JP2857909B2 - パワーステアリング装置の操舵比可変機構 - Google Patents

パワーステアリング装置の操舵比可変機構

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、自動車などのパワーステアリング装置の
操舵比可変機構に関する。
従来の技術 この種の操舵比可変機構として、たとえば特公昭54−
34212号に示されるものが知られている。
これは、ステアリングシャフトの中間部分に2組の遊
星歯車機構を介在させ、これらの遊星歯車機構の作動に
よって操舵比を可変とするものである。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、このような従来の操舵比可変機構は遊
星歯車機構を使用するものであるため、歯車のバックラ
ッシによってハンドルにがたを生じやすいという欠点が
あった。また、歯車の回転に対する摩擦抵抗により、パ
ワーステアリング装置の操舵トルク−油圧特性に過大な
ヒステリシスが生じやすいという不都合があった。さら
に、構造が複雑で大型であるという欠点があり、とくに
ハンドル過大入力に対する歯車強度を確保しなければな
らない点や、遊星歯車機構のリングギヤをアクチュエー
タにより作動させなければならない点などから小型化が
非常に困難で、車載のために大きなスペースを必要とす
るという問題があった。
そこで、本出願人らは、第7図〜第10図に示すような
パワーステアリング装置の操舵比可変機構を提案した。
第7図において、入力軸(1)、中間軸(2)および
出力軸(3)が2段トーションバー(4)によって一直
線状に連結されたものが、ハウジング(5)に回転支持
されている。3つの軸(1)(2)(3)は中空状をな
し、これらの中空穴部にトーションバー(4)が通され
ている。そして、入力軸(1)の上端部と中間軸(2)
の下端部が2段トーションバー(4)の上部第1トーシ
ョンバー(6)によって連結され、中間軸(2)の下端
部と出力軸(3)の下端部が2段トーションバー(4)
の下部第2トーションバー(7)によって連結されてい
る。第1トーションバー(6)のねじり剛性は、第2ト
ーションバー(7)のそれの5〜10倍以上高いものとな
っている。
図示は省略したが、入力軸(1)の上端部はハンドル
(ステアリングホイール)に連結されている。
第8図に詳細に示すように、入力軸(1)の下部に、
軸方向下方および半径方向外方に張出した3つの第1爪
部(8)が円周方向に等間隔をおいて一体に形成されて
いる。また、中間軸(2)の上端面の外周寄りの部分
に、軸方向上方に張出した3つの第2爪部(9)が円周
方向に等間隔をおいて一体に形成されている。そして、
入力軸(1)の第1爪部(8)と中間軸(2)の第2爪
部(9)とが、円周方向に隙間をあけてかみ合わされて
いる。各第1爪部(8)の時計方向前側の側面に有底穴
状の第1油圧室(10)が形成され、この油圧室(10)に
油圧により進退して第2爪部(9)の時計方向後側の側
面に当接する第1プランジャ(11)が設けられてる。同
様に、各第2爪部(9)の時計方向前側の側面に有底穴
状の第2油圧室(12)が形成され、この油圧室(12)に
油圧により進退して第1爪部(8)の時計方向後側の側
面に当接する第2プランジャ(13)が設けられている。
第1爪部(8)の上部外周に第1スリーブ(14)が固
定され、第2爪部(9)の下部外周に第2スリーブ(1
5)が固定されている。第1スリーブ(14)は上下2つ
のシールリング(16)を介してハウジング(5)の内周
面に回転自在に摺接しており、上下のシールリング(1
6)の間の第1スリーブ(14)の外周面とハウジング
(5)の内周面との間に第1環状油路(17)が形成され
ている。同様に、第2スリーブ(15)は上下2つのシー
ルリング(18)を介してハウジング(5)の内周面に回
転自在に摺接しており、上下のシールリング(18)の間
の第2スリーブ(15)の外周面とハウジング(5)の内
周面との間に第2環状油路(19)が形成されている。図
示は省略したが、各第1爪部(8)に第1環状油路(1
7)と第1油圧室(10)を連通する油路が形成され、ハ
ウジング(5)には第1環状油路(17)と連通する第1
ポートが設けられている。同様に、各第2爪部(9)に
