JP2858650B2 - 回転駆動機構における小型モータ装置 - Google Patents

回転駆動機構における小型モータ装置

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JP2858650B2
JP2858650B2 JP22943196A JP22943196A JP2858650B2 JP 2858650 B2 JP2858650 B2 JP 2858650B2 JP 22943196 A JP22943196 A JP 22943196A JP 22943196 A JP22943196 A JP 22943196A JP 2858650 B2 JP2858650 B2 JP 2858650B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転駆動機構にお
ける小型モータ装置に関し、さらに詳しくは、通常のビ
デオカメラやデジタルビデオスチールカメラのレンズズ
ーム機構におけるピント合わせ等に適用される小型モー
タ装置の改良に係るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ビデオカメラにおいては、撮像
に際して、レンズ倍率を可変調整するためのレンズズー
ム機構を正逆回転可能な小型モータによって駆動するよ
うにしている。即ち、一層具体的には、基板ブラケット
の一端側フランジ部の外面に対し、外部ケース内に組み
込まれた小型モータを保持させた上で、該一端側フラン
ジ部を通して延長される回転子軸の出力先端部側リード
スクリューを他端側フランジ部の内面に軸受け枢支させ
ると共に、前記外部ケース内での回転子軸の基端部側に
配置させた押えバネ片の弾圧力によって該回転子軸をス
ラスト方向(軸方向)に加圧させ、さらに、例えば、ガ
イドロッド等で回り止めした作動片を前記リードスクリ
ューに螺合させ、且つ該作動片をレンズズーム機構に連
繋させて構成し、前記小型モータの駆動に伴い、前記リ
ードスクリューを正逆何れかの方向に選択的に回転させ
ることで、前記作動片の螺進退作動、ひいては前記レン
ズズーム機構のズーム作動を行なわせるのである。
【0003】而して、この種のビデオカメラでは、通常
の場合、小型モータの駆動によるレンズズーム機構のズ
ーム操作を行ないながらの情景の撮像に合わせて、同時
に周辺音声の採録をなすことが多く、このために、該小
型モータの駆動に伴って必然的に発生する種々の騒音を
可及的に避ける必要があり、また一方では、装置全体の
より一層の小型化、それに製造工程の簡略化ならびに組
み上げ作業の容易さに合わせて、モータトルク自体の増
加についても要望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記構
造による従来の小型モータ装置の場合にあっては、装置
全体の小型化に伴う精度低下のために、固定子鉄芯に対
する回転子の軸支態様が必ずしも良好ではなく、しか
も、これらの固定子鉄芯および回転子を組み込んだ外部
ケースの開口端面に軸受け端板をカシメ付け固定してい
ることから、該カシメ付けに伴う芯振れ、つまり、共通
軸芯上での軸支態様が崩れて偏心し易いもので、該偏心
軸支によっていわゆるワーブリング現象をきたし、結果
的には、回転駆動時に回転騒音を発生するばかりかモー
タトルクも一定せず、これに併せて、軸受け部に加えら
れる偏荷重で枢支ガタを生じて摩擦音や振動音の発生原
因になる等の不都合がある。
【0005】また、小型モータの回転子軸をスラスト方
向(軸方向)に加圧する押えバネ片の装着態様が、外部
ケース内への所要嵌合寸法による軽圧入により、該外部
ケース内での押えバネ片の浮動性やガタ付きを抑制する
だけの構造であるために、該小型モータの駆動に伴うリ
ードスクリューの回転振動等を主な原因にして、外部ケ
ースと押えバネ片との間に振動音や摩擦音等の騒音を発
生する場合がある。つまり、外部ケースの内径寸法のバ
ラツキに対して、押えバネ片自体の板厚程度の寸法で
は、該バラツキ量を必ずしも効果的には吸収できずに騒
音を生ずることになるもので、併せて、押えバネ片の全
体に不要な応力が付加されるために、バネ形状もまた変
化してバネ圧の変動、ひいてはモータトルクの変動を招
く惧れもあった。
【0006】さらには、装置構成の小型化に対応して製
造ならびに組み上げの各工程が煩雑化し、作業について
