JP2852773B2 - 磁気ディスクの製造方法 - Google Patents

磁気ディスクの製造方法

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JP2852773B2 JP1298176A JP29817689A JP2852773B2 JP 2852773 B2 JP2852773 B2 JP 2852773B2 JP 1298176 A JP1298176 A JP 1298176A JP 29817689 A JP29817689 A JP 29817689A JP 2852773 B2 JP2852773 B2 JP 2852773B2
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本発明は磁気ディスク及びその製造方法に関するもの
である。
ロ.従来技術 例えば電子スチルカメラ用のビデオフロッピーディス
ク等の磁気ディスクにおいて、メタル磁性粉を結合剤樹
脂で支持体上に結着させて磁性層を形成した構造にした
場合、この種の磁性層は導電性がそれほど良好でなく、
表面電気抵抗が比較的高いために帯電しやすい。この結
果、帯電電荷の放電時にノイズを発生したり、塵埃が付
着してドロップアウトの原因となったりする。
このために、磁性層中に、導電性粉末(カーボンブラ
ック、グラファイト、銀粉、ニッケル粉等)や界面活性
剤(天然、ノニオン、アニオン、カチオン、両性)を添
加し、表面電気抵抗を下げることが、特公昭46−22726
号、同47−24881号、同47−26882号、同48−15440号、
同48−26761号、米国特許第2271623号、同第2240472
号、同第2288226号、同第2676122号、同第2676924号、
同第2676975号、同第2691566号、同第2727860号、同第2
730498号、同第2742379号、同第2739891号、同第306810
1号、同第3158484号、同第3201253号、同第3210191号、
同第3294540号、同第3415649号、同第3441413号、同第3
442654号、同第3475174号、同第3545974号等に記載され
ている。しかしながら、これらの従来技術では、磁性層
に導電性粉末を添加すること(磁気テープよりも多量に
添加)により、メタル磁性粉の充填密度や分散性が低下
するため、出力が低下して、ノイズが増大するという欠
点がある。しかも、界面活性剤の添加は、表面電気抵抗
を下げる効果が小さく、添加量を増やすと、磁性層の耐
久性が劣化するという欠点がある。
他方、支持体と磁性層との間にカーボンブラック含有
の導電性層を設け、上記欠点を改良せんとする試みが特
公平1−20488号等に記載されている。しかしながら、
この従来技術の場合、上記導電性層を支持体上に塗布、
乾燥した後に上記磁性層を形成する、いわゆるウエット
・オン・ドライの重層塗布方式によるものであるから、
磁性層と導電性層との接着性が低下し、特にメタル磁性
粉を使用した磁気ディスクにおいては、膜剥離等、耐久
性上の問題が発生する。そして、いわゆるウエット・オ
ン・ドライの重層方式では、導電性層の表面粗れが、磁
性層に影響を及ぼし易く、特に、メタル磁性粉を使用し
た磁気ディスク(高密度記録のため、高出力、低ノイズ
が要求される。)においては、出力が低下し、ノイズが
増大するという欠点がある。
ハ.発明の目的 本発明の目的は、メタル磁性粉の充填密度が高く、分
散性が良く、高出力、低ノイズであって、高耐久性でド
ロップアウトが少なく、かつ、特に高温下での耐久性に
優れた磁気ディスクを提供することにある。
