JP2851885B2 - 酸化亜鉛および化粧料 - Google Patents

酸化亜鉛および化粧料

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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、微粒子酸化亜鉛とこれを配合してなる紫外
線遮蔽化粧料に係り、詳しくはAl,Si,ZrあるいはSnの酸
化物もしくは水酸化物を微粒子酸化亜鉛の表面に被覆し
て諸物性を改善した表面改質酸化亜鉛と、これを配合し
てなる化粧料に関する。
「従来の技術」 地上に照射される太陽光の中には、中紫外線(280〜3
20nm;UV−B)と近紫外線(325〜400nm;UV−A)とが含
まれている。このうち中紫外線は皮膚の紅斑水疱等の炎
症を引き起こし、一方近紫外線はメラニン生成を促して
皮膚の褐色化を生じさせることが知られている。そし
て、このような人体(皮膚)への悪影響に対処するため
のものとして、従来より紫外線遮蔽剤を配合して日焼け
化粧品並びに日焼け止め化粧品が知られている。
このような化粧品に用いられる紫外線遮蔽剤として
は、大別するとベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール
系、サリチル酸系等の紫外線吸収剤と、酸化亜鉛、酸化
チタン、酸化セリウム等の紫外線散乱剤との2種類に分
類されている。このうち有機系化合物が主である紫外線
吸収剤は、その吸収端が330〜350nm付近に存在すること
から、近紫外線に対する遮蔽効果が十分でなく、したが
って日焼け化粧品に配合されて用いられることが多い。
またこの紫外線吸収剤では、皮膚に対する刺激性がある
ことから、多量に配合すると皮膚にアレルギー症状を引
き起こす恐れがあり、しかも紫外線を吸収することで紫
外線吸収剤自体が劣化するため、紫外線遮蔽効果が長続
きしないなどの問題点がある。
これに対し、主に無機系化合物である紫外線散乱剤
は、近紫外線をも吸収・散乱することから、近紫外線を
含む巾広い領域に渡って紫外線を遮蔽するという長所が
あり、したがって日焼け止め化粧品に配合されて効果を
発揮するものである。またこの紫外線散乱剤にあって
は、無機系化合物であるので皮膚にアレルギーを引き起
こしにくく、よって多量に配合することが可能となる。
ところで、このような紫外線散乱剤のうちで従来よく
用いられているものとしては酸化チタンがある。しか
し、酸化チタンは屈折率が2.5と大きいことから隠蔽力
が大きくなるので、化粧料に配合した場合透明感が損な
われ、白っぽくなって不自然な仕上がりとなる。このよ
うに酸化チタンにあっては種々の不都合があることか
ら、酸化チタンに代わって酸化亜鉛の使用が提案されて
いる。
ここで、平均粒径が約0.02μmの超微粒子酸化チタン
と、同サイズの超微粒子酸化亜鉛のそれぞれの分光反射
率を第1図に示す。第1図より、酸化亜鉛は400μm付
近から吸収が始まって、380μm付近に吸収端を有する
ことから、酸化チタンに比べより広い紫外線領域に渡っ
て遮蔽効果を有するものであることが分かる。また、酸
化亜鉛は屈折率が1.9程度と酸化チタンよりかなり小さ
いので、散乱の度合いが減少し透明感の点で酸化チタン
を大巾に凌ぐものとなる。そして、粒子径を0.1μm以
下の超微粒子に調整すれば、可視光線の波長よりずっと
小さくなるので、可視光線がほとんど吸収されずしたが
って透明感が増すものとなる。このように微粒子酸化亜
鉛は、紫外線遮蔽領域の広さ、透明感、皮膚に対する安
全性、紫外線遮蔽効果の持続性などの点で従来の紫外線
遮蔽材料、すなわち酸化チタンに比べて優れた特徴を有
するものである。
