JP2849731B2 - 五角断面を有する縫合針の製造方法 - Google Patents

五角断面を有する縫合針の製造方法

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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は三角縫合針の刃部平面部の両側端に刃付面を
形成した五角断面を有する縫合針の製造方法に関するも
のである。
<従来の技術> 生体組織の縫合に用いられる手術用縫合針には、先端
に形成した針先(ポイント)から所定長さ部分の間に於
ける断面形状に応じて丸針,三角針,箆状針等の種類が
ある。前記各縫合針は夫々固有の特徴を有するものであ
り、縫合手術に際してはこれ等の縫合針を縫合部位の性
質(血管組織,肝臓組織,筋肉組織,眼球組織等)に応
じて選択的に用いている。
この中で、第11図に示す三角針51は曲げに対する抵抗
が大きく、筋肉組織等を縫合する外科用縫合針として広
く用いられている。この三角針51は刃部平面部52の両側
端のエッジ53が切刃として構成されており、峰54は切刃
としての機能を付与することなくR面取りがなされてい
る。
第12図に示すように、三角針51を持針器61によって把
持する際に、該持針器61に形成した把持部62がエッジ53
と接触して損傷を与え、三角針51の刺通性及び切味を損
なうことがある。
上記問題を解決するために、本件出願人は第11図に二
点鎖線で示すように、刃部平面部52のエッジ53を針長方
向と大略直角方向に研削して刃付面55を形成した五角断
面を有する縫合針を開発して実用新案権を取得している
(実公昭51−39429号公報,同55−41208号公報,同61−
6885号公報等)。
上記五角断面を有する縫合針(以下『五角針』とい
う)にあっては、峰54を構成する平面56と刃付面55とで
なすエッジに切刃57が形成されている。そして三角針51
の刃部平面部52のエッジ53を針長方向と大略直角方向に
研削して刃付面55を形成することによって、切刃57を微
細な凹凸を有する鋸刃状に形成し、切味の良好な縫合針
を得ることが出来る。
また前記五角針を持針器61によって把持した場合、切
刃57が把持部62と接触することがないため、該切刃57が
損傷を受けることがなく、良好な刺通性と切味を維持す
ることが出来る。
上記五角針は微細な太さ(0.07mm〜1.4mm)と、長さ
(5mm〜65mm)を持って形成されている。この五角針に
形成される刃付面55の寸法は、太さ1.0mmの針で約0.1mm
であり、また刃付面55と面56とによって構成される切刃
57の角度は65度〜70度に設定されている。
手術用縫合針には生体組織を刺通する際の抵抗が小さ
いこと、及び生体組織を切開する際の抵抗が小さいこと
が要求される。このため、前記五角針を製造する場合に
は、先ず外観形状(針先から所定長さ部分に於ける断面
形状、針の湾曲形状等)を所定の形状に成形した後、最
後の工程で所定部分を研削して切刃を形成することが行
われる。
即ち、目的の五角針を製造するに必要な径と長さを有
するオーステナイト系ステンレス線の端部にプレス加工
及び研磨加工を施すことによって針先を形成すると共
に、この針先から所定長さ部分を断面が三角形で且つ各
面が笹の葉状に形成された三角錐状に成形し、他端に縫
合糸を結合するための通孔或いは盲穴を形成して三角直
状針を形成する。
次に、特公昭60−18256号公報に示す技術を用いて前
記三角直状針に湾曲加工を施すことによって、所定の湾
曲形状を有する三角状湾曲針51を形成する。
次いで、作業員が1本の三角状湾曲針51を把持し、第
13図に示すように三角状湾曲針51の刃部平面部52のエッ
ジ53をアルカンサス砥石63の円周面に押し付けつつ揺動
させて研削することで刃付面55を形成すると共に、この
