JP2854203B2 - リポソームの製造法 - Google Patents

リポソームの製造法

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JP2854203B2 JP26089392A JP26089392A JP2854203B2 JP 2854203 B2 JP2854203 B2 JP 2854203B2 JP 26089392 A JP26089392 A JP 26089392A JP 26089392 A JP26089392 A JP 26089392A JP 2854203 B2 JP2854203 B2 JP 2854203B2
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    • A61K9/1272Non-conventional liposomes, e.g. PEGylated liposomes, liposomes coated with polymers with substantial amounts of non-phosphatidyl, i.e. non-acylglycerophosphate, surfactants as bilayer-forming substances, e.g. cationic lipids

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、いわゆる薬物送達シス
テム(Drug Delivery System)としての薬物保持リポソー
ムの製造法に関し、更に詳しくは、臓器指向性センサー
を担い易くしたリポソームの製造法にする。
【0002】
【従来の技術と問題点】生体に投与される薬物を必要な
組織に必要な時に必要な量だけ送達し、有効な薬物治療
を行なうドラッグデリバリーシステムの1つの手段とし
て、リポソームやリピッドマイクロスフェアーなどの微
粒子キャリヤーを利用することは公知である。しかしな
がら、これら微粒子キャリヤーが血管内に投与された場
合には、肝臓、ひ臓等に代表される細網内皮系組織に捕
捉され易く、従って薬物放出をコントロールする徐放性
製剤や標的組織への薬物送達を目指すターゲティング型
製剤への利用においてはなお問題があることもよく知ら
れているところである。
【0003】そこで、この問題を解決するために、リポ
ソームに糖、抗体等の臓器指向性センサーを担わせるこ
とが試みられている。即ち、臓器指向性センサーの脂質
誘導体によりリポソームを被覆して、リポソーム表層に
臓器指向性センサーを露出させる。しかるにこの従来の
方法によれば、ある場合には臓器指向性センサーが正し
くあるいは高い頻度で臓器を認識せず、ある場合には、
臓器指向性センサーの脂質誘導体がリポソームを効率よ
く被覆せず、更にある場合には、リポソームの粒径が一
定でなく、加えて他の場合には、リポソームの安定性が
低い等の問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、安定性に優
れ、細毛内皮系組織の回避性に優れ、特定の臓器への指
向に優れ、そして薬物保持機能に優れたリポソームを提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意研究の結果、本発明をなすに至った。
【0006】以下、本発明を逐次説明する。
【0007】 本発明は、原材料として、少なくとも、
極性脂質1モル、正電荷または負電荷を与える化合物0.
05〜0.5 モル、コレステロール 0.3〜1.5モル、分子中
臓器指向性センサー、重合度3〜6のポリエチレング
リコール及び少なくとも2個の炭素数5〜20のアルキル
基を有する化合物0.02〜0.5 モル並びに水性溶媒50〜10
0 lをこの割合で使用することを特徴とするリポソーム
の製造法に関する。
【0008】極性脂質は、リポソームの膜を形成する主
成分である。このような極性脂質としては、ジホスファ
チジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、ホ
スファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン
等の極性脂質並びにこれら極性脂質の混合物が挙げられ
るが、ホスファチジルコリン等の燐脂質が特に好適であ
る。ホスファチジルコリンとしては、ジミリストイルホ
スファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコ
リン、ジステアロイルフォスファチジルコリン、卵黄レ
シチン、大豆レシチン等が好ましい。
【0009】正電荷を与える化合物としては、例えば、
ステアリルアミン等の脂肪族アミンが、そして負電荷を
与える化合物としては、例えば、ジセチル燐酸が挙げら
れる。これらの化合物は、極性脂質1モルに対し、0.05
〜0.5 モルの割合で使用される。
【0010】コレステロールは、安定剤として使用する
もので、この使用量が多すぎるとリポソームの形成が阻
害されるかリポソームが形成されたとしても物理化学的
に不安定であり、一方、少なすぎても安定なリポソーム
ができない。従って、極性脂質1モルに対し 0.3〜1.5
モルの割合での使用が好ましい。
【0011】分子中に臓器指向性センサー、重合度3〜
6のポリエチレングリコール及び少なくとも2個の炭素
数5〜20のアルキル基を有する化合物(以下、「脂質誘
導体」ということがある)は、リポソームを被覆して臓
器指向性センサーを担わせるものである。
【0012】ポリエチレングリコールとしては、エチレ
ングリコールの重合度3〜6のものを用いなければなら
ない。これ以外の重合度のものを用いても望ましい結果
は得られない。
【0013】脂質誘導体の分子中に少なくとも2個
素数5〜20のアルキル基を有する化合物とポリエチレン
グリコールとの結合様式に関して説明すると、脂質誘導
体分子内において、ポリエチレングリコールその水酸
基に直接結合しうる官能基例えばカルボキシル基を有す
化合物が結合している場合と、該水酸基に結合しうる
官能基を有するリンカー例えばグルタミン酸に化合物
結合している場合とがある。後者では、リンカーに2個
化合物が結合しうるようにできる故に都合がよい。
た、ポリエチレンレグリコールの水酸基がアミノ基また
はその他の反応性官能基に置き代わっている場合にも、
上記と同様に、アルキル基が直接該反応性官能基と結合
している場合と、リンカーを介して結合している場合と
がある。
【0014】アルキル基の供与体として、脂肪酸、脂肪
族アルコール及び脂肪族一級アミンを挙げることができ
る。これらの脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪族アミン
等は、直鎖型及び分枝鎖型のいずれでもよい。
【0015】炭素数5〜20のアルキル基を少なくとも2
個有する化合物は、エチレングリコール、グルタミン酸
等のリンカーを介して2個以上の炭素数5〜20のアルキ
ル基がつながっているようなものでもよく、また2つ以
上に分岐しそれぞれの分岐が炭素数5〜20である分岐ア
ルキル基を有するようなものでもよい。
【0016】本発明の脂質誘導体に含まれるべき少くと
も2個のアルキル基を有する化合物のアルキル基の炭素
数は、直鎖及び分枝鎖いずれのアルキル基においても5
〜20、好ましくは12〜18である
【0017】脂質誘導体において、アルキル基の一端の
炭素原子は上記のようにポリエチレングリコールまたは
リンカーと結合しうる官能基を有するが、他端の炭素原
子は水素原子以外のものと結合していないでメチル基と
なっている(すなわち、官能基化されていない)。
【0018】脂質誘導体のポリエチレングリコールの一
端の水酸基は、上記のようにそのまままたはアミノ基等
の他の官能基と置換してアルキル基の官能基と直接にま
たはリンカーを介して結合しているが、他端は、抗体、
抗原、レクチン、細胞接着因子などのリガンド;細胞接
着因子、抗体、イムノグロブリン等のタンパク質;糖
類;アミノ酸;核酸及び核酸系化合物;その他種々の極
性を有する化合物等の臓器指向性センサーを担ってい
る。
【0019】脂質誘導体の極性脂質に対する割合は、得
られるリポソームの品質に大きな影響を与える。即ち、
多過ぎるときは、安定なリポソームが製造できず、少な
過ぎるときは、得られるリポソームの膜に何らの変化も
与えず、脂質誘導体を配合する効果が発揮されない。こ
のような理由から、脂質誘導体は極性脂質1モルに対し
0.02〜0.5 モル、好ましくは 0.1〜0.5 モルの割合いで
使用される。
【0020】リポソームに包含させるべき薬剤は、例え
ば抗癌剤、抗真菌剤等の種々の治療薬のほか、検査薬も
含まれる。これらには、タンパク質、糖類、核酸及び核
酸系化合物、ペプチド、種々の合成化合物が含まれる。
これらの薬剤は、通常、水性溶媒に溶解して使用される
が、有機溶媒に添加して使用されることもある。
【0021】これら薬剤の水性溶媒中の濃度には、特別
の制限はなく、リポソームの使用方法、用途などにより
適宜定められる。水性溶媒は、生理食塩水等の等張液が
望ましく、pHも極端な酸性またはアルカリ性であって
はならないことはもちろんである。
【0022】薬剤が有機溶媒に加えられる場合には、水
性溶媒には薬剤は加えられないが、リポソームの調製方
法は水性溶媒に薬剤を添加する場合と同じである。
【0023】薬剤の水性溶液は、極性脂質1モルに対し
50〜100 lの割合で用いられる。
【0024】極性脂質、正電荷または負電荷を与える化
合物、コレステロール、脂質誘導体及び薬剤の水性溶液
を上述の割合で原材料として使用して薬物保持リポソー
ムを製造するための製法自体は、特別の方法である必要
はない。例えば、野島他編「リポソーム」(南江堂1989
年9月15日発行)にはリポソームの調製法が多数収載さ
れていて、これらのいずれの方法も本発明において使用
することができる。多重膜リポソームの調製方法として
バンガムの方法(A.D.Bangham et al.,J.Mol.Biol.,13,
238(1965) が知られているが、この方法では、リポソー
ムの原材料の有機溶媒溶液より窒素ガス気流あるいは減
圧留去により溶媒を除去して容器壁にリピッドフィルム
を形成させ、これに水性溶媒を加えて暫時静置してリピ
ッドフィルムを水和させ、ついで超音波に曝すか、ボル
テクシングを行ってリポソームを調製するもので、得ら
れる多重膜リポソームは粒径も大きく、封入物(薬剤)
の保持能も高い。一方、小さな一枚膜リポソームは、超
音波処理法、エタノール注入法、フレンチプレス法等で
調製できるが、一般に水溶性薬剤に対する保持容積が低
い。しかしながら薬物の種類によっては、良い結果が得
られる事がある。これに対し、エーテル注入法、コール
酸(界面活性剤)法、カルシウムイオン融合法、凍結−
融解法、逆相蒸発法等の大きな一枚膜リポソームを調製
する方法は、比較的安定なリポソームが得られ、水溶性
薬剤の保持量も多いので好ましい。
【0025】本発明の薬物保持リポソームの粒径は、安
定性、体内動態上の観点から50〜1000nm、より好ましく
は50〜300nm である。リポソームの粒径を調整するに
は、例えば、加圧濾過によることができる。なお、上記
範囲の粒径のリポソームのものを選別する必要があると
きは、ゲル濾過法、膜分離法等の通常の方法を必要があ
れば適宜改善して用いればよい。
【0026】本発明のより望ましい実施態様として、以
下の3つを例示する。第1は極性脂質1モル、正電荷ま
たは負電荷を与える化合物0.05〜0.5 モル、コレステロ
ール0.3〜1.5 モル及び分子中に臓器指向性センサー、
重合度3〜6のポリエチレングリコール及び少なくとも
2個の炭素数5〜20のアルキル基を有する化合物0.02〜
0.5 モルをこの割合で含有する有機溶媒より溶媒を除去
してリピッドフィルムを生成させ、ついでリポソームに
包含させるべき薬剤の水性溶液を燐脂質1モルに対し50
〜100 lを該リピッドフィルムに加えてリポソームを形
成させ、更に粒径50〜1000nmのリポソームを選択採取す
るものである。
【0027】有機溶媒には特別の制限はないが、極性脂
質、コレステロール及び脂質誘導体を溶解しかつ除去の
容易なものがよく、例えば、クロロホルム、エーテル、
クロロホルム−メタノール混液等が挙げられる。
【0028】有機溶媒溶液の濃度にも特別の制限はな
く、有機溶媒が極性脂質を溶解させることのできる量で
あればよい。
【0029】有機溶媒溶液からのリピッドフィルムの作
成は、例えば、窒素ガス気流により有機溶媒を除去して
容器壁にリピッドフィルムを形成させたり、減圧により
有機溶媒を留去することによることができる。
【0030】リピッドフィルムに薬剤の水性溶液を加え
て薬剤保持リポソームを調製する方法にも特別の制限は
なく、例えば、リピッドフィルムに水性溶液を加えて暫
時静置してリピッドフィルムを水和させ、ついで超音波
に曝すかボルテキシングを行なうことによることができ
る。
【0031】このようにして調製したリポソームから粒
径50〜1000nmの大きさのものを選択採取する。選別の方
法自体は、ゲル濾過法、分子篩膜法等の通常の方法によ
ることができる。
【0032】第2の実施態様としては、極性脂質1モ
ル、正電荷または負電荷を与える化合物0.05〜0.5 モ
ル、コレステロール 0.3〜1.5 モル及び分子中に臓器指
向性センサー、重合度3〜6のポリエチレングリコール
及び少なくとも2個の炭素数5〜20のアルキル基を有す
る化合物0.02〜0.5 モルをこの割合で含有する有機溶媒
にリポソームに包含させるべき薬剤の水性溶液を燐脂質
1モルに対し50〜100 lを加え、ついでこの混合溶液を
超音波処理してw/o型エマルジョンとした後減圧下に
有機溶媒を除去し、更にボルテキシングを行ってo/w
型エマルジョンとした後に必要により再び有機溶媒を減
圧下に除去する、いわゆる逆蒸発法によるものである。
【0033】有機溶媒溶液と薬剤の水性溶液との混合溶
液を超音波処理に付す目的はw/oエマルジョンの作成
にあり、従って、この超音波処理は具体的には公知の通
常の条件で行なうことができる。有機溶媒の除去につい
ても、本発明については、格別に通常の方法とかえる必
要はない。
【0034】ボルテキシングは、w/oエマルジョンを
o/wエマルジョンに転換する目的で行なうものであ
る。得られたo/wエマルジョンから減圧下で有機溶媒
を除去すると目的の薬剤保持リポソームが得られる。
【0035】第3の実施態様は、上述の2つの実施態様
が薬剤を水性溶媒溶液として使用するのに対して、有機
溶媒溶液として使用するものである。
【0036】本発明の方法により調製される薬剤保持リ
ポソーム、即ち少なくとも2個のアルキル基を有する脂
質誘導体を含有するリポソームは、1個のアルキル基を
有する化合物を使用した以外は本発明の方法と同じ方法
で製造したリポソームに比べ、エチレングリコールの一
端に臓器指向性センサーを担わしたときリポソームの臓
器認識性の向上がみられ、該臓器または組織へのリポソ
ームの集積性が高まる。
【0037】
【実施例】
実施例1(合成例(その1)) 分子中に重合度3〜6のポリエチレングリコール及び少
なくとも2個の、炭素数5〜20のアルキル基を有する4
種の化合物(本発明)256 、852 、331 及び531 を各々
次のようにして合成した。
【0038】これらの合成反応における反応を図1〜4
に示す。
【0039】(a) 化合物256 の合成(図1) 1)化合物254 の合成 ガラクトースパーアセテート(10.0g,25.62mmol )及
びモノクロトリエチレングリコール(5.616 g,33.3mm
ol,1.3 eq)の塩化メチレン(150ml )溶液にボロン
トリフルオライドエーテル錯体(12.6ml,4.0 eq)の
塩化メチレン(30ml)溶液を氷冷下加え、一晩室温にて
攪拌した。得られた溶液を氷水に加え、クロロフォルム
(150ml )に加えて抽出した。有機槽を2回水洗し、無
水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し、
残渣を1000mlのシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
て分離し(ヘキサン:酢酸エチル=2:1−1:1)、
目的物を得た(6.51g、50.9%)。
【0040】 [α]D 20=-0.4 ゜(c 1.098 ,クロロフォルム)。
【0041】1H-NMR(CDCl3 ,δ) ;1.986 ,2.051 ,
2.063 ,2.152(4s,3H ×4),3.63-3.78(m,11H),3.95-
3.98(m,1H) ,3.917(brt,1H) ,4.131(dd,1H,J=6.8Hz,1
1.2Hz) ,4.178(dd,1H,J=6.6Hz),4.576(d,1H,J=8.1Hz)
,5.023(dd,1H,J=3.4Hz),5.212(dd,1H,J=10.5Hz) ,
5.390(brd,1H) 。
【0042】2)化合物225 の合成 化合物254 (3.445 g,12.91mmol )及びナトリウムア
ジド(1.26g,19.4mmol,1.5 eq)にDMF(50ml)
を加え、60℃にて17時間加熱攪拌した。得られた溶液に
水(100ml )を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を
水洗し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧
下留去し、残渣を 500mlのシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにて分離し(ヘキサン:酢酸エチル=2:1.5
−1:1)目的物を得た(5.30g、81.2%)。
【0043】[α]D 17=-3.2 ゜(c 1.04,CHCl3 )。
【0044】1H-NMR(CDCl3 ,δ) ;1.984 ,2.048 ,
2.060 ,2.148(4s,3H ×4),3.398(t,2H,J=5.0Hz) ,3.
