JP2853806B2 - ポリカーボネート系樹脂組成物 - Google Patents

ポリカーボネート系樹脂組成物

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JP2853806B2 JP62267549A JP26754987A JP2853806B2 JP 2853806 B2 JP2853806 B2 JP 2853806B2 JP 62267549 A JP62267549 A JP 62267549A JP 26754987 A JP26754987 A JP 26754987A JP 2853806 B2 JP2853806 B2 JP 2853806B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ポリスチレン樹脂に3種の異なった構造を
有するビスフェノール成分より導かれる芳香族ポリカー
ボネート共重合体を配合してなる優れた透明性を有する
ポリカーボネート系樹脂組成物に関する。より詳細に
は、透明性に優れ、光学的な歪みが小さい成形物を提供
できる組成物に関する。 (従来の技術およびその問題点) ポリカーボネート樹脂とスチレン単独重合体との混合
において、その混合比が全領域において透明性を維持で
きる組成物の開示はまだない。特公昭43−6295号公報に
は、ポリカーボネート樹脂とポリスチレンとを混合さ
せ、透明性を保持し且つ高軟化点を具えるポリカーボネ
ート樹脂を抵抗するとの記憶がある。しかし、前記公報
にも示されているように、ポリカーボネート樹脂とポリ
スチレンとを混合する際、ポリスチレンの量が多くなる
に従って成形物の透明性は次第に低下し、その添加量が
30%を越えると曇りが大きくなる。従って、該混合物に
おいて、全組成領域に亘り透明性樹脂を抵抗するもので
は到底ありえない。 一方、光学機器用の成形物の製造に用いられる成形材
料としては、透明性に優れ且つ光学的歪みの特に小さい
ことが必須要件として要求される場合が多い。しかし、
このような条件を充分満たし得るプラスチック成形材料
は極めて少ない。 近年、光学用材料として、光学式情報記録基板が注目
されている。すなわち、レーザー光線のスポットビーム
をディスクに当て、ディスクに微細なピットで信号を記
録し、ピットによって記録された信号をレーザー光線の
反射又は透過光量を検出することによって読み出すダイ
レクト・リード・アフター・ライト(DRAW),イレーザ
ブル・ダイレクト・リード・アフター・ライト(EDRA
W)型光学式情報記録再生方式が注目されている。 このような記録再生方式に利用されるディスクには、
ディスク本体をレーザー光線が通過するために透明であ
ることは勿論のこと、読取り誤差を少なくするために光
学的均質性が強く求められる。ディスク本体形成時の樹
脂な冷却及び流動過程において生じた熱応力・分子配向
・ガラス転移点付近の容積変化による残留応力が主な原
因となり、レーザー光線がディスク本体を通過する際に
複屈折が生じる。この複屈折に起因する光学的不均一性
が大きいことは光学式ディスクとしては致命的な欠陥で
ある。 一般に、ポリメチルメタクリレート(以下、PMMAと略
す)は、プラスチック材料の中で抜群の透明性と耐候性
を有すると共に、複屈折が小さく成形性が良好で、機械
的強度もバランスしている代表的な光学用材料として使
用できることが知られている。 しかし、PMMAは吸水性が比較的大きく、高精度の寸法
安定性を必要とする用途材料に適していない。 また、ビスフェノールAのホモポリカーボネート(以
下、PCと略す)は、PMMAと同程度の透明性を有すると共
に、耐熱性、耐衝撃性に優れたエンジニアリングプラス
チックの一種で且つ吸水性が低い。 しかし、PCは光学的異方性の大きな官能基であるフェ
ニル環を有し、複屈折性を生じやすく、また、成形性に
劣っている。 一方、PCを用いたとしても、成形温度を高めるか、又
は樹脂の平均分子量を低下させて溶融粘度を下げること
により複屈折を低減することもできるが、成形温度の上
昇は樹脂の熱分解を生じ、また、分子量の低下は機械的
強度の低下を生ずるなど各々限界がある。 このような状況の中、光ディスク用PCの複屈折低減化
に関する多くの提案がなされている。 例えば、配向複屈折を低減化するためにPCの流動性
を改良するもの(特開昭58−126119号公報、特開昭60−
215051号公報、特開昭61−16962号公報、特開昭61−788