「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、このような微粒子酸化亜鉛にあって
も、これを紫外線散乱剤として化粧料に配合した場合に
以下に述べる問題点がある。
微粒子酸化亜鉛には触媒活性があり、しかも微粒子で
あり表面積が大きいことからその触媒活性能がより大き
なものとなっている。そして、このような微粒子酸化亜
鉛を化粧料に配合する場合には、通常他の有機系のビヒ
クルと混合して用いるが、上述したように微粒子酸化亜
鉛に触媒活性があることから、保存期間中に微粒子酸化
亜鉛が有機系ビヒクルを変質させる触媒として機能して
しまい、そのため化粧料の保存性を著しく損なってしま
う。
また、微粒子酸化亜鉛を化粧品に配合した場合、化粧
料の滑らかさを低下させてしまう。すなわち、酸化亜鉛
は元々シリカ、アルミナ等に比べて動摩擦係数が大きく
滑りが悪いものである。そして、これが微粒子となって
微細になることから動摩擦係数が更に大きなものとな
り、結果的に滑らかさの低下を引き起こし、感触の悪化
を招くのである。
本発明は上記問題点を解決するためになされたもの
で、その目的とするところは、良好な透明性を有し、紫
外線遮蔽効果が高く、しかも保存性がよく十分な滑らか
さを有する化粧料を提供するとともに、これを得るため
の酸化亜鉛を提供することにある。
「課題を解決するための手段」 本発明における請求項1記載の酸化亜鉛では、0.1μ
m以下の平均粒子径を有する微粒子酸化亜鉛の粒子表面
に、Al,Si,ZrあるいはSnの酸化物もしくは水酸化物の内
の1種あるいは複数種を、酸化亜鉛に対し重量比で0.1
〜20%被覆したことを上記課題を解決手段とした。
また、請求項2記載の化粧料では、請求項1記載の酸
化亜鉛を、0.1〜40重量%配合したことを上記課題の解
決手段とした。
以下、本発明について詳しく説明する。本発明におけ
る請求項1記載の酸化亜鉛は、金属酸化物もしくは金属
水酸化物で被覆された微粒子酸化亜鉛である。
配合される微粒子酸化亜鉛としては、平均粒径が0.1
μm以下のものが用いられる。ここで平均粒径を0.1μ
m以下としたのは、これより大きくすると紫外線遮蔽効
果が不十分となり、また可視光線の波長に近づくことに
よって可視光線をも吸収、散乱するため、透明性が著し
く低下するからである。
このような微粒子酸化亜鉛を作製するには種々の方法
が採用可能であるが、例えば本出願人が先に提案した超
微粒酸化亜鉛の製造方法(特願平1−130422)に基づい
て作製することができる。すなわちこの方法では、亜鉛
の酸性塩と酢酸アンモニウムの混合溶液に硫化水素を通
じ、得られた沈澱物から可溶性塩を除去し、次いで該沈
澱物を非水溶媒に分散し、これをオートクレーブにて25
0〜400℃で加熱してガス分を除去し、その後得られた乾
粉を500〜800℃で加熱処理して超微粒酸化亜鉛を得るの
である。
微粒子酸化亜鉛を被覆するのに用いられる金属酸化物
もしくは金属水酸化物の金属元素としては、Al,Si,Zrお
よびSnの内の1種あるいはこれらの複数種が組み合わさ
れて用いられる。このうちSi,Zrの酸化物あるいは水酸
化物は、酸化亜鉛を被覆することにより、主に酸化亜鉛
の触媒活性を低下せしめて酸化亜鉛を不活性化するもの
である。一方,Al,Zr,Snの酸化物あるいは水酸化物は、
酸化亜鉛を被覆してその動摩擦係数を低下せしめるもの
である。すなわちこれは、Al,Zr,Snの酸化物あるいは水
酸化物の動摩擦係数が小さいためである。そしてさら
に、微粒子酸化亜鉛の結晶型は六方晶系であり、粒子形
状が角柱状を呈しているが、Al,Zr,Snの酸化物あるいは
水酸化物で被覆されていることによって角が丸みを帯び
るようになり、全体として球状に近づくことから、上述
した動摩擦係数の低下が一層顕著になるのである。そし