63-3.69(m,8H) ,3.73-3.78(m,1H) ,3.95-3.98(m,1H)
,3.910(brt,1H) ,4.131(dd,1H,J=6.8Hz,11.2Hz) ,
4.176(dd,1H,J=6.3Hz),4.571(d,1H,J=7.8Hz) ,5.023
(dd,1H,J=3.4Hz),5.210(dd,1H,J=10.5Hz) ,5.387(dd,
1H,J=1.0Hz)。
【0045】3)化合物225 (0.417 g)及びパラトル
スルホン酸1水和物(0.190 g)にメタノール(20ml)
及び酢酸エチル(40ml)を加えて溶解した。溶液にリン
ドラー触媒(0.2 g)を加え、50psiの水素雰囲気下
で8時間攪拌した。触媒を濾去し、減圧下溶媒を留去し
た。残渣を塩化メチレン(20ml)及びヘキサン(10ml)
に溶解し、2−パルミチルステアリン酸(0.662 g)、
N−ヒドロキシコハク酸(0.150 g)、トリエチルアミ
ン(0.181ml )及びジシクロヘキシルカルボジイミド
(0.268g)を加え、一晩攪拌した。溶液を減圧下濃縮
し、残渣に酢酸エチルを加え、不溶物を濾去した。濾液
を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて分
離し(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)、目的物を得た
(0.504 g、57.1%)。
【0046】 [α]D 18=-0.4 ゜(c 1.04,クロロフォルム)。
【0047】1H-NMR(CDCl3 ,δ) ;0.88(t,6H,J=7.0H
z),1.18-1.26(m,56H),1.34-1.43(m,2H) ,1.52-1.62
(m,2H) ,1.99(bs,4H) ,2.05(s,3H),2.06(s,3H),2.1
5(s,3H),3.46-3.49(m,2H) ,3.54(t,2H,J=5.0Hz),3.5
9-3.67(m,6H) ,3.74(ddd,1H,J=3.6Hz,7.2Hz,10.8Hz)
,3.90-3.93(m,1H) ,3.98(dt,1H,J=4.4Hz) ,4.13(d
d,1H,J=6.8Hz,11.2Hz),4.18(dd,1H,J=6.6Hz,11.2Hz),
4.55(d,1H,J=7.9Hz),5.02(dd,1H,J=3.4Hz,10.5Hz),5.
21(dd,1H,J=7.9Hz,10.5Hz),5.39(dd,1H,J=3.4Hz,1.0H
z) ,5.92(t,1H,J=5.6Hz)。
【0048】4)化合物256 の合成 化合物225 (341mg )をベンゼン(10ml)に溶解し、5
M/1のナトリウムメチラートメタノール溶液を8滴加
え、一晩攪拌した。溶液に強酸性イオン交換樹脂「Do
wex 50w×8」のH型を加えて中和した。溶液を濾
過し、減圧下濃縮し、残渣を「セファデックスLH−2
0」(クロロフォルム:メタノール=9:1、22mmφ×4
5cm)にて精製し、目的化合物を得た(252mg 、90
%)。
【0049】[α]D 20=-1.1 ゜(c 1.12,クロロフォ
ルム:メタノール=9:1)。
【0050】1H-NMR(pyridine-d5 -D2 O,δ) ;0.88(t,
6H,J=7.0Hz),1.21-1.39(m,52H),1.43-1.62(m,6H) ,
1.91-1.99(m,6H) ,2.51-2.57(m,1H) ,3.61-3.66(4H,
m) ,3.70-3.78(6H,m) ,3.93(dt,1H,J=5.3Hz,10.7H
z),4.02-4.04(m,1H) ,4.13(dd,J=3.3Hz,9.4Hz),4.26
(dt,1H,J=10.7Hz,4.8Hz),4.40-4.44(m,3H) ,4.54(bd,
1H) ,4.78(d,1H,J=7.8Hz),8.76(bt,1H) 。
【0051】(b) 化合物852 の合成(図2) カルボン酸828 (180mg )およびN−ヒドロキシスクシ
ンイミド(41mg)の塩化メチレン溶液(10ml)にN,
N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(74mg)を加
え、室温にて1時間撹拌した。この溶液にアミノ体のパ
ラトルエンスルホン酸塩818 (190mg )およびトリエチ
ルアミン(90μl)の塩化メチレン(5ml)溶液を加
え、室温にて終夜撹拌した。不溶物を濾去した後、濾液
を水及び半飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシウムに
て乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(シリカゲル40g、クロロホルム:メ
タノール=98:2)にて精製してアミド体(310mg ,77
%)を得た。
【0052】IR(KBr) :3700,3600,1745,1710,151
0,1480,1420cm-1
【0053】1H-NMR(CD3 OD) :0.90(3H,t,J=7Hz),1.9
3(3H,s),1.95(3H,s),2.03(3H,s),2.14(3H,s),4.65
(1H,d,J=8.5Hz),5.07(1H,dd,J=3.5,11.5Hz),5.33(1H,
d,J=3.5Hz)。
【0054】 Rf =0.6(クロロホルム:メタノール=93:7 )。
【0055】上記で得たアミド体(270mg )のメタノー
ル(20ml)溶液にナトリウムメトキシド(28%メタノー
ル溶液55μl)を加え、室温にて5.5 時間撹拌した。
「アンバーリスト15E」を液性が中性になるまで加えた
後樹脂を濾去して、濾液を濃縮し、目的化合物852 (21
5mg )を得た。
【0056】 [α]D 26+43.9 ゜(c 1.0 ,メタノール)。
【0057】 IR(KBr) :3340,3330,1655,1555,1470cm-1
【0058】1H-NMR(CD3 OD) :0.90(3H,t,J=7Hz),2.0
0(3H,s),3.84(1H,d,J=3Hz),4.45(1H,dJ=8.3H)。
【0059】 Rf =0.37 (クロロホルム:メタノール=9:1)。
【0060】(c) 化合物331 の合成(図3) 1)化合物327 の合成 α−D−マンノースペンタアセテート(化合物302 )
(3.90g)と2−[2−(2−クロロエトキシ)エトキ
シ]エタノール(3.37g)を塩化メチレン(200ml )に
溶解し、BF3 ・Et2 O(5.68g)を加え、室温で5
日間攪拌した。反応液を塩化メチレンで希釈し、水、5
%NaHCO3 水及び水で順次洗浄し、乾燥後溶媒を減
圧下留去した。残渣をシリカゲル(200 g)を用いるカ
ラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製し、α
−グリコシド化合物327 (4.13g)を無色油状物として
得た。
【0061】[α]D +38.7 °(c 1.51,CHCl3 )。
【0062】1H-NMR(CDCl3 ) δ:2.04(3H,s),2.05(3
H,s),2.10(3H,s),2.16(3H,s),3.63-3.70(9H,m) ,3.
75-3.85(3H,m) ,4.07(1H,ddd,J=2.4Hz,5.1Hz,10.0Hz)
,4.11(1H,dd,J=2.4Hz,12.2Hz),4.29(1H,dd,J=4.9Hz,
12.2Hz),4.88(1H,d,J=1.5Hz),5.27(1H,dd,J=1.5Hz,3.
4Hz) ,5.29(1H,t,J=10.0Hz) ,5.36(1H,dd,J=3.4Hz,1
0.0Hz)。
【0063】2)化合物328 の合成 クロル体化合物327 (3.68g)をDMF(50ml)に溶解
し、アジ化ナトリウム(0.72g)を加え、60℃で24時間
撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水洗し、乾燥
後溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル(150 g)
を用いるカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−ア
セトン 10:1)で精製し、アジド体化合物328 (3.05
g)を無色油状物として得た。
【0064】[α]D +35.6 °(c 2.54,CHCl3 )。
【0065】1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.99(3H,s),2.04(3
H,s),2.11(3H,s),2.16(3H,s),3.40(2H,t,J=5.1Hz),
3.62-3.86(10H,m),4.06(1H,ddd,J=2.4Hz,4.9Hz,10.0H
z) ,4.10(1H,dd,J=2.4Hz,12.2Hz),4.29(1H,dd,J=4.9H
z,12.2Hz),4.88(1H,d,J=1.5Hz),5.27(1H,dd,J=1.5Hz,
3.4Hz) ,5.29(1H,t,J=10.0Hz) ,5.36(1H,dd,J=3.4Hz,
10.0Hz)。
【0066】3)化合物329 の合成 アジド体化合物328 (386mg )とp−トルエンスルホン
酸(145mg )をエタノール(20ml)に溶解し、リンドラ
ー触媒(770mg )を加え、室温50psiで 7.5時間接触
還元を行った。触媒を濾去後、濾液を減圧下濃縮し、ア
ミン体化合物329 を得た。
【0067】4)化合物330 の合成 2−(1−ヘキサデシル)オクタデカン酸(153mg )を
ヘキサン(15ml)と塩化メチレン(20ml)の混合溶媒に
溶解し、N−ヒドロキシスクシンイミド(35mg)とN,
N′−ジンクロヘキシルカルボジイミド(62mg)を加
え、室温で24時間攪拌した。反応混合物にアセトニトリ
ル(15ml)に溶解したアミン体化合物329(235mg )を
加え、ついでトルエチルアミン(67mg)を加えた後、室
温で23時間攪拌した。不溶物を濾去し、濾液をクロロホ
ルムで希釈し、水洗し、乾燥後溶媒を減圧下留去した。
残渣をシリカゲル(60g)を用いるカラムクロマトグラ
フィー(クロロホルム−メタノール 150:1)で精製し
た。再度、シリカゲル(60g)を用いるカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 5:4)で精製
し、目的化合物(130mg)を無色油状物として得た。
【0068】[α]D +18.2 °(c 1.02,CHCl3 )。
【0069】1H-NMR(CDCl3 ) δ;0.88(6H,t,J=6.8H
z),1.20-1.33(56H,m),1.34-1.43(2H,m) ,1.53-1.62
(2H,m) ,2.00(3H,s),2.04(3H,s),2.11(3H,s),2.16
(3H,s),3.47(2H,q),3.55(2H,t),3.60-3.73(7H,m) ,
3.80-3.85(1H,m) ,4.07(1H,ddd,J=2.4Hz,4.9Hz,10.0H
z) ,4.12(1H,dd,J=2.4Hz,12.2Hz),4.29(1H,dd,J=4.9H
z),4.89(1H,d,J=1.7Hz),5.27(1H,dd,J=1.7Hz,3.4Hz)
,5.30(1H,t,J=10.0Hz) ,5.36(1H,dd,J=3.4Hz,10.0H
z),6.00(1H,m)。
【0070】5)化合物331 の合成 化合物330 (123mg )をメタノール(10ml)に溶解し、
28%NaOME inMeOH(20μl)を加え、室温
で4時間攪拌した。反応液に「アンバーライトIRC−
50」を加え、不溶物を濾去後濾液を減圧下濃縮乾固し
た。残渣にクロロホルムを加え、不溶物を濾去後濾液を
減圧下濃縮乾固し、残渣を氷冷下ヘキサンで洗浄して目
的化合物231 (101mg )を無色粉末として得た。
【0071】[α]D +19.5 °(c 0.59,CHCl3 )。
【0072】1H-NMR(CDCl3 ) δ:0.88(6H,t,J=6.8H
z),1.20-1.33(56H,m),1.34-1.44(2H,m) ,1.52-1.61
(2H,m) ,2.00(1H,m),3.42-3.96(18H,m),4.89(1H,
s(,6.10(1H,m)。
【0073】(d) 化合物531 の合成(図4) 1)化合物530 の合成 2−(1−ヘキサデシル)オクタデカン酸(153mg )を
ヘキサン(15ml)と塩化メチレン(20ml)の混合溶液に
溶解し、N−ヒドロキシスクシンイミド(35mg)とN,
N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(62mg)を加
え、室温で24時間攪拌した。反応混合物にアセトニトリ
ル(15ml)を溶解したアミン体化合物527(214mg )を
加え、ついでトリエチルアミン(67mg)を加えた後、室
温で24時間攪拌した。不溶物を濾去し、濾液をクロロホ
ルムで希釈し、水洗し、乾燥後溶媒を減圧下留去した。
残渣をシリカゲル(60g)を用いるカラムクロマトグラ
フィー(クロロホルム−メタノール 150:1)で精製し
た。再度、シリカゲル(60g)を用いるカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 2:1)で精製
し、目的化合物530(165mg )を無色油状物として得た。
【0074】[α]D -51.4 °(c 0.84,CHCl3 )。
【0075】1H-NMR(CDCl3 ) δ:0.88(6H,t,J=6.8H
z),1.14(3H,d,J=6.4Hz),1.20-1.33(56H,m),1.34-1.4
3(2H,m) ,1.56-1.62(2H,m) ,1.99(3H,s),2.07(3H,
s),2.17(3H,s),3.47(2H,m),3.54(2H,m),3.58-3.70
(7H,m) ,3.76-3.83(1H,m) ,4.22(1H,dq,J=1.2Hz,6.4
Hz),5.12(1H,dd,J=3.7Hz,10.0Hz),5.13(1H,d,J=3.7H
z),5.29(1H,dd,J=1.2Hz,3.4Hz),5.37(1H,dd,J=3.4Hz,1
0.0Hz),6.02(1H,m)。
【0076】2)化合物531 の合成 化合物530 (138mg )をメタノール(10ml)に溶解し、
28%NaOMe inMeOH(20μl)を加え、室温
で 2.5時間攪拌した。反応液に「アンバーライトIRC
−50」を加え、不溶物を濾去後濾液を減圧下濃縮乾固し
た。残渣にクロロホルムに加え、不溶物を濾去後濾液を
減圧下濃縮乾固し、残渣をエーテルで洗浄して目的化合
物(101mg )を無色粉末として得た。
【0077】[α]D -36.7 ゜(c 0.69,CHCl3 )。
【0078】1H-NMR(CDCl3 ) δ:0.88(6H,t,J=6.8H
z),1.20-1.30(56H,m),1.30(3H,d,J=6.8Hz),1.34-1.4
3(2H,m) ,3.37-3.72(11H,m),3.74-3.85(3H,m) ,3.88
-3.94(1H,m) ,4.03(1H,q,J=6.8Hz),4.92(1H,d,J=3.4H
z),6.37(1H,m)。
【0079】対照として、上記化合物256 、852 、331
及び531 にそれぞれ対応する、炭素数5〜20のアルキル
基を1個有する4種の化合物(コントロール化合物)22
8 、851 、333 及び529 を次のようにして合成した。
【0080】これらの合成反応における反応を図5〜8
に示す。
【0081】(a′) 化合物228 の合成(図5) 1)化合物225 の合成 β−D−ガラクトースペンタアセテート化合物201 、5.