刃付面55と峰54を構成する面56とが交叉するエッジに切
刃57を形成して五角針を形成する。そして刃付面55,切
刃57を形成した五角針を酸洗して目的の五角針を製造す
る。
<発明が解決しようとする課題> 上記の如き形状を有する五角針は従来の三角針と比較
して多くの利点を有する。
然し、上記製造方法では予め所定の湾曲形状に成形し
た三角状針の刃部平面部の両側端を研削して刃付面を形
成することから、三角状針に対する研削は1本毎に実施
することとなる。
また三角状針は刃部平面部を内周面として湾曲成形さ
れるものと、該平面部を外周面として湾曲成形されるも
のとがある。刃部平面部が内周面に形成されている場
合、該平面部の側端を研削するための砥石は極めて薄く
且つ研削面となる円周面が円弧状に形成されたものでな
ければならない。このため、アルカンサス砥石を用いて
研削しているが、このような砥石は耐衝撃性に難点があ
る。
また刃付面を研削する際にアルカンサス砥石の円周面
を研削面としているため、研削面に対して三角状針を押
し付ける研削面の接線と刃部平面部とのなす角によっ
て、該平面部に対する刃付面の角度が設定される。即
ち、三角状針を研削面に対し同一姿勢を維持して押し付
ける場合、第14図に示すように研削面に対する押し付け
位置が異なると刃部平面部に対する刃付面の角度は異な
る値となる。然し、三角状針の太さ,長さ共に微細であ
り、且つ該三角状針が湾曲しているため研削治具等を用
いることが出来ず、このため熟練した作業員による研削
が行われている。
このように、五角針を製造する際に刃付面の研削に要
するコストが増大し、且つ均一な品質を有する五角針を
製造することが困難である。
本発明の目的は製造コストを低減させると共に品質が
均一な五角断面を有する縫合針の製造方法を提供するこ
とにある。また、特に近年多くなってきた刃部平面部が
内周に形成されている縫合針に対しても均質に、且つ低
コストで製造する方法を提供することにある。
<課題を解決するための手段> 上記課題を解決するために本発明に係る五角断面を有
する縫合針の製造方法は、三角断面を有する縫合針の刃
部平面部の両側端に刃付面を形成すると共に所定の形状
に湾曲させた五角断面の縫合針を製造するための製造方
法であって、所定の三角錐状に形成された直状針を平面
状研削材の走行方向に対し大略直角方向に配設し、予め
設定された刃付面の刃部平面部に対する角度に応じて該
刃付面が研削材の研削面と平行となるように直状針を該
針の軸心を中心として回転させ、刃部平面部の一方の側
端を平面状研削材に押し付けることによって該側端を研
削して一方の刃付面を形成し、次いで一方の刃付面を形
成した直状針を予め設定された刃付面の刃部平面部に対
する角度に応じて該刃付面が研削材の研削面と平行とな
るように該針の軸心を中心として回転させ、刃部平面部
の他方の側端を平面状研削材に押し付けることによって
該側端を研削して他方の刃付面を形成して五角断面を有
する直状針を形成し、その後前記直状針に湾曲加工を施
して所定の形状に湾曲させることを特徴とするものであ
る。
<作用> 上記手段によれば、製造コストを低減させると共に品
質が均一な五角針を製造することが出来る。
即ち、予め目的の五角針の太さ,長さに応じた直径と
長さを有するオーステナイト系ステンレス線の端部にプ
レス加工及び研磨加工を施すことによって先端に針先を
形成すると共に、該針先から所定の長さ部分を断面が三
角形で且つ各面が笹の葉状の三角錐状に成形した直状針
を形成する。そして前記直状針を例えば円板状砥石の側
面或いはベルト状研削材の走行平面等の平面状研削材の
走行方向に対し大略直角方向に配設し、更に直状針を予
め設定された刃付面の刃部平面部に対する角度に応じ
て、該刃付面が研削面と平行となるように軸心を中心と
して回転させ、刃部平面部の一方の側端を平面状研削材
