JP2853974B2 - 階層型動きベクトル検出方法及びその装置 - Google Patents

階層型動きベクトル検出方法及びその装置

Info

Publication number
JP2853974B2
JP2853974B2 JP6538395A JP6538395A JP2853974B2 JP 2853974 B2 JP2853974 B2 JP 2853974B2 JP 6538395 A JP6538395 A JP 6538395A JP 6538395 A JP6538395 A JP 6538395A JP 2853974 B2 JP2853974 B2 JP 2853974B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
motion vector
image
block
hierarchical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6538395A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08265772A (ja
Inventor
一彦 森田
剛 花村
公一 大山
真樹 佐藤
恭裕 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
GURAFUITSUKUSU KOMYUNIKEESHON RABORATORIIZU KK
Original Assignee
GURAFUITSUKUSU KOMYUNIKEESHON RABORATORIIZU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by GURAFUITSUKUSU KOMYUNIKEESHON RABORATORIIZU KK filed Critical GURAFUITSUKUSU KOMYUNIKEESHON RABORATORIIZU KK
Priority to JP6538395A priority Critical patent/JP2853974B2/ja
Publication of JPH08265772A publication Critical patent/JPH08265772A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2853974B2 publication Critical patent/JP2853974B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動画圧縮の中核技術の
一つである「動きベクトル」の検出方法に関し、とく
に、階層型画像情報にブロック・マッチング法を適用す
る検出方法及びその装置の改良に関する。
【0002】
【背景説明】
「動画像圧縮」一般に、動画像の情報量は、静止画像に
比べてはるかに膨大であり、情報伝達メディアや蓄積メ
ディアへの利用に際して静止画以上に効率の高い圧縮技
術が求められる。たとえば、画像圧縮の国際標準化委員
会の一つであるMPEG(Moving Picture Experts Gro
up)によって制定された動画像符号化/復号化方式(M
PEG1及びMPEG2;以下これらを総称して「MP
EG」と言う)は、こうした用途に好ましい圧縮技術で
ある。 「時間的冗長性と予測誤差」静止画像では、主に「空間
的冗長性」を使って圧縮を実現している。一方、動画像
圧縮でも空間的冗長性を利用するが「時間的冗長性」の
利用がより重要になる。時間的冗長性とは、動画像を構
成する多数のフレームのうち、時間的に近いフレーム同
士は非常に似通った画像になるという性質のことをい
う。たとえば、アニメーションでは、この性質を利用し
て連続する絵を少しずつ変化させることにより、違和感
のないスムーズな動きを出している。この場合、時間的
に隣り合うフレーム同士には、程度の差こそあれほとん
ど違いがないことが多い。したがって、時間的に近いフ
レームの“異なる部分”(予測誤差と呼ばれる)だけを
伝送または蓄積すれば(言い換えれば、同一の部分を伝
送または蓄積しないようにすれば)、結果として相当に
高い圧縮率を得ることができる。 「フレーム間予測符号化」予測誤差を得るために、いわ
ゆる「フレーム間予測符号化」が行なわれる。これは、