254 g及び2−[2−(2−アジドエトキシ)エトキ
シ]エタノール3.066 gを塩化メチレン50mlに溶かし、
氷冷下撹拌した。ここに三フッ化硼素ジエチルエーテル
錯体6.62mlを塩化メチレン10mlに溶かして10分間で滴下
した。室温で14時間撹拌した後、氷水にあけ、有機層を
分離した。3回水洗した後(水層は中性となった)、飽
和食塩水で洗い、硫酸マグネシウム上乾燥させ、溶媒を
減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーで精製し(溶出溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチル
1:1)、目的物を無色油状物として2.62g得た。
【0082】1H-NMR(δ,CDCl3 ) :1.99(s,3H),2.05
(s,3H),2.06(s,3H),2.15(s,3H),3.40(t,2H,J=5.0H
z),3.64-3.69(m,8H) ,3.73-3.78(m,1H) ,3.90-3.93
(m,1H),3.94-3.98(m,1H) ,4.12(dd,1H,J=6.8Hz,11.2H
z),4.18(dd,1H,J=6.3Hz,11.2Hz),4.57(d,1H,J=8.1H
z),5.02(dd,1H,J=3.4Hz,10.5Hz),5.21(dd,1H,J=8.1H
z,10.5Hz),5.39(dd,1H,J=1.0Hz,3.4Hz) 。
【0083】[α]D 20= -8.1゜(c=1.03,CHCl3 )。
【0084】2)化合物226 の合成 化合物225 、0.928 gに酢酸エチル70mlを加えて溶かし
た。ここにp−トルエンスルホン酸1水和物0.350 g及
びリンドラー触媒0.506 gを加え、50psiで4時間接
触還元した。さらにリンドラー触媒0.509 gを加え、50
psiで6時間接触還元した。触媒を濾去し、目的物を
淡褐色油状物として1.001 g得た。これ以上の精製はせ
ずに、以下の反応に用いた。
【0085】3)化合物227 の合成 化合物226 、1.001 gに塩化メチレン20mlを加え、ここ
にトリエチルアミン214 μlを加えて均一溶液とし、氷
冷下撹拌した。ここに(N−パルミトイルオキシ)スク
シンイミド0.815 gを塩化メチレン6mlに溶かして加
え、室温まで昇温させながら3日間撹拌した。減圧下溶
媒を留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精
製して(溶出溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチル 1:
1)、目的物を0.38g得た。
【0086】1H-NMR(δ,CDCl3 ) :0.87(t,3H,J=7.0H
z),1.16-1.32(m,24H),1.59-1.65(m,2H) ,1.99(s,3
H),2.05(s,3H) 2.06(s,3H) ,2.15(s,3H),2.18(t,2H,
J=7.6Hz),3.44-3.48(m,2H) ,3.55(t,2H,J=5.3Hz),3.
59-3.67(m,6H) ,3.72-3.76(m,1H) ,3.90-3.93(m,1H)
,3.97-4.00(m,1H) ,4.13(dd,1H,J=6.8Hz,11.2Hz),
4.18(dd,1H,J=6.3Hz,11.2Hz),4.55(d,1H,J=7.8Hz),5.
02(dd,1H,J=3.3Hz,10.3Hz),5.21(dd,1H,J=7.8Hz,10.3H
z),5.39(dd,1H,J=0.5Hz,3.3Hz) ,6.04(bs,1H) 。
【0087】[α]D 23=-7.1 ゜(c=1.02,CHCl3 )。
【0088】4)化合物228 の合成 化合物227 、1.42gにメタノール20mlを加えて、氷冷下
撹拌した。ここに28%ナトリウムメトキシドメタノール
溶液を6滴加えてpH=12とし、室温で12.5時間撹拌し
た。ここに「ダウエックス50X−8」イオン交換樹脂
(H型)を加えて中和し、樹脂を濾去した。溶媒を減圧
下留去し、残渣を「セファデックスLH−20」で精製し
(溶出溶媒:クロロホルム−メタノール 1:1)、目
的化合物を1.11g得た。
【0089】1H-NMR(δ,pyridine-d5 -D2 O):0.87(t,
3H,J=7.0Hz),1.23-1.38(m,24H),1.80(quintet,2H,J=
7.6Hz),2.40(t,1H,J=7.6Hz),3.55-3.57(m,2H) ,3.58
-3.60(m,6H) ,3.63-3.71(m,6H) ,3.89(dt,1H,J=5.3H
z,10.6Hz),4.02-4.05(m,1H),4.13(dd,1H,J=3.4Hz,9.5
Hz) ,4.25(dt,1H,J=5.3Hz,10.6Hz),4.41-4.44(m,3H)
,4.54(bd,1H) ,4.78(d,1H,J=7.6Hz),8.54(bt,1H)
【0090】 [α]D 25=-1.7 ゜(c=1.00,CHCl3 -MeOH 1:1 )。
【0091】FAB-MS:[M+H]+ ;m/z=550 。
【0092】(b′) 化合物851 の合成(図6) アミノ体のパラトルエンスルホン酸塩818 (167mg )の
塩化メチレン(10ml)溶液にN−パルミトイルオキシス
クシンイミド(115mg )のトルエン(5ml)溶液にトリ
エチルアミン(90μl)を加えたもの加え、終夜撹拌し
た。反応液を水及び半飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグ
ネシクムにて乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにて精製し、パルミトイル
体(181mg )を得た。
【0093】 [α]D 23-20.6 ゜(c 1.2 ,クロロホルム)。
【0094】IR(KBr) :3700,3600,2980,2435,152
0,1480,1420cm-1
【0095】1H-NMR(CD3 OD) :0.90(3H,t,J=7Hz),1.9
3(3H,s),1.95(3H,s),2.02(3H,s),2.14(3H,s),4.46
(1H,d,J=4.6Hz),5.06(1H,dd,J=3.5,11.5Hz),5.33(1H,
brs)。
【0096】 Rf =0.4(クロロホルム:メタノール=93:7)。
【0097】上記で得たパルミトイル体(141mg )のメ
タノール(15ml)溶液にナトリウムメトキシド(28%メタ
ノール溶液40μl)を加え、室温にて5.5 時間撹拌し
た。陽イオン交換樹脂「アンバーリスト15E」(ローム
・アンド・ハース社製)を液性が中性になるまで加えた
後樹脂を濾去して、濾液を濃縮し、目的化合物851 (10
4mg ,90%)を得た。
【0098】 [α]D 26+43.9 ゜(c 1.0 ,メタノール)。
【0099】 IR(KBr) :3340,3330,1640,1560,1470-1cm。
【0100】1H-NMR(CD3 OD) :0.90(3H,t,J=7Hz),1.9
8(3H,s),2.19(2Ht,J=7Hz,),3.83(1H,d,J=3Hz),3.90
(1H,t,J=8.5Hz),4.44(1H,d,J=8.5Hz)。
【0101】 Rf =0.26 (クロロホルム:メタノール=9:1)。
【0102】(c′) 化合物333 の合成(図7) 1)化合物332 の合成 アミン体化合物329 (210mg )とパルミチン酸N−ヒド
ロキシスクシンイミドエステル(113mg )を塩化メチレ
ン(20ml)に溶解し、トリエチルアミン(65mg)を加
え、室温で4時間攪拌した。反応液を塩化メチレンで希
釈し、水、10%クエン酸水及び水で順次洗浄し、乾燥後
溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル(50g)を用
いるカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノ
ール 100:1)で精製し、目的化合物332 (194mg )を
得た。
【0103】[α]D +23.7 °(c 1.07,CHCl3 )。
【0104】1H-NMR(CDCl3 ) δ:0.88(3H,t,J=6.8H
z),1.23-1.33(24H,m),1.63(2H,m),2.00(3H,s),2.04
(3H,s),2.11(3H,s),2.16(3H,s),2.17(2H,t,J=7.8H
z),3.45(2H,q),3.56(2H,t),3.60-3.73(7H,m) ,3.80
-3.85(1H,m) ,4.07(1H,ddd,J=2.4Hz,4.9Hz,10.0Hz) ,
4.11(1H,dd,J=2.4Hz,12.2Hz),4.28(1H,dd,J=4.9Hz,12.
2Hz),4.89(1H,d,J=1.5Hz),5.27(1H,dd,J=1.5Hz,3.4H
z) ,5.30(1H,t,J=10.0Hz),5.36(1H,dd,J=3.4Hz,10.0H
z),6.06(1H,m)。
【0105】2)化合物333 の合成 化合物332 (185mg )をメタノール(5ml)に溶解し、
28%NaOMe inMeOH(20μl)を加え、室温
で4時間攪拌した。反応液に「アンバーライトIRC−
50」を加え、不溶物を濾去後濾液を減圧下濃縮乾固し
た。残渣にクロロホルムを加え、不溶物を濾去後濾液を
減圧下濃縮乾固し、残渣をエーテルで洗浄して目的化合
物333 (128mg )を無色粉末として得た。
【0106】[α]D +28.2 °(c 1.02,CHCl3 )。
【0107】1H-NMR(CDCl3 ) δ:0.88(3H,t,J=6.6H
z),1.20-1.34(24H,m),1.62(2H,m),2.18(2H,t,J=7.6H
z),3.42-3.93(18H,m),4.88(1H,s),6.31(1H,m)。
【0108】(d′) 化合物529 の合成(図8) 1)化合物524 の合成 L−フコーステトラアセテート(化合物523 )(10.16
g)と2−[2−(2−クロロエトキシ)エトキシ]エ
タノール(10.31 g)を塩化メチレン(300ml)に溶解
し、BF3 ・Et2 O(17.36 g)を加え、室温で25時
間攪拌した。反応液を塩化メチレンで希釈し、水、5%
NaHCO3 水及び水で順次洗浄し、乾燥後溶媒を減圧
下留去した。残渣をピリジン(26ml)に溶解し、無水酢
酸(20ml)を加え、室温で15時間攪拌した。反応混合物
を酢酸エチルで希釈し、水、5%NaHCO3 水、水、
10%クエン酸水及び水で順次洗浄し、乾燥後溶媒を減圧
下留去した。残渣シリカゲル(250 g)を用いるカラム
クロマトグラフィー(クロロホルム)で精製し、α−グ
リコシド体化合物524 (4.40g,33%)とβ−グリコシ
ド体化合物525 (1.79g)を無色油状物として得た。
【0109】α−グリコシド体化合物524 : [α]D -112.3°(c 0.96,CHCl3 )。
【0110】1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.14(3H,d,J=6.6H
z),1.99(3H,s),2.08(3H,s),2.17(3H,s),3.62-3.84
(12H,m),4.23(1H,q,J=6.6Hz),5.11(1H,d,J=3.7Hz),
5.12(1H,dd,J=3.7Hz,10.0Hz),5.30(1H,d,J=3.4Hz),5.
37(1H,dd,J=3.4Hz,10.0Hz)。
【0111】2)化合物526 の合成 クロル体化合物524 (3.56g)をDMF(50ml)に溶解
し、アジ化ナトリウム(1.05g)を加え、70℃で2日間
攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水洗し、乾燥
後溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル(100 g)
を用いるカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で
精製し、アジド体化合物526 (2.98g)を無色油状物と
して得た。
【0112】[α]D -113.7°(c 0.96,CHCl3 )。
【0113】1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.14(3H,d,J=6.6H
z),1.99(3H,s),2.07(3H,s),2.16(3H,s),3.40(2H,t,
J=5.0Hz),3.62-3.70(9H,m) ,3.78-3.84(1H,m) ,4.23
(1H,dq,J=1.2Hz,6.6Hz) ,5.10(1H,d,J=3.7Hz),5.12(1
H,dd,J=3.7Hz,10.3Hz),5.30(1H,dd,J=1.2Hz,3.4Hz) ,
5.37(1H,dd,J=3.4Hz,10.3Hz)。
【0114】3)化合物527 の合成 アジド体化合物526 (2.21g)とp−トルエンスルホン
酸(0.94g)をエタノール(100ml )に溶解し、リンド
ラー触媒(4.40g)を加え、室温50psiで7時間接触
還元を行った。触媒を濾去後、濾液を減圧下濃縮し、ア
ミン体化合物527 (2.84g)を無色油状物質として得
た。
【0115】4)化合物528 の合成 アミン体化合物527 (240mg )とパルチミン酸N−ヒド
ロキシスクシンイミドエステル(143mg)を塩化メチレン
(20ml)に溶解し、トリエチルアミン(82mg)を加え、
室温で3時間攪拌した。反応液を塩化メチレンで希釈
し、水、10%クエン酸水及び水で順次洗浄し、乾燥後溶
媒を減圧下留去した。残渣をシリガゲル(50g)を用い
るカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノー
ル 100:1)で精製し、目的化合物(241mg )を得た。
【0116】[α]D -65.0 °(c 1.01,CHCl3 )。
【0117】1H-NMR(CDCl3 ) δ:0.88(3H,t,J=6.8H
z),1.14(3H,d,J=6.6Hz),1.20-1.34(24H,m),1.63(2H,
m),1.99(3H,s),2.07(3H,s),2.17(3H,s),2.18(2H,
m),3.46(2H,m),3.56(2H,m),3.58-3.68(7H,m) ,3.80
(1H,m),4.23(1H,dq,J=1.2Hz,6.6Hz) ,5.12(1H,dd,J=
3.7Hz,10.3Hz),5.13(1H,d,J=3.7Hz),5.29(1H,dd,J=1.
2Hz,3.4Hz) ,5.37(1H,dd,J=3.4Hz,0.3Hz) ,6.10(1H,
m)。
【0118】5)化合物529 の合成 化合物528 (208mg )をメタノール(5ml)に溶解し、
28%NaOMe inMeOH(20μl)を加え、室温
で 2.5時間攪拌した。反応液に「アンバーライトIRC
−50」を加え、不溶物を濾去後濾液を減圧下濃縮乾固し
た。残渣にクロロホルムを加え、不溶物を濾去後濾液を
減圧下濃縮乾固し、残渣をエーテルで洗浄して目的化合
物529 (151mg )を無色粉末として得た。
【0119】[α]D -55.2 °(c 0.56,CHCl3 )。
【0120】1H-NMR(CDCl3 ) δ:0.88(3H,t,J=6.8H
z),1.20-1.34(24H,m),1.30(3H,d,J=6.6Hz),1.62(2H,
m),2.18(2H,m),3.40-3.72(11H,m),3.74-3.84(3H,m)
,3.90-3.94(1H,m) ,4.04(1H,q,J=3.3Hz),4.92(1H,
d,J=3.4Hz),6.43(1H,m)。
【0121】実施例2(合成例(その2)) 分子中に重合度3〜6のポリエチレングリコール及び少
なくとも2個の、炭素数5〜20のアルキル基を有する14
種の化合物(本発明)243 、251 、830 、833、856 、7
18 、1105、1205、4−3、8−2、12−8、15−2、2
8−2及び18−2を各々次のようにして合成した。
【0122】これらの合成反応における反応を図9〜22
に示す。
【0123】(e) 化合物243 の合成(図9) 1)化合物240 の合成 J.Org,Chem.,56,4326(1991)に記載の方法
で合成した2−{2−[2−(2−アジドエキトキ)エ
トキシ]エトキシ}エタノール 1,980g及びβ−D−ガ
ラクト−スペンタアセート 3.525gを塩化メチレン50ml
に溶かし、氷冷下攪拌した。ここに三フッ化硼素ジエチ
ルエーテル錯体4.44mlを滴下した。室温で17.5時間攪拌
した後、氷水にあけ、有機層を分離した。飽和食塩水で
5回洗い、硫酸マグネシウム上乾燥させ、溶媒を減圧下
留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
で精製し(溶出溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチル 1:
5)、目的物を無色油状物として 1.238g得た。
【0124】1H-MNR(δ,CDCl3 ) :1.99(s,3H),2.05
(s,3H),2.06(s,3H),2.15(s,3H),3.40(t,2H,J=5.0H
z),3.62-3.69(m,12H),3.75(ddd,1H,J=3.7Hz,7.4Hz,1
1.1Hz),3.90-3.93(m,1H) ,3.94-9.98(dt,1H,J=4.3Hz,
11.1Hz) ,4.13(dd,1H,J=6.8Hz,11.2Hz),4.18(dd,1H,J
=6.6Hz,11.2Hz),4.57(d,1H,J=8.1Hz),5.02(dd,1H,J=
3.4Hz,10.5Hz),5.21(dd,1H,J=8.1Hz,10.5Hz),5.39(d
d,1H,J=1.0Hz,3.4Hz) 。
【0125】[α]D 23=-5.4 ゜(c=1.02,CHCl3 )。
【0126】2)化合物241 の合成 化合物240 、1.129 gに酢酸エチル120ml を加えて溶か
した。ここにp−トルエンスルホン酸1水和物 0.391g
及びリンドラー触媒 0.570gを加え、50psiで 5.5時
間触媒還元した。さらにリンドラー触媒 0.564gを加
え、50psiで5時間触媒還元した。触媒を濾去し、目
的物を淡褐色油状物として 1.172g得た。これ以上の精
製はせず、以下の反応に用いた。
【0127】3)化合物1103の合成 2−(n−ヘキサデシル)オクタデカン酸 0.525gに塩
化チオニル2mlを加え、6時間熱還流させた。塩化チオ
ニルを減圧下留去した。残渣にベンゼンを加えて溶か
し、減圧下濾去した(3回)。これ以上の精製はせず
に、以下の反応に用いた。
【0128】4)化合物242 の合成 化合物241 、0.618 gに塩化メチレン10mlを加えて溶か
し、氷冷下攪拌した。ここにトリエチルアミン 268μl
を加え、さらに上記反応で得た化合物1103全量を塩化メ
チレン4mlに溶かして加え、室温に昇温させつつ14時間
攪拌した。塩化メチレンで希釈し、水及び飽和食塩水で
洗い、硫酸マグネシウム上乾燥させ、溶媒を減圧下留去
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製し(溶出溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチル2:3)、
目的物を 0.550g得た。
【0129】1H-NMR(δ,CDCl3 ) :0.88(t,6H,J=7.0H
z),1.19-1.33(m,56H),1.35-1.42(m,2H) ,1.53-1.62
(m,2H) ,1.97-2.03(m,1H) ,1.99(s,3H),2.05(s,3
H),2.06(s,3H),2.15(s,3H),3.45-3.48(m,1H) ,3.48
-3.54(t,2H,J=5.0Hz) ,3.61-3.68(m,10H),3.75(ddd,1
H,J=3.7Hz,7.3Hz,11.0Hz) ,3.90-3.94(m,1H) ,3.96(d
t,1H,J=4.4Hz) ,4.13(dd,1H,J=7.1Hz,11.2Hz),4.17(d
d,1H,J=6.6Hz,11.2Hz),4.56(d,1H,J=8.1Hz),5.02(dd,
1H,J=3.5Hz,10.5Hz),5.21(dd,1H,J=8.1Hz,10.5Hz),5.
