JP2855231B2 - 複合半透膜 - Google Patents

複合半透膜

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JP2855231B2 JP2168037A JP16803790A JP2855231B2 JP 2855231 B2 JP2855231 B2 JP 2855231B2 JP 2168037 A JP2168037 A JP 2168037A JP 16803790 A JP16803790 A JP 16803790A JP 2855231 B2 JP2855231 B2 JP 2855231B2
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D69/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by their form, structure or properties; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D69/12Composite membranes; Ultra-thin membranes
    • B01D69/125In situ manufacturing by polymerisation, polycondensation, cross-linking or chemical reaction

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は複合半透膜に関し、詳しくは、多孔性基材上
に半透性超薄膜を有し、更にその上に、4級化ポリビニ
ルピリジンセグメントを有するブロツク共重合体又はグ
ラフト共重合体からなる膜が積層されてなる塩除去性能
にすぐれる複合半透膜に関する。。
従来の技術 近年、逆浸透膜として多孔性基材上に半透性を有する
超薄膜を形成させた複合半透膜が、後述するように、種
々知られている。
これらの超薄膜を備えた複合半透膜は、従来より逆浸
透膜として広く用いられている酢酸セルロース膜に比較
して、一般に、塩除去性能や透水性能透の逆浸透性能に
すぐれてはいるが、しかし、実用的な脱塩に適用するに
は、尚、塩除去率の点で満足できるものではない。特
に、半導体の製造において、LSIの洗浄に用いられる超
純水には、近年のLSI集積密度の一層の高度化に伴つ
て、高度に脱塩された純水が要求されるに至つており、
かくして、超純水の製造に用いられる逆浸透膜には、従
来に比べて、一層、高い塩除去率を有するものが求めら
れている。しかも、低濃度の塩を含有する処理水に対し
ても、一層高い塩除去率を有するものが強く求められて
いる。
発明が解決しようとする課題 本発明は、上記した要望に応えるためになされたもの
であつて、塩除去性能にすぐれる複合半透膜、特に、低
濃度の塩を含有する処理水に対して、高い塩除去率を有
する複合半透膜を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明による複合半透膜は、多孔性基材上に半透性超
薄膜を有し、更にその上に、4級化ポリビニルピリジン
セグメントを有するブロツク共重合体又はグラフト共重
合体からなる薄膜が積層されていることを特徴とする。
本発明において、半透性超薄膜は、分子内に1級及び
/又は2級アミノ基を少なくとも2個有する多価アミノ
化合物が上記アミノ基と反応し得る多官能性架橋剤で架
橋されてなる膜である。このような超薄膜は、多孔性基
材上に、分子内に1級及び/又は2級アミノ基を少なく
とも2個有する水溶性多価アミノ化合物を主成分とする
水溶液を塗布した後、この多価アミノ化合物にそのアミ
ノ基と反応し得る多官能性架橋剤を接触させて、界面重
合させ、架橋させることによつて形成させることがで
き、通常、50〜10000Å、好ましくは100〜5000Åの厚み
を有する。
ここに、分子内に1級及び/又は2級アミノ基を少な
くとも2個有する水溶性多価アミノ化合物は、分子量が
50〜500000の範囲の単量体化合物から高分子量重合体を
含み、具体的には、例えば、ポリエチレンイミン、アミ
ン変性ポリエピクロロヒドリン、エポキシ化合物とアミ
ノ化合物との重合による水溶性オリゴマー等の重合体、
フエニレンジアミン、ジアミノピリジン、ジアミノジフ
エニルエーテル、ジアミノジフエニルスルホン、ピペラ
ジン、2,5−ジメチルピペラジン、ホモピペラジン、エ
チレンジアミン等を挙げることができる。
また、多官能性架橋剤としては、分子内にイソシアネ
ート基、酸ハライド基、N−ハロホルミル基等の前記水
溶性アミノ化合物の有するアミノ基と反応し得る官能基
を少なくとも2個有する化合物が好適に用いられ、具体
的には、塩化イソフタロイル、塩化テレフタロイル、ト