もまた必ずしも容易ではないという不利を有している。
【0007】本発明は、このような従来の問題点を解消
するためになされたもので、その目的とするところは、
小型モータ自体の構成に樹脂一体化成形手法を取り入
れ、固定子鉄芯に対する回転子の軸枢支を両者に共通の
軸芯上で正確になして騒音発生の原因を効果的に排除
し、且つ構造的にも簡単で製造ならびに組み上げを容易
にして常に円滑な回転と一定した出力トルクを得られる
ようにした回転駆動機構における小型モータ装置を提供
することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明に係る請求項1に記載の回転駆動機構にお
ける小型モータ装置は、軸方向に円筒状の固定子鉄芯を
アウトサートした状態で、樹脂材料により、該固定子鉄
芯の外周囲にボビン部が配され、非出力側端面が軸芯線
上に第1の軸受け部を形成する軸受け端板部によって閉
じられ、出力側端面が開口されるように一体的に樹脂成
形した固定子成形体を設け、且つボビン部に励磁巻線を
捲装した固定子組立て体と、前記固定子組立て体に組み
合わされて出力側端面を閉塞し、該閉塞状態で前記第1
の軸受け部と同芯の第2の軸受け部を有する軸受け端板
と、前記固定子鉄芯の内径よりもやや小径の外径にされ
て所要形態に着磁した回転子を有し、該回転子を軸芯線
上で固定する回転子軸の出力側にリードスクリューを延
長させた回転子組立て体と、前記回転子軸を出力側に押
圧する押えバネ片部を設けた軸加圧手段と、出力側を開
口して有底円筒状に形成され、該開口部側から前記軸加
圧手段と固定子組立て体を順次に装着させ、且つ固定子
鉄芯の内部に前記回転子組立て体を嵌挿した上で、その
出力側端部を前記軸受け端板で閉塞させるようにして、
回転子軸を回転子の両端で前記第1、第2の各軸受け部
に軸枢支させると共に、該回転子軸の非出力側端部を前
記押えバネ片部で押圧させて内装する外部ケースとを備
え、前記回転子軸の出力側リードスクリューの先端部を
回転駆動機構に軸枢支させ得るように構成したことを特
徴としている。
【0009】本請求項1の小型モータ装置では、固定子
組立て体として、固定子鉄芯をアウトサートした状態
で、ボビン部および非出力側端部を閉じる軸受け端板部
を配して一体化樹脂成形させるので、該固定子組立て体
の構成が簡略化されると共に、出力側端部を軸受け端板
で閉塞するときは、固定子鉄芯に対する第1、第2の各
軸受け部が共通の同一軸芯上で精度よく位置される。ま
た、外部ケース内に対して、軸加圧手段および固定子組
立て体を順次に装着して回転子組立て体を嵌挿させた上
で、回転子軸を回転子の両端で第1、第2の各軸受け部
に軸枢支して内装させることにより、固定子鉄芯に対す
る回転子軸の軸支態様が正確に規制され、且つ該回転子
軸の非出力側端が軸加圧手段の押えバネ片部で出力側に
押圧されて装置全体を容易に組み上げ得る。そして、こ
のように装置全体を組み上げた態様では、固定子組立て
体に対して回転子組立て体を同一軸芯上で芯振れを生ず
ることなく効果的に軸支でき、且つ押えバネ片部によっ
て回転子組立て体をスラスト方向へ一定の弾圧力で押圧
でき、この結果、所期通りに騒音の発生原因が排除さ
れ、常に円滑な回転と一定した出力トルクとが得られ
る。
【0010】本発明に係る請求項2に記載の回転駆動機
構における小型モータ装置は、前記請求項1の構成にあ
って、前記軸加圧手段が、インサート基鈑部、および該
インサート基鈑部の中心部を含んで押圧面側へ切り起し
て突出された押えバネ片部とからなる押えバネ部材を有
し、前記インサート基鈑部を吸振性のある樹脂本体部材
内にインサートして一体的に樹脂成形させたことを特徴
としている。
【0011】本請求項2の小型モータ装置では、押えバ
ネ部材のインサート基鈑部を吸振性のある樹脂本体部材
内にインサートして一体的に樹脂成形させ、該インサー
ト基鈑部から押えバネ片部を突出させてあるために、該
押えバネ片部に加えられる振動が樹脂本体部材によって
効果的に吸振される。
【0012】本発明に係る請求項3に記載の回転駆動機
構における小型モータ装置は、前記請求項2の構成にあ
って、前記軸加圧手段の樹脂本体部材が、非押圧面側に
前記外部ケースの内端面との間を適宜に離間するスペー
サ部を有することを特徴としている。
【0013】本請求項3の小型モータ装置では、外部ケ
ースの内端面に対する樹脂本体部材の接触面積がスペー