本発明の他の目的は、耐久性を向上させ、かつ表面を
平滑にし、高出力、低ノイズを実現できる磁気ディスク
の製造方法を提供することにある。
ニ.発明の構成 本発明の目的は、非磁性支持体上に、粒径10〜50mμ
のカーボンブラックを含有する導電性層用塗料と、比表
面積が40m2/g以上のメタル磁性粉及び粒径40〜300mμの
カーボンブラックを含有する磁性層用塗料とをこの順に
塗布するにあたり、押し出しコーターを用い、塗布され
た前記導電性層用塗料が未乾燥状態のうちに前記磁性層
用塗料を塗布する磁気ディスクの製造方法、により達成
される。
本発明による磁気ディスクは、磁性層としてメタル磁
性粉を含有する磁性層を有しているが、使用可能なメタ
ル磁性粉としては、Fe、Ni、Coをはじめ、Fe−Al系、Fe
−Al−Ni系、Fe−Al−Co系、Fe−Ni−Si系、Fe−Al−Zn
系、Fe−Ni−Co系、Fe−Mn−Zn系、Fe−Ni系、Fe−Ni−
Al系、Fe−Ni−Zn系、Fe−Ni−Mn系、Fe−Co−Ni−P
系、Co−Ni系、Fe、Ni、Co等を主成分とするメタル磁性
粉等の強磁性粉が上げられる。なかでも、耐蝕性及び分
散性の点で特にFe−Al、Fe−Al−Ni、Fe−Al−Zn、Fe−
Al−Co、Fe−Ni、Fe−Ni−Al、Fe−Ni−Zn、Fe−Ni−Al
−Si−Zn、Fe−Ni−Al−Si−Mn系のメタル磁性粉が好ま
しい。
こうしたメタル磁性粉は飽和磁化、保磁力が大きく、
高密度記録に優れている。また、比表面積が40m2/g以上
のメタル磁性粉を用いれば、高密度記録が可能であっ
て、S/N比等に優れた媒体を提供できる。
上記磁性層には、上記のメタル磁性粉の他に、粒径40
〜300mμのカーボンブラックが含有されていることに注
目すべきである。こうしたカーボンブラックを含有する
ことによって、常温耐久性は勿論のこと、高温条件下で
の耐久性が向上する。
特に、スチルビデオシステムにおいて、長時間繰返し
てシーク再生される使い方が多く、この際、セットの温
度が高くなることがあり、高温条件下での耐久性を向上
させることが望まれているが、この要求は上記カーボン
ブラックによって十分に達成することができるのであ
る。これは、上記カーボンブラックによって磁性層の摩
擦が少なくなり、その耐久性が増大するからであると考
えられる。
こうした粒径40〜300mμの滑り性カーボンブラックと
しては、例えばコロンビアカーボン日本社のR−14(比
表面積45m2/g、粒径68mμ)、R−420(比表面積25m2/
g、粒径68mμ)、R−450(比表面積33m2/g、粒径62m
μ)、R−MT−P(比表面積8m2/g、粒径280mμ)、カ
ボット社製のSterlingV(比表面積35m2/g、粒径50m
μ)、SterlingNS(比表面積25m2/g、粒径75mμ)、Ste
rlingSO(比表面積42m2/g、粒径41mμ)、三菱化成
(株)製の#22B(比表面積55m2/g、粒径40mμ)、#20
B(比表面積56m2/g、粒径40mμ)、CF−9(比表面積60
m2/g、粒径40mμ)、#3500(比表面積47m2/g、粒径40m
μ)、デンカ(株)製のHS−100(比表面積32m2/g、粒
径53mμ)、ASAHI HS−500(比表面積37m2/g、粒径76m
μ)等が用いられる。
この滑り性カーボンブラックの粒径は40mμ未満で
は、小さすぎて分散性不良や磁性層表面の摩擦の増大を
招き、また粒径が300mμを超えると、大きすぎて磁性層
の表面性不良による電磁変換特性の劣化を生じる。この
粒径範囲は更に50〜200mμがよく、60〜100mμが一層望
ましい。また、添加量は磁性粉100重量部当たり0.1〜2.