64号公報、特開昭61−123658号公報)、ビスフェノー
ルA以外の骨格を有する二価フェノール、又は脂肪族ア
ルコールを用いて光弾性定数を低下させるもの(特開昭
60−83239号公報、特開昭60−16321号公報、特開昭60−
166322号公報、特開昭61−55116号公報、特開昭61−551
17号公報、特開昭61−223025号公報、特開昭62−2770号
公報、特開昭62−3443号公報、特開昭62−39624号公
報)、ポリエステルカーボネートやポリエーテルカー
ボネート構造をPCに導入して光弾性定数を低下すると共
に、流動性を改質するもの(特開昭60−188422号公報、
特開昭60−188426号公報、特開昭62−36457号公報)。 しかし、これらの提案では、複屈折性がPCの化学構造
自身に起因することから、一様に複屈折の低い基板を安
定して製造することが困難である。 また、最近、ポリマーブレンドによる複屈折消去効果
が提唱されている[米国特許第4373065号;ポリマー(P
orymer)、第26巻、第1619頁(1985年);特開昭61−10
8617号公報]。これらの基本原理は次のごとくである。
すなわち、正の複屈折性ポリマーと負の複屈折性ポリマ
ーを相溶させれば、透明性を失わせることなく正負の複
屈折が相殺されて複屈折のない成形物あるいは延伸物が
得られるという原理に基づいている。PCの固有複屈折を
消去する材料としては、フェニルマレイミド−スチレン
共重合体、無水マレイン酸−スチレン共重合体(特開昭
61−19656号公報)、及びN−フェニルマレイミドとN
−t−ブチルマレイミドとスチレンとの三元共重合体
(特開昭62−18466号公報)が挙げられる。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、芳香族ポリカーボネート共重合体とポリス
チレン樹脂との混合系に関し、その混合比が全領域にお
いて優れた透明性を維持できるポリカーボネート系樹脂
組成物を見出だし、また、特に詳しくは、透明性に優れ
ると共に光学的歪みの小さい成形品を見出だし、本発明
に到達したものである。 すなわち、本発明は (イ)下記式で表される2,2−ビス−(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン(i)、1,1′−ビス−(4−ヒド
ロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン(ii)
および1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサン(iii)の3種の二価フェノール系化合物を、
p−(イソ−C3-9アルキル)フェノールを用いることな
くカーボネート結合して得られる芳香族ポリカーボネー
ト共重合体1〜99重量%と、(ロ)スチレンの単独重合
体99〜1重量%とを混合してなる透明なポリカーボネー
ト系樹脂組成物を提供する。 前記芳香族ポリカーボネート共重合体を構成する
(i)、(ii)および(iii)の各単量体の組成割合
を、それぞれaモル%、bモル%およびcモル%とした
とき、前記a〜cが下記数式(I)〜(VI)を満足する
のが好ましい。 a+b+c=100 …(I) 0<b<100 …(II) 0<c<75 …(III) 0<a≦35+5.5c(ただし0<c≦10の時)…(IV) 0<a≦100−c (ただし10≦c≦70の時)…(V) 0<a≦450−6c (ただし70≦c≦75の時)…(VI) それぞれの構成単位(i)(ii)(iii)の割合が上
記範囲外であると、スチレンの単独重合体との混合によ
って得られるポリカーボネート系樹脂組成物の透明性が
失われる。 なお、本発明の共重合体のビスフェノールA−ポリカ
ーボネート換算の粘度平均分子量は13,000〜50,000が好
ましい。13,000未満では共重合体が脆くなり、50,000を
越えると光学的歪みの小さい成形材料を供する上で支障
をきたす。 また、上述の芳香族ポリカーボネート共重合体との混
合に用いられるスチレンの単独重合体は、組成物中3〜
60重量%の範囲で含有することが特に望ましい。 すなわち、3重量%未満であると光学的均質性を保持
する上で支障をきたし、また、60重量%を越すと熱安定
性の低下により成形品の着色、機械的性質の低下などの
支障をきたす。 なお、上述のスチレンの単独重合体は、数平均分子量