て、これら酸化物あるいは水酸化物に被覆された酸化亜
鉛を化粧料に配合することにより、化粧料の滑りが改善
されるのである。
酸化物あるいは水酸化物の酸化亜鉛表面への被覆量と
しては、0.1重量%から20重量%の範囲とされる。すな
わち、被覆量が0.1重量%より小さいと、表面被覆によ
る効果が十分発揮されず、よって触媒活性の十分な低下
や動摩擦係数の改善効果が望めないからであり、一方20
重量%を越えると、相対的に酸化亜鉛の含有量が減るこ
とから、紫外線遮蔽効果が十分でなくなるからである。
SiあるいはZrの酸化物もしくは水酸化物による酸化亜
鉛表面の被覆は、例えばSi酸化物の場合以下の手順によ
って行われる。
まず、所定量の微粒子酸化亜鉛を珪酸ソーダ水溶液中
に加え、該溶液を強く撹拌して懸濁状態にし、さらに液
のpHに注意しながら該水溶液中に塩酸希釈液を徐々に添
加する。そして、pHが7程度になったら添加をやめてし
ばらく静置する。すると酸化亜鉛粒子表面には、Siの酸
化物が徐々に析出し、被膜が形成される。次に、この懸
濁液を過洗滌し、さらに乾燥器にて105℃で加熱乾燥
し、乾粉を得る。
また、Al,ZrあるいはSnの酸化物もしくは水酸化物に
よる酸化亜鉛表面の被覆は、例えばAlの酸化物の場合以
下の手順によって行われる。
まず、所定量の微粒子酸化亜鉛をアルミン酸ソーダの
水溶液に加え、該溶液を強く攪拌して懸濁状態にし、さ
らに液のpHが7以下にならないよう注意しながら塩酸希
釈液を徐々に滴下する。すると酸化亜鉛粒子表面には、
Al2O3ゲルが析出する。そして、滴下終了後しばらく静
置した後、過洗滌し、さらに105℃程度の温度で加熱
乾燥し、乾粉を得る。
また、請求項2記載の化粧料は、上記被覆処理後の酸
化亜鉛を0.1〜40重量%配合してなるものである。ここ
で、化粧料としては特に日焼け防止を目的とするものと
され、またその形態としてはクリーム、化粧水、乳液な
ど種々のものが適用される。そして、酸化亜鉛の配合量
を0.1〜40重量%としたのは、0.1重量%未満では酸化亜
鉛を配合した効果、すなわち紫外線遮蔽効果などが十分
発揮されないためであり、また40重量%を越えると化粧
料自身の効用などが低くなるとともに、被覆処理後の酸
化亜鉛のコストが高いことから化粧料自身のコストが高
くなってしまうからである。
このようにして得られ被覆処理後の酸化亜鉛にあって
は、被覆無しの場合に比べ酸化亜鉛の触媒活性が低下
し、かつ動摩擦係数が小さくなるなど、微粒子酸化亜鉛
の性状が大きく改善されたものとなる。そして、これを
配合して日焼け防止用の紫外線遮蔽化粧料を作製すれ
ば、従来の化粧料に比べて以下の利点を有するものとな
る。
すなわち、従来の微粒子酸化亜鉛を化粧品に配合した
場合、種々の化粧品用基剤と混合して用いられるため、
微粒子酸化亜鉛のように触媒活性が大きいと、他の成分
の分解や重合を促進することにより、酸化亜鉛含有化粧
品に変色、硬化、異臭の発生等の経時変化をもたらす。
しかし、上記の被覆処理後の酸化亜鉛を配合した化粧料
にあっては、酸化亜鉛の触媒活性が低下しているので、
上述した経時変化を促進することがなく、よって化粧料
の商品寿命を大巾に伸ばすことができる。また、従来の
微粒子酸化亜鉛では動摩擦係数が大きいため、化粧料に
配合した場合、滑りの悪さを引き起こし、使用した際滑
らかで良好な感触が得られない。しかし、被覆処理後の
酸化亜鉛を配合した化粧料にあっては、動摩擦係数が小
さくなっているので、使用した際滑らかな感触を得るこ
とができる。さらに、この被覆処理後の酸化亜鉛を配合
した化粧料にあっては、非常に透明で、かつ可視領域に
ごく近く近紫外部を含むほぼ紫外部全域に渡る遮蔽効果
を有するものとなる。
(実験例) 微粒子酸化亜鉛の表面被覆処理前後での触媒活性の変
