JP2847880B2 - 反芻動物用飼料添加剤 - Google Patents
反芻動物用飼料添加剤Info
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- JP2847880B2 JP2847880B2 JP2082550A JP8255090A JP2847880B2 JP 2847880 B2 JP2847880 B2 JP 2847880B2 JP 2082550 A JP2082550 A JP 2082550A JP 8255090 A JP8255090 A JP 8255090A JP 2847880 B2 JP2847880 B2 JP 2847880B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、反芻動物用飼料添加剤に係り、さらに詳し
くは、生物学的活性物質を反芻動物の第1胃の胃液から
保護し、第4胃以降の消化器官で効率よく吸収するよう
に、生物学的活性物質を脂肪酸金属塩単独又は脂肪酸金
属塩を主成分とする保護マトリックスで被覆保護した反
芻動物用の飼料添加剤に関する。
くは、生物学的活性物質を反芻動物の第1胃の胃液から
保護し、第4胃以降の消化器官で効率よく吸収するよう
に、生物学的活性物質を脂肪酸金属塩単独又は脂肪酸金
属塩を主成分とする保護マトリックスで被覆保護した反
芻動物用の飼料添加剤に関する。
本発明の反芻動物用飼料添加剤は、乳牛、肉牛、羊等
の反芻動物に、アミノ酸、タンパク質、獣医薬等を、経
口投与し吸収させるための添加剤として好適に使用され
る。
の反芻動物に、アミノ酸、タンパク質、獣医薬等を、経
口投与し吸収させるための添加剤として好適に使用され
る。
生物学的活性物質を脂肪酸金属塩単独又は脂肪酸金属
塩を含有する物質で被覆した反芻動物用飼料添加剤は公
知であるが(例えば、特開昭63−31354号公報参照)、
かかる添加剤中の水分含量について研究された例はな
い。
塩を含有する物質で被覆した反芻動物用飼料添加剤は公
知であるが(例えば、特開昭63−31354号公報参照)、
かかる添加剤中の水分含量について研究された例はな
い。
かかる添加剤は生物学的活性物質及び脂肪酸を反芻動
物の第1胃内の醗酵分野から保護し、かつ第4胃以降の
消化器官で速やかに放出・吸収させ、利用効率を高める
べく設計されたものである。しかし、この製剤性能、特
に第4胃での速やかな放出性については、製剤の製造法
や製造条件によって大きく異なり、たとえ同一の原料を
用いかつ同一の製造法で調製した場合でも、わずかな製
造条件の違いにより第4胃での放出性はまったく達成さ
れないことがある。
物の第1胃内の醗酵分野から保護し、かつ第4胃以降の
消化器官で速やかに放出・吸収させ、利用効率を高める
べく設計されたものである。しかし、この製剤性能、特
に第4胃での速やかな放出性については、製剤の製造法
や製造条件によって大きく異なり、たとえ同一の原料を
用いかつ同一の製造法で調製した場合でも、わずかな製
造条件の違いにより第4胃での放出性はまったく達成さ
れないことがある。
本発明は生物学的活性物質の第4胃放出性の優れた製
剤を提供することを目的とする。
剤を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明者等は鋭意研究した
結果、製剤の水分含有量が第4胃放出性に著しい影響を
及ぼすことを見い出し本発明を完成するに至った。
結果、製剤の水分含有量が第4胃放出性に著しい影響を
及ぼすことを見い出し本発明を完成するに至った。
本発明は、生物学的活性物質を脂肪酸金属塩単独又は
脂肪酸金属塩を含有する物質中に分散した製剤におい
て、水分含有が2重量%以下であることを特徴とする反
芻動物用飼料添加剤である。
脂肪酸金属塩を含有する物質中に分散した製剤におい
て、水分含有が2重量%以下であることを特徴とする反
芻動物用飼料添加剤である。
本発明において、生物学的活性物質は、動物に供与し
て肥育促進、乳質改善、泌乳量増加、疾病予防、疾病治
療等の活性を示す物質であり、特に反芻動物をに経口投