に押し付けることによって、該側端を針長方向と大略直
角方向に研削して一方の刃付面を形成し、同時に該刃付
面と交叉する面とのエッジに切刃を形成営することが出
来る。
次いで、前記研削と同様にして刃部平面部の他方の側
端を針長方向と大略直角方向に研削して他方の刃付面を
形成すると同時に、該刃付面と交叉する面とのエッジに
切刃を形成することが出来る。
上記の如くして直状針の断面を五角形に形成した後、
該直状針に湾曲加工を施して所定の形状に湾曲させるこ
とで所定の形状に湾曲させた五角針を製造することが出
来る。
<実施例> 以下上記手段を適用した五角針の製造方法について図
を用いて説明する。
第1図は五角針の外観斜視説明図、第2図は第1図の
II−II断面図、第3図(a)は五角針の素材となる三角
状針の正面説明図、第3図(b)は同図(a)に於ける
三角部分の断面図、第4図(a),(b)は研削材の走
行方向と三角状針との関係を示す平面説明図、第5図
(a)〜(d)は研削材と三角状針との関係を示す正面
説明図、第6図(a),(b)は研削材と三角状針との
関係を示す側面説明図、第7図(a)は刃付面を形成し
た三角状針の正面説明図、第7図(b)は同図(a)の
側面説明図、第8図は湾曲加工装置の模式説明図、第9
図(a)は複数の三角状針を把持したバイスの説明図、
第9図(b)は同図(a)の断面説明図、第10図は揺動
可能に構成したバイスの説明図である。
第1図及び第2図は切刃部の断面が五角形状に形成さ
れた五角針1を示している。前記五角針1は生体組織の
縫合に際し、施術者が該針1の胴部D或いは切刃6を形
成した五角断面部分を持針器によって把持し、針先2に
より生体組織を刺通すると共に切刃6によって切開し、
更に峰7,稜8によって切開部分を押し広げつつ組織を通
過させて縫合手術を実施するものである。
本発明に係る製造方法は上記五角針1を製造するため
の方法に関するものである。
第1図及び第2図に於いて、五角針1の一方の先端に
生体組織を刺通するための鋭利な針先2が形成されてお
り、この針先2から所定長さ部分は切刃部Aとして構成
されている。切刃部Aは断面が刃部平面部3,刃付面4,4,
面5,5からなる五角形状に形成されており、刃付面4と
面5とが交叉するエッジが切刃6として形成され、且つ
面5が交叉するエッジは切刃6によって切開された生体
組織を押し広げる機能を有する峰7として形成されてい
る。
また切刃部Aと連続する部分は三角部Bとして構成さ
れており、該三角部Bは断面が刃部平面部3,面5,5から
なる三角形状に形成され、刃部平面部3と面5とが交叉
する稜8は切開された生体組織を押し広げるための機能
を有している。
三角部Bに於ける断面形状は切刃部Aの基本形状とな
るものであり、五角針1は製造に当たっては先ず針先2
から切刃部Aを含む三角部Bを構成し、この三角部Bに
於ける刃部平面部3の両側端(稜8)を研削して刃付面
4を形成することによって切刃部Aを構成するものであ
る。
五角針1の他方の端部に糸取付部Cが構成されてい
る。この糸取付部Cは図示しない縫合糸を五角針1に結
合させる機能を有するものであって、本実施例では五角
針1の軸方向両側端に夫々カンチレバー状の孔柱9を構
成し、この孔柱9の間に通孔10を形成した所謂弾機孔
(スプリングアイ)として構成されている。
前記三角部Bと糸取付部Cとの間は断面が円形に形成
された胴部Dとして構成されている。
五角針1は予め設定された形状に湾曲成形されてい
る。この五角針1の湾曲形状(湾曲半径及び湾曲角度
等)は、縫合部位及び縫合部位に於ける生体組織の性質
等に応じて設定される。
五角針1の材料としては、オーステナイト系ステンレ
ス,マルテンサイト系ステンレス,析出硬化型ステンレ
ス等のステンレス材料を用いることが可能である。
次に上記の如き形状を有する五角針1の製造方法につ
いて詳述する。
先ず、線引き加工を施された線を目的の五角針1の長