39(dd,1H,J=1.0Hz,3.5Hz),5.96(t,1H,J=5.6Hz)。
【0130】 [α]D 23=-2.5 ゜(c=1.00,CHCl3 -MeOH 1:1 )。
【0131】5)化合物243 の合成 化合物242 、0.518 gにメタノール5ml及びベンゼン10
mlを加えて溶かした。ここに28%ナトリウムメトキシド
メタノール溶液を6滴加えてpH=10とし、室温で19時
間攪拌した。ここに「ダウエックス50X−8」イオン交
換樹脂(H型)を加えて中和し、樹脂を濾去した。溶媒
を減圧下留去し、残渣を「セファデックスLH−20」で
精製し(溶出溶媒:クロロホルム−メタノール 1:
1)、目的化合物を 0.403g得た。
【0132】1H-NMR(δ, pyridine-d5 -D2 O):0.88(t,
6H,J=7.0Hz),1.02-1.39(m,52H),1.44-1.62(m,6H) ,
1.92-2.00(m,2H) ,2.51-2.57(m,1H) ,3.63-3.77(m,14
H),3.93(dt,1H,J=5.3Hz,10.7Hz),4.02-4.05(m,1H) ,
4.14(dd,1H,J=3.4Hz,9.5Hz),4.26(dt,1H,J=4.9Hz,10.7
Hz),4.40-4.44(m,3H) ,4.54(bd,1H) ,4.78(d,1H,J
1 , 2 =7.6Hz) , 8.776(bt,1H) 。
【0133】 [α]D 28=-3.6 ゜(c=1.00,CHCl3 -MeOH 1:1 )。
【0134】FAB-MS:[M+H]+ ;m/z=846 。
【0135】(f) 化合物251 の合成(図10) 1)化合物HHHの合成 水素化ナトリウム1.55g(60%分散液)をn−ヘキサン
で洗い、N,N−ジメチルホルムアミド40mlに懸濁さ
せ、氷冷下攪拌した。ここにマロン酸ジベンジルエステ
ル4.47mlをN,N−ジメチルホルムアミド10mlに溶かし
て滴下し、室温で30分間攪拌した。再び氷冷してn−オ
クチルブロミド7.29mlを加え、60℃で18時間攪拌した。
溶媒を減圧下濾去した。残渣に酢酸エチルと水を加え、
有機層を分離した。飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウ
ム上乾燥させ、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製し(溶出溶媒:n−
ヘキサン−酢酸エチル 20:1)、目的物を無色油状物
として 7.227g得た。
【0136】1H-NMR(δ,CDCl3 ) :0.87(t,6H,J=7.1H
z),1.02-1.09(m,4H) ,1.15-1.30(m,20H),1.86-1.89
(m,4H) ,5.10(s,4H),5.10(s,4H),7.25-7.32(m,10
H)。
【0137】2)化合物JJJの合成 化合物HHH 6.967gに酢酸エチル70mlを加えて溶か
し、10%Pd-C 0.105g(乾物)を加え、11.5時間常圧接
触還元した。触媒を濾去し、溶媒を減圧下留去した。化
合物IIIを無色粉末として得た。これをアルゴン雰囲
気下 140℃で 2.5時間加熱した。放冷して化合物JJJ
を無色結晶として 3.824g得た。
【0138】化合物III 1H-NMR(δ,CDCl3 ) :0.
87(t,6H,J=7.1Hz),1.20-1.32(m,24H),1.94-1.97(m,4
H) 。
【0139】化合物JJJ 1H-NMR(δ,CDCl3 ) :0.
88(t,6H,J=7.0Hz),1.21-1.34(m,24H),1.43-1.51(m,2
H) ,1.58-1.64(m,2H) ,2.33-2.38(m,1H) 。
【0140】3)化合物KKKの合成 化合物JJJ 0.336gに塩化チオニル 1.5mlを加え、80
℃で 2.5時間加熱した。塩化チオニルを減圧下留去し
た。残渣にベンゼンを加えて溶かし、減圧下留去した
(3回)。これ以上の精製はせずに、以下の反応に用い
た。
【0141】4)化合物250 の合成 化合物226 、 0.442gに塩化メチレン5mlを加えて溶か
し、氷冷下攪拌した。ここにトリエチルアミン 259μl
を加え、さらに上記反応で得た化合物KKK全量を塩化
メチレン5mlを溶かして加え、室温に昇温させつつ12時
間攪拌した。クロロホルムで希釈し、水及び飽和食塩水
で洗い、硫酸マグネシウム上乾燥させ、溶媒を減圧下留
去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し
(溶出溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチル 1:2)、目
的物を無色非晶質として 0.357g得た。
【0142】1H-NMR(δ,CDCl3 ) :0.88 (t,6H,J=7.0H
z),1.17-1.32(m,24H),1.36-1.43(m,2H) ,1.53-1.62
(m,2H) ,1.97-2.03(m,1H) ,1.99(s,3H),2.05(s,3
H),2.06(s,3H),2.15(s,3H),3.46-3.49(m,2H) ,3.54
(t,2H,J=5.0Hz),3.58-3.69(m,6H) ,3.74(ddd,1H,J=4.
0Hz,6.7Hz,10.7Hz) ,3.91(brt,1H),3.98(dt,1H,J=4.4
Hz,10.7Hz),4.13(dd,1H,J=7.0Hz,11.3Hz),4.18(dd,1
H,J=6.6Hz,11.3Hz),4.55(d,1H,J=8.0Hz),5.02(dd,1H,
J=3.4Hz,10.5Hz),5.21(dd,1H,J=8.0Hz,10.5Hz),5.39
(dd,1H,J=1.0Hz) ,5.96(t,1H,J=5.5Hz)。
【0143】[α]D 25=-5.6 ゜(c=0.98,CHCl3 )。
【0144】5)化合物251 の合成 化合物250 、 0.325gにメタノール10ml及びベンゼン5
mlを加えて溶かした。ここに28%ナトリウムメトキシド
メタノール溶液を4滴加えてpH=11とし、室温で14時
間攪拌した。ここに「ダウエックス50X−8」イオン交
換樹脂(H型)を加えて中和し、樹脂を濾去した。溶媒
を減圧下留去し、残渣を「セファデックスLH−20」で
精製し(溶出溶媒:クロロホルム−メタノール 1:
1)、目的化合物を無色非晶質として 0.235g得た。
【0145】1H-NMR(δ,pyridine-d5 -D2 O):0.85(t,
6H,J=7.0Hz),1.16-1.38(m,20H),1.40-1.58(m,6H) ,
1.89-1.98(m,2H) ,2.49-2.55(m,1H) ,3.60-3.65(m,4
H) ,3.69-3.77(m,6H) ,3.93(dt,1H,J=5.3Hz,10.7H
z),405(brt,1H) ,4.15(dd,1H,J=3.4Hz) ,4.27(dt,1
H,J=5.0Hz,10.7Hz),4.42(d,2H,J=6.1Hz),4.44(dd,1H,
J=7.6Hz,9.5Hz) ,4.55(br d,1H) ,4.79(d,1H,J=7.6H
z),8.75(brt,1H)。
【0146】 [α]D 25=-2.0 ゜(c=0.98,CHCl3 -MeOH 1:1 )。
【0147】FAB-MS: [M+H]+ ;m/z=578 。
【0148】(g) 化合物830 の合成(図11) アミド体化合物829 (87mg)のメタノール(4ml)溶液
にナトリウムメトキシド(8μl 、28%メタノール溶
液)を加え、室温下 1.5時間撹拌して反応させた。
【0149】反応液を遠心分離に付し、得られた不溶物
にメタノールを加えて再び遠心分離に付し、GalNA
c誘導体化合物830 を49mg(収率67%)得た。
【0150】 RF 0.37(クロロホルム−メタノール−水 10:6:1)。
【0151】1H-NMR(CD3 OD+CDCl3 ) δ (ppm) in 500
MHz:0.89(s,6H),2.01(brs,9H),4.45-4.50(m,3H) 。
【0152】IR(KBr) :3400,3300,1650,1560cm-1
【0153】(h) 化合物833 の合成(図12) アミド体化合物832 (69mg)のメタノール(3ml)溶液
にナトリウムメトキシド(6μl 、28%メタノール溶
液)を加え、室温下3時間撹拌して反応させた。
【0154】反応液を遠心分離に付し、得られた不溶物
にメタノールを加えて再び遠心分離に付し、GalNA
c誘導体化合物833 を42mg(収率73%)得た。
【0155】 RF 0.35(クロロホルム−メタノール−水 10:6:1)。
【0156】[α]D − 2.6°(c 0.58,クロロホルム
−メタノール−水 10:10:3 )。
【0157】1H-NMR(CD3 OD+CDCl3 ) δ (ppm) in 500
MHz:0.89(t,3H),2.02(s,9H),4.4-4.5(m,3H) 。
【0158】IR(KBr) :3400,3300,1650,1550cm-1
【0159】(i) 化合物852 の合成(図13) 1)化合物1103の合成 2−(n−ヘキサデシル)オクタデカン酸 0.291gに塩
化チオニル2mlを加え、6時間加熱還流した。塩化チオ
ニルを減圧下留去した。残渣にベンゼンを加えて溶か
し、減圧下濾去した。(2回)。これ以上の精製はせず
に、以下の反応に用いた。
【0160】2)化合物855 の合成 化合物818 、 0.278gに塩化メチレン5mlを加えて溶か
し、氷冷下攪拌した。ここにトリエチルアミン 139μl
を加え、さらに上記反応で得た化合物1103全量を塩化メ
チレン5mlに溶かして加え、室温に昇温させつつ3日間
攪拌した。塩化メチレンで希釈し、水及び飽和食塩水で
洗い、硫酸マグネシウム上乾燥させ、溶媒を減圧下留去
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製し(溶出溶媒:塩化メチレン−メタノール 70:
1)、目的物を無色非晶質として 0.318g得た。
【0161】1H-NMR で2種のconformer の約1:1の
混合物となっており、以下のNMRの水素数は、各々の
conformer の水素1つを1Hとして数えて示してある。
【0162】1H-NMR(δ,CD3 OD) :0.90(t,12H,J=7.0H
z) ,1.20-1.42(m,116H) ,1.51-1.59(m,4H) ,1.93(s,
3H),1.94(2,3H),1.95(s,6H),2.03(s,3H),2.14(s,3
H),2.15-2.21(m,2H) ,3.34-3.41(m,4H) ,3.36(t,2H,
J=5.6Hz),3.57-5.76(m,10H),3.90-3.96(m,2H) ,4.02
(brt,2H),4.07-4.19(m,6H) ,4.64(d,1H,J=8.5Hz),4.
65(d,1H,J=8.5Hz),5.05(dd,1H,J=9.5Hz,3.4Hz) ,5.08
(dd,1H,J=9.4Hz,3.3Hz) ,5.33(brd,1H),5.34(brd,1H)
【0163】 [α]D 26=-12.2゜(c=1.00,CHCl3 -MeOH 1:1 )。
【0164】3)化合物856 (GalNAc-t-pas) の合成 化合物855 、 0.300gにベンゼン4ml及びメタノール2
mlを加えて溶かし、氷冷下攪拌した。ここに28%ナトリ
ウムメトキシドメタノール溶液を3滴加えてpH=12と
し、室温で12時間攪拌した。ここに「ダウエックス50X
−8」イオン交換樹脂(H型)を加えて中和し、樹脂を
濾去した。溶媒を減圧下留去し、残渣を「セファデック
スLH−20」で精製し(溶出溶媒:クロロホルム−メタ
ノール1:1)、目的化合物を無色粉末として 0.147g
得た。
【0165】1H-NMR(δ,pyridine-d5 -D2 O):0.88(t,
3H,J=7.0Hz),1.19-1.41(m,52H),1.43-1.62(m,6H) ,
1.92-2.00(m,2H) ,2.13(s,3H),2.52-2.59(m,1H) ,3.
63-3.80(m,10H),3.91(dt,1H,J=5.4Hz) ,3.99-4.01(br
t,1H),4.19(dt,1H,H=4.6Hz,11.0Hz),4.33(dd,1H,J=
3.2Hz,10.6Hz),4.37-4.42(m,3H) ,4.49(dm1H,J=3.2H
z),4.82(dd,1H,J=8.4Hz,10.6Hz),5.05(d,1H,J=8.4H
z),8.84(br t,1H) 。
【0166】 [α]D 25=-5.9 ゜(c=0.99,CHCl3 -MeOH 1:1 )。
【0167】FAB-MS: [M+H]+ ;m/z=843 。
【0168】(j) 化合物718 の合成(図14) 1)化合物715 の合成 β−D−ラクト−スオクタアセテート(化合物701 )6.
99g及び2−[2−(2−アジドエトキシ)エトキシ]
エタノール2.35gを塩化メチレン40mlに溶かし、氷冷下
撹拌した。ここに三フッ化硼素ジエチルエーテル錯体5.