第2環状油路(19)と第2油圧室(12)を連通する油路
が形成され、ハウジング(5)には第2環状油路(19)
と連通する第2ポートが設けられている。そして、第1
ポートと第2ポートが、図示しない切換弁などを介して
油圧源に接続されている。
中間軸(2)の上下両端を除く部分は、インナバルブ
(22)を構成している。また、出力軸(3)の上端部
に、インナバルブ(22)とハウジング(5)の間に位置
するアウタバルブ(23)が固定されている。そして、こ
れらにより、公知のパワーステアリング用ロータリバル
ブ(24)が構成されており、図示しない公知のパワース
テアリング用油圧シリンダがこのロータリバルブ(24)
を介して油圧源に接続されている。出力軸(3)の中間
部にはピニオン(25)が形成され、上記の油圧シリンダ
のピストンに連結されたラック棒(26)がこのピニオン
(25)とかみ合っている。
上記のパワーステアリング装置では、次のように、ハ
ンドルの操作によって操舵が行なわれ、第1油圧室(1
0)と第2油圧室(12)のいずれかに圧油を供給するこ
とによって操舵比が変えられるようになっている。
第1油圧室(10)と第2油圧室(12)のいずれにも圧
油が供給されていないときは、第1トーションバー
(6)にねじりが発生しておらず、第8図に示すよう
に、第1爪部(8)の時計方向前側の側面と第2爪部
(9)の時計方向後側の側面との間、および第2爪部
(9)の時計方向前側の側面と第1爪部(8)の時計方
向後側の側面との間にそれぞれ所定の隙間が生じてい
る。そして、ハンドルが操作されていないときは、第2
トーションバー(7)にもねじりが発生しておらず、ロ
ータリバルブ(24)は中立状態にある。このため、油圧
シリンダに圧油が供給されず、ラック棒(26)は中立状
態に保持され、自動車は直進状態を保持する。
ハンドルを右に回すと、剛性の低い第2トーションバ
ー(7)がねじれ、ロータリバルブ(24)のインナバル
ブ(22)がアウタバルブ(23)に対して右に回転する。
このため、油圧シリンダの一方の油室に圧油が供給され
て、ラック棒(26)が一方に移動し、自動車は右向きに
操舵される。逆に、ハンドルを左に回すと、第2トーシ
ョンバー(7)が上記と反対方向にねじれ、ロータリバ
ルブ(24)のインナバルブ(22)がアウタバルブ(23)
に対して左に回転する。このため、油圧シリンダの他方
の油室に圧油が供給されて、ラック棒(26)が他方に移
動し、自動車は左向きに操舵される。
第1油圧室(10)に圧油が供給されると、第9図に示
すように、第1プランジャ(11)が進出し、第1トーシ
ョンバー(6)がねじれて、中間軸(2)が入力軸
(1)に対して右に回転する。そして、この中間軸
(2)の回転量だけインナバルブ(22)も入力軸(1)
に対して右に回転することになり、右向きの操舵量が増
加して、左向きの操舵量が減少する。
第2油圧室(12)に圧油が供給されると、第10図に示
すように、第2プランジャ(13)が進出し、第1トーシ
ョンバー(6)が上記と逆方向にねじれて、中間軸
(2)が入力軸(1)に対して左に回転する。そして、
この中間軸(2)の回転量だけインナバルブ(22)も入
力軸(1)に対して左に回転することになり、右向きの
操舵量が減少して、左向きの操舵量が増加する。
ところで、上記のような操舵比可変機構には、次のよ
うな問題がある。
すなわち、まず、環状油路(17)(19)に圧油が供給
されると、その上下のシールリング(16)(18)にも同
時に油圧が作用するため、入力軸(1)の回転抵抗が増
大する不具合が発生する。また、とくに第2環状油路
(19)に圧油が供給された場合は、これがインナバルブ
(22)を構成する中間軸(2)の回転を妨げる力として
作用するため、バルブヒステリシスが増大するなどの支
障をきたし、第1環状油路(17)に圧油を供給したとき
と第2環状油路(19)に圧油を供給したときとで、入力
油圧に対するラック棒(26)の移動量すなわち操舵量に
差が生じる。
この発明の目的は、上記の問題を解決したパワーステ
アリング装置の操舵比可変機構を提供することにある。
課題を解決するための手段 この発明によるパワーステアリング装置の操舵比可変
機構は、ステアリングホイール側に連結された第1軸の
穴部にパワーステアリング機構側に連結された第2軸の