化を調べ、その結果を第1表に示す。なお、触媒活性の
目安としてはマイクロリアクターを用いたときのイソプ
ロピルアルコールの脱水素反応によるアセトンへの転化
率を用いた。
第1表より、被覆無しの酸化亜鉛はイソプロピルアル
コールの転化率が58モル%であり、大きな触媒活性を有
するのが分かる。一方、SiO2あるいはZrO2を表面に被覆
した酸化亜鉛では、触媒活性が著しく低下しており、表
面被覆処理による効果が確認された。
また、微粒子酸化亜鉛の、Al、Zr、Sn等の酸化物もし
くは水酸化物の表面被覆処理前後の動摩擦係数の変化を
調べ、その結果を第2表に示す。なお、動摩擦係数の測
定としては、荷重を付した可動式アタッチメントを酸化
亜鉛粒子上で往復させ、そのときのズリ応力をストレン
メーターで読み取ることによって行った。
第2表より、被覆の無い酸化亜鉛は、粒径が小さいと
いうこともあって動摩擦係数が0.95と非常に大きく、し
たがってこれを配合して化粧料を作製した場合に、化粧
料の滑りが悪くなることが推察される。一方、酸化亜鉛
表面にAl2O3,ZrO2,SnO2を被覆したものにあっては、動
摩擦係数が被覆なしのものに比べて1/2〜1/3程度になっ
ているので、これらを配合して化粧料を作製すれば、被
覆無しの酸化亜鉛を配合した場合に比較して滑りの悪さ
が著しく改善されることが推察される。
「実施例」 本発明における請求項2記載の化粧料の実施例を以下
に示す。
(実施例1) 以下の配合により、クリームを作製した。
微粒子酸化亜鉛 5重量% (ただし、平均粒径0.02μmの酸化亜鉛表面に、SiO2
3重量%、Al2O3を2重量%被覆したもの。) カオリン 2重量% セチルアルコール 3重量% ワセリン 6重量% 流動パラフィン 12重量% シリコン油 2重量% グリセルモノステアリン酸エステル 2.5重量% ポリオキシエチレン (25モル) セチルアルコールエーテル 2.5重量% プロピレングリコール 6重量% 精製水 59重量% 香料 適量 顔料 適量 防腐剤 適量 クリームの作製としては以下の手順で行った。
まず、平均粒径0.02μmの微粒子酸化亜鉛を用意し、
これらの表面に、上述した方法によってSiO2とAl2O3
をそれぞれ被覆した。なお、被覆量はSiO2を3重量%、
Al2O3を2重量%とした。次に、被覆処理後の微粒子酸
化亜鉛とカオリン、顔料とをブレンダーで混合して粉末
部とした。
次いで、精製水にプロピレングリコールを加え70℃に
加熱し、上記粉末部を加えてホモミキサーで分散し、水
相とした。また、上記配合中の他の成分を混合し、加熱
溶解して70℃に保って油相とした。
その後、上記水相に油相を加え、ホモミキサーで均一
に乳化・分散せしめ、乳化後冷却しながらかきまぜるこ
とによってクリームを得た。
得られたクリームを肌につけたところ、肌になじみが
よく、滑らかな感触が得られた。また、このクリームに
紫外線を照射してその遮蔽効果を調べたところ、十分な
紫外線遮蔽効果があることが確認された。
(実施例2) 以下の配合により、化粧水を作製した。
微粒子酸化亜鉛 5重量% (ただし、平均粒径0.02μmの酸化亜鉛表面に、SiO2
3重量%、ZrO2を5重量%被覆したもの。) ポリエチレングリコール400 15重量% グリセリン 7重量% ポリオキシエチレン (60モル) 硬化ヒマシ油 1.5重量% エチルアルコール 50重量% 精製水 21.5重量% 香料 適量 染料 適量 化粧水の作製としては以下の手順で行った。
まず、平均粒径0.02μmの微粒子酸化亜鉛を用意し、
これらの表面に、上述した方法によってSiO2とZrO2とを
それぞれ被覆した。なお、被覆量はSiO2を3重量%、Zr
O2を5重量%とした。次に、精製水にポリエチレングリ
コールとグリセリンとを加えてこれらを溶解し、水相と