1ml を塩化メチレン15mlに溶かして15分間で滴下した。
室温で15時間撹拌した後、氷水にあけ、有機層を分離し
た。3回水洗した後(水層は中性となった)、飽和食塩
水で洗い、硫酸マグネシウム上乾燥させ、溶媒を減圧下
留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
で精製し(溶出溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチル 1:
2)、目的物を無色油状物として2.87g得た。
【0169】1H-NMR(δ,CDCl3 ) :1.97(s,3H),2.04
(s,9H),2.06(s,3H),2.12(s,3H),2.15(s,3H),3.40
(t,2H,J=5.0Hz),3.58-3.75(m,10H),3.79(t,1H,J=9.4H
z),3.85-3.88(m,1H) ,3.89-3.93(m,1H) ,4.06-4.15
(m,2H) ,4.47-4.50(m,2H) ,4.57(d,1H,J=8.0Hz),4.9
0(dd,1H,J=8.0Hz, 9.5Hz),4.95(dd,1H,J=3.5Hz,10.3H
z),5.11(dd,1H,J=8.0Hz,10.3Hz),5.20(t,1H,J=9.4H
z),5.35(bd,1H,J=3.5Hz) 。
【0170】[α]D 24= -9.8゜(c=1.03,CHCl3 )。
【0171】2)化合物716 の合成 化合物715 、2.69gに酢酸エチル150ml を加えて溶かし
た。ここにp−トルエンスルホン酸1水和物0.65g及び
リンドラー触媒1.32gを加え、50psiで4.5時間接触
還元した。さらにリンドラー触媒1.31gを加え、50ps
iで2.5 時間接触還元した。触媒を濾去し、目的物を淡
褐色油状物として3.11g得た。これ以上の精製はせず
に、以下の反応を用いた。
【0172】4)化合物717 の合成 化合物716 、1.51gに塩化メチレン20ml及びトリエチル
アミン220 μlを加えて溶かし、ここに上記反応で得た
化合物1103全量を塩化メチレン5mlに溶かして加え、さ
らに19.5時間撹拌した。塩化メチレンで希釈し、10%ク
エン酸、水及び飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウム上
乾燥させ、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製し(溶出溶媒:n−ヘキ
サン−酢酸エチル 1:2)、目的物を無色油状物とし
て1.62g得た。
【0173】1H-NMR(δ,CDCl3 ) :0.88(t,6H,J=7.0H
z),1.19-1.43(m,58H),1.54-1.61(m,2H) ,1.97(s,3
H),1.97-2.11(m,1H) ,2.04(s,3H),2.05(s,6H),2.06
(s,3H),2.12(s,3H),2.15(s,3H),3.44-3.73(m,12H),
3.79(t,1H,J=9.4Hz)) ,3.86-3.89(m,1H) ,3.91-3.95
(m,1H) ,4.06-4.15(m,3H) ,4.48-4.51(m,2H) ,4.55
(d,1H,J=8.0Hz),4.90(dd,1H,J=8.0Hz, 9.4Hz),4.96(d
d,1H,J=3.4Hz,10.5Hz),5.11(dd,1H,J=8.1Hz,10.5Hz),
5.20(t,1H,J=9.4Hz),5.34(dd,1H,J=0.9Hz,3.4Hz), 5.
95(t,1H,J=5.5Hz) 。
【0174】[α]D 24=-6.6 ゜(c=1.05,CHCl3 )。
【0175】5)化合物718 の合成 化合物717 、0.79gにメタノール5ml及びベンゼン10ml
を加えて溶かし、氷冷下撹拌した。ここに28%ナトリウ
ムメトキシドメタノール溶液を5滴加えてpH=12と
し、室温で3時間撹拌した。ここに「ダウエックス50X
−8」イオン交換樹脂(H型)を加えて中和し、樹脂を
濾去した。溶媒を減圧下留去し、残渣を「セファデック
スLH−20」で精製し(溶出溶媒:クロロホルム−メタ
ノール 2:1)、目的化合物を0.60g得た。
【0176】1H-NMR(δ,pyridine-d5 -D2 O):0.88(t,
6H,J=6.8Hz),1.20-1.61(m,58H),1.90-2.00(m,2H) ,
2.50-2.58(m,1H) ,3.59-3.82(m,11H),3.84-3.91(m,2
H) ,3.99(bt,1H) ,4.10-4.14(m,2H) ,4.18-4.26(m,3
H) ,4.34(dd,1H,J=5.0Hz,11.0Hz),4.40-4.50(m,5H)
,4.77(d,1H,J=7.5Hz),5.06(d,1H,J=8.0Hz),8.82(b
t,1H) 。
【0177】 [α]D 22= -3.0゜(c=1.01,CHCl3 -MeOH 2:1 )。
【0178】FAB-MS:[M+H]+ ;m/z=964 。
【0179】(k) 化合物1105の合成(図15) 1)化合物1101の合成 β−D−グルコースペンタアセテート6.16g及び2−
[2−(2−アジドエトキシ)エトキシ]エタノール6.
59gを塩化メチレン50mlに溶かし、氷冷下撹拌した。こ
こに三フッ化硼素ジエチルエーテル錯体8.7ml を塩化メ
チエン10mlに溶かして5分間で滴下した。室温で19時間
撹拌した後、氷水にあけ、有機層を分離した。4回水洗
いした後(水層は中性となった)、飽和食塩水で洗い、
硫酸マグネシウム上乾燥させ、溶媒を減圧下留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し
(溶出溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチル 2:1)、目
的物を無色油状物として2.27g を得た。
【0180】1H-NMR(δ,CDCl3 ) :2.01(s,3H),2.03
(s,3H),2.05(s,3H),2.09(s,3H),3.41(t,2H,J=5.0H
z),3.63-3.78(m,10H),3.93-3.97(m,1H) ,4.14(dd,1
H,J=2.0Hz,12.5Hz),4.26(dd,1H,5.0Hz,12.5Hz),4.62
(d,1H,J=7.9Hz),5.00(dd,1H,J=7.9Hz,9.8Hz) ,5.09
(t,J=9.8Hz) ,5.21(t,1H,J=9.8Hz)。
【0181】[α]D 20=-12.1゜(c=1.01,CHCl3 )。
【0182】2)化合物1102の合成 化合物1101、2.11gに酢酸エチル150ml を加えて溶かし
た。ここにp−トルエンスルホン酸1水和物0.79g及び
リンドラー触媒1.04gを加え、50psiで6.5時間接触
還元した。さらにリンドラー触媒1.04gを加え、50ps
iで3時間接触還元した。触媒を濾去し、目的物を淡褐
色油状物として2.49g得た。これ以上の精製はせずに、
以下の反応に用いた。
【0183】3)化合物1103の合成 2−(n−ヘキサデシル)オクタデカン酸0.91gに塩化
チオニル5mlを加え、6時間加熱還流させた。塩化チオ
ニルを減圧下留去した。残渣にベンゼンを加えて溶か
し、減圧下留去した(2回)。これ以上の精製はせず
に、以下の反応に用いた。
【0184】4)化合物1104の合成 化合物1102、0.90gに塩化メチレン30ml及びトリエチル
アミン190 μlを加えて溶かし、ここに上記反応で得た
化合物1103全量を塩化メチレン5mlに溶かして加え、さ
らに2時間撹拌し、さらに室温で30分間撹拌した。塩化
メチレンで希釈し、1N塩酸、水及び飽和食塩水で洗
い、硫酸マグネシウム上乾燥させ、溶媒を減圧下留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し(溶出溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチル 1:1)、
目的物を無色油状物として0.67g得た。
【0185】1H-NMR(δ,CDCl3 ) :0.88(t,6H,J=7.0H
z),1.22-1.43(m,58H),1.56-1.62(bs,2H),1.97-2.02
(m,1H) ,2.01(s,3H),2.03(s,3H),2.05(s,3H),2.09
(s,3H),3.44-3.76(m,12H),3.95-3.98(m,1H) ,4.10-
4.16(m,2H) ,4.26(dd,1H,J=4.8Hz,12.3Hz),4.60(d,1
H,J=8.1Hz),5.00(dd,1H,J=8.1Hz,9.5Hz) ,5.09(t,1H,
J=9.5Hz),5.21(t,1H,J=9.5Hz),5.99(t,1H,J=5.6Hz)。
【0186】[α]D 21= -8.3゜(c=1.02,CHCl3 )。
【0187】5)化合物1105の合成 化合物1104、0.62gにメタノール6ml及びベンゼン12ml
を加えて溶かし、氷冷下撹拌した。ここに28%ナトリウ
ムメトキシドメタノール溶液を5滴加えてpH=12と
し、室温で5時間撹拌した。ここに「ダウエックス50X
−8」イオン交換樹脂(H型)を加えて中和し、樹脂を
濾去した。溶媒を減圧下留去し、残渣を「セファデック
スLH−20」で精製し(溶出溶媒:塩化メチレン−メ
タノール1:1)、目的化合物を0.46g得た。
【0188】1H-NMR(δ,pyridine-d5 -D2 O):0.88(t,
6H,J=6.8Hz),1.22-1.60(m,58H),1.92-1.99(m,2H) ,
2.51-2.58(m,1H) ,3.59-3.67(m,4H) ,3.68-3.78(m,6
H) ,3.90-3.95(m,2H) ,4.00(t,1H,J=7.8Hz),4.15-4.
27(m,3H) ,4.32(dd,1H,J=5.5Hz,11.7Hz),4.51(d,1H,J
=11.7Hz) ,4.85(d,1H,J=7.8Hz),8.78(t,1H,J=5.0H
z)。
【0189】[α]D 21= -7.1゜(c=1.02,CHCl3 )。
【0190】FAB-MS:[M+H] + ;m/z=802 。
【0191】(l) 化合物1205の合成(図16) 1)化合物1202の合成 β−D−リボ−ステトラアセテート(化合物1201)4.29
9 g及び2−[2−(2−アジドエトキシ)エトキシ]
エタノール1.183 gを塩化メチレン40mlに溶かし、氷冷
下撹拌した。ここに三フッ化硼素ジエチルエーテル錯体
3.32mlを塩化メチレン6ml に溶かして滴下した。室温で
1時間撹拌した後、氷水にあけ、有機層を分離した。6
回水洗した後(水層は中性となった)、飽和食塩水で洗
い、硫酸マグネシウム上乾燥させ、溶媒を減圧下留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し(溶出溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチル 1:1)、
目的物を無色油状物として1.967 g得た。
【0192】1H-NMR(δ,CDCl3 ) :2.06(s,3H),2.09
(s,3H),2.11(s,3H),3.40(t,2H,J=5.0Hz),3.64-3.69
(m,9H) ,3.85(ddd,1H,J=3.1Hz,5.1Hz,10.3Hz) ,4.14
(dd,1H,J=6.0Hz,11.4Hz),4.28-4.32(m,1H) ,4.34(dd,
1H,J=3.8Hz,11.4Hz),5.06(s,1H),5.28(d,1H,J=4.8H
z),5.35(dd,1H,J=4.8Hz,7.0Hz) 。
【0193】[α]D 20=-14.5゜(c=1.04,CHCl3 )。
【0194】2)化合物1203の合成 化合物1202、1.844 gに酢酸エチル100ml を加えて溶か
した。ここにp−トルエンスルホン酸1水和物0.809 g
及びリンドラー触媒0.944 gを加え、50psiで4時間
接触還元した。さらにリンドラー触媒0.855 gを加え、
50psiで3時間接触還元した。触媒を濾去し、目的物
を淡褐色油状物として2.422 g得た。これ以上の精製は
せずに、以下の反応に用いた。
【0195】3)化合物1103の合成 2−(n−ヘキサデシル)オクタデカン酸1.024 gに塩
化チオニル5mlを加え、2.5 時間加熱還流させた。塩化
チオニルを減圧下留去した。残渣にベンゼンを加えて溶
かし、減圧下留去した(3回)。これ以上の精製はせず
に、以下の反応に用いた。
【0196】4)化合物1204の合成 化合物1203に塩化メチレン20ml及びトリエチルアミン23
6 μlを加えて溶かし、氷冷下撹拌した。ここにトリエ
チルアミン283 μlを加え、さらに上記反応で得た化合
物1103全量を塩化メチレン5mlに溶かして加え、室温に
昇温させつつ17時間撹拌した。塩化メチレンで希釈し、
水及び飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウム上乾燥さ
せ、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーで精製し(溶出溶媒:n−ヘキサン−
酢酸エチル 3:2)、目的物を0.910 g得た。
【0197】1H-NMR(δ,CDCl3 ) :0.88(t,6H,J=7.0H
z),1.21-1.34(m,56H),1.35-1.44(m,2H) ,1.56-1.63
(m,2H) ,1.96-2.02(m,1H) ,2.06(s,3H),2.09(s,3
H),2.11(s,3H),3.45-3.48(m,2H) ,3.54(t,2H,J=5.0H
z),3.59-3.66(m,7H) ,3.84-3.88(m,1H) ,4.15(dd,1
H,J=5.3Hz,10.9Hz),4.29-4.32(m,1H) ,4.33(dd,1H,J=
4.0Hz,10.9Hz),5.06(s,1H),5.28(d,1H ,J=5.0Hz),
5.35(dd,1H,J=5.0Hz,6.7Hz),6.01(t,1H,J=5.6Hz)。
【0198】[α]D 20=-6.9 ゜(c=1.03,CHCl3 )。
【0199】5)化合物1205の合成 化合物1204、 0.477gにメタノール3ml及びベンゼン6
mlを加えて溶かした。ここに28%ナトリウムメトキシド
メタノール溶液を6滴加えてpH=12とし、室温で 1.5
時間攪拌した。ここに「ダウエックス50X−8」イオン
交換樹脂(H型)を加えて中和し、樹脂を濾去した。溶
媒を減圧下留去し、残渣を「セファデックスLH−20」
で精製し(溶出溶媒:クロロホルム−メタノール 1:
1)、目的物を0.389 g得た。
【0200】1H-NMR(δ, pyridine-d5 -D2 O):0.89(t,
6H,J=7.0Hz),1.20-1.39(m,52H),1.44-1.62(m,6H) ,
1.92-2.01(m,2H) ,2.55-2.60(m,1H) ,3.65-3.78(m,7
H) ,4.09(ddd,1H,J=3.3Hz,6.0Hz,10.8Hz) ,4.14(dd,1
H,J=5.3Hz,11.8Hz),4.27(dd,1H,J=3.3Hz,11.8Hz) 4.55
(d,1H,J=4.9Hz) ,4.72-4.75(m,1H) ,4.84-4.86(m,1H)
,5.48(s,1H),8.84(bt,1H) 。
【0201】 [α]D 20=-13.3゜(c=1.00,CHCl3 -MeOH 1:1 )。
【0202】FAB-MS:[M+H]+ ;m/z=772 。
【0203】(m) 化合物4−3の合成(図17) (i) 化合物1−1と化合物3−1のグリコシル化反応 化合物1−1(6.00g)とアルコール体(化合物3−
1)(8.04g)を塩化メチレン(180ml )に溶解し、B
3 ・Et2 O(9.05g)を加え、室温で5日間攪拌し
た。
【0204】反応液をクロロホルムで希釈し、水、5%
NaHCO3 水、水で順次洗浄、乾燥後溶媒を減圧下留
去した。残渣をシリカゲル( 200g)を用いるカラムク
ロマトグラフィー(クロロホルム)で2回精製し、α−
グリコシド(化合物3−2)(3.66g)とβ−グリコシ
ド(化合物3−3)(1.60g)を得た。
【0205】(α−グリコシド) [α]D +92.1°(c 0.91,CHCl3 ).1 H−NMR(CDCl3 )δ:2.02(3H,s),2.0
3(3H,s),2.06(3H,s),3.63−3.73(9
H,m),3.75(3H,s),3.77(2H,m),3.82
−3.87(1H,m),4.45(1H,d,J=10.02 H
z),4.88(1H,dd,J=3.67Hz,10.26 H
z),5.17(1H,dd,J=9.77Hz,10.02H
z),5.21(1H,d,J=3.67Hz),5.54(1H,
dd,J=9.77Hz,10.26 Hz). (ii)化合物3−4の合成 化合物3−2(3.70g)をDMF(40ml)に溶解し、ア
ジ化ナトリウム(0.74g)を加え、浴温60℃で20時間攪
拌した。
【0206】反応液混合物を酢酸エチルで希釈し、水
洗、乾燥後溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル
( 200g)を用いるカラムクロマトグラフィー(クロロ
ホルム)で精製し、目的化合物3−4(2.10g)を無色
油状物質として得た。
【0207】1H−NMR(CDCl3 )δ:2.02(3
H,s),2.03(3H,s),2.06(3H,s),3.40
(2H,t,J=5.13Hz),3.63−3.73(9H,
m),3.75(3H,s),3.82−3.87(1H,m),4.