一部が挿入されて、これらの軸がトーションバーを介し
て連結されるとともに、ハウジングに回転自在に支持さ
れており、第1軸に上記穴部から半径方向外方にのびる
凹部が形成されるとともに、第2軸に半径方向外方に張
出してこの凹部に円周方向に隙間をもってはまる張出し
部が形成され、第1軸の上記凹部の円周方向両側に油圧
により張出し部を押して第2軸を回転させるための第1
および第2のプランジャが対称に設けられ、第1プラン
ジャに油圧を供給する第1油路と、第2プランジャに油
圧を供給する第2油路とが、互いに独立して設けられて
おり、両プランジャに油圧を供給しない状態と、第1プ
ランジャに第1油路を通して油圧を供給するとともに第
2プランジャに油圧を供給しない状態と、第2プランジ
ャに第2油路を通して油圧を供給するとともに第1プラ
ンジャに油圧を供給しない状態とに切り替えられるよう
になされているものである。
好ましくは、上記第1軸の凹部の円周方向両側に油圧
室が形成され、凹部と油圧室の間の壁に形成されたプラ
ンジャガイド穴に上記プランジャが軸方向摺動自在に挿
入されており、第1軸の外周面に上記油圧室を密閉する
内側スリーブがはめ止められるとともに、ハウジングの
内周面にこの内側スリーブの外側に位置する外側スリー
ブが取付けられて、これらのスリーブにハウジングから
第1軸の油圧室に油を導く油路が形成されており、上記
内側スリーブと外側スリーブとが上記油路を密封する程
度の隙間をもって回転自在に直接はめ合わされている。
さらに好ましくは、上記外側スリーブが上記油路を密
封するリング状のシール部材を介してハウジングの内周
面に浮動支持されている。
作用 両プランジャに油圧を供給しない状態においては、ト
ーションバーにねじれは発生せず、第1軸と第2軸は中
立状態にあり、第2軸の張出し部が第1軸の凹部の円周
方向の中央に位置している。第1プランジャに第1油路
を通して油圧を供給するとともに第2プランジャに油圧
を供給しない状態においては、第1プランジャが凹部内
に進出して第2軸の張出し部を押すとともに第2プラン
ジャが退入し、トーションバーがねじれて第2軸が第1
軸に対して一方向に回転する。そして、パワーステアリ
ング用ロータリバルブのインナバルブも第1軸に対して
上記第2軸の回転量だけいずれか一方に回転することに
なり、この回転方向の操舵量が増加し、これほど逆向き
の操舵量が減少する。第2プランジャに第2油路を通し
て油圧を供給するとともに第1プランジャに油圧を供給
しない状態においては、第2プランジャが凹部内に進出
して第2軸の張出し部を押すとともに第1プランジャが
退入し、トーションバーがねじれて第2軸が第1軸に対
して上記と逆方向に回転する。そして、パワーステアリ
ング用ロータリバルブのインナバルブも第1軸に対して
上記第2軸の回転量だけ上記いずれか他方に回転するこ
とになり、この回転方向の操舵量が増加し、これとは逆
向きの操舵量が減少する。このようにして、ステアリン
グホイールの操舵角に対する操舵車輪の発生角度を可変
とすることができる。
そして、第1軸に対して第2軸を回転させるための第
1および第2プランジャが第2軸の張出し部の円周方向
両側に対称に設けられているので、第2軸がいずれの方
向に回転する場合でも回転抵抗に差がなく、ヒステリシ
スが小さい。
また、第1軸の外周面にはめ止められた内側スリーブ
とハウジングの内周面に取付けられた外側スリーブとが
油路を密封する程度の隙間をもって回転自在に直接はめ
合わされている場合は、これらの間に従来のようなシー
ルリングがないため、油圧入力による回転抵抗の増大が
なく、第1軸の回転が円滑である。
さらに、外側スリーブが油路を密封するリング状のシ
ール部材を介してハウジングの内周面に浮動支持されて
いる場合は、加工誤差あるいは組立誤差による第1軸ま
わりの心ずれが吸収され、回転むらなどが生じない。
実 施 例 以下、第1図〜第6図を参照して、この発明の実施例
を説明する。なお、以下の説明において、従来例に相当
する部分には同一の符号を付して、詳細な説明は省略し
た。
第1図において、入力軸(1)(第1軸)の上部に小
径穴部(30)が、下部に大径穴部(31)が形成され、こ
れらが入力軸(1)を上下に貫通している。中間軸(第
2軸)(2)の上部が入力軸(1)の大径穴部(31)に