した。また、エチルアルコールに染料を除く他の成分を
加えてこれらを溶解し、油相とした。
その後、水相に上記被覆処理後の微粒子酸化亜鉛と油
相とを加えて可溶化を行い、さらに染料で着色した後
過して化粧水を得た。
得られた化粧水を肌につけたところ、のびがよく、滑
らかな感触が得られた。また、この化粧水に紫外線を照
射してその遮蔽効果を調べたところ、十分な紫外線遮蔽
効果があることが確認された。
(実施例3) 以下の配合により、乳液を作製した。
微粒子酸化亜鉛 7重量% (ただし、平均粒径0.02μmの酸化亜鉛表面に、ZrO2
3重量%、SnO2を2重量%被覆したもの。) ステアリン酸 3重量% セチルアルコール 2重量% ワセリン 6重量% シリコン油 2重量% 流動パラフィン 12重量% グリセリルモノステアリン酸エステル 1.5重量% ポリオキシエチレン (25モル) モノオレイン酸エステル 1.5重量% ポリエチレングリコール1500 4重量% ビーガム 0.5重量% 精製水 60.5重量% 香料 適量 防腐剤 適量 乳剤の作製としては以下の手順で行った。
まず、平均粒径0.02μmの微粒子酸化亜鉛を用意し、
これらの表面に、上述した方法によってZrO2とSnO2とを
それぞれ被覆した。なお、被覆量はZrO2を3重量%、Sn
O2を2重量%とした。
次に、精製水にプロピレングリコールを加えて加熱溶
解した後、被覆処理後の酸化亜鉛とビーガムとを加えて
ホモミキサーで均一に分散し、70℃に保って水相とし
た。また、上記配合中の他の成分を混合し、加熱溶解し
て70℃に保ち、これを油相とした。
その後、上記水相に油相を加え、ホモミキサーで均一
に乳化・分散せしめ、乳化後かきまぜながら35℃にまで
冷却して乳液を得た。
得られた乳液を肌につけたところ、のびがよく、滑ら
かな感触が得られた。また、この乳液に紫外線を照射し
てその遮蔽効果を調べたところ、十分な紫外線遮蔽効果
があることが確認された。
「発明の効果」 以上説明したように本発明における酸化亜鉛は、0.1
μm以下の平均粒子径を有する微粒子酸化亜鉛の粒子表
面に、AL,Si,ZrあるいはSnの酸化物もしくは水酸化物の
内の1種あるいは複数種を、酸化亜鉛に対し重量比で0.
1〜20%被覆したものである。そして、この被覆処理を
行った酸化亜鉛にあっては、被覆無しの場合に比べ酸化
亜鉛の触媒活性が低下し、かつ動摩擦係数が小さいもの
となる。
請求項2記載の化粧料は、上記被覆処理後の酸化亜鉛
を0.1〜40重量%配合してなるものであるから、非常に
透明で、かつ可視領域にごく近い近紫外部を含むほぼ紫
外部全域に亘る遮蔽効果を有するものとなり、また配合
した酸化亜鉛の触媒活性が低下しているので、他の配合
成分の経時変化を促進することがなく、よって保存性の
高いものとなり、さらに配合した酸化亜鉛の動摩擦係数
が小さくなっているので、使用した際滑らかな感触を示
すものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、超微粒子酸化チタンおよび同サイズの超微粒
子酸化亜鉛の分光反射率を示すグラフである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】0.1μm以下の平均粒子径を有する微粒子
    酸化亜鉛の粒子表面に、Al,Si,ZrあるいはSnの酸化物も
    しくは水酸化物の内の1種あるいは複数種を、酸化亜鉛
    に対し重量比で0.1〜20%被覆してなることを特徴とす
    る酸化亜鉛。
  2. 【請求項2】請求項1記載の酸化亜鉛を、0.1〜40重量
    %配合してなることを特徴とする化粧料。
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