サ部によって減少され、該外部ケースへの回転振動の伝
達が効果的に抑制される。
【0014】本発明に係る請求項4に記載の回転駆動機
構における小型モータ装置は、前記請求項1の構成にあ
って、前記第1および第2の各軸受け部の少なくとも何
れかが、軸受け内面に潤滑油を保持し得る油溝等の潤滑
手段を有することを特徴としている。
【0015】本請求項4の小型モータ装置では、第1お
よび第2の各軸受け部に設けられる油溝等の潤滑手段に
よって回転子組立て体の円滑な回転をなし得る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る回転駆動機構
における小型モータ装置の一実施形態例につき、図1な
いし図5を参照して詳細に説明する。
【0017】図1は、本発明の一実施形態例を適用した
小型モータ装置全体の概要構成を示す縦断面図である。
また、図2(a)、(b)は、同上小型モータの固定子
組立て体を取り出して示す縦断面図および端面図であ
る。さらに、図3は、同上軸加圧機構を取り出して示す
正面図、図4は、図3のA−A線部縦断面図、図5は、
同上軸加圧機構にインサートされる押えバネ部材を示す
正面図である。
【0018】これらの各図に示す実施形態例において、
本小型モータ装置は、駆動源になる正逆両用の回転可能
な小型モータ10を有しており、該小型モータ10は、
一体化形成される固定子組立て体11および該固定子組
立て体11に組み合わされる軸受け端板21と、回転子
組立て体31と、軸加圧機構40を介して前記固定子組
立て体11および軸受け端板21を収装し、且つ前記回
転子組立て体31を内装する外部ケース61とによって
構成されており、またここでは、別に前記外部ケース6
1を固定して保持し、前記軸加圧機構40によってスラ
スト方向(軸方向)に加圧される回転子組立て体31を
軸受け枢支する基板ブラケット(回転駆動機構側に該
当)71を設ける。
【0019】前記固定子組立て体11は、図2(a)、
(b)に示されているように、相互に磁極部をずらせた
態様で軸方向に円筒状をなして並設した2連の固定子鉄
芯12a、12bを設けると共に、該各固定子鉄芯12
a、12bをアウトサートした状態で、該各固定子鉄芯
12a、12bの出力側端面(図2(a)の右端側に該
当)を開口させたままで、外周囲の各ボビン部13a、
13bおよび該各ボビン部13a、13bの周辺鍔部上
の各端子取出し部14a、14bと、前記各固定子鉄芯
12a、12bの非出力側端面(図2(a)の左端側に
該当)を閉じて軸芯線上に枢支軸孔(第1の軸受け部に
該当)16を形成する軸受け端板部15とのそれぞれを
一体的に樹脂成形して構成する。ここで、前記枢支軸孔
16に対しては、その軸受け内面に潤滑油を保持し得る
複数条の油溝(特に図示せず)等を形成することが、円
滑な回転を行なわせるために好ましい。
【0020】前記固定子組立て体11に組み合わされて
出力側端面を閉塞する軸受け端板21は、軸芯線上に枢
支軸孔(第2の軸受け部に該当)23を有する軸受け部
材22と、該軸受け部材22を嵌合保持する保持部材2
4とを組み合せて構成し、実質的には、該保持部材24
によって前記固定子組立て体11の出力側端面を閉塞す
る。ここでも、前記枢支軸孔23に対しては、その軸受
け内面に潤滑油を保持し得る複数条の油溝(特に図示せ
ず)等を形成することが、円滑な回転を行なわせるため
に好ましい。
【0021】従って、このように各固定子鉄芯12a、
12bを含む各ボビン部13a、13bと、非出力側端
面を閉じる軸受け端板部15とを一体化樹脂成形して固
定子組立て体11を構成させ、且つその出力側端部を軸
受け端板21の保持部材24で閉塞するときは、固定子
鉄芯12a、12bに対するそれぞれの各枢支軸孔1
6、23が共通の同一軸芯上で精度よく位置されること
になり、次に述べる回転子組立て体31の軸枢支を良好
且つ効果的になし得ると共に、各固定子鉄芯12a、1
2bと回転子組立て体31の回転子との間隙、いわゆる
エアギャップを最小に保持した組み上げができ、後述す
る基板ブラケット71におけるリードスクリューの軸枢
支とも相俟って、期待するところの円滑な回転駆動とモ
ータトルクの増加とを容易に図り得るのである。
【0022】また、前記各固定子鉄芯12a、12bに
一体化成形した各ボビン部13a、13bには、それぞ
れに励磁巻線17a、17bを捲装させ、且つ該各励磁