さに応じて切断して直線状の素材を得、次に、前記素材
の一方の端部に糸取付部Cを構成し、他方の端部に針先
2を形成すると共に切刃部A及び三角部Bに対応する部
分を所定の三角錐状に成形する。
前記成形方法は、素材の切刃部A及び三角部Bに対応
する部分を研削加工及び研磨加工によって円錐状に形成
し、この円錐部分にプレス加工を施して三角錐状に成形
するか、又は素材の切刃部A及び三角部Bに対応する部
分をプレス加工によって三角柱状に成形し、その構成す
る面に研磨加工を施して所定の三角錐状に成形する。
前記何れの方法で三角錐状に成形した場合であって
も、該三角錐を構成する各稜線は曲線によって構成さ
れ、各面は笹の葉状に構成される。
上記の如くして、三角錐状の部分と糸取付部Cの間を
胴部Dとして構成した五角針1の中間製品である直針状
の中間針1を形成する(第3図(a),(b)参照)。
次に、上記中間針1aの切刃部Aに対応する部分の刃部
平面部3の側端、即ち、三角部Bに於ける切刃部Aに対
応する稜8を研削して刃付面4を形成すると共に、該面
4と面5とが交叉するエッジに切刃6を形成する。
前記中間針1aは直針状であり、切刃部Aに対応する三
角錐部分は僅かな膨らみを持った曲面状に形成されてい
る。このため、切刃面4の研削に際し、円板状砥石の側
面或いはベルト状研削材等の平面状の研削材を用いるこ
とが可能である。そして中間針1aの軸心(長手方向の中
心軸、以下同じ)を研削材の走行方向に対し大略直角方
向に配設して刃部平面部3の両側端である稜8を順次押
し付けることで、該稜8を研削して刃付面4を研削する
と同時に切刃6を形成することが可能である。
第4図(a)は矢印方向に正転,逆転可能な円板状砥
石11を用い、バイス12によって糸取付部C,胴部Dを把持
した中間針1aを砥石11の走行方向に対し大略直角方向に
配設し、該中間針1aを側面11aに押し付けることによっ
て刃付面4を研削する場合の説明図である。
円板状砥石11の直径は特に限定するものではない。然
し、中間針1aが直針状であり且つ研削面として砥石11の
側面の平面部を利用することから、複数の中間針1aを同
時に研削することが可能である。このため、砥石11の直
径は同時に研削する中間針1aの数に応じた値を有するこ
とが好ましい。即ち、砥石11の直径を大きくすることに
よって同時に研削し得る中間針1aの数も多くなる。
また同図(b)は矢印方向に正転,逆転可能なベルト
状研削材13を用い、バイス12によって把持した中間針1a
を研削材13の走行方向に対し大略直角方向に配設し、中
間針1aを研削材13に押し付けることによって刃付面4を
研削する場合の説明図である。
図に於いて、ベルト状研削材13は長尺状の合成樹脂シ
ート或いは金属シートにホワイトアランダム等の研削砥
粒を固着したものを用いている。
ベルト状研削材13は、未使用状態で図示しない繰り出
しローラに巻付けられており、該ローラから繰り出され
て2本のローラ13aに巻回され、中間針1aに対する研削
加工を施した後の研削材13は図示しない巻取りローラに
よって巻き取られるように構成されている。また一方の
ローラ13aが図示しない駆動装置と接続されており、2
本のローラ13aの間には支持プレート13bが設けられてい
る。
ここで、ベルト状研削材13によって中間針1aの刃付面
4を研削する際の操作について第5図(a)〜(d)及
び第6図(a),(b)を用いて具体的に説明する。
尚、以下説明する研削作業は円板状砥石11の側面11aに
よる場合も同様である。
第4図(b)に示すように、中間針1aの糸取付部C,胴
部Dをバイス12によって把持すると共に、該針1aの軸心
を研削材13の走行方向である矢印方向と大略直角方向に
配設する。このとき、中間針1aの刃部平面部3を研削材
13の表面と平行に設定する(第5図(a)参照)。
次に、予め設定された刃部平面部3に対する刃付面4