0重量部がよく、0.3〜1.0重量部が更に望ましい。添加
量が少なすぎると添加効果が乏しく、多すぎると電磁変
換特性を劣化させ易い。
また、磁性層には更に、潤滑剤(例えばシリコーンオ
イル、グラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タング
ステン、炭素原子数12〜20の一塩基性脂肪酸(例えばス
テアリン酸)と炭素原子数が3〜26個の一価のアルコー
ルからなる脂肪酸エステル等)等を添加してよい。ま
た、非磁性研磨材粒子も添加してよいが、これにはアル
ミナ(α−Al2O3(コランダム)等)、人造コランダ
ム、溶融アルミナ、炭化ケイ素、酸化クロム、ダイヤモ
ンド、人造ダイヤモンド、ザクロ石、エメリー(主成分
コラングムと磁鉄鉱)等が使用される。この研磨材の含
有量は磁性粉に対して20重量部以下が好ましく、またそ
の平均粒子系は0.5μm以下がよく、0.4μm以下が更に
よい。
また、磁性層のバインダ樹脂として少なくともポリウ
レタンを使用できるが、これは、ポリオールとポリイソ
シアネートとの反応によって合成できる。ポリウレタン
と共に、フェノキシ樹脂及び/又は塩化ビニル系共重合
体も含有せしめれば、磁性層に適用する場合に磁性粉の
分散性が向上し、その機械的強度が増大する。但し、フ
ェノキシ樹脂及び/又は塩化ビニル系共重合体のみでは
層が硬くなりすぎるがこれはポリウレタンの含有によっ
て防止でき、支持体又は地下層との接着性が良好とな
る。また、上記以外にも、バインダ樹脂として繊維素系
樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂、電子
線照射硬化型樹脂が使用されてもよい。
更に、本発明によれば、磁性層と非磁性支持体との間
には、粒径10〜50mμのカーボンブラックを含有する導
電性層を設けているので、この導電性層によって磁性層
の表面電気抵抗を十分に低下できる。この結果、磁性層
では導電性カーボンブラックの添加量を減らせることに
なるから、磁性層は、メタル磁性粉の充填密度や分散性
が向上する。
このような導電性層に用いるカーボンブラックとして
は、例えばコロンビアカーボン日本社のコンダクテック
ス(Conductex)975(比表面積250m2/g、粒径24mμ)、
コンダクテックス900(比表面積125m2/g、粒径27m
μ)、コンダクテックス40−220(粒径20mμ)、コンダ
クテックスSC(粒径20mμ)、カボット社製のバルカン
(Cabot Vulcan)XC−72(比表面積254m2/g、粒径30m
μ)、バルカンP(粒径20mμ)、ラーベン1040、420、
ブラックパールズ2000(粒径15mμ)、三菱化成(株)
製の#44等の導電性カーボンブラックがある。このカー
ボンブラックはその吸油量が90ml(DBP)/100g以上であ
るとストラクチャー構造をとり易く、より高い導電性を
示す点で望ましい。
このカーボンブラックの粒径は10〜50mμとすべきで
あるが、10mμ未満では小さすぎて分散不良等を生じ、
また50mμを超えると導電性が出なくなってしまう。こ
の粒径は更に15〜40mμがよく、20〜30mμが一層望まし
い。また、添加量はバインダ樹脂100重量部に対して10
〜300重量部(更には50〜150重量部)がよい。
この導電性層は、上記のカーボンブラックを上記した
と同様のバインダ樹脂で固着したものであり、更に上記
した潤滑剤等を添加してよい。
なお、上記したカーボンブラックの「粒径」とは、平
均粒子を指し、媒体の断面を電子顕微鏡写真(7万倍)
にて観察し、カーボンブラック100個について測定した
数平均粒径を意味する。
本発明による磁気ディスクにおいて、上記の磁気層の
乾燥膜厚は0.5〜4.0μmであるのがよく、1.0〜3.0μm
が更によい。また、上記の導電性層の乾燥膜厚も0.5〜
4.0μmがよく、1.0〜3.0μmが更によい。
本発明による磁気ディスクは、例えば第1図に示すよ
うに、非磁性支持体1の両面に、上述のカーボンブラッ
クを含有する導電性層2と、上述のメタル磁性粉及びカ
ーボンブラックを含有する磁性層4と、必要あれば更に
オーバーコート層(図示せず)とがこの順に夫々積層し
て設けられている。
なお、第1図の磁気記録媒体は、導電性層2と支持体