巻線17a、17bの巻始め端および巻終り端を前記各
端子取出し部14a、14bに植設した各端子18a、
18bにそれぞれ接続させる。
【0023】前記回転子組立て体31は、前記各固定子
鉄芯12a、12bの円筒状内径よりもエアギャップ相
当にやや小径の外径で、該各固定子鉄芯12a、12b
間に跨る有効範囲内の軸方向長さを有して所要形態に着
磁させたマグネットからなる回転子32と、該回転子3
2を軸芯線上で貫通固定する回転子軸33および該回転
子軸33の先端部出力側を延長させて出力軸となるリー
ドスクリュー34とによって構成されており、該回転子
軸33については、非出力側端部を同芯的な球形凸面3
3aに形成させ、且つリードスクリュー34には、同様
に先端部を同芯的な球形凹面34aに形成させてある。
そして、本回転子組立て体31は、先に述べたように、
回転子32を前記各固定子鉄芯12a、12bの内部に
嵌挿させて組み込むと共に、回転子軸33を回転子32
の両端で前記各枢支軸孔16、23に軸枢支させてリー
ドスクリュー34を出力側へ引き出すことでモータ主部
を構成する。
【0024】前記軸加圧機構40は、本実施形態例の場
合、図3ないし図5に示されているように、インサート
基鈑部42と、該インサート基鈑部42の中心部を含ん
で押圧面側へ所要角度で切り起すことで所要の弾圧力を
与えて突出された押えバネ片部46とからなる押えバネ
部材41を有しており、該インサート基鈑部42に対し
ては、押えバネ片部46の切り起し部以外の中心部が所
要範囲に亘って切除部43にされると共に、鈑面上の適
所、この場合は、押えバネ片部46に平行する左右方向
の両縁辺および上下方向の鈑面部裏面にそれぞれインサ
ート結合のための各突出部44および各穴部45を形成
してある。そして、前記押えバネ部材41は、押えバネ
片部46および穴部45を除いたインサート基鈑部42
を吸振性のある樹脂本体部材51内にインサートして樹
脂成形させることで、これらの全体を一体化構成し、さ
らに、該樹脂本体部材51の非押圧面側(押えバネ片部
46の切り起し側とは反対の面側)の適所、この場合
は、等角間隔を隔てた3か所に半球面状凸部からなるス
ペーサ部52を突設してある。なお、該スペーサ部52
としては、そのほかにも、例えば、リング状リブ部等を
突設してもよい。
【0025】前記外部ケース61は、出力側端部が開口
された有底円筒状をなしており、且つ開口端面部から前
記固定子組立て体11の各端子取出し部14a、14b
を受け入れるための切欠き部62を切り欠いて前記小型
モータ10の外部筺体を構成している。即ち、本外部ケ
ース61に対しては、開口端面側から内部に向け、前記
軸加圧機構40と、前記回転子組立て体31を組み込ん
で軸枢支させた固定子組立て体11とを順次に装入して
固着させるが、このように装着した状態では、回転子軸
33の非出力側端部に形成した球形凸面33aが押えバ
ネ部材41の押えバネ片部46に当接されて軸方向(ス
ラスト方向)出力側へ所定の弾圧力で押圧されると共
に、出力軸となるリードスクリュー34が外部に突出さ
れて、実質的に小型モータ10を構成する。
【0026】前記回転駆動機構側としての基板ブラケッ
ト71は、この場合、例えば、制振板等の吸振性板材料
を用いて、相互に対向する1組のフランジ部72a、7
2bを設けたものであり、一端側のフランジ部72aに
対しては、前記小型モータ10の外部に突出されるリー
ドスクリュー34を受け入れるセンター開口73aを同
芯的に形成させ、且つ他端側のフランジ部72bに対し
ては、別に設ける軸受け凹部(回転駆動機構側の軸受け
部に該当)75付きの軸受け部材74を受け入れて保持
するセンター開口73bを同様に同芯的に形成させてあ
る。ここで、前記軸受け凹部75に対しても、その軸受
け相当内面に潤滑油を保持させることが円滑な回転を行
なわせるために望ましいもので、例えば、該軸受け凹部
75を通常の軸受け部形態にするときは、その軸受け内
面に複数条の油溝等を形成して対処すればよい。
【0027】ここで、本実施形態例の場合には、図1か
ら明らかなように、先ず、前記外部ケース61内に対し
ては、先に述べた如く、前記軸加圧機構40と固定子組
立て体11とを順次に組み込んで装着させた後に、前記
回転子組立て体31を組み込み、さらに、該外部ケース
61の開口部側を軸受け端板21で閉塞させるが、この
とき、前記軸加圧機構40は、外部ケース61の内周面