の角度に応じて、中間針1aを該針1aの軸心を中心として
回転させる。即ち、予め切刃6の角度が70度として設定
され、且つ切刃部Aに対応する部分の断面形状が直角二
等辺三角形である場合、刃部平面部3に対する刃付面4
の角度は25度となる。従って、この場合には中間針1aを
軸心を中心として25度回転させる(第5図(b)参
照)。
上記の如くして中間針1aを軸心を中心として回転させ
ることによって、切刃部Aに於ける刃部平面部3の一方
の稜8が研削材13の研削面と対向することとなり、且つ
刃付面4が研削面と平行となる。
一般に刃を研磨する場合、刃の先端から本体部分に向
かって研磨することが好ましい。従って、中間針1aを回
転させると同時に、研削材13を面5から刃部平面部3に
向かう方向(第5図(b)に於ける矢印a方向)に走行
させる。そして第6図(a)に示すように、刃部平面部
3の稜8を研削材13に押し付けることによって、この稜
8を研削して刃付面4を形成すると同時に刃付面4と面
5とが交叉するエッジに切刃6を形成する。
前述の如く稜8は曲線状に形成されている。このた
め、第6図(a),(b)に示すように中間針1aを矢印
c,d方向に揺動させて研削面に対する中間針1aの角度を
稜8の曲線に応じて連続的に変化させると共に、研削面
と稜8との接触位置を変化させて研削することによっ
て、刃付面4の全長にわたって研削することが可能であ
る。
上記の如くして三角部Bの切刃Aに対応する部分に於
ける一方の稜8を研削して刃付面4を形成し、この刃付
面4と面5とが交叉するエッジに切刃6を構成した後、
他方の稜8を研削して刃付面4を形成すると共に切刃6
を構成する。
中間針1aを研削材13から離間させると共に、該針1aを
軸心を中心として刃部平面部3に対する刃付面4の角度
に応じて回転させる。即ち、中間針1aを該針1aに現在設
定されている角度の2倍の角度で反対方向に回転させる
ことで、他方の稜8が研削材13の研削面と対向し、この
とき、該稜8に形成される刃付面4が研削面と平行とな
る(第5図(c)参照)。そして研削材13を矢印b方向
に走行させ、中間針1aを第6図(a),(b)に示す矢
印c,d方向に揺動させつつ研削材13に押し付けることに
よって、他方の稜8を研削して刃付面4を形成すると共
に、該面4と面5とが交叉するエッジに切刃6を構成す
る(第5図(d)参照)。
上記の如くして中間針1aの三角部Bに於ける切刃部A
と対応する稜8を順に研削することによって、第7図
(a),(b)に示すように直針状の中間針1aの針先2
から切刃部Aと対応する部分に切刃6を構成する。
次に、切刃6を構成した中間針1aに湾曲加工を施すこ
とによって所定の湾曲形状に成形する。
この湾曲加工は第8図に示す湾曲加工装置14を用いて
実施することが可能である。
図に示すように、中間針1aをベルト14b上に載置し、
曲げコマ14aを矢印e方向に回動させると、これに伴っ
てベルト14bも同方向に移動し、中間針1aは曲げコマ14a
とベルト14bに挟持されて移動する。前記移動過程に於
いて、中間針1aはベルト14bによって曲げコマ14aの表面
に圧接されて湾曲成形される。
上記の如く第7図に示す切刃6を構成した直針状の中
間針1aの刃部平面部3をベルト14b側に置くか、或いは
該平面部3を曲げコマ14a側に置くかによって、刃部平
面部3を外周或いは内周に位置させると共に、第1図に
示すように所定の湾曲形状に成形された五角針1を得る
ことが可能である。
上記各工程を経ることによって所定の形状に成形され
た五角針1に於いて、切刃部Aの刃付面4の表面は砥石
11或いは研削材13の砥粒の粒度に応じた面粗度を有して
いる。また刃付面4と刃部平面部3に微細なバリが付着
している虞がある。
このため、所定の形状に湾曲成形された五角針1を酸
洗いすることいよって、刃付面4の面粗度を調整すると