圧縮したいフレームが持つ画像情報を他のフレームから
予測するという方式であり、MPEGでは、「順方向予
測」、「逆方向予測」及び「双方向予測」の三つが行な
われる。順方向予測は時間的に近い“過去のフレーム”
と圧縮したい“現在のフレーム”との間の予測誤差を得
るというもの、逆方向予測は時間的に近い“未来のフレ
ーム”と圧縮したい“現在のフレーム”との間の予測誤
差を得るというもの、さらに、双方向予測は“過去のフ
レーム”と“未来のフレーム”との平均値と“現在のフ
レーム”との間の予測誤差を得るというものである。
【0003】なお、MPEGでは、I、P及びBといっ
た3種類のピクチャ・タイプを規定する。Iピクチャは
フレーム間予測を行わず(参照フレームを必要とせず)
に生成される画像、Pピクチャは順方向予測によって
(過去の1枚のフレームを参照フレームとして)生成さ
れる画像、Bピクチャは順方向予測や逆方向予測若しく
は双方向予測によって(過去と未来の2枚のフレームを
参照フレームとして)生成される画像であり、それぞ
れ、Intra-Picture、Predictive-Picture、Bidirection
ally Predictive-Pictureの頭文字をとったものであ
る。 「動きベクトルと動き補償」動画像における動き部分、
たとえば疾走する車両を考えると、時間的に隣り合うフ
レーム間では、車両だけが平行移動し、背景はほとんど
変化しない。このため、動き部分(車両)の画像を画素
値……画像を構成する点(画素)の情報を数値で表した
もの……で見た場合には、時間的に隣り合うフレーム
(便宜的にnフレームとn−1フレーム)同士で異なる
のは、位置の情報(座標情報)だけで、他の情報(たと
えば色情報や輝度情報)にはほとんど変化が見られな
い。したがって、n−1フレームの動き部分(車両)の
画素に、直線的な移動情報である「動きベクトル」を与
えれば、動きベクトル情報のみを送り、予測誤差情報を
ほとんど送る必要がなくなる。動きベクトルを利用して
画像信号をずらす方法を「動き補償」という。単純にフ
レーム間予測符号化を利用するのに比べて伝送情報量を
大幅に減らすことができ、圧縮効率をさらに高めること
ができる。 「ブロック・マッチング法による動きベクトル検出の基
本原理」図3、図4を用いて、動きベクトル検出の基本
原理を説明する。図3において、100は現在のフレー
ム(上述のnフレームに相当)であり、このフレーム1
00は、所定サイズ(たとえば16×16画素)のブロ
ックに分割されている。ここでは、そのうちの一つのブ
ロック101を、動きベクトルの検出対象ブロック(以
下「注目ブロック」)として代表する。図4において、
102は時間的に一つ前のフレーム(上述のn−1フレ
ームに相当)であり、このフレーム102には、動きベ
クトル探索のための領域(以下「探索領域」)103が
設定されている。探索領域103のサイズは注目ブロッ
ク101よりも大きく、たとえば、注目ブロック101
の縦と横の−方向に16画素を加えるとともに+方向に
15画素を加えた47×47画素の大きさを有してい
る。
【0004】いま、探索領域103内で、注目ブロック
101を水平/垂直方向に所定画素数(一般には1画
素)ずつずらしながら、重なり合う画素間の画素値の差
分を順次に求めていくと、探索領域103の内部を一巡
した段階で、すべての画素の差分値の合計を表す値(た
とえば、差分値の絶対値の和や差分値の自乗の和)が最
小となる部分領域104が見つかる。この部分領域10
4は、nフレームの注目ブロック101との相関性が最
も高い領域であり、その大きさは注目ブロック101と
同一(ここでは16×16画素)である。したがって、
二つのブロック101、104がマッチングしているか
ら、注目ブロック101の中心から部分領域ブロック1
04の中心へと向かうベクトル105を求め、このベク
トル105を注目ブロック101の「動きベクトル」と
すればよい。 「ブロック・マッチング法の検出精度」ブロック・マッ
チング法は、基本的にフレーム間予測誤差エントロピー
の低減を実現するための動き量検出を狙いとしている。
このため、検出精度に関しては検出誤りの発生頻度が高
く、元々の被写体の動きに即した正確な動き量の検出に
至っていないのが現状である。
【0005】
【従来の技術】電子情報通信学会論文誌(D−II Vol.