与した場合、第1胃において第1胃内に存在する微生物
により分解され易く、そのままで効力が発現されにくい
物質である。
て肥育促進、乳質改善、泌乳量増加、疾病予防、疾病治
療等の活性を示す物質であり、特に反芻動物をに経口投
与した場合、第1胃において第1胃内に存在する微生物
により分解され易く、そのままで効力が発現されにくい
物質である。
たとえばアミノ酸類:メチオニン,リジン,トプトフ
ァン等、N−アシルアミノ酸類:N−ステアロイルメチオ
ニン,N−オレイルメチオニン,N−ヒドロキシメチルメチ
オニンのカルシウム塩等、アミノ酸の塩類:リジン塩酸
塩等、アミノ酸のヒドロキシ同族化合物類:2−ヒドロキ
シ−4−メチルメルカプト酪酸およびそのカルシウム塩
等、タンパク質類:魚粉末,カゼイン,馬鈴薯蛋白,大
豆蛋白等、ビタミン類:ビタミンA,ビタミンA酢酸エス
テル,ビタミンAパルミチン酸エステル,ビタミンD3,
ビタミンE,ニコチン酸およびニコチン酸アミド,パント
テン酸カルシウム,β−カロチン等、酵素類:酸性プロ
テアーゼ等、炭水化物類:ブドウ糖等、獣医薬類:ペニ
シリン,テトラサイクリン等の抗生物質,ネグフォン等
の駆虫薬等が挙げられ、それらの1種または2種以上が
使用される。
ァン等、N−アシルアミノ酸類:N−ステアロイルメチオ
ニン,N−オレイルメチオニン,N−ヒドロキシメチルメチ
オニンのカルシウム塩等、アミノ酸の塩類:リジン塩酸
塩等、アミノ酸のヒドロキシ同族化合物類:2−ヒドロキ
シ−4−メチルメルカプト酪酸およびそのカルシウム塩
等、タンパク質類:魚粉末,カゼイン,馬鈴薯蛋白,大
豆蛋白等、ビタミン類:ビタミンA,ビタミンA酢酸エス
テル,ビタミンAパルミチン酸エステル,ビタミンD3,
ビタミンE,ニコチン酸およびニコチン酸アミド,パント
テン酸カルシウム,β−カロチン等、酵素類:酸性プロ
テアーゼ等、炭水化物類:ブドウ糖等、獣医薬類:ペニ
シリン,テトラサイクリン等の抗生物質,ネグフォン等
の駆虫薬等が挙げられ、それらの1種または2種以上が
使用される。
脂肪酸金属塩は、たとえば炭素数8〜22の直鎖または
分岐を有する飽和または不飽和の脂肪酸の金属塩、好ま
しくは2価の金属塩であり、さらに好ましくはカルシウ
ム塩である。また前記引用した天然油脂から製造される
炭素数14,16および/または18の混合脂肪酸のカルシウ
ム塩等も使用できる。
分岐を有する飽和または不飽和の脂肪酸の金属塩、好ま
しくは2価の金属塩であり、さらに好ましくはカルシウ
ム塩である。また前記引用した天然油脂から製造される
炭素数14,16および/または18の混合脂肪酸のカルシウ
ム塩等も使用できる。
好ましくは融点が30〜50℃、さらに好ましくは35〜45
℃の混合脂肪酸のカルシウム塩を使用する。
℃の混合脂肪酸のカルシウム塩を使用する。
また、第1胃バイパス性をさらに向上させるために、
炭素数8〜22の飽和または不飽和の直鎖または分岐を有
する脂肪酸類、高級アルコール類、グリセリン脂肪酸エ
ステル類、硬化した動植物油、ワックス等を添加するこ
とができる。これらの添加割合については特に制限はな
いが、保護物質としての融点が、60℃以上であることが
好ましく、特に80℃以上が好ましい。
炭素数8〜22の飽和または不飽和の直鎖または分岐を有
する脂肪酸類、高級アルコール類、グリセリン脂肪酸エ
ステル類、硬化した動植物油、ワックス等を添加するこ
とができる。これらの添加割合については特に制限はな
いが、保護物質としての融点が、60℃以上であることが
好ましく、特に80℃以上が好ましい。
本発明の製剤は、生物学的活性物質の第4胃における
溶出性をさらに向上させるために、中性域では不溶性で
あり、酸性域において膨潤、溶解または分解性を示す崩
壊剤を添加することができる。
溶出性をさらに向上させるために、中性域では不溶性で
あり、酸性域において膨潤、溶解または分解性を示す崩
壊剤を添加することができる。
このような崩壊剤として、たとえばキトサンが挙げら
れる。
れる。
さらに製剤の比重を調節する目的で、炭酸カルシウム
のような無機フィラーを添加することもできる。