共に付着しているバリの除去処理を行う。そして酸洗い
後の五角針1に対し個別に検査を実施して品質の一定な
五角針1を製造する。
このように本発明に係る製造方法では、五角針1を製
造するに当たり直針状の中間針1aを形成し、この中間針
1aに於ける三角部Bの稜8を研削して刃付面4を形成す
ると同時に切刃6を構成するため、稜8に対する研削作
業を容易に実施することが可能となる。
前述の実施例では、1本の中間針1aをバイス12によっ
て把持して研削する場合について説明したが、第9図
(a),(b)に示すバイス15を用いることによって同
時に複数の中間針1aに対する研削を実施することが可能
である。
図に於いて、バイス15は上下に配設された2枚の把持
プレート15aによって構成されており、把持プレート15a
の対向する面には夫々ウレタン樹脂コーティング層或い
はライニング層からなるウレタン層15bが形成されてい
る。また把持プレート15aは互いに矢印g,h方向に移動可
能に構成され、且つ図示しないクランプ機構によって相
互に圧着,圧接,開放可能に構成されている。
前記バイス15を用いて複数の中間針1aを把持する場
合、先ず、下側の把持プレート15aに複数の中間針1aを
適度な間隔を持って並列すると共に中間針1aの胴部D等
をウレタン層15b上に載置する。次に、中間針1aの針先
2を同一線上に位置させると共に各中間針1aの刃部平面
部3が同一平面上になるように設定し、クランプ機構を
操作して上下の把持プレート15aを互いに圧着すること
で、中間針1aを圧着把持する。
複数の中間針1aを回転させる場合には、クランプ機構
を操作して上下の把持プレート15aを互いに圧接させて
矢印g方向或いは矢印h方向に移動させることで、ウレ
タン層15bと中間針1aとの接触摩擦によって該中間針1a
を回転させる。中間針1aを回転させる場合、中間針1aの
回転すべき角度は予め設定されることから、把持プレー
ト15aの矢印g,h方向の移動量を一義的に設定することが
可能である。
第10図はナイフエッジ16によって揺動可能に支承し得
るように構成したバイス15の説明図である。
図に於いて、ナイフエッジ16はベースプレート16aに
固着されており、このベースプレート16aは駆動装置17
によって矢印i方向に往復移動可能に構成されている。
またバイス15はナイフエッジ16に矢印j方向に回動可能
に支承されている。前記バイス15にはバランスウェイト
15cが中間針1aの長手方向に摺動可能に取り付けられて
おり、このバランスウェイト15cの位置を調整すること
によって、中間針1aの研削材13に対する押圧力を調整し
得るように構成している。
複数の中間針1aをバイス15によって把持し、このバイ
ス15をナイフエッジ16によって支承すると共に駆動装置
17によって矢印i方向の往復直進運動を付与すると、中
間針1aには一定の押圧力が作用するため該針1aは常に研
削材13の研削面と接触する。従って、中間針1aは一方が
研削材13と接触し且つ他端がバイス15によって把持され
る。このため、バイス15はナイフエッジ16の移動位置に
応じて矢印j方向の回動運動を行う。
上記研削はロボットによって行うことも可能である。
即ち、バイス15をロボットによって把持させて必要な動
きをさせることで、中間針1aに対する研削を実施するこ
とが可能である。
上記の如くして複数の中間針1aに対し同時に研削作業
を実施することが可能となる。
尚前述の実施例に於いて、三角部Bの稜8を研削する
際に研削材13の走行方向を切刃6側から刃部平面部3の
方向に設定したが、実公昭61−6885号に開示される縫合
針を製造する場合には研削材13の走行方向を刃部平面部
3側から切刃6の方向に設定することとなる。
<発明の効果> 以上詳細に説明したように本発明に係る五角針の製造
方法によれば、五角針の製造に当たり直針状の中間針を