1との間に下引き層(図示せず)を設けたものであって
よく、或いは下引き層を設けなくてもよい(以下同
様)。また支持体にコロナ放電処理を施してもよい。
また、支持体1の素材としては、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリプロピレン等のプラスチック、Al、Zn等
の金属、ガラス、BN、Siカーバイド、磁器、陶器等のセ
ラミックなどが使用される。
次に、本発明に基づいて、上記した媒体を製造する方
法の一例を第2図で説明する。
この製造装置においては、第1図の媒体を製造するに
当たり、まず供給ロール32から繰出されたフィルム状支
持体1は、エクストルージョン方式の押し出しコーター
10、11により上記した導電性層2、磁性層4用の各塗料
をウエット・オン・ウエット方式で重層塗布した後、前
段無配向化用磁石33、更に後段無配向化用磁石35を配し
た乾燥器34に導入され、ここで上下に配したノズルから
熱風を吹き付けて乾燥する。次に、乾燥された各塗布層
付きの支持体1はカレンダーロール38の組合せからなる
スーパーカレンダー装置37に導かれ、ここでカレンダー
処理された後に、巻取りロール39に巻き取られる。しか
る後、支持体1の他の面にも、上記したと同様にして導
電性層2、磁性層4を塗布、乾燥し、カレンダー処理を
行う。このようにして得られた磁性フィルムを直径2イ
ンチの円盤状に打ち抜き、カセット内に収容して電子ス
チルビデオフロッピーを製造する。
上記の方法において、各塗料は、図示しないインライ
ンミキサーを通して押し出しコーター10、11へと供給し
てもよい。なお、図中、矢印Dは非磁性ベースフィルム
の搬送方向を示す。押し出しコーター10、11には夫々、
液溜まり部13、14が設けられ、各コーターからの塗料を
ウエット・オン・ウエット方式で重ねる。即ち、導電性
層用塗料の塗布直後(未乾燥状態のとき)に磁性層用塗
料を重層塗布する。
このウエット・オン・ウエット方式による重層塗布に
おいては、下層の導電性層が湿潤状態で上層の磁性層を
塗布するために、下層の表面(即ち、上層との境界面)
が滑らかであって上層の表面性が良好となり、かつ、上
下層間の接着性も十分となり、膜剥離もなくせる。この
結果、特に高密度記録のために高出力、低ノイズの要求
されるメタル磁性粉使用の磁気ディスクとして、要求性
能を満たしたものとなり、かつ、磁気テープとは違って
高耐久性の性能が要求されることに対しても膜剥離をな
くし、膜強度が向上し、耐久性が十分となる。なお、耐
久性については、本発明の磁気ディスクでは磁性層に導
電性粉末を添加することを要しないため、その分磁性層
の耐久性が向上することになる。
なお、押し出しコーターは上述したものに限らず、例
えば1ヘッドの構造にしてもよい。
上記のウエット・オン・ウエット方式の重層塗布によ
って形成される上下層間には、明確な境界が実質的に存
在する場合以外に、一定の厚みで以て、両層の成分が混
在してなる境界領域が存在する場合があるが、こうした
境界領域を除いた上又は下側の層を上記の磁性層、導電
性層とする。いずれの場合も、本発明の範囲に含まれ
る。
なお、上記の磁性層等の塗布形成時に、塗料に使用可
能な溶剤としては、ケトン類(例えばメチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン)、エーテル類(例えばジエチル
エーテル)、エステル類(例えば酢酸エチル)、芳香族
系溶剤(例えばトルエン)、アルコール類(例えばメタ
ノール)などを挙げることができ、これらは単独、或い
は混合しても使用することができる。
ホ.実施例 以下、本発明の実施例を説明する。
以下に示す成分、割合、操作順序等は、本発明の精神
から逸脱しない範囲において種々変更しうる。なお、下
記の実施例において「部」はすべて重量部である。
実施例1〜5 以下に示す成分をニーダー及びボールミルによって十
分に混練、分散し、次いで、塗布直前にポリイソシアネ
ート化合物(コロネートL:日本ポリウレタン(株)製)
5部を添加混合して、磁性層用の磁性塗料〔I〕及び導
電性層用のカーボンブラック塗料〔II〕を調製した。
磁性塗料〔I〕: 鉄−ニッケル系強磁性合金粉末 100部 (ニッケル含有率:3重量%、BET比表面積:43m2/g、抗