のような無機フィラーを添加することもできる。
本発明では水分含量が2重量%以下であり、これより
水分含量が大きいと第4胃以降の消化器官での放出性は
著しく低下し、水分含量を2重量%以下に抑えることで
良好な性能の製剤を安定に作成できる。
水分含量が大きいと第4胃以降の消化器官での放出性は
著しく低下し、水分含量を2重量%以下に抑えることで
良好な性能の製剤を安定に作成できる。
該脂肪酸カルシウム塩は、非水系の特殊な製造法によ
らないかぎり、通常結晶水1分子を有する1水塩であ
る。融点40℃付近のカルシウム塩構成脂肪酸は、炭素数
16及び18の飽和脂肪酸及び炭素数18の不飽和脂肪酸を主
成分とし、かかる脂肪酸のカルシウム塩は平均分子量約
550〜650にあり、結晶水約2.7〜3.3重量%を含む。更に
かかる脂肪酸カルシウム塩は、その製造条件、製造後の
乾燥条件及び保存条件等によりやや異なるが、付着水と
して0〜5重量%程度の水分を含み、結晶水を合わせる
と約3〜8重量%の水分を含有する。
らないかぎり、通常結晶水1分子を有する1水塩であ
る。融点40℃付近のカルシウム塩構成脂肪酸は、炭素数
16及び18の飽和脂肪酸及び炭素数18の不飽和脂肪酸を主
成分とし、かかる脂肪酸のカルシウム塩は平均分子量約
550〜650にあり、結晶水約2.7〜3.3重量%を含む。更に
かかる脂肪酸カルシウム塩は、その製造条件、製造後の
乾燥条件及び保存条件等によりやや異なるが、付着水と
して0〜5重量%程度の水分を含み、結晶水を合わせる
と約3〜8重量%の水分を含有する。
かかる脂肪酸カルシウム塩は、80〜100℃で乾燥する
ことにより付着水を放出し、更に110℃以上の高温で乾
燥すれば結晶水を放出して無水塩を生成する。
ことにより付着水を放出し、更に110℃以上の高温で乾
燥すれば結晶水を放出して無水塩を生成する。
1水塩と無水塩では第1胃バイパス性に大差はない
が、第4胃における溶解速度は1水塩よりも無水塩の方
が著しく大きい。
が、第4胃における溶解速度は1水塩よりも無水塩の方
が著しく大きい。
かかる製剤を実際の生物に投与した場合、第4胃内の
滞留時間は個体差や種々の環境等によっても変化する
が、約4時間以内に十分な崩壊が達成されれば、活性物
質及び脂肪酸が有効に利用されるものと考えられる。
滞留時間は個体差や種々の環境等によっても変化する
が、約4時間以内に十分な崩壊が達成されれば、活性物
質及び脂肪酸が有効に利用されるものと考えられる。
4時間以内に十分な崩壊が達成されるためは脂肪酸カ
ルシウム塩は必ずしも完全な無水塩である必要はなく、
無水塩と1水塩の混合物でも良いが、1水塩の割合が高
くなるにつれて第4胃崩壊性は低下する。
ルシウム塩は必ずしも完全な無水塩である必要はなく、
無水塩と1水塩の混合物でも良いが、1水塩の割合が高
くなるにつれて第4胃崩壊性は低下する。
十分な崩壊が達成されるために必要な無水塩の混合割
合は、製剤中の活性物質の種類及び含有量によっても変
化するが、活性物質5%を含有する時には少なくとも約
25〜35%、活性物質15%を含有する時には少なくとも15
〜30%、活性物質30%を含有する時には少なくとも約5
〜15%である。すなわち、前記のような1水塩としての
平均分子量約550〜650の脂肪酸カルシウム塩を使用する
時、活性物質含量2〜40重量%の製剤を作成すると、特
に活性物質に由来する水分がないかぎり、製剤中の水分
が2重量%以下であれば、製剤中の脂肪酸カルシウム無
水塩の混合割合が少なくとも前記の割合以上に保たれ、
目的とする優れた第1胃バイパス性と速やかな第4胃放
出性が達成される。
合は、製剤中の活性物質の種類及び含有量によっても変
化するが、活性物質5%を含有する時には少なくとも約
25〜35%、活性物質15%を含有する時には少なくとも15
〜30%、活性物質30%を含有する時には少なくとも約5
〜15%である。すなわち、前記のような1水塩としての
平均分子量約550〜650の脂肪酸カルシウム塩を使用する
時、活性物質含量2〜40重量%の製剤を作成すると、特
に活性物質に由来する水分がないかぎり、製剤中の水分
が2重量%以下であれば、製剤中の脂肪酸カルシウム無