形成し、この中間針に於ける三角部の稜を研削して刃付
面を形成すると同時に切刃を構成するため、高度の熟練
を要すること無く研削作業を実施することが出来る。こ
のため、研削作業が容易となり且つ機械化をはかること
が可能となる。従って、製造コストを低減させることが
出来る。
また直針状の中間針に刃付面及び切刃を形成した後、
湾曲加工を施して縫合針を製造することから、最近多く
なってきた刃部平面部が湾曲内周に形成される縫合針で
あっても、容易に且つ低コストでっ均質なものを製造す
ることが出来る。
また中間針に対する研削作業を実施する際に平面状の
研削材を用いることから、この研削面に同時に複数の中
間針を接触させて研削することが出来る。また研削面が
平面であるため、研削角度は研削面に対する中間針の回
転角度によって一義的に設定され、研削面に対する中間
針の接触位置には影響されることがない。このため、製
造コストを低減させると共に品質の一定した五角針を製
造することが出来る等の特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は五角針の外観斜視説明図、第2図は第1図のII
−II断面図、第3図(a)は五角針の素材となる三角状
針の正面説明図、第3図(b)は同図(a)に於ける三
角部分の断面図、第4図(a),(b)は研削材の走行
方向と三角状針との関係を示す平面説明図、第5図
(a)〜(d)は研削材と三角状針との関係を示す正面
説明図、第6図(a),(b)は研削材と三角状針との
関係を示す側面説明図、第7図(a)は刃付面を形成し
た三角状針の正面説明図、第7図(b)は同図(a)の
側面説明図、第8図は湾曲加工装置の模式説明図、第9
図(a)は複数の三角状針を把持したバイスの説明図、
第9図(b)は同図(a)の断面説明図、第10図は揺動
可能に構成したバイスの説明図、第11図乃至第14図は従
来技術の説明図である。 Aは切刃部、Bは三角部、Cは糸取付部、Dは胴部、1
は五角針、1aは中間針、2は針先、3は刃部平面部、4
は刃付面、5は面、6は切刃、7は峰、8はエッジ、9
は孔柱、10は通孔、11は円板状砥石、11aは側面、12は
バイス、13はベルト状研削材、14は曲げ加工装置、15は
バイス、16はナイフエッジ、17は駆動装置である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21G 1/02 A61B 17/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】三角断面を有する縫合針の刃部平面部の両
    側端に刃付面を形成すると共に所定の形状に湾曲させた
    五角断面の縫合針を製造するための製造方法であって、
    所定の三角錐状に形成された直状針を平面状研削材の走
    行方向に対し大略直角方向に配設し、予め設定された刃
    付面の刃部平面部に対する角度に応じて該刃付面が研削
    材の研削面と平行となるように直状針を該針の軸心を中
    心として回転させ、刃部平面部の一方の側端を平面状研
    削材に押し付けることによって該側端を研削して一方の
    刃付面を形成し、次いで一方の刃付面を形成した直状針
    を予め設定された刃付面の刃部平面部に対する角度に応
    じて該刃付面が研削材の研削面と平行となるように該針
    の軸心を中心として回転させ、刃部平面部の他方の側端
    を平面状研削材に押し付けることによって該側端を研削
    して他方の刃付面を形成して五角断面を有する直状針を
    形成し、その後前記直状針に湾曲加工を施して所定の形
    状に湾曲させることを特徴とした五角断面を有する縫合
    針の製造方法。
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