであ
り露光10秒後の表面電位(残留電位)は−8Vであった。
また、光源を775nmの単色光にかえて白色光を用いた
以外は同様に、初期表面電位、残留電位及び半減露光量
を測定した。その結果を、2000回帯電後の帯電保持率と
共に下記第1表に示す。
応用例2 応用例1で電荷発生材料として用いたオキシチタニウ
ムフタロシアニン結晶のかわりに実施例2で製造された
オキシチタニウムフタロシアニン結晶を用いた以外応用
例1と全く同様にしたところ測定された半減露光量は0.
22μJ/cm2であった。
比較例1(酸ペースト法を用いた例) 濃硫酸120ml中にα型のオキシチタニウムフタロシア
ニン12gを溶解した溶液を氷水500ml中の中へ、発熱をお
さえながら滴下し、撹拌を3時間行なった、滴下終了後
30分撹拌し、吸引濾過した。
得られたケーキを水1中で懸洗し、再び濾過した。
再びケーキを0.3N酢酸ナトリウム水溶液1中で懸濁洗
浄した。吸引濾過後、ケーキを取り出し、3%酢酸水溶
液1で懸濁洗浄した。次いで水1を加える懸濁を2
回くり返して、固型分濃度約50%のケーキを得た。
次いで得られたケーキ約16.8gに水40ml加えて約15%
のペーストを調整した。次いでこれに水112ml、o−ジ
クロルベンゼン11.2mlを加え、50゜〜60℃で1時間加熱
撹拌した。
終了後、水をデカンテーションでわけ、メタノール26
0mlを加え、場合によっては超音波処理をして均一とし
た。
濾過後、メタノール洗浄、水洗、メタノール洗浄をく
り返し、濾過後、ケーキを60℃で12時間、減圧乾燥し
た。
得られたオキシチタニウムフタロシアニン(収量2g)
は、X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±
0.2゜)27.3゜に明瞭なピークを示すものであった。
比較応用例1 比較例1で製造したオキシチタニウムフタロシアニン
結晶を用いる以外は、応用例1と同様にして電子写真感
光体を得た。
光源として白色光を用い、応用例1と同様にして初期
表面電位、残留電位、半減露光量及び帯電保持率を測定
した。結果を第1表に示す。
(発明の効果) 本発明方法によれば、ブラッグ角(2θ±0.2゜)27.
3゜に明瞭な回折ピークを有するオキシチタニウムフタ
ロシアニン結晶を比較的簡便な処理で収率よく得ること
ができる等工業的有利に製造可能である。
又、この様にして得られるオキシチタニウムフタロシ
アニン結晶を電荷発生材料として用いる電子写真用感光
体は高感度で、残留電位が低く帯電性が高く、かつ、繰
返しによる変動が小さく、特に、画像濃度に影響する帯
電安定性が良好であることから、高耐久性感光体として
用いることができる。又750〜800nmの領域の感度が高い
ことから、特に半導体レーザプリンタ用感光体に適して
いる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、実施例1および実施例2で得ら
れた本発明の結晶型オキシチタニウムフタロシアニンの
X線回折スペクトルを示す。第3図および第5図は、そ
れぞれ公知のβ型およびα型オキシチタニウムフタロシ
アニンのX線回折スペクトルを示す。第4図および第6
図は、β型およびα型オキシチタニウムフタロシアニン
を、それぞれ機械的に摩砕したもののX線回折スペクト
ルを示す。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09B 67/50 C09B 67/12 C09B 47/04 - 47/26 C07D 487/22 G03G 5/06 CA(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オキシチタニウムフタロシアニンを機械的
    に摩砕し、これを水に分散せしめてなる懸濁液に、クロ
    ロホルム、ジクロルエタン、n−ヘキサン、酢酸ブチ
    ル、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン、トルエ
    ン、キシレン、ニトロベンゼン及びα−クロルナフタレ
    ンからなる群から選ばれた有機溶剤を加えて加熱処理す
    ることを特徴とするX線回折スペクトルにおいてブラッ
    グ角(2θ±0.2゜)9.7゜、24.1゜及び27.3゜に回折ピ
    ークを示すオキシチタニウムフタロシアニン結晶を製造
    する方法。
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