挿入され、その上端部が軸受(32)を介して入力軸
(1)に回転支持されている。中間軸(2)には、これ
を上下に貫通する穴(33)が形成されている。出力軸
(3)の上部に大径穴部(34)が、下部に小径穴部(3
5)が形成され、これらが出力軸(3)を上下に貫通し
ている。そして、中間軸(2)の下部が、出力軸(3)
の大径穴部(34)に回転自在に挿入されている。2段ト
ーションバー(4)はこれら3つの軸(1)(2)
(3)を貫通しており、第1トーションバー(6)の上
端部が入力軸(1)の上端部に、第1トーションバー
(6)と第2トーションバー(7)の中間部が中間軸
(2)の下端部に、第2トーションバー(7)の下端部
が出力軸(3)の下端部にそれぞれピン(36)(37)
(38)によって固定されている。また、出力軸(3)の
上端部外周に、アウタバルブ(23)の下端部ピン(39)
によって固定されている。そして、入力軸(1)の中間
部および下端部、ならびに出力軸(3)の上部および下
部が軸受(40)(41)(42)(43)を介してハウジング
(5)に回転支持されている。
入力軸(1)の下部外周面にインナスリーブ(内側ス
リーブ)(44)がはめ止められ、インナスリーブ(44)
とハウジング(5)の内周面との間にアウタスリーブ
(外側スリーブ)(45)が回転自在にはめられている。
第2図および第3図に詳細に示すように、入力軸
(1)の下部に、大径穴部(31)の円周方向に180度隔
たった対称2箇所から半径方向外側にのびる凹部(46)
が形成されている。この凹部(46)は、入力軸(1)の
下端において開口している。中間軸(2)の上部に、円
周方向に180度隔たった対称2箇所から半径方向外側に
張出した板状の張出し部(47)が一体に形成されてい
る。そして、これらの張出し部(47)が入力軸(1)の
凹部(46)に円周方向に隙間をもってはめられ、入力軸
(1)に対して中間軸(2)が所定角度回転しうるよう
になっている。
第2図〜第4図に詳細に示すように、入力軸(1)の
凹部(46)の円周方向両側の外周面に、インナスリーブ
(44)によって密閉された横断面略三角形の油圧室(4
8)(49)が形成されている。なお、これら4つの油圧
室のうち、凹部(46)の時計方向後側の2つのものを第
1油圧室(48)、凹部(46)の時計方向前側の2つのも
のを第2油圧室(49)と呼ぶことにする。凹部(46)と
第1油圧室(48)との間の壁に上下2段のプランジャガ
イド穴(50)が形成され、これらの穴(50)に第1プラ
ンジャ(51)がそれぞれ軸方向摺動自在にはめられてい
る。これらのプランジャ(51)は、第1油圧室(48)内
に取付けられた板ばね(52)により、凹部(46)内に進
出して中間軸(2)の張出し部(47)の時計方向後側の
側面に当接する方向に付勢されている。同時に、凹部
(46)と第2油圧室(49)との間の壁に上下2段のプラ
ンジャガイド穴(53)が形成され、これらの穴(53)に
第2プランジャ(54)がそれぞれ軸方向摺動自在にはめ
られている。これら第2プランジャ(54)は凹部(46)
に対して第1プランジャと対称に配置され、第2油圧室
(49)内に取付けられた板ばね(55)により、凹部(4
6)内に進出して中間軸(2)の張出し部(47)の時計
方向前側の側面に当接する方向に付勢されている。
インナスリーブ(44)の外周面上部に第1環状油路
(56)が、下部に第2環状油路(57)がそれぞれ形成さ
れている。インナスリーブ(44)とアウタスリーブ(4
5)とは、これらの油路(56)(57)を密封する程度の
わずかな隙合(たとえば0.005〜0.010mm程度の隙間)を
もって回転自在にはめ合わされている。インナスリーブ
(44)の上部に第1環状油路(56)と入力軸(1)の2
つの第1油圧室(48)とを連通する第1穴状油路(58)
が形成され、下部に第2環状油路(57)と入力軸(1)
の2つの第2油圧室(49)とを連通する第2穴状油路
(59)が形成されている。
アウタスリーブ(45)の外周面上部に第1環状油路
(60)が、下部に第2環状油路(61)がそれぞれ形成さ
れており、第1環状油路(60)の上方、第1環状油路
(60)と第2環状油路(61)の中間および第2環状油路
(61)の下方のアウタスリーブ(45)外周面の3箇所に