水塩の混合割合が少なくとも前記の割合以上に保たれ、
目的とする優れた第1胃バイパス性と速やかな第4胃放
出性が達成される。
生物学的活性物質は、製剤の投与目的により各種含有
量のものが調製されるが、過少な場合製剤の投与量が非
常に多くなり、不都合が生じる。一方、過大な保護マト
リックスによる生物学的活性物質の十分な被覆効果が得
られず、従って第1胃バイパス性が達成されない。従っ
て生物学的活性物質含量は2〜40重量%が好ましく、更
に好ましくは5〜30重量%である。
量のものが調製されるが、過少な場合製剤の投与量が非
常に多くなり、不都合が生じる。一方、過大な保護マト
リックスによる生物学的活性物質の十分な被覆効果が得
られず、従って第1胃バイパス性が達成されない。従っ
て生物学的活性物質含量は2〜40重量%が好ましく、更
に好ましくは5〜30重量%である。
本発明の資料添加剤は、たとえば脂肪酸カルシウム塩
をあらかじめ110℃で乾燥して無水塩を生成させること
により目標の水分量にまで低下させ、これと生物学的活
性物質を混合し、加熱軟化して混練後、成形することに
より容易に製造できる。また、脂肪酸カルシウム塩と生
物学的活性物質をあらかじめ混合し、これを加熱成形す
る過程で水分を放出させることにより製造することもで
きる。本製剤の成形法には、押出造粒法等を採用するこ
とができ、製造装置として、通常の熱可塑性樹脂用の押
出機等が好適に使用される。
をあらかじめ110℃で乾燥して無水塩を生成させること
により目標の水分量にまで低下させ、これと生物学的活
性物質を混合し、加熱軟化して混練後、成形することに
より容易に製造できる。また、脂肪酸カルシウム塩と生
物学的活性物質をあらかじめ混合し、これを加熱成形す
る過程で水分を放出させることにより製造することもで
きる。本製剤の成形法には、押出造粒法等を採用するこ
とができ、製造装置として、通常の熱可塑性樹脂用の押
出機等が好適に使用される。
このようにして作成された製剤においては、通常付着
水は微量であり、含有される2重量%以下の水分はほと
んど結晶水に由来するものである。
水は微量であり、含有される2重量%以下の水分はほと
んど結晶水に由来するものである。
本発明を、実施例および比較例によりさらに詳細に説
明する。
明する。
ただし、本発明の範囲は、以下の実施例により何等の
制限を受けるものではない。
制限を受けるものではない。
なお、以下の例中において、「部」および「%」は、
特に断りのない限り重量基準である。
特に断りのない限り重量基準である。
また、水分含量測定法は次の方法による。
水分含量測定法: 脂肪酸カルシウム塩又は調製された製剤を乳鉢で粉砕
し、100メッシュ(約150μm)以下の粉末を水分含量測
定用試料とする。まず乾燥減量法*及び示差熱分析装置
**を用いて試料の水分総量を求める。一方、試料を無
水エタノール及びアセトンで十分に洗浄し、室温で10〜
30mmHgの圧力下、シリカゲルで恒量になるまで乾燥し、
付着水を除いた後に乾燥減量法及び示差熱分析装置を用
いて結晶水の含有量を求める。付着水の含有量は先に求
めた水分総量と結晶水量の差から求める。* 乾燥減量法: 試料採取量 5g 乾燥条件 110℃×24時間** 示差熱分析法: 試料採取量 30mg 昇温速度 10℃/min 上昇最高温度 180℃ 対照標準物質 酸化アルミニウム (1) 反芻動物用飼料添加剤の調製 実施例1 表−1に示した物性を有する脂肪酸カルシウム塩
(A)の粉末500gを大気圧下、110℃で2時間乾燥し
た。室温まで冷却後、この乾燥品270gにメチオニン結晶
粉末30gを混合し、連続打錠機を用いて圧力200〜300kg/
cm2で直径8mm、厚み2mm、重量0.29g/錠の錠剤を作成し
た。この製剤の水分含量は1.68重量%であった。なお、
脂肪酸カルシウム塩(A)の乾燥減量は約20g(4重量
%)であった。
し、100メッシュ(約150μm)以下の粉末を水分含量測
定用試料とする。まず乾燥減量法*及び示差熱分析装置
**を用いて試料の水分総量を求める。一方、試料を無
水エタノール及びアセトンで十分に洗浄し、室温で10〜