リメソイルクロライド、トリレンジイソシアネート、4,
4′−ジフエニルエーテルジイソシアネート、4,4′−ジ
フエニルメタンジイソシアネート等を挙げることができ
る。
上記のような多価アミノ化合物と多官能性架橋剤を用
いる半透性超薄膜は、通常、上記水溶性多価アミノ化合
物の水溶液を多孔性基材上に塗布した後、多官能性架橋
剤と接触させ、界面重合を起こさせ、次いで、加熱硬化
させることによつて、乾燥膜として得ることができる。
上記多孔性基材としては、特に、限定されるものではな
いが、例えば、ポリスルホン膜、ポリエーテルスルホン
膜、ポリアクリロニトリル膜、セルロースエステル膜、
ポリ塩化ビニル膜等を好適に用いることができる。
このように、多孔性基材上に半透性超薄膜を形成させ
てなる複合半透膜は、既に種々のものが知られており、
例えば、ポリスルホン多孔性基材上でポリエチレンイミ
ンをトリレンジイソシアネートで架橋させた超薄膜を有
する複合半透膜(特開昭49−133282号公報)、ポリエチ
レンイミンに代えて、アミン変性ポリエピクロロヒドリ
ンを上記と同様の多官能性架橋剤で架橋して超薄膜を形
成してなる複合半透膜(特公昭55−38164号公報)、エ
ポキシ化合物とアミノ化合物との重合により得られる水
溶性オリゴマーを上記と同様の架橋剤で架橋して超薄膜
を形成した複合半透膜(特開昭53−144844号公報)、ポ
リエチレンイミン等の水溶性重合体とアミノ基を分子内
に2個以上有する多価アミノ化合物単量体とを上記と同
様の多官能性架橋剤で共架橋して超薄膜を形成した複合
半透膜(特開昭56−139105号公報)等を挙げることがで
きる。
上記以外にも、分子内に少なくとも2個の1級アミノ
基を有する芳香族単量体を多官能性アシルハライド置換
芳香族単量体で架橋して超薄膜を形成した複合半透膜
(特開昭55−147106号公報)、ポリビニルアルコールと
2級アミノ基を分子中に2個以上有するアミノ化合物を
多官能性架橋剤で架橋して超薄膜を形成した複合半透膜
(特公昭61−27083号公報)等を挙げることができる。
本発明による複合半透膜は、このような従来の複合半
透膜の有する半透性超薄膜の上に、更に、4級化ポリビ
ニルピリジンセグメントを有するブロツク共重合体又は
グラフト共重合体からなる薄膜が積層されている。
上記ブロツク共重合体としては、4級化ポリビニルピ
リジンセグメントAとガラス転移点が50℃以上であるモ
ノビニル芳香族系重合体セグメントBとからなるものが
好ましく用いられる。かかる共重合体は、A−Bで表わ
されるダイブロツク、B−A−Bで表わされるトリブロ
ツク又はこれらの混合からなるもののいずれでもよい。
ブロツク共重合体において、4級化ポリビニルピリジ
ンセグメントの分子量は、4級化前のポリビニルピリジ
ンセグメントとして、1000〜200000の範囲が適当であ
り、好ましくは1000〜100000の範囲である。4級化前の
ポリビニルピリジンセグメントとして、分子量が200000
を越えるときは、溶剤に対する溶解性が低下するので好
ましくない。
また、ブロツク共重合体において、4級化前のポリビ
ニルピリジン成分は、10〜90モル%の範囲であることが
好ましい。
モノビニル芳香族系重合体セグメントBとしては、例
えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、ビニルキシレン等のスチレン系単量体を重合させた
ブロツクからなるものが好ましく、特に、ポリスチレン
からなるブロツクが好ましい。その分子量は、3000〜10
0000の範囲が適当である。
次に、前記グラフト共重合体は、4級化ポリビニルピ
リジンAと水不溶性重合体Cとからなるものが好まし
く、この場合、いずれかが幹成分又は枝成分であつても
よい。
上記水不溶性重合体Cは、好ましくは、ビニル系単量
体及びアクリル系単量体から選ばれる少なくとも1種の
ラジカル重合性単量体の単独重合体又は共重合体からな
る。
上記ビニル系単量体としては、例えば、スチレン、α
−メチルスチレン等のスチレン系単量体、酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル等のビニルエステル、塩化ビニル等
を挙げることができる。また、上記アクリル系単量体と
しては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸t−ブチル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸
t−ブチルフエニル、アクリル酸ナフチル、4−シアノ
フエニルアクリレート、アクリルアミド、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル等を挙げることができる。こ
れらは、単量体によつては単独で、また、単量体によつ
ては、他の単量体と組み合わせて用いられる。