これらの油路(60)(61)を密封するリング状のシール
部材としてのOリング(62)がそれぞれ装着されてい
る。アウタスリーブ(45)は、Oリング(62)による環
状油路(60)(61)の密封を損ねることなくかつ油圧に
よりOリング(62)が装着みぞから脱出しない程度の隙
間(たとえば0.1〜0.2mm程度の隙間)をもってハウジン
グ(5)の内周面に浮動支持されている。アウタスリー
ブ(45)の外周面上部にその第1環状油路(60)とイン
ナスリーブ(44)の第1環状油路(56)とを連通する第
1穴状油路(64)が形成され、ハウジング(5)にはア
ウタスリーブ(45)の第1環状油路(60)および第1穴
状油路(64)、ならびにインナスリーブ(44)の第1環
状油路(56)および第1穴状油路(58)を通して入力軸
(1)の2つの第1油圧室(48)に油を供給するための
第1ポート(65)が形成されている。同様に、アウタス
リーブ(45)の外周面下部にその第2環状油路(61)と
インナスリーブ(44)の第2環状油路(57)とを連通す
る第2穴状油路(66)が形成され、ハウジング(5)に
はアウタスリーブ(45)の第2環状油路(61)および第
2穴状油路(66)、ならびにインナスリーブ(44)の第
2環状油路(57)および第2穴状油路(59)を通して入
力軸(1)の2つの第2油圧室(49)に油を供給するた
めの第2ポート(67)が形成されている。
第1油圧室(48)と第2油圧室(49)のいずれにも圧
油が供給されていないときは、第1トーションバー
(6)にねじりが発生しておらず、第2図および第3図
に示すように、入力軸(1)と中間軸(2)は中立状態
にあり、中間軸(2)の張出し部(47)が入力軸(1)
の凹部(46)の円周方向の中央に位置している。
第1ポート(65)から第1油圧室(48)に圧油が供給
されると、第5図に示すように、第1プランジャ(51)
が凹部(46)内に進出して、第2プランジャ(54)が第
2油圧室(49)内に退入し、第1トーションバー(6)
がねじれて、中間軸(2)が入力軸(1)に対して右に
回転する。そして、従来例の場合と同様、インナバルブ
(22)が入力軸(1)に対して右に回転し、右向きの操
舵量が増加して、左向きの操舵量が減少する。
第2ポート(67)から第2油圧室(49)に圧油が供給
されると、第6図に示すように、第2プランジャ(54)
が凹部(46)内に進出して、第1プランジャ(51)が第
1油圧室(48)内に退入し、第1トーションバー(6)
が上記と逆方向にねじれて、中間軸(2)が入力軸
(1)に対して左に回転する。そして、従来例の場合と
同様、インナバルブ(22)が入力軸(1)に対して左に
回転し、右向きの操舵量が減少して、左向きの操舵量が
増加する。
上記の操舵比可変機構では、インナスリーブ(44)と
アウタスリーブ(45)の間に従来のようなシールリング
がないため、油圧入力による回転抵抗の増大がなく、入
力軸(1)の円滑な回転が可能である。また、第1油圧
室(48)と第2油圧室(49)のいずれに圧油が供給され
た場合でも中間軸(2)の回転抵抗は変わらないので、
バルブヒステリシスは小さい。さらに、アウタスリーブ
(45)がOリング(62)(63)によりハウジング(5)
に浮動支持されているため、加工誤差あるいは組立誤差
による入力軸(1)まわりの心ずれを吸収することがで
き、回転むらなどを防止することができる。
ハウジング(5)とアウタスリーブ(45)の間のリン
グ状のシール部材としては、Oリング(62)のかわりに
シールリングなどを使用することもできる。
発明の効果 この発明のパワーステアリング装置の操舵比可変機構
によれば、上述のように、第2軸がいずれの方向に回転
する場合でも回転抵抗に差がなく、ヒステリシスを小さ
くすることができる。
また、第1軸の外周面にはめ止めた内側スリーブとハ
ウジングの内周面に取付けた外側スリーブとを油路を密
封する程度の隙間をもって回転自在に直接はめ合わせる
ことにより、油圧入力による回転抵抗の増大を防止し
て、円滑な回転をさせることができる。
さらに、外側スリーブを油路を密封するリング状のシ
ール部材を介してハウジングの内周面に浮動支持するこ
とにより、加工誤差あるいは組立誤差による第1軸まわ