にして10,000〜200,000の間にあることが好ましく、こ
の範囲外であると、機械的性質および光学的均質性の何
れかにおいて支障を生じる。 本発明の芳香族ポリカーボネート共重合体の製造法と
しては、次の二つの方法がある。 エステル交換法 2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1′−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイ
ソプロピルベンゼンおよび1,1−ビス−(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサンと、これらの化合物に対し
化学量論的に当量よりやや過剰のジフェニルカーボネー
トとを、通常のカーボネート化触媒の存在下で反応させ
る。より具体的には、例えば、前記3種の二価フェノー
ル系化合物とジフェニルカーボネートとを、前記触媒の
存在下、約160〜180℃の温度で、常圧下、不活性ガスを
導入した条件で約30分反応させた後、2時間かけて徐々
に減圧しながら約180〜220℃の温度下で反応を続け、最
終的に10Torr、220℃にして、前縮合を終了する。その
後、10Torr、270℃で30分、5Torr、270℃で20分反応
し、次いで、0.5Torr以下、好ましくは0.3Torr〜0.1Tor
rの減圧下、270℃で1.5時間〜2.0時間、後縮合を進め
る。 なお、カーボネート結合のためのカーボネート化触媒
としては、リチウム系触媒、カリウム系触媒、ナトリウ
ム系触媒、カルシウム系触媒、錫系触媒等のアルカリ金
属、アルカリ土類金属触媒等が適しており、例えば、水
酸化リチウム、炭酸リチウム、水素化ホウ素カリウム、
リン酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ホウ素
ナトリウム、水素化カルシウム、ジブチル錫オキシド、
酸化第1錫が挙げられる。これらのうち、カリウム系触
媒を用いることが好ましい。 ホスゲン法 2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1′−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイ
ソプロピルベンゼンおよび1,1−ビス−(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサンの混合物とホスゲンとを反
応させる。より具体的には、かき混ぜ機、温度計、ガス
導入管、排気管を備えた三つ口フラスコに、前記3種の
二価フェノール系化合物のピリジン溶液を入れ、激しく
かき混ぜながらホスゲンガスを導入する。ホスゲンは猛
毒であるから、強力なドラフト中で操作する。また、排
気末端には、余剰ホスゲンを分解、無毒化するためのユ
ニット(例えば、水酸化ナトリウム10%水溶液を満たし
ユニット)を付ける。ホスゲンは、ボンベから洗気瓶を
通してフラスコに導入する。例えば、ホスゲンを、空の
洗気瓶、パラフィンを入れた洗気瓶(泡数を数えるため
装置)、空の洗気瓶を順次通過させてフラスコ内に導入
する。ガス導入管は、かき混ぜ機の上に差し込むように
し、析出するピリジン塩によって詰まらないようにする
ため、先端を漏斗状に広げておく。ガス導入に伴い、ピ
リジンの塩酸塩が析出して内容物は濁ってくる。反応温
度は30℃以下になるように水冷する。縮合の進行と共に
粘稠になってくる。ホスゲン−塩化水素錯体の黄色が消
えなくなるまでホスゲンを通じる。反応終了後、生成し
たポリカーボネートは、沈殿、再沈殿などにより精製で
きる。例えば、反応混合液にメタノールを加えて重合体
を沈殿させ、濾別乾燥する。得られたポリカーボネート
は塩化メチレン、ピリジン、クロロホルム、テトラヒド
ロフラン等に溶けるので、これらの溶液からメタノール
により再沈殿して精製する。 上記の芳香族ポリカーボネート共重合体とスチレン樹
脂とを均一に混合させる方法としては、押出機、ニーダ
ー、バンバリーミキサー等による公知の溶融混練手法、
あるいは塩化メチレン等の共通溶媒に溶解させて溶媒混
合させ、後乾燥させる手法等を挙げることができる。 また、本発明による樹脂組成物は、必要に応じて、公
知の滑剤、各種の安定剤を生成物の諸物性に害を与えな
い範囲で含有させてもよい。 以下に本発明を実施例について説明するが、本発明は
これらの実施例によって限定されるものではない。な