45(1H,d,J=10.26 Hz),4.88(1H,dd,
J=3.66Hz, 10.26Hz),5.17(1H,dd,J=
9.77Hz,10.26 Hz),5.21(1H,d,J=3.66H
z),5.54(1H,dd,J=9.77Hz,10.26 H
z). (iii) 化合物3−5の合成 化合物3−4(1.70g)とp−トルエンスルホン酸1水
和物(0.66g)をエタノール( 100ml)に溶解し、リン
ドラー触媒(3.00g)を加え、室温40psi で5時間接触
還元を行った。
【0208】触媒を濾過後、濾液を減圧下濃縮し、目的
物化合物3−5(2.05g)を無色泡状物質として得た。
【0209】(iv)化合物4−2の合成 カルボン酸(化合物4−1)( 204mg)、N−ヒドロキ
シスクシンイミド(HOSu)(46mg)およびN,N′
−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)(83mg)
の塩化メチレン(20ml)溶液を室温で20時間攪拌した。
反応液に塩化メチレン(5ml)に溶かしたアミン体(化
合物3−5)( 364mg)を加え、ついでトリエチルアミ
ン( 115mg)を加え室温で3時間攪拌した。
【0210】反応液をクロロホルムで希釈し、水、5%
NaHCO3 水、水、クエン酸水、水で順次洗浄、乾燥
後溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル(30g)を
用いるカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチ
ル 1:1)で精製し、目的化合物4−2(65mg)を無
色粉末として得た。
【0211】 [α]D +50.0°(c 0.83,CHCl3 ).1 H−NMR(CDCl3 )δ:0.88(6H,t,J=
6.59Hz),1.20−1.33(56H,m),1.34−1.43(2
H,m),1.53−1.63(2H,m),1.98−2.05(1
H,m),2.03(6H,s),2.06(3H,s),3.45
−3.50(2H,m2 ),3.25−3.57(2H,m),3.58
−3.64(4H,m),3.64−3.69(2H,m),3.70−
3.76(1H,m),3.75(3H,s),3.81−3.87(1
H,m),4.45(1H,d,J=10.26 Hz),4.88
(1H,dd,J=3.66Hz,10.26Hz),5.17(1
H,dd,J=9.28Hz,10.26 Hz),5.24(1H,
d,J=3.66Hz),5.55(1H,dd,J=9.28H
z,10.26 Hz),6.04(1H,m). (v) 化合物4−3の合成 化合物4−2( 540mg)をメタノール(3ml)に加え、
28%NaOMe inMeOH(20μl)を加え、室温
で24時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣にメタ
ノール(3ml)と0.1 N NaOH水(2ml)を加え、
室温で6時間攪拌した。
【0212】反応液を氷冷し、母液をデカンテーション
で除き、析出した目的化合物4−3(35mg)を無色粉末
として得た。
【0213】 [α]D +23.1°(c 0.46,MeOH).1 H−NMR(CD3 OD)δ:0.90(6H,t,J=
6.84Hz),1.12−1.34(56H,m),1.34−1.45(2
H,m),1.50−1.58(2H,m),2.19(1H,
m),3.34−3.46(4H,m),3.52−3.56(2H,
m),3.60−3.64(2H,m),3.64−3.74(6H,
m),3.88−3.92(1H,m),3.93(1H,d,J=
10.26 Hz),4.86(1H,d,J=3.91Hz).(n) 化合物8−2の合成(図18) (i) 化合物6−1と化合物3−1のグリコシル化反応 化合物6−1( 876mg)とアルコール(化合物3−1)
( 830mg)を塩化メチレン(50ml)に溶解し、BF3
Et2 O( 932mg)を加え、室温で21時間攪拌した。
【0214】反応液をクロロホルムで希釈し、水、5%
NaHCO3 水、水で順次洗浄、乾燥後溶媒を減圧下留
去した。残渣をシリカゲル( 150g)を用いるカラムク
ロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール 200:1
→クロロホルム−メタノール100:1)で精製し、β−
グリコシド(化合物7−2)( 566mg)、ついでβ−グ
リコシド(化合物7−2)とα−グリコシド(化合物7
−1)の3:1の混合物( 208mg)を得た。
【0215】(β−グリコシド) [α]D +4.6 °(c 1.75,CHCl3 ).1 H−NMR(CDCl3 )δ:1.89(1H,dd,J
=11.70 Hz,12.95Hz),1.89(3H,s),2.01
(3H,s),2.03(3H,s),2.06(3H,s),
2.15(3H,s),2.43(1H,dd,J=4.88Hz,
12.95 Hz),3.51−3.56(1H,m),3.62−3.85
(9H,m),3.80(3H,s),3.88−3.97(2H,
m),4.12(1H,dd,J=8.30Hz,12.46 H
z),4.13(1H,ddd,J=10.26 Hz,10.51 H
z,10.99 Hz),4.56(1H,dd,J=2.20Hz,
10.51 Hz),4.89(1H,dd,J=2.44Hz,12.4
6 Hz),5.25(1H,ddd,J=4.88Hz,10.99
Hz,11.70 Hz),5.28(1H,ddd,J=2.44H
z,3.42Hz,8.30Hz),5.40(1H,dd,J=2.
20Hz,3.42Hz),5.93(1H,d,J=10.26 H
z). (ii)化合物7−3の合成 化合物7−2( 675mg)をDMF(15ml)に溶解し、ア
ジ化ナリトウム( 137mg)を加え、浴温60℃で40時間攪
拌した。
【0216】反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水洗、
乾燥後溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル(50
g)を用いるカラムクロマトグラフィー(クロロホルム
−メタノール 150:1)で精製し、目的化合物7−3
( 510mg)を無色油状物質として得た。
【0217】 [α]D +2.6 °(c 1.02,CHCl3 ).1 H−NMR(CDCl3 )δ:1.89(1H,dd,J
=11.70 Hz,12.94Hz),1.89(3H,s),2.01
(3H,s),2.03(3H,s),2.06(3H,s),
2.15(3H,s),2.44(1H,dd,J=4.89Hz,
12.94 Hz),3.43−3.50(2H,m),3.50−3.54
(1H,m),3.61−3.73(7H,m),3.75−3.90
(2H,m),3.80(3H,s),4.12(1H,dd,
J=8.55Hz,12.46 Hz),4.14(1H,ddd,J
=10.02 Hz,10.50 Hz,10.75 Hz),4.46(1
H,dd,J=2.20Hz,10.50 Hz),4.90(1H,
dd,J=2.44Hz,12.46 Hz),5.25(1H,dd
d,J=4.89Hz,10.75 Hz,11.70 Hz),5.27
(1H,ddd,J=2.44Hz,3.42Hz,8.55H
z),5.40(1H,dd,J=2.20Hz,3.42Hz),
5.94(1H,d,J=10.02 Hz). (iii) 化合物7−4の合成 化合物7−3(510mg )とp−トルエンスルホン酸1水
和物(150mg )をメタノール(50ml)に溶解し、リンド
ラー触媒(1.50g)を加え、室温50psi で7時間接触還
元を行った。触媒を濾去後、濾液を減圧下で濃縮し、目
的化合物(590mg )を得た。
【0218】(iv)化合物8−1の合成 カルボン酸(化合物4−1)(153mg )、N−ヒドロキ
シスクシイミド(35mg)およびN,N′−ジシクロヘキ
シルカルボジイミド(62mg)の塩化メチレン(40ml)と
ヘキサン(20ml)との混合溶液を室温15時間撹拌した。
反応液にアセトニトリル(20ml)に溶かしたアミン体化
合物7−4(200mg )を加え、ついでトリエチルアミン
(53mg)を加え室温で24時間撹拌した。反応液を減圧下
濃縮し、クロロホルムで希釈し、水、5%NaHCO3
水、水、クエン酸水及び水で順次洗浄し、乾燥後溶媒を
減圧下留去した。残渣をシリカゲル(50g)を用いるカ
ラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール
150 :1)で精製し、目的化合物8−1(162mg )を無
色ワックスとして得た。
【0219】 [α]D +5.9 °(c 1.03,CHCl3 ).1 H−NMR(CDCl3 )δ:0.88(6H,t,J=
6.84Hz),1.20−1.33(56H,m),1.33−1.44(2
H,m),1.53−1.64(2H,m),1.86(3H,
s),1.90(1H,dd,J=11.48 Hz,12.94 H
z),1.99−2.05(1H,m),2.01(3H,s),2.
03(3H,s),2.05(3H,s),2.15(3H,
s),2.43(1H,dd,J=4.89Hz,12.94 H
z),3.30−3.38(1H,m),3.40−3.70(9H,
m),3.80(3H,s),3.79−3.89(1H,m),4.
12(1H,dd,J=8.55Hz,12.46 Hz),4.12
(1H,ddd,J=10.02 Hz,10.75 Hz,10.75
Hz),4.51(1H,dd,J=2.44Hz,10.75 H
z),4.91(1H,dd,J=2.44Hz,12.46 H
z),5.25(1H,ddd,J=2.44Hz,3.42Hz,
8.55Hz),5.28(1H,ddd,J=4.89Hz,10.7
5 Hz,11.48 Hz),5.41(1H,dd,J=2.44H
z,3.42Hz),6.28(1H,m),6.36(1H,d,
J=10.02 Hz). (v) 化合物8−2の合成 化合物8−1(155mg )をメタノール(4ml)に溶解
し、28%NaOMe in MeOH(20μl)を加
え、室温で3時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残
渣をメタノール(12ml)に溶解し、0.1 N NaOH水
(3ml)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液を加熱
後「アンバーライトIRC−50」を加え、不溶物を濾去
後濾液を減圧下濃縮乾固し、残渣をエーテルで洗浄し、
目的化合物8−2(99mg)を無色粉末として得た。
【0220】1H−NMR(CD3 OD)δ:0.90(6
H,t,J=6.59Hz),1.20−1.44(58H,m),1.
50−1.58(2H,m),1.63(1H,dd,J=11.72
Hz,12.95 Hz),1.99(3H,s),2.18(1H,
m),2.42(1H,dd,J=4.89Hz,12.95 H
z),3.36−3.40(2H,m),3.43−3.47(1H,
m),3.51−3.59(3H,m),3.60−3.74(8H,
m),3.76−3.83(2H,m),3.84−3.94(2H,
m),3.96−4.02(1H,m).(o) 化合物12−8の合成(図19) (i) 化合物12−3の合成 1,6−アンヒドロラクトースパーアセテート(化合物
12−1)(50g,86.7mmol)、28%ナトリウムメチラー
ト2mlおよびメタノール 600mlの混合物を室温で4時間
攪拌し、常法で処理して1,6−アンヒドロラクトース
(化合物12−2)(28.5g)を得た。
【0221】[α]D −46.5°(c 1.0 ,H2 O). 化合物12−2(16.2g)をピリジン 150mlに溶解し、塩
化トリチル(20.9g)を加えて50℃で2時間反応させ
た。次いで、室温で塩化ベンゾイルのピリジン溶液(5
0.6g)を加えて1晩攪拌した。
【0222】反応液を氷水中に注ぎ、クロロホルムで抽
出して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エ
チル−ヘキサン、1:1)で精製して、化合物12−3
(35g)を得た。
【0223】C665415としての元素分析値は、計算
値:C, 72.93;H,5.01に対し実測値C, 72.63;
H,5.30であった。
【0224】 [α]D +54.2°(c 1.0 ,CHCl3 ).1 H−NMR(CDCl3 ):3.16(1H,dd,J=
9.5 Hz,8.8 Hz),3.35(1H,dd,J=9.5 H
z,5.6 Hz),3.74(1H,s),3.76(1H,d
d,J=7.6 Hz,6.0 Hz),4.01(1H,d,J=
7.6 Hz),4.08(1H,dd,J=8.8 Hz,5.6 H
z),4.53(1H,d,J=5.4 Hz),4.94(1H,
s),5.24(1H,d,J=8.1 Hz),5.63(1H,
dd,J=10.3Hz,3.4 Hz),5.64−5.65(2H,
m),5.78(1H,dd,J=10.3Hz,8.1 Hz),
7.0 −8.1 (40H,m). (ii)化合物12−4の合成 化合物12−3(34.5g)をクロロホルム−メタノール−
水( 100: 100:1)の混合溶媒 400mlに溶解し、パラ
トルエンスルホン酸( 1.2g)を添加し、50℃で6時間
反応させた。
【0225】反応液を飽和重曹水で中和し、溶媒を留去
し、クロロホルムで抽出し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(酢酸エチル−ヘキサン、1:1)で精製し
て化合物12−4(18.6g)を得た。
【0226】C474015としての元素分析値は、計算
値:C,66.86 ;H,4.77に対し実測値:C,66.43 ;
H,4.95であった。
【0227】 [α]D + 104.3°(c 1.02,CHCl3 ). (iii) 化合物12−5の合成 化合物12−4(18.5g)をビリジン90mlに溶解して氷冷
し、ジフェニルホスホロクロリデート(8.27g)を加
え、室温に戻して1時間攪拌した。
【0228】反応液を氷水中に注加し、クロロホルムで
抽出し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エ
チル−ヘキサン、1:1)により精製して、化合物12−
5(18.6g)を得た。
【0229】C594918Pとしての元素分析値は、計
算値:C,65.79 ;H,4.59;P,2.88に対し実測値
C,65.66 ;H,4.83;P,3.24であった。
【0230】 [α]D + 53.8 °(c 0.976 ,CHCl3 ).1 H−NMR(CDCl3 ):3.78(2H,m),4.02
(1H,d,J=7.6Hz),4.04(1H,ddd,J
=10.5Hz,7.5 Hz,7.0 Hz),4.22(1H,dd
d,J=10.5Hz,8.0 Hz,7.0 Hz),4.34(1
H,t,J=6.0Hz),4.56(1H,d,J=5.4 H
z),4.96(1H,s),5.31(1H,d,J=8.1 H
z),5.58(1H,dd,J=10.4Hz,3.4 Hz),
5.67(2H,m),5.86(1H,dd,J=10.4Hz,
8.1 Hz),7.0 −8.1 (35H,m). (iv)化合物12−6の合成 化合物12−5(18.2g)、トリフロロ酢酸29mlおよび無
水酢酸 356mlの混合物を室温で20時間攪拌した。
【0231】反応液を減圧濃縮し、残固体をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン、
1:1)により精製して化合物12−6(α/β=71/2
9、17g)を得た。
【0232】C635521Pとしての元素分析値は、計
算値:C,64.18 ;H,4.70;P,2.63に対し実測値:
C,64.10 ;H,4.79;P,2.88であった。
【0233】 [α]D +50.5°(c 1.02,CHCl3 ).1 H−NMR(CDCl3 ):(α−アノマー);2.0
3,2.14(each s),3.43(dt,J=10.5Hz,7.0
Hz,7.0 Hz),3.63(dt,J=10.5Hz,10.5H
z,7.0 Hz),3.90(t,J=7.0 Hz),4.03
(m),4.06(t,J=10.3Hz),4.22(dd,J=
11.4Hz,3.4 Hz),4.27(dd,J=11.4Hz,1.
7 Hz),4.77(d,J=8Hz),5.37(dd,J=
8.5 Hz,3.5Hz),5.67(dd,J=10.2Hz,7.8
Hz),5.69(s),5.97(dd,J=10.3Hz,8.5
Hz),6.47(d,J=3.5 Hz),7.1 −8.0
(m). (β−アノマー);2.02,2.10(each s,2×OA
c),3.40(dt,J=10.5Hz,7.0 Hz),3.56
(dt,J=10.5Hz,10.5Hz,7.0 Hz),3.77
(m),4.71(d,J=7.8 Hz),5.50(dd,J=
10.0Hz,8.3 Hz),5.64(dd,J=10.5Hz,7.