J72−D−II No.3 pp.395−403 1989年3月)に
は、階層画素情報にブロック・マッチング法を適用した
「動きベクトル検出方式」が記載されている。図5は、
上記論文に記載された階層画素情報の模式図である。図
5において、「0」、「h」及び「h+1」は代表的に
示す三つの階層画像であり、0は最下層の画像、hは任
意の中位階層の画像、h+1は画像hの一つ上層の画像
である。画像0を原画像とすると、画像hの画素密度は
画像0の画素密度よりも少なく、画像h+1の画素密度
はさらに少なくなるように設定されている。好ましい例
によれば、画像h+1の画素密度は画像hの画素密度の
1/2である。これは、画像hの周波数帯域とサンプリ
ング周波数を1/2にして得られた画像に相当する。
【0006】このような階層画像においては、その上位
階層の画像の空間解像度が下位階層に比べて劣化するた
め、上位階層と下位階層では相反する性質を持つことに
なる。すなわち、上位階層では被写体の動きを大局的に
捉えることができ(言い換えれば、上位階層では被写体
の動きを詳細に捉えることができない)、一方、下位階
層ではこの逆に被写体の動きを詳細に捉えることができ
る(言い換えれば、下位階層では被写体の動きを局所的
にしか捉えることができない)。
【0007】したがって、上位階層で検出された動きベ
クトルを初期偏位ベクトルにして、下位階層の動きベク
トルを逐次検出すれば、被写体の動きを効率よく、しか
も高い精度で検出することが可能となる。画像hの階層
(以下「第h階層」)におけるブロック・マッチングの
探索は、一つ上の画像h+1の階層(以下「第h+1階
層」)の被従属ブロック200(以下「親ブロック」)
の検出結果Vh+1を2倍したもの(2Vh+1)を、第h階
層の注目ブロック201の初期偏位ベクトルとして行な
う。たとえば、次式で定義するマッチング評価関数
「S(uh′,vh′)」が最小となるVh′を探索して
検出する。このとき、注目ブロック201の動きベクト
ルVhは、図6(a)に示すように、Vh=Vh′+2V
h+1で与えられる。また、マッチングの探索範囲は、階
層画像の各層間の対応を考慮し、親ブロック200の検
出結果2Vh+1=(2uh+1,2vh+1)を中心に、たと
えば5×5の範囲に設定する。
【0008】
【数1】
【0009】 但し、初期偏位点:2Vh+1=(2uh+1,2vh+1) 探索点:Vh′=(uh′,vh′) 前フレームの画像h:ft-1,h(x,y) 現フレームの画像h:ft,h(x,y) 検出動きベクトル:Vh=(uh,vh) =(2uh+1+uh′,2vh+1+vh′) 前出の図5の階層画像では、画像h+1の解像度が画像
hと比べて1/2になっている。このため、初期偏位ベ
クトルとして用いる親ブロック200の検出結果Vh+1
も、検出対象の動きベクトルVhの1/2の解像度でし
かないから、親ブロック200の検出結果を2倍し、画
像hの解像度に合わせた後、これを初期偏位ベクトルと
して設定する必要がある。たとえば、Vhmax=0とおく
と、各階層のマッチングによって検出される動きベクト
ルVhは、次式のようになる(図6(b)参照)。
【0010】
【数2】
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前出論文の
技術にあっては、階層が下がるにつれてブロックサイズ
が実質的に細分化されるように、各階層のブロックの画
素数(マッチング画素数)を全て同一にしている。しか
しながら、最下層のブロックサイズを最適化すると、最
上層のブロックサイズが大きくなり過ぎることがあり、
最上層での一つのブロックに含まれる動きの異なる絵柄
の数が増大する結果、探索精度が低下するという問題点
がある。一方、最上層のブロックサイズを最適化する
と、今度は、最下層のブロックサイズが小さくなり過ぎ
ることがあり、最下層でのミスマッチが多発して、やは
り探索精度が低下するという問題点がある。
【0012】
【目的】そこで、本発明は、上位層側の一つのブロック
に含まれる動きの異なる絵柄の数の増大と、下位層側の
ミスマッチとを共に抑制でき、階層型画像情報にブロッ
ク・マッチング法を適用した場合の動きベクトル探索の
精度向上を図ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の方法発明
は、原画像と同一または近い解像度を有する最下位の第
1階層画像と、この第1階層画像の解像度に対して段階
的に解像度が低下する上位側の第2〜第m階層画像とを
用い、上位側の任意階層で検出された親ブロックの動き
ベクトルを初期偏位ベクトルとして、該任意階層の一つ
下位の階層の注目ブロックの動きベクトルを検出する階
層型動きベクトル検出方法において、前記親ブロックの
所属階層が、所定の階層以外の場合には双方のブロック
の画素数を同一とし、一方、所定の階層の場合には双方
のブロックのそれぞれの所属階層画像に対するサイズ比
を同一にしたことを特徴とする。
【0014】請求項2記載の装置発明は、原画像と同一
または近い解像度を有する最下位の第1階層画像を格納
する第1階層メモリと、この第1階層画像の解像度に対
して段階的に解像度が低下する上位側の第2〜第m階層