お、以下の参考例および実施例に示した粘度平均分子量
とは、ビスフェノールA−ポリカーボネートの20℃にお
ける塩化メチレン溶液を用いて測定して、固有粘度
[η]と粘度平均分子量Mvとの関係式として得られた [η]=1.11×10-4(Mv)0.82 [イー・ミラー(E.Miiller)とオー・バイヤー(O.Bay
er);米国特許第2999844号]の式を用い、固有粘度か
ら計算したビスフェノールA−ポリカーボネート換算の
分子量である。 (参考例および実施例) 参考例1 芳香族ポリカーボネート共重合体の合成 (エステル交換法) 2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
(i)14重量部(5mol%)と、1,1′−ビス−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン(i
i)245重量部(59mol%)と、1,1−ビス−(4−ヒドロ
キシフェニル)シクロヘキサン(iii)116重量部(36mo
l%)と、ジフェニルカーボネート264重量部とを、31
(リットル)三つ口フラスコに入れ、脱気し、N2パージ
を5回繰り返した後、180℃のシリコーンオイルバスを
用いて、窒素を導入しながら溶融させた。溶融後、カー
ボネート化触媒である水素化ホウ素カリウムを予めフェ
ノールに溶かした溶液(仕込んだビスフェノール全量に
対して3×10-3mol%量)を加え、180℃、N2下、30分撹
拌、醸成した。次に、同温度下、100Torrに減圧し、30
分撹拌した後、同温度下でさらに50Torrに減圧し、30分
反応させた。次に、徐々に温度を220℃まで上げ、30分
反応させた。この時点までの反応で、フェノール留出理
論量の80%を留出させた。しかる後、同温度下で10Torr
に減圧し、30分反応させ、温度を徐々に270℃に上げ、3
0分反応させた。さらに、同温度下で、5Torrに減圧し、
30分反応させ、フェノール留出理論量のほぼ全量を留出
させ、前縮合を終えた。 次に、同温度下で、0.1〜0.3Torrで2時間、後縮合さ
せた。窒素下で生成物のポリマーを取り出し、冷却した
後、ジクロルメタンを溶媒に用いて、20℃で溶液粘度を
測定した。この値から算出した粘度平均分子量(以下、
これをMvと略す)は、Mv=16,520であった。アッベの屈
折計より測定した屈折率(以下、これをnDと略す)は、
nD−1.5922であった。また、示差走査カロリーメーター
(DSC;Perkin−Elmer 2C型)から、ガラス転移温度(以
下、これをTgと略す)は、Tg=156℃であることがわか
った。また、ASTM−D−570−63に準じて測定した吸水
率(以下、これをWabと略す)は、Wab=0.23%であっ
た。さらに、光弾性定数(以下、これをCと略す)は、
C=32ブリュースターズ(Brewsters,10-12m2/N)であ
ることがわかった。光弾性定数は自作のものを用いて測
定したが、光弾性定数の算出方法として、試験片(100m
m×10mm×1mm)に、異なる大きさの引張応力を長さ方向
に追加し、下式(1)に各々の値を代入して、その傾き
から止める方法を採用した。 n1−n2=C(σ−σ) (1) 但し、n1−n2 :複屈折 σ−σ2:残留応力 C :光弾性定数 参考例2 芳香族ポリカーボネート共重合体の合成 (ホスゲン法) 三つ口フラスコに撹拌機、温度計、ガス導入管、排気
管を取り付けた。この三つ口フラスコに、水酸化ナトリ
ウム10重量%水溶液を入れ、これに、2,2−ビス−(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン(i)55重量部(20mo
l%)と、1,1′−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−
p−ジイソプロピルベンゼン(ii)179重量部(43mol
%)と、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサン(iii)119重量部(37mol%)とを溶かし、
ジクロルメタンを加え、これを激しく撹拌しながら、ホ
スゲンガスを導入した。ホスゲンはボンベから空の洗気
弁、水を入れた洗気瓶、空の洗気瓶を通してフラスコに
導入した。ホスゲンガスの導入中の反応温度を25℃以下
になるように水冷した。縮合の進行と共に、溶液は粘稠