に吸振性のある樹脂本体部材51を介して非可動的に嵌
着され、且つ該外部ケース61の内端面との間に各スペ
ーサ部52を介して間接的に当接されることになる。つ
まり、より少ない面積で接触保持させることによって該
接触面を通した外部ケース61への振動伝達が可及的に
抑制され、同時に該軸加圧機構40の安定した固定がな
されるのであり、また、前記回転子組立て体31は、前
記軸加圧機構40の押えバネ片部46で出力側へ押圧さ
れた状態のまま、前記固定子組立て体11に対して、共
通の軸芯線上で正確に軸枢支されて回転ムラ等を生ずる
ことなしに、該押えバネ片部46による出力側への押圧
とも相俟って所期通りの常に安定したモータトルクが確
保される。
【0028】次いで、前記基板ブラケット71に対して
は、前記外部ケース61の軸受け端板21で閉塞された
開口部側を一端側のフランジ部72aに外側から適宜に
取付け固定すると共に、センター開口73aを通して内
側に突出されるリードスクリュー34の先端部を他端側
のフランジ部72bに設けられる軸受け部材74の軸受
け凹部75内に軸受け球76を介して枢支させ、このよ
うにして装置全体が組み上げられる。
【0029】即ち、このようにして前記小型モータ10
を含む装置全体を組み上げた状態では、前記固定子組立
て体11の各固定子鉄芯12a、12b間に跨って前記
回転子組立て体31の回転子32が同一軸芯上の各枢支
軸孔16、23で、且つ該回転子軸33から延長される
リードスクリュー34の先端部が軸受け球76を介して
軸受け凹部75でそれぞれに軸受け枢支されることにな
り、同時に、前記回転子軸33の非出力側端部が前記軸
加圧機構40に設けられた押えバネ部材41の押えバネ
片部46に当接され、該押えバネ片部46に与えられた
弾圧力によって回転子組立て体31、実質的にはリード
スクリュー34を出力側へ加圧させることができる。
【0030】従って、上記構成を採用した本実施形態例
の回転駆動機構における小型モータ装置によれば、小型
モータ10の制御駆動によって、出力軸であるリードス
クリュー34が正逆何れかの方向に選択的に回転駆動さ
れ、該リードスクリュー34の回転に伴う螺進退作動が
モータ出力として取り出される。そして、上記組み上げ
の作業については、必ずしも煩雑ではなく、部品点数の
少ないこととも相俟って容易に行なうことができ、結果
的には、騒音の発生原因が効果的に排除され、常に円滑
な回転と一定した出力トルクとが得られるのである。
【0031】
【発明の効果】以上、実施形態例によって詳述したよう
に、本発明に係る請求項1の回転駆動機構における小型
モータ装置によれば、外部ケース内に対して、軸加圧手
段および固定子組立て体を順次に装着させた上で、回転
子組立て体を嵌挿させて回転子軸を回転子の両端で第
1、第2の各軸受け部に軸枢支して内装させ、また、回
転子軸から延長されるリードスクリューを回転駆動機構
側で軸枢支させ得るようにしたので、固定子組立て体の
一体化成形と共々に、固定子鉄芯に対する回転子軸の軸
支態様を同一軸芯上で正確に軸枢支でき、同時に、押え
バネ片部によって回転子組立て体をスラスト方向へ一定
の弾圧力で押圧できるもので、結果的に、全体的には、
少ない部品点数で小型モータ装置の全体を何らの熟練さ
も必要とせずに極めて容易に組み上げ得ると共に、所期
通りに騒音の発生原因が排除され、常に円滑な回転と一
定した出力トルクが得られるのである。
【0032】また、本発明に係る請求項2および3の回
転駆動機構における小型モータ装置では、軸加圧手段と
して、押えバネ部材のインサート基鈑部を吸振性のある
樹脂本体部材内に一体的に樹脂成形させて押えバネ片部
を突出させ、且つ該樹脂本体部材の非押圧面側に外部ケ
ースの内端面との間を離間するスペーサ部を形成するこ
とにより、押えバネ片部に加えられる振動を効果的に吸
振でき、併せて、外部ケースへの回転振動の伝達を良好
に抑制できる。
【0033】さらに、本発明に係る請求項4の回転駆動
機構における小型モータ装置では、第1および第2の各
軸受け部の少なくとも何れかの軸受け内面に潤滑油を保
持し得る油溝等の潤滑手段を設けることにより、回転子
組立て体の円滑な回転が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例を適用した小型モータ装
置全体の概要構成を示す縦断面図である。
【図2】同上小型モータの固定子組立て体を取り出して