グラフト共重合体における枝成分の分子量は、A成分
が枝成分であるときは、500〜100000、好ましくは1000
〜50000の範囲であり、C成分が枝成分であるときも、5
00〜100000、好ましくは1000〜50000の範囲である。枝
成分の分子量が100000を越えるときは、重合時、末端官
能基の濃度が低下して、重合反応性が損なわれ、目的と
するグラフト共重合体を得ることが困難となる。他方、
枝成分の分子量が1000よりも小さいときは、目的とする
本発明の効果を達成し難い。
グラフト共重合体においても、水不溶性の重合体は、
ポリスチレンが好ましく、また、4級化前のポリビニル
ピリジン成分は、10〜90モル%を占めることが好まし
い。
本発明において、上記のようなブロツク共重合体及び
グラフト共重合体は、例えば、以下に述べるような方法
によつて得ることができる。
先ず、ブロツク共重合体については、セグメントの大
きさ及び配列が極めて一定しているという点から、特公
昭56−39648号公報に記載されているようなアニオン重
合によるものが好ましい。また、グラフト共重合体につ
いては、既に知られているリビングアニオン重合によつ
て、先ず、A成分又はB成分のマクロモノマーを調製
し、その後、ラジカル重合によつて、B成分又はA成分
と共重合させることによつて得ることができる。
かかるブロツク共重合体及びグラフト共重合体の4級
化剤としては、炭素数1〜20のアルキルハライドや炭素
数1〜18のアルキルジハライドが好適であり、特に、反
応性の見地から、臭化物又はヨウ化物が好ましい。従つ
て、例えば、臭化メチル、臭化エチル、臭化n−オクチ
ル、ヨウ化メチル等のアルキルハライド、二臭化エチ
ル、二臭化n−ノニル、二臭化ラウリル等が好ましく用
いられる。
本発明において、前記ブロツク共重合体及びグラフト
共重合体における4級化率は10%以上がよい。4級化率
が10%よりも小さいときは、得られる複合半透膜が透水
性に劣り、また、塩の除去効果が認められなくなるので
好ましくない。
本発明において、上記4級化剤を用いる前記ブロツク
共重合体及びグラフト共重合体の4級化方法は、共重合
体と4級化剤を適宜の溶剤に溶解させ、この溶液を後述
する水面展開法にて薄膜化して、複合半透膜上に密着積
層した後、加熱処理する方法が好ましいが、しかし、そ
の他の方法を用いることもできる。
そのような4級化方法として、第1に、前記共重合体
と4級化剤とを溶剤に溶解させた後、加熱撹拌する方法
であつて、その際、用いる溶剤としては、副反応を引き
起こしたり、反応を阻害したりしないものであつて、且
つ、原料及び生成物を溶解させるものが好ましい。従つ
て、例えば、メタノール、エタノール等のアルコール
類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N
−メチルピロリドン等の極性溶剤が好ましい。第2の方
法として、前記共重合体からなる薄膜を適宜の方法によ
つて複合半透膜上に形成した後、減圧下に前記4級化剤
と反応させる方法を挙げることができる。
前記共重合体の薄膜を半透性超薄膜上に積層被覆する
には、共重合体を溶融塗布する方法、共重合体を適宜の
有機溶剤に溶解させ、この溶液を塗布し、乾燥させる方
法等を用いることができるが、特に、以下に述べるよう
な水面展開法は、複合半透膜の多孔性基材が耐熱性に乏
しく、或いは耐溶剤性に乏しい多孔性基材の場合であつ
ても、採用することができ、また、膜厚の均一な共重合
体薄膜を得ることができることからも、好ましく採用さ
れる。
水面展開法は、例えば、第1図に示すように、定量ポ
ンプ(図示せず)にてノズル1から前記共重合体の溶液
を水槽2内の水面3上に放出して、その水溶液が自発的
に展開して、共重合体の薄膜4を形成する。このように
して得られた薄膜をロール5、6及び7にて、走行する
複合半透膜8上に接触させて、密着積層する。
このような水面展開法に用いる展開溶剤としては、前
記共重合体を溶解する不活性溶剤が好ましく、例えば、
メタノール、エタノール等のアルコール類、テトラヒド
ロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド等の極性溶剤、水又はこれらの混合溶剤が用いられ
る。特に、単一の溶剤を用いても、十分な水面展開性を
得ることができないときは、展開助剤として、前記第1
の展開溶剤に第2の有機溶剤を加えることが有効であ
る。このような展開助剤としては、例えば、脂肪族、芳
香族のケトン、エステル、アルコール、アミン、アルデ
ヒド、パーオキサイド及びこれらの混合物を挙げること
ができる。
水面展開法に用いる共重合体の溶液の濃度は、0.5〜5
0重量%、好ましくは1〜40重量%の範囲である。共重
合体濃度が低すぎるときは、均一で連続した薄膜を得る
ことができず、他方、共重合体濃度が高すぎるときは、