磁力(Hc):1350Oe) カーボンブラック 0.5部 (コロンビアカーボン日本社製のR−14、比表面積45
m2/g、粒径68mμ) ポリウレタン樹脂 5部 (ニッポラン2304:日本ポリウレタン(株)製) 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニル 8部 アルコール共重合体 (VAGH:米国U.C.C.社製) α−アルミナ 7部 ミリスチン酸 2部 ブチルステアレート 1部 シクロヘキサノン 200部 トルエン 30部 メチルエチルケトン 30部 カーボンブラック塗料〔II〕: カーボンブラック 100部 (コンダクテックス975(C−975):コロンビアカー
ボン日本(株)製、比表面積250m2/g、粒径24mμ) ポリウレタン樹脂 60部 (ニッポラン2304:日本ポリウレタン(株)製) 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニル 60部 アルコール共重合体 (VAGH:米国U.C.C.社製) ミリスチン酸 5部 ブチルステアレート 5部 シクロヘキサノン 600部 トルエン 200部 メチルエチルケトン 200部 次に、厚さ32μmのポリエチレンテレフタレートベー
スフィルム上に、上記のカーボンブラック塗料〔II〕、
磁性塗料〔I〕を順次下記表−1に示すようにエクスト
ルージョン方式の押し出しコーターでウエット・オン・
ウエット方式により各種塗布し、乾燥後にカレンダー処
理を行った。しかる後、上記ポリエチレンテレフタレー
トベースフィルムの逆の面にも、同様に各塗料〔II〕、
〔I〕を順次塗布し、乾燥後にカレンダー処理を行っ
た。
このようにして得られた磁性フィルムを直径2インチ
の円盤状に打ち抜き、カセット内に収容して電子スチル
ビデオフロッピーを製造した。
比較例−1 カーボンブラック塗料〔II〕を押し出しコーターで塗
布、乾燥した後、磁性塗料〔I〕を上層として塗布、乾
燥し、カレンダー処理して、実施例−2と同様の乾燥膜
厚の電子スチルビデオフロッピーを作製した。
比較例−2 エクストルージョン方式の押し出しコーターをグラビ
アロールコーターに変更した以外は、実施例−2と同様
にして同様の乾燥膜厚の電子スチルビデオフロッピーを
作製した。
比較例−3 磁性塗料〔I〕を厚さ32μmのポリエチレンテレフタ
レートベースフィルム上に塗布、乾燥し、カレンダー処
理し、磁性層乾燥膜厚が4.0μmで単層塗布された電子
スチルビデオフロッピーを作製した。
比較例−4 磁性塗料〔I〕の組成にカーボンブラック(C−975:
コロンビアカーボン日本(株)製)7部を加えた以外は
磁性塗料〔I〕と同様の組成の磁性塗料〔III〕を得
た。この磁性塗料〔III〕を比較例−3と同様の方法で
単層塗布し、電子スチルビデオフロッピーを作製した。
比較例−5 磁性塗料〔I〕よりカーボンブラックR−140.5部を
除いた以外は、実施例−1と同様に、電子スチルビデオ
フロッピーを作製した。
実施例−6 磁性塗料〔I〕のカーボンブラックR−14の添加量を
3.0部とした以外は、実施例−1と同様に、電子スチル
ビデオフロッピーを作製した。
実施例−7〜14及び比較例−6〜9 実施例−1において、磁性塗料〔I〕中のカーボンブ
ラックの粒径及び添加量、カーボンブラック塗料〔II〕
中のカーボンブラックの粒径及び添加量を夫々下記表−
2のように変化させ、他は実施例−1と同様にして電子
スチルビデオフロッピーを作製した。
上記の各ビデオフロッピーについて、以下の性能評価
を行い、結果を下記表−3に示した。
(1)RF出力 ソニー(株)製のMVR−5500を用いて7MHzの正弦波信
号を記録し、再生RF出力を測定した。測定した再生RF出
力を、実施例−1で製造した電子スチルビデオフロッピ
ーの再生出力RF出力を0.0dBとしたときの相対値として
表−3に記した。RF出力の値が大きい程、良好な電子ス
チルビデオフロッピーであることを示す。
(2)ノイズレベル (株)アバンテスト製のスペクトラムアナライザーを
用いて、上記RF出力を測定したサンプルの6MHzのノイズ
レベルを測定した。測定したノイズレベルを、実施例−
1で製造した電子スチルビデオフロッピーのノイズレベ
ルを0.0dBとしたときの相対値として表−3に記した。