示す縦断面図(同図(a))および端面図(同図
(b))である。
【図3】同上軸加圧機構を取り出して示す正面図であ
る。
【図4】図3のA−A線部縦断面図である。
【図5】同上軸加圧機構にインサートされる押えバネ部
材を示す正面図である。
【符号の説明】
10 小型モータ 11 固定子組立て体 12a、12b 2連の固定子鉄芯 13a、13b ボビン部 14a、14b 端子取出し部 15 軸受け端板部 16 枢支軸孔(第1の軸受け部) 17a、17b 励磁巻線 18a、18b 端子 21 軸受け端板 22 軸受け部材 23 枢支軸孔(第2の軸受け部) 24 保持部材 31 回転子組立て体 32 回転子 33 回転子軸 33a 回転子軸の基端部側球形凸面 34 リードスクリュー 34a リードスクリューの先端部側球形凹面 40 軸加圧機構 41 押えバネ部材 42 インサート基鈑部 43 切除部 44 突出部 45 穴部 46 押えバネ片部 51 樹脂本体部材 52 スペーサ部 61 外部ケース 62 切欠き部 71 基板ブラケット(回転駆動機構側) 72a 一端側のフランジ部 72b 他端側のフランジ部 73a 一端側のフランジ部のセンター開口 73b 他端側のフランジ部のセンター開口 74 軸受け部材 75 軸受け凹部 76 軸受け球
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02K 5/16 - 5/173 H02K 37/00 - 37/14 535 H02K 37/24 H02K 7/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に円筒状の固定子鉄芯をアウトサ
    ートした状態で、樹脂材料により、該固定子鉄芯の外周
    囲にボビン部が配され、非出力側端面が軸芯線上に第1
    の軸受け部を形成する軸受け端板部によって閉じられ、
    出力側端面が開口されるように一体的に樹脂成形した固
    定子成形体を設け、且つボビン部に励磁巻線を捲装した
    固定子組立て体と、 前記固定子組立て体に組み合わされて出力側端面を閉塞
    し、該閉塞状態で前記第1の軸受け部と同芯の第2の軸
    受け部を有する軸受け端板と、 前記固定子鉄芯の内径よりもやや小径の外径にされて所
    要形態に着磁した回転子を有し、該回転子を軸芯線上で
    固定する回転子軸の出力側にリードスクリューを延長さ
    せた回転子組立て体と、 前記回転子軸を出力側に押圧する押えバネ片部を設けた
    軸加圧手段と、 出力側を開口して有底円筒状に形成され、該開口部側か
    ら前記軸加圧手段と固定子組立て体を順次に装着させ、
    且つ固定子鉄芯の内部に前記回転子組立て体を嵌挿した
    上で、その出力側端部を前記軸受け端板で閉塞させるよ
    うにして、回転子軸を回転子の両端で前記第1、第2の
    各軸受け部に軸枢支させると共に、該回転子軸の非出力
    側端部を前記押えバネ片部で押圧させて内装する外部ケ
    ースとを備え、 前記回転子軸の出力側リードスクリューの先端部を回転
    駆動機構に軸枢支させ得るように構成したことを特徴と
    する回転駆動機構における小型モータ装置。
  2. 【請求項2】 前記軸加圧手段が、インサート基鈑部と
    該インサート基鈑部の中心部を含んで押圧面側へ切り起
    して突出された押えバネ片部とからなる押えバネ部材を
    有し、該インサート基鈑部を吸振性のある樹脂本体部材
    内にインサートして一体的に樹脂成形させたことを特徴
    とする請求項1に記載の回転駆動機構における小型モー
    タ装置。
  3. 【請求項3】 前記軸加圧手段の樹脂本体部材が、非押
    圧面側に前記外部ケースの内端面との間を適宜に離間す
    るスペーサ部を有することを特徴とする請求項2に記載
    の回転駆動機構における小型モータ装置。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2の各軸受け部の少な
    くとも何れかが、軸受け内面に潤滑油を保持し得る油溝
    等の潤滑手段を有することを特徴とする請求項1に記載
    の回転駆動機構における小型モータ装置。
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