水面上で溶液の展開性が低下するので好ましくない。
複合半透膜上に前記ブロツク共重合体又はグラフト共
重合体の薄膜を積層するに際しては、薄膜を単層にて積
層してもよく、また、2層以上の複層に積層してもよ
い。複層に積層するときは、先に積層した薄膜に付着し
ている水分を十分に乾燥させて後に、積層するのがよ
い。
本発明による複合半透膜において、このようなグラフ
ト共重合体からなる膜の厚さは、通常、30Å乃至10μm
の範囲がよい。グラフト共重合体の膜厚が30Åよりも薄
いときは、塩の除去性能が向上に効果がなく、他方、10
μmを越えるときは、膜の透水性能が著しく低下するの
で好ましくない。
発明の効果 以上のように、本発明による複合半透膜は、半透性超
薄膜の上に、4級化ポリビニルピリジンセグメントを有
するブロツク共重合体又はグラフト共重合体からなる薄
膜を有しており、この4級化ポリビニルピリジンセグメ
ントの荷電性によつて、塩化ナトリウム等のイオンの透
過を阻害する一方、下層の複合半透膜の透水性を何ら阻
害しないので、特に、低濃度の塩を含有する処理水に対
して、高い塩除去率を有する。
実施例 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は
これら実施例により何ら限定されるものではない。
参考例1 ブレイクシール法にて高真空にした反応槽に0.1mol/
のsec−ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液6.5mlと
スチレン15gを仕込み、反応器を氷水浴上で冷却しつ
つ、30分間撹拌して、スチレンのリビングポリマーを得
た。
次いで、この反応器に精製2−ビニルピリジン25gを
加え、氷水浴上で更に30分間撹拌して、ポリスチレン−
ポリ(2−ビニルピリジン)リビングポリマーを得た。
このダイブロツク共重合体を反応器から取り出し、精
製した後、GPC及びプロトンNMRにて分析した結果、ブロ
ツク共重合体は、ポリスチレンブロツクが数平均分子量
2300、ポリビニルピリジンブロツクが数平均分子量3700
0を有するものであつた。
参考例2 参考例1と同様にして、先ず、ポリスチレン−ポリ
(2−ビニルピリジン)リビングダイブロツク共重合体
を得、次いで、この溶液に1,4−ジブロモブタン3.25mmo
lを加え、ポリスチレン−ポリ(2−ビニルピリジン)
−ポリスチレンからなるトリブロツク共重合体を得た。
このブロツク共重合体は、GPC分析の結果、トリブロツ
ク率は84%であつた。
このトリブロツク共重合体10gをジメチルホルムアミ
ド50mlに溶解して、次いで、臭化エチル10gを加え、60
℃の温度で還流下に8時間撹拌し、4級化反応させた。
次いで、ジメチルホルムアミドと過剰の臭化エチルを減
圧除去して、ポリスチレン−4級化ポリビニルピリジン
−ポリスチレントリブロツク共重合体を得た。
参考例3 ブレイクシール法にて高真空にした反応槽に0.1mol/
のsec−ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液24mlと
スチレン15gを仕込み、反応器を氷水浴上で冷却しつ
つ、30分間撹拌して、スチレンのリビングポリマーを得
た。
次いで、この反応器にエチレンオキサイド2gを加え、
更に、メタクリル酸クロライド3gを加え、30分間撹拌し
て、ポリスチレンマクロモノマーを得た。
このマクロモノマーを精製した後、GPC及びプロトンN
MRにて分析した結果、その数平均分子量は6500であり、
末端官能基修飾率は98%であつた。
このポリスチレンマクロモノマー10gと2−ビニルピ
リジン10gをベンゼン30mlに溶解させ、更に、これをア
ゾビスイソブチロニトリル0.1gを加えた後、窒素雰囲気
下、60℃で24時間撹拌して、枝部分がスチレン、幹部分
がビニルピリジンのグラフト共重合体を得た。
得られたグラフト共重合体をGPC及びプロトンNMRにて
分析した結果、その数平均分子量は30000であり、重量
平均分子量は85000であり、ポリ−2−ビニルピリジン
成分の比率は45%であつた。
参考例4 ブレイクシール法にて高真空にした反応槽に0.1mol/
のsec−ブチルリチウムのシクロヘキサン溶液25mlと
精製2−ビニルピリジン13gを仕込み、反応器を氷水浴
上で冷却しつつ、30分間撹拌して、2−ビニルピリジン
のリビングポリマーを得た。
次いで、この反応器にp−ビニルベンジルクロライド
2gを加え、30分間撹拌して、ポリ(2−ビニルピリジ
ン)マクロモノマーを得た。
このマクロモノマーを精製した後、GPC及びプロトンN
MRにて分析した結果、その数平均分子量は5500であり、
末端官能基修飾率は96%であつた。
このポリ(2−ビニルピリジン)マクロモノマー10g
とスチレン10gをベンゼン30mlに溶解させ、更に、これ