ノイズレベルの値が小さい程、良好な電子スチルビデオ
フロッピーであることを示す。
(3)表面電気比抵抗 10mm幅の電極を10mm離して、その間に測定資料をはさ
み、表面電気比抵抗を測定し、表−3に記した。値が大
きい程、表面電気比抵抗が大きいことを示す。
(4)走行耐久性− 日立製作所(株)製のVΧ−50を用いて、予め画像信
号を25トラックに記録した電子スチルビデオフロッピー
のスチルモードでの再生を20℃、50%RHの環境条件下で
連続して行い、再生出力が3dB低下するまでの時間を測
定した。結果を表−3に示す。
(5)走行耐久性− 環境条件を40℃、90%RHとした以外は上記(4)と同
様にして測定した。
(6)ドロップアウト コニカ(株)製のドロップアウト測定機を用い、長さ
15μsec以上、深さ−12dB以上のドロップアウトが1枚
に3個以上ある電子スチルビデオフロッピーをドロップ
アウトNG品(不良品)としたとき、100枚測定したとき
の合格率(%)を示す。合格率が高い程、ドロップアウ
トが少ないことを示す。
これらの結果から、本発明に基づいて磁気ディスクを
構成し、かつ製造することによって、高出力、低ノイズ
であって、高温条件下でも高耐久性でドロップアウトの
少ない磁気ディスクを提供できる。
ヘ.発明の作用効果 本発明は上述したように、比表面積が40m2/g以上のメ
タル磁性粉及び粒径40〜300mμのカーボンブラックを含
有する磁性層と非磁性支持体との間には、粒径10〜50m
μのカーボンブラックを含有する導電性層を設けている
ので、磁性層の表面電気抵抗を十分に低下してノイズや
ドロップアウトの発生を減らし、かつ、磁性層はメタル
磁性粉の充填密度や分散性が向上して高密度記録に優
れ、高出力、低ノイズが得られる。しかも、粒径40〜30
0mμの滑り性のあるカーボンブラックを磁性層に含有さ
せることにより、高温環境下の耐久性も十分に満足され
る磁気ディスクを提供できる。
また、導電性層用塗料の未乾燥のときに磁性層用塗料
を塗布しているので、導電性層の表面(即ち、磁性層と
の境界面)が滑らかであって磁性層の表面性が良好とな
り、かつ、両層間の接着性も十分となり、この結果、高
出力、低ノイズ化を実現でき、耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明を例示的に説明するものであって、第1図
は磁気ディスクの一例の断面図、 第2図は磁気ディスクの製造装置の概略図である。 なお、図面に示す符号において、 1……非磁性支持体 2……導電性層 4……磁性層 10、11……押し出しコーター 34……乾燥器 37……スーパーカレンダー装置 である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊川 省三 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株 式会社内 審査官 早川 卓哉 (56)参考文献 特開 昭58−164021(JP,A) 特開 昭61−144727(JP,A) 特開 昭63−140421(JP,A) 特開 昭61−216116(JP,A) 特開 昭63−146210(JP,A) 特開 昭62−109228(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 5/704 G11B 5/708 G11B 5/842

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上に、粒径10〜50mμのカー
    ボンブラックを含有する導電性層用塗料と、比表面積が
    40m2/g以上のメタル磁性粉及び粒径40〜300mμのカーボ
    ンブラックを含有する磁性層用塗料とをこの順に塗布す
    るにあたり、押し出しコーターを用い、塗布された前記
    導電性層用塗料が未乾燥状態のうちに前記磁性層用塗料
    を塗布することを特徴とする磁気ディスクの製造方法。
  2. 【請求項2】前記メタル磁性粉が鉄−ニッケル系強磁性
    合金粉末であることを特徴とする請求項1に記載の磁気
    ディスクの製造方法。
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