30mmHgの圧力下、シリカゲルで恒量になるまで乾燥し、
付着水を除いた後に乾燥減量法及び示差熱分析装置を用
いて結晶水の含有量を求める。付着水の含有量は先に求
めた水分総量と結晶水量の差から求める。* 乾燥減量法: 試料採取量 5g 乾燥条件 110℃×24時間** 示差熱分析法: 試料採取量 30mg 昇温速度 10℃/min 上昇最高温度 180℃ 対照標準物質 酸化アルミニウム (1) 反芻動物用飼料添加剤の調製 実施例1 表−1に示した物性を有する脂肪酸カルシウム塩
(A)の粉末500gを大気圧下、110℃で2時間乾燥し
た。室温まで冷却後、この乾燥品270gにメチオニン結晶
粉末30gを混合し、連続打錠機を用いて圧力200〜300kg/
cm2で直径8mm、厚み2mm、重量0.29g/錠の錠剤を作成し
た。この製剤の水分含量は1.68重量%であった。なお、
脂肪酸カルシウム塩(A)の乾燥減量は約20g(4重量
%)であった。
実施例2 表−1に示した物性を有する脂肪酸カルシウム塩
(B)の粉末240gにメチオニン結晶粉末60gを混合し、
大気圧下で130℃に加熱して脂肪酸カルシウム塩を溶融
軟化した状態で30分間混練した。室温まで冷却同化した
後、粉砕、篩別し、粒径1〜5mmの粒状製剤を得た。こ
の製剤の水分含量は1.25重量%であった。
(B)の粉末240gにメチオニン結晶粉末60gを混合し、
大気圧下で130℃に加熱して脂肪酸カルシウム塩を溶融
軟化した状態で30分間混練した。室温まで冷却同化した
後、粉砕、篩別し、粒径1〜5mmの粒状製剤を得た。こ
の製剤の水分含量は1.25重量%であった。
実施例3 表−1に示した物性を有する脂肪酸カルシウム塩
(C)の粉末270gにリジン塩酸塩粉末30gを混合し、大
気圧下で140℃に加熱して脂肪酸カルシウム塩を溶融軟
化した状態で20分間混練した。室温まで冷却固化した
後、粉砕、篩別し、粒径1〜5mmの粒状製剤を得た。こ
の製剤の水分含有量は0.86重量%であった。
(C)の粉末270gにリジン塩酸塩粉末30gを混合し、大
気圧下で140℃に加熱して脂肪酸カルシウム塩を溶融軟
化した状態で20分間混練した。室温まで冷却固化した
後、粉砕、篩別し、粒径1〜5mmの粒状製剤を得た。こ
の製剤の水分含有量は0.86重量%であった。
比較例1 未乾燥の脂肪酸カルシウム塩(A)の粉末270gにメチ
オニン結晶粉末30gを混合し、連続打錠機を用いて実施
例1に準じて処理し、錠剤を得た。この製剤の水分含量
は5.48重量%であった。
オニン結晶粉末30gを混合し、連続打錠機を用いて実施
例1に準じて処理し、錠剤を得た。この製剤の水分含量
は5.48重量%であった。
比較例2 脂肪酸カルシウム塩(B)の粉末240gにメチオニン結
晶粉末60gを混合し、大気圧下で105℃に加熱して15分間
混練した。室温まで冷却固化した後、実施例2に準じて
処理し、粒状製剤を得た。この製剤の水分含量は2.25重
量%であった。
晶粉末60gを混合し、大気圧下で105℃に加熱して15分間
混練した。室温まで冷却固化した後、実施例2に準じて
処理し、粒状製剤を得た。この製剤の水分含量は2.25重
量%であった。
比較例3 脂肪酸カルシウム塩(C)の粉末270gにリジン塩酸塩
粉末30gを混合し、密閉容器内で130℃に加熱して15分間
混練した。室温まで冷却固化した後、実施例3に準じて
処理し、粒状製剤を得た。この製剤の水分含量は2.36重
量%であった。
粉末30gを混合し、密閉容器内で130℃に加熱して15分間
混練した。室温まで冷却固化した後、実施例3に準じて
処理し、粒状製剤を得た。この製剤の水分含量は2.36重
量%であった。
得られた製剤の水分含量を表−2にまとめた。
(2) 生物学的活性物質の溶出試験及び脂肪酸カルシ
ウム塩の解離試験 前記第(1)項で調製した各試料の各2gを、牛の第1
胃胃液に対応するTris緩衝液200ccに浸漬し、37℃の温
度下に24時間振盪保持した後、Tris緩衝液から取り出し
牛の第4胃胃液に対応する0.05M(=mol・dm-3)塩酸20