にアゾビスイソブチロニトリル0.1gを加えた後、窒素雰
囲気下、60℃で24時間撹拌して、枝部分がビニルピリジ
ン、幹部分がスチレンのグラフト共重合体を得た。
得られたグラフト共重合体をGPC及びプロトンNMRにて
分析した結果、その数平均分子量は40000であり、重量
平均分子量は150000であり、ポリ−2−ビニルピリジン
成分の比率は48%であつた。
比較例1 特開昭55−147106号公報に記載されている方法に従つ
て、複合半透膜を調製し、これを比較例1とした。
実施例1 参考例1にて調製したブロツク共重合体と、そのビニ
ルピリジン成分に対して等量の二臭化n−ラウリルとを
テトラヒドロフラン/水等量混合溶剤に溶解させ、この
溶液を第1図に示したような水面展開法にて0.05μmの
厚さの薄膜に展開し、前記比較例として示した複合半透
膜上に積層して、本発明による複合半透膜を得た。
ブロツク共重合体溶液の共重合体濃度は10重量%、共
重合体溶液の水面への供給量は0.07ml/分、製膜速度は7
m/分とした。
この後、複合半透膜を110℃で40分間加熱して、ブロ
ツク共重合体を4級化架橋させた。
実施例2 参考例2にて調製したブロツク共重合体をテトラヒド
ロフラン/水等量混合溶剤に溶解させ、この溶液を前記
と同様にし水面展開法にて0.05μmの厚さの薄膜に展開
し、前記比較例として示した複合半透膜上に積層して、
本発明による複合半透膜を得た。
ブロツク共重合体溶液の共重合体濃度は10重量%、共
重合体溶液の水面への供給量は0.07ml/分、製膜速度は7
m/分とした。
実施例3 参考例3にて調製したグラフト共重合体と、そのビニ
ルピリジン成分に対して等量の二臭化n−ラウリルとを
テトラヒドロフラン/水等量混合溶剤に溶解させ、この
溶液を前記と同様に水面展開法にて0.05μmの厚さの薄
膜に展開し、前記比較例として示した複合半透膜上に積
層して、本発明による複合半透膜を得た。
グラフト共重合体溶液の共重合体濃度は10重量%、共
重合体溶液の水面への供給量は0.07ml/分、製膜速度は7
m/分とした。
この後、複合半透膜を110℃で40分間加熱して、グラ
フト共重合体を4級化架橋させた。
実施例4 参考例4にて調製したグラフト共重合体と、そのビニ
ルピリジン成分に対して等量の二臭化n−ラウリルとを
テトラヒドロフラン/水等量混合溶剤に溶解させ、この
溶液を前記と同様に水面展開法にて0.05μmの厚さの薄
膜に展開し、前記比較例として示した複合半透膜上に積
層して、本発明による複合半透膜を得た。
グラフト共重合体溶液の共重合体濃度は10重量%、共
重合体溶液の水面への供給量は0.07ml/分、製膜速度は7
m/分とした。
この後、複合半透膜を110℃で40分間加熱して、グラ
フト共重合体を4級化架橋させた。
以上のようにして得たそれぞれの複合半透膜につい
て、処理水として、塩化ナトリウム水溶液の1ppm水溶液
をpH6〜7、温度25℃、圧力15kg/cm2の条件下に複合半
透膜に接触させ、そのイオン透過率を測定して、逆浸透
試験を行なつた。結果を第1表に示す。ここに、イオン
透過率は、次式 で定義される。
尚、ナトリウムイオン及びクロライドイオンの濃度値
は、予めイオンクロマトグラフイー分析で作成したそれ
ぞれの検量線に基づいて求めた。
第1表に示す結果から明らかなように、実施例1〜4
による複合半透膜は、比較例による複合半透膜に比べ
て、透水度を損なわずに、各イオン透過率を低下させて
おり、かくして、塩の除去率が向上している。
【図面の簡単な説明】
第1図は、水面展開法にて薄膜を複合半透膜上に積層す
る方法を示す図である。 1……ノズル、2……水槽、3……水面、4……共重合
体薄膜、8……複合半透膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南崎 喜博 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日 東電工株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−7026(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01D 71/78 B01D 71/80 B01D 71/28 B01D 69/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔性基材上に半透性超薄膜を有し、更に
    その上に、水不溶性重合体からなるセグメント又は枝部
    分と4級化ポリビニルピリジンセグメントとを有するブ
    ロツク共重合体又はグラフト共重合体からなる薄膜が積
    層されていることを特徴とする複合半透膜。
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