8 Hz),5.74(t,J=9.5 Hz),5.86(d,J=
8.3 Hz),7.1 −8.0 (m). (v) 化合物12−7の合成 化合物12−6(10g)、トリエチレングリコールn−オ
クタデシルエーテル(3.4 g)、塩化メチレン 150mlお
よび「モレキュラーシーブ4A」(MS4A)の混合物
を氷冷し、トリメチルシリルトリフレート(2.82g)を
滴下し、室温で3時間反応させた。
【0234】反応液を10%重曹水中に注加し、有機層を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ベンゼン−酢酸
エチル−ヘキサン、1:1:1)により精製し化合物12
−7( 2.7g)を得た。
【0235】mp:39〜40℃. C85101 23Pとしての元素分析値は、計算値:C,
67.08 ;H,6.69に対し実測値:C,66.65 ;H,6.72
であった。
【0236】 [α]D +18.4°(c 0.964 ,CHCl3 ).1 H−NMR(CDCl3 ):0.89(3H,t,J=7.0
Hz),1.27(30H,s),1.57(2H,m),2.00
(3H,s),3.3 −3.7 (14H,m),3.65(1H,
ddd,J=9.4 Hz,5.0 Hz,1.7 Hz),3.98
(1H,t,J=9.4 Hz),4.15(1H,dd,J=
12.0Hz,5.0 Hz),4.32(1H,dd,J=12.0H
z,1.7 Hz),4.72(1H,d,J=7.9 Hz),4.
74(1H,d,J=7.9 Hz),5.34(1H,dd,J
=10.0Hz,3.0 Hz),5.37(1H,dd,J=10.0
Hz,7.9 Hz),5.64(1H,dd,J=10.0Hz,
7.9Hz),5.67(1H,m),5.69(1H,t,J=1
0.0Hz),7.1 −8.0 (35H). (vi)化合物12−8の合成 化合物12−7( 0.9g)を酢酸エチル18mlに溶解し、酸
化白金を触媒に用いて常温常圧で20時間接触還元した。
触媒を濾去し、28%ナトリウムメチラートで中和後(p
H6)溶媒を留去した。残固体をベンゼン−メタノール
(1:1、24ml)に溶解し、28%ナトリウムメチラート
0.6mlを添加して室温で20時間攪拌した。
【0237】反応液に1N HCl 3.1mlを加えてから
溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィー(「CHP−
20」、22mm×40cm、0〜50%アセトニトリル)により精
製して化合物12−8の粉末を得た( 0.402g,80%)。
この一部を 0.5N NaOH−エタノールで再結晶して
化合物12−8の二ナトリウム塩として分析用試料とし
た。
【0238】mp:195 〜199 ℃(dec). C366917PNa2 ・4H2 Oとしての元素分析値
は、計算値:C,46.85;H,8.40;P,3.36;Na,
4.98に対し実測値C,47.06 ;H,8.32;P,3.31;N
a,4.83であった。
【0239】[α]D − 4.5°(c 0.8,H2 O).1 H−NMR(D2 O):0.91(3H,bs),1.33(3
0H,bs),1.60(2H,bs),3.3 −4.5 (28
H,bm).(p) 化合物15−2の合成(図20) (i) 化合物14−1の合成 マンノースパーアセテート(20.0g,51.24mmol )およ
び2−[2−(2−クロロエトキシ)エトキシ]エタノ
ール(11.232g)の塩化メチレン(300ml )溶液にボロ
ントリフルオライドエーテル錯体(25.21ml )の塩化メ
チレン(25ml)溶液を氷冷下加え、一晩室温にて撹拌し
た。
【0240】得られた溶液を氷水に加え、クロロフォル
ム200ml を加えて抽出した。有機層を4回水洗し、無水
硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下濃縮し、残
渣を1700mlのシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて
分離し(ヘキサン:酢酸エチル=2:1−1:1)、目
的物を得た。6.861 g。
【0241】 [α]D 23=+33.3°(c 1.35、CHCl3 ).1 H−NMR(CDCl3 ,δ):1.987, 2.039, 2,10
0. 2.153(4s,3H),3.397 (t,2H,J=5.1
Hz),3.61−3.85(m,10H),4.064 (m,1
H),4.107 (dd,1H,J=2.4 Hz,12.2H
z),4.286 (dd,1H,J=5.1 Hz),4.873
(d,1H,J=1.7 Hz),5.270 (dd,1H,J
=3.4 Hz),5.288 (t,1H,J=10.0Hz),5.
364 (dd,1H). (ii)化合物14−2の合成 化合物14−1(5.861 g)およびナトリウムアジド(1.
146 g)にDMF(50ml)を加え、60℃にて17時間加熱
撹拌した。
【0242】得られた溶液に水100ml 加え、酢酸エチル
で抽出した。有機層を3回水洗し、無水硫酸ナトリウム
にて乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣を350ml のシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにて分離し(ヘキサ
ン:酢酸エチル=1:1)、目的物を得た。4.468 g。
【0243】 [α]D 21=+35.6°(c 1.04、CHCl3 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):1.988, 2.040,2.100
,2.153 (4s,3H),3.640 (t,2H,J=5.9
Hz),3.64−3.84(m,10H),4.068 (m,1
H),4.117 (dd,1H,J=2.4 Hz,12.2H
z),4.287 (dd,1H,J=5.1 Hz),4.874
(d,1H,J=1.5 Hz),5.267 (dd,1H,J
=3.7 Hz),5.289 (t,1H,J=10.0Hz),5.
362 (dd,1H). (iii) 化合物14−3の合成 化合物14−2(4.4676g)のメタノール(100ml )溶液
にナトリウムメチラートメタノール溶液(5モル/l)
を10滴加え、室温にて3時間撹拌した。得られた溶液に
酸性イオン交換樹脂「ダウエックス50W×8」を加え中
和した後、樹脂を濾別し、溶媒を減圧下留去した。残渣
を100ml のピリジンに溶解し、トリチルクロリド(3.20
3 g)を加え、50℃で3時間加熱撹拌した。さらにトリ
チルクロリド(1.231 g)を加え、70℃で14時間加熱し
た。得られた溶液を室温まで冷却し、ベンゾイルクロリ
ド(3.692ml )を加え、一晩室温で撹拌した。溶液を氷
水に加え、クロロフォルム200ml にて抽出した。有機層
を2N塩酸で2回、水で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムにて乾燥した。溶媒を減圧下濃縮し、残渣にパラトル
エンスルホン酸200mg を加え、クロロフォルム:メタノ
ール:水=65:15:1の混合溶媒を50ml加えて溶解し、
50℃にて5時間加熱撹拌した。
【0244】得られた溶液をトリエチルアミンにて中和
し、溶媒を減圧下留去した。残渣に水50mlを加え、クロ
ロフォルムにて抽出した。溶媒を減圧下留去し、残渣を
500ml のシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて分離
し(ヘキサン:酢酸エチル=2:1−1:1)、目的物
を得た。2.4106g,42.0%。
【0245】 [α]D 23=−107.2 °(c 1.75、CHCl3 ).1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.376 (t,2H,
J=5.1 Hz),3.68−3.86(m,12H),3.92−3.96
(m,1H),4.166 (brd,dd),4.196 (br
d,1H),5.168 (d,1H,J=1.5 Hz),5.70
2 (dd,1H,J=3.4 Hz),5.823 (t,1H,
J=10.0Hz),5.993 (dd,1H),7.23−7.63
(m,9H),7.80−8.12(m,6H). (iv)化合物14−4の合成 化合物14−3(2.4066g)のピリジン(20ml)溶液に氷
冷下ジフェニル燐酸クロリド(1.493 g)のピリジン
(3ml)溶液を滴下し、室温で一晩撹拌した。得られた
溶液を氷水に加え、クロロフォルム(100ml )にて抽出
した。有機層を2N塩酸で2回、飽和食塩水で3回洗浄
し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留
去し、残渣を500ml のシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーにて分離し(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)、目
的物を得た。2.848 g,87.2%。
【0246】 [α]D 27=−58.6°(c 1.04、CHCl3 ).1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.384 (t,2H,
J=5.0 Hz),3.68−3.75(m,9H),3.83−3.89
(m,1H),4.39−4.43(m,1H),4.45−4.48
(m,2H),5.092 (d,1H,J=1.7 Hz),5.
683 (dd,1H,J=2.5 Hz),5.86−5.92(m,
2H),7.10−7.59(m,19H),7.80−8.08(m,6
H). (v) 化合物の14−5の合成 化合物14−4(2.8443g)およびパラトルエンスルホン
酸1水和物(613.5mg)をメタノール20mlおよび酢酸エ
チル20mlの混合溶媒に溶解し、リンドラー触媒(1.0
g)を加え、50psi の水素雰囲気下6時間撹拌した。さ
らにリンドラー触媒(1.0 g)を加え、50psi の水素雰
囲気下3時間撹拌した。
【0247】触媒を濾過し、溶媒を減圧下留去して目的
物を得た。3.075 g。この化合物は特に精製をする事な
く次の段階の合成に用いた。
【0248】(vi)化合物15−1の合成 化合物14−5(2.1047)、2−パルミチルステアリン酸
(1.354 g)、N−ヒドロキシスクシイミド(306mg )
およびトリエチルアミン(0.683ml )の混合物を塩化メ
チレン40mlおよびヘキサン20mlに溶解し、この溶液にD
CC(549mg )を加え、室温下一晩撹拌した。溶液を氷
水に加えクロロフォルムにて抽出した。有機層を水洗
し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留
去し、残渣を200ml のシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーにて分離し(ヘキサン:酢酸エチル=2:1−1:
1)、目的物を得た。796mg 。
【0249】 [α]D 27=−52.4(c 1.11、CHCl3 ).1 H−NMR(CDCl3 ,δ):0.876 (t,6H,
J=6.9 Hz),1.18−1.39(m,56H),1.52−1.60
(m,4H),1.95−2.01(m,1H),3.43−3.47
(m,2H),3.538(m,2H),3.62−3.77(m,11
H),3.85−3.89(m,1H),4.39−4.48(m,3
H),5.103 (d,1H,J=1.8 Hz),5.679(d
d,1H,J=2.7 Hz),5.86−5.93(m,2H),
6.062(br t,1H),7.09−7.59(m,19H),7.
80−8.08(m,6H). (vii) 化合物15−2の合成 化合物15−1(780mg )および酸化白金50mgに酢酸エチ
ル20mlおよびメタノール10mlを加え、一晩常圧の水素雰
囲気下で撹拌した。触媒を濾過し、溶媒を減圧下留去し
た。残渣にベンゼン2mlおよびメタノール6mlを加え溶
解し、ナトリウムメチラートメタノール溶液(5モル/
l)を30滴加えてpHを11とし、室温にて一晩撹拌した。
【0250】溶液を1N塩酸にて中和した後、溶媒を減
圧下留去した。残渣をクロロフォルム:メタノール:水
=65:15:1の混合溶媒2mlに溶解し、150ml のシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(クロロフォルム:メタ
ノール:水=65:25:3から60:35:7までのグラジエ
ント溶離、総量2000ml、100 フラクション)にて分離し
た。フラクション38−47を濃縮した。残渣をクロロフォ
ルム:メタノール:水=65:15:1の混合溶媒に溶解
し、強酸性イオン交換樹脂「ダウエックス50W×8」に
て処理した後、樹脂を濾去した。溶媒を減圧下濃縮し、
クロロフォルム:メタノール=9:1の混合溶媒に溶解
し、「Sephadex LH−20」(22mmφ×400mm
、クロロフォルム:メタノール=9:1溶離)にて分
離した。フラクション5−10を濃縮して目的物を得た。
230mg ,65.8%。
【0251】[α]D 23=+15.3°(c 1.12、クロロ
フォルム:メタノール=9:1). (q) 化合物28−2の合成(図21) (i) 化合物11−4の合成 化合物11−3、0.745 gに塩化チオニル4mlを加え、5
時間加熱下還流させた。塩化チオニルを減圧下留去し、
残渣にベンゼンを加え、減圧下留去した(2回)。それ
以上の精製はせずに以下の反応に用いた。
【0252】(ii)化合物28−1の合成 化合物27−4、1.175 gに塩化メチレン10mlを加えて溶
かし、氷冷下撹拌した。ここにトリエチルアミン350 μ
lを加え、さらに(a) で得られた化合物11−4全量を塩
化メチレン5mlに溶かして加え、室温に昇温させつつ14
時間撹拌した。
【0253】溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルク
ロマトグラフィーで精製し(溶出溶媒;n−ヘキサン−
酢酸エチル 1:1)、目的物を無色非晶質として1.23
2 g得た。
【0254】1H−NMR(δ,CDCl3 ):0.88
(t,6H,J=7.0 Hz),1.18−1.31(m,56
H),1.33−1.41(m,2H),1.52−1.60(m,2
H),1.93−1.99(m,1H),3.33−3.34(m,2
H),3.37−3.42(m,4H),3.45−3.48(m,2
H),3.56−3.64(m,2H),3.73(ddd,1H,
J=3.6 Hz,7.2 Hz,10.9Hz),3.94(ddd,
1H,J=3.5 Hz,4.7 Hz,11.2Hz),4.06−4.
10(m,1H),4.41(ddd,1H,J=6.3 Hz,
11.5Hz,8.7 Hz),4.47(ddd,1H,J=2.5
Hz,7.3 Hz,11.5Hz),4.89(d,1H,J=8.
0 Hz),5.45(dd,1H,J=8.0 Hz,9.8 H
z),5.45(t,J=9.8 Hz),5.85(t,1H,J
=9.8 Hz),5.96(brs,1H),7.13−7.54
(m,19H),7.81(dd,2H,J=1.2 Hz,8.3
Hz),7.90(dd,2H,J=1.2 Hz,8.3 H
z),7.95(dd,2H,J=1.2 Hz,8.3 Hz). [α]D 25=+1.3 °(c=1.02,CHCl3 −MeO
H 1:1) Rf :0.27(n−hexane−AcOEt 2:3). (iii) 化合物28−2の合成 化合物28−1、1.216 gにテトラヒドロフラン30ml及び
メタノール10mlを加えて溶かした。ここに酸化白金0.01
5 gを加え、常圧で6日間接触還元した。触媒を濾去
し、溶媒を減圧下留去した。残渣にベンゼン8ml及びメ
タノール8mlを加えて溶かし、28%ナトリウムメトキシ
ドメタノール溶液を22滴加え(pH=11)、室温で11.5時
間撹拌した。
【0255】氷冷して1N塩酸で中和し、溶媒を減圧下
留去した。残渣を「Sepphadex LH−20」カ
ラムで精製した(樹脂:約150ml 、溶出溶媒:クロロホ
ルム−メタノール−水 10:10:3)。目的化合物を無
色粉末として0.640 g得た。
【0256】1H−NMR(δ,CDCl3 −D2
5:1):0.88(t,6H,J=7.0 Hz),1.16−1.