画像を格納する第2〜第m階層メモリと、上位側の任意
階層で検出された親ブロックの動きベクトルを初期偏位
ベクトルとして、該任意階層の一つ下位の階層の注目ブ
ロックの動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段
と、前記親ブロックの所属階層が、所定の階層以外の場
合には双方のブロックの画素数を同一にする一方、所定
の階層の場合には双方のブロックのそれぞれの所属階層
画像に対するサイズ比を同一にするブロック画素数/サ
イズ比設定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明では、所定の階層を境にしてブロックの
設定方法が適切に切り換えられ、上位層側の一つのブロ
ックに含まれる動きの異なる絵柄の数の増大と、下位層
側のミスマッチとが共に抑制される。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1、図2は本発明に係る階層型動きベクトル検
出装置の一実施例の原理構成図である。なお、以下の説
明では、3階層の階層型画像に適用した例であるが、こ
の階層数に制限されるものではない。
【0017】図1において、10〜30は、階層毎に設
けられた動きベクトル検出部であり、図面下側の動きベ
クトル検出部30は3階層型画像の第1層目の画像(最
下位層画像)に対応し、図面中央の動きベクトル検出部
20は同画像の第2層目の画像(中間層画像)に対応
し、さらに、図面上側の動きベクトル検出部10は同画
像の第3層目の画像(最上位層画像)に対応している。
以下、説明の都合上、図面上側の動きベクトル検出部1
0を「最上位層動きベクトル検出部」、図面中央の動き
ベクトル検出部20を「中位層動きベクトル検出部」、
さらに、図面下側の動きベクトル検出部30を「最下位
層動きベクトル検出部」と呼称する。
【0018】各部の構成は、中位層動きベクトル検出部
20と最下位層動きベクトル検出部30が同一で、最上
位層動きベクトル検出部10が一部異なっている。すな
わち、最上位層動きベクトル検出部10は、二つの画像
メモリ10a、10b、動きベクトル/評価値メモリ1
0c、動きベクトル評価器10d及びブロック設定器1
0hを含み、一方、中位層動きベクトル検出部20(最
下位層動きベクトル検出部30)は、二つの画像メモリ
20a、20b(30a、30b)、動きベクトル/評
価値メモリ20c(30c)、動きベクトル評価器20
d(30d)及びブロック設定器20h(30h)に加
え、動きベクトル伸長器20e(30e)を構成に含
む。
【0019】動きベクトル検出部10(20または3
0)に含まれる二つの画像メモリ10a、10b(20
a、20bまたは30a、30b)の一方は、現フレー
ムの画像信号(以下、単に「現フレーム」と言う)の格
納用、他方は参照フレーム(たとえば、時間的に一つ前
のフレーム)の画像信号(以下、単に「参照フレーム」
と言う)の格納用であり、特に制限しないが、図では、
左側の画像メモリ10a(20aまたは30a)を現フ
レーム格納用、右側の画像メモリ10b(20bまたは
30b)を参照フレーム格納用としている。
【0020】ここで、画像メモリ10a、10b、20
a、20b、30a、30bの解像度(画素密度)は、
下位側から上位側へといくにつれて段階的に低くなって
いる。すなわち、最下位層動きベクトル検出部30の画
像メモリ30a、30bに格納された画像は「高解像度
画像」であり、また、中位層動きベクトル検出部20の
画像メモリ20a、20bに格納された画像は「中解像
度画像」であり、さらに、最上位層動きベクトル検出部
10の画像メモリ10a、10bに格納された画像は
「低解像度画像」である。
【0021】したがって、高解像度画像を格納する画像
メモリ10a、10bは、発明の要旨に記載の「第1階
層メモリ」として機能し、中解像度画像と低解像度画像
を格納する残りの画像メモリ20a、20b、30a、
30bは、発明の要旨に記載の「第2〜第m階層メモ
リ」としての機能を有している。各画像の画素密度は、
「高」、「中」、「低」の順に段階的に低くなるように
設定すればよいが、設計容易性の点で、一定の倍率で変
化するようにした方が望ましい。たとえば、高解像度画
像の画素密度を原画像と同一の(または近い)解像度に
するとともに、この高解像度画像の画素を1/4間引い
たものを中解像度画像とし、さらに、中解像度画像の画
素を1/4間引いたものを低解像度画像としてもよい。
この場合、低解像度画像の画素密度は、高解像度画像の
1/16になる。
【0022】次に、画像メモリ以外の各部の機能を説明
する。まず、最上位層動きベクトル検出部10の動きベ
クトル評価器10dは、一方の画像メモリ10aから読
み出した現フレームの注目ブロックの画像と、他方の画
像メモリ10bから読み出した探索領域の画像とに基づ
き、公知の手法(前述のブロック・マッチング法参照)
によって注目ブロックの動きベクトルを検出するもの
で、検出された動きベクトルと評価値は、動きベクトル
/評価値メモリ10cに書き込まれる。
【0023】中位層動きベクトル検出部20の動きベク
