JP2861447B2 - テーパ付き管状体 - Google Patents
テーパ付き管状体Info
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Description
いられる繊維補強樹脂複合材からなるテーパ付き管状体
に関するものであり、より詳しくはねじり強度の向上及
びまたは軽量化された管状体に関する。
ねじり強度は、管状体軸方向に関して補強繊維を斜交に
配向させた、いわゆる斜交層に負うところが大きい。さ
らに最近、高弾性炭素繊維の出現により一定水準のねじ
り剛性を保持しつつ炭素繊維使用量を低減し管状体を軽
量化することが可能になってきた。
維は高弾性率になると複合材としての強度、特に繊維方
向に関する圧縮強度が低下する傾向にあることからシャ
フトのねじり強度を維持しつつ軽量化することは自ずか
ら限界がある。ゴルフシャフトを例に取ると、ねじり強
度の不足したシャフトではボールの打点位置がクラブヘ
ッドのスイートスポットから大きく外れた場合、シャフ
トに過剰のねじり力が加わり、ねじり破断を起こすこと
がある。
かる課題を解決すべく鋭意検討した結果、ゴルフシャフ
トには通常テーパがついていること、シャフトのねじり
破断はシャフト先端部、即ち、ねじり強度の最も低くな
るヘッド付け根近傍でで起こること、また、スイートス
ポットを大きく外してゴルフボールを打った場合でもシ
ャフトに加わるねじり力はクラブによらずほぼ一定であ
り極端に大きい力は発生しないことから、シャフトねじ
り破断強度を向上するためには管状体先端部について補
強すれば良いことに注目した。
常径の細い、即ち、ねじり強度の低い先端部分に補強層
が設けられていることに着目し、この部分の繊維配向を
管状体軸方向に対し斜交させることにより、その断面で
ねじり剛性を大きくすることができ、斜交層に用いられ
ている高弾性炭素繊維に加わる応力を斜交化させた補強
層が部分的に負担することになる、換言すれば、補強層
を斜交させることでシャフトのねじり強度の最も小さい
箇所がより太径側に移行するためシャフトのねじり破断
強度を飛躍的に大きくすることができ、上記課題を解消
することを見いだし本発明に到達した。即ち本発明の目
的はより軽量のシャフトでシャフトのねじれを一定水準
以下に抑えかつ必要にして十分なる強度を有するシャフ
トを提供することにある。そして、その目的は、繊維補
強樹脂複合材からなるテーパ付き管状体であって、該管
状体は補強繊維の補強方向が管状体の軸方向に対して斜
交してなる斜交層上に補強繊維の補強方向が管状体の軸
方向に対して同方向としてなる0°層を積層した少なく
とも2層からなるテーパ付き管状体において、該管状体
の先端部分に、補強繊維の補強方向が管状体の軸方向に
対して少なくとも30°斜交してなる補強層を管状体先
端部の斜交層の上に積層し、次いで0°層を積層してな
ることを特徴とするテーパ付き管状体により容易に達成
される。
用いる補強繊維とは、アラミド繊維、炭素繊維等の一般
に高特性の繊維であれば特に限定されるものではない。
また補強繊維の形態としては、一方向に引きそろえた一
方向材でも、あるいは織物状材でもよい。織物状材の経
緯線数の比や、経緯線のなす角度については特に限定さ
れないが通常は、1:1であり、90°である。
強樹脂複合材に使用し得るものであれば特に限定される
ものではないく、具体的にはエポキシ樹脂等があげられ
る。本発明のテーパ付き管状体は繊維補強樹脂複合材か
らなるものであって、この管状体は補強繊維の補強方向
が管状体の軸方向に対して斜交してなる斜交層の上に補
強繊維の補強方向が管状体の軸方向と同方向としてなる
0°層を積層した少なくとも2層からなるものである。
トのねじり特性、特にねじり強度向上のために主として
ねじり特性を賦与する目的で設置されるものである。そ
して、本発明では、単にかかる斜交層を設けるだけでな
く、管状体の径の細かい先端部の衝撃強度向上のため
に、管状体の先端部の斜交層と0°層との間に補強層を
設けたことを特徴とするものである。
ために補強繊維の補強方向が管状体の軸方向に対して少
なくとも30°斜交させて形成する。この範囲未満では
ねじり強度、剛性とも十分改善効果が得られにくい。な
お、本発明では“斜交させる”とは一方向補強繊維強化
樹脂体(プリプレグ体)の場合には、補強繊維の補強方
向が管状体軸方向を基準として正負の符号が逆となるよ
うに裁断した対をなすプリプレグ体を管状体の軸方向に
対し補強繊維の補強方向が交差する様に重ね合わせ捲回
することを意味する。例えば補強繊維の補強方向が管状
体の軸方向に対して30°斜交させるということは、2
枚のプリプレグ体の補強繊維の方向、すなわち補強方向
が、夫々+30°及び−30°となるように対となし、
これを捲回し形成すればよい。
ャフト軸方向に対して±45°近辺になるように捲回す
るのが好ましい。対をなすプリプレグ体又は織物状材の
裁断形状、重ね合わせ方、プレプレグ体又は織物状材の
補強繊維、樹脂およびその量について限定するものでは
ないが、補強すべき長さは、本来補強層がない場合でも
所要のねじり強度を有する断面位置までテーパ付き管状
体の先端から補強するのが好ましく、全長の半分以下が
望ましい。また捲回プライ数は所定のねじり強度を満た
す様に決める。対をなすプレプレグ体は芯金周長の半分
の長さずらして捲回するのが作業性の点から好ましい。
し、少なくとも30°斜交させるが30°よりも小さい
場合はねじり特性の補強の点で十分な特性を発揮するこ
とが困難であり、好ましくなく、通常は30〜45°、
好ましくは35〜45°となるようにすればよい。補強
層に用いる補強繊維は必ずしも高弾性率である必要はな
いが、好ましくは引張弾性率が30t/mm2 以上、更
に好ましくは35〜70t/mm2 のものを用いるのが
よく、管状体を所定の力でねじった場合、斜交層に発生
するひずみに対して高特性繊維の許容ひずみ以下になる
ように補強層に用いるプリプレグ体の量、配向角を決定
すればよい。しかし、補強繊維の弾性率が斜交層の弾性
率に比べて極端に低い場合、しかもゴルフシャフトのよ