りのの心ずれを吸収して回転むらなどを防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例を示すパワーステアリング装
置の操舵比可変機構の縦断面図、第2図は第1図II−II
線の断面図、第3図は第1図III−III線の断面図、第4
図は第3図IV−IV線の断面図、第5図は入力軸に対して
中間軸が右に回転した状態を示す横断面図、第6図は入
力軸に対して中間軸が左に回転した状態を示す横断面
図、第7図は従来例を示すパワーステアリング装置の操
舵比可変機構の縦断面図、第8図は第7図VIII−VIII線
の拡大断面図、第9図は入力軸に対して中間軸が右に回
転した状態を示す横断面図、第10図は入力軸に対して中
間軸が左に回転した状態を示す横断面図である。 (1)……入力軸(第1軸)、(2)……中間軸(第2
軸)、(5)……ハウジング、(6)……第1トーショ
ンバー、(31)……大径穴部、(44)……インナスリー
ブ(内側スリーブ)、(45)……アウタスリーブ(外側
スリーブ)、(46)……凹部、(47)……張出し部、
(48)(49)……油圧室、(50)(53)……プランジャ
ガイド穴、(51)……第1プランジャ、(54)……第2
プランジャ、(56)(60)……第1環状油路、(57)
(61)……第2環状油路、(58)(64)……第1穴状油
路、(59)(66)……第2穴状油路、(65)……第1ポ
ート、(67)……第2ポート、(62)……Oリング(シ
ール部材)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−247575(JP,A) 実開 昭63−19475(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62D 5/00 - 5/32

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステアリングホイール側に連結された第1
    軸の穴部にパワーステアリング機構側に連結された第2
    軸の一部が挿入されて、これらの軸がトーションバーを
    介して連結されるとともに、ハウジングに回転自在に支
    持されており、第1軸に上記穴部から半径方向外方にの
    びる凹部が形成されるとともに、第2軸に半径方向外方
    に張出してこの凹部に円周方向に隙間をもってはまる張
    出し部が形成され、第1軸の上記凹部の円周方向両側に
    油圧により張出し部を押して第2軸を回転させるための
    第1および第2のプランジャが対称に設けられ、第1プ
    ランジャに油圧を供給する第1油路と、第2プランジャ
    に油圧を供給する第2油路とが、互いに独立して設けら
    れており、両プランジャに油圧を供給しない状態と、第
    1プランジャに第1油路を通して油圧を供給するととも
    に第2プランジャに油圧を供給しない状態と、第2プラ
    ンジャに第2油路を通して油圧を供給するとともに第1
    プランジャに油圧を供給しない状態とに切り替えられる
    ようになされているパワーステアリング装置の操舵比可
    変機構。
  2. 【請求項2】上記第1軸の凹部の円周方向両側に油圧室
    が形成され、凹部と油圧室の間の壁に形成されたプラン
    ジャガイド穴に上記プランジャが軸方向摺動自在に挿入
    されており、第1軸の外周面に上記油圧室を密閉する内
    側スリーブがはめ止められるとともに、ハウジングの内
    周面にこの内側スリーブの外側に位置する外側スリーブ
    が取付けられて、これらのスリーブにハウジングから第
    1軸の油圧室に油を導く油路が形成されており、上記内
    側スリーブと外側スリーブとが上記油路を密封する程度
    の隙間をもって回転自在に直接はめ合わされている請求
    項(1)のパワーステアリング装置の操舵比可変機構。
  3. 【請求項3】上記外側スリーブが上記油路を密封するリ
    ング状のシール部材を介してハウジングの内周面に浮動
    支持されている請求項(2)のパワーステアリング装置
    の操舵比可変機構。
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