トル評価器20d(または最下位層動きベクトル検出部
30の動きベクトル評価器30d)は、一方の画像メモ
リ20a(30a)から読み出した現フレームの注目ブ
ロックの画像と、他方の画像メモリ20b(30b)か
ら読み出した探索領域の画像とに基づき、公知の手法に
よって注目ブロックの動きベクトルを検出する点で、最
上位層の動きベクトル評価器10dと類似するが、第1
に、一つ上の階層の親ブロックの動きベクトルを初期偏
位ベクトルとする点で相違する。
【0024】すなわち、中位層動きベクトル検出部20
の動きベクトル評価器20d(または最下位層動きベク
トル検出部30の動きベクトル評価器30d)には、動
きベクトル伸長器20e(30e)によって所定の伸長
処理を施された一つ上の階層の親ブロックの動きベクト
ル10f(20f)……10f′または20f′は伸長
処理後の動きベクトル……が入力しており、動きベクト
ル評価器20d(30d)は、親ブロックの動きベクト
ル10f′(20f′)で指示されるベクトルに対応す
る領域よりも若干大きい探索領域(x)を設定し、その
領域内の画像を画像メモリ20b(30b)から読み込
み、領域(x)の中で評価が最も高いベクトルVxを探
し出し、その探索結果のベクトルVxと評価値xとを動
きベクトル/評価値メモリ20c(30c)に書き込む
点で相違する。探索領域xを必要最小限の大きさにで
き、無駄な探索処理を回避できる。したがって、中位層
と最下位層の動きベクトル評価器20d、30dは、上
位側の階層で検出された親ブロックの動きベクトルを初
期偏位ベクトルとして、一つ下位の階層の注目ブロック
の動きベクトルを検出する「動きベクトル検出手段」と
しての機能を有している。
【0025】また、第2に、同一階層内の周辺ブロック
の動きベクトルを参照する点で相違する。すなわち、動
きベクトル/評価値メモリ20c(30c)にすでに書
き込まれている周辺ブロックの動きベクトルを、参照動
きベクトル20g(30g)として少なくとも一つ読み
出し、この参照動きベクトル20g(30g)に対応し
た探索領域(Yi)(iは参照動きベクトルの識別番
号)の画像を、画像メモリ20b(30b)から読み出
す。そして、領域(Yi)の中で最も評価の高いベクト
ルVyを探し出し、その探索結果の動きベクトルVyi
と評価値yiとを動きベクトル/評価値メモリ20c
(30c)に書き込む。最後に、親ブロックの動きベク
トルを参照したときの評価値xと、周辺ブロックの動き
ベクトルを参照したときの評価値yi(たとえば二つの
周辺ブロックを参照した場合にはy1、y 2)との中で最
も評価の高いベクトルVzを当該階層画像の注目ブロッ
クにおける動きベクトル20f(30f)として確定
し、一つ下の階層へ出力するとともに、動きベクトル/
評価値メモリ20c(30c)に書き込む。
【0026】ここで、本実施例のポイントについて述べ
る。本実施例のポイントの一つは、最上位層の動きベク
トル評価器10dと中位層の動きベクトル評価器20d
で評価するブロックの画素数(マッチング画素数)を同
一に設定する点にある。かかる設定は、最上層動きベク
トル検出部10のブロック設定器10hと中位層動きベ
クトル検出部20のブロック設定器20hによって行な
われる。また、本実施例のポイントの他の一つは、最下
層の動きベクトル評価器30dで評価するブロックのサ
イズを、同階層の画像メモリ30aに格納されている画
像に対して所定のサイズ比(便宜的にA)となるように
設定する点にある。かかる設定は、最下層動きベクトル
検出部30のブロック設定器30hによって行なわれ
る。したがって、各階層のブロック設定器10h、20
h及び30hは、発明の要旨に記載の「ブロック画素数
/サイズ比設定手段」としての機能を有している。
【0027】次に、図2を参照しながら、本実施例のブ
ロック設定を説明する。図2において、hthは中位層の
画像の一部、hth+1は上位層の画像の一部、hth-1は下
位層の画像の一部を表している。hth+1は、図1の最上
位層の画像メモリ10a内の画像に相当し、hthは、図
1の中位層の画像メモリ20a内の画像に相当し、さら
に、hth-1は、図1の最下位層の画像メモリ30a内の
画像に相当する。升目は各階層画像に設定されるブロッ
クを代表的に表しており、40は上位層画像のブロッ
ク、50〜53は中位層画像のブロック、54は下位層
画像のブロックである。上位層画像のブロック40と中
位層画像のブロック50〜53とはブロック内の画素数
が同一であり、一方、中位層画像のブロック(たとえば
50)と下位層画像のブロック54とは、それぞれの所
属階層画像(ブロック50は中位層画像、ブロック54
は下位層画像)に対するサイズ比が同一である。すなわ
ち、中位層画像に対するブロック50のサイズ比は
「A」であり、同様に、下位層画像に対するブロック5
4のサイズ比も「A」である。
【0028】すなわち、図2のブロック設定によれば、
所定の階層(中位層)を境にして、マッチング画素数を
主体にしたブロック設定(上位側)と、サイズ比を主体
にしたブロック設定(下位側)とに切り換えられること
になる。したがって、所定の階層を含む上位層側
(hth、hth+1)のマッチング画素数をテクスチャ抑制