うに先端径がほぼ一定という制限がある場合には斜交化
した補強層のねじり剛性が小さくなるためシャフトねじ
り強度向上の効果は期待できず、好ましくない。
を管状体先端部に所望の積層順序で捲回した管状積層体
に熱収縮性テープを巻き付け加熱炉中にてマトリクス樹
脂の硬化に必要な温度にて硬化させた後、脱芯して目的
の管状体が得られる。
るが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に
限定されるものではない。
系炭素繊維“ダイアリード”K137炭素繊維(弾性率
65トン/mm2 )の高弾性糸を補強繊維とした一方向
引き揃えプリプレグ“HYEJ16M65D”(化成フ
ァイバーライト(株)製)を用いた。また、繊維引き揃
え方向をシャフト軸方向に一致させた層(以下0度層と
称する)には弾性率23t/mm2 の炭素繊維引き揃え
プリプレグ“HYEJ15”(化成ファイバーライト社
製)を用いた。補強層としては弾性率23t/mm2 の
炭素繊維引き揃えプリプレグ“HYEJ12”(同上)
及び弾性率40t/mm2 の炭素繊維引き揃えプリプレ
グ“HYEJ14M40”(同上)及び弾性率30t/
mm2 の炭素引き揃えプリプレグ“HYEJ14M3
0”を用いた。シャフト斜交層として、プリプレグ“H
YEJ16M65D”の引き揃え繊維の方向が芯金中心
軸に対して+40度、及び−40度となるように、更に
+40度、−40度のプリプレグ体をシャフト全長で3
プライとなるように台形形状に裁断した2枚の対となる
プリプレグ体を芯金周張の半分だけずらして重ね、プリ
プレグ重ね合わせ体とし芯金に捲回した上に、補強層と
して、表1のプリプレグを引き揃え繊維の方向が芯金中
心軸に対して+40度、−40度としてシャフト最先端
部でそれぞれ3プライ分の幅、長さ275mmとなるよ
うに三角形形状に裁断し捲回した、更にそのうえに0度
層としてプリプレグ“HYEJ15”をシャフト全長に
亘って3プライとなるように台形形状に裁断し、捲回
し、常法により形成した。
く同一にし、補強層の補強繊維の配向方向だけを変え
て、通常の配向方向である0度及び±20度としたシャ
フトを成形し試験に供した。これらのシャフトについて
シャフト重量、ねじれ角、ねじり強度、衝撃強度の測定
を行い比較した、表1に積層構成とシャフト特性の関係
を示す。
に、織物状プリプレグ“HMF322/48AIC”を
用い、織物経緯系の方向が、マンドレル軸に対し、±4
5°になるように捲回した以外は実施例1と同様にして
シャフトを成形し、試験に供した。その結果を表1に示
す。また、織物状プリプレグのしなやかさにより、捲回
時の作業性も向上した。
強繊維を配向させる補強層を軸方向に関して斜交させる
のでテーパ付き管状体の重量を殆ど変える事なく補強で
きるので、過剰のねじり力が加わった場合、通常、細径
部で起こるねじり破損を防止できる。また本発明によれ
ば、ねじれの大きい管状体先端部に関してねじり剛性を
大きくするのでシャフトの重要な特性であるシャフトの
ねじれ角を小さくでき、特に引張弾性率が30t/mm
2 以上のものを用いるとねじれ角を大巾に小さくでき
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 繊維補強樹脂複合材からなるテーパ付き
管状体であって、該管状体は補強繊維の補強方向が管状
体の軸方向に対して斜交してなる斜交層の上に補強繊維
の補強方向が管状体の軸方向に対して同方向としてなる
0°層を積層した少なくとも2層からなるテーパ付き管
状体において、該管状体の先端部分に、補強繊維の補強
方向が管状体の軸方向に対して少なくとも30°斜交し
てなる補強層を管状体先端部の斜交層の上に積層し、つ
いで0°層を積層してなることを特徴とするテーパ付き
管状体。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (3)
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JP2-106987 | 1990-04-23 | ||
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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Family
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Family Applications (1)
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JP3071240A Expired - Fee Related JP2861447B2 (ja) | 1990-04-23 | 1991-04-03 | テーパ付き管状体 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (4)
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JP3666613B2 (ja) * | 1995-12-15 | 2005-06-29 | 新日本石油株式会社 | テーパ付き中空シャフト |
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JP2008194495A (ja) * | 2008-04-28 | 2008-08-28 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 繊維強化プラスチック製ゴルフクラブシャフトの製造方法 |
-
1991
- 1991-04-03 JP JP3071240A patent/JP2861447B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH04218179A (ja) | 1992-08-07 |
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