0ccに浸漬し、37℃の温度下にさらに4時間振盪した。
ついで0.05M塩酸から取り出した製剤を、牛の小腸対応
液200ccに浸漬し、37℃の温度下にさらに4時間振盪し
た。
ウム塩の解離試験 前記第(1)項で調製した各試料の各2gを、牛の第1
胃胃液に対応するTris緩衝液200ccに浸漬し、37℃の温
度下に24時間振盪保持した後、Tris緩衝液から取り出し
牛の第4胃胃液に対応する0.05M(=mol・dm-3)塩酸20
0ccに浸漬し、37℃の温度下にさらに4時間振盪した。
ついで0.05M塩酸から取り出した製剤を、牛の小腸対応
液200ccに浸漬し、37℃の温度下にさらに4時間振盪し
た。
Tris緩衝液 Tris〔トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン〕6.06
gを、292mlの0.1M塩酸に溶解し、水で1000mlに希釈した
pH8.0の溶液 ついで、Tris緩衝液、0.05M塩酸および小腸対応液に
溶出したメチオニンおよびリジンを、ヨード滴定法また
はニンヒドリン発色法により定量し、生物学的活性物質
の溶出特性を調べた。
gを、292mlの0.1M塩酸に溶解し、水で1000mlに希釈した
pH8.0の溶液 ついで、Tris緩衝液、0.05M塩酸および小腸対応液に
溶出したメチオニンおよびリジンを、ヨード滴定法また
はニンヒドリン発色法により定量し、生物学的活性物質
の溶出特性を調べた。
また、Tris緩衝液、0.05M塩酸および小腸対応液に溶
出したカルシウムイオンをEDTA滴定法により定量し、脂
肪酸カルシウム塩の解離特性を調べた。
出したカルシウムイオンをEDTA滴定法により定量し、脂
肪酸カルシウム塩の解離特性を調べた。
試験結果を、表−2中に示す。
〔発明の効果〕 本発明の反芻動物用飼料添加剤は、前記実施例にも示
したように、反省動物に経口投与した場合に、それに含
まれる生物学的活性物質および脂肪酸カルシウム塩の第
4胃以降の消化器官での溶出特性が極めて優れている。
したように、反省動物に経口投与した場合に、それに含
まれる生物学的活性物質および脂肪酸カルシウム塩の第
4胃以降の消化器官での溶出特性が極めて優れている。
本発明は、経口投与した場合に反芻動物の第1胃で分
解されやすい生物学的活性物質を第1胃をバイパスさせ
第4胃以降の消化器官で高効率で吸収させるに好適な反
芻動物用飼料添加剤を提供するものであり、その産業
上、特に畜産分野における意義は極めて大きい。
解されやすい生物学的活性物質を第1胃をバイパスさせ
第4胃以降の消化器官で高効率で吸収させるに好適な反
芻動物用飼料添加剤を提供するものであり、その産業
上、特に畜産分野における意義は極めて大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23K 1/18 A23K 1/16
Claims (1)
- 【請求項1】生物学的活性物質を脂肪酸金属塩単独又は
脂肪酸金属塩を主成分とする保護マトリックス中に分散
し、被覆保護した製剤からなり、水分含有量が2重量%
以下であることを特徴とする反芻動物用飼料添加剤
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2082550A JP2847880B2 (ja) | 1990-03-29 | 1990-03-29 | 反芻動物用飼料添加剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2082550A JP2847880B2 (ja) | 1990-03-29 | 1990-03-29 | 反芻動物用飼料添加剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03280843A JPH03280843A (ja) | 1991-12-11 |
JP2847880B2 true JP2847880B2 (ja) | 1999-01-20 |
Family
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