に有効な適度な量に設定しつつ、所定の階層を含む下位
層側(hth、hth-1)のブロックサイズをミスマッチ抑
制に有効な適度な大きさに設定することができ、階層型
画像情報にブロック・マッチング法を適用した場合の動
きベクトル探索の精度低下を回避できるという特有の効
果を得ることができる。
【0029】しかも、所定の階層を含む上位層側では、
th+1の一つのブロック40で得られたベクトルを初期
偏位ベクトルとして、hthの四つのブロック50〜53
をまとめてサーチすることとなり、探索範囲をまとめて
読み出せるため、メモリアクセス量の削減効果も期待で
きるという効果が得られるほか、最上層のブロックサイ
ズが大きくなりすぎるという不都合も解決できる。
【0030】なお、以上の実施例では、ブロックの設定
方法を中位層で切り替えているが、上位層であってもよ
い。また、実施例では3層の階層型画像情報に適用した
例を示しているが、これに限るものではない。4層以上
の多層であってもよい。4層以上の多層画像に適用した
場合は、所定の階層が必ずしも中間の階層画像になると
は限らない。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、所定の階層を境にして
ブロックの設定方法を切り換えることができる。具体的
には、上位層側では一つのブロックに含まれる動きの異
なる絵柄の数の増大抑制に有効な設定方法に、また、下
位層側ではミスマッチの抑制に有効な設定方法に切り換
えることができる。したがって、上位層側の一つのブロ
ックに含まれる動きの異なる絵柄の数の増大と、下位層
側のミスマッチとを共に抑制でき、階層型画像情報にブ
ロック・マッチング法を適用した場合の動きベクトル探
索の精度向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の概念的な要部全体構成図である。
【図2】一実施例の各階層におけるブロック設定の概念
図である。
【図3】動きベクトル検出の基本原理図(その1)であ
る。
【図4】動きベクトル検出の基本原理図(その2)であ
る。
【図5】従来の階層型画像の模式図である。
【図6】階層型画像における動きベクトル検出の概念図
である。
【符号の説明】
10a、10b:画像メモリ(第1階層メモリ) 20a、20b、30a、30b:画像メモリ(第2〜
第m階層メモリ) 20d、30d:動きベクトル評価器(動きベクトル検
出手段、動きベクトル参照手段、第2の動きベクトル参
照手段) 10h、20h、30h:ブロック設定器(ブロック画
素数/サイズ比設定手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大山 公一 東京都渋谷区代々木4丁目36番19号 株 式会社グラフィックス・コミュニケーシ ョン・ラボラトリーズ内 (72)発明者 佐藤 真樹 東京都渋谷区代々木4丁目36番19号 株 式会社グラフィックス・コミュニケーシ ョン・ラボラトリーズ内 (72)発明者 山田 恭裕 東京都渋谷区代々木4丁目36番19号 株 式会社グラフィックス・コミュニケーシ ョン・ラボラトリーズ内 (56)参考文献 特開 平3−4686(JP,A) 特開 平3−247190(JP,A) 特開 平6−78292(JP,A) 特開 平7−107486(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 7/24 - 7/68

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原画像と同一または近い解像度を有する最
    下位の第1階層画像と、この第1階層画像の解像度に対
    して段階的に解像度が低下する上位側の第2〜第m階層
    画像とを用い、 上位側の任意階層で検出された親ブロックの動きベクト
    ルを初期偏位ベクトルとして、該任意階層の一つ下位の
    階層の注目ブロックの動きベクトルを検出する階層型動
    きベクトル検出方法において、 前記親ブロックの所属階層が、 所定の階層以外の場合には双方のブロックの画素数を同
    一とし、 一方、所定の階層の場合には双方のブロックのそれぞれ
    の所属階層画像に対するサイズ比を同一にしたことを特
    徴とする階層型動きベクトル検出方法。
  2. 【請求項2】原画像と同一または近い解像度を有する最
    下位の第1階層画像を格納する第1階層メモリと、 この第1階層画像の解像度に対して段階的に解像度が低
    下する上位側の第2〜第m階層画像を格納する第2〜第
    m階層メモリと、 上位側の任意階層で検出された親ブロックの動きベクト
    ルを初期偏位ベクトルとして、該任意階層の一つ下位の
    階層の注目ブロックの動きベクトルを検出する動きベク
    トル検出手段と、 前記親ブロックの所属階層が、所定の階層以外の場合に
    は双方のブロックの画素数を同一にする一方、所定の階
    層の場合には双方のブロックのそれぞれの所属階層画像
    に対するサイズ比を同一にするブロック画素数/サイズ
    比設定手段と、を備えたことを特徴とする階層型動きベ
    クトル検出装置。