になってくる。さらに、ホスゲン−塩化水素錯体の黄色
が消失するまでホスゲンを通じた。反応終了後、メタノ
ールに反応溶液を注ぎ込み、濾別し、水洗を繰り返し
た。さらに、生成したポリカーボネートを、ジクロルメ
タンの溶液からメタノールにより再沈して精製した。 精製後、よく乾燥し、ジクロルメタンを溶液に用い
て、20℃で溶液粘度を測定した。この値から算出した粘
度平均分子量Mvは18,420であった。さらに、参考例1と
同様の測定を行ったところ、屈折率、ガラス転移温度、
光弾性定数、吸水率については表1に示す結果が得られ
た。 参考例3〜4 前記ビスフェノール(i)、(ii)及び(iii)を、
それぞれ表1に掲げた割合で用い、参考例1または参考
例2で示したポリカーボネート共重合体の製造法(エス
テル交換法またはホスゲン法)により、共重合体を合成
した。前記参考例1および参考例2と同様に、これらの
樹脂特性を測定したところ、表−1に示す結果が得られ
た。 なお、表−1には、以下に記す参考例5,6の諸特性を
併記した。 参考例5 ビスフェノールAホモポリカーボネート[AD5503(帝
人化成(株);商品名)]の樹脂特性を、参考例1と同
様にして測定した。なお、ジクロルメタンの溶媒に用い
て、20℃の溶液粘度を測定し、この値より算出した粘度
平均分子量は、Mv=17,000であった。また、この樹脂の
G.P.C.による数平均分子量は11,000であり、重量平均分
子量は37,000であった。 参考例6 スチレン単独重合体[Styron666(旭化成(株);商
品名)]の樹脂特性を、参考例1と同様にして測定し
た。なお、この樹脂のG.P.C.による数平均分子量は55,0
00であった。実施例1〜7および比較例1 上記の参考例1〜4の芳香族ポリカーボネート共重合
体をそれぞれポリカーボネート樹脂I〜IVと略称する。
また、参考例5のヒスフェノールA−ホモポリカーボネ
ートをポリーカーボネート樹脂V、参考例6のホモポリ
スチレンをスチレン系樹脂Aと、それぞれ略称する。 ポリカーボネート樹脂I〜Vとスチレン系樹脂Aを表
−2に示す割合で、20mmφのブラベンダー・エクストゥ
ルダー(Brabender Extruder)を用いて混練し、ペレッ
ト化し、ポリカーボネート系樹脂組成物を得た。 得られたポリカーボネート系樹脂組成物それぞれにつ
いて諸特性を測定したところ、表−2に示す結果が得ら
れた。(効果) 表−2の結果から明らかなように、本発明によるポリ
カーボネート樹脂組成物は、透明性に優れ、且つ光学的
歪みの小さい樹脂組成物であることがわかる。 また、エンジニアリングプラスチックスの用途として
も、特に透明性が要求される分野に用いられる。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.(イ)2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プ
    ロパン(i)、1,1′−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
    ル)−p−ジイソプロピルベンゼン(ii)および1,1−
    ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ii
    i)の3種の二価フェノール系化合物を、p−(イソ−C
    3-9アルキル)フェノールを用いることなくカーボネー
    ト結合して得られる芳香族ポリカーボネート共重合体1
    〜99重量%と、(ロ)スチレンの単独重合体99〜1重量
    %とを混合してなる透明なポリカーボネート系樹脂組成
    物。 2.芳香族ポリカーボネート共重合体を構成する
    (i)、(ii)および(iii)の各単量体の組成割合
    を、それぞれaモル%、bモル%およびcモル%とした
    とき、前記a〜cが下記数式(I)〜(VI)を満足する
    特許請求の範囲第1項記載のポリカーボネート系樹脂組
    成物。 a+b+c=100 …(I) 0<b<100 …(II) 0<c<75 …(III) 0<a≦35+5.5c(ただし0<c≦10の時) …(IV) 0<a≦100−c(ただし10≦c≦70の時) …(V) 0<a≦450−6c(ただし70≦c≦75の時) …(VI)
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