34(m,56H),1.34−1.44(m,2H),1.46−1.59
(m,2H),2.04−2.11(m,1H),3.26−6.36
(m,19H).13 C−NMR(δ,CDCl3 −CD3 OD−D2
10:10:3):14.25,23.04 ,27.83 ,29.71 ,29.84
,30.02 ,32.30 ,33.07 ,39.23 ,47.78,63.09
(J=2.4 Hz),69.00 −70.50 ,69.28 ,74.12 ,
75.70 ,76.42(J=5.5 Hz),103.55,178.38. [α]D 26=−14.2°(c=1.05,CHCl3 −MeO
H 1:1). Rf :0.44(CHCl3 −MeOH−H2 O 60:35:
7). FAB−MS:[M+H]+ ;M/Z=882 ,[M+N
a]+ ;M/Z=904.(r) 化合物18−2の合成(図22) (i) 化合物17−1の合成 ガラクトースパーアセテート(10.0g)および2−[2
−(クロロエトキシ)エトキシ]−エタノール(5.616
g)の塩化メチレン(150ml )溶液にボロントリフルオ
ライドエーテル錯体(12.6ml)の塩化メチレン(30ml)
溶液を氷冷下加え、一晩室温にて撹拌した。
【0257】得られた溶液を氷水に加え、クロロフォル
ム(150ml )を加えて抽出した。有機層を2回水洗し、
無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去
し、残渣を1000mlのシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにて分離し(ヘキサン:酢酸エチル=2:1−1:
1)、目的物を得た。6.51g。
【0258】[α]D 20=−0.4 °(c 1.098 、クロ
ロフォルム).1 H−NMR(CDCl3 ,δ):1.986 ,2.051 ,2.0
63 ,2.152 (4s,3H),3.63−3.78(m,11
H),3.95−3.98(m,1H),3.917 (brt,1
H),4.131 (dd,1H,J=6.8 Hz,11.2H
z),4.178 (dd,1H,J=6.6 Hz),4.576
(d,1H,J=8.1 Hz),5.023 (dd,1H,J
=3.4 Hz),5.212 (dd,1H,J=10.5Hz),
5.390 (brd,1H). (ii)化合物17−2の合成 化合物17−1(6.445 g)およびナトリウムアジド(1.
26g)にDMF(50ml)を加え、60℃にて17時間加熱撹
拌した。
【0259】得られた溶液に水(100ml )を加え、酢酸
エチルで抽出した。有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウ
ムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣を500ml の
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて分離し(ヘキ
サン:酢酸エチル=2:1.5−1:1)、目的物を得
た。5.30g。
【0260】 [α]D 17=−3.2 °(c 1.04、CHCl3 ).1 H−NMR(CDCl3 ,δ):1.984 ,2.048 ,2.0
60 ,2.148 (4s,3H),3.398 (t,2H,J=
5.0 Hz),3.63−3.69(m,8H),3.73−3.78
(m,1H),3.95−3.98(m,1H),3.910 (br
t,1H),4.131 (dd,1H,J=6.8 Hz,1
1.2Hz),4.176 (dd,1H,J=6.3 Hz),4,5
71 (d,1H,J=7.8 Hz),5.023 (dd,1
H,J=3.4 Hz),5.210 (dd,1H,J=10.5H
z),5.387 (dd,1H,J=1.0 Hz). (iii) 化合物17−3の合成 化合物17−2(4.957 g)のメタノール(70ml)溶液に
ナトリウムメチラートメタノール溶液(5モル/l)を
10滴加え、室温にて3時間撹拌した。溶液に酸性イオン
交換樹脂「ダウエックス50W×8」を加えて中和した
後、溶媒を減圧下留去した。残渣をピリジン(30ml)に
溶解し、この溶液に氷冷下ジフェニル燐酸クロリド(3.
688 g)のピリジン溶液を滴下し、室温で8時間撹拌し
た。得られた溶液にベンゾイルクロリド(4.55ml)を加
え、一晩撹拌した。
【0261】溶液を氷水に加え、クロロフォルム(200m
l )にて抽出した。有機層を2N塩酸で2回、飽和食塩
水で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶
媒を減圧下留去し、残渣を500ml のシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにて分離し(ヘキサン:酢酸エチル=
2:1−1:1)、目的物を得た。3.468 g。
【0262】 [α]D 21=+91.8°(c 1.02、CHCl3 ).1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.305 (t,2H,
J=5.0 Hz),3.35−3.63(m,8H),3.753
(m,1H),3.978 (m,1H),4.196 (brt,
1H),4.364 (ddd,1H,J=5.6 Hz,10.7H
z,8.3 Hz),4.467 (ddd,1H,J=7.1 H
z,9.0 Hz),4.859 (d,1H,J=8.1 Hz),
5.524 (dd,1H,J=3.4 Hz),5.746 (dd,
1H,J=10.5Hz),5.881 (brd,1H),7.14
−7.62(m,19H),7.78−8.05(m,6H). (iv)化合物17−4の合成 化合物17−3(3.424 g)およびパラトルエンスルホン
酸1水和物(739mg )をメタノール(20ml)および酢酸
エチル(120ml )の混合溶媒に溶解し、リンドラー触媒
(1.2 g)を加え、50psi の水素雰囲気下7時間撹拌し
た。
【0263】触媒を濾過し、溶媒を減圧下留去して目的
物(4.00g)を得た。この化合物は特に精製をする事な
く次の段階の合成に用いた。
【0264】(v) 化合物18−1の合成 化合物17−4(2.00g)、2−パルミチルステアリン酸
(1.188 g)、N−ヒドロキシスクシイミド(269mg )
および4−ジメチルアミノピリジン(523mg )のDMF
(100ml)溶液にN,N′ージシクロヘキシルカルボジイ
ミド(482mg )を加え、室温下一晩撹拌した。N,N′
−ジシクロエキシルカルボジイミド(200mg )をさらに
加え、さらに一晩撹拌した。
【0265】折出したN,N′−ジシクロヘキシル尿素
を濾去し、40℃にて溶媒を留去した。残渣に酢酸エチル
(40ml)を加え、不溶物を濾別した。濾液を減圧下濃縮
し、残渣を200ml のシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにて分離し(ヘキサン:酢酸エチル=2:1−1:
1)、目的物を得た。773mg 。
【0266】 [α]D 21=+58.9°(c 1.13、CHCl3 ).1 H−NMR(CDCl3 ,δ):0.877 (t,6H,
J=6.9 Hz),1.16−1.34(m,56H),1.52−1.61
(m,4H),1.91−1.99(m,1H),3.30−3.33
(m,2H),3.35−3.63(m,8H),3.73−3.77
(m,1H),3.97−4.01(m,1H),4.196 (br
t,1H),4.357 (ddd,1H,J=5.6 Hz,
10.7Hz,8.5 Hz),4.468 (ddd,1H,J=7.
1 Hz,9.0Hz),4.848 (d,1H,J=8.1 H
z),5.523 (dd,1H,J=3.5 Hz),5.747
(dd,1H,J=10.4Hz),5.878 (brd,1
H),7.13−7.62(m,19H),7.77−8.05(m,6
H). (vi)化合物18−2の合成 化合物18−1(506mg )および酸化白金(50mg)にテト
ラヒドロフラン(20ml)およびメタノール(10ml)を加
え、一晩常圧の水素雰囲気下撹拌した。触媒を濾過し、
溶媒を減圧下留去した。残渣にメタノール(15ml)を加
え溶解し、ナトリウムメチラートメタノール溶液(5モ
ル/l)を20滴加えてpHを11とし、室温にて5時間撹拌
した。
【0267】溶液を1N塩酸にて中和した後、溶媒を減
圧下留去した。残渣をクロロフォルム:メタノール=
1:1の混合溶媒に溶解し、2.5 gのシリカゲルを加
え、溶媒を減圧下留去した。得られた乾燥シリカゲルを
150ml のクロロフォルム:メタノール:水=65:25:4
の溶媒混合物で充填したシリカゲルカラムに詰め、目的
物を含むフラクションを採取した(22mmφ×400mm 、ク
ロロフォルム:メタノール:水=65:25:4から2:
2:0.5 までのグラジエント溶離、総量1000ml、100フ
ラクション)。フラクション13−41を濃縮した。残渣を
クロロフォルム:メタノール=9:1の混合溶媒に溶解
し、同溶剤で詰めた「Sephadex LH−20」
(22mmφ×400mm 、クロロフォルム:メタノール=9:
1溶離)にて分離した。フラクション5−8を濃縮して
目的物を得た。201mg 。
【0268】[α]D 28=−3.8 °(c 1.09、クロロ
フォルム:メタノール=9:1). Mass M/Z:882 (M+H).1 H−NMR(CDCl3 −CD3 OD=5/1,
δ):0.884 (t,6H),1.20−1.33(m,56H),
1.36−1.44(m,2H),1.51−1.59(m,2H),2.
05−2.11(m,1H),3.416 (br t,2H,J=
5.0 Hz),3.51−3.77(m,12H),3.931 (br
d,1H,J=1.0 Hz),4.01−4.20(m,3H),
4.267 (d,1H,J=7.6 Hz).13 C−NMR(CDCl3 −CD3 OD=5/1,
δ):14.16 ,22.87 ,27.83 ,32.13 ,33.18 ,39.1
8 ,47.88 ,64.55 (J=4.9 Hz),67.97 ,68.53
,70.17 ,70.31 ,70.51 ,70.60 ,71.51 ,73.33
,73.54 (J=8.1 Hz),103.77,177.71. 実施例3(リポソームの調製) 実施例1及び2で合成した本発明の化合物のうち化合物
1205及び28−2を除く計16種の化合物のそれぞれを使用
し、次のようにしてリポソームを調製した。
【0269】L−α−ジパルミトイルホスファテジルコ
リン80μmol 、コレステロール80μmol 、ジセチルリン
酸8μmol 及び本発明の化合物16μmol をクロロホルム
およびメタノールの濾液(容積比1:1)に溶かした。
次に、窒素ガス気流中で有機溶媒を除去して遠沈管のガ
ラス壁にリピッドフィルムを生成させた。
【0270】ここに予め約45℃に加温した1mMイヌリン
のリン酸緩衝化生理食塩水(pH 7.4)8mlを加えて振蘯
し、更に軽く超音波処理してリポソームの懸濁液を調製
した。これを45〜60℃に加温し、次いで0.08μmの孔径
を有するポリカーボネート製メンブランフィルターを通
過させ、粒径約0.08μmのリポソームの懸濁液を調製し
た。
【0271】なお、化合物1205及び28−2も、同様にし
てリポソーム化できる。
【0272】同様にして、本発明の化合物に替えて実施
例1で合成した4種のコントロール化合物をそれぞれ使
用してリポソームの懸濁液を調製した。
【0273】実施例4(評価試験) イ.試料 実施例1で合成した4種の本発明の化合物及び4種のコ
ントロール化合物を使用して1mMイヌリンの代わりに 3
H−イヌリン 140μCiを含有する1mMイヌリンを使用
した以外は、実施例3におけると同様にして計8種のリ
ポソームを得、これらを試料とした。
【0274】ロ.試験方法 用意した8種の試料をそれぞれSD系雄性ラット(体重
200〜250 g)の後肢静脈より体重 100g当たりL−α
−ジパルミトイルホスファチジルコリン及びコレステロ
ールの合計として5μmol を注入した。
【0275】投与後6時間後にラットを屠殺し、各種組
織を約 200mg採り、乾燥後燃焼装置にて燃焼し、液体シ
ンチレーション法によりその放射活性を求め、各臓器1
gあたりのイヌリン濃度を求めた。
【0276】ハ.結果 結果を、図23〜26に示す。
【0277】この結果より、少なくとも2個のアルキル
基を有する脂質誘導体を含有するリポソーム(本発明)
は、1個のアルキル基を有する化合物を使用した以外は
本発明の方法と同じ方法で製造したリポソーム(コント
ロール)に比べ、臓器認識性の向上がみられる。
【0278】
【発明の効果】本発明により、安定性に優れ、臓器指向
性に優れ、そして薬物保持機能等に優れたリポソームが
容易に提供されるところとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における反応を示す。
【図2】実施例1における反応を示す。
【図3】実施例1における反応を示す。
【図4】実施例1における反応を示す。
【図5】実施例1における反応を示す。
【図6】実施例1における反応を示す。
【図7】実施例1における反応を示す。
【図8】実施例1における反応を示す。
【図9】実施例2における反応を示す。
【図10】実施例2における反応を示す。
【図11】実施例2における反応を示す。
【図12】実施例2における反応を示す。
【図13】実施例2における反応を示す。
【図14】実施例2における反応を示す。
【図15】実施例2における反応を示す。
【図16】実施例2における反応を示す。
【図17】実施例2における反応を示す。
【図18】実施例2における反応を示す。
【図19】実施例2における反応を示す。
【図20】実施例2における反応を示す。
【図21】実施例2における反応を示す。
【図22】実施例2における反応を示す。
【図23】実施例4における結果を示す。
【図24】実施例4における結果を示す。
【図25】実施例4における結果を示す。
【図26】実施例4における結果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三好 詩郎 静岡県三島市安久206−1 田村ハイツ 5号 (72)発明者 青野 勝利 奈良県奈良市学園朝日元町2−529−4 エクセルハイツB−308 (72)発明者 山内 仁史 東京都葛飾区奥戸2−32−12 (72)発明者 村橋 直一 茨城県北相馬郡守谷町松前台7−2−4 (72)発明者 佐々木 淳 茨城県つくば市春日4−19−13 エーザ イ紫山寮307 (72)発明者 渡辺 宏 千葉県松戸市新松戸7−131 セブンピ ア301 (72)発明者 金子 英雄 神奈川県横浜市南区中村町1−1−25 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 9/127 A61K 47/28

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原材料として、少なくとも、(1) 極性脂
    質1モル、(2) 正電荷または負電荷を与える化合物0.05
    〜0.5 モル、(3) コレステロール 0.3〜1.5モル、(4)
    分子中に臓器指向性センサー、重合度3〜6のポリエチ
    レングリコール及び少なくとも2個の炭素数5〜20のア
    ルキル基を有する化合物0.02〜0.5 モル並びに(5) 水性
    溶媒50〜100 lをこの割合で使用することを特徴とする
    リポソームの製造法。
  2. 【請求項2】 (1) 極性脂質1モル、(2) 正電荷または
    負電荷を与える化合物0.05〜0.5 モル、(3) コレステロ
    ール 0.3〜1.5 モル、及び(4) 分子中に臓器指向性セン
    サー重合度3〜6のポリエチレングリコール及び少なく
    とも2個の炭素数5〜20のアルキル基を有する化合物0.
    02〜0.5 モルをこの割合で含有する有機溶媒より溶媒を
    除去してリピッドフィルムを生成させ、ついでリポソー
    ムに包含させるべき薬剤の水性溶液を極性脂質1モルに
    対し50〜100 lを該リピッドフィルムに加えてリポソー
    ムを形成させ、更に粒径50〜1000nmのリポソームを選択
    採取することを特徴とする請求項1記載のリポソームの
    製造法。
  3. 【請求項3】 (1) 極性脂質1モル、(2) 正電荷または
    負電荷を与える化合物0.05〜0.5 モル、(3) コレステロ
    ール 0.3〜1.5 モル並びに(4) 分子中に臓器指向性セン
    サー、重合度3〜6のポリエチレングリコール及び少な
    くとも2個の炭素数5〜20のアルキル基を有する化合物
    0.02〜0.5 モルをこの割合で含有する有機溶媒にリポソ
    ームに包含させるべき薬剤の水性溶液を極性脂質1モル
    に対し50〜100 lを加え、ついでこの混合溶液を超音波
    処理してw/o型エマルジョンとした後減圧下に有機溶
    媒を除去し、更にボルテキシングを行ってo/w型エマ
    ルジョンとした後に必要により再び有機溶媒を減圧下に
    除去することを特徴とする請求項1記載のリポソームの
    製造法。
  4. 【請求項4】 原材料として、少なくとも、(1) 極性脂
    質1モル、(2) 正電荷荷または負電荷を与える化合物0.
    05〜0.5 モル、(3) コレステロール0.3 〜1.5 モル並び
    に(4) 分子中に臓器指向性センサー、重合度3〜6のポ
    リエチレングリコール及び少なくとも2個の炭素数5〜
    20のアルキル基を有する化合物0.02〜0.5 モルをこの割
    合で含有し、かつ、薬剤を含有する有機溶媒並びに極性
    脂質1モル当り水性溶媒50〜100 lをこの割合で使用す
    ることを特徴とするリポソームの製造法。
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