JP6538395A 1995-03-24 1995-03-24 階層型動きベクトル検出方法及びその装置 Expired - Lifetime JP2853974B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6538395A JP2853974B2 (ja) 1995-03-24 1995-03-24 階層型動きベクトル検出方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6538395A JP2853974B2 (ja) 1995-03-24 1995-03-24 階層型動きベクトル検出方法及びその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08265772A JPH08265772A (ja) 1996-10-11
JP2853974B2 true JP2853974B2 (ja) 1999-02-03

Family

ID=13285415

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6538395A Expired - Lifetime JP2853974B2 (ja) 1995-03-24 1995-03-24 階層型動きベクトル検出方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2853974B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010288110A (ja) 2009-06-12 2010-12-24 Sony Corp 画像処理装置および画像処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08265772A (ja) 1996-10-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6356589B1 (en) Sharing reference data between multiple encoders parallel encoding a sequence of video frames
US5175618A (en) Compression method for interlace moving image signals
US5689306A (en) Method and apparatus for encoding a video signal using pixel-by-pixel motion prediction
KR100209793B1 (ko) 특징점 기반 움직임 추정을 이용하여 비디오 신호를 부호화 및 복호화하는 장치
US20040114688A1 (en) Device for and method of estimating motion in video encoder
US20100284465A1 (en) Method for compressing data in a video sequence
JP4709155B2 (ja) 動き検出装置
JP3667105B2 (ja) 動きベクトル検出方法及びその方法を実施する装置
US5689312A (en) Block matching motion estimation method
JPH09182082A (ja) 動画像の動き補償予測符号化方法とその装置
JP2853973B2 (ja) 階層型動きベクトル検出方法及びその装置
JP2853974B2 (ja) 階層型動きベクトル検出方法及びその装置
JP2963362B2 (ja) 階層型動きベクトル検出方法及びその装置
EP1295483B1 (en) Method of performing motion estimation
US8325813B2 (en) Moving image coding apparatus
US6061401A (en) Method and apparatus for selectively encoding/decoding a video signal
Chan et al. Adaptive partial distortion search for block motion estimation
KR100266161B1 (ko) 디지털 영상을 위한 움직임 추정방법(Method of Predicting Motion for Digital Image)
JP2923875B2 (ja) 動画像符号化装置
JP3478836B2 (ja) デジタル画像シーケンスの符号化方法および符号化装置
JP3171951B2 (ja) 画像符号化/復号化装置及び画像符号化/復号化方法
JP2001145011A (ja) 映像信号符号化装置
JPH08242457A (ja) 動きベクトル検出方法
Kim et al. Stochastic approach for motion vector estimation in video coding
JPH07264594A (ja) 動画像の動き補償予測符号化方法